2015年05月31日

チートイイーシャンテンからの仕掛けは大体上手くいかない

さて、今回はみなさんお待ちかねの失敗例だ。

スルースキル「暗刻がひとつもない手は基本チートイ」について、
暗刻がない手から仕掛けた場合にどういう結末が待っているのか
実戦例から見ていこう。


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15400点持ちラス目で迎えた、南1局北家の自分。
3着目の上家とは5900点差。


トイツの目立つ配牌から2巡目に中が重なり、
チートイのイーシャンテンになった。


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すぐに上家から中が出たが、さてどうしよう?





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これは喜んでポンした。

現状ラス目で点棒が必要な状況なので、
トイトイなら打点が伴う。

北や1pは鳴きやすい牌だし、
67sの並びトイツはいずれかがポンできれば機能的にもう一方も出やすい

トイトイに向かうためには、
点棒状況、打点、手牌の形、すべて満たしているといえる。


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この局の結末。

ツモが効かないばかりか何も鳴けずに、中ポンから形が変わっていない。
イライラしながら切った6mが3着目の7700にヒット。

上家の捨て牌にはドラがしれっと切られていて、明確に危険を告げている。
3巡目にはチャンス手でも12巡目には単なるリャンシャンテンにすぎない

少々冷静さを欠いた放銃で、反省の一局となった。
言うまでもなく、この半荘はラスを甘受した。


鳴きやすい北や1pはどこにあったのか?
国士をやっている対面の手中だ。

通常なら鳴きやすいはずの端牌や字牌だが、
相手が国士に向かっていればそれは紛れもなく有効牌となって出てこない。


トイトイが自分の都合で決まらないのはこういう部分だ。
トイトイは仕掛ける牌種が早々に決まってしまうため、
相手の手牌の都合が自分の成就率に大きくかかわってくる


ただでさえ、受け入れ枚数が少ないのに、
それが有効牌として相手の手に組み込まれると、
このケースのように何も出てこないということも往々にして起こる。


これがトイトイの柔軟性に欠ける部分であり、
トイトイの成就率が低い理由でもある。

チートイツなら場況に応じて重なりやすい牌を選べるので、
国士がいるなら字牌は嫌っていくという選択も可能となる。


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別の半荘。
8100点持ちラス目で迎えたオーラス北家の自分。
3着目対面との差は5700点。
下家の親が大トップ目のため、実質この局がラストチャンスだ。


ドラドラ赤のチャンス手から急所の6pが埋まった。
これはかなり見込みがでてきた。


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対面から3sが出たが、どうしよう?





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何を血迷ったのか、これをポン。


鳴いてから気づいのだが、逆転条件を満たすためにはド急所の6pが必要不可欠だ。

鳴く前の形と比較すればわかりやすいが、
3sポンは速いように見えて実は速くなっていない。

3900なら直撃条件だし、鳴いてしまうと6pの依存度が高すぎる。
それならば、鳴かずに69mツモ期待で十分だし、
4pツモやピンズの伸びに期待してもいい。


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このクソ鳴きが生んだ結果が、この9m流しだ。

メンツ手でもチートイツでもテンパイになる絶好の牌を自ら流してしまった。

この場況なら、おそらく6p切りで3p単騎からのチートイツに受けている可能性が高い。


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そして切らざるをえない3pで親に放銃。

何から何まで最悪の結果で、この半荘のラスは後に引きずることを自覚した


親の手を見る限り、結果は変わらなかった可能性が高いが、
負けるにしてもきちんと形を作ってその上で負けることが重要であり、
この局は単に焦って自滅しただけだ。


受け入れの狭い手はついつい仕掛けたくなるが、
チートイイーシャンテンからはぐっとこらえてメンゼンで手組みした方が好結果を招きやすい
本局のようにメンツ手も見れるならなおさらだ。


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別の半荘。
開局の北家。

ドラドラ赤のチャンス手ながら、チートイイーシャンテンでもある。

上家から8pが出たが、どうしよう?





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できれば7pから鳴きたいところだが、これはポンした。

白がたった今見えて、チートイの受け入れが減ったし、
チートイには赤5mが攻守ともに肝となって成就しづらいと判断した。

それならばマンズを伸ばすつもりでメンツを作っていこうという構想だ。


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理に適っているようにも見えるが、
こういう仕掛けがなかなか上手くいかないのはみなさんも経験済みだろう。

場況的には急所ではないピンズから仕掛けて、
不安定な形が残っている。
打点が伴っているというのが唯一の救いだが、ドラが飛び出す可能性もそれなりにある。


この仕掛けによって、まず下家に8sを流した。


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さらに次巡、4mが流れた。

鳴かなければおそらく、
四萬赤五萬六萬六萬七萬七筒七筒八筒六索六索八索八索八索
この形のイーシャンテンとなっている。


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上家のリーチを誘発した上、
間髪入れずに下家に流れたのが6s。

メンゼンで進めていれば何ら迷うことのない8000のテンパイが手順で入っている。


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そして待っていたのはオリ打ちという無残な結末だった。

裏は乗らずの2600だったのがせめてもの救いか。


非常にありがちで、わかりやすい顛末だ。

ここで失敗だったのは、急所ではない8pから仕掛け始めたことだ。
8pをスルーする余裕さえあれば、結果は180度違っていた可能性がある。


下家に流れたのが有効牌だったのはたまたまだし、
上家のリーチにかなり安全そうな8sで放銃したのも結果論という考え方もある。

それはそれで正しいが、
チートイイーシャンテンからの迷いある鳴きはいい結果に結びつかないことが多いし、
仕掛けるにしてももう一手進んでからでいい

この確かな傾向を覚えておいて損なことはない。


オリ打ちからさかのぼって牌の流れを見るに、
8pからの仕掛けはこの手の本懐ではなかったということだろう。

微妙な仕掛けに微妙な結果あり、だ。


この半荘は運良く3着で終了した。


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別の半荘。
東4局、29100点持ち2着目の西家。

ファン牌が2組トイツにドラ含みのチャンス手をもらっている。

上家から1枚目の西が出たが、どうしよう?





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内心迷いながらこれをポン。

自分の手には尖張牌(3・7)が2組トイツで微妙にトイツ場が匂う牌形だ。

7pは他家にとって超急所で778pの捌きはかなり難しい。
マンズの形も難しく、すんなりあがれるかといったら微妙なところ。


こういう急所が多く迷いの残る形はとりあえずスルーしてツモの様子を眺めるのがいい。


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やはりというかなんというか、あっさりと下家に急所の6mを流した。


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その上、親リーチを誘発してしまった。

自分の手はまったく進んでいない。


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ほうほうの体で逃げ回って流局。


本局はチートイリャンシャンテンからの仕掛けだが、
急所が多く仕掛けてもあがりが見えにくい場合は、
とりあえずスルーしてツモに答えを聞いてみるのも一つの手だ。


微妙な形から仕掛けて好牌を流してしまうことは往々にしてあるし、
一牌の急所を流してしまうと手牌がうっ血して滞ってしまい、
鳴きで入った他家リーチへの対応を余儀なくされる


ファン牌が複数あったら、鳴かなきゃという義務感みたいなものが生まれがちだが、
鳴いたところであがれるか不安だったら、
勇気を持ってスルーすることで生まれる結果は意外と悪いものになりにくい



その手が本当に鳴いてもあがりにくいかどうかという見極めは、
経験や勝負勘から導き出されることも多く、
スルーは麻雀のセンスが問われる部分であるともいえよう



ラベル:天鳳 鳴き 失敗
posted by はぐりん@ at 17:27 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月24日

トイツのみの手から仕掛けるケース

前回の記事、スルースキル「暗刻がひとつもない手は基本チートイ」の例外として、
トイツのみの手から仕掛けていくのはどのような場合なのか、
実戦例から見ていこう。


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東4局1本場、38600点持ちトップ目の親番。

チートイドラドライーシャンテンから5sが出たが、さてどうしよう?





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ラグありでスルーした。

メンツ手が見れるので微妙なところだが、
ここから5sをポンしたところで結局は残り1枚の中に依存する手になってしまうし、
何を切るかに難しい選択ができる。


ドラの7mは簡単には鳴けない牌であることも踏まえると、
仕掛けた割にはスピードも打点もいまいちということになりやすい。


それならばチートイ主眼にメンゼンで進めた方がバランスがいい。


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スルーした結果、7sが重なり、まごうことなく最速テンパイ。

8p単騎自体がしめしめといった感触だ。


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しかし、それは許さんとばかりに上家の先制リーチ。


一発目から非常に難しい押し引きを迫られたが、
8p切りから真っ向勝負を挑んだ。


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無スジをかなりつっぱってこの局は2人テンパイで流局した。


このように、
チートイドラドライーシャンテンからはトイトイに向かわないのが基本だ。

ドラ自体が簡単に出る牌ではないし、
それが中張牌ともなるとメンツ手に組み込まれてなおさら出てこない。

不穏な2フーロで警戒されたらドラは握りつぶされてしまうし、
あがりの見えない仕掛けをしても叩き返された時のリスクが大きい。


かといって、急所のドラから仕掛け始めてもやはり警戒されてしまって何も出てこない。

チートイならテンパイさえ入ってしまえば
何の警戒もなくひょっこりとあがれてしまうことが多い。


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別の半荘。
東4局1本場、24700点持ち3着目で迎えた西家の自分。


5トイツから中が出たが、さてどうしよう?





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これはポンした。

チートイイーシャンテンだが、
鳴くことによって打点が上がる上、
持っているトイツはすべて鳴きやすそう
だ。

第一打9s切りが2人いるので、7sもかなり良く見える。


7pが先に埋まったらホンイツだし、
ポン材が先に鳴けたらトイトイと、打点を伴った自在性がある。


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1pが鳴けた直後に、9pが重なり、
あの手がホンローホンイツという弩級の進化を遂げた。


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しかし、下家の1000点にかわされてしまった。

この巡目にして俺以外の全員がテンパイだなんて…辛いねえ。
手作りを楽しむ余裕もない時代ということか。


このように、トイツのみの手からトイトイに行く条件としては、
高くなること、かつ残りのトイツが鳴きやすい牌であること、が挙げられる。


どちらか一方では不十分なのは、
トイトイの安い仕掛けは攻め返された時のリスクに見合わないし、
フィニッシュが効かないとあがり率が低下して局が長引き、やはり返り討ちにあいやすいからである。


特にラス回避が重要な天鳳では、
仕掛け始めの見積もりを慎重にする必要がある。


鳴きやすい牌とは、横に伸びにくい牌のことで、
具体的には字牌や1289牌が挙げられる。


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別の半荘。
南2局、29200点持ちの2着目で迎えた親番。

トイツ4組につき、上家の白を鳴き無しでスルーしたところ、東が重なった。


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すぐさま下家から白が出たが、どうしよう?





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これはポンした。

比較的鳴きやすい牌ばかりで親満が見えるし、
場合によってはピンズのホンイツに渡れて融通が利きやすい。


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手が進まずにドラをツモったが、どうしよう?





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ここではドラをツモ切った。

効率的には微妙で、賛否あるだろうが、
中途半端にドラを残してもいずれ余るドラそのものかドラそばが、後々かなり危険となる。

3mの受け入れは単なる妥協でそれほど嬉しくないし、
それならば西や北の重なりを見た方があがりやすそうだしよっぽど嬉しい。

最終的にトイトイのテンパイになった際も、
ソバの1m手出しでは2mの出に期待できないし、
その点からも1mを先切りすることには意味がある。


本局の場況からはトイツ場かどうかの見極めはいまいち不明だが、
仮に縦の場なら縦受けは横受けと遜色のないあがり率になるので、
トイトイの場合はトイツを決めてしまっても何ら問題ない。


これについては過去記事、トイトイの作り方に詳しく書いてあるので参照されたし。


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上手いこと2mが暗刻になり、1pをポンしてテンパイ。

東待ちが残ったらあがりの感触は十分だ。


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しかし、上家にツモのみでかわされてしまった。


ご覧のように、他家の手牌も全体的に縦寄りで、
待ちの4p東も山に3枚眠っていた。


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別の半荘。
東4局1本場、37600点持ちトップ目で迎えた西家。

メンホンチートイイーシャンテンという超絶配牌をもらったところ、
親の第一打目に中が出た。

さて、どうしよう?





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ダブリーの権利を捨てるのは惜しいが、これはポンした。

トイツは鳴きやすい牌ばかりだし、
これをスルーしてチートイのテンパイを待っていては日が暮れてしまう。

字牌が手早く鳴ければ、
電光石火のあがりが拾える可能性も十分にある。


鳴きによって打点は上がるわけではないが、
速度が圧倒的に上がると考えられる珍しいケースである。


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しかし、思惑通りにはいかず、親の早いリーチを受ける。

それなりに押し返して、やっとテンパイ。
4sが入ったのなら文句なくゼンツ体勢だ。


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しかし、結局ツモられ、裏1で4000オール。
親の最終形はなぜか自分で2枚切ってるフリテン三面張だったが、
仕掛けが生んだあがりと言えなくもない。


待ちの1s北は山に3枚眠ったままで、
これが世に出ていたなら親のリーチよりも早いあがりは十分にありえた。


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そして鳴かないとどうなっていたか?

おそらく下家のこの白をツモって、メンホンチートイのテンパイとなっていた可能性が高い。


鳴かなくても遜色ない結果であることからも、
暗刻がひとつもない手はやはりチートイが常に悪くないのだと考えさせられる結果でもある。


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別の半荘。
東4局1本場、43100点持ちトップ目の親番。

1巡目に下家から北が出たが、どうしよう?





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これはわかりやすいだろう、ポンだ。

残りのトイツが鳴きやすく、
メンツ手の受け入れが広いため、鳴くことでかなりの速度が見込める。
しかも、鳴いても打点が損なわれない。


これはチートイリャンシャンテンからの仕掛けだが、
トイツ手含みの手でもこれぐらい明快に仕掛けられる形も確かに存在する。


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南家との二人相撲であっという間にこの形。

さすがにこの局はもらったか。


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しかし、ツモが空振り、何とも微妙な最終形となってしまった。

アドバンテージが露と消え、
トップ目としては心もとない仕掛けだが、
他家の捨て牌を見る感じではまだ余裕がありそうだ。


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結局、2600オールをツモって独走態勢に。


あれだけ優秀な形からの仕掛けでも意外と不安定な最終形になるもので、
攻め返された場合の不安というものは常につきまとう。

初巡の北はスルーならスルーでそれなりの結果が待っていた可能性も十分にある。


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別の半荘。
東4局1本場、14500点持ちラス目の南家。

こ、これは…?


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これ以上豪華な6400があろうか?

現状テンパイだが、これは実質3シャンテンだ。
当然、南が出てもあがらない。


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究極の何を切る?(笑)


場況から最も高いのはマンズの下なので、1m切りをチョイスした。


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9pが鳴けて、ドキドキのテンパイ。

ちなみにこの場合、1mのトイツ落としは続けて見せた方が効果的だが、
ここではどうしても危険牌を先処理したかった

芸術点は低いがご容赦願いたい。


この時点で待ちの9m1sは全山。


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リーチの上家から出て、大願成就!


これあがれなかったら当分チャンスはなかっただろうなあ。


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清老頭はリアルで1回。ネット麻雀では初めて。


役満は雀士の夢。
役満テンパイなら大体のことは許されていい。
天鳳のラス回避を一瞬だけ忘れて、ときめいてもいいのだと思っている。



ラベル:天鳳 鳴き 対子
posted by はぐりん@ at 20:47 | Comment(4) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月17日

スルースキル 暗刻がひとつもない手は基本チートイ

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東4局、36000点持ちトップ目、南家の自分。

チートイイーシャンテンから7pが出たが、さてどうしよう?





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ラグありでスルーした。

ファン牌2組なのでポンでも悪くはないが、
この巡目でファン牌はいずれも生牌、
かつ場にソーズが高めで67sが鳴きにくそうなので、
ポンであがり率が高まるかといったら微妙なところだ。


むしろ、1枚切れの北や白が絶好なので、
どちらかというとチートイツの方があがりを取れそうな雰囲気がある。


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中を鳴き無しでスルーした後、東が暗刻になった。

ツモがちぐはぐな印象だが、
これでコーツ手、メンツ手ともに見れる手恰好なので2枚切れの北を切る。


ここから2枚目の中が出たら鳴く人が多いと思うが、
元々ソーズが厳しい手と見てトイツ手主眼に組んでいたことを考えると、
中はスルーでも問題ないと個人的には思う


中をスルーしてトイツ手の可能性を消さないまま、
6pや58sなどのツモでメンツ手が見れる手恰好になったら、
そちらの方も見ていくというのがトップ目の構えとしては最善のような気がする。


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次巡、嬉しい赤5pをツモって、絶好の白単騎ができた。


赤が入って打点ができたのでリーチでも悪くはないが、
ここではかわし手の対面がいるため、
波風を立てずに局を進めることを優先してダマテンに構えた。


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下家から出て3200のあがり。

予想通りソーズの上は厳しく、
仕掛けていってもあがりまで結びついたかは微妙だ。

字牌を晒して無防備になるトイトイに比して、
こちらの方が無理がなく攻守のバランスが取れている。


トイトイ仕掛けは牌種が決まってしまうため、
相手の手牌によって成就率が大きく変わってくる。

例えば、一種がトイツで持たれている場合、成就率は大きく下がる。

さらに、上級者相手だと手が読まれやすいため、
トイトイ仕掛けに生牌はなかなか出てこない。


一方、チートイツは自分で牌を選べるため、
状況に応じて柔軟な対応が可能になるし、
終盤であってもトイトイに比べてあがりの可能性が生まれることが多い


行き当たりばったりになりやすいトイトイは、
守備が効かずに全ツッパになる可能性が高く、
局収支が大きくブレやすいため、
天鳳のラス回避麻雀に向いている役とはいえない



さらに、暗刻がひとつもない手からのトイトイ仕掛けは、
残りのコーツ部分を山や他家の手牌に依存する割合が高く

その成就率は決して高くないばかりか、
守備に不安が残るという意味で安定感に欠ける。


これが、暗刻のない手はトイトイが不利である理由だ。


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別の半荘。
東4局2本場、16600点持ちラス目の南家。

配牌で発がトイツにドラドラ赤のチャンス手をもらう。
現状でチートイイーシャンテンだが、ここで発が出たら仕掛けるつもりだ。


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親が9mをポンして南をツモ。
さて何を切る?





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ここでは3mを切ってチートイツに決めた。

親の9mポンによって、1巡で状況が劇的に変わり、
親はマンズのホンイツやファン牌バックの可能性が高くなった。

発は持ち持ちになっている可能性があるし、
マンズのホンイツならメンツとして機能しづらい。

そして4s切りが早い。
これは親がその周辺を持っていない可能性が高く、
56sは重なりが期待できる。


チートイツで重なりやすい牌を選ぶコツとして、
1者が確実に持っていない牌を優先的に残すことが挙げられる。
これはチートイツの項目でいずれまた触れよう。


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狙い通り6sが重なり、仕掛けが2者いるので当然の即リーチ。

上家の親がホンイツだとするとこの南はかなりの狙い目だと思っている。


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まさに狙い通りに親から出てきた。12000。


何をスルーしたというわけではないが、
2打目の3m切りでもう完全鳴き無しの手組にしているという意味で、
これは実質スルースキルだ。


見ての通り、上家はダブ東バックのトイトイ仕掛けだったが、
チートイ決め打ちの自分と明暗がくっきりと分かれた格好だ。

この結果はたまたまだが、トイトイ仕掛けは柔軟性に欠けるため、
こういうリスクが常につきまとう。


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別の半荘。
南1局、30900点持ちトップ目の南家。

ファン牌2組のチートイイーシャンテンから1sが出た。
さて、どうしよう?





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ラグありでスルーした。

これは現代的にはどちらかというと鉄ポンのぶるいだろうか。

速度的には1sポンの方が速そうだし、
ドラ受けもあるので打点的にも悪くない。


しかし、俺がここで考えたのは667pの部分の迷いだ。

1sポンならドラ受けを消さないことを優先するため、
手順で35sと落とすのが普通だが、
鳴いていった際に、トイトイに受けるのかドラ受けにするのかに難しい選択ができる。

迷いが残る形を残して1sから仕掛けるのはなんとなく微妙だ。
それならば1sはスルーして、トイツ手やソーズのホンイツも見てもいいのではないかと考えた。

次のツモがピンズかソーズかによって、方針を決めていこうというわけである。


これは、「迷ったら鳴かない」というスルースキルの心得に近い感覚だ。


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手が進まずに、下家から発が出た。
さて、どうしよう?





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これもラグありでスルーした。

1sスルーの後、ピンズなりソーズなりを引いて手が進んでいるならこの発はポンだ。

しかし、方針が決まらないまま1sスルーから形が変わっていない。
この形から発をポンするのでは遅れを取っている。
鳴くなら1sから鳴いていなければならない。

これは手筋の一貫性という意味で非常に重要なポイントだ。


曖昧な部分を多く含んだスルーという行為を最大限生かすためには、
どういう構想でスルーするかを考え、
その構想に一貫性を持たせることである。



あっちは鳴かずに、こっちは鳴くというように、
フラフラしていたのでは、
最初のスルーがむしろ逆効果になってしまう。

柔軟性を享受するために、一貫性を持つ。
このへんの何気ない部分に、スルーの難しさが潜んでいる。


スルーした結果7pが重なり、チートイツのテンパイ。

一貫性を持ったスルーによって最速のテンパイを入れられたわけだ。


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しかし、次巡、親リーチが飛んでくる。

絶対に切れない9pを掴んで、ここで発落としの撤退。


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結局、親の4000オールのツモあがりとなった。


結果的には成就しなかったチートイツだが、
この局の感触としては悪くない。

この局のように、先手を取られてから無理なくオリれるのも、
スルーによる大きなメリットだ。
トイトイでは安牌に窮している可能性がある。


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別の半荘。
南3局、22700点持ち3着目の親番。

特上の十段戦士、ぽんじろうさんとの初対戦。


ファン牌2組から、1枚目の南が出たが、さてどうしよう?





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これは鳴き無しでスルーした。

ピンズもソーズも急所だらけで、
ファン牌から仕掛けたところでまるであがりが見えない。

仕掛けないことであがりが見えるかといったら決して見えるわけではないが、
ツモで急所が埋まってから仕掛けていっても遅くはないという判断だ。


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上家から出た発も、その流れのままスルーした。


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そして引いてきた6p。
スルーして好牌引いたら攻め意識、だ。


これでほぼチートイツに方針が決定した。
ドラ表示牌の3s切り。


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この上ない5s重なりでテンパイ。

かなりの感触で即リーチに踏み切った。


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終盤にツモって裏裏の6000オール。

そりゃ乗るわなあ。


元十段の意地を見せつけ、現十段をラスに沈めることに成功した。


俺はなぜか、3着だったけどね…(>_<)



次回は、失敗例・例外をお届けする。



ラベル:天鳳 不鳴 七対
posted by はぐりん@ at 23:27 | Comment(9) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月10日

スルースキル ターツ不足のホンイツは字牌重なりを見る

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南1局1本場、24700点持ち2着目、西家の自分。

マンズに寄った配牌から、1巡目に上家から自風の西が出た。
さて、どうしよう?





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ラグありでスルーした。

ドラメンツのあるマンズのホンイツがはっきり見えているが、
現状ターツ不足でツモの伸びが必要だ。


ここからソーズが伸びてメンゼンのメンツ手になる可能性も十分にある。
焦って鳴かずに方針をツモに委ねるという構えだ。


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スルーによって発が重なり、感触はかなりいい。
スルーして好牌引いたら攻め意識、だ。


当然マンズのホンイツに行くが、
捨て牌をできるだけおとなしくするために、2sから切った。


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上家から発が打ち出され、これを迷わずポン。

1巡目に比べたら骨格が整っていて、格段に仕掛けやすい形になっている。


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6mツモの後、チーしてテンパイ。


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トップ目からあっさり出て、満貫のあがり。


このように、ホンイツである程度方針が決まっている場合でも、
ターツ不足の場合は焦って一鳴きをしないことで、
ツモの方向性を見ながら柔軟に構えることができる。

1枚切れの字牌は中盤なら止まる牌ではないし、
方針のままホンイツの色が伸びた場合に形が整ってから鳴ける可能性がある。


また、ツモが縒れて他の色が伸びた場合に、序盤なら方針転換が可能だし、
メンゼンの可能性を消さないことでリーチの恩恵を保留することができる。

他家の早いリーチなど状況が大幅に変わった際にも、
柔軟にトイツ落としで回ることできる。


王牌にラス牌が死んでしまうリスクもあるが、
メンゼンを消さなければ常にトイツ手で復活の可能性がある
し、
その時は字牌のトイツが絶対の安全牌となるわけで、
大怪我を負うことは少ない。


麻雀において重要なのは、これはこうあるべきだという先入観を持たないことだ。

ファン牌は一鳴きという先入観を捨てて、
スルーした際にどういうメリットがあるかを常に考えてみる。


個人的感覚としては、
この局はあがれなくてもいい、テンパイできなくてもいい、
ぐらいの感覚でスルーすると最終的に悪い結果になることはかなり少ない
印象だ。


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別の半荘。
東3局、21000点持ち同点3着目の西家。

1巡目に、上家から1sが出た。
さて、どうしよう?





tenhou.2713.jpg

これはスルーした。

ソーズのホンイツや白のバックが十分に見えており、
鳴いた方があがりに近づいているようにも見えるが、
ドラ3mや赤5pの処遇もはっきりせず、
ここからの1sポンは拙速に映る。


この9sツモで、よりホンイツへの意識を強くする。


tenhou.2714.jpg

次巡、北が重なり、ホンイツの種がそろった。

チートイツはあるが、これで基本的にはどこからでも仕掛けられる形になった。
ここで赤5pをリリース。


tenhou.2715.jpg

北が暗刻になり、かなり形が整ってきた。


ここでドラを切ると、前巡の赤5pもあいまって捨て牌が目立ちすぎてしまう。
難しいところだが、ここでは親の東切りに合わせて、派手な捨て牌を控えた。


tenhou.2716.jpg

1sをポンして、ここでドラをリリース。

鳴かれるリスクは当然高まっているが、
捨て牌も派手にならず、自然な感じでリリースすることに成功した。


tenhou.2717.jpg

6sツモってテンパイ。

カン8sもかなり良く見えるが、
ここでは普通にシャンポン待ちに取った。


tenhou.2718.jpg

首尾よく4sツモって40符ぴったりの1300・2600。


1sスルーに始まり、捨て牌にも工夫を凝らしてあがりまで結びついた。
こういう会心のあがりを掴みとった半荘はラスになることはまずない。

3着だったけどね。


tenhou.2201.jpg

別の半荘。
東2局2本場、19900点持ち3着目の北家。

ピンズのホンイツがはっきり見える手からオタ風の南がでた。
さて、どうしよう?





tenhou.2202.jpg

これが東なら仕掛けるつもりだったが、南はスルーした。

オタ風から鳴いてピンズに寄せるのは問題ないが、
ポツンと浮いたドラの発が気に食わない。

オタ風ポンで役牌を高くした上、見え見えの赤5m切りではいかにも雰囲気が悪い。


スルーしたところ、東が暗刻になり、かなりの感触。
ここで7mを切る。


tenhou.2203.jpg

さらに、北が重なった。

やっぱりな、と赤5mを切る。


tenhou.2204.jpg

ピンズが好形になり、このツモでテンパイ。

ちなみに、リアルならわからないが、
ここから南を鳴いて小四喜に向かうことは天鳳ではしない。


tenhou.2205.jpg

だから言ったじゃないか、と3000・6000ツモ。

これはできすぎの例だが、
スルーがはまれば、無理なくこういう大物手を手にする機会も増える。

ちなみに、南をポンしていても最終的に14pで8000をあがれた可能性が高いことを付け加えておく。


tenhou.3510.jpg

別の半荘。
東4局、10300点持ちラス目の北家。
3着目の上家とは10000点以上の差がある。

ソーズのホンイツに決めたところ、下家から白が出た。
さて、どうしよう?





tenhou.3511.jpg

これは鳴き無しでスルーした。


こういう場面で自然な3900なり5200なりをあがることは重要だが、
ポンしてもターツが足りないのが少し癪だ。

この牌姿ならポンしつつ、字牌の重なりを見ることもできるが、
それだと打点もスピードもいまいちだ。

それならば、メンゼンを消さずに受け入れを広くして、
例えばメンホンチートイのような手役も見たい。


tenhou.3512.jpg

スルーした結果、南が重なった。

これではっきりと形が決まったので、どこからでも仕掛けていくつもりだ。


tenhou.3513.jpg

仕掛ける暇もなくツモが噛み合い、弩級のテンパイが入った。

さて、リーチする?





tenhou.3514.jpg

スルーして入ったテンパイ即リーチ。
コーツ手の基本はリーチ。


狙い通りのメンゼンテンパイになったし、
これを出あがり8000で終わらせるのは少々もったいない。

ここは引きにかけて4000・8000といきたいところだ。


tenhou.3515.jpg

しかし、対面に押し返されて2000の放銃。

リーチで相手にプレッシャーをかけてこの結果であれば仕方ない。
放銃には終わってしまったが、この局の感触は悪くない。


白スルーの判断が正しかったのだと声高に主張するつもりはなく、
それは個々人の雀風が決めることだ。

しかし、何枚切れだろうとスルーは常に悪くない選択肢として存在するという意識を持っておいて損はない。


tenhou.5132.jpg

別の半荘。
東2局、34000点持ち2着目北家。

はっきりホンイツが見える手から、オタ風の南が出た。
さて、どうしよう?





tenhou.5133.jpg

これは鳴き無しでスルーした。

これを鳴き無しなどありえないという人も多いだろう。
ホンイツに向かうには微妙にターツ不足だし、
この形から鳴いていっても字牌の重なりが肝となってくる。

ドラ周辺は急所となる可能性が高く、
鳴いていってすんなりあがれるかといったら微妙なところだ。

それならば手広くチートイツなどの可能性も見ての判断だ。
鳴き無しの流れで上家の北もそのままスルーした。


tenhou.5134.jpg

スルーした結果、ご褒美をもらってニヤリとする。

急所がひとつ埋まって、あがりの感触は十分だ。


tenhou.5135.jpg

さらに急所の3pを引いて、白切り。

これでどこからでも仕掛けていける。


tenhou.5136.jpg

親リーチが入るも、急所の3pを仕掛けてイーシャンテンに。

テンパイが入ったら真っ向勝負の算段だ。


tenhou.5137.jpg

しかし、テンパイが入る前に危険牌を掴んでここで撤退。

形を崩さずに南切りを選択した。


tenhou.5138.jpg

上家の追っかけリーチに親が一発で掴んで2600の放銃。

2件リーチに完全撤退も南と北のスルーが守備に生きている


スルーによってスピードが失われているのは確かだが、
最終的にあがりにくくなっているわけではないし、
他家の攻撃にもバランスよく対処できる柔軟性がスルーの大きなメリットだ


tenhou.5567.jpg

別の半荘。
東4局北家、27000点持ちだが微差のトップ目。

ホンイツ仕掛けで白をポンしている。
上家から2sが出たが、さてどうしよう?





tenhou.5568.jpg

これはラグありでスルーした。

この場面、58sならチーするが2sはギリギリスルー。

2sは上家が何枚ツモってもおそらく出てくる。
この場面では2sだけは急所とは言えず、
チーしてしまうと手牌がかなり凝り固まってしまう。


tenhou.5569.jpg

すかさず下家から西が出たが、どうしよう?





tenhou.5570.jpg

これもスルーした。

牌効率的にはポンなのだろうが、
2sをスルーしてこの西に飛びつくのはいまいちブレている。

安全度を重視したというより、
西ポンによって自分の手があがりやすくなっているかといったら、
それほどでもないからだ。


スルーした結果、南が重なった。
これは現状8sと並んで最高のツモと言っていい。

このツモによってどこからでも仕掛けていける体勢が整った。


tenhou.5572.jpg

南ポン後、西を引いてテンパイ。

待ちの感触もさることながら、
守備にも非常に優れた最終形ができあがった。


tenhou.5573.jpg

上家のリーチ後にツモって、1300・2600。


このように、スルーの有効な判断というのはメンゼンに限らず、
フーロ後であっても選択しうる


どんな状況であれ重要なのは、急所がどこかを見極めることであり、
急所以外をスルーするのはいわゆるピントを合わせるということである。



その牌を鳴くことで自分のあがりはどれくらい近づくのか、
これを俯瞰して見ることができるようになれば
あがりの精度はおのずと高まるだろう。



ラベル:天鳳 不鳴
posted by はぐりん@ at 21:39 | Comment(2) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月03日

スルースキル 頭のない手は鳴かない その2

前回に引き続き、スルーの実戦例を紹介していく。


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東1局の親番。前局2900をあがった1本場。

好形から東を放すと、これにラグがかかるも、ポンの声はかからず。
ご覧のように対面に東がトイツで、鳴いてもおかしくはない形だった。


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このスルーによって、対面がドラの9sをツモ。

東ポンなら、俺にとって最高のツモとなる牌だ。


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ほどなく、対面は1sを重ね、ポン良しリーチ良しの超十分形になる。

東ポンの場合はここで俺に58m待ちのリーチが入っている。


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先に三面張が埋まって対面が先制リーチ。

こちらの手はまだリャンシャンテンのまま動いていない。


tenhou.3111.jpg

上家に仕掛けが入って、東を掴まされる。

ラグありを見ているのでこの東は切れない。これにて俺の手は死んだ。


tenhou.3112.jpg

結局、対面が1sツモ。
裏ドラが7mで2000・4000となった。

この結果をどう見るか?


これは結局、対面の東スルーが雰囲気のいいスルーだったということだ。

雀頭のない手から東を一鳴きしたところで、ソーズが頭にならない限りは不安定感がぬぐえず、
あがりに近づいているかといったらそれほどでもない。
それならば、ラグをかけてもスルーした方がメンゼンのメリットが生きやすい。


対面が東をラグの流れのまま一鳴きしていたら、
画像の通りに俺に先制リーチが入っており、
動きがなければ対面が河に置いた5mで6000オールのツモとなっていた。


スルーの選択たったひとつでこれだけの得失点差が生まれるのである。
麻雀を結果論で語ることは軽々にはしたくないが、
雰囲気のいい着手からは、いい雰囲気の結果が生まれやすい。


ひとつ、確実に言えることは、
鳴くかどうか判断が微妙な形から仕掛けた場合、
それが自分にとって悪い結果に結びついたなら、
それは良くない仕掛けであった可能性が高い
ということである。

なぜなら、鳴きによるメリットよりもデメリットが優った結果であると考えられるからだ。
これは前々回の「鳴きのデメリット」でも触れたとおりだ。


逆に、仕掛けが微妙な場合にスルーしてメンゼンを維持した場合、
たとえその結果が自分にとって悪いものになろうとも、
自分の仕掛けが相手を有利にしたわけではないので、これは状態フラットだ。
ミスということにはならない。


つまり、鳴いて悪い結果になったらその鳴き自体がどうだったのかを常に検証する必要がある

これは俺の提唱する新セオリーだ。



麻雀は上級者になればなるほどメンゼンのゲームになっていく。
これはメンゼンに逃げるという意味ではなく、
ひとつ仕掛けることがどれくらい恐ろしく、あるいは損であるかということを感覚的に理解しているからだ。
これはデジタルを乗り越えた次のステップとして必ず見えてくる領域だ。



この半荘の結果からいうと、対面がトップで俺は浮上できずにラスだった。
言うまでもなく、この局の結果が両者の明暗を分けた。
何気ない、たったひとつのスルーが、半荘の結果を左右する。
これが麻雀というゲームなのである。


tenhou.529.jpg

別の半荘。南1局西家の自分。
22900点持ちの2着目だが、下3者が大接戦だ。

上家から中が出たが、さてどうしよう?





tenhou.530.jpg

頭がないのでスルーした。
好形が多く、メンゼンでも十分に勝負になる手だ。

スルーした結果、感触のいい4pツモ。


tenhou.531.jpg

手が進まずに上家からリーチが入り、一発目に9pツモ。

ここではとりあえず現物の7sを切った。


tenhou.533.jpg

想定外の6sをツモってテンパイしたが、
さてどうしよう?





tenhou.534.jpg

ここは中のトイツ落としで回った。

25sは5枚切れとはいえ、感覚的には悪くない。
リーチでも勝負になる待ちだとは思ったが、ラス目のリーチに対して勝負するには打点的にも若干足りないか。

そう考えたところに見えたのが現物の中だ。
これがひとつの道しるべとなった。

中ツモによる出あがりの効くテンパイなら間違いなく9pを勝負している。


tenhou.535.jpg

結局2人テンパイで流局。

上家は69p待ちで打点も十分だった。
中のスルーが結果的には道筋となって自分自身を救ってくれた。
スルーの判断が守備に生きた例である。


tenhou.3733.jpg

別の半荘。
東4局、27000点持ち微差のトップ目南家。

上家から中が出たが、さてどうしよう?


tenhou.3734.jpg

鳴き無しでスルーすると、暗刻になった。

「入ってたよ」と言われずにすんだ。


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急所の3sをチーしてテンパイ。
ここが捌ければあがりの感触は十分だ。


tenhou.3736.jpg

ところが、対面からリーチが入って一発目のツモは5p。

さて、どうしよう?





tenhou.3737.jpg

現物待ちなのでズバッと押したいところだが、最終手出しの赤5sがキズになっている。
この場合、マンズかピンズの好形である可能性がかなり高く、5pは押せない。

フリテンのシャンポン待ちでは勝ち目はないが、
一応あがりの可能性は残す。


tenhou.3738.jpg

さらに無スジの7mを掴み、これで撤退が確定。

中の暗刻落としに踏み切る。


tenhou.3739.jpg

親の追っかけリーチに対面が一発で掴み、7700の放銃。

対面の待ちは一発で掴んだ58pだった。


tenhou.3740.jpg

裏ドラは対面が暗刻にしている5mだった。

仮に中が暗刻ではなくポンしていると想定すると、
安牌が続かないため、一発目に切る牌は5pだ。
そうなると奈落の底までつき落とされていたことになる。

これもスルーの判断が守備に生きた例だ。


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別の半荘。
東4局、ダントツトップ目で迎えた西家の自分。

1巡目に白が出たが、どうしよう?


tenhou.4762.jpg

これは鳴き無しでスルーした。

頭がない手だし、トップ目だからこそ余裕を持って構えたい。


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ほどなくして、下家から2枚目の白が出たが、
どうしよう?





tenhou.4764.jpg

これはさすがに鳴く。

メンゼンにこだわる点棒状況ではないし、
この白をスルーすると、スピードはともかくあがり率が下がる。

2着目の上家からしても、局が進んだ方がお互いに得なので、
利害関係が一致している。


このように、頭の鳴い手であっても局を進めることに価値が高い状況では、
柔軟に仕掛けることも必要となってくる。

例えば、このケースのように2枚目が出た場合や、オーラスのあがりトップのような場合が挙げられる。


tenhou.4765.jpg

2着目のリーチを受けて、テンパイまでこぎつけたが、この9pで放銃。

裏は乗らずの2600で済んでホッと胸をなでおろす。


こういう二鳴きのようなそれなりに必然性のある鳴きであっても、
2着目のリーチに放銃というある意味最悪の結果を招いていることから、
2枚目であってもどうだったのかなというその是非を考えざるをえないし、
やはり仕掛けで結果を出すのは難しいと思わされる次第だ。


tenhou.4861.jpg

最後に失敗例を。
南2局1本場、26700点持ち2着目西家の自分。
6000点持ちのダンラス目がいる。

下家から中が出て、これを鳴き無しでスルー。

頭がない手ではないが、マンズの急所が厳しく、鳴いても簡単にはあがれないと思っている。
例えばカン8mや4mからなら鳴いてもいいと思っている。


tenhou.4862.jpg

鳴き無しを解除した直後に、対面から中が出た。

さて、どうしよう?





tenhou.4863.jpg

これを少し迷った末に、ポン。

鳴きの是非はともかくとして、
ここで俺はスルースキルにおける2つのタブーを犯してしまっている。

まず、迷った末に鳴いたこと、そして同巡二鳴きを見せたことだ。


この中盤で、同巡二鳴き自体が形が整っていないことを示すものであるのに、
それを迷った末に鳴いた、こういう仕掛けは完全になめられる


tenhou.4864.jpg

案の定、ラス目からアンカン含みのリーチが入る。
急所のカン8mが残っている以上、勝ち目があるとは思っていない。


tenhou.4865.jpg

当たり牌を掴まされた挙句、ツモられる。
裏1で2000・4000。

このあがりは俺の鳴きが引き起こした結果であり、俺のせいだ。
一言でいうと、「みんな、ゴメン」って感じだ。

この後親番を迎えた上家が吹き上がり、なんとトップ目まで浮上する。


このように、雰囲気の悪い鳴きはその通りの結果を引き起こす。

同巡二鳴きは注意が必要であり、
迷ったら鳴かない、これはスルーの鉄則だ。



ネット麻雀ではラグが鳴きを誘発しやすい側面というのは確かにある。

そことの折り合いをどのようにつけていくか、
ラグに鳴かされるのではなく、意志を持って鳴いていくことが重要だ


幸いにもこの半荘は3着で終了した。



ラベル:天鳳 不鳴
posted by はぐりん@ at 17:36 | Comment(2) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする