2019年12月22日

一手変わり三色の愚形リーチ判断

今日は三色同順について。

一言に一手変わりと言っても形によって変化の量は様々だ。

@
一萬一萬八萬九萬六筒七筒八筒二索三索四索六索七索八索ドラ北

ペンチャン形からの一手変わりは6m引きの1種のみ。
これだと変化枚数とアガリ枚数が同等につき、場況によっては即リーチした方が効果が高いと言える。
ドラがないのであれば8mを浮かせておいて他の強浮き牌からのくっつきを見るのがオススメ。

A
一萬一萬六萬八萬四筒五筒六筒七筒八筒九筒六索七索八索ドラ北

横伸びの牌姿からは三色変化枚数はぐっと上がる。36pツモで三色変化。
また、カンチャン形なら5mツモでピンフの変化もある。
赤入りならば三種の赤にも対応可能な手につき、ドラなしならダマ推奨の手となる。
赤inならばそれに満足してリーチというのがオススメだ。

B
一萬一萬四萬五萬六萬七萬九萬五筒六筒七筒五索六索七索ドラ北

手牌の中で三色が確定している黄金パターン。
こうなるとテンパイは仮の姿で、最低でもピンフ変化は最低ミッションであると言える。
@と同様強浮き牌ツモもしくはその前の段階で9mを切り、47m+αのくっつきテンパイに構えたいところ。


Bぐらいの手で即リーチする人はまずいないだろうから、むしろBは捌きやすい手ということは言える。
つまり、今日の本題は@Aのような変化量が微妙でやや悩む、といった牌姿を取り上げたい。


テンパイ即リーチというのは、相手の手を曲げさせるという意味で効果は大きいというのは周知の事実となっている。

ただし、レベルの高い卓になればなるほど攻め返しの精度が高く、2600クラスでもアガれないリーチは致命傷となる可能性も少なくない。

これは鳳凰卓で長く打っていれば如実に実感できることである。

将棋の新鋭、増田プロが「矢倉は終わった」という名言を残したが、豊島名人いわく「矢倉は全然終わっていない」とのこと。

赤入り麻雀でデジタルの波が「手役は終わった」という風潮を醸したが、今だから私が断言しよう。「手役はここから始まるのだ」と。


令和の時代は回顧の時代、過去の忘れ去られた麻雀の戦術が見直され、取り入れられる折衷の時代でもある。

麻雀においてもAI化の波がとどまることを知らないが、ただひとつ、まだAIは麻雀において人間を越えられていない。

テーブルゲームにおいて麻雀のAI化が遅れている理由は、理で選択するだけで勝てるほど麻雀は甘くない、それだけ奥が深いゲームであるということである。

これは過去の私の記事で触れている通りだが、麻雀においてAIが人間を越えられないという予測はどうやら願望になってしまいそうである。

そこで、AIが極まる前に私の中に「超感覚」を搭載し、AIを越える結果を出していきたい。

そのための努力を惜しまないようにしたい。滝に打たれたり、座禅を組んだり。


本題に戻って、一手変わり三色の愚形リーチ判断。

答えはひとつ。手変わると思ったらダマ、手変わらないと思ったらリーチ、それだけだ。

それではどーぞ。


case1
75859.jpg

南2局、27500点持ち微差2着目の親番。

テンパイが入ったものの、現状役なしドラなし。

親番を生かして即リーチもあるところだが、さてどうするか?





75860.jpg

2s切りダマとした。

3sは場況的に強いわけではないが、シャンポン固定よりは柔軟性はありそう。

変化はズバリ6p引きでドラと三色の一気に3ハンUPにつき、これは待ち甲斐もあるか。

不用意にドラを打たなくてもいいというのも大きい。


75861.jpg

たった1巡で持ってきた最高の変化。

3sはリーチで出やすい河ではないので、ここではダマにした。


75862.jpg

下家から即出て7700GET、これで一躍トップ浮上。

変化待ち、待ち取りが上手くいったパターン。

結局この半荘は2着で終了した。


75863.jpg

変化前、後ともにリーチではほぼアガリ目がなく、ラス目対面の攻め返しが待っている。

役なしからの3ハンUPは魅力が大きいので、じっと待つのも良策。



case2
75924.jpg

東2局、24500点持ち微差の北家。

テンパイだがイーペーコーの安目引きで役なし。

さて、どうするか?





75925.jpg

テンパイに取ってダマとした。

8s切っての取らずも面白い選択で、どちらかというと手役狙いならこちらが本線かもしれない。

7sの場況がややいいので、ひょっこりツモの可能性を残して。

マンズの好形変化枚数は多いとは言えず、マンズ待ちになってもアガリやすいかどうかは微妙。

これでマンズが4連形なら8s切りとするだろう。変化待ちはそれぐらい繊細。

45sツモで三色変化はもちろんだが、36pツモでイーペーコーの役あり変化も見ることができる。

高いレベルの卓では、アガリ逃しが致命傷にもなりやすいため、リーチが来た瞬間にツモという選択肢を残すことの価値が上がっていると私は考えている。


75926.jpg

上手く三色に変わって即リーチとした。

この変化なら先に8s切りでも裏目はなし。

この8s切りは5s待ちがやや盲点となる河だ。3s先切りがあるので。


75927.jpg

対面の追っかけが入るも、上家から出て5200。

カン7s即リーチでも結果7sをツモっていたが、裏なしなので500・1000。

むしろ相手が喜んでしまうアガリかもしれない。

放銃したのはオワタ十段(当時)。

彼も守備が強いが感覚派という意味では私と似ている部分があると思っている。



case3
76360.jpg

東3局、23500点持ち微差ラス目の西家。

親が仕掛けているところ、くっついたのは嬉しくない9sの方。

雀頭でファン牌の東は場に1枚切れている。

さて、どうしよう?





76361.jpg

これは難しいが、4s切りダマとした。

ソーズの下が強いので中膨れ形は魅力だが、いかんせん安い。

ドラが使いどころの5mで自身の手にないので、積極的にリーチと行きづらい。

ひょっこり7sツモに期待しつつ、東を生かしてかわすのであれば89s縦引きなども悪くない。


76362.jpg

そして即持ってきた6sの三色変化。

宣言牌は9sでソバテンとなるが、さてどうするか?





76363.jpg

即リーチとした。

デジタル的な観点でもリーチが正解となりそうだが、分岐の4s切りに仕掛けが入って流れてきた6sツモ。

これには確実に意味があるので、絶対の自信を持ってのリーチだ。


76364.jpg

一発で下家から当たりの7sが放たれ、8000となった。

仕掛けで入ったテンパイ即リーチのシステムに、手変わりの高目が加わっているのでこれは感覚的に強い。

8割方悪い結果にはならない、というイメージ。


76365.jpg

見ての通り、ソーズの下は極めて強かったが、私のツモ筋には一切いなかった。

9sを切っていると、有効牌をなかなか引けないまま、満足のいくテンパイが入らない。

7sも山に薄かったため、効果的なダマかどうかは微妙だが、テンパイに取りつつのとりダマは一定の効果を見込めるということがわかる。



case4
76463.jpg

南3局、15500点持ち3着目の親番。

ラス目の上家とはわずか1600点差となっている。

こちらは手なりでテンパイが入ったが、役なしドラなし。

押さえつけリーチなら脇は止まるが、ラス目の攻め返しが怖い。

さて、どうしよう?





76464.jpg

7m切りダマとした。

三色の変化は1p引きのみと、非常に厳しい。

即リーチは悪くないが、やや短絡的で結果はギャンブル的要素も強い。

この場合はドラツモの変化が打点UPというのも大きなポイント。

脇のアガリ目を消さないことで、無傷で親が流れる、というのもそれほど悪くないようにみえる。

リーチするなら迷わずが絶対で、迷ってのリーチだけはNG。


76465.jpg

たった1巡で1p引きと、最強の手に育ったので即リーチ。

仮に1mを切っていた場合は劇的な裏目に震えることになっていた。


76466.jpg

牌も応えてくれて、裏ドラも3mの4000オール。

これにて安泰の2着をゲットすることができた。

手を尽くしたならばあとは天命に委ねる覚悟ができる。大概悪い結果にはならない。


76467.jpg

裏1なら即リーチでも十分だったが、件の3mは山に1枚しかいなかった。

698mも強かったのでこれは結果に過ぎないが、1p2枚、ドラの9sも山に4枚残り、赤5sツモなど嬉しい一手変わりはそこそこあった。

三色変化を天秤にかけると、取ってダマにする手も有力とわかる。



case5
77043.jpg

東3局、25300点持ち3着目の南家。

2着とは微差で、ラス目が5600点と沈んでいる。

テンパイだが、三色には少しずれている。

さて、どうしよう?





77044.jpg

取ってダマとした。

8pの場況は不明だが、やや悪いぐらいか。

ドラ5sの変化を見た場合に、このテンパイ取りは自然と言える。

ドラ5s、6p引きの三面張、さらに見落としがちだが雀頭がスライドできるこのケースでは、69sツモで三色変化となる。

これぐらいの変化がある場合は、変化待ちに十分な妙味があるだろう。


77045.jpg

しかし、ダマのまま当たり牌を打たれてしまった。

リーチなら打たれていないと考えたとしても、気分はいいものではない。

アガリ逃しを見ているので、この局の押し引きはやや引きに方針を傾ける。


77046.jpg

直対2着目のリーチが入った直後に、嬉しい三色変化。

現物の9sをスライドできるが、アガリ逃しの型も気になるところ。

さて、リーチかダマか?





77047.jpg

追っかけとした。

ラス目リーチの現物待ちならばダマだが、2着目のリーチなら叩き合える。

少々打ったところでラスまではまだ余裕がある。

アガリ逃しの型よりも、点棒状況と変化の質、そちらの後押しが上回ったと判断した。


77048.jpg

これをはっしと引き当て2000・3900。

うむうむ、そうだろうそうだろう。

結果はたまたまだが、ネガ要素とポジ要素のポイントを自身の中で天秤にかけている。

いわゆる「利益衡量」というやつだが、麻雀の選択はこの精度がどれくらい高いかということにかかっていると言っても過言ではない。


このように、三色変化が見込める手では、とりあえずダマという戦略も十分に成立することが分かる。

一手先の変化を見据えることは煩雑で難易度が高いが、変化量だけでなく、変化の質という点に注目することができれば手牌の価値もまた違った角度で見ることができるかもしれない。



ラベル:天鳳 三色
posted by はぐりん@ at 22:26 | Comment(2) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする