2021年07月18日

2件リーチに対する攻守判断

今回は、2件リーチがかかっている状況における攻守判断について。


テンパイを入れることすら難しいと思えるのに、手がぶつかる時は不思議なくらいぶつかる、麻雀あるあるではないだろうか。

相手の2件リーチに対しては、こちらは大抵の場合引き気味に構えざるを得ない。

1件目はともかく2件目のリーチが生半可な手でないことだけは確かだからだ。


危険牌ばかりを持ってくれば迷いなくオリれるが、難しいのは自分にテンパイが入ってしまった場合だ。

せっかく入ったテンパイを無碍にできないとリーチしたはいいものの、とんでもない危険牌を持ってきてギャッとなる。

当然のことながら放銃牌が通常より多いため、自身ツモ時の放銃率もUPする。

攻め返しているはずなのに、ツモりたくね〜などという相反した感情が沸き上がる。


実際には3人でめくり合うことは、2人でめくり合うよりも横移動がある分、相対的に放銃率が低くなる。

その分実入りも少ないわけだが、自身がひどいことになるパターンはそれほど多くはない。

それゆえに、最悪の事態になる見積もりが甘くなってしまう嫌いもある。

2件に対してオリ切れる保証がない場合はなおさらだ。


麻雀においてはなまじテンパイが入ったために…という失敗が起こりがちなのではないだろうか。

トップに価値の高いリアルの場合は攻めの手を緩めないことが重要となろうが、これが天鳳の場合は無駄にラスのリスクを高める行為ということにもなりかねない。

2件リーチを受けての攻め返しは天鳳においてはバランス感覚が問われ、非常に難易度が高い。

というのも、傍観していても横移動により無傷で乗り切れる可能性が通常より高い上に、放銃時のダメージが大きいケースも多いからだ。

リーチに放銃かつデバサイ直撃というラス落ちに直結する要素が含まれているだけに、点棒状況によって繊細な打ち筋を織り交ぜていける者こそが、天鳳で長く生き延びていける条件なのかもしれない


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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開局の親番。

南家の先制に対して西家から追っかけが入っている。

こちらもテンパイが入ったが、出ていく6mはドラ。

25pの場況は絶好に見えるが…さて、どうしよう?





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さすがに2件無スジのドラは行けない。

34pのターツが落とせるのでここは行きたい気持ちをグッと堪えた。


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8sが暗刻になりテンパイ復帰。

このままテンパイを維持できるか?


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テンパイどころかまさかのアガリがあった。3900オール。

「おっ、いた。」(おっさんの常套句)


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無理に勝負に行っていると、ドラは当たりの上、裏裏で8000の放銃となっていた。

絶好に見える25pは山に1枚しかなく、読みは当てにならない。

丁寧に打った見返りと言っちゃなんだが、この差し引きはあまりにも大きい。

勝負を焦らずに、辛抱強く打ったことが実った格好。



case2
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南2局、26700点持ち2着目の親番。

345の三色が見えるが、さて、何を切る?





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ツモ切りとした。

5pをツモっても5m切りリーチにつき、ドラ先引きのみ有効な5mとなる。

ここを引っ張ると攻め返し不可につき、スパッと見切った。


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直後に西家と北家の2件リーチが入る。

先切りは正解だったが、少し対応が難しい。

ここから何を切る?





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白を切ってやや押しした。

ベタオリには安牌が足りないので、まあこのぐらいは。


54799.jpg

ここで持ってきたのはテンパイとなるドラ。

5pが現物となっているが、8mはラス目には無スジ。

さて、どうしよう?





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8m押しのダマとした。

直前に5pが通っていなければリーチと行くところだが、このタイミングなら5pは下家から拾える可能性がある。


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も、自力で引いてしまい、1300オール。

リーチ棒2本つきなら悪くないが、ラス目に勝負した結果としてはやや物足りないか。

ともかく難局を乗り切ることには成功した。


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ラス目上家の手はドラドラ赤裏3という超勝負手だった。

私のダマは1pと4pを入れ替えられるし、終盤に危険牌を持ってきたらオリることもできる。

結果は先にアガリがあったが、役ありをダマに構える意味はそれなりにあった。

しかし、決定打に欠けていたのもまた事実で、この半荘は3着に終わった。



case3
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東3局2本場、供託リーチ棒4本、原点の親番。

西家のリーチに南家が追っかけ、その一発目。

こちらは苦しい受け入れの三色イーシャンテンだったが、このタイミングでカンチャンが埋まる。

打点はあるが待ちは苦しく、出ていくのはドラまたぎの5p。

さて、どうしよう?





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供託に釣られて勝負すると、これがまんまと当たり。

裏1の12000は一発つきなら想定線。

オリ切るにしてもやや苦労しそう、というのもあった。


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そもそもがこの時点で下家に5pは当たり。

大体オリになるツモと形だが、テンパイの間がいかにも悪すぎた。


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仮に私がオリていた場合、やはり下家が8pをツモって3000・6000。

自身が親っ被りであることを加味すると押す価値はあったか。

この半荘はこれが響いてラスで終わった。



case4
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南2局1本場、34500点持ちトップ目の親番。

東を1枚スルーしているが、ここから何を切る?





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東切りとした。

1500で仕掛けるつもりがないので、それならと。


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3着目南家のリーチ直後に、ラス目上家の追っかけが入る。

このタイミングであれば東切りは正解だった。


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南家から西のアンカンが入り、こちらもテンパイした。

7mは割合切りやすいが、さてリーチする?





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入り目が薄い58pにつき、勇んでリーチした。

手牌の進展が想定通りだったため、感触良しとして踏み切ったわけだが…


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まさかの8s3枚目を掴んで案の定これがラス目に当たり。

裏ドラ勘弁、裏ドラ勘弁。


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裏ドラ勘弁って!

想像の斜め上を行く16000放銃で気を失いかける。

ラス目へのデバサイでトップ目から一転ラス転落。

これはやっちまった…


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25s5山はともかくとして、考えるべきはリーチ者の点棒状況だ

南家と北家は熾烈なラス争いで、私は悠々トップ目の立場。

こんな凡手で彼らと同じ土俵に立つ必要など一切ないのだ。

感触が良いのでテンパイに取るというのはありだとしても、ダマで対応可能にするという余裕が足りなかった

このへんがリアルと天鳳で対応を変えなければならない点だろう。


ダマから8s3枚目を引いたなら確実に対応に回るはずで、それだと私の放銃はなかった。

本局にツモアガリはなく、ここを流局で凌げば私のラスはなかったと断言できる。

お察しの通りこの半荘は痛恨のラスで終わった。


本局に自分のアガリがあるという直観に準じながらも、根本となる状況判断のバランスをいかに取るか

行けるという感触にベクトルを傾け過ぎた、言ってみれば私の傲慢さが出た局だったように思う。

25sは山に5枚ありながら、1枚ずつしかない当たり牌の8sと南(5sはツモアガリ)を先に掴んでいるあたりに、「謙虚になりなさい」というありがたい示唆が含まれている


case2とcase4の対比でわかりやすいが、全部リーチだとトップが増える代わりにラスも増え、全部ダマだとラスが減る代わりにトップも減る。

考えすぎると中間順位が多くなって路頭に迷うし、勇みすぎるとラスが多くなって天鳳では失格だ。

打てば打つほど麻雀はわからなくなるが、だからこそ牌と向き合い、自問自答し、傲慢と謙虚の最適バランスを模索していくのである。



ラベル:天鳳
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2021年07月11日

メンツ手のドラ単騎待ちリーチ

今回はドラ単騎待ちリーチについて。


ご存知の通り、ドラ単騎待ちは著しくアガリ率が減少するため、赤入り麻雀において積極的に敢行する場面というのはそれほど多くはない。

赤1あるならドラに拘らず、できるだけ待ちを多くしてリーチに踏み切りたいと誰もが思うからだ。


一方、仕掛けの場合はまた別で、付随的な役がメンゼンに比べて少なく、赤1+ドラ単騎でお手軽な満貫が見込めるため、これは狙いに行く価値のある局面が増える。

仕掛けについては後回しにするとして、今回はメンゼンについて。


フラットな場面でドラ単騎待ちリーチに踏み切るべき条件がある。

それは以下の通りだ。


@場況からドラが山にいるという根拠がある

いわゆる場況が良いというやつで、ドラ色が場に安いなどがこれに当たる。

ドラであっても山に平均1.5枚程度枚数があれば、リーチは十分に効果的となる。


A将来変化に乏しい

シュンツ系の手にありがちだが、喜んでリーチに行ける変化が少ない、というのが挙げられる。

例えば、

一萬四萬五萬六萬二筒三筒四筒七筒八筒八筒七索八索九索ツモ九筒ドラ一萬

この手のように、変化しても亜両面やノベタンが精一杯で、打点もさほど上昇しない。

下手に変化を待って相手を自由に打たせるぐらいなら腹を括ってリーチする方が得策に見える。

赤なし麻雀ではもはやセオリーかもしれない。

一方、

一萬五萬五萬五萬三筒四筒赤五筒六筒六筒三索五索六索七索ツモ六筒ドラ一萬

暗刻が絡んだメンツ手では変化が優秀な待ちになることが多く、変化待ちがセオリーとなる。

このぐらいだと一目。


B仕掛けを牽制する

自身が役なしのドラ単騎だとして、ダマで回している間に自由に打たれてしまうリスクは常に存在するが、

仕掛け者はメンゼン者に比して脅威が小さく、大概リーチにはまっすぐ向かってこない。

だったら手狭にしている分対応が難しいことを利用する。

これはドラ単騎待ちに限った話ではないが、逆にアガリづらい待ちだからこそ降ろすことの効果は大きいし、長引けばその分成就率は高まる



みなさんはドラ単騎待ちリーチの優位性を感覚的に理解できると思うが、それじゃあ天鳳の鳳凰卓でもそれは通用する戦略なのか?といったあたりに興味があると思う。

なので、以下はすべて鳳凰卓の実戦から抽出した。

@ABのどのケースに当てはまるかを考えてみるとわかりやすいだろう。

それではどうぞ。



case1
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東3局1本場、22000点持ちラス目の北家。

ドラの2mが浮いている手牌。

3sツモで手牌が引き締まったところ。ここでは打9pとした。


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1sツモで一応テンパイが入った。

さて、どうしよう?





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ドラ単騎でリーチとした。

ポイントは、1mの切れ具合と対面の2m→5m切りだ。

対面はこの手順で2m先切りがある以上、ドラを持っていない可能性が極めて高い。

1mが全員から万遍なく出ているため、ドラメンツを持っている可能性が下がっている。

それから、中張牌のドラなのに誰もポンしていない

この点は1枚減っているというマイナスもあるが、ドラが固まっていない可能性を若干高める要素となる。

これらを加味すると、ドラはわりと山にいるんじゃないの?と考えられるのだ。


54870.jpg

も、上家から追っかけリーチが入る。

さすがにこれは覚悟する瞬間。


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上家が一発でツモって、2000・4000となった。

納得の好形。


54872.jpg

リーチ時、ドラの2mは山に2枚あった。

上家の両面待ちが山3につき、十分に戦える待ちだったことがわかる。

このように、単騎待ち3枚のうち1.5枚ぐらい山にあるとわかれば、踏み切りやすい

両面でも残り山に2〜3枚ということもザラなので、打点が後押しとなるからだ。



case2
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東2局、32900点持ちトップ目の親番。

4巡目にして、単騎待ちのテンパイが入る。

タンヤオやイーペーコーなど手変わりの余地のある手だが…

さて、どうしよう?





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ドラ待ちでリーチとした。

変化待ちは変化量が多いわけではないし、亜両面やノベタンになったところで旨みは少ない。

こういうピンフ形の手は変化の質・量ともにイマイチということも少なくなく、それならば単純な打点を見てドラ単騎リーチの方がいいという結論となる。


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やや長引いたが、これを引きアガって3900オール。

このように僥倖でツモることができれば、一転決定打となる。

タンピン三色と価値が同じだと考えれば、コストパフォーマンスのいい手だと言える。


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リーチで対面の手を曲げていなければ、先にアガられていた可能性があった。

そればかりか拾える可能性すら生まれていたことを考えると、リーチは十分に機能したと言える。

相手のメンタルを削るアガリであったことは間違いなさそうだ。



case3
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開局の親番。

テンパイが入ったが、さてどうしよう?





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ドラ待ちでリーチとした。

河が強くて、待ちが絞り込めないのもストロングポイント。

この河で親リーチだと相手は対処に苦労することが多い。

1s3枚目が見えた瞬間につき、待ち取りに迷わないというのも好材料。


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これを引きアガって、裏1の4000オール。

予想通り他家は引き気味に構え、一人旅に成功。


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リーチ時にドラは2枚持たれていた。

残り1枚をツモればいいじゃない、麻雀だもの(みつを)



case4
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南2局、22300点持ち3着目の南家。

ラス目の親とは1000点差というスリリングな局面で全体が僅差だ。

なんとしても親を流したい場面で、待望のテンパイが入る。

ドラは9mで待ちはイマイチだが、さてどうしよう?





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一旦ダマとした。

この待ちでリーチをかけるのは出アガリが見込めない以上、結構なギャンブルとなってしまう。

肝心の8mは情報がないが、マンズの上が高く持たれていそうな印象。

この形は69m引きでの好形変化が一応あるため、アガれない手で脇を降ろしてしまうよりは、脇がサクッとアガってくれることにも期待。


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しかし、持ってきたのは望外の5mだった。

これで一応変化の効く形となった。

さて、どうしよう?





76442.jpg

ドラ待ちでリーチとした。

先のカン8mと枚数自体は変わらないが、こちらは十分な打点がある上、一応引っかけとなっている。

生牌のドラが易々と出るとは思えないものの、カン8mよりはチャンスがあるのでは?


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なんと、最終盤に親からドラが出てきて御用。5200。

親はチートイツテンパイからペン7pとドラの比較でドラを選択した。

危険度で考えても微妙なところだが、ともかく引っかけの効果は十分にあったと言えるだろう。


76444.jpg

8mは山1、件のドラは既に山に1枚もない。

紙一重だったが、結果を出す選択がえらいということ。

この半荘は3着だった。



case5
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開局の親番。

何やら好手牌から一応のテンパイが入る。

浮いている7mはドラ。

123の三色も見えそうだが、さてどうしよう?





78014.jpg

ドラ単騎でリーチとした。

雀頭が確定しているならともかく、三色を待っていたら日が暮れてしまう。

下家の6m早切りが謎だが、ドラは持ってないんじゃない?


78015.jpg

首尾よくこれを引きアガって…


78016.jpg

運だけインパチ爆誕です。

罵声が聞こえるけど、気のせいかな?



case6
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南3局、20900点持ちラス目の西家。

30000点以上がいない、非常に平たいラス前。

こちらは手は良いものの、入り目がとっても迷わせる3sで一応のテンパイ。

腕が問われる、そんな手にも見えるが…さてどうしよう?





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4s切ってまさかのドラ単騎リーチとした。

北切りでくっつきテンパイが面白そうだが、赤が出ていく最終形は打点が一気に下がる。

4s切りダマはあるものの、有効牌が著しく少ない。

悠長に構えている間に、下家の仕掛けに利する展開になることは想像に難くない。

それならば、下家を抑え込みつつ、ドラ1点に勝負を賭けることにした。


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これが意外にもあっさりとツモれてしまい…


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一撃トップ捲りの3000・6000でございやす。


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ドラは残り山に2枚で、仕掛けが入らないツモ筋にもいたことはいた。

仮に北を1枚外していた場合、4mツモで36m待ちのテンパイが入るが、その時点で36m自体も残り2山と、この局面におけるドラ単騎と枚数自体は変わらない。

結局、どの手順を踏んだとしてもアガり切るまでは決して容易いものではなく、それなりの苦労を伴うものとなる。

そう考えると一見不利なドラ単騎リーチでも、いち早く相手の手を止める利点がそれを上回っているケースもそれなりにあると思われる。

もちろんこれが手放しで正しい選択という意味ではない。



ドラ単騎リーチは、一見安易で思考放棄とも捉えられるため、上手いタイプの打ち手はなかなか踏み切りにくいリーチであろう。

しかし、手をこまねいて好形テンパイを作ることが麻雀において正しいかと言えばそういうわけでもない

上手に対応を重ねることが麻雀においては重要だが、時に大胆に勝負を賭けることも同様に大切だと私は思う

両者の利点を理解した上で、それを的確に使い分ける経験が必要で、「ローマは一日にしてならず」である。



ラベル:ドラ 天鳳 立直
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2021年07月04日

ツモ切りリーチの対処 さっき通った中張牌は大体通る

今回はツモ切りリーチの対処について。

以前もツモ切りリーチについては記事にしたことがあるが、総論的な内容だったので、個別具体的な記事を小出しにしていきたいと思う。


私が長い間天鳳に接している過程で、感じたことがある。

それは、以前よりも先制テンパイ即リーチの優位性は薄れているのではないか、ということだ。

科学的麻雀観は1巡も緩むことなく先制リーチを推奨しており、これは基本的には正しい。

しかし、技術が向上していくにつれて、リーチに対する放銃者が減り、流局率が高まった。

そればかりか、回し打ちによりテンパイを上手に入れてくる者も増えた。

攻め返してくる人は中途半端な手ではないことは明白で、こちらが愚形だと相応のダメージを覚悟しなければならない。


例えば、135pから5を切ってリーチした場合に、以前ならポッと2pが出ることもあったが、近年ではツモ専レベルに出ない待ちとなっている。

このことは、見え見えの待ちで先制することがその後の空切りリーチでどのくらい出アガリ率が上がるかとの比較で、議論の余地が生まれた。

それぐらい、単純なリーチでは対応されて自身が得である状況が減ったという実感がある。

鳳凰卓のような上位卓では正攻法が通用しないレベルまでに技術の向上が見られているということが挙げられるだろう。


最近では、ファン牌待ちや19などの端牌待ちは敢えてツモ切りリーチで出アガリを目論む、などの戦術もポツポツと耳にする。

これは、棒攻めだと出アガリが期待できないということの裏返しでもある。

「受け」の技術が向上したことによって、攻撃もワンランク攻め味を変える必要が出てきたということの表れだろう。


そういう意味ではリーチ戦術も多様化している時代であり、即リーの一辺倒だけでは戦えないということは言えるかもしれない。

以前と違うのは、そういう時代背景も踏まえた上で、ツモ切りリーチを読んでいく必要があるということだ。



例えば、私の知っているリアル麻雀知り合いの中で、1巡おいてツモ切りリーチをする人が二人いる。

彼らはテンパイ時の意図を封印するためにそれを前もって決めているというのが特徴で、1巡回しに意図がない。

それを理解する前、1巡回して5mツモ切りリーチをした人に対して、私が8mを切って一発ロンと言われたことがあった。

わざわざ引っかけになる牌で横に曲げないでしょ、というのが私の主張で、打てる人だからこそそうするだろうと読んだが逆にハマった。

ツモ切りリーチには意図がある場合はわりかし読みやすいが、意図がないとこのようにハマってしまうことが多い。

技術力のUPによってこうした戦法は少し見直されるべき局面に来ているのかもしれない。


つらつらとツモ切りリーチに対する私見をつづってきたが、ここからが本題だ。

時代背景が変わっても使える読みというのは存在する。

それは、ツモ切りリーチに対して直前に通った中張牌(数牌)は大概通る、ということだ。

これはリーチ者の心理を考えればわかりやすい。

好形だろうが愚形だろうが見逃してまでツモ切りリーチをするとは考えられないので役ありだった可能性はほぼない。

ツモ切りリーチで多くを占める愚形待ちだった場合、1枚切られてからツモ切りリーチをわざわざするだろうか?

待ちの25%が減ったことは大概の場合悪材料として映るだろう。

そもそもが、その直近通った1枚をわざわざ切らずとも対処が可能であるケースが大半だからだ。

私がこの状況を狙う局面というのは、ラグによってトイツ落としが濃厚である場合など、これは以前のトイツ落としの狙い撃ち【ラグ編】という記事でも紹介したが、極めて特殊な局面のみ。しかもネット麻雀限定であったりする。


リスクに見合うリターンを得られる局面というのがそれほど多くないため、ツモ切りリーチにおいて直前に出た中張牌(数牌)はかなりの確率で通る傾向がある

これは特に中級者同士での対戦ではかなりの効力を発揮すると思われるため、実戦では一見怖いがダマされたと思って試していただきたい。

驚くほどの効果を発揮するはずだ。

重要なのは手出しツモ切りをしっかりと把握すること。これは集中していないと案外難しく、天鳳では特に見づらいということもある。


それでは、実戦例から具体的に見ていこう。



case1
52223.jpg

オーラス、20600点持ち3着目の南家。

ラス目の親からツモ切りリーチが入っている。

ここで通っていない9pを持ってきた。

こちらは役なしダマのテンパイが入っているが、さてどうしよう?





52224.jpg

ツモ切りでダマ続行とした。

これは親のツモ切りリーチ直前に9pが通っているからだ。


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この直後に親のツモ切りリーチが入る。

9pが役ありなら見逃す理由がないし、仮に端の9pが待ちであるなら即リーチをしているのが普通。

このように、ツモ切りリーチを確認したらその直前に通っている中張牌(数牌)をある程度把握する、この癖をつけておきたい


52226.jpg

好形に変化してこちらもチャンスが出てきた。

1sがフリテンにつきここはダマ続行とした。


52227.jpg

しかし、親にツモられ、4000オール。

親は役あり好形だったが、1巡回しの意図はなんだったのだろうか?


52228.jpg

おそらくはマンズが安いことから、西家の7mトイツ落としの可能性を見たと思われる。

また、この1巡に限り47m山越しの可能性を見たのだろう。

予期に反して西家は9p手出しだったため、それなら足止めも兼ねてのリーチと行ったのだろう。


52229.jpg

私としては脇のアガリを潰したくなかったためダマにしていたが、
ここで腹を括って追っかける手はあった


一方、親は100%攻めてくる局面だけに、逆に即リーチじゃないことの不自然さがあった

このへんに打点や待ちのヒントが少しだけ表れている。

追っかけはやや危険と判断したのもそういう点にあったのかもしれない。


躊躇せずに追っかけに踏み切れていれば7sでのアガリがあったわけで悔恨の1局となった。

この半荘はラスで終了した。



case2
54926.jpg

オーラス、31000点持ち2着目の南家。

点棒状況は自分から順に、31000、35100、13800、20100となっている。

たった今、3着目の親からツモ切りリーチが打たれたところ。

これはどういう意図のリーチだろうか。


54927.jpg

下家の一発消しが入って、持ってきたのはトイツ落としした8m

間が悪いというか空気が読めないというか…

さて、何を切る?





54928.jpg

構わずツモ切りとした。

ツモ切りリーチでなければ当然切れない牌だが、さすがにわざわざ2枚出てからリーチする理由がない。

むしろこの局面では地獄待ちの南の方が危険度が高いまである。

ツモ切りかどうかで危険度が180度変わってくるため、手出しかどうかの認識は(ここでは)非常に重要だとわかるだろう


54929.jpg

次巡、上手いことテンパイが入る。

待ちの3mは親の現物となっているが、さてどうしよう?





54930.jpg

迷わずにリーチとした。

リーチならリーチ棒込みでぴったりトップを捲れる。

親の待ちは愚形濃厚につき、叩き合いでも十分勝負になると判断した。

親満打ってもラス落ちまではないため、わりと勝負に行きやすい状況だろう。


54931.jpg

ところが、安牌に窮したトップ目が親の引っかけに飛び込む。4800。

私のリーチが引き金になり、親のアガリを誘発してしまう嫌なパターン。

36mは山5だったゆえ、下家がしっかりと対応してくれれば私のトップは濃厚だった。

これにより上位大混戦となったが、この半荘は結局2着だった。


見て頂きたいのは、親のリーチタイミングだ。

5pでモロ引っかけリーチを避け、1巡後の6sでツモ切りリーチを敢行している。

これがマジョリティなリーチ者の心理であり、逆の立場から見れば納得できるリーチのタイミングだ。

変則的な河からもスジは割と警戒対象に入れるべきツモ切りリーチだとわかるだろう。



case3
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南3局、16700点持ちラス目の親番。

18200点持ちラス争いの南家からツモ切りリーチが入ったところ。

むむ、これはピンチでもありチャンスでもあるか。

ここでアガられてしまうとラスの目が大きくなってしまう。


67028.jpg

一発目は9pでやり過ごして、持ってきたのは1m。

5mが光っているだけに、ここは危険にも映るが…

さて、どうしよう?





67029.jpg

これを通した。

ツモ切りリーチを確認したら、直前に通っている中張牌(数牌)を把握しよう。

1枚目の画像に戻ってみると、直前に4m、1p、3mが切られている。

ここを安全ゾーンと把握しながら打っていくことが重要となる。

(逆に言うとこの把握が難しいツモ切りリーチの効果は大きいということになる)


67030.jpg

2sをツモって一歩前進。

好形のイーシャンテンとなったが、ここから何を切る?





67031.jpg

7p切りとした。

この河で仮に47p待ちならツモ切りリーチの理由が見つからない。

河的にいい待ちになっている可能性は低く、逆に7pは安全度が高いと読める。


67032.jpg

望外の6mが暗刻になり、テンパイが入る。

いずれにせよ満足な待ちとはならないが、さてどうしよう?





67033.jpg

4s切りとした。

ここは麻雀打(ぶ)ちとしての勝負勘が問われるところだろう。

赤5s絡みの愚形もないとすれば、やはり匂うのは先切り6pのスジ。

仮に47sならば即リーチを打ってくるのが普通だからだ。


67034.jpg

危険な36mの暗刻スジも、先の法則によりぶっ通せる。

そして最終審査とばかりに神様は難問を出してきた。

超好形となる7mをツモって、いずれも通っていない3pと7m。

さて、どうしよう?





67035.jpg

ここが勝負所と3pを切って追っかけとしたが、これがアウト。1300だが痛い。

ペン7mも結構危険に見えるゆえ、アガリを見ての勝負としたがそうは問屋が卸さなかった。

私はラス目につき加点が必要ということでこの判断となった。

3着目なら7mを切って耐えるというのも一考だろう。


67036.jpg

見てはいけない一発目のツモ。

アガリを見る順としては決して間違っていなかったが…


67037.jpg

それを見越して3pを先切りする手は得策とは言いがたい。


結果はともかく、下家の1巡の逡巡によってここまで待ちが限定できることがおわかりいただけるだろう

下家にも、1pが3枚見えたことによって3pが使いづらくなったという理由があるのかもしれない。

しかし、ここで通った4m、3m、1pという1巡かつ待ちの良し悪しに関する情報は極めて大きく、正確に活用すればテンパイを入れるレベルまでは自然に漕ぎつけられるということに驚かされる。

上級者はこれを水を飲むように自然に行うため、ツモ切りリーチをする際は何かもう一段上の罠を仕掛ける必要がある。



見てきたように、ツモ切りリーチを確認したら、直前に通っている中張牌を確認することで視界が開けてくる。

これは犯人(ツモ切りリーチ者)が残した証拠の一端だとすれば、探偵がそれを基に推理することと似ている。

ツモ切りリーチにはどうしてもそう言った匂いが出てしまうため、それを正しい手順で嗅ぎ分けることが重要であろう。


ツモ切りリーチの対処は、実力差がつきやすく、割と成績に影響を与えるのではないかと個人的には思っている。

私などはツモ切りリーチを見ると、よし読んでやろう、という気になる。

一見怖く見える場面でも正確に情報を活用することで、もう一段のレベルアップが見込めるはずだ。



ラベル:天鳳 立直 読み
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2021年06月27日

赤5に頼る逆転狙い

今回は赤を利用した逆転狙いについて。


赤入りが普遍的になったことによって、オーラスの手組みも大きな変容を遂げた

以前とはどのような点が変わったのだろうか?


それは、見切り発車の仕掛けが有効となる局面が増えた、という点にある。


なぜかというと、数牌が使われない手というのはぼぼないからだ。

チャンタのような特殊な手役を除いては、数牌を使う手=赤5が使える手となるわけで、ドラに捉われずとも手牌を進める過程で打点UPが見込めるようになった。


たった1枚のツモ、もしくは上家からチーと言えば1ハン上がる赤の普及は、麻雀のゲームバランスを大きく変えたと言っても過言ではない。

1ハンを作るためにチャンタを純チャンに、ホンイツをメンゼンで仕上げてきた先人の足跡を軽々と踏みにじるものだからだ。

赤入り麻雀は手役の価値を希薄にし、麻雀の土俵をスピードへと変遷させたばかりか、チップによる+αによってギャンブル性が高まった。

そう考えてみると、未だに赤を導入していないプロの競技麻雀と赤入りのMリーグでは同じ競技であっても、別次元のゲームをやっているとさえ言える


あらためて赤入りの影響の大きさを感じるとともに、赤入りの功罪というものをベテラン雀士に語っていただきたいなあ、と思う。



今回の内容は、「逆転手の作り方」の中でもとくに重要で、利用できる頻度も多く、成績に大きく影響を与えるテーマであるので、ぜひチェックしていただきたい。

ここまで無理に狙いに行ってもいいですよ、というところに差が生まれやすいからだ。

仕掛けの巧拙とも密接に関わってくるため、仕掛けに慣れている人の方が馴染みやすい内容かもしれない。

それではどうぞ。



case1
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オーラス、29000持ち2着目の北家。

トップ目の上家とは2700点差となっている。

500・1000のツモでは捲れない上、2600のロンもダメという難しい点差。

ゴツゴツした手牌になってきたが、さて何を切る?





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4m切りとした。

6mがポンされているのもあるが、三暗刻と赤と点パネの天秤だ。

南ポンから赤を生かすことができれば、点パネのツモでピッタリ捲りとなる。

コーツ手に寄せれば、リーチ南の出アガリで3200の芽も出てくる。

つまり、この局面では符ハネを見ることで逆転が現実的になる


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親の現物である赤5mが出て、ポン。

あとは南をツモりさえすれば条件成就だ。


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最終盤にこのツモ。

気になるのは親の仕掛けだが…さてどうしよう?





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ツモ切りとした。

親の3s手出しをどう見るかがここでの争点。

3s手出し時にノーテンであった可能性は低いので、3sは空切りかスライドと読んだ。

そうなると危険なのは47s、58s。

3577sからのドラツモは手順としてはあるが、それなら私の4sを鳴いているはず。


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結果、親が海底でツモって2000オールのラスト。

ピッタリ捲られ私は3着終了となった。

3sは暗刻からの空切り、これは効果的だった。

南も58sも残り1枚ずつ、チャレンジには価値があった。



case2
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オーラス、14400点持ちラス目の北家。

3着目の親とは6500点差となっている。

ドラ1の何の変哲もない手で、逆転には少し打点が足りない。

ただ今、2枚目の中が切られたところ。さて、これを鳴く?





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ポンした。

これが赤ありならではの戦い方だ。

ダントツの上家は場合によっては赤を降ろしてくれるかもしれない。

このへんの期待は個人差もあるが、鳳凰卓という土俵でより成立しやすいだろう。


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ここで切るのは一つしかない。

赤に寄せて3pを切る。テンパイが無意味なので当然のチョイスだ。

ドラが出たらチーしてくっつきに備えるのもいいだろう。


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執念が実って、赤含みのテンパイを入れる。

この手だとツモアガリできず直撃のみだが、手順がめちゃくちゃなのでわずかな可能性は残されている。

中スルーに比べたらチャンスは増しているように思える。

この比較において、見切り発車仕掛けに価値が高くなっている


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も、2着目が2000アガって終了。



case3
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オーラス、9400点持ちラス目の北家。

3着目の南家とは2500点差となっている。

一面子はあるがやや厳しめの配牌をもらう。


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上家から赤5mが出たが、さてどうしよう?





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これをチーした。

テンパイノーテンで変わる点差なら、これは確実にチーした方がいい。

上家大トップにつきアシストもあるし、リーチ棒が出ることだってある。

ノーテンで終われない対面から直撃も全然ありうる(ツモだと座順で捲れない)。


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結果、赤をもう1枚引き込み、7700まで仕上がってしまった。

まあこれは鳴くよね、の例。



case4
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オーラス、33600点持ち2着目の南家。

トップ目の親とは1700点差となっている。

親から赤5pが切られたが、さてどうしよう?





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出来メンツからチーした。

のどから手がでるほどほしい1ハンだけに、出来メンツから仕掛けるお手本のような手。


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マンズが伸びて、トップ捲りに成功。

case2もそうだったが、赤のおかげで想定以上の打点になっている



case5
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オーラス、6500点持ちラス目の北家。

3着目の南家とは6500点差となっている。

ドラの東が一枚ポツンと浮いているが、さて何を切る?





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9s切りとした。

打点が足りないので、ドラの重なりに期待しつつタンヤオに寄せた。

最終的にこの手がどう発展したかというと…


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赤を2枚引き込み、ツモ直もしくは裏1条件まで伸びた。

これをアガるまでが一苦労なわけだが…


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なんと、直対の3着目から一発で出て8000。

一局勝負のあの配牌から捲り切れたのはひとえに赤様のおかげ。

バラ手でも満貫ぐらいまでなら赤の力で成し遂げられる。



case6
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オーラス、31900点持ち2着目の西家。

トップ目の親とは1800点差となっている。

中を一鳴きして、ターツオーバーだが、さて何を切る?





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一見4sを切りたくなるが、この点差なら3p切り。

400・700ツモなら捲れるので点パネを重視しながら、赤の受け入れを大事にする


51787.jpg

このツモだ。

手順で4sを切ってしまうとこれを逃してしまう。

どうせツモ専になるなら、少々の効率を犠牲にしても赤を狙う価値はある。


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これをツモって500・1000。

ぴったりトップ捲りに成功した。



case7
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オーラス、29400点持ち2着目の北家。

トップ目の南家とは4600点差となっている。

好手牌をもらったが、捌きが難しい。

さて、何を切る?





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タンヤオ狙いで中切りとした。これは選びやすい。

直後に、上家から6mが出た。

さて、これをポンする?





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スルーした。

1000・2000ツモ条件とはいえ、高目前提ツモ専に決めてしまうのはまだ早すぎる。

ここは落ち着いてじっくりと育てたいところ。

スルーしたところ鳴かずともの6mで盤石の構え。


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上家から2sが出たが、これをチーする?





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チーした。

これもやや焦った仕掛けに見えるかもしれない。

ただ、234の三色で仕掛けると、赤5pが丸丸お得の受け入れとなる

345の三色で仕掛けてしまうと、赤がオーバーキルとなってしまい、効率が悪くなる。

これは状況によって使い分けることができる。


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結局、3着目が2000をアガってラスト。

現状維持で終了した。


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冷静に考えると、下との差があるため、トップ狙い一本ならこの2sもスルーはある。

赤ならチーして、せめてどこからでもアガれる打点をじっくり作るのも悪くない。

ただし、5を鳴くくらいなら2を鳴いた方が総合的に有利であるという違いはおわかりいただけるだろう。


いかがだっただろうか?

当然やってるよというものから、なるほどと思えるものまで様々だっただろう。

ひとつ言えることは、新時代のオーラスは、赤をツモる前提で仕掛けていくこと、これに妙味がある

プロのように100%捲る手を作るのは実際には非効率で、本当のプロは最低限の差で捲り切ることを目指す。

そのためには、赤、一発、裏、使える偶発役は全力で利用することで大きな差が生まれる

「見えない赤をツモる」ことができるようになれば、あなたは確実に勝ち組になっているはずだ。



ラベル:天鳳 逆転 赤5
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2021年06月20日

必殺!一通狙い 123455679からは5を切る

一通の狙える複合形はいくつかパターンがあるが、今回は、

一筒二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒九筒

この形について。

ピンフと一通の狙えるいい形で、いわゆる両面カンチャンの発展形だ。


牌効率的に最後まで残りやすい形だが、この形はどのように捌くのがいいのだろうか?


結論から言うと、一通を優先して捌くと好結果に結びつきやすい。

・両面だと自分で2枚使っているので残り6枚待ち、カンチャンの4枚待ちとそこまで差がない

・待ちになる両面の部分が36か47、両面の中で最も出アガリのしづらい部分となる

・無スジ36、47より引っかけ2、8の方が出アガリがしやすい


言うまでもなく打点は一通狙いの方が上につき、それも含めて一通狙いが有利となる。

また、打点がない場合は5を先切りして一通を先に決めてしまうというのも経験上効果が大きい

両面は形的に固執したくなるが、そもそも待ちにする気がなければ安い受け入れを増やすという意味でしかない

それならば一通の形を決めることで、テンパイ時に盲点の待ちを作ることができ、モロヒに比して格段にアガリやすくなる。


また、赤やドラが含まれていて十分に打点がある場合も、場況によってはリーチで攻めることでハネ満級の打点を実現できる

このへんの破壊力をリーチによって引き出すこともこの形からは考慮に値する。

仮に、一通確定のカン2、カン8待ちダマに構えたとしても、基本スジはダマテン警戒が緩くなるため、相手の守備力が高い場合はここが盲点となる

ダマテンは天鳳のような相手の守備力が高い土俵で有効となりやすい。


つまり、この形から一通に取ることはダマ良し、リーチ良し、先切り良し、打点良しと戦略の幅が広がる。

もちろん、両面に取るべき場況も存在するため、一通狙いの優位性を踏まえた上で臨機応変に対応すべしとなる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東4局2本場、6200点持ちダンラス目の南家。

上は三つ巴のトップ争い、私は後方に置いていかれている。

ご覧の一通含みイーシャンテンから、この上ない2sを引き込みテンパイが入る。

7pがドラだが、さてどう受ける?リーチする?





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一通に受けてリーチした。

ポイントは先切りの3pだ。

47pで待ったとしてもツモ專みたいな状況だが、このカン2pはワンチャン拾える可能性がある。

もちろんダマなら拾えそうな2pにつき凹んでなければダマも良さそうだが、ここは一撃に賭けるリーチとした。


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首尾よくこれを引き当て、3000・6000GET。

これが反撃の狼煙となり、なんとこの半荘トップ捲りを成し遂げる

両面に受けてドラをツモったとしても同じハネ満につき、この選択の成否はあまりにも大きい。

それゆえに、判断が正しかったかどうかをしっかりと検証する必要がある。


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山には47pが2枚に対して、2pは3枚あった。

山にいる枚数はたまたまだが、2pが1枚河に見えていること、3pの壁で2pが使いづらいこと、ドラが出る可能性はゼロであることなどを踏まえると、バランスの取れた選択だったように思える。

単純な両面カンチャンと違って、一通という打点がつく分、思い切った選択が取りやすい形だと言えるだろう。



case2
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南2局、38000点持ちトップ目の南家。

ピンズが複雑な形から、テンパイが入ったところ。

勢いピンズのチンイツに行きたい気もするが現状はまごうことなきトップ目。

さて、何を切る?リーチする?





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5p切りダマとした。

これは選択肢が多くてなかなか難しいが、この打点ならチンイツはいらない。

ドラ周辺の2pよりは親の現物の5pか。5pを切っておけば14pツモにも対応できる。

パッと見は9p切りでドラ受けを兼ねた両面だが、この巡目からドラはまず拾えないことを考えると、純粋に6pと8pの比較となる。

8pは山にいそうな上、親にも通りそうなのでかなり拾いやすそうに見える。


48749.jpg

件の1pをツモってきてまたもや選択となった。

さて、何を切る?





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1pツモ切りとした。

4枚見えの4pは下家には急所につき、ケアする意味で1p切りとした。

14p6mは待ちが弱い。カン8p続行。

イーペーコーがつけば出アガリハネ満につき、ここは打4pでも良かったかもしれない。


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これが対面から出て、8000。

対面は何と暗刻からの8pリリースだった。

おそらくは、親に対して14sをケアするという意味合いだろう。

このように、ダマならスジは警戒されずにリリースされるため、上位卓では有効となる。

受けを重視した5p切りだったが、このような形で生きた。

この半荘はトップで終了した。


case3
50939.jpg

東2局、27900点持ち2着目の北家。

イーシャンテンからズバリのペン7sを引き込み、テンパイが入る。

さて、どうしよう?





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1s切りリーチとした。

47sの7sにかなりの感触があるからだ。

序盤に8s切りが二者で、上家は86sのカンチャン落とし、これは7sを持っていない可能性大。

一方の2sは場況は悪くはないが、いかんせん生牌につき固まっている可能性が否めない。

これが場に1枚出ていれば、ポンされていないから固まっていないな、などと考える余地が生まれる。

そう考えてみると、単純に枚数だけが根拠となるわけではないことに気づかされる


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これがビンゴの一発ツモ。

狙いの7sを引き寄せることに成功。


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ええっ?ツモった7sが裏ドラになり3000・6000。

ほれみたことかのドヤ顔炸裂ぅ〜。


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山には47sが3枚に対し、2sも同じく3枚。

2sは固まっておらず十分山にあったが、7sも読み通り残り全山だった。

結果はたまたまだが、7sは固まっている可能性がほぼゼロにつき、これはペイする選択だったように思う

この一撃を生かし、この半荘はトップで終了した。


一通狙いの優位性を認識した上で、場況によっては臨機応変に両面に取る。

場面場面で正解が変わってくる麻雀の面白さが表れているだろう。

上手くいった例を取り上げたが、結果に関わらず都度検証し、反省する姿勢が運を呼び込む、そういうものではないかと私は思っている



ラベル:天鳳 手役 一通
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