2016年01月31日

危険牌を間に合わせる仕掛け

自分の手がイーシャンテンの際、
テンパイ時に切り出す牌が明確な危険牌であることは少なくない。


こういうケースでは、仕掛けによって(無理やり)テンパイを入れることで、
危険牌を先に処理してしまうのが有効であることがある。


メンゼンでは時間がかかる上、巡目が進めば進むほど危険牌は切りにくくなるため、
危険牌を処理する口実を、仕掛けによるテンパイスピードに求めるというものだ。


どちらかというと危険牌先処理という守備面に重きを置いた仕掛けだが、
自分の手がパッとしない手であればあるほど、
その局を安手でかわす価値も高まるので、
機会を機敏に捉える視野が必要となってくる。


それでは、実戦例を見ていこう。


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開局の北家。

メンホンイーシャンテンだが、ドラの中が浮いている。

上家から7mが出たが、どうしよう?





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チーして、ドラ切りとした。

仕掛けてしまうとバカホンの2000点となり、
東1局なら本来どっしりと構えたいところだが、
いたずらにドラを引っ張っても今度は切りにくくなってしまう。


急所の7mチーなら、好形残りでかわせる感触は十分。
特に2mは他家が使いづらいと考えられる。


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この局は、なんと上家の純チャン三色が炸裂。

間に合わせたドラよりも、もっとハイレベルな危険が潜伏していた。


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別の半荘。
南1局1本場、36700点持ち2着目の北家。
上家のトップ目とは2200点差と微差。

ツモり三暗刻のイーシャンテンだが、ドラの中がポツンと浮いている。

たった今、下家の親から8sが出たところだが、これを鳴く?





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ポンしてドラ切りとした。

三暗刻に未練はないが、8sから鳴いてしまうとあがり目の薄いシャンポン形かつ、
手牌ぶくぶくでまったく受けの効かない形になってしまう。

親の現物をポンしているのも一見非常に怖い。


しかし、8sをスルーしたとして、この手に未来はあるかというと、
スルーしたところで…という感じはしないだろうか?


三暗刻になっても受けは苦しく、ツモらなければ安い。
なおかつ浮いた中が足かせになっていて、
先制攻撃を受けた瞬間にこの手は死ぬ可能性が高い。

それならば、無理やりポンテンに取って、危険な中を先処理し、
さっとかわせる可能性を見た方がいいのではないかと考えた。


中を鳴かれたら鳴かれたで、その時に対処を考えればいいし、
受けの狭いメンゼンで中を引っ張って、最悪のタイミングで切り出す事態だけは避けたい


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この局は4人テンパイで流局。

危険に晒されないだけマシだが、欲を言えばノーテン罰符はほしかった。

7mは2枚山で、あがり目も十分にあった。


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別の半荘。
東2局、平たい点棒状況の北家。

4sツモでタンヤオに振り替わった。
超好形に心も踊る。


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上家がオタ風の北を仕掛けて、2枚目の6pをツモ切った。

さて、どうしよう?





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フラットな場況なら仕掛けたくないが、ここではチー。

上家のマンズ染めに対して、最終的に切り出す可能性大の36mが危険すぎる。

2s手出しを見るにおそらくまだ大丈夫だが、
次の手出しや仕掛けが入った瞬間、ロックオンとなる可能性が高いと判断した。


今なら間に合う6mだけにテンパイを口実に切り出そうということで、
色が被ってもさすがにこの形ならあがれるだろう。


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これをツモって、500・1000。

上家は単なるバカホンで、形を見るに鳴かされた雰囲気もあるが、
この2mが上家に入っていれば、結局最終形は36mになる可能性が高い。


実戦心理としては2m食い取ったか?ってなもんで、
最終的に私がトップだったことから、悪くない仕掛けだったようだ。


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別の半荘。
開局の南家。

タンヤオのイーシャンテンだが、手牌の伸びも見込める形。

上家から3mが出たが、これを鳴く?





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チーしてテンパイに取った。
フーロ率の低い私の雀風からは意外に思われたかもしれない。

3mをチーしてしまうと、ドラに対応できなくなるというデメリットがあり、
手牌に蓋をしてしまうという見方もできる。


しかし、例えばドラをツモって手牌がグレードアップしたところで、
最終的に切り出す47mの危険度が高く、
9巡目という巡目から、もはや一刻の猶予もない。

この牌姿からは、牌効率的に47mのトイツは現状ほぐせないわけで、
相手の先制リーチが入った瞬間、自分の手は死んでしまう可能性が高い。


自分の手はどうせ安手で、そういうリスクを抱えた手牌である以上、
ドラの受け入れには目をつぶって4mを処理するきっかけを仕掛けによるテンパイに求めたというわけだ。


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すぐに5pをツモって300・500。

さすがにこの場況だと一人は47m受けがいるもので、
下家がイーシャンテンだった。


あがりに結びつくかどうかというのは重要ではなく、
危険牌を間に合わせるために仕掛けを利用するプロセス
さらに、安手だからこそ局をかわすことには価値があるという点
このへんを意識すれば麻雀の幅はさらに広がるだろう。



ラベル:鳴き 天鳳
posted by はぐりん@ at 00:10 | Comment(6) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月24日

黒5宣言牌リーチに19はわりと安全

以前の日記で、「赤5最終手出しは14・69超危険」というのを紹介した。

今回は、赤じゃない5切りリーチについてだ。

この場合、赤5最終手出しに比べて14・69の危険度はかなり低くなる。


牌理の面から考えても、5で構成される1メンツは3〜7の牌でできているため、
最終手出しの5が1・9に関連するためには、手牌の形にそれなりの条件がつく。

例えば、578と持っていたら赤でなければ5は不必要であるため、
宣言牌まで引っ張る理由に乏しい。
この単純な牌理がそのまま危険度低下に結びついていると考えていい。


5が宣言牌として切られた場合は、
455のまたぎや、579のモロひっかけの方をより警戒すべきであり、
巡目が深くなればなるほどその傾向は顕著となる。



それでは、実戦例から見ていこう。


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南1局、2着目で迎えた北家。

ラス目上家のリーチに対して、安牌なし。

さて、何を切る?





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9sを切った。

トイツで持っている端牌ということで、大体選びたくなるが、
黒5sが宣言牌になっているという情報から、
法則を知っていれば自信を持って切り出せる。


例えば、これが3巡目に切ってある5sなら、
むしろ9sは切れない。


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上家は、47s4mの変則待ちだった。

対面が役なしの300・500ツモ。

69s待ちはそっちかい!


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別の半荘。
南1局6本場ともつれている。
14700点持ち僅差の3着目、西家。

対面の親からリーチが入って一発目。

いわゆる絶対に放銃できない場面だが、安牌なし。

さて、何を切る?





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9pを切った。

やはりトイツで持っているため、凌ぎが効きやすい。


この場面、うっかり切ってはいけない牌がある。
それは何だろう?





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それは8pだ。

先にも述べたとおり、牌理上、モロひっかけの方が5pを引っ張る理由がある。


おそらく、黒5手出しリーチにおける危険度は、
モロひっかけ>>14・69 
である可能性が高い。


1300オールでこの局は凌いだ。


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別の半荘。
開局、上家の先制リーチの宣言牌が5s。

捨て牌からごく普通に読めば、
2巡目に切ってある5mの裏スジ14m、69mの危険度が高く、
宣言牌5sの裏スジ14s、69sの方が危険度は低い。


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しかし、上家の待ちは69sだった。

一発ツモ裏なしの2000・4000。


このように、例外的に宣言牌裏スジが待ちになる牌理というのがいくつか存在する。


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上家のテンパイ時の牌姿。

このような横に伸びた複合形の牌姿の場合に、宣言牌裏スジは待ちになりやすい。


黒5切りリーチに19が待ちになるケースはおおむね以下の通りだ。

@イーペーコー形に準じた複合形

五索六索七索七索八索八索五索五索六索七索七索八索


A三面張複合形

四索五索五索六索七索八索


Bたまたま5が関連牌

四索五索五索七索八索五索五索五索七索八索


Cカンチャンがリャンメンに変化

五索七索ツモ八索


Dノベタン

五索六索七索八索九索


E変則三面張形

五索六索六索六索七索八索


Fシャンポン形

一索一索五索五索六索九索九索


Gメンチン

一索一索一索二索三索三索四索五索五索六索七索八索九索九索



これらのケースにおおむね当てはまるのは、
複合形が多く、宣言牌黒5の周辺を厚く持っている場合が多いということだ。


つまり、宣言牌黒5の周辺が自分からどれぐらい見えているか、
自分の手にその周辺が厚い場合はなおさら14・69は安全になりやすいということである。

この牌理の特徴を頭の片隅に入れておけば、
安牌に窮した際に、きっとあなたの助けになるだろう。


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別の半荘。
オーラス1本場。32800点持ち2着目の親番。
トップ目の対面とは2800点差。

2フーロイーシャンテンのところ、24100点持ち3着目の下家からリーチが入った。


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一発目にツモったのは、9m。

さて、何を切る?





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最も危険な9mは一発目は避け、9s切りとした。

一発で打ってしまうと大体捲られるため、
比較的安全な9sを切ってポンテンのスピードは確保しようという選択だ。


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西がポンでき、テンパイ。

ここで9mを勝負。


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トップ目から現物が出てラストとなった。


ご覧のように、下家の手は234の三色でカン8s待ち。

やはり黒5宣言牌は14・69待ちよりモロひっかけの方が頻出するので、
中途半端な放銃とならないように、留意していただきたい。



ラベル:定跡 天鳳
posted by はぐりん@ at 17:14 | Comment(10) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月17日

麻雀AI 爆打との対戦

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ついに、麻雀AI、爆打ちゃんと同卓。

 へへへ、会いたかったぜ〜〜〜。


現在、爆打ちゃんは天鳳の特上、東南戦、喰いアリ赤卓で稼動している。

今回は気になる爆打ちゃん(以下爆ちゃん)の打ち筋を分析していきたい。



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開局、下家から出た白を爆ちゃんはスルー。

何でもかんでも鳴くわけではなく、スルースキルも搭載しているようだ。
ちなみにラグはあった。


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私ならここは裏ドラの乗りやすい発を先に切るところ。

このへんの裏ドラ考慮はどのようなプログラムがなされているのだろうか。


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発をギリギリまで引っ張ってノミ手先制リーチ。

先制テンパイは打点や待ちにかかわらず即リーチに行く点は、AIらしい。

しかし安手なので、私なら安牌の西を温存し、発は先切りする。


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下家が発をポンして3m切ったところ。

何を切るか?





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ドラまたぎの方をケアして2mで放銃。1000点。

これは普通のチョイスだろう。


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当然の先制リーチだが、三暗刻や好形変化を見ずに躊躇なく打ってくる。

先制リーチさせたらAIは強い。


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自分の都合だけなら、自風の西を残して発を合わせるところ。

このへんは親の現物ということも考慮しているのだろうか。

次巡、9sツモであっさり発を手放したが。


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南2、僅差の局面。

愚形含みリャンシャンテンからドラで生牌の白をあっさりリリース(ポンされず)。

絞りよりも牌効率優先といったところだろう。

他家の仕掛けが入っていた場合でも切ったのだろうか?


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オーラス自分視点。
トップ目の親と2100点差の2着目。
点棒状況は自分から順に、28000、24800、30100、17100。

ピンフのテンパイが入ったが、さてどうしよう?





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待ちは良くないが、勝負の即リーチといった。

親の捨て牌が煮詰まっており、親満放銃のラス転落が最も現実的で怖い。

出あがり裏なしで2着というのも気が進まない要素だが、
ダマテンのままうっかりツモあがっても西入してしまう。

渋々といった感じのリーチ。


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爆ちゃん、このリーチに対して一発で無スジの1pを勝負。

7700放銃で対面と同点のラス転落という状況であり、
現物が3枚あるため、これは高段者なら絶対に打たない1pだと思われる。

これでわかることは、爆ちゃんは天鳳のラス回避特化型のプログラムではないということだ。


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これが一発ツモ!裏なしの1300・2600終了。

25mはラス牌でまさに僥倖と言えるあがりだった。


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人類代表として、まだ負けるわけにはいかない(`・ω・´)キリッ




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爆ちゃんがあらわれた!

ってまたかい!


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先制リーチに対して、一発で5m切り。

これはどうなの?5m切るならトイツの2mから切った方が良さそう。


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そして、このわけのわからないチー。
現物の2mを使い切り、ここから通ってない8p切り。
あがりに向かっていない鳴きなのでこれは完全なる悪手。

観戦でもところどころで散見されたが、
爆ちゃんは相手の攻撃に対して意味不明な鳴きをすることがある


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さらに上乗せ。

ピンズは安く、将来の安牌候補を使い切ってしまうのは理解に苦しむ。


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自分視点。
爆ちゃんのクソ鳴きで勝負手のテンパイが入り、即リーチに踏み切る。


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生牌の発をツモって、1s落とし。

おいおい、それ入り目だって!
クソ鳴きの割に爆ちゃんはなかなか振らないイメージがある。


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結局3000・6000のツモあがり。

爆ちゃんは5pチーで発を食い取ってくれた。
クソ鳴きで紛れが起こる典型。


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親の先制リーチ一発目。

同じ現物なら1m切りの方が叩き返しやすいと思うのだが、
爆ちゃんはここから3s切り。

ちょっと筋悪という気がする。


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親の4sにラグがあったので、合わせると2枚目を同巡ポン。

2sがノーチャンスになったからということなのだろうか。


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下家から追っかけが入り、何を切るか?





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爆ちゃんはここから5s切り。

確かに4mは両者に切りづらい。
しかしダブルワンチャンスの8mではなく、ワンチャンスにもなっていない5sの方を選んだ。
親に当たりにくい選択ということだろうか。


結局親が6000オールのツモあがりという結果。
やはり変な仕掛けで紛れを起こしている。


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単純牌効率なら4p切りなので、仕掛けに対して受けた一手だろうか。

このように、仕掛けに対してもまっすぐには打たない傾向がある。


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3mをカンして、三暗刻のテンパイ。

これなら勝負にいくかと思いきや…


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2p切ってテンパイ取らず、さらに1s切りでオリ。

8sは明らかに危険牌だが、いまいち一貫性に欠ける打ち筋だ。


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そして、訪れた爆ちゃんの爆運。

一発ツモドラ3で3000・6000。
この親っかぶり一撃で捲られてしまった。

クソ鳴きしている時は弱いが、メンゼンリーチなら強い。
今度は私の鳴きが咎められてしまった。


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単純牌効率なら北切りだが、生牌の南から。

このへんが機械的でないのは特徴的だ。
何を根拠にして選んでいるのだろうか?


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ラス目の先制リーチに対して、何を切るか?

ちなみに3mチーされたのはリーチの前巡。





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爆ちゃんは4s切りをチョイス。


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そしてリーチ者から3900の打ち取り。


おぉ、1m当たりやん!

初めて爆ちゃんをすごいと思った瞬間だ。

下家のリーチ前巡の3m手出しをインプットして14sより14mの方が危険だと判断したのだろう。
この場合、点パネ確定のため、期待値的にも上だ。

しかし、この選択は決して簡単ではない。


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ターツが足りているので、ドラ受けを先に拒否。

このへんは点棒状況でも変わるのかな。


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先制リーチに対して、一発目に2p切ったが…これは?

どう考えても1p切りではないかと思う。
ちなみに私の待ちはカン3mだった。


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自分視点。
爆ちゃんの先制リーチを受けて、さてどうしよう?





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勢いで1mをツモ切る寸前までいったが、ギリギリ止まった。

このへんはこちらが機械的に対処しなければならない。


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この1mが当たりで、なんと裏裏の8000。

対面のトビで終了となったが、
うっかり1mを切っていたらハネ満の放銃でラス転落となっていた。

麻雀は本当に油断大敵のゲームだとあらためて思った。


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人類の将来は危ういかもしれない(ノω・、)シュン・・




ラベル:天鳳 AI
posted by はぐりん@ at 21:26 | Comment(7) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする