2021年12月26日

放銃するために残す牌

今回は、局回しについて

リードしている時は難しく考えなくても上手くいくことが多いが、
少しの工夫で自身のトップ率をさらに上げることができる。

それが、他家をコントロールする「アシスト」や「サシコミ」だ。


自身のアガリは自分の力だけではどうすることもできないが、
他家のアガリはテンパイさえわかれば自身の放銃で決着を見ることができる


これを生かして天鳳では共闘が当たり前のように行われており、
ラスを押しつけるために他家との呼吸も重要となってくる。

天鳳の段位戦は祝儀がない分、仕掛けのデメリットが少なく、
他家操作の思惑が飛び交うため、リアル麻雀とはまるで別ゲームのような駆け引きが生まれやすい。


天鳳をやったことがない方は一度これを体験してみると、
おそらく麻雀の幅は広がるだろう。


これらについてはおいおい記事にするとして、
今回は大量リード時にどのような工夫ができるかについて触れてみたい。

牌の残し方一つで結果は変わってくるし、
自身のアガリをギリギリまで捨てずに捌ければさらに可能性は広がってくる。

それでは、実戦例から見ていこう。


case1
52491.jpg

南3局、53000点持ちダントツの北家。

下三者は僅差の三つ巴となっている。

16600点持ち2着目の親からリーチが入って一発目

さて、何を切る?





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通常であれば2pから切るが、ここは1pから切った。

親を流すために、できるだけ子方の危険牌を残したい。

下はこのぐらいの僅差であれば十分に攻め返してくることも考えられるからだ。


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1枚切れの西を引いてきたところ。

さて、何を切る?





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今出た白を合わせた。

考え方は一緒で、子方に当たりうる数牌は温存して、サシコミに備えたい。


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対面の南家から待望の追っかけリーチが入って一発目。

さて、何を切る?





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白切りとした。

さすがにラス親の控えている南家に対しての一発目は避けたい。

オーラス以外のサシコミは一発は避けるのが基本となる。


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と思ったら対面が一発ツモで裏2pの3000・6000。

待ちは先ほど取っておいた25pだった。


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対面は即リーチとしたが、現物待ちにつき確実に25pを拾いに来るということも十二分にありそう

その際に先ほどの2p温存が生きてくる。


対面がラス親につき、積極的にサシコミに行くかは微妙だが、この後親の現物が増えなければ9p2pと親の現物を優先して打つ。

このリーチが親のない上家だった場合は真っ先にサシコミにいくなど状況によってアレンジしたい。


対面が3900程度なら問題ないが、7700まで行ってしまうと捲られる懸念が出てくる。

とはいえ親の満ツモでも耐えられるとなれば、点差を考えて対面は2着で伏せるということも往々にあるため、天鳳ではどのみち生きやすい。

さらにオーラスは上家か下家に同様のサシコミが成立するためこちらが有利なのは変わらない。


天鳳では素点を大事にする必要が一切ないため、トップ目は大胆な戦略を取りやすいということがわかる。

この半荘はトップで終了した。


case2
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オーラス38400点持ちトップ目の西家。

点棒状況は私から順に38400、18300、25300、18000。

下が熾烈なラス争いをしている。

カンチャンが埋まって一歩前進だが、何を切る?





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親の現物かつ子方に利用価値のある中を温存した。

中は引っ張ることで鳴いてもらえる可能性が高まるし、なんならロンになってもいい。

満貫放銃でもギリギリ30000点をキープできる上、子方に打つ分には捲られない絶妙の状況。


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結果、下家が掴んだ中が当たりとなり、6400。

親の現物狙いという阿吽の呼吸があるため、このような工夫は生きることがある。


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仮に中を先に切っていると、上家は中で地獄待ちにするか難しい選択を強いられる。

地獄なら変えない可能性も高い。


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仮に私が中を先に切ったとして、上家がここで地獄の中単騎に変えないとどうなるか?

親が6sツモで追いつき、3m一発ツモの未来もある。

少しの工夫によって、自らトップを引き寄せていたことがわかる。


case3
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オーラス、40500点持ちトップ目の南家。

点棒状況は私から順に40500、15300、19200、25000。

上家の親を抑え込みたい状況となっている。

8pをツモってきて、何を切る?





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発切りとした。

子方には満貫打てる状況につき、親の現物を優先して残す。


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ラス目から待望のリーチが入った。

ラス目のリーチだと親もおいそれと来れない。


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カンチャンがサクッと埋まって一応こちらも形になってきた。

さて、何を切る?





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やはり一発は避けたい。

ここでハネ満を打ってしまうと西入が成立してしまうため。


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親がオリの気配を匂わせたため、仕掛けてこちらもアガリに向かった。

満を持して8pを切り出すも、これがセーフ。


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そしてこの8p切りが意外な決着を生む。

ノーチャンスを追った親がラス目に放銃し、裏1で5200に。

なんと親がラス転落という浮き目に遭うこととなった。


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下家はここからの選択で、8pが当たりになる可能性もあった。

温存した8pが生きる道もあった。


もちろん、下家リーチがハネ満ある可能性とか、親がオリているならこちらが攻める必要はないとかそういう考えもあるが、
局面が長引くと粘られてテンパイを入れられるなど、何が起こるかわからないため、
時に積極性を見せていくことで短期決着から好結果を得られやすい。


このへんは、自分なりのバランスで無理なく取り組んでいくことが重要だろう。


早いもので2021年も残すところあとわずかとなりました。

今年もこのブログをご覧いただき、ありがとうございました。

減少傾向だったアクセス数も今年後半に伸びてきてちょっと意外でした。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。



ラベル:天鳳 差込
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2021年12月19日

きちんと攻め返すためにカンしない

さて、今回は「カン」について。

長らく沈黙していたテーマだが、封を解きたいと思う。


仕掛け時にテンパイからカンをするかどうかの判断基準は、手牌や点数といった状況によって変わるのはもちろんだが、
個々人の雀風によっても大きく変わってくる


基本的に2000や3900の手はカンによる打点上昇効率がいいのでカンすべきとされている。

しかし、3900あれば十分という人もいれば、2000を2600にするためにカンをする必要はないという人もいるだろう。


ドラポンしているからこそさらに攻めるべきと考える人もいれば、ドラポンならそれで十分と考える人もいる。


同じ手牌をもらっていても、自身のメンタルや今日の調子などを勘案して判断が変わってくるなんてこともあるかもしれない。


麻雀の統計的数値解析が進んだ現在ではある程度打点や待ちごとにカンによる局収支が出ていると思われるが、
これほどまで人によって判断がピンキリになる選択というのは、麻雀において珍しいのではないだろうか?


私はわりとカンが少ないタイプであるのに対し、
zeRoさんなどは鳳凰卓でもカンが多いタイプであるように思う。

ラス回避の天鳳ではカンが少ない傾向にあるかと思いきや、強者の中でもその頻度に明らかな差がある

zeRoさんは脅しで使うカンなど使い道の引き出しが多いことに由来するものであると思われる。


それから、時代の流行によってカンの頻度が変わってくることは私の長い経験からも明らかだ。

例えば、打点UPの大ミンカンは一昔前に流行った時期があった。


この記事では私自身のノウハウを伝えていこうと思うが、
私が最も重要だと思うスキルは、「攻めるためにカンをするのではなくて、攻めるからこそカンをしない」という考え方である。

自身がアガれるテンパイ形であると思うなら、相手リーチに対して攻め返すことを躊躇する要因を自ら作るべきではない

なぜなら、カンによってドラが乗ったのならともかくドラが乗らない場合は、カン裏もある相手リーチに対して、自身の手との格差を否が応でも意識してしまうからだ。見合わない、と。

また、カンしたことによって相手のリーチを誘発してしまうということも起こりやすくなる。


こういった仕掛けが不利になる状況を極力減らし、きちんとリーチにも攻め返す姿勢を保持するために「カンしない」という選択を採ることが私は多い。


「カンしない」ことの理由は様々あるが、「自身がきちんと攻め返す」ことを理由に用いることが、私の中で最も有用な戦略となっている

カンというと攻撃的な手段の筆頭というイメージがあるが、カンしないことでTOTALの攻撃力を高めるイメージで、粘り強く戦いたい時にオススメだ。

厚く狭くではなく、薄く広く取る。

同じカンでも逆説的な示唆を含んでいて面白い。


それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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東4局1本場、3900点持ち3着目の南家。

上家の親が2400点持ちで、熾烈なラス争いとなっている。

上の二者も僅差でくっきり二強二弱。

南のみのテンパイから、1mの4枚目をツモった。

さて、カンする?





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ツモ切りとした。

これはなかなか難しいところで、カンしてドラが1枚乗れば親からの直撃で飛ばして終了ということも狙える。

また、他家にドラを増やせば、ツモアガリで親が飛ぶ可能性が高まる。

自身にドラを乗せることは牌姿的にも厳しいが、他家の打点が上がることは親が飛びやすくなっていい。


しかし、同時に自身の放銃が即飛びに繋がる可能性が高まってしまう

3900持ちならそこそこ耐えられそうだが、カンしてしまうと一撃死も十分にありうる。


カンして親からの直撃が飛ばし確定であればするべきだと思うが、そうでなければ勇み足となる可能性があると考えた。


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下家の仕掛けも入って、やや煮詰まった局面。

47pは誰にも通っていないが…さてどうしよう?





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7p切って押した。

カンをしない目的として、こういう場面で押しやすくするためというのがある。


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結果、親からデバサイの1300は1600をGET。

上家はこれでリーチがかけられなくなった。これは大きい。

4pの方を切っていたら対面に3900の放銃で飛び終了だった。危なっ。


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1mカンなら親と対面にドラが乗っていた。

この瞬間はここでカンをしなければ下家や対面に放銃しても直ちに飛び終了とはならない。

変に短期決着で決めようと企むと、逆に上手くいかなかったりするので、焦らないことが大事。

自身の攻め返しを重視したことが奏功し、この半荘は3着だった。


case2
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南2局1本場供託1本、31200点持ち2着目の南家。

トップ目対面とは3000点差となっている。

白のポンテンに取ったところ、4枚目をツモってきた。

さて、カンする?





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ツモ切りとした。

対面との差を意識したくなるが、上家がラス目の親でもある。

カンをすると私に注目が集まるため、ここはできるだけさらっと流したい。


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当たり牌は出ないまま、恐怖の親リーチが入ってしまった。

一発目に4sをツモって、これは押さざるをえない。

(画像はありませんが)次巡に1mを持ってきた。さてどうしよう?





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これを押すと、次巡にツモアガリで500・1000。

1mを押したのは、親にドラ切りがあって高い手が考えにくかったことが一つ。

それからカンをしていないことで新ドラが乗っていないというのが大きい。

新ドラがあったらこの1mはオリる牌になっていたのではないだろうか。


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カンをしていたらまんまと親にドラが乗っていた。

14mは親の入り目だったため、紙一重だった。

少し後に下家に6mを止められるが、カンをしないことでこの6mを拾える可能性が高まる。これも自分が目立たないことのメリット。

この半荘はトップを獲ることに成功した。


case3
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東2局、17300点持ちラス目の北家。

9巡目に6400のテンパイが入り、これをダマに構える。

7sの場況は良く、ダマなら拾えそう。


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上家からリーチが入った直後に、東の4枚目が手元に。

こちらはラス目だが、さてどうしよう?





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カンせずにツモ切りでダマとした。

上家の河からは7sが拾えそうなので、ここは目立つことを避けた。

東はツモ切りの方が7sは拾いやすそう(下家の7s切りがあってこちらは手変わりが少ない方がいいため)。


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この6pもしれっと押す。

カンしてダマの場合は、このへんで考えてしまう牌ではないだろうか。


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テンパイの入った親が放銃し、2600。

意外な結末となった。


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ご覧のように7sは他家の手に行き渡っていて山には皆無。

勇んでカンからリーチを選択していると私のアガリ目はなかった。

そればかりか、5pを掴んで新ドラがきれいに3枚乗っての8000放銃となってしまう。

仮に下家が放銃していなくとも、私が次巡5pで放銃するが、カンしなければ2600で済む。これならまだ戦える。


このように、無策なカンはいたずらにリーチ者を喜ばせるということにもなりかねないため、点棒がなくともバランスが重要となる。

放銃のシナリオが一転、下家が身代わりになってくれたことは結果的にはラッキー。

見えない力が後押しして、この半荘は辛くも3着だった。


case4
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東1局1本場、原点の西家。

中のポンテンに取ったところ、4枚目を持ってきた。

既に上家のカンが入っているが、さてどうしよう?





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ツモ切りとした。

こういう場面で気をつけなければならないのは、荒れ場だからと釣られてカンをしてしまいがちだということ

自身の目的は打点ではなくアガリにつき、ここは自重した。


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北家の先制を見て、南家がツモ切り追っかけと来た。

突然の修羅場、到来。


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両者一発目で持ってきた牌は6m。

さて、どうしよう?





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これを押した。

ラス目リーチの一発目ではあるが、ここから回り切れる保証もない。

「これを押すために、カンしなかったんだよ!」

おっさんは、叫んだ。


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「そうだろうそうだろう、そんなのはわかっていた、2000だ!」

おっさんは、静かに笑った。


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中をカンしているとどうだろう?

なんと一発目に持ってきた6mが新ドラになってしまう。

これをラス目に押すのは自分が招いた因果だけにかなりの覚悟が必要だろう。


自ら押しづらい状況になるのを避け、しっかりと勝負するためにカンしない。

あらかじめ覚悟を持っていると結果にも結びつきやすい。

おっさんは3位だった。



ラベル:天鳳 カン
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2021年12月12日

縦横で迷ったらイーペーコー形の暗刻部分を固定する

★暗刻含みイーペーコー形の死角

暗刻含みのイーペーコー形からイーペーコーを重視することが見た目ほど得ではない理由についてまとめてみた。


@横の受け入れが1枚少ない

三萬四萬二筒二筒二筒七筒七筒五索六索六索六索七索七索ツモ六筒ドラ四萬

ここから何を切るか?

イーペーコーの天秤に構えるならば6pのツモ切りということになるが、
メンツで5sを1枚使っている分、両面受けが1枚少なく、かつ待ちになっても高目は1枚少ないということになる。

1枚というとたいしたことがないように思えるが、12.5%減と表示してみるとどうだろう?
パチンコのリーチアクションならそこそこの信頼度の差だと思えるはずだ。

例えば、赤入りで5sが場に1枚切れているような場合は、イーペーコー成就の確率が低いと見て5sを切るのも手だ。


A高目イーペーコーの最終形は河的に出アガリが期待しづらい

北發一筒一萬二索中
八萬六筒六索千点棒

二萬三萬四萬二筒二筒二筒七筒七筒五索六索六索七索七索ドラ四萬

@の手牌を操って、上記の捨て牌と最終形でリーチをかけた。

暗刻含みにつき必然的にまたぎ待ちになり、宣言牌のソバということで極めて警戒されやすい。

仮に宣言牌がソバテンにならなくても、イーペーコー形は出アガリがしづらいという印象を持ったことはないだろうか?


これには明確な理由があって、絶対にワンチャンスにならないからだ。

自分でイーペーコーを形成するために間の数牌を2枚ずつ持っているため、なんとなくその色が場に高くなりやすい。

他家から見ると後追いで現物を切ったとしても最大2枚しか場に見えないため、待ちの両面部分が安全に見えるような錯覚がしにくい


仮にこれが六筒七筒七筒からのリーチであれば、6pと7pがそれぞれ3枚ずつ見えてダブルワンチャンスになるということもある。

このように、高目イーペーコー形は偶然によって安全度が高まるという現象が起こらないため、通常より出アガリが期待しづらい。

ツモればいいという考え方も1枚減っている分どうか、ということになる。


Bコーツ場における暗刻からの1枚切りは危険度が高い

コーツ場においてコーツ系が優位なのはなぜかというと、シュンツ系の埋まらない両面受けの部分を固めて持っているからだ。

イーペーコーが暗刻含みというトイツ場(コーツ場)のシグナルが出ているにも関わらず、それに逆らって引っ張った挙句、暗刻部分を切り出すことは、それすなわち他家の急所部分を助けてしまうということでもある。

場況にそぐわない捌きは、時として真逆の結果をもたらしてしまうことにもなりかねない。

牌効率に従いながらも、今の場況がどうなっているのかを考えながら捌くことが重要となる。


Cイーペーコーの出現率は4.75%しかない

イーペーコーの出現率は4.75%と、トイトイの3.92%とさほど変わらない。

イーペーコーは鳴きで成立しないという制約があるものの、6枚で成立する部分手役であることも踏まえると、1ハン役としては破格の難易度だ

対して三暗刻の出現率は0.76%と、一見差があるようにも見えるが、イーペーコーと三暗刻では出来合いの難易度がかなり違う。

既に成立しているイーペーコーもこれには含まれているため、高目イーペーコーでテンパイという状況に限定した場合、高目でアガれる確率はAの理由も含めて、かなり低くなると思われる。

一方の三暗刻は3種9枚という出来合いの難しさがあるため、テンパイ時の比較で言うと高目イーペーコーと遜色のない出現率になるのではなかろうか?

高目イーペーコーは3枚、ツモり三暗刻はツモ限定の4枚なので。



以上が、暗刻含みイーペーコー形からイーペーコー狙うことが見た目より有利ではない理由だ。

単純な期待値としてはイーペーコー狙いが優位と出るケースは多いと思われるが、場況なども総合的に勘案して、イーペーコーを捨てることが有利となる局面は確実にあるだろう


今回はどのような場面でそれを発動させるのか、実戦例から見ていきたいと思う。


case1
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東2局1本場、25500点持ち2着目の親番。

この手牌から何を切るか?





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4s切りとした。

単純な受け入れ枚数からもこちらの方が得と判断した。

仮に関連牌が1枚も見えていなくても赤1あるなら一考の余地はある。

仕掛けの下家に5sが急所となっている可能性もある。


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実際はこう。

どちらかというとシュンツ場ではあったが、山には36pの方が多かった。

イーペーコーなら切り出す5sは下家の受けになっていた。


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対面がバックで3900のアガリ。

イーペーコー重視なら、テンパイ時に下家に放銃となってしまう。


case2
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東1局1本場、26000点持ち2着目の西家。

ドラドラの好手から絶好の6s引き。


31447.jpg

3mをツモってテンパイが入ったが、さてどうしよう?





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9m切ってリーチとした。

対面がポンポン仕掛けで明らかなコーツ場。

ドラまたぎの8mは危険だし、2pは狙い目となっている。

総合的に9m切りリーチを選択した。


31449.jpg

2pがノーチャンスとなった。

コーツ場特有の河だが、イーペーコー狙いにはこういう河の妙味がない


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が、5sを掴んで放銃。

隠れダブ東にドラトイツで12000と高い。


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狙い目に見える9mは暗刻で持たれていて山にない。

コーツ場にはこういうことが多い。

6mが山に2枚に対し、2pも山に2枚とイーブン。

これならば出アガリも見込めるシャンポンが優位だとわかるだろう。


case3
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東2局5本場、28000点持ち2着目の南家。

ドラ3のテンパイだが、ピンフか変則三面張か待ち取りが難しい。

ピンフならダマも効くが…さてどうしよう?





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1s切ってリーチとした。

ダマで大人しく14sを拾う手もあるが、仕掛けに対応させるためにリーチとした

なるべく局面を長引かせた方が自身にとって有利と判断した。

リーチをかけるなら当然変則三面張に取る。


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上家も下家も粛々と回っている感あり。

これならばリーチの効果があったというもの。


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下家から3sが出て、裏1の12000となった。

降ろした上に当たり牌を引き出すことができて、してやったりの結果。


37195.jpg

山にいる枚数はいずれも2枚ずつ。

仕掛けがいなければ大人しく2s切りダマが良さそう。

下家の見え見えの仕掛けを逆手に取ったリーチが奏功した。


case4
48001.jpg

東1局、開局の親番。

ドラの6sが浮いている手で一応イーシャンテン。

ここから何を切るか?





48002.jpg

2mツモ切りとした。

典型的なトイツ場の牌形につき、トイツやコーツには手をかけない。

切るなら2mか7pということになる。


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ぎゃっ、と悲鳴の上がる裏目の赤5mツモ。

さて、ここから何を切る?





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7p切りとした。

一貫してトイツ系、コーツ系を主眼にする。

ここで3m切りもあるにはあるが、やや浮ついた打牌にも見える。


48005.jpg

4sをツモって何を切るか?





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そろそろドラそばのケアをしなければならないため、ここで方針転換の1s切りとした。

5mをツモって、これでリカバリーできた形。


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下家の仕掛けを誘って、チートイツのテンパイとなった。

これは感触あるであるで。


48008.jpg

終盤にツモって6000オール。

一貫した縦の捌きに、下家の形テンが作用した形。

河を見て頂ければお分かりの通り、メンツ手ではどうあがいてもアガれていない


48009.jpg

3mは対面の急所にもなっていて、紙一重。

58pや25mは実際は薄いわけではなかったため、1s切りから再構築も趣はあるが、感覚としては遅い

イーペーコー形にくっついた暗刻、36pのスジトイツなど牌形からはトイツ場が疑われるため、一貫してトイツ系の捌きをしたことが好結果に結びついた。


case5
30944.jpg

開局の親番。

4mが暗刻になったところ。

さて、何を切る?





30945.jpg

4p切りとした。

14pが3枚ずつ見えていて、両面受けに魅力がない上、コーツ場を強烈に匂わせる河状況となっている

こういう状況ではテンパイチャンスよりも…


30946.jpg

牌の重なりを見る。

トイツ系・コーツ系の場況では牌の横伸びよりも牌の重なりを見ることが重要となってくる。


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手こずったが、終盤にテンパイを入れることができた。


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二人テンパイで流局となった。


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四暗刻の有効牌である2pと9sがこの時点で全山。

山に嫌われたが極めてチャンスの局だったことがわかる。


唯一の両面ターツである47sが埋まっていないことも不思議ではあるが、これも場況を読むことで払っていける。



漠然と打ってしまって何となく牌効率に寄せてしまうという人は、場況判断をこういった手牌の特徴から見るという方法もある。

実践してみて上手くいったという方はぜひぜひコメントしてくださいね♪



ラベル:天鳳 対子
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2021年12月05日

トイツ場の兆候 イーペーコーが暗刻含み

今回は、人気シリーズの「トイツ場の兆候」だ。

イーペーコーを狙っている際にツモが縒れて、暗刻ができてしまった。

割とよくある光景ではないだろうか。

五萬六萬六萬七萬七萬二筒二筒三筒五索六索八索八索八索ツモ六萬

上記の手ならタンヤオにつき、ひとまず3p切りだろう。


すんなり両面が埋まらずに、暗刻が先にできるということは、上記の58m部分は他家の手に固まっている可能性がある

そこで、こういう牌姿が現れた時はトイツ場を疑うことができる


上記の手のように自身の手に既に暗刻がある場合は、イーペーコーではなく三暗刻を狙うことが正解となりやすい。

場況や牌形も合わせて考えることで、その精度を高めることができる。


ツモの来かたがコーツ系になりたがっていると感じたら、思いきって決め打ちすることで好結果をもたらすことも少なくない。

イーペーコーにこだわることがそこまで得策ではないそのメカニズムについては、次週に詳しく書こうと思うので、ぜひご覧いただきたい。


それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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南2局、20100点持ち3着目の北家。

下位三者が2000点差にひしめいている超絶僅差。

ドラが暗刻になり、この手は是が非でもモノにしたい。


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ここで嬉しいのか嬉しくないのかわからない3mを持ってきた。

さて、何を切る?





tenhou.11924.jpg

3mツモ切りとした。

確実にアガることを考えると8mあたりを切りたくなるが、トイトイのポンテンは逃したくない。

6mに上の受け入れがあるので、3枚見えの3m引きのロスはほとんどない。

あとは14m引きの受け入れをどう見るかといったところだが、リーチよりもポンテンのメリットが大きいと見た。


tenhou.11925.jpg

MAXの2mを引き入れテンパイ。

さて、どうしよう?





tenhou.11926.jpg

7m切りダマとした。

69mが強いので8m切りダマが普通だが、ここは初志貫徹のコーツ系に受けてみた。


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ほどなく8mが出て、16000。

トップ目からの直撃で一躍トップに浮上した。

ちょっと上手くいきすぎじゃないの、と思ったあなたは鋭い。


tenhou.11921.jpg

実は、上家の6mにポンラグがあった。

ネット麻雀ではポンラグを待ち取りのヒントに活用できる。

なおかつ、この段階でトイツ場を強烈に意識することができる

すんなりアガリまで持ち込めたのにはこういうカラクリがあった。


case2
tenhou.15466.jpg

南1局、29400点持ち2着目の南家。

3mが暗刻になったが、切りたい6mはドラ。

さて、何を切る?





tenhou.15467.jpg

1m切りとした。

シャンテンに取りつつ、ドラのくっつきに備えるというオーソドックスな手順。

イーペーコーの未練を断ちきってみると、強烈に匂い立つ縦の手役。


tenhou.15468.jpg

上家から8mが出たが、さてこれを鳴く?





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チーテンに取った。

ドラまたぎ4枚目はさすがに急所と判断した。

これでもツモればごっつぁんです。


tenhou.15470.jpg

しかし、対面が一発で8000の放銃となった。

全体の手牌を見てみると、暗刻が目立ってコーツ系の場況であることがわかる。

私の2m7sは山に3枚も眠っていて、長引けばチャンスだった。


case3
tenhou.3572.jpg

南3局、44600点持ちトップ目の親番。

急所の3sが暗刻になり、テンパイが入る。

ドラドラ赤で盤石の12000だ。


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4mを引いてきて、さてどうしよう?





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シャンポンに変えてダマ続行とした。

三暗刻があるのでこれは自然。

ほどなく1sを引いてきたが、さてどうしよう?





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三面張にとってリーチとした。

ドラ待ちはアガリづらいので、これは自然なリーチにも見える。

ただしリーチをかけてしまうと14sの出はほぼ期待できない。


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ところが、痛恨とも言えるドラの方を持ってきてしまう。

ファーストテンパイのカン3mでもアガってたし、ぐぬぬ。


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結果、二人テンパイで流局となった。

4mツモが止めの一撃…

こういうアガリ逃しの後は決まってもつれるもので、まくられそうになるも辛くもトップで終了した。


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147sはこの時点で山にたった1枚しかない。

これが本当にたまたまだと言えるだろうか?

手順としては間違ってはいないが、牌形を重視すればシャンポン形でリーチもしくはダマも十分にある。

対面を飛ばすことを考えたら、役ありダマに比重を置いても良かったかもしれない。


case4
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東3局、28500点持ちトップ目の北家。

ここから何を切るか?





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5sツモ切りとした。

上家の6pカンを見てもトイツ場の雰囲気がムンムンだが、47sが固まっている気配がない。

トイツ場の場合、固めて持たれているか山に全部あるかの両極端であるため、山にあると判断すれば両面ターツを生かすこともできる。


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南家がリーチと来た。

宣言牌の7m、これを鳴く?





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ポンした。

現物待ちだし、これは勝負に値するだろう。


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追っかけの下家から捕らえてリー棒2本付きの3900GET。

読み通り47sはごっそり山にあった。

全体を見るとなんとなく縦でしょ?下家もシャンポン待ちだし、上家なんかモロに。

傾向を見極めつつ対応するのが大事。


case5
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南2局2本場、40900点持ちトップ目の親番。

イーペーコー部分の7mが暗刻になったが、余った8sはドラ。

さて、どうしよう?





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素直にドラ切りとした。

形上の必然。


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エサを与えて、好ヅモを吸収。

さて、どうしよう?





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四暗刻にとってしかもリーチだ。

場況的に仕掛けの手を止めた方が有利と見た。

ソーズで被ってるならアガリも厳しいでしょう。


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時は来た。


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16000オールは二人飛ばし、いただきました。


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case2、case3、case5にはある共通点がある。

3or7の暗刻が含まれているという点だ。

3や7の牌(尖張牌)が固まっていればいるほどトイツ場になりやすいという特徴は、以前の記事で詳解しているので合わせてご覧いただきたい。

トイツ場の兆候 3・7(尖張牌)が固まっている



ラベル:天鳳 対子
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(0) | トイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする