2018年05月27日

スジのどちらを切るか【先切りの隣牌はシャンポンに当たりにくい】

今回もスジのどちらを切るか。

今回のテーマは、こなせるかどうかで放銃率に差が生まれやすく、
他人と差がつきやすい部分であるため、守備に不安のある人は要チェックのテーマだ。


以下の14枚から何を切るか?

三萬四萬四萬二筒三筒四筒六筒七筒八筒二索二索六索七索七索ドラ北

ここから三萬六索に手をかける人はいないだろう。

効率よくアガリに寄せるためには、完全イーシャンテン形を目指す手組みとなるため、横の受け入れを重視するのが基本となる。

必然的に打牌候補の四萬七索の1ケン隣はシャンポン待ちとならない。


それでは、少し形を変えて以下だとどうか?

三萬三萬五萬二筒三筒四筒六筒七筒八筒二索二索六索八索八索ドラ北

これならばシャンポン固定の五萬六索切りも十分にありうる。

厳密にはカンチャン固定の方が受け入れがやや上回るが、愚形残りの場合は効率がそれほど犠牲にならないため、2ケン隣のトイツ固定はよくある。

両面形を意味なくトイツ固定するということはまずないため、先切り牌の1ケン隣はシャンポン待ちになりづらく、
先切り牌の2ケン隣はシャンポン待ちに当たりうる。これが基本的な牌理だ。



つまり、手出しツモ切りに関わらず、先切り牌の1ケン隣はシャンポンに当たりにくいということが、大抵の場合言えることになる。


仕掛けの場合も効率を重視することに変わりないため、同様のことが言える。

ただし、例外としてトイトイなどのコーツ系手役狙いの場合は、1ケン隣でもトイツ固定することがある。
このへんは場況との兼ね合いで判断する必要がある。


ちなみに、近代麻雀2018・6・15号の、「プロが間違えた何切る、第28回白田みおプロ」において、まさにこの事例が紹介されていた。

私見としては、後手対応の手順としては正解だと私は思うが、勝ち切るためにはそれでは不十分かもしれないということだろう。

私も危険度の勘案で無駄に打点を下げることが多いため、他人事には思えなかった。


それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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東2局の親番。

下家リーチに対応して、再びテンパイまでこぎつけたところ。

最終盤にスジ切るの選択となった。さて、どちらを切るか?





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5m切りとした。

このケースでは5mシャンポンはまずないが、2mのシャンポンはある。

6mの先切りがあるため、5mトイツ固定のシャンポンというのがない。

456の三色などでカン5mに固定するケースもなくはないが、レアケースだ。

2mは意図せずにシャンポンになっていることはあるが、5mは意図してシャンポンになっていることがない。この点が重要。

ただし、このケースでは1mが4枚見えにつき、カン2mがないので、2mと5mの差はカン2mがある場合に比べて微差となっている。


32050.jpg

二人テンパイで流局。

下家は意図して作ったカン3mだった。


32051.jpg

下家はこの形からの6m切り。

先切りのひっかけにすることはあっても、先切り1ケン隣のシャンポンにすることはほぼない。

牌理上の必然を覚えておきたい。



case2
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東3局の西家。

上家がファン牌を2つ仕掛けて河が濃い。

こちらはドラ3のバックでテンパイ。この手は何とかものにしたいところ。

スジ切るのチョイスとなったが、さてどちらを切るか?





55178.jpg

5m切りとした。

上家はトップ目につき打点がそれほど必要ない。

4m先切りにつき、5mシャンポンはまずない。さらにこのケースではカン8mがある。

446からカン5mに固定することもまずないため、
先切りの1ケン隣はシャンポンのみならずカンチャンにも当たりにくいということが言えるだろう。


4m切りの後の手出しが多ければ多いほど、この傾向に当てはまりやすいと言える。

ただし、この場合は25mのスジに当たる可能性があるため、その危険度を十分に吟味する必要がある。


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実際はこうだった。ホンイツでもないんか〜。

このように、一生懸命考えても徒労に終わることの方が多い。


55180.jpg

無事にツモって2000・4000。ニコニコの私。

やっぱり九段はツモがいいね!



case3
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南2局、ラス目で後がない親番。

2着目からリーチが入って、大ピンチ。


43271.jpg

何を切るか?





43272.jpg

ダブルワンチャンスだな、などと思いながらうっかりツモ切ると、これが当たり。

裏1で5200となってしまった。

2sが通っているので、ここは当然のことながら5sを切らなければならなかった。

ボンレスハム、じゃなかった、ケアレスミス。


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677から6は切らないが、688から6は切る。

2ケン隣はシャンポンのケアが必要だ。

片スジが通っているシャンポンのケアは実戦で遭遇する頻度は意外に少なく、
うっかり間違えやすいということが言えるので、イメージして慣れておく必要がある。


43274.jpg

蛇足だが、この3mはチーして捌く手はあるかもしれない。

2枚目ならスルーの方が得だと私は思うが、3枚目ならチーして123s落としか。



case4
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東4局、ラス目の親から早いリーチが入って必死にオリているところ。

さて、何を切る?





61385.jpg

1枚通れば、3巡凌げる、これぞ必殺暗刻落とし。


61386.jpg

最後の最後に安牌が尽きた。

3mが4枚見えたところ。

さて、何を切る?





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先切りの1ケン隣はシャンポンに当たりにくい。これはリーチ宣言牌でも同様だ。

5mトイツ持ちなので、なおさら。

ノーチャンスなら内側の方が当たりにくい傾向がある。これはいずれ記事にしようと思う。


61388.jpg

なんと、2mはシャンポンにズバリ刺さっていた。打っていたら河底つきで7700だった。

実は2mは直前まで打牌候補にあったため、冷や冷やものだった。




このように、先切り牌の1ケン隣は、シャンポンかつカンチャンに当たりにくい。(しかも手出しツモ切り無関係)

上級者でも錯覚することが多いので、他人と差がつきやすい部分と言えるだろう。



ラベル:天鳳 スジ
posted by はぐりん@ at 23:57 | Comment(5) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月13日

スジのどちらを切るか【手役と危険度の兼ね合い】

引き続きスジのどちらを切るか、今回は手役と危険度の兼ね合いだ。


自身の手役を追いたいのはやまやまだが、切り出す方のスジが危険という状況。

わりとよくある光景ではないだろうか。


リーチに対して無スジ1種が放銃になる確率は単純計算で1/18(約5.6%)とそこまで高いものではない。

なので、フラットな状況では基本自身の都合を優先させるべきだと言える。

ただしこれは満貫に満たない場合であり、満貫をハネ満にしたところでそこまでの得点上昇は見込めないので、
打点が十分に見込める場合は安全度を重視することも十分に考えられる。


基本、点棒が浮いている場合は守備寄りの選択をすることが無難であることが多く、
ラス回避が重要な天鳳ではよりその傾向が強い。

ただ、相手のリーチの一声で自身の手の価値を劇的に下げてしまう可能性があり、
これは相手リーチのかけ得とも言える。

相手が放銃した時にラッキーと思われないように、
状況を的確に見極め、踏み込むべき時は果敢に手役を追うべきだと考える。

自身の手が入ることは半荘に何度もあるわけではなく、
チャンス手はチャンス手として生かすこと、これを優先して考えたい。

とはいえ、
僅差だから突っ込んでいくのか、
それとも点棒に余裕があるから突っ込んでいくのか、
このへんの判断に頭を悩まされる局面も多い。

自身の雀風に照らして、後悔のない選択を心掛けたいところだ。


それでは、実戦例から見ていこう。


case1
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東2局1本場の南家。

北家からリーチが入って一発目、イーシャンテンになったところ。

さて何を切る?





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一発目なら中で回るという選択もあるが、三色両天秤の9m切りとした。

ドラツモで打点が見込める手になったのでここはGOサインと見た。


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ほどなく8sをツモってテンパイ。

8mは下家が通していて、5mはリーチに通っていない。

さてどうしよう?





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5mを切って追っかけとした。

ダマで8pを拾うのでは迫力がないし、8m切ってリーチするのも打点妙味に欠ける。

これは多くの人が同じ選択をすると思われるが、
手役と危険度の兼ね合いでスジ切るの選択になることは思いのほか多い。


39786.jpg

結果は下家が対面に8000の放銃。

意外にも高めの8pは暗刻で持たれていた。

5m勝負する以上はリーチでいいだろう。



case2
39868.jpg

東1局1本場の北家。

赤赤のチャンス手イーシャンテンのところ、リーチの上家から5sが出た

さてこれを鳴くか?鳴くならどう鳴く?





39869.jpg

345でチーして…


39870.jpg

6s切りとした。

上家の河からはモロひっかけの線があり、3sの危険度はそこそこ高い。

さらに、456の三色が確定というわけではないことも6s切りとした理由だ。


39871.jpg

すぐに4mをツモって1000・2000。

あちゃ〜4mの方かとちょっとがっかりしたが、上家の待ちはまんまと3sだった。しかも234の三色つき。


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うっかり456で晒してしまうと3sで放銃してしまうので注意が必要な場面。

上家がダマでも放銃は免れなかったため、これを回避したのは大きい。

繊細さは時としてこのような放銃回避を生むこともある。

例えば、上家の河に2sがあるなど、もう少し3sが通りそうな場況なら、三色に取って3sを切ることもあるだろう。



case3
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南3局1本場、微差のラス目の西家。

親が中をポンして、赤5p切りとしたところ。


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絶好のカン4pを引き入れ、テンパイ。

ダマでも7700あるのでダマテンに構える。高目ならハネ満だ。


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6pをツモって、さてどうするか?





36638.jpg

慎重に3p切りとした。

赤5最終手出しは14・69超危険より、赤5pは牌理上、手元に残っていた可能性がある。

トイトイの可能性も考えるところだが、赤566ならば47p受けにするのが普通か。

3pはトイトイに刺さる可能性はあるものの、総合的には6pの方が危険と判断した。

ラス前僅差の攻防につき、2900程度の放銃でも致命傷となってしまう可能性がある。


36639.jpg

結果は安目が出て、3900。

親の最終形を見ると、69p受けが残っていて成功に見えるが…


36640.jpg

この時点ではまだ親はテンパイしていなかった。

つまり、7700をみすみす3900に落とすという何ともしょっぱい結果になってしまった。

このへんは、間合い・テンパイ気配の領域で、実戦で鍛えていくしかない。

慎重さがこのような打点低下を招くこともしょっちゅうある。

この半荘は3着で終わった。



case4
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東1局3本場、ラス目の北家。

234の三色イーシャンテンのところ、赤5sを持ってきた。

さて、どうしよう?





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これをツモ切ると、対面の5200に刺さる。

私の手は234三色が現状確定しているため、仕掛けにしてもリーチにしても赤5sのメリットは低い。

2sが通った直後だけに、不可避というわけでもなかったが、
5sの危険度が極端に高いわけではなく、自身はラス目につき、これは特に問題ないだろう。



case5
57750.jpg

東2局の北家。

下家の親から早いリーチが入っている。

こちらも三色のイーシャンテンとなったが、さて何を切る?






57751.jpg

2スジにまたがる6m切りとはせず、3mを押した。

全力で行くなら6m切りだが、持ち方から言っても69mのスジはかなり怖い。

ペン7sのネックが残っているのでどちらかというと攻め返しにくい手。
このへんでベタオリを選択する人も多いかもしれない。


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次巡、4sをツモってどうするか?





57753.jpg

ここで9m切るなら、始めから6m切ってればいいじゃん、と思われるかもしれないがそれはそれ、これはこれ。

4sよりは9mの方が安全と考え、ここで9mのトイツ落としとした。

安全牌がかなり増えてオリ切れる感じもあるが、例えばスジの3pを追って放銃するくらいなら全ツした方がマシなのである程度勝負する。


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押した甲斐があり、ズバッとペン7sを引き込む。

当然の追っかけリーチだ。


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こういうのは後手の方が強いもの。無事に1300・2600のツモとなった。

ちなみに、まっすぐなら5pツモで345の三色逃しとなるので、できれば5pツモるな!と実戦中は念じている。

なので、2pツモってホッとしているの図。

相手の攻撃に対応して手役を逃してしまうことはままあり、これはある程度仕方ないと言える。



case6
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南3局2本場、12900点持ちラス目。後のない親番。

苦しいながらもドラドラをまとめ、ピンフ一通のテンパイ。

さて、どうしよう?





60785.jpg

9p切りダマとした。

今通った4pがうっかり出てくるということは期待していないが、終盤につき安全な方を切りたい。

一通の成就確率は低く、6pはワンチャンスとはいえ安全ではない。


60786.jpg

しかし、下家が1300・2600のツモとなった。

法廷さんちぃ〜っす。


60787.jpg

対面に36p受けの可能性があることがわかる。

47pは厳しいとは思っていたが、山には1枚もなかった。

アガリが厳しいならできるだけ放銃しないように長引かせることで、流局テンパイの可能性も高くなる。

このように、終盤は手役よりも安全度を重視することが多い。

この半荘はオーラスに起死回生のハネ満をツモりあげ、なんとかラス回避に成功した。



ラベル:天鳳 スジ
posted by はぐりん@ at 03:34 | Comment(2) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする