2022年01月23日

ラス目の親はさらっと流す連帯意識 リーチで仕掛けを降ろさない

中級者と上級者の差に、どれだけ同卓者と連帯意識が持てるか、というのがある。


ラス目が親の時は、特に局回しを重視しなければならない。

しかし、自分のことしか考えていない人は自分の手だけを見てリーチをかけ、親と真っ向勝負を挑んでしまう。

あっさりと流せそうだった他家の手までこのリーチによって潰されてしまう。


鳳凰卓と特上卓ではこの連帯意識に顕著な差がある。

鳳凰卓では阿吽の呼吸でチームプレーができる場面でも、特上卓ではなすべきことがわかっていなかったり、あるいはあまりに控えめすぎたりする。


もちろん、麻雀は自分が何をやろうが自由であるため、その連帯意識を押しつけたり、非難したりすることはあってはならない。

自分が上の順位を狙う兼ね合いでその判断が難しいことも往々にしてある。


しかし、天鳳では局回しの価値が遙かに高い局面というのが通常よりも多い。

連帯意識に自分が加担することで、局収支の最大化を追求するよりも、長期的に成績が良くなる場面というのは確実に存在する。

このへんをいかに的確に見極めていくかが、天鳳を攻略する一つの鍵であるとも言えるだろう。


わかりやすく言うと、「瀬戸熊さんが親の時は逆らうな」ということ。

それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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南3局、24300点持ち2着目の南家。

上家が9100点持ちラス目の親となっている。

テンパイしたが、さてどうしよう?





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ダマにした。

ドラもないこの手で手に蓋をする必要はない。


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その後、ドラを持ってきてスライドできる形に。

さて、リーチする?


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ダマ続行とした。

自身がリーチするとトップ目は来ないし、仕掛けている下家も降りてしまうかも。

ラス目の親と直対のリスクを負ってしまうし、それに見合う待ちではないと判断した。


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結果、トップ目の対面が親からアガって1300。

私がリーチをかけていると対面は4sが切れずにこのアガリは生まれていないだろう。

リーチをかけずに伸び伸び打ってもらうことでこのような局回しに期待できる。

仮に下家に一旦捲られたとしても、オーラスに十分チャンスはある。


上家の親の手はドラドラ赤とチャンス手で、リーチをかけていたらどうなっていたかはわからない。

こういう場面では自分の行為が子方にどのような影響を与えるかを考えたい。


case2
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南3局、35300点持ちトップ目の西家。

2着目下家とは1200点差の僅差、対面が9400点持ちラス目の親となっている。

テンパイが入ったが、さてどうしよう?





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8m切ってダマにした。

7mはいかにも狙い目の場況でリーチしたくなるが、ここでダマにするのは明確な理由がある。


3着目の上家が親を落としに来ているので、その邪魔をしないため。

それから、親が手役不明の仕掛けにつき、ケアがしやすい場況になっているためだ。


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7mが親から打ち出された。

が、これも想定内のこと。

目先のアガリよりも大事なテーマが本局にはある。


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結果、私と上家の二人テンパイで流局。

目論み通りノーテン親流れとなった。

全員の手牌を見ると、最後の最後まで親にテンパイを入れさせない工夫を三者がしていたことが見て取れるだろう。


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親は無理のないトイトイだったが、山に眠っていたのもあってテンパイが遠かった。

この仕掛けなら生牌の発と中を止めるだけでも大分抑え込める。

ダマに構えたのにはそれらをケアする狙いもあった。


意図を共有する連帯意識が表れた一局ではないだろうか。

優しく接する相手と厳しく接する相手にメリハリをつける、ツンデレが必要だとおっさんは思った。



ラベル:天鳳 ダマ
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2021年12月26日

放銃するために残す牌

今回は、局回しについて

リードしている時は難しく考えなくても上手くいくことが多いが、
少しの工夫で自身のトップ率をさらに上げることができる。

それが、他家をコントロールする「アシスト」や「サシコミ」だ。


自身のアガリは自分の力だけではどうすることもできないが、
他家のアガリはテンパイさえわかれば自身の放銃で決着を見ることができる


これを生かして天鳳では共闘が当たり前のように行われており、
ラスを押しつけるために他家との呼吸も重要となってくる。

天鳳の段位戦は祝儀がない分、仕掛けのデメリットが少なく、
他家操作の思惑が飛び交うため、リアル麻雀とはまるで別ゲームのような駆け引きが生まれやすい。


天鳳をやったことがない方は一度これを体験してみると、
おそらく麻雀の幅は広がるだろう。


これらについてはおいおい記事にするとして、
今回は大量リード時にどのような工夫ができるかについて触れてみたい。

牌の残し方一つで結果は変わってくるし、
自身のアガリをギリギリまで捨てずに捌ければさらに可能性は広がってくる。

それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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南3局、53000点持ちダントツの北家。

下三者は僅差の三つ巴となっている。

16600点持ち2着目の親からリーチが入って一発目

さて、何を切る?





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通常であれば2pから切るが、ここは1pから切った。

親を流すために、できるだけ子方の危険牌を残したい。

下はこのぐらいの僅差であれば十分に攻め返してくることも考えられるからだ。


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1枚切れの西を引いてきたところ。

さて、何を切る?





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今出た白を合わせた。

考え方は一緒で、子方に当たりうる数牌は温存して、サシコミに備えたい。


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対面の南家から待望の追っかけリーチが入って一発目。

さて、何を切る?





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白切りとした。

さすがにラス親の控えている南家に対しての一発目は避けたい。

オーラス以外のサシコミは一発は避けるのが基本となる。


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と思ったら対面が一発ツモで裏2pの3000・6000。

待ちは先ほど取っておいた25pだった。


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対面は即リーチとしたが、現物待ちにつき確実に25pを拾いに来るということも十二分にありそう

その際に先ほどの2p温存が生きてくる。


対面がラス親につき、積極的にサシコミに行くかは微妙だが、この後親の現物が増えなければ9p2pと親の現物を優先して打つ。

このリーチが親のない上家だった場合は真っ先にサシコミにいくなど状況によってアレンジしたい。


対面が3900程度なら問題ないが、7700まで行ってしまうと捲られる懸念が出てくる。

とはいえ親の満ツモでも耐えられるとなれば、点差を考えて対面は2着で伏せるということも往々にあるため、天鳳ではどのみち生きやすい。

さらにオーラスは上家か下家に同様のサシコミが成立するためこちらが有利なのは変わらない。


天鳳では素点を大事にする必要が一切ないため、トップ目は大胆な戦略を取りやすいということがわかる。

この半荘はトップで終了した。


case2
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オーラス38400点持ちトップ目の西家。

点棒状況は私から順に38400、18300、25300、18000。

下が熾烈なラス争いをしている。

カンチャンが埋まって一歩前進だが、何を切る?





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親の現物かつ子方に利用価値のある中を温存した。

中は引っ張ることで鳴いてもらえる可能性が高まるし、なんならロンになってもいい。

満貫放銃でもギリギリ30000点をキープできる上、子方に打つ分には捲られない絶妙の状況。


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結果、下家が掴んだ中が当たりとなり、6400。

親の現物狙いという阿吽の呼吸があるため、このような工夫は生きることがある。


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仮に中を先に切っていると、上家は中で地獄待ちにするか難しい選択を強いられる。

地獄なら変えない可能性も高い。


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仮に私が中を先に切ったとして、上家がここで地獄の中単騎に変えないとどうなるか?

親が6sツモで追いつき、3m一発ツモの未来もある。

少しの工夫によって、自らトップを引き寄せていたことがわかる。


case3
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オーラス、40500点持ちトップ目の南家。

点棒状況は私から順に40500、15300、19200、25000。

上家の親を抑え込みたい状況となっている。

8pをツモってきて、何を切る?





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発切りとした。

子方には満貫打てる状況につき、親の現物を優先して残す。


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ラス目から待望のリーチが入った。

ラス目のリーチだと親もおいそれと来れない。


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カンチャンがサクッと埋まって一応こちらも形になってきた。

さて、何を切る?





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やはり一発は避けたい。

ここでハネ満を打ってしまうと西入が成立してしまうため。


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親がオリの気配を匂わせたため、仕掛けてこちらもアガリに向かった。

満を持して8pを切り出すも、これがセーフ。


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そしてこの8p切りが意外な決着を生む。

ノーチャンスを追った親がラス目に放銃し、裏1で5200に。

なんと親がラス転落という浮き目に遭うこととなった。


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下家はここからの選択で、8pが当たりになる可能性もあった。

温存した8pが生きる道もあった。


もちろん、下家リーチがハネ満ある可能性とか、親がオリているならこちらが攻める必要はないとかそういう考えもあるが、
局面が長引くと粘られてテンパイを入れられるなど、何が起こるかわからないため、
時に積極性を見せていくことで短期決着から好結果を得られやすい。


このへんは、自分なりのバランスで無理なく取り組んでいくことが重要だろう。


早いもので2021年も残すところあとわずかとなりました。

今年もこのブログをご覧いただき、ありがとうございました。

減少傾向だったアクセス数も今年後半に伸びてきてちょっと意外でした。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。



ラベル:天鳳 差込
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2021年02月14日

オーラスのリーチ判断 リー棒出して8000打てるならGO

今回はオーラスのリーチ判断について。

オーラスは自身の順位UPに躍起になる場面だが、気をつけなければならないのはラス目が確実に攻め返してくるということだ。


フリーならばラスを顧みずに全力でトップを捲りにいくことが正解となりやすいが、
天鳳ではトップを捲るプラスよりもラスに転落するマイナスの方が大きいため、細心の注意を払う必要がある。


赤入り麻雀では満貫を作ることがそこまで難しくはなく、
仮にリーチ棒つきで8000を放銃してしまうと、18000点もの点差が縮まってしまう。

これは一撃で捲るためには十分な点差であろう。


天鳳に打ち慣れた者なら誰しもがとんでもないラス転落を経験していることと思うが、
そのきっかけは自身のリーチによってもたらされた災厄であることが少なくないはずだ。

それはラス目以外が引き気味に構えやすい天鳳でのオーラスの性質、
そして自身が完全に無防備になるゆえに一発なども重複しやすいリーチの特性に由来している。


ラス目と18100点差があれば、リー棒出しつつ満貫打っても大丈夫だが、
それくらい十分な差でオーラスを迎えるケースは頻繁にはなく、
そこまで差がついていないとリーチが打てないというのであれば、制約が大きすぎて逆に損となってしまう


そこで考えたいのが、誰かに8000を打った際に、自身がラス転落するか否かを対二者で見るやり方だ。
自身がラス目に8000+リーチ棒を献上しても、自身より−9000点以上の者がもう一人いれば自身はラスにならない(座順などは都度加味していただきたい)。

つまり、自身より−9000点の者が二者いる際は、無条件でリーチを打っていいということになる。
この条件なら18000差一人を相手にするより頻度が多くなるし、直撃条件などを考えなくていいのでシンプルでわかりやすい
親に対しても8000は7700で流用できるため、親と子を分ける必要もなくなる。


満貫を打っても大丈夫、という状況は中級者以上の方なら当然意識していると思われるが、
天鳳の場合は下を見ることの方が重要な局面が多いため、
慣れていない方は以下の実戦例から雰囲気を掴んでいただきたいと思う。

それではどうぞ。


case1
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オーラス、29700点持ち2着目の西家。

点棒状況は私から順に29700、32200、20300、17800となっている。

熾烈なラス争い・トップ争いで各々の目標は明確な状況。

自身は絶好の入り目でピンフのみのテンパイとなった。

さて、リーチする?





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リーチした。

ダマピンフのみならツモっても捲れずほぼ2確となる。

リーチした場合ツモならOKだが出アガリだと直撃以外は裏期待でこれをどう見るか。

現状の2500点差なら2人テンパイ流局でも捲りというメリットはあるが、その前にアガっちゃいそうだし親もテンパイ必須につき流局狙いは得策ではなさそう。

3着目の親と9400点差ということで、二者と9000点以上離れているのでリー棒出しつつ誰かに8000を打ってもラスに落ちない。

これなら攻め返されても不安は少ない。


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この局面で最悪なのが、親に攻め返されて親満を打ってしまうことだ。

親もラス目と2500点差でベタオリはできないため、腹を括って攻め返してくる可能性がある。

親満を打った瞬間ラス転落の即終了という最悪のシナリオが待っている。

が、リスクなくしてリターンは得られない。このくらいは許容範囲だろう。

このトイツ落としをみて、ホッとする。


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トップ目が親からダマ1300で決着。

親も3着のままで、納得の終局。

捲りテンパイが入っていた上家が地団太を踏んだのは想像に難くない。

しかし、最も遅そうな下家がこれで、トイツ落としの親があれである。

みんなしっかり打ってるなあ。


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親のトイツ落としはここから。

慌ててテンパイに取らずに当たり牌を抑えて回っている。

私に裏ドラが乗っていたことから、紙一重だった。

参考になる打ち回しだろう。



case2
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オーラス、28400点持ち2着目の親番。

私から順に28400、18500、39300、13800

親番でテンパイしたが、さてどうしよう?





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リーチした。

ダマだと5800直撃でOK、高目なら脇からでもOKだが、9sツモだとわずかに捲れないのが難。

ラス目に満貫打ったら捲られるが、下家との差が9900点差につき、リー棒出しても安泰のラインだ。

当然といえば当然のリーチ。


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難なくツモってアガリヤメ。

ダマだともう1局だと考えるとこれは大きい。


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裏ドラは…次回のために取っておいて(懇願)



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オーラス、21600点持ち3着目の親番。

私から順に21600、38200、5500、34700

上がやや離れているが、トップ目が謎の加カンをしてドラが増えている

こちらもテンパイが入った。

絶好のチャンスにも見えるが、さてどうしよう?





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6p切ってダマにした。

現在ラス目との差が16100点ということは、リーチ棒を出してしまうと8000直撃でラス転落してしまう。

ラス目対面をチラと見てみると、新ドラの1mをポンしているではないですか!

リーチをかけてしまうと脇はオリやすく、直撃されるリスクはグンと増してしまう。この点を軽視してはいけない。

あとは順位UPの条件だ。

仮に対面から12000でも2着目すら捲れず、4000オールでやっと2着。

順位UPのためのリーチ効率がイマイチに映る。

勇んでリーチしたいのはやまやまだが、直撃を避けつつ急場を凌ぐ方を選んだ。


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即、ラス目から高目が出て、2900の直撃。

ラス回避安全圏へと逃げ込みつつ、次局に望みをつないだ。

対面の手を見てみると、見事にバラバラでこれならリーチでも良かったかと思わせるが、確実に出る7pで対面は飛んでしまう。

このへんの選択は打ち手の雀風にもよるが、天鳳なら判断基準として間違いのないダマだ。

結局、この半荘は3着で終了した。



case4
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オーラス、31100点持ち3着目の西家。

私から順に31100、36500、19600、12800

下とは割と余裕があり、トップ目とは5400点差とやや難しい点差。

役牌の南は4枚持ちだがカンを保留している。

手は広がったが、ドラがないので思案のしどころ。

さて、南をカンする?どうしよう?





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南を1枚払った。

雀頭があれば南カンも考えたが、現状不在。

789の三色が現実的なので、その際に南は雀頭候補になると考えた。

現状8000放銃はOKにつき、いたずらにドラを増やす必要もないかなと。

ただ、1000・2000ツモでは捲れない点差につき、打点が足りなくなるのが少々の懸念。


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終盤に差し掛かるところでテンパイ。

この最終形になってしまうと、南をカンした方がよかったとも思えるがそれはそれ。

予定通りリーチに踏み切る。


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ところが、予想外にもラス目の上家がツモ切りリーチを敢行してきた。

親が明確にオリを匂わせてきたからか。

私のリーチ後即ではない、ということは条件つきリーチだろうか?


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無情にも当たり牌を掴んでしまう。

ドラまたぎでギャッとなったがこれは予想以上に高いんでは…


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きわどく裏が乗らず、満貫止まり。

これは、どうなった?


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ふ〜〜、きわどく残った。

予定通りの振り2着だぜ(プルプル)


71594.jpg

カンをしていたらどうなっていたか?

カンドラが3m、カン裏が6sということは上家には追加でドラが3つ。

倍満の放銃はラス転落の憂き目に遭うところだった。

安全そうな点差だからといって油断をすると奈落の底に落とされるという好例ではないだろうか。

鳳凰卓のような上位卓では安易に相手にチャンスを与えるような真似は厳禁であることがわかる。


臆病と傲慢の間で自身の感情をどのようにコントロールするか。

適度なバランス感覚を持って事に臨むのが大事なのは、なにも麻雀に限った話ではない。

慎重すぎるのも考えものだが、順位2ダウン以上のラス転落を徹底的に避けることは天鳳を立ち回る上で重要だと言えるだろう。


最後にこのセリフをみなさんに送ろう。

カンドラを見たら俺を思い出してくれないか。



ラベル:天鳳 立直
posted by はぐりん@ at 20:40 | Comment(0) | 順位戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする