2018年06月24日

スジのどちらを切るか【チャンタ警戒の内切り】

引き続き、スジのどちらを切るか。

他家の手役の中でも少し特殊なのが端で構成される全体手役、チャンタだ。

通常、赤入り麻雀では内へ寄せて赤を使い切れる手組みを目指すのが普通だが、
チャンタ系は赤を一切組み込むことができない。

それだけに時代に逆行する手役と言え、手なり以外ではあまり狙いたくない手役ではあるが、
赤の恩恵が少ない天鳳では、意外にもそこそこの出現頻度があり、
仕掛けの上家は繊細なケアが求められることがある。


天鳳では形式テンパイ狙いのようなアガリに向かわない鳴きも多く、
仕掛けに端牌が晒されているからと言って、それが直ちに手役に絡むわけではないことが多いため、
きちんと相手の手牌構成を見極める必要がある。


内切りには常に赤絡みの放銃の可能性があり、
チャンタをケアしたつもりがうっかりダマの高打点に刺さる、なんてことも起こりうるので、
一つの仕掛けに惑わされないように、バランスのいい打牌選択を心掛けたい。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東4局、2着目の親番。

三者に仕掛けが入り乱れている。

こちらも絶好のカン6mを引いてテンパイ。さて、何を切るか?





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5p切りとした。

ドラそばの7mは全員に危険なため、この巡目では切りづらい。

58pのどちらを切るかということになるが、下家がチャンタ系の河であるため、8pの方をケアしたい。

こういう場面で重要となってくるのが、5pでうっかり放銃しないかを吟味することだ。

最もケアすべきは25pとなるが、対面が2pを切ったばかりで現状安全、
さらに6pも4枚見えているため、カン5pに当たることもない。

これぐらいであれば下家のチャンタをケアするに値する場況であると言えるだろう。


tenhou.7566.jpg

あっさりとツモって1300オール。

7mを切っていると下家の純チャンに刺さっていた。


tenhou.7567.jpg

下家の入り目は8pズバリだった。

入り目と当たり牌を止めつつ、ツモアガリに持ち込んでいるわけで、
これこそがスジ切るの醍醐味であると言えるだろう。




case2
31428.jpg

南2局、2着目の北家。

手順でドラの9sを切ると、親にポンされてしまった。

私の手はそこそこ整っているが、ここから何を切るか?





31429.jpg

6m切りとした。

下家の手役はファン牌バックの線が濃いが、染めではないのでチャンタ系も考えられる。

9mチーと言われると加速度的に手が進む可能性もあると考え、6mの方を切った。

6mチーなら、手役はファン牌などに限定しやすく、こちらも対応しやすい。

一方で、自身のタンヤオ変化の可能性を排除してしまうため、
それによる影響がどのくらいかを考える必要がある。

ここではピンフ主眼の手組みなら、それほど影響はないと考えた。


31430.jpg

ピンズが思いのほか伸びて、イーペーコーのテンパイに。

リーチをかけない手組みを目指してソーズは内に伸ばしているので、
これならばOKだ。


31431.jpg

上家から出て、1300でかわすことに成功した。


31432.jpg

実際はこうだった。

トイトイ含みでアガリまではかなり遠い仕掛け。

牌を開けてしまえば私の6mは過剰ケアだったことがわかるが、
端牌ドラポンにはチャンタ系がつきものであるのも確か。

ドラポンの一声で対面の手が完全に殺されているのも面白い。



case3
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南1局、ラス目の南家。

7mを切ると下家がペンチャンでチーして打9p。

3mをツモってきてどうするか?





35415.jpg

6mとスライドした。

ラス争いの下家だけに、ここは繊細にケアしたい。

下家の河は序盤から456牌が切られ、はっきりとチャンタの捨て牌相となっている。

やはり重要なのは、下家以外に対し、6mが69mやカン6mに刺さらないかを吟味することだ。

対面上家には9mが通っているし、手出し8mや7mがあり、カン6mに当たる可能性も低そうだ。


35416.jpg

5pツモってどうするか?





35417.jpg

これも同様。

最終手出しが9pだけに、ピンズの上はケアしたいところ。

上家が2pを切っているのでわかりやすいが、4pが4枚見えにつき、カン5pに当たることもない。


35418.jpg

結局、下家から7sが出てきて3900。

この直撃が効いて、最終的には3着に浮上できた。

ケアせずとも結果は変わらなかっただろうが、
似たような場面で3mや8pが当たりとなることもあるだろう。



case4
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南3局1本場、供託リーチ棒1本。

2着目上家とは2800点差の3着目。

3sを切るとダントツトップ目の親がペンチャンでチー。


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ターツ選択も上手くいき、絶好の三面張でテンパイ。

流れでリーチでもいいが、ラス目がダブ南仕掛け、オリない親の仕掛けも不気味ということで、
確実に着順UPを見込むダマテンとした。

このへんは天鳳的順位戦略だ。


63068.jpg

なかなか出てこないまま、6pツモ。

さて、どうしよう?





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9pをケアしてツモ切りとした。

親の仕掛けはドラの東が絡んでいる可能性が高いと踏んでいる。

チャンタ絡みで仕掛けられると自身のアガリどころか高打点の放銃まであると考えた。

この6pはラス目の対面に対し危険だが、対面はまだテンパイではないと見ている。


63070.jpg

次巡、1mをツモって1300・2600。

最も6p切りの影響のない牌をツモってホッとしている。

この半荘は2着で終えた。


63071.jpg

親の手は単なる東バックだった。

親の切り出しからは、チャンタ系が濃いわけではなく、
さらに対面の9pにも反応がない。

7mのアガリでタンヤオがつくことも踏まえると、これは少々過剰なケアだったと考えられる。

ケアしすぎて打点を下げても、次局の上家の逆転条件が楽になってしまう。

リーチでも何ら不思議はない、元々アガリが十分に見込める手だけに、
せめて打点を落とさない打牌選択をしても良さそうだ。

例えば、親がはっきりとチャンタの捨て牌相であったり、9pが生牌だったりした場合は、9pケアの比重が高まる。

このへんは場況からバランスを考えたいところ。



case5
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オーラスラス目の南家。3着目の親とは5400点差。

オリ打ちやらいろいろやらかして不本意なラスを引きそうになっていたところ、
ドラの発がトイツになり、逆転条件を満たす手に。

親のリーチ宣言牌でポンテンとなるドラが打ち出され、これをポン。


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69mの選択となったが、どちらを切るか?





63129.jpg

6m切りとした。

下家が明らかにチャンタの河なので、この9mがチーならともかくロンと言われることもありそう。

親について6mはカンチャンもシャンポンもなさそうで、逆にシャンポンなら9mは当たりうる。


63130.jpg

次巡にあっさりツモって、2000・3900のラス回避に成功。

下家にはチャンタのテンパイが入っていた。


63131.jpg

選択の場面では下家はイーシャンテンだったが、
9mは十分に危険な牌だったことがわかる。

仮に9mがチーでも、3pを食い取られて止められるため、
ケアに価値のある局面だった。


このように、明らかなチャンタの捨て牌相である下家に対しては、
端よりの牌をケアして内側の牌を切るのが効果的となる。

一方その際は、内側の牌がそれ以外の他家に放銃しないかどうかを、吟味する必要がある。

このバランスを上手く取れるかどうかが、スジ切るにおける成績を分けるポイントであると言えるだろう。



ラベル:天鳳 スジ
posted by はぐりん@ at 23:13 | Comment(0) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月17日

スジのどちらを切るか【生牌は常にケア】

まだまだ続く、スジのどちらを切るか。

そろそろ飽きた、という声も聞こえてきそうだが、
状況ごとにこれぐらい多くのテーマに場合分けできるということは、
それだけ成績に直結しやすいテーマであり、
人によって差異のつきやすい項目であるということは言えるだろう。


打牌選択に明らかな優劣のあるケースでは、間違う人は少なく、
逆に言うとどちらを切っても大差ないようなケースこそ、
実はそこに重要なテーマが含まれていて麻雀の実力が問われていたりする。

それを見極めるのが通常は困難なのだが、
スジ切るはそれに当てはまっていることが少なくない。

そういう点から重要度が大きいと言えるのではないだろうか。



さて、今回は生牌のケアだ。

今さらながらこのテーマこそスジ切るの本質というか、
他家に対するケアとしては最重要の項目と言っても過言ではない。



中盤までは、自身の河の強さや相手の攻撃に対する受けを考慮することもあるが、
終盤においては、他家は常に形式テンパイを狙っているため生牌をケアするのが必須となる。

また、トイトイの可能性がある仕掛けをしている他家がいる場合は、より生牌のケアの重要度は高く、
縦に偏っている場況(トイツ場)かどうかによっても左右される。


それを逆用して、アシストしたい場面などでは、敢えて生牌の方を切るのが効果的であることもある。
これについては他のトピックで触れたいと思う。


みなさん当たり前のように実践していることと思うが、
確認の意味も含めて、実戦例をご覧いただきたい。



case1
29835.jpg

東2局の親番。

ダブ東赤1のテンパイが入っている。

2pをツモって、どうするか?





29836.jpg

ピンズが安いので何気なくツモ切りたくなってしまうが、ここは5p切りが正解だ。

この巡目での生牌につき、ポンと言われるならまだしも、ロンと言われることもありえる。

7pが4枚見えにつき、58pに当たることはなく、
下家に58pでチーと言われることもない(8pが現物だが)。



29837.jpg

結果は対面が1000・2000ツモ。


2pは対面がトイツで、形的にはシャンポンの当たり牌になることも十分にありえた。

このように、場に安い色でも終盤は生牌のケアが必要となる。



case2
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東3局の西家。

終盤にカン2sチー、東バックのチーテンに取ったところ。


tenhou.14878.jpg

7sツモってどうするか?





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親の手出し3sがあるので意外と難しいが、生牌の方をケアして4s切りとした。

親の最終手出し1mが若干不自然なので、親のケアの比重を低めてもいいと判断できる。


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海底で上家から東が出てきて、2000のアガリ。

なんと、7sは上家のトイトイの当たり牌だった。

2sチーで上家の2000・4000ツモを食い取り、
5200の放銃を回避して逆にアガリをもぎとっているわけで、
一連の動きでどれだけの得失点差が生まれているかわかるだろう。

絵で見ると何気なくやっているように見えるが、
親の最終形を見ると、この4s切りが5800の放銃となっている可能性もあり、紙一重だ。


実戦では、親の1m切りに一瞬の間があったりして、テンパイ気配に優劣をつけることも可能となる。
このへんのアナログ読みを判断材料に加味していく。

逆に強者はそれを読ませないことに長けている。

親の打牌が澱みない場合、4sのケアが必要となり、
それは間接的に他家のミスを誘うことにも繋がるからだ。



case3
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東4局、トップ目の西家。

下家のホンイツ仕掛けに対して、親が仕掛け返したところ。

ドラをカンチャンでチー。


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私の手は「見」かと思われたが、終盤にまさかのテンパイが入る。

さて、何を切る?





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テンパイに取るなら、生牌をケアして6sを切りたい。

この6sは親に対して危険度が高いが、出アガリの効くテンパイにつき、勝負とした。

場況的に25mはアガリの感触も十分だ。


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結果は下家がドラで親に12000の放銃。

下家も親も予想より高い手のテンパイだった。


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仮に3sを切っていると、対面にポンテンが入っていた。

終盤はこういう事例が多いので生牌のケアが必須となる。


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3sを切っていると対面にポンテンが入り、私が6mを掴んで放銃となってしまう。

やるべきことを怠ると自分にとって損が大きくなる=局収支的にマイナスが増える、ということだ。



case4
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南3局、21200点持ち3着目の南家。

ラス目の親が9m、6sと2つ仕掛けている。

状況的に親のアガリだけは阻止したいところ。

さて、何を切る?





61491.jpg

イーペーコーを確定させたいところだが、丁寧に8mを切った。

親の仕掛けは34sターツ落としがあることから、トイトイが濃厚だ。

仕掛けどころの1mはもちろんだが、生牌の5mもケアしたい。

イーペーコーを確定させたところで、他家から発が出ることはまずないため、この局面で役ありにするメリットは大きくない。


61492.jpg

最終盤にテンパイが入った。

親は中のトイツ落としで回っている感が強いが、ここでも8mを切った。

親にテンパイが入って発が出てくる可能性はあるものの、その場合は河底でアガれる。


61493.jpg

私の一人テンパイで流局。


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選択の場面、実際はこう。

親のマンズの形からは5mポンでも何ら不思議はなかった。

ただ、「先切りの隣牌はシャンポンに当たりにくい」より、テンパイ必須という親の立場を考えると、
5mのトイツ固定の線はそれほど濃くないかもしれない。

とはいえ、トイトイのみの仕掛けの場合は先に決めるのも普通であるため、やはりケアしたいところだ。



case5
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南1局、微差のトップ目の北家。

ドラの中をポンして、大チャンス手のイーシャンテンだが、さて何を切るか?





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生牌の2sをケアして、5s切りとした。

厳密にはどちらも生牌だが、枚数的には2sの方がポンされやすく、
2sトイツからの方が仕掛けやすいはず。

自身の牌形、そして場況からトイツ場の可能性が高く、対面の手はトイトイ含みではないかと読んでいる。

トイツ場ということは私自身の手もトイトイまで伸びる可能性はあるが、
横でもそれほどアガリにくくはなく、トイトイにする必要はないという判断。

それよりは対面に2sをポンされるデメリットの方が大きいという読みだ。


43345.jpg

結果から記すと、8sで対面に1300の放銃となった。


43342.jpg

5s切った場面はこう。

2sはポンではなかったが、対面はトイトイで、当たらずも遠からずだった。

場況読みができれば、こういう場面でポンテンを回避できるケースも増えるだろう。

仕掛けているのが対面につき、ポンだけをケアすればいいというのがポイントだ。つまり生牌のケアが重要。


43344.jpg

余談だが、ここで仮に5sツモならば、今通った2sとのスライドで放銃回避が成立する。

奇しくも、5s先切りが「将来のスライドに備えた」打牌として機能することもありえたわけだ。

生牌のケアをすると同時に横に広く持つことで、スライドによる放銃回避が成立しやすくなる。

これは「334456から3を切るメリット」のトピックに通じる部分である。

ちなみに対面が敢えてトイトイに受けていないのは、58sがドラポンの私の現物だからだ。
場況的にはトイトイに受けたいが、かわしを優先したということ。

様々なトピックが絡んだ、見所の多い一局だったと言えるだろう。



case6
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南1局、トップ目の南家。

下家が900点と飛び寸。この手を下家からアガりきれればラストだ。


tenhou.20785.jpg

赤5sをツモって、何を切るか?





tenhou.20786.jpg

2sを切ると、なんと親のインパチに刺さる…

実は前回切った5sに下家のラグがあり、下家に対してケアした赤5sだった。

実際下家には25sの受けがあったため、間違いではなかった。

が、不用意な生牌切りは時としてこういった放銃に結びつくこともある。

この半荘は3着で終わった。


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字牌から切り出しているので、染めに見えなかった。

字牌先切りのお化けチンイツは意外にケアが難しい。



case7
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オーラス2本場、27300点持ち3着目。

トップ目とは8400点差。

狙い通りにトップ逆転条件を満たした満貫テンパイが入る。

対面が国士模様につき、この3sはあっさり出てくる可能性がある。


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当たり牌が出ないまま、赤5mツモ。

さて、どうしよう?





45162.jpg

ツモ切りとした。

逆転条件を満たしているので、赤を大事にする必要はない。

下家の5m切りから親はツモ切りが続いているので、5mは現状安全。

8mは生牌につき、ポンされる可能性がある。


45163.jpg

実際はこう。

下家には8mのトイツがあり、ポンテンが入ってもおかしくない形だった。

打ち手によっては、8mポンしてタンヤオに渡るという人もいるかもしれない。


45164.jpg

結局3sは出て来ず、トップ目下家がリーチからの500・1000ツモで終了。

点数のいらない状況では、赤よりも生牌のケアが重要となるケースもあることがわかるだろう。


ケアが無意味に終わることも多いが、
丁寧にこういう積み重ねをしていくことが長期的には大きな差となっていく。




ラベル:天鳳 スジ
posted by はぐりん@ at 23:33 | Comment(3) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月03日

スジのどちらを切るか【下家の仕掛けに対するケア】

引き続き、スジのどちらを切るか。

下家の仕掛けに対してどちらのスジを切るか迷う、わりとよくある光景ではないだろうか。

一昔前の赤なし麻雀ではペンチャンをケアする尖牌の3・7を切らないのが重要だったが、
赤あり麻雀が台頭してからは、赤絡みの4・6牌のケアの重要度が飛躍的に高まった。


これは、赤の枚数や鳴き祝儀ありかどうかなどルールによってもケアの度合いが変わってくるが、
天鳳のようにオーソドックスな赤1枚ずつのルールでは、相手の手役が何か、そして赤の所在はどこかを的確に見極めることが重要となってくる。

例えば、自身の手に赤がある場合は、4・6よりも3・7ケアの比重を高めるといった工夫も可能となる。


天鳳でもよくあるが、手役不明の仕掛けは相手の手役が何かをまず考えることが重要となる。
当然と言えば当然のことだが、しらみつぶしに考えるのは意外に骨が折れる。

例えば、

裏裏裏裏裏裏裏チー五萬六萬七萬チー一筒二筒三筒ドラ中

この仕掛けには、どんな手役があるか?(役牌は抜きとする)





一萬二萬三萬一索二索中中チー五萬六萬七萬チー一筒二筒三筒ドラ中

よくあるのがこんな形の三色。

赤五筒六筒七筒赤五索七索中中チー五萬六萬七萬チー一筒二筒三筒ドラ中

123だけじゃなく、567もある。しかも高い。

自分の手に三索四索五索六索とあって、スジ切るの選択となった場合に、
どちらも放銃となる可能性があるというのだから、いかにその場況における危険度を見極めることが重要かわかるだろう。




赤五筒六筒七筒八筒九筒中中チー五萬六萬七萬チー一筒二筒三筒ドラ中

一通はピンズのみ限定。

しかし、二筒三筒四筒赤五筒六筒七筒八筒とあって仕掛けるかと問われると仕掛けない人の方が多く、仕掛ける前の形を想像することで一通は除外できるパターンも多い。

一通は好形からは片アガリになりやすく、仕掛けを躊躇うことも多いため、三色に比べてかなり出現頻度は下がる。

手役のわからない仕掛けの類は、まずは三色を念頭に考えたいところだ。



下家の仕掛けをすんなりアガらせるかどうかは自身の腕次第という面もあり、
特に自身が沈んでいる親番など、下家に対して絞っていられない状況においてはスジ切るの巧拙が結果を左右することもある。

それが放銃に繋がるかどうかのみならず、下家にテンパイをいれさせないことが結局は自身にとって有利になる。

だからこそ、下家の手役を的確に見極めることが重要となる。


スジ切るが重要なのは、自身の手牌がほぼ変化していないのにもかかわらず、そのどちらを切るかによって結果に大きく影響を及ぼす可能性があることで、
放銃で終わるか、自身のアガリになるか局収支が激変する要素となる。



例えば、相手リーチにオリを選択した場合は局収支は激減するが、スジ切るの場合は自身の手牌は変化しないにも関わらず、その選択によって局収支は変化する。

これは、自身の攻めを継続しながら、相手の手牌に対して受けるという性質を持っているということである。

言ってみれば、攻めつつ受けられる、というのがスジ切るの特徴ではないだろうか。スジ切るの重要度はこの一言に尽きる。



それでは、実戦例から見ていこう。



case1
tenhou.21333.jpg

開局の西家。

四者仕掛けているところ、スジ切るの選択となった。さて、どちらを切るか?





tenhou.21334.jpg

直近通った7mを切りたくなるところだが、4m切りとした。

役牌が全部見えているので、下家の晒している789に関連する役、三色とチャンタをケアしたい。

しかも4枚目の7mとなればなおさらだ。


tenhou.21336.jpg

実際はこう。下家は純チャンで、7mを切っているとチーテンが入っていた。


tenhou.21335.jpg

次巡、無事にツモって2000・3900。

7mでロンと言われたらこのアガリはないわけだし、7mチーからカン2sツモられるパターンもあるかもしれない。
チーされて2sを止められるかもしれない。

チャンス手だけに繊細に捌きたいところ。



case2(加筆修正済み)
59115.jpg

開局の西家。ドラ3のチャンス手をテンパイしている。

下家の河がやたら派手だが、仕掛けている南はオタ風で手役不明の仕掛け。

6pをツモって選択となったが、どちらを切るか?





59116.jpg

6p切りとした。

晒している123sに関連する手役と言えば、123の三色やチャンタ系が本線となるため、3pの方をケアしたい。

自風の北暗刻なら69pも考えられるところだが、6pで打つ分には安い。

また、直近の手出しが1pであるというのも大きなヒントになる。



59117.jpg

実際はこう。

不十分形の123三色で3pを切っていると鳴かれていた。

鳴かれてもまだテンパイではなかったが(笑)

河の割には脅威の少ない仕掛けだったが、この3pがロンと言われることもあるだろう。


59118.jpg

この局は親リーチの当たり牌を掴んで2000の放銃。

か〜〜これ勝てないか!


59119.jpg

仮に3p切ってチーされていたら、下家の赤5mが発射されたかも?

発射されなくても即5mをツモっていた。牌山後悔機能発動。

正解を選んでもいい結果になるとは限らないのが面白いし、また難しい。



case3
44529.jpg

オーラス27000点持ち2着目の北家。

ドラドラ赤の仕掛けで逆転条件を満たしたテンパイを入れている。

ラス争い親の下家が5mをポンして、手出し8mとしたところ。


44530.jpg

6mをツモってスジ切るの選択となった。さて、どうしよう?





44531.jpg

3m切りとした。

ポン出し8mにつき、6mトイツの可能性がある。実際そうだった。

下家は第一打が2mにつき、3mがトイツという可能性は低い。

このへんは牌理で考えれば容易いが、前巡の4m切りなどもあり、緊迫した場面では意外と間違えやすい。

ポン出し牌や手出しツモ切りをきちんと把握しておく必要がある。


44533.jpg

結果は3人テンパイで流局。アガリまでは結びつかなかった。

この半荘は2着で終わった。


44532.jpg

皮肉なことに6mポンさせていたら、上家のツモった4sが私に流れていた(またかいな)。

かつ、下家は6mポンしたら7s→4sと切って私に放銃していた可能性もある。

このように逆の目が出ることもあるが、長い目で見たらプラスなはずだ。



case4
60795.jpg

東2局1本場の西家。

下家にドラの7pポンが入って場は沸騰している。

こちらもタンヤオでテンパイしたが、36sの選択となった。さて、どちらを切るか?


60796.jpg

6s切りとした。これは結構迷った。

4sのワンチャンスなので、カン3sよりもカン6sの方がありえるんだが、
ドラドラのチャンス手で579sだとしたら9s切るのが少し早いんじゃ?と思ったからだ。

この場面では自身の234の三色変化についてはほぼ考慮に入れなくていいだろう。


60797.jpg

ところが、これを赤絡みでチーされてしまう。やっちまったか。


60799.jpg

実際はこう。3sもポン材としてあったため、紙一重だった。

要は、赤を使い切れるカン2mの受けを残して、赤5sは絶対に使い切れる構えにしたということ。

赤絡みはこういう点から先決めがあるため、カン4カン6は警戒度を高める必要がある。


60798.jpg

この局は、上家から3pが出て1300で流すことに成功した。

天鳳位のタケオしゃん、ち〜〜っす。


6s鳴かせて上家が対応に回った結果、出るという不思議。対面に3pが行っていたら抱え込まれた可能性が高い。

これも逆の目が出ているが、テンパイを入れさせた時点で本来はマイナスの方が大きいだろう。



case5
60757.jpg

南3局、34100点持ちトップ目の北家。

仕掛けてテンパイが入っているが、58mの選択となった。

さて、どうしよう?





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8mを切ると、これをカンチャンでチーされてしまう。

4m先切りがあるので、5mカンチャン、5mシャンポンはなさそうだが、25mをケアしたつもりだった。


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上家のリーチ宣言牌を件の親が捕らえて、2900。

何とこれを機にトップを捲られたばかりか、放銃無くして3着まで転落してしまう。


60760.jpg

4m切りの後に2つ手出しがあるので5m切りも一考か。

4m切り後の手出しが多ければ多いほど、4mが孤立牌である可能性は高くなる。

また、4mが3枚見えのような場合は5m切りが良さそう。

さらに、8mが生牌なので8mケアの比重は高まる。

ただし、25mでチーされることも十分にありそうなので、一概には言えないが、
5mにシャンポンカンチャンがないことから、トータルで見るとわずかに5m切りが優位なのではないだろうか


60761.jpg

ここで5mを選ぶことができれば、テンパイの対面から2sがツモ切られて私のアガリ。

少なくとも、3着まで落ちることはなかったはずだ。


このように、スジ切る一つで順位に大きく影響を与えるような局面も往々にしてあるため、
仕掛けに対しては自分なりに読みを入れて、丁寧に対処したいところだ。




ラベル:スジ 天鳳
posted by はぐりん@ at 04:27 | Comment(6) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする