2016年06月26日

知れば知るほど麻雀が難しくなる理由

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南2局1本場、微差のラス目で迎えた南家。

点棒状況は自分から順に、10600、11800、31800、45800。
3着目の西家とは微差となっている。

ソーズに寄ったチャンス配牌をもらっている。

赤があるのでこれはぜひともものにしたい手だ。


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ツモ切りが続いて少し手間取ったが、急所で絶好の3sツモ。

ここさえ埋まれば、日の目を見るチャンスだ。


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終盤に入り、上家から9sが出た。


さて、あなたならどうする?




大体の人は以下のいずれかに該当するはずだ。

@9sチーして東切り
A9sチーして5s切り
B9sチーして1s切り
Cスルー






ちなみに、結論からいうと、
この4つの選択肢のうち3つが正解だ。
適当に選んでも大体間違えないということになる。

選んで間違うなんてこと、さすがにないよね?


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ひとつ、言い忘れたことがあった。

上家から出たこの1sにラグがあった。

このラグを覚えてさえいれば、1sは山にないとわかるので、Aの選択肢は必然的に消えることになる


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実戦での選択はひとまず9sチー。
巡目的にも多くの人がとりあえず鳴くだろう。

そして…


第一感は高目一通に取る東切りだったが、ちょっと待った

巡目はすでに14巡目と終盤だ。

ここで例えば他家からリーチが入った場合、東切りだとどうだろう?
危険牌をツモった場合に、単騎待ちで回るという選択ができなくなってしまう。


その点、5sか1sを切っておけば、ソーズは変化形となり、
状況変化に対して柔軟な対応ができる。


1sのラグを見ているので、ここでは…


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B9sチーして1s切り、これが最善と見た。

7sのノーチャンスで8sは止まらないだろう。


「終盤の仕掛けは変化形に受ける」
これは無駄な放銃を避けることにつながるため、ラス回避の重要な天鳳では必須のスキルだ。


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真っ先に除外した147sをあっさりツモる。

A9sチーして5s切り正解!1300・2600ツモ


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さらに、親リーチが入った一発目、6sをツモる。

言うまでもないが痛恨のド裏目だ。

安全な方を切って2s切り。

@9sチーして東切り正解!2000・4000ツモ


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そう、このドラツモに備えた変化形受けだったわけだ。

2回あがり逃した後に言っても説得力がないが。

しかも、36sも安全ではなく、感触は非常に悪い。

ここでは6sを切ったが、3sの方がやや安全度は高かったか。


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結局親との2人テンパイで流局。

ほうほうの体でテンパイに逃げ込んだ。


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遡って9sチーした時の全員の手はこのようになっていた。

山には、
@36s2枚残り
A147s2枚残り
そしてB258sだけはもう山にない。対面の8sトイツが誤算だった。


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そして、9sスルーした場合、どうなっていたか?

下家に流した4sを手中にしてテンパイ。

一索二索三索四索赤五索五索六索七索七索八索東東東
ツモ
四索

3s3枚見えにつき、手順で5s切りの69s待ちに受けられる。


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対面、上家と掴ませることになる69sが偶然止まったとしても、
下家に流れた海底の9sを自力でツモっていた。

Cスルー正解!8000出あがりから


牌姿をよくよく見返してみると、
イーシャンテン時の牌姿から、ソーズは何を引いてもテンパイ。

慌てて仕掛けて自ら難しい選択へと飛び込まなくても、
ツモによって自然に導かれた最終形を追っていくだけでよかった。


なぜかというと、メンゼンなら東切りでピンフがつくので自然と369s待ちに寄せることができるからだ。

ともかく、9sスルーというのはこの巡目でも十分ありえた選択で、
この9sをスルーできる人は、強い麻雀が打てる人、というイメージだ。



結局、唯一の裏目を選択してしまったわけだが、
麻雀を覚えたての初級者なら、当然高目の一通に受けるだろうし、
受けの意識を視野に入れていなければ、打点を見ての一通に傾きやすいだろう。
そして麻雀を知っている人でなければ9sスルーという選択肢はないだろう。


麻雀を知れば知るほど、自分の中の引き出しも増えていくわけだが、
引き出しが増えるということは逆に言うと迷いの種が増えるということでもある


知識が増えることで、難しく考えすぎてしまい、
かえって麻雀自体を難しくしてしまう。

これが「麻雀上達におけるジレンマ」だ。

この迷路に迷い込んでしまうと、
上級者の思考になったゆえに、成績がかえって悪くなるという事態も起こってくるだろう。


ただ、ひとつ言えることは、
受けに備えてABの選択を考えた上で、@を選んだ人と、
何も考えずに手拍子で@を選んだ人には明確な差があるということだ


様々な選択肢のメリットデメリットを実戦中に考えられているか、
考えたうえでの裏目・ミスであるならば、それはさらなる伸びしろがあるということでもある


そして、できるだけ間違えにくくする方法論のひとつに、
局面をシンプルに持っていき、自ら選択しない構えを取る
というのがある。

これはツモに従って自然に打つということだが、
9sスルーも優秀な選択肢であるのは、ツモに沿って打つことでシンプルな答えを導けるからだ。


引き出しは多く、思考はシンプルに、というのが麻雀における好循環のコツで、
迷いをできるだけ作らないスルースキルというのは、実は局面をシンプルにするための体系化でもある

例えば、「迷ったら鳴かない」というスルースキルの基本は、まさにこの事例に当てはまっている。



閑話休題。

実戦ではあれだけのあがり逃しがあったわけだが、
これによって何を生んだかというと、なかったはずの親の連荘だ。


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3本場。親に追っかけられたらこうなるわな。

裏1で5800。


この放銃により飛び寸に追い込まれ、そのまま飛びラスを食ってしまった。

考えれば考えるほど難しいと思える1局だった。



ラベル:天鳳
posted by はぐりん@ at 20:56 | Comment(19) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月19日

機能しにくい端牌トイツは早めに払う

今回は端牌のトイツについて。

端牌のトイツは最終的な待ちとしては優秀だが、
それ自体の受け入れが狭いため、手作りの足かせとなってしまうことも多い。


4メンツを効率良く作るという観点からは、
序盤は端牌トイツよりも浮き牌の3〜7を重視した方が速度的に有利だ。
なぜなら、内に寄せることによって常にタンヤオの可能性を見ることができるからだ。

また、手役が必要な局面では孤立ファン牌の方を重視すべきケースもある。

見た目のシャンテン数に捉われずに払っていけるかどうかというのが重要で、
あがりまでの速度で見た場合、序盤は端牌トイツを払った方が有利であることが多い。


このへんは中級者と速度・打点の面で大きな差のつくポイントであり、
上級者は非常にスムースに端牌トイツを払っているものだ。
特に東風戦では「とりあえずトイツ落とし」というぐらい頻繁に目撃できる。


ポイントは以下の通りだ。


@雀頭候補があって、かつ仕掛けが効かない手の場合、端牌トイツ落としは「正解」

仕掛けが効く手なら鳴きやすい分端牌トイツは大きな武器となるが、
仕掛けが効かない手の場合、受け入れが狭く伸びの効かない端牌トイツ落としが序盤において不正解であることはほとんどない。
この2手と引き換えに様々な手の伸びを見ることが可能となるからだ。
唯一、懸念材料となるのは安全牌候補を減らしてしまうことだが、
字牌と違って端牌は全員に安全となるケースは少ないため、
それと引き換えに得られるメリットの方が圧倒的に大きい。



A孤立ファン牌との優劣を吟味する

端牌トイツはリーチ以外で役がつきにくいので、
速度を重視する局面などでは、端牌トイツよりも孤立ファン牌が優ることもある
これは孤立中張牌でも同様のことが言えるが、
トイツという形に捉われると、孤立牌の価値を見失ってしまうため、
常に端牌トイツとの優劣を比較する必要がある。



Bチートイツと迷ったらとりあえず端牌トイツ落とし

序盤の4トイツはチートイツとの兼ね合いで悩むことも多いが、
メンツ手と迷ったら序盤はとりあえず端牌トイツ落としをしておいて問題ない。
なぜなら、チートイツは手順で再び舞い戻ることも多いからだ。
チートイツに決めてしまってメンツ手やクイタンを逃してしまうことの方が痛いので、
序盤は裏目になりにくい選択を心掛ける。



C端牌トイツはオタ風トイツにも準用できる

オタ風トイツも同様で、トイツ落としを積極的にしていい。
一方、端牌トイツに比してオタ風トイツの方が受け駒としての価値は高いので、
守備重視の局では残す手もある。


それでは、実戦例から見ていこう。


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東2局、38000点持ちトップ目の親番。

嬉しい6mツモでイーペーコー形ができたが、さて何を切る?





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1枚切られて、機能低下した1mを切った。

イーシャンテン時の受けを広くする46pターツ落としのような選択もあるが、
ここではタンヤオがあるため、自然なトイツ落としだろう。


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1mを払っていくだけで見違える手牌。

なんとなく落としただけでも、ツモが噛み合えばすぐにこうなる。


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しかし、対面が1300・2600のツモあがりとなった。


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別の半荘。
オーラス、9200点持ちラス目の親番。

後がない状況だが、さて何を切る?





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4トイツだが、ラス目の親番でチートイツは狙わない。

そこで、1sか9sのトイツを落とすことになる。

厳密には9mが3枚見えていて他家の下の三色の可能性が若干高いので、
9sの方が使われにくいとみて1s切りだろうか。
裏ドラも9sの方が乗りやすい牌姿だ。


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赤5s引きから手順でテンパイし、即リーチに踏み切る。


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一発ツモ裏1で4000オール。

この半荘は運良く2着で終了した。


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別の半荘。
南2局、32200点持ちトップ目の南家。

234の三色が見える手牌だが、さて何を切る?





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ここで1pのトイツ落としに踏み切った。

トップ目につき、局回しを重視したい。

ピンフ・234の三色を見つつ、白の重なりを見ての選択。
序盤は234に絞って仕掛けるつもりはないので、そうなると1pのトイツは手牌を重くしている

第一打のダブ南も、1枚見えにつき局回しを考えてのチョイス。
第一打から1pを落とさないのは、トイツ手も視野に入れていたからだ。


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次巡、白を重ねることに成功。

これで盤石のリャンシャンテンとなった。
234絡みでどこからでも仕掛けていける。


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即、白を叩いて思惑通り。


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1000点で局をかわすことに成功した。


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別の半荘。
南1局、20800点持ち3着目の南家。

ドラドラ赤のチャンス配牌をもらっている。
さて、何を切る?





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打点もほしい点棒状況なので、1sトイツ落としから入った。

クイタンと発の重なりを視野に入れている。


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上手く発が重なり、融通の利く発を残して2m切りとした。


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イーシャンテンから発をポンして、あっさり6sのツモあがり。

2000・3900でこの半荘は2着終了となった。

重ねた発を生かしてのあがりなので、してやったり感がある。


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別の半荘。
南2局1本場、28000点持ち2着目の親番。

ドラの6pが重なった。
4トイツでもあるが、さて何を切る?





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ここでは1sを落とした。

ドラの6pを生かす手組みとなると、クイタン本線のメンツ手の方があがりに向いている。

例えば、8sではなく9sがトイツだったら、
トイツ手の可能性を消さない打牌選択をするだろう。



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8sポンから狙い通りクイタンへ。

若干不本意な最終形となったが、贅沢は言っていられないのでテンパイに取る。


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対面に1000点の放銃となった。

安くて良かった…


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別の半荘。
南1局、20000点持ち3着目の親番。

ドラの白が浮いたまま、カン2pが埋まったところ。
さて、何を切る?





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9mのトイツ落としとした。

ドラの白の扱いが難しく、方針はツモに委ねるつもりだったが、
ここで縦ではなく横のツモが来たので、はっきりとメンツ手に方針を定めた

ここで縦ヅモならおそらくトイツ手主眼の手組みにしていただろう。
わずかにピンズで一通の可能性を見ている。


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3m縦ヅモでトイツ場の可能性は十分にあるものの、
9pは2枚切れで機能しないので、方針に一貫してここで9pはずしに踏み切る

ピンズのくっつきがいずれも優秀という点から、9pは浮かせておく。

ここでは、イーシャンテンに取る白切りも有力な候補だ。
7sを1枚はずしておく手もあるだろう。


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丁寧に内に寄せた結果、最高の赤5mツモでテンパイ。
即リーチに踏み切る。

36m7s待ちで、36mならどちらでもイーペーコー、7sツモなら三暗刻の形だ。

受け入れの宝庫なので「イーペーコー形は安易に固定しない」
これはそのうち記事で紹介しようと思う。


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一人テンパイで流局となった。


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別の半荘。
東2局2本場供託1本、22500点持ちラス目の南家。

少し窮屈な形だが、さて何を切る?





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単純なトイツ落としではないが、9sを1枚ほぐした。

ターツ候補が不足している段階で、1枚切れの9sをトイツで残しても手牌が重い。

3sツモならソーズは3メンツを見ることができる。
唯一裏目の7pツモだが、これは788pの形で残せばなんとでもなる。
裏目というよりも、好形変化の一環と見ればむしろ嬉しいツモだ。


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5mツモでより良いくっつき候補ができたのでここで2s切り。


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しぶとく残していた1pにドラがくっついた。

これでメンツ候補は揃ったので、5m切り。


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6sツモ即リーチからの2p一発ツモ裏1で、2000・4000となった。

これはなんとなくツモれる予感があった。

ただ、これは最近の牌譜で、これだけ会心のあがりがあったにも関わらず、
不調につき飛びラスとなってしまった。


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別の半荘。
オーラス1本場、28500点持ち2着目の親番。
トップ目は35000点持ちの対面。ラス目は12200点持ちの上家となっている。

ドラをツモって選択となったが、何を切る?





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ここではMAXに西のトイツ落としを選んだ。

西は1枚切れなので、もう1枚切られてしまうと待ちとしては機能しなくなる。
6mの横伸びでロスが出るが、守備を考えなければこれが最もあがりに向いているだろう

ラス目の攻め返しのみに注意していればいい点棒状況ではある。


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懸念していたラス目上家のリーチを受けてこちらもテンパイ。

さすがに一発で6mは切れない。

ので、2s切りからマンズのくっつきに期待することにした。


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まさかのカン6m単騎をツモって2000オールでラスト。

このように、端牌トイツはオタ風トイツにも準用できる。

攻めに価値の高い局面では、さっさと切り飛ばしてしまった方があがりまでの効率は良い。


このあがりに気を良くして次の半荘に臨んだが、あえなくラスを引いた。
不調継続中、だった。



ラベル:天鳳 対子
posted by はぐりん@ at 15:38 | Comment(11) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月12日

不調は忘れた頃にやってくる

先月あたりから天鳳を精力的に打っているのだが、
今月いよいよやってきたのが、誰もが避けては通れない道「不調」だ。


そもそも、先月は好調で九段まであとワントップの八段3140ptまで到達し、
九段は時間の問題だと思っていたのだが、そこからずるずると転落し、
今月は焼き鳥3連ラスを皮切りにラスを量産、
七段まであとワンラスの八段100ptまで落ち込んだ。

その後はギリギリ切り返したものの、降段まで余談を許さない状況となっている。


「降段?何それ?俺には関係ないよ」と思っている人も多いことだろう。
しかし、これは対岸の火事ではない、天鳳を打ち続ける以上明日は我が身だ

なぜかというと先月までは私も同じように思っていたからだ。
上を見るばかりで、下などあり得ないと思っていた。
しかし、それはなんの前触れもなく訪れた。


天鳳の段位戦はしばしば「坂」に例えられるが、それは非常に的を得ている。
登るのはえっちらおっちらだが、
下りに入るとジェットコースターのように急降下する。
どれだけのGがかかっているのかと思うほど、人の気持ちなど無関係に落ちる。


昇段の喜びがえもいわれぬものであるのは、
降段の苦悩が大きいからだ。
これは実際に体感したことのある者ならわかるだろう。
しかし、降段直前のあの絶望感というのはいったいなんなのだろう。
この状況になって初めてそれを感じるというのもまた確かだ。


ちなみに、今月の成績は、特南喰い赤100戦打って、
23−26−22−29 平均順位2.57 安定段位 3.759 となっている。


今までなら昇段のチャンスを2度も3度も逃すことはなかった。
やる時はビシッとズバッとやる男だったのだが、
どうもここ一番に弱くなっている。
私も歳を取ったということなのだろう。



それでは、このラスラッシュにはどのような背景があったのだろうか?

実戦を振り返り、原因を紐解いてみよう。


★選択が噛み合わない
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東4局、21500点持ち2着目で迎えた親番。

4sツモってイーシャンテンとなったが何を切る?





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ここでは5m切りとした。

ラス目の2フーロに対して愚形残りでドラを切り出したくないという考えだ。
ドラはツモによっては自分で使い切ることもできる。


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次巡、絶好の6pが入り、即リーチに踏み切ったがこれがアウト。

5200の放銃となった。


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たった今変わったばかりのドラを温存して放銃している。

これぐらいドンピシャだとラスも致し方ないところだ。


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別の半荘。
南1局、36700点持ちトップ目の西家。

下家のリーチを受けているが、こちらもチートイツでテンパイしている。
さて、どうしよう?





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7pもリーチに対しては出やすい待ちだが、より使いにくい南単騎を選択した。


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ところが、直後にツモ切られる7p。

実際にはラス牌の7pで、南は山に2枚残っていた。


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結局、南は出ないまま、リーチに対して受けることに。

このあがり逃しが何を生んだかというと、なかったはずの親の連荘だ。


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3本場まで親に粘り込まれた挙句、デバサイの親満放銃。

「ない」展開でチャンスを得た者が利する非常にわかりやすい顛末。

この半荘はなんとか2着で終えたが、選択が噛み合わないとこうなるという典型だ。


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別の半荘。開局の親番。

上家がドラポンで場に緊張が走っている。

7sを鳴けばテンパイだが、さてどうしよう?





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ラグありでスルーした。

さすがにカン7mでは勝負しづらいので、スルーして好形を求めた。

上手くピンズがくっつきこれなら勝負になりそう。

ここでは危険度の高い6mを先処理した。


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次巡、さらに上家が仕掛けて、再び7sが出てきた。

25p待ちなら勝負になる。これは仕掛けてかわしにいくところだろう。


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ところが、8mで7700の放銃。

より安全な方を残したつもりの8mがまんまと当たり牌になっている。

やるべきチョイスとしては何も間違ってはいないと思うのだが、
この7700放銃という結果、これがすべてだ。

この半荘はラスで終わった。


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別の半荘。東2局の親番。

下家のピンズ染めに対し、上家がツモ切りリーチ。

こちらもテンパイで選択となったが、さて何を切る?





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第一感は現物待ちに取る47s受けだったが、
ドラツモが寒すぎるし対処に困るので、36s受けとした。

ソーズはいずれにしろ受けとしては悪くない。


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しかし、直後にツモ切られる7s。
どこかで見た光景だ。


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あがり逃しの後に待っているのはこういう結果だ。

36sは山に5枚に対し、47sは山に4枚なので、
選択としては間違いではない。

しかし、このラス牌の7pを先に掴まされるのはあがり逃しの因果としては妥当だろう。


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もちろん、裏も乗る。

この局が響き、この半荘もラスとなった。


★致命的な掴み
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南2局、16700点持ち、対面と同点のラス。

ここから中を切らずに2m切りでギリギリ粘り込む。


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北ポンでテンパイ。

中はギリギリでかわすことに成功していた。


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しかし、海底でこの5sを掴んでしまう。

親の5s切り直後の手出し6sだけに、この5sは盲点ともなっている。

この8000は心を折るに十分の支出だろう。


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別の半荘。
東3局1本場、18500点持ちラス目の北家。

北を自然に仕掛けて、親リーチが入るも、4mを仕掛けてこちらもテンパイ。
ゼンツのつもりで当分は押す。


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しかし、あっさり掴んで12000の放銃。

掴むの早すぎじゃね?と思わずにはいられない。


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別の半荘。
オーラス2本場、23300点持ち3着目の西家。

ラス目の上家には満貫ツモで捲られるが、この手恰好なら2着浮上を見たいと思っている。

ただ、この6pは危険すぎるため先に処理しておきたい。ツモ切り。


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次巡、3pツモってこれをツモ切ると…


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これが親の9600に刺さり、ギリギリ上家を下回ってラス転落となった。

この3pがぬるいと言われればそれまでだが、
前巡との兼ね合いからなかなか止めるのは難しい。


★展開が悪い
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南2局1本場、供託リーチ棒2本。
20400点持ち僅差のラス目。

上家から出た2mを歯を食いしばってスルー。
供託2本なので是が非でも拾いに行きたいところなのだが、
このスルーは親の第一打のドラを咎めるためのスルーだ。

親に脅威がないので、メンゼンで仕上げるべき局面だと思っている。


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これを上手く仕上げて、会心かつ渾身のリーチ

しかし、一回もツモ番が来ないまま上家にかわされる。

我慢して構想通りの仕上がりだっただけに、がっかり感も大きい。


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次局、5200テンパイから親に2900の放銃。

チャンス手を次々と潰されている。


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こういう展開が続くと徐々にジリ貧となっていくものだ。

点棒状況的に手を広げざるをえず、リーチに対して満貫の放銃。

オリ打ちではないが、それに近い感じの、冷えた放銃という印象だ。


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そして、親番が2秒で終わる。

良いところが何一つ出せないまま終わった。


★超勝負所で負ける
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南3局2本場、20500点持ち3着目。
ラス目のリーチが入っている。
超勝負所で上家が放銃。5200。

上家の当たり牌36pを掴んでもいいのに、上手くいかないもんだ。

しかもドラの7mチーによって、下家に2s、白と流していた。


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別の半荘。
南1の超勝負所。

競っている3着目のリーチに対して追っかけるも、競り負ける。
1600・3200でこうなってしまうと三つ巴となりラス包囲網が敷かれる。


★事故が発生する
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東1局2本場の南家。

チートイツテンパイとなったが、回線落ちがドラを2枚切っている。

ここではとりあえずドラ単騎に受け、リャンペーコーの変化を待つところか。


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手変わりしないまま、そろそろドラの危険度が高くなると考え、ここでドラを放した。

すると…


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まさかの親の9600に放銃。オナテンだったはずのチートイドラドラだ。

親はメンツ手との天秤にしていたため、3枚切れの5s切りは必然。

根比べではなく労せずしてあがりを得たことになる。

ドラを離すのが遅かった?6p単騎ならすぐにあがっていた?などと自問自答を繰り返すことになる。

しかも、直後に回線落ちが戻ってきて、私がラスを引くこととなった。




このように、些細な選択のアヤからあがり逃しをし、ジリ貧になっていく。
そして展開にも恵まれずラスをポツポツと引き始める。

これらが何をもたらすかというと、メンタルの消耗だ。

メンタルが消耗すると視野が狭くなり、ミスをしやすくなる。
焦りから鳴き急ぎ、ミスをミスと認識できなくなっていく。

そしてドツボにはまっていく。これが不調時の負のスパイラルだ。


★細かいミスが増えていく
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東4局1本場、23800点持ち2着目の北家。

上家がたった今東をポンして赤5pを切ったところ。

さて、何を切る?





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上家の手が読み切れずに、5pを合わせてしまう。

これによって親にチーテンを入れられてしまった。

丁寧に読めば6p切りがベスト、発切りでも別段問題なかっただろう。


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3人テンパイで流局。

この半荘は運良くトップを捲り切ったが、内容は20点だ。


★視野が狭くなる
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南2局、8500点持ちラス目の北家。

白をツモって何を切る?





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手広く北を切った。

なんとかしてこの手をあがりきりたい。


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白をツモって大物手のイーシャンテンに。

ここでは危険な5mを合わせた。


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親リーチが入るも、発をポンしてテンパイ。

これを見て何かに気づいただろうか?





そう、捨て牌の北が泣いている

最初の選択の場面で、2mか5mを切る余裕があれば、
手順で成立している字一色なのだ。

焦りから大局を、そして大役を見失ってしまっていた。


東1局、上家のドラポンに8mで放銃したのを覚えているだろうか?
ドラを鳴かせた対面との因果を考えれば、
この発で役満を打ち取れる可能性は十分にあった。

焦燥が見失わせた役満だった。


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これによって親が4000オールのツモあがり。
これは当然の流れだ。

次局も6000オールをツモられ、飛び終了となった。


麻雀は自分の心が鏡のように反映されるゲームだ。

悪循環の流れを断ち切ることが第一。
メンタルを補給しながらまたじっくりと打っていきたいと思う。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 21:21 | Comment(24) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月05日

フリテンは怖くない

今回はフリテンについて。

麻雀にはフリテンがつきものだが、
これは限られた枚数による手牌構成上、仕方のないことでもある。
どんなに緻密に打っても、結果的にフリテンになってしまうことはある。


好形テンパイを目指すために愚形を払うわけだが、
選択をミスって裏目を引いてしまった場合、
あなたはどのように思うだろうか?


スピード的に一歩遅れを取ったのは事実なので、
決していい気分はしないだろう。

イライラしながらその牌をツモ切ってはいまいか?


しかし、良く考えてほしい。
13から1を切った後に2をツモってきたら、そのターツはフリテンではあるが好形に成り上がっている
捨て牌含めて7枚の受け入れがあるわけで、
他の愚形ターツより受けが広いということも十分に考えられる。


麻雀の性質上、フリテンは最後に残ってしまうと不利な要素が多いが、
テンパイする前にフリテンターツを解消してしまえば、デメリットは一切なくなる


この特性を生かして、
フリテンでも好形ターツなら残す余地があるかどうかを常に考えるべきだといえる


また、自分が切っている牌は他家のマークが緩くなるため、
仕掛け時に食い直したり、形式テンパイのために利用するという戦略
もある。


忌み嫌われがちなフリテンだが、
フリテンターツができた瞬間というのは、実は戦略の幅が大きく広がった瞬間でもあり
先入観にとらわれずに、それを逆用することを考える。

フリテンの扱い方が麻雀の成績に与える影響は決して小さくないと私は考えている。

ともかく、フリテンはピンチではなくてチャンスと考えれば心の余裕ができる。


フリテンにおける基本的な重要ポイントは以下の通りだ。

@序盤のカンチャンターツ・ペンチャンターツは外から払う

12とあったら1から、13とあったら1から払う順切りが序盤の基本。
これを逆にしてしまうと愚形のフリテンターツができてしまい、選択の余地がなくなる。
牌効率の基本はとにかく内に寄せること。端から順番に切っていく。
フリテンは無視して好形を作ることをまずは求める。


Aフリテンはテンパイまでに解消すれば良いし、最後まで残っても構わないと考える

好形ターツならテンパイ時までになんとかなるものだし、
最悪最後まで残っても構わないと考える。
それはフリテンでも最終形が好形だからだ。
好形である以上、ツモあがりのチャンスは十分にある。


Bフリテンリーチは早い巡目の方が効果的

フリテンリーチを敢行するなら、序盤の方が効果的だ。
なぜなら相手の手が整っていない方が対応させることにつながるからだ。
巡目が早いから手変わり待ちやフリテン解消のテンパイ取らずをしがちだが、
待ちが山にいそうなら巡目が早いからこそのフリテンリーチも十分にある。


Cフリテンと上手く付き合う、フリテンを利用するという意識を持つ

とかく良くない印象を持たれがちのフリテンだが、それは他人に思わせておく。
自分はフリテンを最大限戦略として利用する。
これだけで悪いイメージが180度変わるはずだ。


それでは、具体的に実戦例から見ていこう。


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オーラス。22400点持ち3着目の南家。

赤5mをツモって引き締まったが、何を切るか?





ドラが8sだが、たった今3枚目の7sが切られてしまった。

ここは手順で9sを切った。


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しかし次巡、まさかの4枚目を持ってきてしまった。

痛恨、という感じにも映るが、さてどうしよう?





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ここは落ち着いて4sを切った。

場況を見るとドラ周りが安く、69sはまだ山に寝ていそうだ。
実際、なんと6枚もの69sが山にいた。


9sを切った時の急所は、7sそのものだったが、
裏目の7sをツモってみるとフリテンの69sは実は急所ではない。


ド裏目に熱くなったり、フリテンに負の感情があると、
この当たり前の事実が見えなくなってしまうことがある。

フリテンでも好形なら常にそこが急所かどうかを見極める意識が必要で、
この些細な部分が大きく成績を分けるのだ。


そして、7sが薄くなったから、8sが危険だからという理由で決して8sから切らないこと、
序盤のターツ落としは外側から、というのが基本中の基本で最重要事項だ。

9sから外しているからこそ、裏目の7sツモで選択が生まれるのである。


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最高の6sツモでフリテン解消。

これで明確にあがりへのビジョンが見えた。


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最終的には仕掛けて、終盤に1000・2000のツモ。

3着確定だが、幕引きに成功した。


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別の半荘。開局の南家。

さて、何を切る?





ここでは、手広く端のターツをはずす意識から1sを切った


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しかし次巡、裏目の2sをツモってきてしまった。

さて、どうしよう?





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ここでは、8s切りとした。

ターツばかりの段階で、14sはフリテンとはいえ好形には変わりなく、
実質7枚の受けがある。

7sを引いたら痛いは痛いが、そしたらまた赤5s含めて58sのフリテンを残すか考えればいいのだ。


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対面の先制リーチが入ったタイミングで、絶好の4sが埋まった。

これなら東のトイツ落としでタンピンへ移行できる。


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3pが入ってテンパイ。

現物待ちにつき、ダマテンにした。
上家の1mがトイツ落としかもしれないと思っている。


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下家から高目が出て、3900となった。

フリテンターツを残したことによって、最短のあがりを得ることに成功した。


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別の半荘。
東3局2本場、26300点持ち2着目の南家。

345の三色があるため、あまり嬉しくないツモだが、
イーシャンテンにとって8p切りとした。


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前巡に6mツモって3m切り。
7mツモによってさらに手広く構えられる。

さらに7pツモ。
これはダイレクトドラツモによってタンヤオのターツができるので残して8m切りとした。


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次巡、6pツモって十分形に。

8pがフリテンだが、ドラ受けと345三色を見て1s切り。


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間髪入れずにテンパイ。

フリテンリーチもあるが、実は上家の8pにラグがあった。

ドラツモで満貫だし、5mや4pの手変わりなども考慮すると、ダマテンでいいかなと考えた。


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おや、という感じの8pツモで1300・2600。

8pは偽ラグだった。
結果としては上々だろう。


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別の半荘。
東3局、32000点持ち2着目の親番。

ズバッとカン3mが埋まったが何を切るか?




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1p切りで愚形を払った。

234の三色を見ながら、7pくっつきでのピンズの伸びを見ている。


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ほどなくして3pをツモった。

1pはいらないが、この3pは234の三色の種なのだ。

フリテンなど関係なく、ここは手順で7pを切れる。


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カン3sが埋まったが、さてどうしよう?





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3sさえ入れば勢いで踏み切れるフリテンリーチ。

4pツモってこの半荘を決めるつもりで。
仕掛け者がいるのも好材料だ。


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一発ツモ!!安目いただきました。


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当然の裏1です。


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別の半荘。
東2局、前局3900をあがって迎えた親番。

4pツモって、何を切る?





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ここは大きく、ホンイツ本線に4m切りとした。


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ところが、次巡ツモったのは最強最悪の裏目、赤5m。

これも想定した打牌選択をしろよと思われるかもしれないが、
トイツ系雀士は大きく狙う場合に3トイツからトイツをほぐすことはまずない。

メンツ手よりもトイツ手を手役の保険として考えているからだ。


しかし、こうなった以上は方針転換を迫られる。
フリテン受けを残して1p切りとした。


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ツモが効かないまま、上家から中が出たが、これを鳴く?





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鳴き無しでスルーした。

不自由な受けが残っている状態からは仕掛けは極力控えたい。

中ポンから次の仕掛けは47m限定となるため、これを鳴いてもそれほど速くならない。


47mチーの選択肢を残さないのは、
4mのミスを白日に晒す、ファーストが失敗を認める鳴きになるからだ。


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スルーが奏功して、フリテン解消の7mツモ。

これでいよいよ仕掛けていける。


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入り目最高!これなら迷わずに即リーチと行ける。


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一発で出て12000となった。

赤5mの裏目引きを逆用しての最良の結果。


フリテンが残っている状態からの仕掛けは制約が残って速度が劣るので、
なるべくメンゼンで不自由な部分を解消してから仕掛けるのがポイントだ。

メンゼンでの手組みなら、ターツを組み替えていくこともできるからだ。


この場合の赤5含みターツはほぼ払うことのないターツなのでフリテン解消のチーもあるが、
違和感のある鳴きは隙になるので、弱みを自分からは見せない方が損は少ないという考え方だ。



ラベル:天鳳 振聴
posted by はぐりん@ at 21:51 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする