2017年07月30日

麻雀を打つということはつまり楽器を演奏することなのだ

まずは、あなたの好きな楽器を思い浮かべてほしい。


ギター、ベース、ドラム、ピアノ、ヴァイオリン、トランペット、フルート、琴、三味線。

ソプラノリコーダーやカスタネットは誰でも一度は手にしたことがあるはずだ。


あなたの大好きな楽器を手に取って、さあどのように演奏しようか。

譜面通りに正確な音を奏でようか。

それとも感情を込めて抑揚をつけてみようか。

今日は気持ちが高ぶっているので情熱的に荒々しくいってみよう。



麻雀を打つということはこれとよく似ているとは思わないだろうか?

卓上に気持ちを乗せて打牌という音を奏でる。

自分の感情の赴くままに鍵盤を叩き、卓上で表現する。

時にはリーチという歌声がハモることもあるかもしれない。

四者四様のハーモニーが合わさって四重奏という作品が生まれる。
(たまに噛み合わないけれども)



あなたが大好きな楽器を手に取って、
それをどう演奏しようがあなたの自由である。

麻雀もこれと同じである。


だから、遠慮することはない。
あなたの感情の赴くままに好きなように旋律を奏でればいいのである。

音楽は自由だ。麻雀も自由。music is free.


ちなみに私は幼少時代からピアノを習っていたが、
弾けども弾けども上達せずに才能は今一つとわかった。

楽譜を見るのは苦なのに、麻雀の牌譜はいくら見ても飽きない。
このへんは好きこそものの上手なれ、なのだろう。


経験はないが、個人的に私が好きな楽器はドラムで、
テクニカルな部分を正確に叩く感じがたまらない。

天鳳を打つ前にはラルクやオーラルシガレッツ等の動画を見て、
ドラムのビートでテンションを上げつつ、
自分も正確に演奏するつもりで臨んでいる。


ちなみに、初代天鳳位のASAPINさんは、
ゲーセンの音ゲー、ビートマニアの神でもあったと著書にあった。


降りてくる音符を正確に叩く技術。
場の状況から打牌を正確に選ぶ技術。

間違いなくこの両者には共通項がある。


つまり、楽器を上手に演奏することができる人は、
麻雀を上手に打つことができる人でもあるということだ。



麻雀と音楽には自分のさじ加減で、ある程度やり方を調整できる、
その遊びの余地が大きい
という点で共通点があり、
その自由度が両者の魅力となっているとも言えるだろう。


少し視点を変えて、自分の得意な楽器を演奏するつもりで、
麻雀を打ってみるとまた新たな境地に達することができるかもしれない。


それでは、実戦からどのような音色を奏でるのか、
印象的だった半荘から取り上げてみたい。



東1局
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開局の西家。

雀頭が肝の手なのに、6mを裏目ってしまった(前巡が7mツモだった)。

こうなると少しトーンを落とさざるをえない。

3pが3枚見えたので、2p切りとした。


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4枚目の3pを引いてさらに裏目った形。

さて、どうしよう?





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pp ピアニッシモ(かなり弱く)だ。

裏目が連続して自分のあがり目はほぼない。

場況はかなり煮詰まっているのに具体的な待ちや手役が見えない不気味な状況。

こういう局面ではテンパイに固執せず、スパッと見切るのがいい。


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親リーチが入るが、下家がツモってなんと四暗刻。

開局早々、大物手が炸裂してしまった。


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うっかり2sを切っていると倍満で勝負が決まっていた。

弱く弾く場面では流れに逆らわずに、しっとりと演奏したい。



東2局
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次局。5巡目にしてピンズが10枚。

ドラが浮いているのが難だが、はっきりとチンイツの型が見えている。


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対面から9pが出たが、これを鳴く?





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f フォルテ(強く)だ。

急所の1と9が暗刻の形、ここでチューレンを狙わずしていつ狙うのか?

9pポンした方が辛い打ち方だが、前局四暗刻の役満の流れを意識した。


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下家が一発で親リーチに振り込み、7700となった。

役満あがってるから余裕だなあ。


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下家の放銃がなければ、チューレンとまではいかなかったが、
メンチン四暗刻のテンパイとなっていた。



東3局3本場
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3着目で迎えた親番。

こ、この配牌は?


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早速西が出たが、これを鳴く?





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ベストはダブ東からなんだが、これはポンだろう。

牌種の少ない大三元ならスルーもあるが、小四喜はテンパイまでの敷居が高いので、スルーは緩手になる恐れがある。


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南も鳴けて、後は自力かと思っていたが、何とダブ東が出てきた。

これをポンして、北は2枚切れているが、さてどう受けるか?





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ff フォルテッシモ(かなり強く)だ。

四の五の言わずに地獄の北単騎で勝負を決めに行く。

当然の一着。


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3者連続のチーが入って、めちゃくちゃ何かが起こりそうな予感があった。

仕掛けがぬるければぬるいほどこういうのは紛れて役満が成就しやすくなりがちだ。


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しかし、結果は2人テンパイで流局。

下家に北が流れた模様。

鳳凰卓はずうずうしいので、こういう北も出る時はあっさり出るんだがなあ…。


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下家に流れた北。

誰の仕掛けが良くて誰の仕掛けが悪かったのかは定かではない。


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この白ポンがなければ東は自力で暗刻にできていた。

東が暗刻ならラス牌の北も出ていたかなあ、と考える。


楽譜を見るのは好きじゃなかったのに、牌譜を見るのは楽しいんだな。

音楽家の中には楽譜をあれこれ検討していじったりするのが好きな人もいるんだろうか。


ともかく、フォルテッシモの配牌を生かしきれなかった私の勢いはデクレッシエンド(徐々に弱く)となり、この半荘はラスに沈んだ。



ラベル:天鳳 思想
posted by はぐりん@ at 00:19 | Comment(2) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月23日

シャンポンからの好形変化を見る

麻雀の和了率に大きく影響を与えるものとして、
好形テンパイ率
というのが挙げられるだろう。

カンチャンの和了率とリャンメンの和了率には差があることは統計的にも明らかであり、
これは言い換えれば、好形を作るのが上手ければ上手いほど、自身の和了率も高まるということである。


そこで、今回は実戦でもよく出てくるシャンポンからの好形変化について取り上げてみたい。

二萬二萬二萬六萬六萬二筒三筒四筒五筒六筒七筒四索四索六索ドラ北

例えば、上の牌姿からダマテンにするとして、何を切るか?





ここでの基本は六索切りだ。

四索を切ってカンチャンに受けると、両面変化は三索七索2種のみ。

対して、六索を切ってシャンポンに受けると、両面変化は三索五萬七萬の3種となり、一旦シャンポンに構えた方が好形テンパイへの変化量が多いからだ。


それではマンズの部分を少し変えて以下の牌姿ならどうだろうか?

二萬二萬二萬八萬八萬二筒三筒四筒五筒六筒七筒四索四索六索ドラ北

この場合、八萬からの好形変化が七萬の1種のみにつき、シャンポンに取ってもカンチャンにとっても好形変化は2種と変わらない。

この場合は手変わりが少ないと見て即リーチに行くのも実戦的であると言える。


このように、3〜7の内寄りのトイツ2種の場合は一旦シャンポンに取るのが好形変化が多く、効果的となる。

もちろん場況からフィニッシュに適した待ち取りを心掛けるべきだが、
場況からいまいち判断がつかなかったり、どちらでも良さそうな場合にはとりあえずシャンポンに受けておいて、好形変化を見るというのが実戦的だ。


特にメンゼンの場合は好形リーチがかなりの破壊力を持つので、
変化量が多い方が先制リーチをかけられるため有利さが格段に増す。


ドラ1ぐらいでも愚形リーチを焦らず、シャンポンから3〜4種程度の手変わりがあれば、
じっくりと好形を待ってリーチに踏み切る方が、長い目で見れば好結果に結びつきやすいはずだ。



麻雀は焦った者から順に脱落していくゲームであり、
虎視眈々と自分に有利な機を窺うことができる者が勝者となりやすい。

つまり、一手先を見据える、ということ。

変化を見据えて好形を上手に作る技術が何気ないシャンポン形にはあり、
その頻度も少なくないため、それを上手く捌けるかどうかは成績に大きく影響を与えるだろう。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南2局、3着目の南家。

トイツ4組からチートイツの可能性も視野に入れていたが、
4sツモでメンツ手方面へ。

さて、何を切る?





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内のトイツをほぐさずに、場に1枚切れの8mを切った。

1枚切れなので比較的わかりやすいが、
内に寄ったトイツばかりなので、好形変化が見込みやすい。


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8mを落としている間に、ソーズの一通が完成した。

さて、どうしよう?





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ダマで変化を待つのがいいだろう。

内のトイツを残しているので両面変化が4種ある。

外のトイツを払うことで、ダマテンからの変化が多いというメリットがある。

例えば、8m切りのところで5mを1枚払っているとテンパイ維持しながら好形に取れないというデメリットがあり、マンズとピンズの好形を見るなら7pも浮かせる必要が出てくる。

浮かせ打ちのデメリットはテンパイを取りながら好形に渡ることができない点にあり、
浮かせた牌が危険にもなりやすく、攻守の面から柔軟性に欠ける。



浮かせ打ちをすべき場面というのはそれほど多くはなく、
これはいずれ他の記事で紹介しようと思うが、
フィニッシュにするのでなければシャンポン形は内に内に寄せていくのが基本だ。


好形作りのためには外側のトイツは払いきってしまう方がいい、と覚えておけばいいだろう。


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上手く両面変化となる4mをツモってきた。

こうなれば即リーチだ。


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一発でツモりあげ、3000・6000。

手順の勝利で、この半荘はトップ捲りに成功した。



case2
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東1局2本場、連荘中の親番。

中を仕掛けてテンパイしているところに1sをツモってきた。

1sは場に1枚切れているが、さてどうしよう?





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2sを切ってとりあえずシャンポンに受けた。

3sの良し悪しは不明だが、ピンズがわりと場に安く、ピンズの変化が優秀と判断した。


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狙い通りに6pを引き込み、両面変化に成功。

ピンズはさらに場に安くなっており、47pは絶好に見える。


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対面から出て、2900と2600(裏1)のダブロン。

3sは持たれているのに対し、ピンズはたっぷりと山に残っていた。

このように、場に安い色の変化を見るのが効果的だ。



case3
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南1局3本場、微差の3着目の北家。

序盤にして好手から早くもテンパイ。

さて、何を切る?





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三色にならない方をツモったので、7s切りから変化待ちとした。

三色変化を消さない5pツモ切りは一見上手いが、
ソーズの好形変化が6s8sのみに限定される。

253sツモでもカン6sの三色テンパイとなるが、この愚形テンパイをどう見るかだ。


7sを切っておけば34445sはいわゆる中ぶくれ形と同様の受け入れで、
2536sツモで両面テンパイとなる。

さらに、タンヤオで出あがりが効くため、そのままロンということもできる。

この点棒状況での2600+3本場の加点は天鳳においてはかなり大きいと言えるだろう。

鳳凰卓では他家のテンパイ速度もかなり速いため、
悠長なテンパイとらずが隙となることも少なくない。


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9pツモってきたが、さてどうしよう?





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かなり不満気なツモではあるが、即リーチに踏み切った。

これだけの手材料をリーチで3900は少々物足りない気もするが、
まったく変わらないよりはよっぽどいい。

なぜかというと、いち早く仕掛けにプレッシャーを与えたいからだ。


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好形テンパイを入れた対面から出て、裏1の7700となった。

この裏1がでかいんだな〜。

愚形のタンヤオ三色赤1も、このピンフ裏1も得点は一緒ならこちらの方が圧倒的にお得感がある。

麻雀はいかに効率よく満貫を作るか、というゲームだ。



case4
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東3局1本場の西家。13000点持ちだが3着目。

カン5pテンパイから6pをツモってきたところ。

さて、どうしよう?





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5pが山にいそうだと思い、カン5pのままとした。

6sが切られた直後ということもあり、変則三面張に変えづらい感があった。

ひょっこり赤5pをツモれば満貫うっしっし、などと考えていたのだが…


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2sなどをツモって見ればわかるが、この形はソーズの好形変化が多い。

2s7sツモで三面張、4s5sツモでイーペーコー確定の両面。

先に8sツモなどでフリテンになったとしても、待ち変えせずそのままとすることもできる。

3pが薄くなったことも踏まえれば、
変則三面張からの変化待ちの方が柔軟だっただろう。


変則三面張にしても7pツモの変化は残るからだ。


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結果はというと、上家に3sを切られ、さらに自分で6pをツモってと最悪。

上家の仕掛けに対して6pが切りづらく、4p切ってフリテンに受ける始末。


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上家と私の二人テンパイで流局。


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選択の場面。5pは山に2枚だった。

ソーズは複合形につき、変化しても枚数的な魅力はさほどないが、
それでも三面張の変化が2種あれば十分だろう。



case5
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東2局、24500点持ちの親番。

8pに9pがくっついたところ。

他はトイツ3種といまいち融通が利かないが、さて何を切る?





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融通の利かなさという点ではペンチャンがMAXだ。

マンズソーズはいかようにも伸びるが、ペンチャン部分はほぼ伸びが見込めない。


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まず、ソーズに三面張ができた。


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さらに、こうなれば超十分形。

トイツ3組は非効率などという形式で判断するのではなく、
変化量や機能性という実質で見る。

そもそも5ブロック理論では、完全イーシャンテンを前提にしたトイツ3組の手組みにすることも多い。


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タンヤオとなる5m引きで、文句なく三面張即リーチ。


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海底でツモって3900オールとなった。

いらん鳴きで親に海底回すとこうなるという典型。



case6
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南2局1本場、15400点持ちラス目の南家。

下家が17500点と、僅差となっている。

絶好のカン7mを引いて、一応のテンパイ。

789三色の型がはっきりと見えるが、さて何を切る?





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9p切りテンパイに取ってダマとした。

これもそう、一見9m切りが上手いように見える。

しかし、9m切りと9p切りのピンズの変化を比較した際、どうだろうか?


9m切り:
六萬七萬八萬九萬四筒四筒五筒六筒七筒九筒七索八索九索

4pツモ→変則2面で高目三色 良し
8pツモ→ピンフ三色確定 最高
7pツモ→カン8p残りだが三色確定なのでまあ良し 

ピンズの良い変化はたったこれだけでいずれも待ちがイマイチ少ない。


9p切り:
六萬七萬八萬九萬九萬四筒四筒五筒六筒七筒七索八索九索

3pツモ→258p三面張 ベストツモ
4pツモ→ツモ 500・1000で3着浮上
5pツモ→高目イーペーコー形両面 良し
6pツモ→58p両面 良し
8pツモ→フリテン三面張 フリテンリーチに行きやすい まあ良し


こうして比較してみると、
4p雀頭からの789三色変化を模索する最終形よりも、
9m雀頭から4p部分を横に伸ばす方が圧倒的に安定感があることがわかる。


ドラ1あるならリーチ効率がいいので、
三色などにこだわらず、好形のなりやすさを重視すべきだと言える。

応用力が問われる場面だが、
基本通りに内のシャンポンからの変化枚数を重視するのが汎用性があることがわかるだろう。



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3pツモの次に嬉しい5pを引いて即リーチ。

9mを切っているとピンズの形がテンコシャンコしているところだ。


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追っかけも入ったが、首尾よくツモ。

裏なしの1300・2600だが、十分だろう。

9m切りだとこの3pでテンパイがやっとのところだった。



case7
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東2局、原点の北家。

発を一鳴きしてこの形。さて、何を切る?





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鳴きやすいオタ風の南だが、すぐに出るとは限らない。

南の有効牌は南の2枚のみ。山に深かったらそれまでだ。


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マンズはすぐにこのように変化する。

さらに、ここからドラをツモってきても使い切ることが可能だ。

南を残しているのとでは柔軟性に格段の差がある。


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こうなれば迷わない。あがりは時間の問題だろう。


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リーチが入るも、無事にツモって500・1000。

この待ちですら油断ならないというのがさすがに鳳凰卓だが、
シャンポンからの好形変化を自在に使えるようになれば、より的確にあがりを得られるようになるはずだ。



ラベル:天鳳 牌理
posted by はぐりん@ at 18:00 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月16日

4・6先切りに赤含みまたぎあり

4・6という牌は赤麻雀において急所であり、
通常であれば赤受けに備えて引っ張るのが普通だ。


使いどころの4・6が序盤に切られるのは確実に理由がある。


例えば、四筒四筒赤五筒または赤五筒六筒六筒のように、
赤をすでに持っていてターツを先に決めるというケースだ。


この場合、4・6縦引きは赤が出ていくので嬉しくなく、
形がある程度決まっているなら両面ターツを先決めするのは、
他家に対する危険度の観点からも自然であると言える。


一方、四筒四筒赤五筒または赤五筒六筒六筒という形は、2メンツを見込める好形であるため、
ターツ候補が不足している場合は引っ張るのが普通だ。

つまり、両面ターツを先に決めるのは形が整っているケースが多い。


こういう点から、序盤の4・6切りは、速度が伴っている可能性が高く、
また、そのリーチに対してまたぎで放銃すると赤が絡んで思わぬ失点に繋がることがある。


もちろん、完全に不要な孤立牌として処理された可能性もあるが、
気をつける必要があるのは、直後に安全牌が切り出されたとしても、
それは4・6またぎの危険度を下げることにはならないということだ。



なので、4・6先切りリーチ宣言牌が完全安牌であったとしても、
先に切ってあるからまたぎは大丈夫ということにはならない。


このへんの先切りが赤含みに特有の傾向であり、
効率を犠牲にしても赤の打点で補えるため十分に見返りがあるわけだ。



だから、この傾向から逆読みをすると、
4・6自体が宣言牌となっているリーチにはその色の赤が含まれていない可能性が若干高まるということが考えられる。
(またぎの危険度自体が下がるわけではない)

赤含み麻雀はこういう点から牌理を考えることで、
より一段と深い読みも可能となり、なかなか面白い。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東3局、平たい点棒状況。

親からリーチが入ったが、24pのターツが内側から切られている。

この切り順であれば、ピンズは通常58p、69pが本線と読むのが普通だ。


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チートイツイーシャンテンまでこぎつけたが、何を切るか?





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9pが通っているので、36pを切って粘ることも考えたが、
ここでは慎重を期して現物の6sを切った。


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安牌に窮した下家が3pで放銃し、裏は乗らずの7700。

私がギリギリ止まった36pはまんまと当たり牌だった。


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親はここから4p切りとし、赤を使い切る手組みに。

赤麻雀にはこの先切りがあるので、内側から切られるターツ落としにも36・47のスジは危険度が低くならないという認識を持っておく必要があるだろう。



case2
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トップ目で迎えた東4局、北家。

親からリーチが入ったところ。

8m6mターツ落としの後にドラの東が切られているのが特徴と言える。


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私はというと、微妙に安牌に苦しみながらもなんとかオリ切ることに成功。


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対面の十段gcさん視点。

海底で完全手詰まりとなり、かなり考えていたが、さて何を切るか?





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ダブルワンチャンスの7mには手をかけずに、ここで生牌の中切り。

この中は放銃時の打点が高くなりやすく、なかなか打てない。

私なら3sあたりに手がかかりそうだ。


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親の待ちは見事に47mだった。

出てもおかしくない7mだったが、このギリギリのところで耐える十段力というのを垣間見ることができた。


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親の6m切りはここから。

赤を使い切る非常に自然な手順で先切りしている。

この自然なターツ落としからは7mが盲点となりやすいが、
赤含みにはこの手順が随所に出てくるので、やはり赤またぎの36・47を切る際は注意が必要だ。



case3
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東3局、他家視点。

ラス目の下家の私からリーチが入った。

何やら中張牌の出が早く怪しい河だが、さてどうするか?





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ラス目リーチ一発目だけに、ここは丁寧に対応に回った。

47sはともかく、14sがありうる河だけに、妥当と言えるだろう。


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6pが通り、かつドラが重なってテンパイ復帰。


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直後に3sが出て3900のあがりとなった。

でんつうさんにとっては会心の打ち回しだろう。

私が最も勝てる気がしなかった時代のお話。


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私視点。ここからの6s先切りだった。

効率をあまり損なわずに打点を追求できるため、自然に切り出せるのがこの6sだ。

なぜ6sがこんなに早いのか?と考えれば、むしろ目立つ6sであるとも言える。



case4
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南1局、36400点持ちトップ目の北家。

8200点持ちラス目の親からリーチが入って一発目。

こちらも攻め返すに足る手牌だが、さて、何を切る?





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よっぽど6pを切って攻め返そうと思ったが、ラス目の親リーチ一発目ということで自重した。

親の河には、ドラ受けも兼ねた赤含みターツ先決めが十分にある。

一発で6pを打ってしまうと致命傷ということにもなりかねない。


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しか〜し、痛恨のテンパイ逃し。

ここから待っているのは苦しい苦しいベタオリ作業だ。


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結局、親の一人テンパイで流局。

赤なんて持ってないやん!リーチのみ!


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親は単純に孤立牌として処理しただけだった。

こういうこともあるから過信は禁物だが、さすがに親の手は速いことが想定できる。

4・6牌はターツが充足していないと切り出されない牌であるため、
メンツ手であれば同時に速度を把握することができる。



ちなみに私が全部押していれば、終盤に9sでのツモあがりがあった。



case5
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開局の西家。

南家から早いリーチが入っている。

完全手詰まりだが、さて何を切る?





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8pのトイツ落としとした。

7pのワンチャンスの8p切りか、6sのワンチャンスの7s切りかという問題。

南家は3巡目に6s手出しがあるが、7sは赤またぎの先切りがあるし、
8pは次巡も凌げるというのが大きい。


同じワンチャンスでも、赤が見えていない場合は、36・47には手をかけないのが無難だ。


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やはり安牌に窮した下家が放銃。裏なしの3900となった。

下家の手からはある程度仕方ない放銃であると言えるだろう。


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効率を多少犠牲にしても先に決めるケースは少なくない。

安全牌が後から出てきても、4・6先切りを見たらまずは赤の所在を考えるところから始めたい。



ラベル:天鳳 牌理 赤5 読み
posted by はぐりん@ at 23:29 | Comment(5) | 読み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月09日

赤5含みのトイツ落としは高打点確定 要注意!

八段に昇段した。

一定の昇降段を繰り返したことで自分の中で対鳳凰のpt感覚はある程度掴めたと思う。

特上よりもラスを引きやすいため、落ちる時のスピードはとてつもないが、
その分好調時の上昇が速いため、鳳凰では昇降段のペースが特上よりも速いことが実感できた。

特上では予測不能な捨て身の一撃を恐れて踏み込めないということも頻繁にあるが、
鳳凰ではより対戦相手もラス回避に主眼を置きやすく、
その点で合理的な行動が期待できる。


このへんの特性を理解して、それを利用することでより安定的な成績を出すことは可能となるだろう。
例えば、オーラスの親が好手でテンパイしていても、ラス目との点差によってはトップを狙わずにオリに回ることが少なくない、などだ。

こういう場合、特上なら自分も参戦してあがらなければトップは取れないが、
鳳凰ではラス目の動きを「待つ」という戦略も有効となる。
つまりトップ目はより引き気味の選択が有効となりやすいと言える。


こういう部分が土俵の違いによって生まれる戦略の差であり、
一定程度経験によって傾向を把握することでより理解を深めることができる。


七段八段は日常的に起こる昇降段でこの先も頻繁に起こることが予想される。
なので今後は七、八段の昇降段については記載しないことにした

次の報告は六段特上落ちか九段昇段ということになる。
どちらが早いかは開けてみてのお楽しみだ。


ちなみに現在私のRは2200を越え、安定感が出てきた。
Rの高低は好不調が反映されやすいものであまり実力とは無関係かなと思っていたが、
対戦を重ねて分かったことは、同段位でもRが高い方が確実に強い、ということだ。

段位同様Rの高低も一定程度実力の指標として考慮に入れて良さそうだ。


R2220で大体Rランキング100位を切るレベルで、
R2200でRランキング120位くらいだった。

私の上に100人しかいないと思うと高みが少し見えてきた気もするが、
八合目から山頂までの道のりが最も険しいものであるのはどこの世界でも同じだ。

余計なことは考えずに、一戦一戦を大事に打っていきたい。


さて、本題に戻って、赤5含みのトイツ落としについて。

麻雀においてこれだけは絶対に警戒すべきというトイツ落としが3パターンある。

@ドラのトイツ落とし
A連風牌(ダブ東、ダブ南)のトイツ落とし
B赤5含みのトイツ落とし

@は見た目に派手すぎて危険度がわかりやすいが、
ABは離して切られたりすると警戒が若干薄れたりもする。

が、これらはほぼ(1)現状イーシャンテン以上(テンパイでもおかしくない)で、
(2)高い手がほぼ確定するので、
麻雀においてMAXレベルの警戒が必要な打牌傾向であると言える。


あなたが赤5含みのトイツを落とすのはどういうケースだろうか?
これを少し考えれば、危険度が認識できるだろう。


@ドラ雀頭との振り替え
Aホンイツ
Bチャンタ・純チャン(全体役に5が絡まない手役)


頻度的には@が圧倒的に多く、
Aの場合は赤が少し雑に切られたりする。
@の場合はその後手出しが頻発することは少ないので、
このへんは河や仕掛けなどから容易に推測することができる。


危険度が錯綜する麻雀において、
これほど明白に注意を喚起できる河というのは実はそれほど多くはない。


なので、この河に対して放銃したら完全に自分のミスということになる。
それだけ大きな情報であるということを認識しておく必要があるだろう。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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他家視点。

対面が私で赤5p含みのトイツが手出しで出てきた。


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上家リーチに対して、件の対面は2m→6sと無スジ2連打。

これは対面もテンパイ濃厚と見て対処する必要がある。


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結果は下家がリーチの現物3mで対面に8000の放銃。

このへんに特上卓の甘さが垣間見える。

鳳凰卓ではこの3mは現物とはいえほぼ出てこない牌だ。


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私視点。

この手なら誰もが5pのトイツに手をかけるはず。

赤含みトイツ落としで最もよくあるのがこのドラトイツのケースだ。



case2
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南3局2本場、21700点持ち3着目の南家。
ラス目とは700点差の緊迫した局面。

さて、何を切る?





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3pがいかにも山にいそうだったのでこう受けた。

巡目的にはチーテンも辞さずだろう。


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テンパイ。58pは拾えると見て2p切ってダマにした。

リーチ棒によってラス転落する愚は避けたい。


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トップ目の下家が、赤5含みトイツ手出しでリーチ。

役なしかどうかまではわからないが、高打点は濃厚と見るのが普通だろう。


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軍配は親の5800で、下家の放銃。

下家はこの河の典型となるドラトイツで、トップ目らしく役なし。

待ちもわかりやすく裏スジの14mとなっていた。

この後の私の対処は現物待ちゆえに非常に難しいが、
36s、14m、69mあたりでは回るのが賢明か。



case3
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東3局4本場、上家と同点のラス目となっている。

白をポンして、トイトイのテンパイ。

ピンズのホンイツも匂わせ、赤5m先切りが生きるかな?とワクワクしている。


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上家から続けて赤5sが切り出された。

ふーむ。ただ、上家のケアによって47mは若干出やすくなるかもしれない。


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上家から3pが手出しで出てきた。

赤5sをわざわざトイツで並べている以上、
この3pは手牌に関連している可能性がかなり高い。



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チートイドラドラのイーシャンテンとなった下家がこのタイミングで放銃。8000。

確かに対処の難しい場況ではあったが…


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上家はここからのトイツ落としだった。

私ならこれ、トイトイにしそうだなあ。


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中が暗刻になってここでテンパイ。

さらに1p引いての好形変化だった。

このように、仕掛けからの赤5含みトイツ落としはホンイツに渡るケースも多い。



case4
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東4局1本場。

仕掛けの対面が赤含みのトイツ落とし。

非常に目立つ河となっている。


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1mツモって何を切るか?





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1mポンされてないからシャンポンはないよな的にツモ切ったらこれがアウト。

高目一通に刺さって12000。

この河で最終手出し3mを見ての1m放銃はさすがにぬるい。


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ホンイツかつドラが重なる黄金パターン。

赤5含みトイツ落としにはこのような高打点の変化がはっきりと河に現れる。

中途半端に押すと致命傷になりかねないので、しっかりと対応することが肝要だ。



case5
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開局。対面の親が赤5m切りからの赤5s含みトイツ落としリーチ。

何やら尋常じゃない河だが、この赤切りには確実に理由があるはず。

本命は69mか?
ただ、私の目からドラが3枚見えていて、赤5s含みトイツ落としがよくわからない。

こういう場面で読みの力が問われていると言える。


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こちらもチャンス手なのだが、この9pはかなり切りにくい。

5mを切ってひとまず回った。


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2sをツモって、ここも切りづらい。

2m切りで撤退の方針とした。


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が、イーシャンテン復帰して69mが通り、上家から6mが出てきた。

チーしてテンパイに取るか?





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ドラも赤も見えていて、2sで打っての高い手が私には見えなかった。

仮に引っかけでも大したことないだろうと2s打つと、これがチャンタの親満にズドン。

派手な赤切りには唯一この全体手役のチャンタ系がある。

さらに、赤切りひっかけに放銃すると打点が伴っていることが多い。
このケースも例に漏れずだった。


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赤5m切りからこのような手牌変化だった。


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連続切りによりカン2sの危険度が若干薄れている。

これはツモがパーフェクトでないとできない作品だが、
違和感のある赤5含みトイツ落としにはチャンタ系の手役を考慮にいれておきたい。



case6
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東4局5本場、私はぴったり原点の無風。

123sを晒した下家の赤5m切りが目立つ。


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赤から切る5mのトイツ落とし。

これは手牌の方向性がはっきりしたということ。

この仕掛けで最も切れない牌は何だろうか?





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そう、そのドラ…って出るんかい!


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最後まで対面が面倒を見て8000で飛び終了。

西家の河からは下の三色が明白なので、
私の2pを鳴いていないことからも、切るとしたら2pを切るべきだっただろう。


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私が2pを切った場面。

西か三色依存の手ゆえに、いずれいらなくなる危険度の高いトイツの先切りだった。


赤5から切るトイツ落としの方が速度的には劣っている傾向がある。

ただ、打点が伴っていることには違いなく、手牌の方向性もはっきり定まっているので、読みやすい。

こういう読みやすい高打点の仕掛けだけには放銃しないことが大事だろう。



case7
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東1局1本場。

下家が2フーロからの赤5含みトイツ落とし。

前巡がツモ切りだが、これは実質トイツ落としとみなしていい。


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ん?7mが手出しで出てきた。

これは方針が定まっている手の赤先切りか。

つまりソーズのホンイツが濃厚と読んでいる。


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さらに、9m手出し?

こうなると赤が若干早い気もするが…

いずれにせよソーズは切れないところだ。


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対面の1sにロンの声。

あ〜あ、これは高いぞお。


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ありゃ?染まってない…

これがたったの1000点。意外すぎる。


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下家はこのテンパイから、赤を切ってあがりやすい待ちとし…


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さらに4m暗刻となって変化形に渡っていっただけだった。

カラクリを見ればなるほどだが、これはツモが噛み合っていないと成立しないかなりの例外的なケースだ。

この河にソーズで放銃したら、8000と言われないことの方が稀と考えるべきで、
赤5含みトイツ落としには油断せずにきちんと対応するべきだろう。



ラベル:天鳳 赤5 対子
posted by はぐりん@ at 23:56 | Comment(8) | 守備力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする