2021年04月11日

危険牌を押して手役を取るケース

今回は手役と危険度の勘案について。

似たようなトピックはいくつか紹介してきたが、純粋にこのお題を取り上げるのは意外にも初めてということになる。



詳細は省くが、一方を切れば安全にテンパイ維持ができ、もう一方を切れば危険だが手役がつくケースのことで、スジの選択となることが多い。

雀風や状況、打っている土俵によってもその選択は大きく変わってくるが、私のざっくりしたイメージは以下の通りだ。


【危険牌を押して手役を取るか安全にテンパイに取るかの選択】

初級者→手役狙い

中級者→やや安全度重視

上級者→安全度重視

最上級者→やや手役狙い


麻雀が上達するにつれ安全度を重視する傾向が強くなるものの、ある閾値を超えるとやや攻撃的な手役狙いが逆に増える。

これは私の天鳳の実戦上の感覚にすぎないが、なかなか面白い傾向ではないだろうか。

最上級者は期待値判断に優れており、勝負する牌の危険度を精緻に判別できること、

もしくは勝負所の肌感覚に秀でていてそれを間違わない経験を積んでいること、このいずれかを備えているためだろう。


いずれにせよ、安易・安直な選択はその半荘の結果を大きく左右しかねないということは言える。

チャンス手なのに小さくまとめてしまってはいないか?

私自身もこの問いに大きく苛まれてきた。


麻雀の目的はトップを取ることなのに、局をかわすという目先の損得に捉われてしまいがちな局面とも言える。

危険牌1牌を押すことは瞬間的に怖いが、期待値としては見合うケースも多いはずなので、時に熱く勝負してみてはいかがだろうか

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
47238.jpg

東4局1本場、23500点持ち3着目の西家。

全員僅差で30000点を超えている者がいない。

こちらは東バックからチャンタ三色となる9pを引き入れたところ。

が、ラス目の上家から3sアンカン含みのリーチが入っている。

しかも切りたい6pはあろうことか新ドラ。

さて、何を切る?





47239.jpg

ドラ勝負した。

1sは残り1枚だが3sカンにより場況が良くかなり拾いやすそう。

それから、第一打9p切りにより、上家は6pを持っている可能性が高い。つまり6pはスジの中では若干通りやすいという判断からだ。

この理想的な最終形を呼び込んだ9pツモであれば勝負になるのではないか、と。

しかし、カン裏まであるわけだから実戦心理としては漏れそうなぐらい怖かったのはまぎれもない事実だ。



47240.jpg

これにチーの声がかかり、出てきたのはなんと当たり牌の東。

ドラを餌にして3900を釣り上げることに成功した。

まさにしてやったりで、この半荘はトップを取ることができた。


47241.jpg

上家はなんとフリテンリーチだった。

この上ないビビリ損だが、何を切っても当たらないということもこのようにある。リアルならノーテンリーチもある。

押しを躊躇ってオリていたら精神を削られてラスに沈んでいたかもしれない。

相手の思うツボにならないように、戦っていくことが重要だとわかる。



case2
47278.jpg

東3局1本場、17100点持ちラス目の北家。

2着目の対面南家からリーチが入っている。

こちらも同巡にテンパイが入った。

さて、リーチする?





47279.jpg

ダマにした。

25mが直前に切られたばかりなので、下家から即拾える可能性を見つつ。

上家が一発目に9mを押しているので、上家にも通る25mは選ばれやすいはず。


47280.jpg

しかし25mは出ずに、持ってきたのは三色テンパイにも取れる8s

全ツの上家がたった今5sを通したので5sなら安全だが…

さて、どうしよう?





47281.jpg

2sを切って三色に取り、しかもリーチした。

下家から出る25mだけにここはダマがセオリーだが、理想の最終形となったためMAXを取りに行った。

この雰囲気からは上家はおそらく全ツ。私がダマのままでも25mが抜き打ちされにくいというのもある。

危険度から2sは切りやすいものの、リーチかどうかは意見の分かれるところだろう。


47282.jpg

鉄砲玉となった上家が止まらず、対面に7700の放銃となった。

私のリーチの本命となる4sを切って放銃しているため、止めることができればチャンスだったが、おそらく上家は私がダマでも対面に放銃していただろう。


47283.jpg

私のツモ筋には高目の5mが眠っていた。

トップ目上家の動向によって結果が大きく変わっていた局だったことがわかる。

下家のオリ筋だが、私がダマのまま2sを押した場合、おそらく25mは後回しになると思われるのでダマでもアガれていないだろう。

なかなかスリリングな局となったが、リーチは決して悪くない選択だったと思う。

この半荘は3位だった。



case3
76676.jpg

東3局2本場、23600点持ち3着目の南家。

上家の親からリーチが入って一発目。

234と345の三色両天秤に構えていたところ、234のテンパイに。

ところが8sは通っているものの、25sは通っていない。

さて、どうしよう?





76677.jpg

2s切ってリーチとした。

ドラが1枚でもあれば8s切りリーチでも十分だが、さすがに三色の有無で打点が違いすぎる。

しかもまだ動きの少ない東場。純粋に高目ツモでハネ満あるのであればこれは勝負する一手だろう。

ドラ1ある時の方がむしろ難しいかもしれない。


76678.jpg

意外にも最終盤にトップ目から高目が出て、8000。

序盤の3p先切りがどうやら効いた模様。

親はリーチのみ2枚切れのペン3p待ち。単なる脅しだった。


76679.jpg

なんと、上家の入り目は25sズバリだった。

紙一重にも見えるが、入り目含めて放銃率は最大でも50%にすぎない。

重要な場面で2分の1ぐらい通せないようでは麻雀は勝てない。

むしろ、入り目を打たれて怯えていたのは親の方だろう。

この半荘はトップだった。



case4
53323.jpg

東1局3本場、19000点持ちラス目の北家。

三色イーシャンテンのところ、ツモってきたのは赤5s。

さて、何を切る?





53324.jpg

自信を持ってツモ切ったが、これがまさかの当たりで5200。

上家の5sが少し前につき、やや通しやすかった。

現状巡目的にはギリギリ切れるが、三段目ならケアすべき案件かもしれない。

赤の打点UPがあまりにも痛く、この半荘はラスに沈んだ。


見てきたように、手役に取って危険牌を勝負していくことはそれほど悪い結果をもたらさない。

そればかりか、自身で活路を開いて好結果に転じるケースも少なくない。

一期一会のチャンス手を大事に扱う。あなたのチャレンジが道を切り拓くきっかけになるだろう。
ラベル:天鳳 手役
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(4) | 手役狙い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月04日

見落としやすいリャンカンの形

今日はリャンカンの牌理について。


単純形では間違いようのない形であっても、1メンツがくっつくなど複合形になった途端に難しくなる牌姿というのは麻雀において珍しくない

例えば、

二萬五萬六萬六萬七萬二筒三筒四筒七筒七筒六索七索西ツモ四萬

これなどは何切るで頻出する代表的な形。

形が決まったからと2mを切ってしまうと、カン3mの受けを逃してしまう。

いわゆる両面カンチャンと呼ばれる形だが、これが面白いのは、


二萬四萬五萬六萬七萬二筒三筒四筒七筒七筒六索七索西ツモ六萬

カン3mを意識しているところから6mをツモった場合、これを見逃すことは少ないという点だ。

いっぺんにたくさんの受けができるからこそ間違いやすい。

つまり、その時の形とツモによって錯覚のしやすさが変わってくるということになる。


これは私自身打っていてもよく感じる部分であり、わかっているつもりでも実戦ではうっかりということもままある。

これについては数をこなして実戦で覚えていくのが一番ではないかと思う。

ただし、リアルではミスに気づかないままということもありえるため、牌譜で確認できるネット麻雀などで鍛錬を積むのがいいと思う。


両面カンチャン形については以前の記事で触れているので、参照していただきたい。

両面カンチャン形を見落とさない



単なるリャンカンであっても、その時の入り目や形によって非常に見えにくくなることがある。

それでは、実戦例からいくつか確認していこう。



case1
45876.jpg

東3局、19800点持ちラス目の親番。

この親番で少し挽回しておきたいところ。

ピンズの形からリャンペーコーまで想定していたところ、望外の5pをツモった。

さて、何を切る?





45877.jpg

9s切りとした。

巡目が早いなら24s落としからピンズの好形変化を見るところだが、テンパイスピード並びに即リーチできる形を重視した

雀頭を5pに移行させることで、二索四索六索六索七索というリャンカン両面形が瞬時に見えるか、という問いとなる。


この場合、ピンズが動かしづらく、イーペーコーが流動的となるため、感覚的には選びにくいのではないだろうか?

ただし、カン3sの受けが残るため瞬間のテンパイチャンスとしてはこれが最大となる。

また、何をツモっても即リーチするという意志を持った選択でもある。


45878.jpg

このように、最速で好形テンパイになりやすいという魅力がある。

また、5sツモ時にピンフに取れる利点があるため、カンチャン落としなら2sから切るべきということもわかる。

仮に4sから切った場合、中膨れ5pと9sのシャンポンとなり、これだと即リーチはかなり打ちづらいはずだ。

単純形なら迷わない形でも、複合形だと随分難しく感じないだろうか?


タンヤオの9s切りもあるが、枚数重視のピンフに受けて即リーチとした。


45880.jpg

結果、流局一人テンパイとなった。

狙い通りに先制の利を生かせたのでまあ良しとするところ。


45881.jpg

3s5sは合計山に5枚で、速度を重視するなら十分な枚数が残っていた。

ピンズの有効牌も山には多く、選択としての難易度は高い局面だったことがわかる。



case2
48132.jpg

南3局、33500点持ち2着目の北家。

下家の親と熾烈なトップ争いをしている。

ソーズの複合形から有効牌となる8sを引き入れたところ。

さて、何を切る?





48133.jpg

7p切りとした。

69sがやや薄いので、7pくっつきの保険も兼ねて3s切りも考えるかもしれない。

しかし、それだとカン4sの受け入れがなくなってしまう。

この形から345sのメンツを抜いてみると、三索五索六索七索七索八索という両面カンチャン形が見事に浮き彫りとなる。

また、ソーズホンイツへの移行もある。


48134.jpg

おまけに4sはイーペーコーまでつく超絶嬉しいツモ。

複合形にはこうしたイーペーコー絡みの受け入れ増加もしばしば見られる。

五索五索六索七索七索八索八索八索九索九索

例えばこんな形だ(6sでも7sでもイーペーコー)。


48136.jpg

即リーチから首尾よくツモアガって、1300・2600。

ライバルを親っかぶりに沈めて、このゲームのトップを奪取することに成功した。



case3
52200.jpg

東2局1本場、32500点持ちトップ目の西家。

絶好の入り目を得てイーシャンテンになった。

一気にチャンス手になったが、ここから何を切る?





52201.jpg

親と南家に対する危険度を重視して9s切りとした。

が、これはうっかりミスでカン8sの受け入れを放棄してしまう

これぐらいのチャンス手なら手牌に真っすぐでいいだろう。

つまり正解は1s切りだ。これだとカン3s、カン8sいずれの受け入れも残すことができる。


52202.jpg

入り目がこちらなら最終形は狙い通り3s待ちに。

入り目が8sでもイーペーコーがついて打点は変わらないため、8sの受けは残したい。

ここでは変化を重視して1s切り。

例えば6sツモなどが嬉しい変化となる。


52203.jpg

ダマテンから赤5pを引き込み、無事に8000をGET。

ミスったが結果に影響なくホッと一息。


52204.jpg

3sも8sも山に2枚ずつ。

69sが危険に見える親や南家の河だが、どちらも69sの受けはなく読みは当てにならない。

真っすぐ自分の手牌に忠実に構えることが最善だとわかる。


このように、複合形からのリャンカンは形によって見えにくいことがある。

前もって考えおくこと、そして実戦後は復習すること。

この作業を地道に行うことが、形に慣れ、形に強くなるための一番の近道だろう。



ラベル:天鳳 牌理
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(4) | 牌理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月28日

選択しないという選択

今回は少し趣を変えたテーマを。


日常生活において、選択しなければならない時に逃避したり先送りしたりすることは大抵の場合いい結果を生まない。

しかし、選択をしなかったがゆえに間口が広がり、結果的に上手くいくという事例も稀にある。


例えば、株式投資においてA銘柄とB銘柄のどちらかを買いたくて迷っていたとする

A銘柄をもし自分が買ったらなんだかとっても下がりそうな気がする。

それだけならいいが、選ばなかったB銘柄が上がったりしたら目もあてられない。

迷った末にその人はそれらが含まれている指数のETF(TOPIX)を買うことにした。

これならばリターンはともかく、どちらかの銘柄の上下に感情を揺さぶられることもなく平穏でいられる。

これなどは「選択しない選択」のいい例ではないだろうか。


将棋の世界では、「手を渡す」という言葉がある。

いかにも攻め筋がたくさんあって攻めの一手を指したくなる局面で、じっと自陣に手を入れる。

相手はこちら側が何かやってくるだろうとその攻め筋を読んでいたところなので、いざ何もやってこないとなると手が広すぎて逆に指し手に困ってしまう。

将棋の世界ではこういうことがしばしばあるという。

厳密には「選択しない」こととは違うが、これを戦略的に用いることができれば精神的に優位に立てるはずである。


このように、「選択しない」ことで柔軟性の猶予を保ち、いい意味で選択の先送りをするという戦略がある。

これは麻雀においても例外ではない。

具体的には、形を決めずに様々なツモに対応できる構えを取ることだ。


元中日監督の落合博満のバッティングフォームは「構えのない構え」と呼ばれていた

すべての球に対応するためには、球種を「読まない」ということであり、来た瞬間に反応するということである。

「選択しない」ことが柔軟な対応を可能にすることの好例ではないだろうか。


シャンテン数に捉われずに、伸びそうな手は思いきって伸ばしてみる。

手牌の間口を広げることが好結果を呼び込むことも麻雀には少なくない。

どんな牌姿がそれに当てはまるのだろうか?

実戦例からご覧いただきたいと思う。



case1
39265.jpg

南2局、24000点持ち3着目の西家。

ラス目の下家とはやや差があるため、気持ち余裕がある。

ドラドラの好手から絶好のカンチャンが埋まったところ。

自風の西がトイツでターツ選択を迫られている。

さて、ここから何を切る?





39266.jpg

西を1枚外した。

いずれかのターツ落としが悪いわけではないが、さすがにこの形だと裏目が痛すぎる。

タンヤオ、ピンフ、三色という手役がつくことに加え、雀頭が極めてできやすい間口の広さがある。

仕掛けまで踏まえるとこちらの方が期待値が高いのではないだろうか。


39267.jpg

ひとつ仕掛けたところ。

ここから何を切る?





39268.jpg

4s切りとした。

通常は8s切りで、やや特殊な切り筋。

これだと受け入れが狭く、ドラが飛び出るリスクもあるが、8sがいかにも山にいそうなのでポンに対応できる構えとした

8sポンなら三色の含みが残って面白い。


39269.jpg

ベストなツモで自力テンパイ。

より危険な4sを先に処理できているというのもひとつの主張だ。


39270.jpg

対面から高目が出て7700。

ここでのトップ目直撃はあまりに大きく、そのままトップでフィニッシュした。

柔軟な西落としが見事にはまった形となった。



case2
39490.jpg

南1局、21700点持ち3着目の親番。

ラス目対面とは400点差という大接戦で、全体的にも僅差。

マンズにくっついてターツオーバーとなってしまった。

さて、何を切る?





39491.jpg

北切りとした。

最近の教科書にはこういう牌姿からはどこかのターツを落とすべき、と書いているだろう。

効率的にはそれが正しい可能性が高い。

しかし、ソーズもピンズも良さそうだし、せっかくくっついたマンズを無碍にするのも…ねえ?

8pを切るぐらいなら北を切る方が柔軟性があっていいんじゃないかと思う。


39492.jpg

こんな風にどこかが重なるだけでも、随分と有効牌は増える。

北を残している場合はこの4pツモで3トイツとなり、それほど進んでいない。

シャンテン数が高い(テンパイまで遠い)時の受け入れ枚数はそれほど重要ではないが、強いターツがひしめいている時は結論を先延ばしにして「間口を広げる」ことが有効となることがある


39493.jpg

4pが暗刻になり、意外な方向に手が伸びてきた。

危険な47pを固められるこの7pは嬉しいツモ。

これで概ね形は決まった。


39494.jpg

8mを引き入れて即リーチ。

序盤のターツ落とし候補筆頭は通常マンズではないだろうか?

ツモの流れに逆らわない、ということも私の中では重要なファクターだ。


39495.jpg

追っかけを食らって冷や冷やするも、無事にロン。

裏は乗らずに2000。

この2sはとても拾えそうだ。



39496.jpg

北落とし以外だとおそらくこの手はアガれない。

そればかりか、対面のハネ満ツモによる親っかぶりが待っていることがわかるだろう(裏裏)。

手牌・状況によって多少のアレンジを加えること、これが本局のポイントになっている。

このアガリからリズムを掴み、トップを捲ることができた。



case3
75719.jpg

東3局、21500点持ち3着目の北家。

好手牌からよだれが出そうな赤5mのツモ。

これにより手牌がギュッと締まったが、さて何を切る?





75720.jpg

北のトイツ落としとした。

タンヤオがあってこの形、さらにこの巡目ならま〜これはマジョリティかもしれない。

8sが暗刻というのも雀頭不在の心配が少なくていい。


75721.jpg

仮にこれがテンパイ逃しとなったとしても全然悔しくない。

むしろ、2分の1でこの幸せな形を逃してしまった時の後悔の方が大きいのではないだろうか。


75722.jpg

二者に仕掛けが入って、8sがカンツになった。

むむっ、これはテンパイチャンスに差が出てくるが…さて、どうしよう?





75723.jpg

カンした。

マンズの形がいいので、ツモを増やして少しでもテンパイスピードを上げたいとの意。

これだと単騎テンパイのリスクもあるが…


75724.jpg

リンシャンから素晴らしいツモをいただいて、これはベストな最終形。

これはもらったでしょう!


75725.jpg

しかし、これがまさかの流局で一人テンパイ。

これ、アガれんか…


75726.jpg

選択の場面。

シャンテン数重視なら、裏目の少ない5s切りが手筋、次巡6pツモでテンパイとなる。

4巡目即リーなら仕掛けが入らずおそらく2000・3900のツモアガリ(裏1)となっている可能性が高い。が、それは結果に過ぎない。

この形なら巡目が多少遅れても、タンヤオの有無による打点差はそこそこ大きいと見る。

焦らずに打点を見る北切りで問題ないだろう。


見てきたように、ターツ選択で迷ったら「選択しない」という選択が正着となることも少なくない。

とかくスピードが求められる時代ではあるが、要所要所で懐深くどっしりと構えること、このタイミングを見極められれば勝ちきるための大きな武器となることだろう。



ラベル:天鳳 手組
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(2) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月21日

晒されている牌を見落とさない

今回は麻雀における情報処理について。


ベタオリしている際、晒されている牌を見落として現物以外を切ってしまう。

誰でも一度くらいはやったことがあるのではないだろうか。


四者の捨て牌は卓の中央に集まっているのに対し、鳴きで仕掛けられた牌のみ卓の隅に追いやられてしまう

切り順がわかりづらくなるのはまだいいとして、一目で俯瞰できないという視覚的に多大な影響がある

人間の視野には限界があるため、自身の手牌と河を中心に見ていると、仕掛けられた牌はどうしても視野の外にはみ出てしまう。


また、牌の情報が少ない序盤は見落としが少ないものの、情報量の多い終盤ともなると情報処理に脳みそが追いつかず晒された牌を見落としてしまいがちだ。

これは特に時間制限のあるネット麻雀において顕著であり、実力の差が生まれやすい部分でもあるだろう。


私の場合はどうかというと、私は時間をフルに使うタイプであるため時間に追われて見落とすいうこともしばしば経験してきた。

やはり局面が複雑で自身がピンチの時、つまり考えることが多い時ほど見落としやすいということは言える。

まあこれはこのミスに限った話ではないけれども。


こういう類のミスをなくすためには、脳の容量を増やすか、情報処理を早くするなど、脳の性能UPが必要であり、だからこそ個人差がつきやすい部分なのかなと思うところはある。

そんなことを言われたら元も子もないよ、と思ったあなたにこういうミスを減らすためのアドバイスをするとすれば、

一巡一巡のインプットを大事にすること、この意識が重要かと思う。


今日できることを明日に伸ばしてしまうから、いつまでたっても仕事が先に進まない。

これと同じで、ピンチになってからいっぺんに考えるから頭がパンクしてしまう。

そこで、仕掛けが入ったらボーっとしないでその都度インプットする癖をつけておけば、ピンチの際にそれを確認する労力が省ける。

頭で考える・執着するという感じではなくて、右脳で画像のように焼きつける感じで把握する。

1巡のインプット能力が0.1ミリでも上がると実感できれば、心に余裕ができ、危機にあらかじめ備える心構えができる。

恐怖心に左右されないメンタリティを自分の中でどのように構築するか、そのための工夫として1巡の密度を濃くするわけだ。


1巡を大事にするものは1巡を制す、というわけである。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
tenhou.8887.jpg

東3局、32900点持ちトップ目の親番。

ブクブクに構えていたところ、2着目下家からリーチが入って一発目

河が強くて情報が少ない。

さて、ここから何を切る?





tenhou.8888.jpg

7mを抜いた。

よく見ると対面の仕掛けに7mが晒されている。

赤5pが切れないのであれば、特別がんばっても徒労に終わりそうだ。


tenhou.8889.jpg

7mに気づくことができれば、中スジの4mも割合切りやすい。

結果、下家がツモで700・1300。

被害最小限で切り抜けることができた。



case2
tenhou.14440.jpg

南2局、26700点持ち2着目の親番。

ゴツゴツした手牌のところに、ラス目下家からリーチが入って一発目

このリーチにだけは絶対に打てないが…さて何を切る?





tenhou.14441.jpg

8s切りとした。

対面の仕掛けに晒されている5s、さらに8s9sがすべて見えているため8sが当たるパターンがない。

2mあたりに手がかかりそうになるが、冷静に考えると8sが最も安全だとわかる。


tenhou.14442.jpg

二人テンパイで流局。

伏兵対面が実は高く、6mはリーチにはノーチャンスだけにかなり危なかった。



case3
30293.jpg

南1局、23800点持ち3着目の西家。

トップ目上家からリーチが入って一発目。

こちらも結構なチャンス手だが、持ってきたのはスジ掴まりとなるドラまたぎ。

さて、何を切る?





30294.jpg

ここだけは絶対に切れないと、現物の8sを抜いた。

が、9pは実は対面の仕掛けに晒されている完全安牌だったのだ!

うっかりそれを見落としてしまっていた。

考慮時間の短い上家リーチ直後のポン材は経験上見落としやすさ筆頭。


30295.jpg

結果、チーが入って親の4000オールが炸裂してしまった。

こういう紛れは私自身最も嫌うところで、それが自分のミスでとなればなおさらだ。

みんな、すまん。


30296.jpg

普通に9pをツモ切っておけば三人テンパイ流局の可能性が高かった。

自身がテンパイできた可能性があっただけに痛恨の一局となった。

この半荘は2着。



case4
36577.jpg

南3局1本場、30300点持ち2着目の西家。

対面の親リーチに続いて、北家が追っかけときた。

こちらも好手だが、2件だとさすがに厳しいか。


36578.jpg

何とか凌いできたが、ここにきて安全牌が尽きた。

さて、何を切る?





36579.jpg

8s切りとした。

下家は河が強すぎて、待ちの手掛かりがない。

しかし、上家に晒されている牌を利用することで、親の現物ならびに下家に対する唯一のワンチャンスを導くことができる。

7pも割合安全度は高いだろう。


36580.jpg

結果は下家がツモアガって、裏1の1000・2000となった。



case5
31169.jpg

南1局、23300点持ち2着目の親番。

南家が5万点オーバーのダントツで下位はやや縦長。

ラス目の対面からリーチが入っている。

こちらはドラ2赤1のチャンス手だが、さて何を切る?





31170.jpg

唯一の現物、晒されている5mを抜いてオリた。

この点差だとラス目への放銃だけは許されない。

天鳳なら当然のオリかもしれない。


31173.jpg

結果、対面の一人テンパイで流局となった。


31174.jpg

対面はなんと中単騎のチートイツだった。

5mを見落としていた場合、あるいはここから攻めを選択した場合、いずれも一発放銃は免れなかっただろう

6400からのデバサイは一気に混戦となりラス転落も現実的だった。

非常にスリリングな局面だが、ある意味切れない5sを持ってきたことはベタオリを決断するいい材料となったかもしれない。



見てきたように、晒された牌が盲点となって時にあなたの守備の妨げになることがある。

安牌がなくなっても余裕を持って対処し、晒されている牌を逆に利用するぐらいの心意気で臨みたいものだ。



ラベル:天鳳 晒し 守備
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(0) | 守備力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月14日

晒しスキル ドラがスライドできるように晒す

基本的な内容だが、重要なテーマを含んでいるため、ぜひご覧いただきたい。


フーロ時の晒し方には大抵の場合正解がある。

そして、これらはパターン化できるものであり、体系的に学習できる分野でもある。

相手リーチに対して攻め返すかどうかという問いよりも正解が導きやすい分、結果に与える影響もそれほど大きくはないかもしれない。

しかし、微差を積み重ねることの重要性は研鑽しているみなさんが一番ご存知だろう。


私はこの記事を書いていて何かに似ているな、と思った。

それは「スジのどちらを切るか」という私の過去記事と非常にテーマが似通っていると感じたのだ。

現在の危険度と将来の変化を天秤にかけた選択、しかし結果に劇的な影響を与えるわけではない、という地味さがまさに共通項ではないだろうか。

当時反響はあまりなかったが、誰も触れていないテーマであり、画期的な内容だったのではないかと個人的には思っている。


「スジのどちらを切るか」は、毎週毎週やり続けてみなさんに飽きられた感もあったので(笑)、今回の晒しスキルは小出しにしていこうと思う。

実戦例については玉石混淆だが、今見ても参考になると私自身思うものもまだまだたくさんあるし、みなさんの実力に応じて感じ方は様々だと思うので、自分なりの「気づき」を少しでも得ていただければ、と思っている。


晒し方を決める際に重要となる判断基準は以下の通りだ。

@基本:相手に対する危険牌を晒す

二萬三萬五筒六筒六筒七筒八筒一索一索北ポン中中中ドラ五筒出る七筒

上記の手牌で上家から7pが出た。どう晒すか?



二萬三萬六筒七筒八筒一索一索チー五筒六筒七筒ポン中中中ドラ五筒

両面で晒す。

ドラを晒すことで、次にドラをツモってきた際にスライドができる。

基本的には危険牌を晒すことで、次に持ってきた際のスライドも可能になる。

どうするか迷った際は現状の危険牌を晒しておけば間違いが少ない


A応用:将来のスライドを考慮する

二萬三萬五筒六筒六筒七筒八筒一索一索北ポン中中中ドラ四筒出る七筒

先ほどとはドラが変わっている。上家から7pが出てどう晒すか?



二萬三萬五筒六筒七筒一索一索チー七筒六筒八筒ポン中中中ドラ四筒

カンチャンで晒す。

言うまでもなく、ドラツモでスライドできるようにするため。

この場合、手牌を内に寄せているため手牌の危険度自体は上がっている。

例えば、赤5pを持ってきた際に8pではなく二筋にまたがる5pを切らなければならない。

しかし、そのデメリットよりもドラをスライドできるメリットが大きいと考えるわけだ。

このケースのように損得が明らかな場合は迷わないが、差異が不明瞭でどちらが正解か悩ましいケースはごまんとある。

そのような難易度の高い局面も今後紹介していきたいと思う。



以前の記事で「赤は基本晒して鳴く」というのを紹介したが、ドラは4枚あるためなおさらだと言える。

相手への受けに加えて、自身の打点UPに繋がるわけだから、差し引きのプラスが大きいということだ。

そういう意味で、基本的にはドラに寄せて晒していくのが間違いないだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。


case1
33743.jpg

東4局、25500点持ち2着目の親番。

親でドラドラのチャンス手だが、25pが薄くなってきた。

と、思っていたら3フーロの上家から5pが切られた。

これを鳴こうと思うが、さてどう晒す?





33744.jpg

両面でチーした。

ピンズを連結させておけば、ドラツモの際にスライドできる。

できるだけ連続形を残すように晒すことがスライドのコツだ。


33745.jpg

上家との競り合いを制し、無事2000オール。

ドラは残り2枚とも山にあったので、ツモる可能性は十分にあった。



case2
73524.jpg

オーラス、31800点持ち2着目の西家。

トップ目の下家とは6400点差となっている。

自風の西をポンして、ピンズの並びもいい。

上家から2pが出たが、これを鳴く?鳴くならどう鳴く?





73525.jpg

カンチャンでチーした。

確実な逆転を目論むのであれば、ツモアガリで捲れないこのテンパイはさほど歓迎できない。

69pからの仕掛けであれば、ドラツモや3pツモでのテンパネで捲れるため、この2pはスルーも考えるところ。

ただ、ラス目の上家からドラが出ることはまずなく、この2pをスルーしてしまうと意外とテンパイに苦労しそうということと、この巡目ならタンヤオ仕掛けのトップ目から9pポロリはありそう(直撃なら3900で捲り)ということで、テンパイスピードを重視することにした。

ドラツモに対応できるように、4pを残した。

わりと気づきづらいカンチャンチーではないだろうか。

さらに…


73526.jpg

チャンタの含みを残せば、このツモでアガらずの選択も可能となる。

これもカンチャンチーのひとつのメリットだろう。

残り巡目が多いので、4p切りから字牌単騎を目論み、逆転形に持ち込むということも可能だ。

さて、アガる?





73527.jpg

アガった。

1000・2000の二確はトップ目を喜ばせることにもなるため微妙だが、親との差もそこそこ近いため天鳳なら妥協するところだろう。

ラス目上家のカンも不気味でzeRoさんだけに雰囲気がある。

アガらないことももちろん考えたが、ここでアガらずを選択するぐらいなら、2pを鳴かずにスルーした方がトップには近い気がする。


73528.jpg

牌山はこうなっていた。

アガらずに南単騎の変化はアガリ目がない。

2pをスルーしてこの9pを上家からチーできたとしても、リーチ棒つき2pツモではギリギリ捲れない。

親の手も早いが、驚いたことに上家が打点の伴ったテンパイを入れている。

アガらないなどという悠長なことを言っている場合ではなかったことがわかる。



case3
48434.jpg

東3局、20700点持ちラス目の南家。

場風の東はまだ場に出ていない。

都合5枚目の47pが上家から打ち出されたところ。

これを鳴こうと思うが、さてどう晒す?





48435.jpg

カンチャンでチーした。

ピンズの下が安いので、6pを晒した方が手牌の安全度は高い。

ただ、それだとドラ表示牌ならびにドラに対応できなくなるため、6pを残した。

上家の仕掛けはペン7p待ちも十分に考えられるため、これに対応できるようにしたい。


48436.jpg

結果、親の2600オールツモとなった。


48437.jpg

ご覧のように対面にはペン7pの受けがあった。

これに対応できる構えを前もって考えておくことは重要だとわかるだろう。


見てきたように、複合形の仕掛けはドラやドラそばをケアできるように晒せば間違いが少ない。

一見単純だが、case2のように死角(仕掛け方が見えづらい牌姿)が存在することもあるため、注意深く見ていく必要がある。



ラベル:天鳳 鳴き 晒し
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(0) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする