2015年10月25日

単独トイツは仕掛けて良し

さて、ご存知のように先週の株価は急伸し、
俺の持っているポジションも輝きを増してきた。

これほどまで急速に変化するとは嬉しい誤算だが、
こういう展開になった以上は、とことんまで突き上げる可能性が高い

なぜかというと、理由のわからない不気味な上昇に、
大衆はまだ懐疑的であり、疑心暗鬼になっているからだ。


中途半端に上がった状態からはポジションを積極的に取りづらく、
投資家は様子見の姿勢に傾きやすい。

買う暇を与えないほど急伸させた方が短期筋にとっては利益が取りやすく、
買い遅れた投資家が慌てて殺到する頃に天井を迎える
、とこういう構造になっている。


この上昇がバブルの入り口になるかどうかは定かではないが、
政府の株の買い支えというのは市場原理に逆らった行為であり、
その金額がどれだけ大きいものであろうと、
結局はその企業が持つ本来の価値へと株価は収斂することになる

この視点だけは常に持っておく必要がある。



さて、本題の方に移ろう。

仕掛けをする際に意識すべき重要なポイントとして、
その形が単純形か複合形かというものがある。

例えば、344sと持っていたら複合形、
34sと持っていたら単純両面形、
44sと持ってたら単独トイツ形(単純トイツ形)だ。


344sのような複合形からは焦って鳴かずとも自力で何とかなる部分であり、
5s引きのようにさらなる伸びも期待できる好形であるため、
迷ったら鳴かない方が有効であることが多い。

それに比して、34sの単純形の場合、
その部分からの伸びを期待するには手数が必要であるため、
形が決まっているという意味で、複合形よりは即鳴く価値は高まる。

一方、44sという単独トイツ形の場合、
横伸びの変化は十分に見ることはできるものの、
やはりシュンツになるためには2手と時間がかかる上、
最終的に切り出す4sが危険牌となりやすい



こういう観点から、仕掛け前提の手で単独トイツであるなら、
積極的に仕掛けることが攻守両面の点から有効となりやすい



結局、速度と将来変化の有効性を天秤にかけた際、
複合形は伸びも見込めて急所となりにくく、
単純形は急所となる可能性があるため、
鳴くなら複合形ではない部分から鳴いた方が失敗が少ないということである。


それでは、実戦例を見ていこう。


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トップ目で迎えた東4局、南家。

自風の南がトイツであるところに、下家から3pが出た。

さて、どうしよう?





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これはポンした。

ピンズやマンズでもう1メンツと考えた際に、
横伸びの要素はあるものの、シュンツだと2手かかるため、
ポンした方が圧倒的に速度が見込みやすい

しかも、捨て牌含めて固めている369pのスジは他家の急所になりやすく、
シュンツで使う場合に切り出す3pは後々危険になりやすい。

それならば、36pをここで処理してしまい、
4mにくっついたらタンヤオ移行も見ると、そういう算段だ。


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ほどなく南が鳴けた。

感触十分の最終形だ。


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しかし、ラス目下家のリーチ一発目にドラを掴んでしまう。

さすがにこれだけはという感じでいけない。

8mの暗刻落としでオリ。


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結局、2人テンパイで流局。

親に粘られてテンパイを入れられてしまった。

まっすぐ行っても47sであがりを逃したわけではないのが救いだ。


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別の半荘。
東4局、16000点持ちラス目で迎えた親番。

ダブ東が暗刻で入っており、やる気十分。

対面から3sが出たが、さてどうしよう?





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単独トイツのコラボなのでポンした。

これは変化期待が十分なので鳴かない手もあるが、
ポンしないと少し遅いし、愚形残りなら3900が確定するというのがポイントだ。

これが、233sなら複合形なので鳴かない。


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即赤をツモって美味しい2600オール。

機敏な仕掛けがリズムよくあがりに結びついた。


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別の半荘。
南3局、23700持ち、3着目の北家。
対面が3800点の離れたラス目。

ドラ暗刻のチャンス手をもらったところ、
対面から4mが出たが、どうしよう?





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これは迷わずポン。

単独トイツなので複合形の2pや8sより格段に仕掛けやすい。

これが344mや445mなら、マンズの伸びを見るため、4mはスルーだ。


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7s、2pと引き込み、あっという間にテンパイ。

ピンズの下が絶好に見えるので8s切りとした。


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すぐにトップ目の下家から出て7700。

この半荘は2着で終了した。


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別の半荘。
南1局1本場、23200点持ち微差の3着目。

端よりの手牌で、赤5mが浮いている。

下家から1mが出たが、さてどうしよう?





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メンゼンではあがりが厳しいとみてこれをポン。

この手はおそらく1mからポンするのがベストだ。

東は受けに効きやすいし、899mの複合形が残っていることによってテンパイチャンスが広くなっている。

ペン7mの受け入れもあることでこの手の安定性は増していることがわかるだろう。

単独トイツだからこそ1mからは積極的に仕掛けやすいわけだ。


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東もポンしてテンパイ。

ド急所のペン3p待ちとなってしまったが、
覚悟の上であり、これはこれで仕方ない。


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親リーチが入って苦しくなったが、親が上家に3900放銃で決着。

この最終形でこの結果であれば、どちらかというと満足のいく別れだ。


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別の半荘。
東3局1本場、微差の3着目の北家。

1メンツもないが、ドラの発がトイツ。

対面から7sが出たが、どうしよう?





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少し遠い仕掛けになるがこれはポンした。

好形を犠牲にしない単独トイツからならこの手は仕掛けやすい。

北や中の重なりも含めてゆったりあがりに寄せていき、
ドラが鳴ければラッキーという感覚での仕掛けだ。


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終盤にさしかかるところでドラもポンできた。

欲を言えばポンテンぐらいはほしかったが、
かなりのチャンスであることは間違いない。


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対面のリーチに対応して4mが鳴けた。

58mは場況から悪くないように見えるが果たして…


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!!!


ツモの声によって開けられた手、
対面の名前に違わず、それはそれは美しいものだった。


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俺の切った8pを我慢して、赤5pを引き込んでのドラリリース。

腰の入った見事な手順であった。




ラベル:天鳳 鳴き
posted by はぐりん@ at 18:05 | Comment(6) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月18日

麻雀と株式投資の共通点

今日は少し趣向を変えて、麻雀と株式投資の共通点について考えてみたい。


それにあたって、まず、一つの質問を投げかけたい。

このブログでもちょくちょく触れている「トイツ場」についてだ。

あなたは、「トイツ場」という言葉を聞いたとき、率直にどのような印象を持つだろうか?


実際にはそんな場は存在しない、非科学的、オカルト的、抽象的。
概念が希薄、胡散臭い感じ、昭和麻雀的、流れ論の延長線、死語。


科学的麻雀観が大勢を占める現代においては、
間違いなく負のイメージを連想する人が多いだろう。

特にネット麻雀を主戦場とし、
高度な戦術書をかじった人ほど積極的に口に出したくない言葉となっていることだろう。


それはなぜか?

定義や概念が曖昧で、主観的要素が強く、科学的根拠に欠けていると、みなされているからだ。

科学的根拠が曖昧なまま戦術として生かそうとしても、
因果関係が不明瞭でその成果はどうしても恣意的なものとなりやすい。



しかし、一方で数理的な麻雀の研究は日進月歩の速さで進んでおり、
未だに新しいセオリーが次から次へと出てくる。
これはまぎれもない事実である。
勝つための最適戦術は研究の深化とともに少しずつ変化している。


ここで思い出してほしいことは、
麻雀の数理的な研究というのはまだ始まったばかりであるということだ。
すべての解明を100としたら、多く見積もっても半分には達していないだろう。

将棋のプロ棋士の中には、100のうち自分は4〜5程度しかわかっていないと言った人がいる。
見えている将棋ですらそうなのだから、不確定要素の多い麻雀はひょっとしたらそれ以下の可能性もある。



つまり、何が言いたいのかというと、
統計的判断に胡坐をかいて、理性のアンテナを閉ざしてしまうことは、
今後解明されうる勝つための兆候を自ら見逃してしまう可能性がある
ということだ。

そして、人間の先入観というものは、
アイデアや独創性を無批判に奪い、
時として人を誤った方向に導く可能性がある
ということだ。

慣習に縛られず、検証の余地のあるものは、
きちんと自分の頭の中でもう一度考えてみる必要があるのである。


おそらく、麻雀プロや上級者の中には、
口には出さずともトイツ場の存在、そしてその有用性を意識している人もいるはずだ。

俺個人の感覚としては、ロジカルにそれが証明される日がいつか来ると思っている。

具体的な研究は他に譲るが、例えばメンチン二人麻雀における四暗刻のシャンポン受けは、両面受けのあがり率より若干有利との印象がある。
統計的なデータを有しているわけではないが、こういうところに糸口があると思っている。



さて、株式投資の方に話を移す。

俺自身、株式投資は積極的に実践しているが、
投資法を大雑把に言うと、リスクにはめっぽう強いが利益も取れない典型的ラス回避投資法である。

おそらく、雀風と投資スタイルというのは一致する傾向にあるだろう。


先週、こんなことがあった。

深夜に為替と先物を見ていると、
ドル円が円高に触れそうなタイミングで、実際に垂れているにもかかわらず、
先物ががんとして下値を割らなかった。

何か意思が働いているようなそういう動きだな、と思いピンときた。

翌日寄付で、金融株と証券株をいつもより大きめのロットで買った。
予想通りに株価は上昇し、底堅い展開を見せた。

おそらく、郵政上場までは暴落のシナリオはないだろう。
チキンな俺が寄付から株を買うことなどほとんどない。
あの日の為替と先物の動きから、トレンド転換の兆候を感じとったゆえの決め打ちだ。



ここまで読んで、麻雀と株式投資の共通点に気づいただろうか?

勝つために必要なもの、それは「予測する力」だ。


麻雀は相手の手牌を、山にいる牌を、自分のあがり目がどれぐらいあるかを予測する。

株式投資は近い将来の株価がどうなっているかを予測する。


そしてこの目的を果たすための共通する手段が、「兆候」を察知することなのである。


捨て牌の被りが多くシュンツが縦に重なるという兆候から、自分の手をトイツ手に持っていくことと、
為替と先物の不自然な連動からトレンド転換の兆候を感じ、買いを入れること、
この2つは本質的には同じである。


兆候の察知が恣意的なものであってはならないため、
セオリーとして確立しているものを根拠にしていくのが両者の基本だ。


しかし、麻雀も株式投資もゼロサムゲームであり、
誰かが得をするということ=誰かが損をするということである。

つまり、統計的科学的に根拠のあることは皆が実践しているわけで、
その部分では大きな差がつかない
のである。


株式投資では、しばしば「人の行く裏に道あり花の山」と例えられるが、
結果として人と差をつけるポイントは、
実は誰も気づかないようなほんのささいな兆候に気づけるかどうか
なのである。


科学的根拠の薄いトイツ場の兆候を例に挙げたのは、
臆面もなく大真面目に麻雀で勝つために有効であると俺が考えているからであり、
相場で勝つための方法と相通じる部分がそこにあるからである。


株式投資をやっている人が、麻雀に向いているかどうかを推し量る基準として、
投資における結果がどうであれ、
将来の株価を根拠を持って予測するその過程が好きだという人は、おそらく麻雀に向いている。

これは、相手の手を予測する、自分の手を予測する、山を予測する麻雀の過程と非常に似ているからだ。


ゼロサムゲームで心理面も絡む両者だけに、
麻雀の成績と投資の成績は正の相関があるのは間違いないだろう。



最後になったが、
麻雀でライバルに勝つために、
今一度理性のアンテナを張ってみる、
ともすれば感性のスイッチを入れてみると、
今まで見えなかった予測の出口が見えてくるかもしれない




ラベル:思想
posted by はぐりん@ at 15:23 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月11日

ポンラグ牌の手出し またぎ超危険

数牌のポンラグを把握した場合、
その牌が誰から切られるかを注意深く見ておく必要がある。

なぜかというと、
ポンラグのスルーによりその牌はコーツとしての機能が低下しており、
遅かれ早かれ1枚はいずれ切られる可能性がそれなりにある
からだ。


ポンラグ牌が1枚だけ切られた場合、
その周辺は確実に手牌に関連しており、
読みの大きな材料となる。


メンゼンの場合は、コーツになる受け入れが1枚減っているため、
早い巡目であっても合わせ打ちのような形で出てくることも少なくない。

この場合、早切り牌のまたぎかつ、ワンチャンスになっているようなケースも多く、
一見安全にも見えるが、
1枚手の内にあるということがわかれば、そのまたぎはむしろ危険と認識できる。


これは、上家の切った牌に対するポンラグを明確に認識できる自分だけの情報であり、
ポンラグをかけた本人以外の2人にとっては自分ほどの読み材料を得られていない



もちろん、自分が知りえない情報を他家が持っていることで相殺されるわけだが、
ポンラグを認識できる頻度が多ければ多いほど、他家より相対的に得をするということになり、
自分がより得をし、他家により得をさせないという意味で、
こういうところにも無駄にラグをかけない、鳴き無しのメリットがあるのである



それでは、実戦例を見ていこう。


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南2局、40000点越えトップ目の西家。

上家から出たこの2pにラグがかかる。


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その直後、親から2p切りリーチが入る。

2pのラグが本ラグである場合、
親は2pをもう1枚持っており、確実に手牌に関連していることがわかる。

基本的に2p手出しリーチにおける1pの危険度は高いが、
このケースではなおさら14pが切りにくいと認識できる。


実際には、親の手の内にはすでに123pのメンツが完成しており、
親はドラと何かのシャンポン待ち、
結局はドラをツモられ6000オールとなった。(画像消失しましたすいません)


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別の半荘。
東4局、35900点持ちトップ目の西家。

赤5sをツモってチートイツに方針決定。

実は、上家の8sにラグがあり、チートイツなら躊躇なく8sを嫌える。
ここで切った8sにもラグがかかり、下家か対面のポンラグの可能性はより高まった。
(偽ラグでない可能性が高まったということ)


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数巡後、下家から8s手出しリーチが入る。

下家の捨て牌は5s手出し→8s手出しのゴールデンコンボである上、
8sポンラグによって8sをもう1枚持っていることがわかっているため、
69sの危険度的には考えうるMAXに近いと読める。


受けられる手構えにしている自分の手だが、
ポツンと浮いた9sとだけは心中せざるをえない。


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ラス牌のドラを引いて、こちらもテンパイ。

心中牌の9s待ちではあがりがまるで期待できない。
さて、どこまで押そうかなという感じ。


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ところが、ラス目の上家が6sをしれっと切ってきた。

ポンラグの情報があろうがなかろうが、
69sは危険であるのは一目瞭然。

さすがに上家にもテンパイが入った可能性が高い。


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それによって、対面から9sが出て、棚からぼた餅的8000。

6sが出た以上、9sも出やすくはなるが、
8s手出しリーチには9sのシャンポンもあるため、
こんなにあっさりあがれるとは思っていなかった。


結局、8s上家のラグ&8s俺のラグによって、
ポンラグでもチーラグでも8s周りが下家にあれば、
9sシャンポンの可能性は若干下がると、
そういう読みを対面は入れていた可能性がある。


ご覧のように、上家は6s切り時23m待ちでテンパイ。
たった今7mを掴んで見事にオナテンに持ち込んでいた。


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下家のテンパイ時。

やっぱりか!と叫びたくなる入り目の6s。


この場合はポンラグがあってもなくても、危険牌の認識には変わりないわけだが、
8sを1枚持っているかどうかという情報は、
その精度をより高めるのに有効となる


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別の半荘。
南2局1本場、20400点持ちでギリギリ2着目。
上家が独走し、対面の親が僅差の3着目だ。

マンズが複雑な形で、678の三色を意識しているが、
鳴き無しでいたところ、上家から出た7mにラグがかかる。


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ほどなくして、親から7mが出てきた。

こういうケースでは、7mのまたぎは後々危険になりやすい。
自分の58m69mの持ち方から言っても、
早目に対応策を考えておく必要がある。


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7mが薄いことにより、8mの先処理をしたわけだが、
直後に件の親リーチが飛んできた。

さて、何を切るか?





非常に困った状況だが、
親は7mを1枚持っている可能性が高いことから、
58mと69mのスジだけは切りたくない。

6mをできるだけ切らない最終形を想定すると、
マンズの受け入れがかなり狭く、
自分のあがり目はかなり厳しいように見える。

その上、マンズの上を上手く使い切ったとしても、
暗刻スジの2mが切りやすいわけでは決してない。


ここから突っ込むには、牌理的にも点棒状況的にも少し厳しいとみて、
ここでは6pを抜いて忍耐を選んだ。


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しかし、次巡3mを持ってきて、完全手詰まり。

どうせ69mは切りたくないのでド裏目というわけでもないが、
6pを抜いている以上、何が何でもオリ切らなければならない。

さて、何を切る?





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ワンチャンスの3m切りと迷ったが、ここでは3sを切った。

攻撃や復活を見ているわけではなく、
3mを切っても次が続かないという意味での3s切り。

3sが通れば、中スジの6sも比較的切りやすいからだ。


この3sもかなりの危険スジであるのは間違いないが、なんとかセーフ。


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次巡、生牌の北を持ってきて、4mも中スジになったが、
2枚切れの6sが最も安全だろうと切ったところ、これにロンの声。


対面は、いったいどういう最終形なのか?





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これがあったかあ(>_<)


2〜3枚切れの中スジはたまにこういう形で放銃することがある。

裏ドラ5sがモロ乗りで、痛恨の親満放銃。
本来出ないはずの牌を自ら選択しての放銃で、大体こういう時は裏も乗る。

感触的には最悪の放銃で、この半荘はラスとなった。


tenhou.7018.jpg

対面の7m手出し時。

ご覧のように対面の入り目は58mだった。

7mを1枚持っていることから、
たとえワンチャンスとなっても58m69mの危険度は高いことがわかる。


ラグ読みは、本人の雀風や意図といった、意思とは無関係の部分であって、
純粋に牌理のみで危険度を推測できる
ので、
その点において遍く活用できるものであり、
確実にわかる部分を読んでいくという意味で、
長い目で見れば有利な選択をするための材料となるだろう。


補足的に読みを足すとすれば、
7mのポンラグはクイタンの可能性を視野に入れていることも考慮すると、
最終的に69mより58m待ちの可能性の方が高くなりやすいと考えられる。

しかしこの部分は、ラグのかけ方含めて、その人の打ち方次第でなんとでもなるため、
読みの材料としては曖昧な部分が大きいということだ。


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別の半荘。
南3局1本場供託2本、36300点持ちトップ目の西家。

上家の2sにラグがかかる。

3sが使いにくくなるということで、意識できるラグだ。


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親が南ポンから、9sチー出しの2s切り。

どうやら親のポンラグであった可能性が高い。


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ネックの2sをツモってこちらもテンパイ。
これはおそらくラス2sだろう。

打点に意味がないので安全に6m切りダマに構える。
36pは場況的に絶テンだ。


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4sをツモったが、さてどうしよう?





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これは危険すぎるが、切るよりほかない。

自分は絶好のテンパイが入っている上、
1sをすでに切っていて回るのが難しい。
ドラも見えているため、打ってもたいしたことはなさそうだ。


これが1500の放銃となって少しもつれたが、結局トップで終えた。


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2sラグ時はこんな感じ。

南ポンの前なので、メンゼンの場合同様、最終手出しのまたぎはかなり危険となる。

仕掛けの場合でもポンラグからいくつか手出しが入れば、
法則は同様に成立する。



一方、これが仕掛け後に仕掛け者が合わせ打ちで切ってくるような場合、
逆にそのまたぎ待ちになる可能性は下がる


223sと持っていたら普通は2sをポンするはずなので、
合わせ打ちする以上は、待ちの関連牌でない可能性が上がるからだ。

仕掛けの場合、合わせ打ちでそのまたぎが待ちになるためには、
その他の形が整っていないなど、何かしらの理由が必要となる。



このように、メンゼンの場合、ポンラグ牌のまたぎは100%危険となるが、
仕掛けの場合はそうとも言えないケースが出てくることに注意が必要だ




ラベル:天鳳 牌理 ラグ
posted by はぐりん@ at 23:18 | Comment(2) | ラグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月04日

スルースキル 連風牌のスルー

今回は、ダブ東、ダブ南など連風牌のスルーについてだ。

ポンの一声で2ハンつくため、無条件で仕掛けるという人も多いだろう。

相手に対するプレッシャーも相当なもので、
ドラ1程度あるなら何も考えずにポンしても基本的には問題ない。



一方、天鳳ではトップ取りよりもラス回避の方が重要な局面が多く、
連風牌の一鳴きが必ずしも得にならないケースも生まれやすい。

連風牌だからという先入観にとらわれず、
状況に照らして本当に鳴くべきかどうかというのを吟味することが必要になってくる。




それでは、実戦例を見ていこう。


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南1局、23700点持ち3着目の南家。
下家がラス目で13800点だ。

ダブ南トイツ持ちのところ、下家から南が出たが、どうするか?





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これは鳴き無しでスルーした。

急所残りでドラ待ちになってもあがりにくいので、形的スルーだ。

親の仕掛けはそれほど脅威というわけではなく、
例えば、ピンズの好形部分がドラならばポンするのだが、
好形部分が捌けてもターツ選択が残るし、
ドラ受けが残った3900では、ダブ南仕掛けのメリットがいまいち生きない。

むしろ、カン8mのドラからなら鳴きたいし、ペン3sチーもなくはない。


スルーした結果、急所の3sが埋まり、これで大分やる気が出てきた。


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対面から1巡遅れで南が出てきて、これは喜んでポン。

これが合わせ打ちでないのは、
前巡鳴き無しだったから
に他ならず、
たった1巡で鳴きたい状況へと劇的に変化している。


中途半端にラグありでスルーだと、
合わせ打ちでさらに迷う状況となり、
鳴いても微妙、鳴かなくても微妙というどっちつかずの展開となっていただろう。


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手順でドラのカンチャンを外していき、すぐにテンパイ。

親の捨て牌を見ても、チーテンは時間の問題だったと思われる。


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リズムよく2000点のあがり。


本局あがれた要因はワンスルー目が鳴き無しだったことに尽きる。

ダブ南だからといって、何も考えずに鳴くのではなく、
あがりまでの構想を考えて、ラグをかけないことによって、
一鳴きよりも圧倒的に速いあがりが生まれることもある



鳴き無しは最初のうちは判断力が必要で切り替えが難しいが、
あがりまでの構想をきちんと自分の中で持つことによって
連風牌であっても躊躇なくスルーすることが可能となる。


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別の半荘。
南3局、28200点持ち2着目の南家。
トップ目が上家の親で、ラス目が15400点の下家だ。

ダブ南トイツで赤含みの手牌をもらったところ、下家から南が出た。
さて、どうしよう?





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これはスルーした。

打点的には問題ないが、
急所が多く、ドラがポツンと浮いていて、鳴いても上手くいかなそうだ。

点棒状況的にも放銃さえ避けられればラスはなさそうな感じなのだが、
どちらかというと形の悪さに比重を置いたスルーだ。


スルーした結果ドラにくっつき、これで手牌の見通しはある程度立った。


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さらに、急所のカン3mが埋まり、感触は良い。

これで今度は積極的に仕掛けていける体勢が整った。


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しかし、その後はツモが空振り、手が進まず。
ダブ南も鳴けないまま、3着目の対面からリーチが入る。

このリャンシャンテンでは勝負にならないので、8s合わせから撤退。

こうなってくるとスルーした南は受けゴマとして生きてくることになる。


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テンパイを入れていた下家が掴み、1300の放銃。


形が悪い場合は、一鳴きを見送ることで、後々の安牌候補となりうる。
連風牌でも力を溜めるワンスルーは、攻守のバランスをとりやすい


tenhou.8745.jpg

別の半荘。
南3局、21000点持ち2着目の南家。

上家の親が46200点持ちの抜けたトップで、ラス目は15000点と僅差だ。

1枚目を切られた直後に重なったダブ南だが、
対面から2枚目が出た。さて、どうしよう?





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これは迷うところだが、ラグありでスルーした。

鳴いて一通のイーシャンテンなので形的にはさほど問題ない。

しかし、ここで考えるのは大トップ目親の仕掛けだ。
親は無理する必要がないため、積極的に仕掛けるのは何か理由がある。

捨て牌から見ても、速そうな感じがあるし、
ドラが見えていないことからある程度の打点を伴っているのではないかと考えた。


自分がラス前2着目のラス親ということを踏まえると、
ここで最悪なのはラスになる放銃であり、
点棒に余裕のある親に対して無防備になるのは避けたい


たとえ3着目、4着目のあがりであっても、
局が一局進むことはラス回避のためにそれほど悪くない
のである。

手を決めて、中途半端に親に放銃するのが最悪で、
そのシナリオは下位者が望むところだ。


現状打点は必要ではなく、匍匐前進でもなんとかなりそうな手牌であり、
焦って鳴かずに親の動向にも対応できる構えを取ろうという方針だ。

つまり、このスルーは点棒状況的スルーだ。


スルーした結果、ドラをツモって、これで一歩後退を余儀なくされる。


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ドラ周りが伸び、意外にもタンピン系の手牌へと整ってきた。

親が2フーロで、テンパイの可能性も十分あるため、
ここでは南のトイツ落としとした。


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3着目の下家からリーチが入り、なんと赤5mツモで勝負手になった。

さて、どうしよう?





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天鳳的には絶対打ってはいけない場面だが、ここではドラをぶった切った。

ここでのポイントは、親が明確にオリの気配を出しているという点で、
親がつっぱっているなら2人に対してドラは切れないが、
リーチ者だけなら勝負に値すると判断した。

勝負に行くなら自分のあがり率を最大限高める選択をするべきで、
中途半端にドラスジ待ちではあがりを逃して放銃ということにもなりかねない。



ここで思い出してほしい。
スルーというのは、日和るためではなく、鋭い反撃をするための手段であるということを。

ダブ南をスルーした結果として、この最終形になった以上、
赤5mツモには意味がある。

親の脅威が去り、この手恰好で押さないのは日和以外の何物でもない。
ドラで放銃してたとえラスになっても、それはあなたの麻雀を弱くするものでは決してない、そう断言できる。


本手のほぼ最終形だが、ダマテンに構えるのは、
点棒状況的にリーチ棒のマイナスが大きい状況であること、
そして流局間際の最後の危険牌ではオリの選択肢も残したいから
だ。

これはラス前という状況がそうさせるのであり、
東3ならばリーチでも何ら問題はない。


このドラに長めのラグがかかり、焦ったが、これは親のポンラグだった。
親はドラドラのイーシャンテンからオリを選択。
やはりそれなりの打点も伴っていた。


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結局、ラス目が勝負に行って、2mで放銃。
裏が1mで8000となった。


ご覧のように少し日和って4m切りなら、下家の7pを捕らえていたわけだが、
これは結果論であり、勝負の姿勢としてはこちらの方が芯が通っていると言えよう。

この半荘はそのまま3着で終了した。


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別の半荘。
もつれて西1局1本場、19300点持ちラス目の西家。
点棒状況は自分から順に、19300、29800、24800、26100。

連風牌はダブ東、ダブ南だけではない。
西場になればダブ西というものも存在する。

というわけで、上家からダブ西が出たが、どうするか?





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これは、ラグありでスルーした。

スルースキル「頭がない手は鳴かない」の典型的な形だが、
ここでのスルーは鳴いてもドラがなければ2000点に過ぎず、
あがりが3着捲りにつながる可能性がそれほど高くないからである。

それならばメンゼンリーチの可能性も残した方が、
相手の対処も難しく、好結果につながりやすいと考えた。

すなわち、点棒状況的スルーである。


スルーした結果、最高のドラツモで小躍りする。

これにより567の三色による一撃捲りも見えてきた。


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ほどなくして、下家から2枚目の西が出たが、どうしよう?





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涼しい顔してスルーできたらかっこいいが、これはさすがにポン。

ここではできるだけ流局の可能性を下げたい。
なぜなら、下家がテンパイ流局で即終了だからだ。


自分のあがり率だけを見たら、
不格好でもこの西はポンした方がいいと考えた。

メンゼンでは受け入れが限定されるため、
ツモが効かないとそれまでになってしまう。


ドラが入ったことにより、
3900の仕掛けならかなり3着捲りに現実味があり、
メンゼンリーチと遜色ない打点になったともいえる。


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このイーシャンテンがなかなかテンパイせず、
まさかのノーテンを意識したところで、チーテンに取れた。


なりふり構っていられないが、
流局終了という結果だけはなんとかして避けたい。


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苦しまぎれの単騎待ちだったが、上家から出て3900のあがり。

対面にポンされた4s切りによって7sが完全に盲点となった。


苦しい仕掛けが成就し、一時的に3着浮上。
手応えのあるあがりだったが、善戦むなしくこの半荘はラスで終了した。


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別の半荘。
東1局2本場の親番。
気持ちよく連荘を決めて、トップを快走している。

ダブ東トイツの手をもらって、南をツモったところ。
さて、何を切る?





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この手恰好ではメンツ手は厳しいとみて、2枚切れの1s切りとした。

トイツ手主眼で手を進めることによって、
ドラの西にも対応しやすい。


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イーシャンテンになったところで、ダブ東が出たが、
これは鳴き無しでスルー。

スルースキル「暗刻がひとつもない手は基本チートイ」であり、
1s切った時からの構想として、これは想定済みのスルーだ。

形&点棒状況の両面からのスルーといえる。


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切りにくい発が重なって、テンパイ。


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最後は受けのチートイツに切り替えたものの、
運良くあがることができた。


連風牌かどうかにかかわらず、
鳴くべき手は鳴く、鳴くべきでない手は鳴かない、という麻雀の基本を踏まえた上で
形や点棒状況も合わせて判断していくことが重要だ。



ラベル:不鳴 天鳳
posted by はぐりん@ at 20:54 | Comment(4) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする