2018年03月25日

スジのどちらを切るか【リーチ宣言牌編】

今回のスジ切るは、リーチ宣言牌での選択だ。

通常と何が違うんだと思われるかもしれないが、
リーチ宣言をした後は、自分の手牌は一切変えることができない。

これは皆さんご存知の通りだが、
それでは宣言牌をどちらにした方が自分のリーチに有利に働くか、
ということを考えるということである。


例えば、河を強くする工夫としては、4・6牌をなるべく場に見せない、というのがある。

3456mとあって、3m切りリーチの場合は69mの受けが消えないが、
6m切りリーチの場合は9mの安全度がかなり高くなるため、相手がオリやすくなるというデメリットがある。

つまり、相手が端牌を切りやすくなる4・6牌はなるべく場に見せない方が良く、
これは河を強くするための基本事項となる。

(5の場合はモロひっかけの線があって、28の安全度はそれほど高まらない)


また、自分の手を変えることができないというのは相手の攻撃に無防備になるということでもあり、
できるだけ相手にとっての急所を場に見せない方が相手の反撃に遭いにくいということは言えるだろう。

例えば、ドラそばは相手の急所であり、これを捌かせると高い手の反撃に遭う確率が高まる。

また、赤5を捌かせないためにはやはり4・6が急所になるためここを場に見せない方がいいということが言える。


リーチ宣言というのは、自分の手牌を今後変えないという宣言でもあるため、
ドラ受けなどの手変わりを考える必要は一切なく、
宣言牌が場にどのような影響を与えるか、それを切ることで自分のリーチがどのくらい有利になるかを、
「現状の物差し」で計ることが重要となる。


これは先の変化を見るダマテンとは真逆の要素となっており、
頭の切り替えが必要であると言えよう。


もちろん、中盤以降は相手に対する危険度を考慮して宣言牌を選ぶことも多く、
それは前回記事と同様の選択となる。

ちなみに、裏ドラについては考慮する必要はないと私は考えている。

数牌の場合は、裏ドラを考慮するメリットよりも、
河の見せ方や危険度考慮のメリットの方が大きいと考えられるからだ。

裏ドラを考慮するのは、オーラスの逆転条件に裏ドラが含まれるなど、
かなり限定された条件下においてのみでいいだろう。
(ちなみに私は三元牌の裏ドラについては今でも考慮している)


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
41782.jpg

南1局の親番、1pが暗刻になってテンパイが入った。

さて、どうしよう?





41783.jpg

3p切りリーチとした。

例えば、こういうケースでマンズが愚形などで手変わりを待つ場合は、
ピンズのエントツ形を生かして6p切り一択となるが、
リーチをかける場合は手変わりを一切考慮する必要がないかわりに、河の見せ方を工夫する必要がある。

6p切りリーチだと69pのスジが消えるため、相手の負担が減る。
3p切りリーチだと69pのスジが消えない。

この場合は8pを先に切っているため、効果は少し減るものの、
リーチ宣言牌のスジ切るは手変わりから河の見せ方へと思考を変化させることが必要となってくる。



41784.jpg

9pを自力で引いてしまったが、
6p切りリーチと3p切りリーチではこの9pの安全度に結構な差が生まれることがわかるだろう。


41785.jpg

無事にツモって2000オール。

この14mのように先切りのまたぎが待ちになっていることも往々にしてあるため、
宣言牌の考慮余地というのは少なくないことがわかる。




case2
tenhou.27889.jpg

東3局の北家。

下家が仕掛けているところ、テンパイが入った。さて、どうしよう?





tenhou.27890.jpg

下家をケアして4m切りリーチとしたが、これは7m切りリーチの方が良さそうだ。

なぜかというと、下家は4m切りの後東手出しがあるため、7mの安全度はかなり高いからだ。

それならば、ドラまたぎの14mを河に見せずに相手の対応を難しくさせた方がいい。

4mを切ると必然的に1mの安全度もかなり上がるため、相手のケアはやりやすくなる。
7m切りならそれが起こらない。


tenhou.27891.jpg

実際はこう。下家には7mの受けがあるが、仕掛けられない。

仮に三者が14mを持ってきたとしたら、
4m切りリーチよりも7m切りリーチの方が圧倒的に対応に苦慮することが想定できる。



tenhou.27892.jpg

結果はツモって裏1で2000・4000となった。

下家の1mがしれっと切られている。7m切りリーチだとこれがない。



case3
tenhou.4830.jpg

南1局、ラス目の西家。

テンパイしたが、さてどちらを切ってリーチする?





tenhou.4831.jpg

6mを切ってリーチした。

将来的にドラそばの3mを捌かれることを警戒して6m切りとした。

河の強さとしては69mのスジを消してしまうことになるが、
先切りの8mがあるため影響はそこまで大きくなく、
モロひっかけの3mの危険度が大きいため、そちらのケアを過剰にさせることができる。


tenhou.4832.jpg

こういう手役不明の仕掛けがどこからともなく飛んでくることがある。

ドラ絡みのペン3m、カン3mを捌かせないための6m切りリーチだ。


tenhou.4833.jpg

これをツモって裏1の2000・4000となった。

ちなみに画像は特上時代のものだが、上家のぽんじろうさんが十段の時のものだ。

やっぱり十段は勢いがあって強い。肩書だけじゃないオーラがある、それが十段。



case4
56788.jpg

東1局、ラス目の南家。

テンパイが入ったが、さてどちらを切ってリーチする?





56789.jpg

3s切ってリーチしたが、これは6s切りリーチの方が明確によかった。

なぜだろう?





8sが4枚見えにつき、69sのケアが不要だからだ。

それならば、カン6sをケアさせる3s切りリーチよりも、
モロひっかけとドラ絡みペン3sをケアさせる6s切りリーチの方が相手の対処が難しくなる。



56790.jpg

結果は1300・2600のツモアガリ。

3sは他家も使いどころで影響は小さかったが、この微差が生きてくることがきっとある。



case5
29832.jpg

東1局の南家。

テンパイが入ったが、さてどちらを切るか?





29833.jpg

河の見せ方と危険度の勘案。

仕掛けがいる場合は、いつロンと言われてもおかしくないし、
3sを見せることで下家が合わせて対面に鳴かれることが十分に考えられる。

69sのスジが消えるため、河的には若干弱くなるものの、
ドラそばをケアした宣言牌にすることはやはり重要だ。



29834.jpg

上家から出て2600となった。



case6
43713.jpg

開局の西家。

テンパイが入ったが、さて何を切る?





43714.jpg

2フーロ上家の危険度を考慮して5m切りリーチとした。

フーロ者がいる場合や、中盤以降はこのように、河の見せ方よりも危険度を考慮することも多い。


上家の河には6m8mがあるのでカンチャンやシャンポンで当たる確率は5mより2mの方が高い。


43715.jpg

実際、上家の受けはマンズの下だった。


43716.jpg

望外の赤が出てきたが、2600止まりだった。



このように、リーチ宣言牌のスジのどちらを切るかは、
河の見せ方、他家の仕掛けどころ、他家への危険度を勘案して、
現状自分に有利になるような打牌を選択することが肝要となってくる。

これは、将来の手変わりを見る発想とは真逆であるため、
リーチをする際は思考を切り替える必要があると言える。



ラベル:天鳳 スジ
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2018年03月18日

スジのどちらを切るか【安全度の比較】

さて、前々回に引き続き今回もスジのどちらを切るか、について。

今回のテーマは、安全度の比較、だ。

具体的に相手リーチや仕掛けなど、明確な攻撃がある際に、スジのどちらを切るかの選択を迫られるケースは実戦でも非常に多い。

どちらを切るかによって結果が180度変わることも少なくなく、
そこそこ成績に差が付きやすい部分ではないかと私は考えている


なぜかというと、牌効率などは平面的な視野があればわりと間違えにくいのに対し、
スジの安全度の比較は、場況を的確に捉える立体的な視野が必要となってくるからだ。



この分野を完璧にこなせるようになれば、相当の実力が備わっていると考えてよく、
特に天鳳の高段者に必須のスキルであると考えられる。


安全度を考慮する際に重視するポイントとしては、

・序盤の捨て牌のソバは待ちになりにくい
・先切り牌の1ケン隣はポンされにくく、待ちになりにくい
・4枚見えの1ケン隣は比較的安全度が高い(カンチャン待ちなどがないため)
・リーチ宣言牌が3〜7の場合、その1ケン隣はシャンポンに当たりにくい


という傾向がある。
これらは実戦例から見ていく方がわかりやすいだろう。


今回は重要なテーマということも踏まえ、実戦例を多めに掲載した。

結果に与える影響が小さいものから大きいものまで様々なケースを用意したので、楽しんで解いていただきたい。



case1
30032.jpg

南3局、上家下家とかなり僅差の3着目。

非常に繊細な終盤、テンパイしているところに7pを持ってきて選択となった。

さて、何を切る?





30033.jpg

4p切りとした。

ここで考えるポイントは、危険度のみならず、ラス目の下家にできるだけ鳴かれにくい方を切るという点だ。


全体に47pの危険度は高いが、3pが4枚見えにつき、14pやカン4pという受けがない。

4p1枚見え、7p2枚見えにつき、4pがポンされる可能性の方が高いものの、
下家にカン7pやペン7pで仕掛けられることを考えると、4pの方が鳴かれにくいだろう。


30034.jpg

実際はこうなっていた。

上家と対面には見事に47pの受けがあった上、下家には4pのポン材があった。

このように思惑と実際が一致しないケースも多々あるが、
こういう微差を全力で考えていくのが「スジ切る」の基本となる。

微差を笑う者は微差に泣く、だ。

この局は私の一人テンパイで流局、最終的には2着だった。



case2
30427.jpg

東3局、微差ながらトップ目の西家。

前巡テンパイを入れたところ、25mの選択となった。さて何を切る?





30428.jpg

2m切りとした。

通常終盤は生牌をケアすべきところだが、
上家の手出しを見ているので、58mをケアすべきと判断した。

下家や対面に対し、2mのリスクがもう少し高ければ5mを切るが、
親の手出し4m→8mなどからもそこまでではないと考えた。


30429.jpg

実際はこう。

上家には確かに58mの受けがあった。が、同時に2mのポン材もあった。

上家の河が脂っこくないので、この場面ではそこまでケアが必要な場面でもないだろう。
これはどちらでもいいレベルかもしれない。

ただし、手出し一つで切る牌は変わってくるという点は留意しておきたい。

本局は3人テンパイで流局。



case3
31629.jpg

オーラスアガリトップのトップ目南家。

親リーチ一発目だが、ここは絶対に引かないところ。

さて、どちらを切る?





31630.jpg

これは4mの方が安全度は高そう。

結局14mの受けがどのくらいあるかということにかかってくるが、
先に2mが切られているため、切り順的に14mはさほどなさそう。

9mが切られているのでペン7mにも同様のことが言えるが、
6m3枚見えということに着目すると、577mからのシャンポン待ちはそこそこありそうに見える。

逆にこのケースで4mシャンポンはほぼないだろう。
宣言牌や最終手出しの1ケン隣の方がシャンポンには当たりにくい。

この考え方はスジの安全度を考える上でかなり重要なポイントだ。


31631.jpg

実際はこう。

くっつきテンパイで5mは単なる浮き牌だった。


31632.jpg

結局ツモられ2000オールで終了。

下家は3着目からの直撃狙いでじっとダマにしていたが、
リーチなら親から高目裏1でラス回避、その場合は私がトップだった。



case4
32772.jpg

東3局1本場の親番。

上家リーチを受けて、選択の場面。さて、どうしよう?





32773.jpg

9mを切ると、ロンで裏は乗らずの2000。

安全度は3mの方が若干高そうに見えるが、
9mはタンヤオが絡まないので失点が低くなると思い9mを選んだ。

3mで当たる場合は複合形のイーペーコーなどが絡んで高くなりやすい。

これは難しかったが、9mが2枚見えということも踏まえると3m切りの方が良かったかもしれない。
789の三色を消さないという意味でも。


32774.jpg

3m切りだと、2巡後に9sツモで789の三色へ手変わりとなっていたが、
さらに2巡後に今度は高めの6mで放銃となっていた。

放銃回避がいい結果をもたらすとは限らないのが面白いところだ。



case5
33162.jpg

西3局、非常に緊迫した場面、2着目の西家。

たった今トップ目の親が8mをカンチャンでチーして、打7mとしたところ。

現状私はピンフのみのテンパイ。

リーチ棒を出すと満貫が打てなくなるのでダマにしている。
ツモればラストだ。


33163.jpg

直後に持ってきたのは1m。

親の役は一体何だろう?そして、何を切る?


33164.jpg

親満放銃でラス終了につき、オリるか迷ったが、ここは歯を食いしばって4mの方を勝負した。

字牌が大体見えているのであるとすればチンイツだ。

1mはシャンポンがあるので非常に打ちづらいと感じた。

ここは時間いっぱい使った。


33165.jpg

実際の画像はこちら。

あなたはどう思っただろうか?私は面食らった。なんと、形テンだった。

打ち手の思考は千差万別で、こういう思いもよらないパンチが飛んでくることがある。


33166.jpg

そして、対面が上家に7700を放銃するという(笑)

あと数巡凌げれば、っていうのは強者同士だとなかなか通用しない。

私の4m勝負は無駄にはならず、この半荘はトップを取れた。



case6
35060.jpg

南1局、上位三者が僅差。

ラス目の下家からカン入りのリーチ。

同巡、こちらにもテンパイが入ったが、さてどうしよう?





35061.jpg

5pの方を切って追っかけに踏み切った。

これはかなり迷ったが、ピンズの下の方が見えていないので、カン2pとか2pのシャンポン待ちがあると思った。

全体的に河が変則的なので、私のシャンポンはそれほど悪くなく、
生牌の危険度が相対的に上がっている場況に見える。

そういう点からも、3枚見えの5pの方を優先させた。

仮に6pが2枚しか見えていなかったら58p警戒で2pの方を選んだだろう。


35062.jpg

なんとこれが選択ズバリで、下家はカン2p待ちだった。


35063.jpg

しかーし、ラス2pをツモられるんだな。裏裏で3000・6000。

こういう時は大体勝つもんだがなあ。南は2枚とも山だった。

ちなみに、下家の入り目は8s。超好形が先に埋まって愚形が残るパターンだった。

これで横並びとなったが、幸いにも3着で終了した。



case7
41020.jpg

東2局の西家。

テンパイが入ったが、さてどちらを切るか?





41021.jpg

3m切りリーチとした。

69mは8mのワンチャンスだが、
直近の河に12mがたくさん見えているので、3mが愚形に当たりづらいように見える。

6mは例えば赤絡みカン6mみたいな待ちがあるかもしれない。


41022.jpg

6mは上家の3900にジャストミートだった。

この結果、どうなったかというと…


41023.jpg

なんと、オリに回った上家が河底で下家に12000の放銃。

私が放銃を回避した結果、まさかこんなことになろうとは。

つくづく麻雀の展開というのは予測不能だなと思う。



case8
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南2局、3着目の西家。

ラス目の親から早いリーチが入っている。

前巡8pを勝負し、ピンフドラドラのテンパイが入った。さて、どちらを切るか?





44866.jpg

ドラ絡みを警戒して6pの方を切ると、これがロン。裏1の3900。

8pワンチャンスの69pよりもペン3pを警戒した結果、裏目に出た。

赤5pがある分、通常よりカン6pの危険度は上がると考えていいだろう。

とはいえ、ペン3pの方が迷いなくリーチに行きやすいはずなので、ここの判断はかなり微妙で難しい。

もう少しピンズの下が見えていたら3p切りも考えるところ。

この判断ミスが響き、この半荘はラスだった。



case9
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オーラス3本場、ラス目の南家。

3着目まで7700点差というところ、終盤にフリテン引き戻し待望の4m引きで絶好のテンパイを入れる。

さて、どうしよう?





49601.jpg

5m切りとした。

親はマンズの下に情報がなく、2mシャンポンは十分にあると考えた。

8mが先に切ってあるのでカン5mの可能性は低いだろう。


49602.jpg

なんと2mは親に当たりだった。

2mの方を選んでいたら、飛びラス終了となっていた。


49603.jpg

その後どうなったかというと、次巡生牌の南でツモ切りリーチ。

これは南で動きを入れてほしくなかったというのと、
大トップ目の下家zeRoさんに親の現物8pを期待したというのがある。


49604.jpg

その結果、2pを掘り当て、3000・6000。一気の2着捲りに成功した。

結果的には上手くいったが、ダマでも親の現物は出やすく、
親をテンパイのままにした方が次局の期待もあるため、ラス回避的にはダマ継続の方が良かったように思う。

ともかく、スジのどちらを切るかでこれほどの差が出ることもあるという例。

自身の手牌はほぼ変わらないのに、結果に大きく影響を与えるわけだから、いかに一つの選択が重要かというのがわかる。



case10
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南3局、ラス目の親番。

47sで選択の場面。さて、何を切る?





57691.jpg

うっかり7sを切ると、対面の3900に刺さってしまう。

対面の9pトイツ落としを見て速度的にまだ大丈夫かなと思ったが、
3s4枚見えだけにここは丁寧に4sを切るべきだった。

カン4sがないだけで危険度は大分違う。
4枚見えの隣の牌は安全度が高いと言えるだろう。

こういう場面で間違えないかどうかが長期的な成績に寄与してくる。



case11
52170.jpg

東4局、トップ目の親番。

イーシャンテンから中を切ると、上家がポンして打3m。


52171.jpg

下家に切りづらい58mを重ねて、9sのトイツ落としへ。


52173.jpg

テンパイしたが、さてどうしよう?





52174.jpg

迷わずに2m切りダマとすると、これが上家にロン。なんと7700もある。

8m切ってるとやはり下家に当たりだったが、え?テンパネの1300だって?

見え見えの待ちにはどうしても打ちづらいものだが、
ヤオチュー牌加カンならなおさらだ。


52175.jpg

考慮の余地があったとすれば、二点。

一点目は、下家の3s切りが遅く、上家の3s切りが早い点。


3sが遅いということは、元々ドラトイツである可能性が低いという点。
ドラがトイツなら3sはもっと早く切っていると考えられるからだ。


52176.jpg

二点目は、上家が3フーロ目にバックの中ポンであるという点だ。

手牌7枚でバックに備える場合、ポンテンに備えて牌効率的に3トイツを残すケースも多い。

つまり、中ポンで出てきた3mのまたぎは必然的に待ちになりやすい。

この2点を踏まえれば、8mを切ることも可能だったかもしれない。



case12
57686.jpg

南3局、トップ目の西家。

2着目の親からリーチが入っているが、こちらもピンフテンパイ。

さて、どちらを切るか?





57687.jpg

14mをケアして7mを切ると、これが当たりで3900。

ペン7mのリスクは十分に考慮しながらも、前巡手出しの2mがどうしても気になってしまった。

2mが手出しでなければ4mを切った可能性が高い。


57688.jpg

対面の2m手出しはここから。

紛らわしい感じで残っていたが、場に2mが2枚切れにつき、先切りは十分に考えられた。


57689.jpg

この問題に正解すれば、次巡ご褒美の9pツモが待っていた。

結局この半荘は2着に転落してしまった。


このように、スジのどちらを切るかは意外と結果に影響を与えることがわかる。

全問正解するのは不可能なので、自分なりにベストな答えを探していくのがいいだろう。



ラベル:天鳳 スジ
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2018年03月04日

スジのどちらを切るか【ドラに絡まない方を切る】

今回のテーマは、スジのどちらを切るか、だ。


スジのどちらを切るか、というのは言い換えればスライドするかどうかを考える、ということだが、
このテーマは非常に遭遇する頻度が多く、しかも状況ごとに目的とする打牌が変わってくるので、判断が意外に難しい。


少し複雑な牌理よりも、スライドで少考するケースが私はけっこうある。


例えば、相手リーチに対してのスライドは単純に安全度の比較だが、
赤受けやドラ受けに備えた基本的なスライドから、
将来の安全度を考えたスライド、下家の仕掛けに絞るスライドなど、その性質は多岐に渡る。


守備を考えて外側ばかり残したら、全く使えない赤5を持ってきてしまった。
ドラ受けを考えて内側に寄せていったら相手リーチに手詰まりになってしまった。

スライドが難しいのは、現状の攻守判断が将来の有利に結びつくとは限らない点だ。

このへんの微妙な機微をその都度考える必要がある、というところに難しさがあり、
麻雀のセンスが求められる部分であるとも言えるだろう。


このトピックに関しては、状況ごとに場合分けして記事にしていきたいと思っている。


さて、今回は比較的わかりやすいドラそばのスライドについて。

相手もできるだけ使い切りたいと考えるドラだけに、
その近辺は入念なケアが必要となってくる。


スジのどちらを切るかの考え方の基本は、
危険だから先に切る、のではなく、
相手が利する牌は切らない、の心構えだ。

中盤以降の生牌にも同様のことが言える。

つまり、将来の安全を考えるスライドというのはどちらかというと例外的なケースといえる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
56805.jpg

南3局、微差の3着目でジリジリした状況。

下家の親が仕掛けている。

テンパイが入り、7m切りのダマテンに構えた。


56806.jpg

2mをツモって、さてどうしよう?





56807.jpg

ドラそばの2mをケアして5mを切るとこれがロン。1500。

結果的にはどちらを切っても当たりだったわけだが、
発が暗刻である以上親は1113mという形で待っていることだってある。

はたまた対面がカン2mのイーペーコーで張っていたかもしれない。


打点的にもそうだが、放銃回避できる可能性すらあるのだから、
こういう場面では丁寧にケアすべきだろう。


56808.jpg

5mを切っておけば、最終盤ではドラツモ時にドラをケアして4m切りとする選択肢も残せる。

次の2mツモ時にスライドが効かないというデメリットはあるものの、
それを考慮するのは序盤のみで、
中盤以降は基本的にドラそばをケアする方向で考えていけばいいだろう。



case2
47549.jpg

開局。自風の北ポンから7700のテンパイを入れる。


47550.jpg

7sをツモったところ。

さて、どうしよう?





47551.jpg

上家の仕掛けにカン7s待ちをケアして4sとスライドした。

47s待ちならどちらにせよ当たるのでドラそばをケアする。

赤5sを自分で持っているので赤絡みに当たることもない。
スライドでは赤が見えているかどうかというのは判断材料として結構あるだろう。


47552.jpg

下家からすぐに出て7700となった。

上家の待ちにはかすりもしなかったが、麻雀はこういう細かい作業の積み重ねだ。



case3
48802.jpg

開局の南家。

ペン3mをツモってテンパイを入れたところ。


48803.jpg

最終盤。6pをツモって手広くなったが、さてどうしよう?





48804.jpg

「最終盤は広さより安全度」だ。

ピンズはドラ周辺だけ場に見えていない。
対面や上家がカン3p待ちになっている可能性は十分にある。

下家の仕掛けどころでもあるだろう。

そもそも7p1枚のためだけに3pを切るのはリスクに見合わない。


48805.jpg

あれま。ひょっこりツモって1000・2000。

上家は234566pから7pチー出しの6pだった。

24566からの7pチーはそれほどないかも。

通常の手出しの方が3pの危険度は高いだろう。



case4
32781.jpg

オーラス、対面と1300点差のラス目。

トップ目の親が仕掛けているところ、6pツモ。

さて、何を切る?





32782.jpg

こういう場面でうっかり3pを切らないようにしたい。

ペン6p残りでのタンヤオ仕掛けは考えにくい。

ドラ含み急所のカン3pをケアしたいところ。

6p切っておけば、後々ドラをツモっても赤との選択が可能となる。


32784.jpg

上家から先制リーチが入るも、急所のカン4sをツモってテンパイ。

ラス回避をかけた追っかけに踏み切る。


32785.jpg

固唾を呑んで見守っていたところ、上家が掴んでくれた。5200で3着捲り。

この至福の瞬間は、天鳳打ちならわかってくれるはず。


32783.jpg

問題の場面。

3pを切っているとなんと親にチーテンが入っていた。

そうなると急所のカン4sも親に流れて展開ががらっと変わっていた。

4sはすでに山になく、ラス回避は茨の道だったことは間違いない。

結果はたまたまだが、ドラそばをケアするといいことがあるよという例。



case5
46922.jpg

ラス前南3局大接戦の攻防。

23900点で現状私がラスだが、トップまで1300点差という熾烈な僅差。

端牌を丁寧に切っていって、ドラドラのチャンス手になっている。

5mをツモってきたが、さてどうしよう?





46923.jpg

678三色だからとツモ切ったところ、ドラを捌かれるカンチャンチー。

ちょっと嫌な予感がする。


46924.jpg

次巡、7mをツモ切るとこれをペンチャンでチーされた。

これは完全にヤバい。


46925.jpg

そして流れるように2000・3900をツモられてしまった。

この微差からの親っ被りはあまりに痛く、なすすべなくラスで終わった。


46926.jpg

ご覧のように、下家は二度受けカン5mからの食い延ばしだった。

この微差で本当に三色という手役は必要だったのか?

下家の染めっぽい捨て牌に対し、繊細に8mを選べていれば、ほどなく6pをツモってテンパイが入っていた(即リーチ)。


その後はどうなるかわからないが、8mを選びさえすれば下家にアガられることだけはなかったはずだ。

ドラそばの急所を一牌捌かれるだけでこのようなアガリが生まれることもあるという例。



case6
43459.jpg

東1局3本場、連荘中の親番。

234の三色が見える手牌から、1mをツモって少し悩ましい。

さて、何を切る?





43460.jpg

ドラそばの7mをケアして4m切りとした。

巡目的に7mは下家にチーされるかもしれないし、ダマテンでロンと言われてもおかしくない。

234の三色と発のポンテンを天秤にかけられない以上、
スピードと受け(守備)を重視した。


43461.jpg

直後に発が出て、ポンテンに。


43462.jpg

首尾よく1000オールのツモ。

7m切っても大勢に影響はなかった。

というか、スライドが影響を与えるケースの方が圧倒的に少なく、
case5のように致命傷を負うケースというのはごくごく稀だ。

それでも、麻雀は微差を積み重ねるゲームなので、
我々にできることはどちらがいいのかを淡々と、粛々と、考え続けることだけだ。


case5のような失敗例を体験しておくことで、
似たような状況での思考に厚みが増すというのはあるだろう。

同じ轍は踏まない。
この局のスマートなアガリが奏功してか、この半荘はトップだった。



ラベル:天鳳 ドラ スジ
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