2017年10月29日

天鳳の形と麻雀の形

表記の変更

あがり→アガリ  リー牌→理牌  ワン牌→王牌

できるだけ自然で見やすい表記を心がけていきます。


さて、今回の題目は天鳳打ちにとっては永遠のテーマと言っても過言ではない、
非常に重要な争点を含んでいる。


端的に言うと、
@ラス回避にこだわって、段位制pt効率を重視した打ち方をするか、
Aラス回避にはそれほどこだわらず、平均順位を重視した打ち方をするか、
このどちらに重きを置くかということである。

@が天鳳の形を重視した打ち方、
Aが麻雀の形を重視した打ち方、と言い換えることもできる。


どのパラメーターがラス率に影響を与えやすいかというのは、統計データを見ないと一概には言えないが、
私の感覚としては、ラス率に最も影響を与えるのは放銃率であり、
放銃率を極限まで下げつつ、局収支を最大化する手段として、
危険牌を手の内で使い切りつつ、アガリや形式テンパイを目指すための仕掛けが有効となってくる

このようなイメージがある。

放銃率と副露率の相関も一概には言えないが、
放銃によるラスのリスク回避に傾斜する代償を、テンパイ料などで補う必要があるため、
放銃率の低い打ち手は副露率も高くなりやすい傾向があるのではないかと私は考えている。


ラスにのみ大きなペナルティが課される天鳳において、
それが麻雀とは別ゲームかどうかという議論はさておき、
とことんラス回避にこだわってpt効率の高い打ち方を模索する@の打ち方は至極当然であり、
むしろこちらの方が天鳳攻略においては理に適っている。


しかし、私が鳳凰卓参戦時に意識していたことは、
「土俵ごとに打ち筋をあまり変えることなく結果の出る打ち方を模索する」ということだった。

つまり、天鳳に限らず、セットでも、フリーでも、東風戦でも、競技でも、すべての土俵で通用する打ち方を天鳳で試してみたい、ということだった。

もちろん、ルールによって打ち方を変える部分はあるが、軸の部分がブレることだけはないように、自分の打ち筋を固めていきたいという信念があった。

同時に、自分の都合しか考えていない鳳凰卓の仕掛けの数々に違和感を感じてもいた。

天鳳としては正しいけれども、麻雀としては間違っているのではないか?

このような理由によって、私は麻雀の形を追究するという目的を持ってAの打ち方を選択することとした。


結果が出ない当初は、何が正しいかの判断ができずに迷宮に迷い込みそうになったが、
それでも私の麻雀が他よりも劣っているとは思わなかった。

そして、試行錯誤を重ねることにより、時間はかかったが結果を出すことに成功した。

まだ道半ばではあるが、結果を出したことによって自身の麻雀が間違いではなかったということを確信できたし、
汎用性のある麻雀を確立するという当初の目的をある程度達成することができたのではないか、と今は感じている。



さて、今回はこのテーマに絡んで、
「天鳳ならばこう打つけれど、麻雀としてはどうなのか」という局面をピックアップした。

天鳳民ならば誰もが抱く葛藤のシーン、あなたはいかなる選択をするだろうか?



case1
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東1局1本場。前局は親が4000オールのツモアガリ。

親の先制リーチに、南家が追っかけたところ。

こちらも出アガリの効くテンパイが入っているが、さてどうしよう?





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5p切って勝負とした。

天鳳的にはここは4m切りからベタオリとして、トップ目の親と南家がやり合うのを見ていた方が良さそう。

どういう結末になっても自分のラス率が劇的に高まるということはなさそうだからだ。

ただ、かわし損なって親の独走を許す展開になる方が麻雀としては微妙だと思い勝負した

ちなみに、8pは親にも大体通りそうだが、対面の9p手出しが少し気になり、5pの方を選んだ。


30105.jpg

これが一発でロン。よく見ると三暗刻で8000。

鳳凰卓参戦直後につき、現物待ちリーチの発想があまりなかったというのもあり、かなり意外感が強かった。


ただし、リーチによって止まる可能性があった58pだけに、感触としては良くない。


30106.jpg

私がオリていたらどうなったかというと、3巡後に対面が親の当たり牌を掴んで放銃。

裏が1枚乗って11600となっていたはずだった。

これが巡り合わせの妙だ。

親がアガっていた場合、天鳳としてはラス候補ができるのでそれでも問題ないかもしれないが、
麻雀としてはトップが独走状態となり、自身のトップ率はかなり低くなることが想定される。


何せ、まだ東の1局なのだ。
放銃して親を流すことでゲームメイクしていくのも自然な放銃であれば問題ないようにも思える。

ただ、満貫の放銃というのは巻き返す上では少々痛いビハインドではあるが。


30107.jpg

この半荘の結果がどうなったかというと、3着で終わった。

オーラス親番で慎重にダマに構えてトップ捲りまでありうる点棒状況だった。

東1局の放銃により下家の独走を抑えた結果として、トップが見えるところまでこぎつけている。

天鳳的には悪の放銃が、麻雀的には悪とは限らない。

このように、放銃によって自身の平均順位が上がる可能性というのは意外と少なくないと私は考えている。

対応するためのダマだが、1sは強く押して結果的にはラス回避となっている。
自分としては色々な感触を掴んだ半荘だった。



case2
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南1局2本場、25900点持ち2着目の北家。

トップ目の親が49300点とダントツ。

8900点持ちラス目の西家がご覧のように3つ仕掛けてピンズが余っている。

こちらにも高目三色のテンパイが入ったが、さてどうしよう?





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構わずリーチとしたが、天鳳的にはどうだろうか?

ツモによってトップ目との差を詰めるチャンス手ではあるが、
3フーロのラス目はわかりやすい満貫手だ。

仮に放銃してしまった場合は、一気に3者横並びとなり、ラスのリスクが激増してしまう。


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結果は南家が1000点でかわしてくれた。

ある意味こちらもホッと胸をなでおろすアガリ。


32116.jpg

南家にたまたまテンパイが入ったわけだが、
私のリーチによって南家を降ろしてしまうと、
ラス目の上家とガチのめくり合い勝負となってしまう。

麻雀の形として見た場合でも、ここでは順位戦略的にダマが穏当である気がする。


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牌山は正直で、次巡の私のツモは赤5p。

これは上家へのハネ満の当たりとなるはずの牌だった。

トップを狙うにしても状況的には少々傲慢なリーチだったということだろう。



case3
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オーラス2本場、供託リーチ棒2本。

28000点持ち2着目で迎えた北家。

点棒状況は私から順に28000、20100、15500、34400となっている。

ラス目南家からリーチが入って一発目。さて、何を切る?





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強く南切りとした。

これをロンと言われたら、ほぼラス終了となってしまうわけだが、5p抜いても安全牌の保証がないということで、手を崩さない選択とした。

おそらくこのへんは打ち手によって大きく選択が分かれるところだろう。


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首尾よくテンパイが入る。

6mはたった今現物となったばかり、ここまで来たら当然3pぐらいは切る。
安目の9mでもトップ捲りだ。


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この3pが何とロン、一見安いが…。


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2種の裏3でラス転落、これは非常に怖かった。

実際は乗らずに私は2着のまま。アガった南家は痛恨のラス確となってしまった。

オチがなくてすまん。



case4
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南3局2本場、供託リーチ棒2本。

点棒状況は西家の私から順に、21800、26600、34400、15200となっている。

2着目の北家からリーチが入って一発目。

3sが3枚切れているのでここは当然の2s切りとした。


46995.jpg

次巡、5sツモって好形テンパイとなったが、さてどうしよう?





46996.jpg

トップ捲りまで見えると、勇んでリーチに踏み切るとこれがアウト。

裏がなくても7700と打点を伴ったリーチだった。


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これによって、ラスに転落してオーラスを迎えることとなる。

自らラスに転落して相手を喜ばせてしまうという、天鳳的には最悪の放銃だ。

この1局で都合よくラス回避ができるほど甘くはない、結局この半荘はラスだった。


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現状自分は3着目で順位2UP上昇余地があるというのは、麻雀としては攻める理由になるが、
天鳳としては正当化できるものではない。

実際は薄い6sだったが、ソーズの出方から6sは悪くないという読みがあった。

ただ1巡だけ耐えれば次のツモで下家のツモアガリとなっているはずで、
強いていえば牌の来方が意地悪だなあというところ。



case5
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南3局、20500点持ち3着目の北家。

点棒状況は自分から順に、20500、22900、41500、15100となっている。

テンパイが入ったが、さてどうしよう?





47575.jpg

これはダマだろう。

リーチでは出にくい河となっているし、トップ目がオーラスの親であることを踏まえても、
ここでアガリを拾えればほぼラスに落ちる心配はないと言える。


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ところが、トップ目の対面がおもむろにリーチと来た。

さて、どうしよう?





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これはツモ切り追っかけとした。

直撃で一躍トップが見える点棒状況だし、むしろトップ目が隙を見せたと考えるところ。

ドラも切ってて劇的に高い手はなさそうだが、この6sが一発放銃となってしまうのだけは厳しいという懸念があった。


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6sはセーフだったが、次巡掴んだ発がアウト。

裏が1枚乗って痛恨の8000放銃となった。

親の現物の発待ちでリーチするんか〜。
南家の手は私ならダマにしそうだが、親を降ろしたいというような意図もあったのだろう。


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ダマ押しの場合は5200放銃でもラス転落しない、という点が考慮余地か。

ただ、5sを捕らえて3900では隙を咎めたことにならない。

ここは天鳳でも追っかけに踏み切りたいと私は考える。



case6
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オーラス1本場、供託リーチ棒2本。

点棒状況は西家の私から、16300、8900、27900、44900となっている。

5巡目にチートイツのテンパイとなり、ひとまず赤5p単騎のダマに受ける。


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ラス目がたった今ツモ切った、白をツモってきたところ。

さて、どうしよう?





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少し迷ったがツモ切った。

天鳳的にはラス目の現物、かつ他家が不要な白単騎に振り替えてとりあえずラス回避を目論むというのが正しそうだ。

しかし、麻雀的にはどうだろうか?

一つ上の順位を見るという観点からはこの5p待ちが必然となっている可能性がある。

さらに、対面の親が福地先生だったので、捲ってやろうという遊び心が働いたというのもあった。


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結果は終盤の入り口でツモ。


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ぴったり2着捲りに成功(^o^)


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実際はトップ目上家の手に白が1枚浮いていた。

ラス目リーチが来て右往左往する前に、白単騎に変えておくのが天鳳的には正着となりそうだ。



case7
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オーラス供託リーチ棒1本。2着目で迎えた親番。

点棒状況は自分から順に24700、8000、54700、11600。

対面がダントツとなっている。

下家からリーチが入って、さて何を切る?





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ここは当然行かない。

下家に満貫放銃で捲られる。上を見る点棒状況でもない。


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終盤にトップ目の対面から南が出た。

ここは当然…





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取れるテンパイは取る。まだトップはあきらめない。

ラス目のツモ番を増やすことになってしまうが、それによってハネ満をツモられたらその時はその時。


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テンパイ流局で御の字だったが、結果はなんとアガリまであった。1000オール。

ダントツトップであぐらをかいている黒服のカイちゃんにはこういうところで牙を見せておくことによって、後々の対戦で効いてくることがあるだろう。

ベタオリでぶら下がりの印象を持たれてしまうのでは勝負としては弱い。


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アガった後の点棒状況をなんとなく見てほしい。

ラスのリスクはほぼないまま、トップ狙いはわりと現実的になっている。

下を見る必要のない局面では、トップ狙いをあきらめる必要はないのだ。
ラス回避にこだわり過ぎるとこういう面で視野が狭くなってしまう可能性がある。


この半荘は2着で終了。



(case8は内容がイマイチだったため削除しました)


天鳳の形と麻雀の形は違っている。

私はこれからも麻雀の形を追究していきたいと思う。

けっこうヌルいのもあったかとは思うが、それでも十段にはなれるということだ。



ラベル:思想 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:34 | Comment(13) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月22日

十段始めました

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十段に昇段した。


鳳凰卓では初の十段、
特上卓で2014年に2回目の十段を達成して以来、実に3年ぶりの十段昇段ということになる。


これにて私は、特上のみで十段を達成し、鳳凰のみでも十段を達成した類稀なプレーヤーとなった。



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まさに確変という言葉がふさわしい、どこを取ってもいい数値が並んでいる。

特筆すべきは連対率で、671。

3着が多いわけではないので、ラス回避を上手にしての3着みたいなのが少なく、
真に好調であったことを裏付ける数値となっている。



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鳳南総合ランキング第1位!



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鳳凰卓Rateランキングぶっちぎりの第1位!

まるで通販の宣伝のようだ。



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現在、天鳳における4人打ちの十段はたったの21人。

私もその中の一人として加わることとなる。



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少し前までは8を割っていた安定段位もようやく8を超えてきた。

それに伴い、平均順位もある程度満足のいく数値に収まってきた。

天鳳に特化した打ち方をしているわけではないので、
順位分布に歪なところがない。

ラス回避にこだわり過ぎない、これが私の鳳凰卓での主張だ。



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Rateの推移。

初期は苦悩の痕跡も見られるが、全体としてはきれいな右肩上がり。

鳳凰卓に徐々に適応していった様子がこのグラフからも見受けられる。



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私と言えばこれ、副露率19.40%(鳳南1566試合対象)。

九段昇段時よりさらに低くなっている。

形テンを取らなくても十段になれるよ、という証明ではないだろうか。


特筆すべきは副露収支の+795.27点であり、この数値を比較していただきたい。
おそらく鳳凰卓でも屈指の高さとなっているだろう。

これはどういうことかというと、
とにかく無駄な仕掛けが少ない、ということである。

贅肉を排除した筋肉のみの仕掛け、といえばわかりやすいだろう。
私の身体とは真逆なのは置いといて…



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副露関連の残りの数値を載せる。

必然的に副露時和了率も高い数値となっているはずだ。



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注目の流局テンパイ率は、41.20%。

どちらかというと低い値ではないだろうか。

無理に形式テンパイを取りにいくことで、自分の損失が大きくなると思う時は動かない。

これは感覚的領域で、試行錯誤を経てある程度自分の中で固まった打ち筋であり、
目先の利益に捉われるデジタルな打ち方とは相反する部分だ。



鳳凰卓参戦直後はこの形式テンパイを取りに行くかどうかについて、
自分の中で何が正しいかの結論を出すことにかなり苦労した。

しかし、試行錯誤を重ねることにより、鳳凰卓でも無理に形式テンパイを取る必要はない、という結論に自分の中で至った。


この打ち方でもそれなりの結果が出るということは、
ネット麻雀において優位となるはずの鳴きの有効性を見直すことが可能である、ということではないだろうか。



さて、十段昇段にあたって私の所感を述べたい。

正直、昇段に一番戸惑っているのは私自身だ。


八段→九段になるのに1441試合かかった(降段含む)のに対し、
九段→十段はたったの141試合であり、
その内訳は、48−44−22−27、平均順位2.199、安定段位13.556となっている。

客観的に見てもこれは短期確変であると言わざるをえない。


私としては、もう少し九段での紆余曲折を経て十段昇段を果たしたかったのだが、
こればっかりはコントロールできるものでもない。


このまますんなり天鳳位になれるなどとは私は一切思っていない。

過去に十段達成して無念の降段をしていった猛者たち、
そして自身の経験からも決して甘くないことはわかっている。

そもそもこの好調時にすらつまらないミスを度々犯してしまう自分が腹立たしい。

対戦相手に臆することはなくなったが、この先は言い様のないプレッシャーとの闘いが襲ってくるだろう。

負けて苦しい、勝っても苦しい、それが天鳳だ。


天鳳位になるということはひとまず考えずに、
自身の麻雀としっかり向き合い、十段坂の厳しさを噛みしめたいと思う。
降段も辞さず、ラスも恐れずの精神で、ただ自分の麻雀が打てればいいと思っている。



私が鳳凰卓参戦直後に苦戦している際、あなたはこう思ったのではないだろうか。

「やっぱりな」、と。


特上勝ち組は鳳凰卓では通用しない。その結果は当然だ、と。

私はこの幻聴にずっとさいなまれてきた。



そして今、私が鳳凰卓で十段昇段を果たした。あなたはこう思っただろう。

「やっぱりな」、と。


特上十段ならば鳳凰卓でも結果を出しておかしくない、と。


人は結果に口実を与えたがるものだ。

それが例え多少意外なものであっても、すぐに評価は結果に寄り添うものに自然とすり替わる。


あなたはどちらの「やっぱりな」、と言われたいだろうか?

どうせなら良い方の「やっぱりな」、と言われた方がいいに決まっている。

だからこそ、努力を惜しんではいけないのだ。


これを見てくれているあなたが私の後に続くことを心より願っている。



ラベル:記録 昇段 好調 天鳳
posted by はぐりん@ at 07:38 | Comment(14) | 昇段 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月08日

Rランキング1位達成

今鳳凰卓で一番強いのは…




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私だ!(ほんとかよ)



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というわけで、Rランキング1位を達成した(10月4日の記録)。



実を言うと、私は密かにこのRランキング1位を当面の目標に置いていた。

ただ、少し大それた目標にも思えて、公言することが憚られた。

なので、こんなにも早く達成できるとは正直思わなかった。

今はただただ嬉しい。(ちなみに現在はにんにくさんに抜かれている)


HPのランキング表示とロビーのランキング表示はロビーの方が偉いのかなとなんとなく思っていたが(隠れボスキャラがいるなど)、
どうやら完全に一致するようである。


Rランキングというのはどちらかというと好不調の波を直に反映しているという印象が強く、
トップ率の高い打ち手ほど最高Rが高い傾向が見られる。

私の現在のトップ率271程度でもこのぐらいの瞬発力は生まれるようだ。


Rは単なる水物であり、好調時は誰しもが2300前後まで伸びるものであり、
短期的好不調が影響を与える指標に過ぎない。

だから1位になったとしても自慢できるものではないし、自分は単に好調の最中にいるだけだという自覚を忘れてはならないと思う。

ただ、不思議なもので高Rは守りたい気持ちが芽生え、1戦1戦大事に打つ気持ちが強くなっているのはある意味相乗効果を生んでいるかもしれない。


次の目標は言うまでもなく十段ということになるが、
短期確変で到達したところで転げ落ちてしまうのは目に見えている。

まずは現九段坂をしっかりと踏みしめ、右往左往しながら九段の厳しさを味わいつつ、
八段の時みたいにポイント漸増で到達するのが自分にとってはいいかなと思っている。


好調時に饒舌になるのはたやすいが、
鳳凰卓の勢力図など半年でガラリと変わる。
過去に私を苦しめてきたあの人が今や特上落ちしているというケースも決して珍しくない。

明日は我が身という思いで気を引き締めて臨んでいきたい。



さて、今回は鳳南研究所様に私の打ち筋を取り上げてもらったのでそれを紹介したい。

記事はこちら→【天鳳】鳳凰卓強者研究Q:はぐりん@さん(九段) 天鳳に対応した面前型の鋭い麻雀!!



今まで客観的に自分の打ち筋について触れられている記事を見たことがなかったので、
今回は非常に興味深く、ワクワクしながら拝見した。

昔の私のイメージだと、守備特化型でベタオリしている様子を思い浮かべるかもしれないが、
現在鳳凰卓で同卓している方は、むしろ私が押しの強いイメージを持っているのではないだろうか?

スルーするのはなぜかというと、守備力を高めるためというよりもむしろ、
より鋭く攻め返すためという意識が強く、この認識を一つ間違えると単なる日和と受け取られてしまう。

だからこそ、スルーした後の手組みは自分に厳しく、より攻撃的な布陣を敷くように心がけている。


私がこのブログでスルースキルだなんだと持論を展開するよりも、
他人に解説してもらった方がよっぽど説得力があって、わかりやすいのかもしれない。

鳳南研究所様には私の打ち筋を、非常にテンポよく、魅力的に伝えて下さって感謝しています。ありがとうございました。


天鳳の強者研究や、天鳳の細かい戦術などを見やすく紹介してくれている。
鳳凰卓で勝ち組になりたい方は要チェックのサイトだ。→鳳南研究所はコチラ



今回はその記事の場面について私が何を考えていたのかをコッソリと教えたいと思う。

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この場面は、画像で見ても何を切るか悩ましいと思う。

マンズで放銃した場合にやたら高い、という可能性があるからだ。

解説されているように、単純に安全度だけで見るなら、2mよりも宣言牌裏スジの7mの方がわずかに安全度は高いだろう。

それでは、私がなぜ2mを選んだかというと…


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対面の3mにラグがあったからだ。

3mにラグがあるということは、上家は少なくとも25mを1枚は持っているだろう。
14mも少なくとも1枚は持っているということになるが、それは7mとは直接関係がない。

このラグによって2mと7mの安全度がわずかに逆転したと私の中で判断した。


51444.jpg

実はこの3m、なんと偽ラグだった。

最近気がついたのだが、観戦で反映されるのは本ラグのみで、偽ラグは反映されない、ということがわかった。

観戦および過去の牌譜閲覧で不可解な打牌がある時は偽ラグが関わっている可能性がある。

なので、観戦者はラグの実態を正確に把握できず、打牌の意図を汲めないことがあることを知ってほしい。


私などはラグ読みをかなり戦略として用いているが、
それによって時に大失敗を犯すこともあり、ラグ読みの成果としては若干得しているという程度にすぎないと思う。

これらラグ読みについての詳細記事はいずれ書きたいと思う。


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追いついた上に一発であがれるなど、好調時ならではという感じ。

裏なしの12000。



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この7sスルーは、自身が北家であること、対面の染めに発が切りにくいこと、
ペンチャンで仕掛けるとファン牌が出にくいこと、

そして何よりも…


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対面の69pにラグがあり、上家が8pを1枚持っているのがわかっていたからだ。

つまり、このカン8pは多くとも山に残り1枚。

自身のあがりが厳しいのであれば、紛れの起こる鳴きはできる限り控える、という意図だ。


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直後に自力でペン7sを引き込む。

こうなれば後はどこからでも仕掛けて勝負に行ける。


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この局は、ラス目の上家が勝負リーチをツモあがり、3000・6000。

親の一発消し気味の仕掛けによりツモられたわけだが、私は仕掛けによる悪い因果をこの局もたらしていない。

親が流れればOKという感じで、リードしているこの局面では焦らずにゆったり構えた。



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下家の西のみならず、親から出た2枚目の西にもラグすらかけていない。

雀頭がないからというのもあるが、私が動くことで下家をあがらせることだけはあってはならない局面だからである。


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下家の切り順からは25mは結構切りにくいスジ。

安牌の南が出てきてテンパイの可能性も高い。ここはスルーした西のトイツ落としで回る。


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実際、25mは下家の当たり牌。2mで打ってもギリギリ終わらないが。


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下家の入り目の9sをギリギリまで絞って、最後のツモでテンパイし、9s勝負。

下家は回っている感があったので、ここでの9sは勝負しやすかった。

2人テンパイで流局。この局はかなりの手応えがあったが、結局ラスで終わった。



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この7pはラグありのスルー。

9mは急所なので仕掛けるが、7pは急所ではないと考えている。

実際は…


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7pは山に残り1枚、意外と厳しかった。


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実戦は赤を使い切れる6mツモで感触十分のリーチ。


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下家の追っかけが入ってピンチと思いきや、対面が仕掛けて僥倖にも出てきた。裏1で12000。

裏ドラが5mというあたりもまさに噛み合っているといえる。


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7pをチーしても5800であがれている可能性が高い。

が、あがれるかあがれないかはそれほど重要ではなく、
開局の親番ならこれぐらい落ち着いて打つのが大局的には良い結果を生みそう、ということ。



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いまでしょ!のチー。

これは余剰牌によってチーするかどうか変わる。

ピンズが4連形もしくは中ぶくれなど好形の場合のみスルーしてメンゼンで進める。

例えば3mのような単独浮き牌の場合はチーした方が良さそう。

この場合、マンズが好形になりにくいしね。


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わりと早目に出て3900のあがり。

解説にもあるようにリーチせずさらっとあがりたい局面なのであがりきれれば上々。

これで親リーチなど入ったら感覚的にはかなり寒い。全部押すけど。


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メンゼンで進めた場合は、すぐに5sが入って三面張テンパイ。

勢いリーチといってしまいそうだが、私のツモ筋には147sは1枚もない。

それを踏まえても5sチーはバランスが良かったように思える。



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この局面、私が何を考えているかというと…


トイツ場の兆候 3・7(尖張牌)が固まっているよりトイツ場の可能性が高いと踏んでいる。

なので、トイツには手をかけたくなかったのだが、ドラに伸びるピンズを切るわけにもいかず、本当に渋々3sを切った

トイツ場想定でも基本的にはひとまず牌効率に忠実に打つ。


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ほら、やっぱり、こうなるでしょ?


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牌の寄りがどう考えてもトイツ場。上家もシャンポン待ちだ。

というかここまでピンズが伸びないのもすごい。

3sをミスらなければ中ポンから手順であがれていたかも。ぐだぐだになってベタオリせざるをえない。

この局は上家の一人テンパイで流局となった。


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上家の手にも尖張牌のトイツが2組。なんとなくその兆候は窺える。



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下家は私より一足早く九段に駆け上がった遊走さんだ。

上り調子の二人のリーチ対決。雌雄はいかに…


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カン6mに受けていれば一発、さらに入り目の58sまで打たれた。

感覚的にはまずい、の一言。あがり番は順番に回ってくるものだからだ。


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それにもかかわらずツモ。まさに好調時の牌運という感じ。


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裏裏いただいて6000オール。この半荘はトップだった。


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下家と私の牌姿を見比べてほしい。

ドラ1インのピンフで待ちはマンズ。裏ドラの3mが各々2枚。待ち牌も山に2枚ずつ。

ツモればハネ満とまさに瓜二つではないだろうか?

この好調対決を制した私はいまだに好調を維持、競り負けた遊走さんはこの後不調に陥る羽目になる…アーメン。

好不調の引き鉄となる戦いというのは確実にある。

もしかしたら次のあなたの試合がそれに当てはまるかもしれない。



ラベル:好調 天鳳
posted by はぐりん@ at 00:03 | Comment(6) | 好調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月01日

特上卓と鳳凰卓の最適戦略の違い

前回記事では鳳凰卓で勝ち組になるための方法論を挙げた。

特上卓と鳳凰卓では起こる現象が違うということを書いたが、
今回は具体的にどのような点が違うかというところをピックアップし、
特上卓と鳳凰卓の最適戦略の違いについて考えていきたいと思う。




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現在鳳凰卓Rランキング第2位(10月1日現在)の私であり、ある程度実績もついてきた。

ここまで辿り着く過程で、たくさんの苦悩と血の滲むような努力があったことは間違いない(ほんとかよ)。

そんな私が鳳凰卓でインプットしてきた現象の数々、とくとご覧いただきたい。



@鳳凰卓では現物待ちが出てこない

最初に私が大きく戸惑ったのがこれだ。
特上卓ではあっさり出てくる現物待ちが、少し強い牌を打つと鳳凰卓では全く出てこない。
鳳凰卓では脇のダマテン気配を察知するのに長けた打ち手が多いため、
危険牌を打つと2件リーチ同様の対処をされてしまうことになる。
そうなると、リーチ者と直対の要素が大きくなり、ダマにするだけ損という状況も増える。


相手の守備力が高く、現物待ちが簡単に出てこないとなると、
特上卓で通用していたダマ判断を根底から見直す必要性が生まれた。
鳳凰卓では現物待ちでもリーチがより有効な戦略となりやすく、
仕掛け時は現物待ちからストレートに打点を上げる仕掛けが有効になりやすい。



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開局の親番。

ダブ東ポンから仕掛けて、対面のリーチが入るも、4mのポンテンに取ったところ。

ピンズが場に安く、5pが現物となっているので拾えそうだと思っている。


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下家から1mが出たが、さてどうしよう?





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少し考えてスルーした(ラグあり)。

この是非については後ほど述べるが、
実はこういう場面で土俵の違いによって取るべき選択というのは変わってくるのである。

スルーしたのは、現物待ちなので58pの方があがりやすいだろうということ、
枚数的に58pが有利なのでまあ2900でもいいだろうということ、
さらに…


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このツモだ。

1mをスルーしてもここから6p切りとして手順でトイトイに移行すれば、
さっきスルーした1mも盲点となりやすい、という考えだ。

しかし、これは鳳凰卓の守備力を軽視している。

鳳凰卓の打ち手はこの6p手出しをガン見し、1mのポンラグも認識しているのだ。


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結局、リーチの対面がツモあがり、裏が1枚乗って2000・3900となった。


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下家に再度流れた1mだが、先ほど迷いラグを入れたため、
これはきっちり止められ
下家は5mを落としてベタオリに回った。


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下家が7p掴むも、元々のリーチの現物58pですら打たないのだから、
6p手出し後の7pが出てくるはずがない。


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もうお分かりだろう。
鳳凰卓の最適戦略は迷わずに1mをポンして打6pのトイトイ移行が正着だ。

現物待ちが出てこないならば、あがりやすさを犠牲にしても親満の決定打を取りに行く。
そもそもピンズの上は安く、7pの場況が悪いわけではない。
この1mをポンしていると、7pで4000オールのツモあがりとなっていた。

このまま58pで押すこと自体も選択としては悪くないが、
トイトイ移行をそつなく見るのであれば、1mにラグはかけない方が良かった。

このへんのラグ読みなども鳳凰民は敏感だ。

本局はテンパイ直後に出た1mだけに、少し迷ってしまったが、
だからこそ迷わずにチョイスできるかどうかが重要であり、
こういうところに経験の差が出るということである。



A鳳凰卓では両面ターツ落としの警戒度を上げる

特上卓と鳳凰卓で私が特に感じた違いの一つに、両面ターツ落としの怖さが全然違うというのがある。

鳳凰卓では手組みに無駄がないため、両面ターツ落とし自体が速さか高さのバロメーターとなっている可能性がかなり高く、この精度が特上卓とは大きく異なっている。
特上卓では、うっかりそれを見逃しても致命傷となることは少ないが、鳳凰卓では見逃したが最後、ラスの憂き目にあってしまう、それぐらいの差がある。

手組みに隙がない鳳凰卓では、両面ターツ落としやドラ切りなどの重要な情報が直接手牌を反映している可能性が高く、危険度を認識する上では欠かせない情報となってくる。

通常、両面ターツは目立たないように離して切るのがセオリーなので、
これが並べ打ちされるようだと特に警戒が必要となる。


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南2局、26000点持ち2着目の北家。

自風の東をポンした親からマンズの両面ターツが手出しで出てきた。


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何を切るか?





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両面ターツの並べ打ちなので、親はテンパイでもおかしくない。

ここからは慎重に対処していく。

河からはソーズ絡みが本線だが、ドラ爆や赤含みなど絞り切れない。


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2枚目の北だが、ここは当然スルーして、親に対応する。


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中もポンした親だが、対面のリーチ一発目に無スジの2pをツモ切り。

親もテンパイと見ていいだろう。


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結局親がツモって4000オール。

ソーズのホンイツだった。


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目立つ並べ打ちをするのは確実に理由がある。

危険度の観点ということもあるが、理由なく相手を警戒させる河を強者は作らないものだ。

だからこそ、両面ターツの並べ打ちには鳳凰卓ではかなりの警戒を要する。



B鳳凰卓のチートイツは待ちを吟味する(4・6で待たない)

私は結構閃きでチートイツもリーチするタイプだったが、
鳳凰卓ではスジがかっていても関係なくまったく出てこないので、待ち取りを吟味する必要がある。
特にチートイツのような単騎待ちは待ち牌が少なく、ツモ依存が効かないため、チャンスを潰してしまわないように少しでも出やすい待ちにする必要がある。

また、チートイツは追っかけリーチを食らった瞬間に負ける確率がかなり高まるため、そういう意味でもリーチをかけるのであれば不要になりやすい牌、山にいそうな牌を的確に狙う必要がある。

つまり、独りよがりのリーチは鳳凰卓では通用しないということだ。

余談だが、私は鳳凰卓1500試合打ってドラ単騎待ちチートイツのリーチをおそらく一度もあがっていない。
あまりにもあがれないため、ダマにしていることが多いというのも一つの要因だが、
さすがに一度もないというのはすごいことのような気がする。


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開局の南家。

中スルーから入り、あっという間にチートイイーシャンテン。

なんとなくスジ張っていてトイツ場の匂いがする。


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待ちにしたかった南が重なって、テンパイ。

さて、どうしよう?





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下家の7m切りを見てなんとなく閃き、4m待ちでリーチに踏み切った。

トイツ場特有の傾向、同種牌をツモりやすいというのも頭にあり、4のミニ三色同刻形に取った。


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しかし、チーされて1枚晒されてみると、このリーチが独りよがりであることがわかる。

7m手出しリーチだと赤絡みの中スジは警戒されて当然だし、
そもそも4・6牌は赤絡みで他家の使いどころでもある。

守備力の高い鳳凰卓では、こういうリーチは攻め返された時のリスクが大きすぎる。


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結果は2人テンパイで流局。

下家の仕掛けにドラドラ赤とあり、やはり危険なリーチだった。

対面に都合3枚目の4mを晒されたら通常は負けが濃厚だ。
4mは完全に使い切られていて出てくる可能性はゼロだった。


では、どうするのが正解だったかというと…


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次巡にツモるこの西単騎でリーチをするのがよかった。

同じ進行なら下家が西を掴んで6400からのあがりとなっていた。

良い単騎を待っている間に相手の手が進んでしまうこととの兼ね合いだが、
鳳凰卓の守備力を考えた場合、4・6単騎リーチはどう考えても勝算に欠ける。

これは鳳凰卓参戦直後の失敗例だが、
相手の守備力を十分に認識できていればこのような選択は取らなかっただろう。

捻って上手くいくことの方が鳳凰卓では少なく、素直に考えていけばいい。
現在の私はダマ3200でも十分に思える。



C鳳凰卓のリーチのみ愚形はやはり危険

特上卓に比して鳳凰卓では後手での攻め返しが洗練されているため、
安易な愚形リーチは追っかけの的となってしまう。

これは実際に経験してみればわかるだろう。


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東3局、24000点持ち3着目の北家。

上家が親から5mをポン。


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4pツモってテンパイが入ったが、さてどうしよう?





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上家のポンで入ったテンパイ即リーチ、とばかりにリーチに踏み切った。

3sが山にいそうなどという情報も一切ないが…


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案の定、親から追っかけリーチが入る。


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一発で掴み、裏が1枚乗って18000。

上家の仕掛けもドラ暗刻という本手だった。

明らかに身の丈に合わないリーチで、これは自業自得だ。

このカン3sと心中するにはあまりにももったいない失点で、これが響いてこの半荘はラスとなった。

鳳凰卓の攻め返しの鋭さを体感すればするほど、こういうリーチはかけ損であると理解できる。

もちろんリーチのみ愚形で踏み込むこともあるが、本局はそういう状況ではないということである。


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親は入り目絶好で待ちも絶好。しかも一発ツモが避けられない。

ダマなら6000オールを耐えて、まだまだこれからの勝負だった。

こういう痛みを身を持って体験してきたからこそ、今の私があるのである。



Dリーチで手に蓋をせず常に先の変化を見据える

特上卓と鳳凰卓では危険牌を使い切る手組みに差があるため、攻め返しの精度が違う。
これはつまり、先制リーチのアドバンテージが特上卓よりも薄れるということである。

先の愚形リーチのみが損であるのも、これによる局収支が鳳凰卓の方が明確に劣るからだ。

麻雀は対応のゲームという言葉もあるように、鳳凰卓で生き残るためには、相手の対応に対して対応する能力を身につける必要がある。

リーチで手に蓋をしてしまっては、相手の攻め返しに対応できない。
先の変化を見据えて、常に手牌を動かす柔軟な対応力、鳳凰卓では特にこの力が求められている。


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西2局1本場。28300点持ちの2着目。

ラス目の下家が15400点と、ラスまでは少し余裕がある。

3巡目にしてテンパイが入ったが、さてどうしよう?





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これは特上卓なら即リーチでも問題ないように思う。

特上卓では後手の対応が劣るため、ストレートにあがりを見ても悪い結果にはなりにくいと考えられるからだ。

一方の鳳凰卓ではやはりラス目のリーチに対応する余地を残したい。

比較的全員が放銃を気にしない局面とはいえ、ドラそばの3sは出あがりが期待できない。

愚形リーチで場をロックしてしまうと、ラス目の攻め返しが間に合ってしまう可能性が高まってしまう。


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赤5pを引き込み、さてどうしよう?





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ここでテンパイを崩してドラ切りとした。

手拍子で58pを切りたくなってしまうが、ここでリーチに踏み切るのも先ほどの状況とほぼ変わらない。

赤を引いたことにより、ピンフになれば出あがりで終了条件を満たす。

幸い、巡目にはまだ余裕がある。


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マンズにもくっつきの種ができたが、6p引きで狙い通りにピンフテンパイ。


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9mを引いたが、役がなくなるのでこれはツモ切り。


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2pを引き込み、理想的な三面張に。

8p切りとした。


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対面から出て、2000でラスト。


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3sは山3だったが、いずれも山に深かった。

ダマにしておけば、3sがどこにいようと相手の攻撃に対応する余地を残すことができるし、
本局のように出あがりの効くテンパイに手を組み替えることもできる。

目先のテンパイに捉われずに、いかに先の変化を見据えられるか、
これが鳳凰卓で勝ち残るためのコツだ。



もちろん、3sが場に放たれた上に3着終了というケースもあるだろう。

自分が先制リーチした場合のあがりがどの程度見込めるのか、
私の感覚ではペン3sリーチもダマも順位期待値的に大差ない。
それならば、ダマを選択することで対応する余地を残すのが大崩れしない打ち方だ。



E鳳凰卓のオーラスの特殊性を理解する

鳳凰卓では特上卓に比して点差戦略に長けた打ち手が多く、
さらに特上卓よりラスのペナルティが大きい関係上、
オーラスは必然的にラス回避を主眼とする打ち手が多くなる。


特上卓 トップ+75 2着+30

鳳凰卓 トップ+90 2着+45


これは特上卓と鳳凰卓のトップと2着で得られるポイントだが、
鳳凰卓の2着はトップで得られるポイントのちょうど半分得られるのに対し、
特上卓の2着はトップで得られるポイントの半分以下となっている。


特上専門で打っている方はご存知のことと思うが、
特上卓の2着はあまり美味しくない。

私の感覚では特上卓の2着はパチスロでいうところのレギュラーボーナスのような存在で、
昇段にはBIGボーナスであるトップの量産が欠かせないという印象が強い。

ラスペナの比較的小さい特上卓の性質からも、
2着で終わるくらいなら、少し無理をしてもトップを取りに行くという打ち手が多くなるのは必然であろう。
これによって、特上卓ではアシスト・サシコミを積極的にする打ち手が少なくなる。

一方、鳳凰卓で私が打ってみて感じたことは、
思いのほか2着のポイントが昇段に寄与するなあというところで、
2着2回でトップ1回分というポイント配分的に、
鳳凰卓の2着は現状維持の価値が特上卓に比べて高い。


こういう特徴によって、鳳凰卓では2着から無理にトップを狙わない打ち手も多く、
かつラス回避主眼にアシストやサシコミも頻繁に行われるため、
局が消化されやすく、特上卓に比べて圧倒的に逆転が起こりにくい。


これの意味するところは、オーラス突入時の順位が結果に影響を与える割合が鳳凰卓の方が高く、
ラス回避を前提とした他家の行動に「期待する」という戦略が機能しやすい特殊な状況となる、ということだ。

それらを積極的に採り入れるかどうかは個人の雀風にもよるが、
そのような現象が起こりやすい、ということを理解しておくことが重要だ。


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オーラス1本場。40000点持ちトップ目の南家。

下2者が離れており、2着目の下家とは9400点差となっている。

赤を引き込みテンパイしたが、さてどうしよう?





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これはリーチでいいだろう。

3着目の親は安易に打てない点差だし、ラス目に満貫打ってもトップ終了だ。

問題はリーチ棒を出すと、下家に3900直撃条件ができてしまうことで、
下家もまっすぐに来るだろうから直対もやむなしというところ。


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下家から強めの6sが出て、これはまずいと思っていたところ、
さらに5sが打ち出され、裏なしの2600で終了。

下家の打牌が強いので、最低でも好形イーシャンテンだろうと実戦中は思っていたのだが…


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これを見るとわかるとおり、下家は明確にサシコミに来ていた。

私は2着で満足なので、紛れを起こさずに終わらせましょう、と。

確かに下家の手恰好からは3900直撃が厳しく、順位戦略としては理に適っているように見える。


鳳凰卓ではこのように思いがけない終わり方をすることもあり、
上を見るよりもラス回避を主眼とした戦略が取られやすい。

それを踏まえた上で、自分がどのような戦略を取るのかは非常に幅が広く、
鳳凰卓のオーラスは真に天鳳打ちとしての資質が試されている局面であると言えるだろう。



思いつくままに挙げてみたが、いかがだっただろうか?

鳳凰卓にアジャストした選択が取れるかどうかはさておき、
鳳凰卓のこのような現象を把握し、咀嚼することで、
自然と自身の取るべき選択が見えてくる。

これを一連の流れとして行えるようになれば、
鳳凰卓での大局観は身についたも同然だ。

この記事が皆さんの成績向上の一助になれば幸いである。



ラベル:天鳳 戦術
posted by はぐりん@ at 11:21 | Comment(14) | 鳳凰卓 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする