2020年03月29日

フリーフォールの過程

さて、前回記事では特上落ちの危機についてお伝えした。

今回はそれに至る過程について実戦例から見ていきたいと思う。


私が経験してきた中で、絶不調というのはこれまで何回かあったが、
本気の超絶不調時というのは、放銃率うんぬんよりまったくアガれない、アガリ率が激低となる印象が強い。


好調時もしくは通常時は、仮にリーチ負けなどで放銃しても1回ぐらいは失点挽回のチャンスが来るものだ。

そのチャンスをものにして失点を帳消しにするから、一方的に負ける展開にはならない、これが普通だ。

しかし、絶不調時はそのチャンスを生かせるどころか、とどめを刺されるなんてことも少なくない。

配牌が悪くて、先制リーチすらなかなか入れられないのに、たまに手が入って勝負にいくと放銃する。

これを繰り返しているうちに、気持ちが萎えてまったく勝てる気がしなくなってくる。


七段でポイントを減らす過程においては、そもそも先制リーチすらまともに入らない、ということが続いた。

ラスを引く過程においては、例えば、あそこで早目に形式テンパイを入れていれば、よもやラスにはならなかったかも、などと振り返ってミスを確認することもある。

ただし、限りなく100点満点の打ち方でなければラスを回避できない、麻雀というのはそういう性質のものではなく、95点ぐらいの打ち筋でもきちんと続けていれば極めてラスを防ぎやすくなるはずである。

些細なミスだと思っている部分は、好調時には気にならない、ほんの取るに足らない部分にすぎない。

しかし、その細かい部分を検証するしかないほど、自身の手が細っている、勝つチャンスがそれだけ少ないということを表しているわけだ。

天鳳の鳳凰卓のような上位のレベルが極めて高いところでは、その5%が勝敗を大きく分けるかもしれない。これは確かにそう思う。

しかし、あまりに高い次元でのミスに捉われすぎると、逆に大局的な視点、本当に重要な部分をおろそかにしてしまうということにもなりかねない。

不調時に重要なのは、自分のフォームを崩さないように、メンタル管理を怠らないことだと私は思う。

木を見て森を見ず、にならないように、森のぬかるみにはまらないように、自分自身気をつけて取り組んでいきたいと思う。


それでは、不調の実戦例、どうぞ。



case1
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不調から間をおいて、久々の実戦。

メンタルもやや回復したし、今日はがんばろうという日の初戦。

自身の最初の親番で、対面が発をポン。


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立て続けに白もポン。

ちょ、ちょっと待って…


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そしてツモの声。

役満までは半信半疑だったが…


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ジャーンと開けられたのは、大三元。

久々実戦の最初の親番で、役満の親っ被りってマジなのこれ?

お前の不調はまだまだこれからさ、悪魔がそう囁いた気がした。


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こんな配牌でも役満になるんだから、ツモと鳴けるタイミングが大事。



case2
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東2の親番。

絶好の入り目、絶好の待ち。北家の仕掛けで入ったこの最終形。

え?これリーチしない人いる?


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下家から追っかけが入る。


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3m掴んだ瞬間気が遠くなったが、案の定ロンの声。

裏ドラが5mで8000。

史上最大の加点チャンスを大量失点で潰してしまう、この体たらく。

何をツモっても6000オールで大体勝負ありなのに…。地味に裏1も痛い。

不調時だったけどさすがにこれはアガれるだろう、と思っていたさ。


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リーチ時山5は十分だが、想像よりもやや少ないか。

下家はドラが浮いてるこの形から、7pを完全に吸収しての追っかけ。

巡り合わせもあるが、これは下家の打ち回しが見事だったと言えるだろう。



case3
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自身ラス目で迎えた南1局の西家。

上家が3フーロ目にドラポン。

こちらの手も十分形の勝負手だが、これは嫌だ。


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テンパイだが、どうするか?


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当然ながら、リーチ。

上家から直撃するチャンスも十分だろう。


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ところが、即2pを掴んで8000の放銃(ダブ南が4符で点パネ)。

上家は長考からの南切りで回ったかと思いきや、ただの待ち選択だった。

この選択を間違えないあたりはさすがといった感じ。


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147mは山に何枚いるでしょうか?みなさん、数えてください。

麻雀は枚数じゃないですよ、みなさん。先に山にいる待ちを選ぶことが肝心ですよ、みなさん。

つーか、三面張リーチが大失点チャンスみたいになってるのがこの不調時の特徴。

自分に手が入ってる時の勝敗ってめちゃくちゃ大事だよね。

この後なすすべもなく飛ばされる。ポイントが残り5ptになったのもこの時。



case4
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オーラス19800点持ち、3着目の北家。

ラス目の上家が2800点持ちで、トップ目の親が48400点とダントツ。

つまり、上家には満貫まで打てる1局勝負。


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白を2枚ふかしているが、ここから何を切るか?


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安全牌候補の北を切った。

もちろん、完全に受け重視で2sを切ろうかとも思ったさ。

ただ、直対の上家は私からハネ直条件、かつ私は親満も放銃できる。

ここで日和りすぎるのは順位戦略的に正しくないと思った。

満貫ツモで対面を捲って2着になれるので、ギリギリまでタンヤオ変化を見てその可能性を追おう、と。

不調を意識しすぎるとこういう場面で安牌を持ち過ぎになるきらいがあるので、それを是正した。

そもそも、白2枚の完全安牌がありながら、ここから捲られるなんてことがあるのか?

いくらなんでも私はそこまでヘボじゃないぞ、そう思っていた。


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予想外にラス目からのリーチが入る。

上家と私の点差は17000ジャスト。

ということは、ハネ直倍ツモ条件。それを満たす手が入っているというわけで、このリーチには絶対に打てない。

ここからベタオリを開始する。


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リーチ者の河が一向に強いままで安全牌が増えない。

完全安牌は1枚もなくなったが、ここから何を切るか?





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中スジの5pに手をかけると、親からロンの声。

これは想定内で、3着終了は固い。これはこれでよし。


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開けられた手を見て飛び上がった。

タンピン赤赤ドラ???

そしてまさかの三色!!


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この18000放銃でラス目と同点になり、座順でラス落ちとなってしまう。

ダマでインパチなんて入るかよ、そう思っていた私はいかにも甘かった。

結果だけ見ると受け重視にしなかったのは大失敗だった。


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この局面、8s切りも考えたが、8sは縦があるので。

上家への放銃を最大限避ける局面につき、5p切りは妥当だろう。

そして、惜しむらくはあの北を取って置きさえすれば、親が次巡2pをツモって決着という事実があったということ。

上家は8sの暗刻が裏ドラとなり、7pツモなら大逆転の倍満ツモとなっていた。これもすごい。

親の押しは見ていたが、河が強すぎて、ケアすべきスジが明確ではなかった。

そもそもこれだけの河で二者に弩級の手が入っているというのは恐ろしい。


この半荘は私に多大なダメージを負わせるのには十分で、相当にショックを引きずったことは確かだ。

ただ、私はこの局面でのダマインパチはレアケースだとやはり考えるので、今後も安牌は最小限でいいと現在も考えている。

2着目との差が10000点以上あったなら、ベタオリ体勢、10000点以内ならきちんと手を組みたい。



case5
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このドラ、鳴くかどうか?

普通鳴くよね?そして基本ゼンツ。


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8s持ってきて、どうするか?





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危険度は高いと思ったが、これを押すと当たり。

裏1で7700。

いやこれ、3900ならいいんだけど7700だとダメ。裏1があまりにも痛すぎる。

ドラの見え方などから言っても、対面のリーチの打点が極端に高いとは考えにくいから。

むしろ期待値から言ったらこちらの手の方が高いまである。

テンパイからの捲り合いにどうしても勝てない、そういう状況が続く。見た目にもわかりやすいだろう。



case6
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南3局2本場、5000点持ちラス目の西家。

ラス目の下家と熾烈なラス争いで、3700点差。

下家、3フーロからドラターツ手出しで、待ちが極めて読みづらい状況。

この点棒状況ならアガリやすさを選んでいる可能性も十分にある。


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私は5m勝負から、手の伸びを生かして、三色テンパイにこぎつける。

この8sはド急所で、8pのアガリの感触も十分。


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トップ目の親リーチが入って一発目。

嫌な5sを掴まされたが、さてどうしよう?





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ここはラス目だしオリない。当然のゼンツも下家に当たり。

なんと赤5s単騎で、3900。

心を折らせるのに十分なこの最終形、そして掴み様。もちろん、そう受けた下家が見事なのだが。


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8pの位置も紙一重で、本当に僅差の勝負。

このように、自身でも上手く打ってるはずなのに、結果がどうしてもついてこないということが多い。

上手く打ってると思っているのは自分だけなので、慢心や驕りを捨てて、謙虚に望むことが肝要ということ。



case7
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開局の北家。

ここから何を切るか?





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さすがにドラなしなら三色を見て赤5mは残すのが普通だろう。

もちろん、受け入れ的には赤5m切りが最大なのだが。


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あいた〜。これは痛い裏目。

ソーズの三面張テンパイを逃した。


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ドラでアガってたやん。。。これはちょっとくる。

7s切りで一旦、赤単騎に。


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んでもって、4枚目の4pにカン4pで刺さって2600の放銃、と。

この1局見ただけで、この半荘はもうダメだな、とわかる。

ツモにもてあそばれてるし、感触だけじゃなく、結果が良くない。



case8
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オーラス、極めて僅差で迎えたラス目の南家。

親と3600点差、3着目の下家とは1100点差。

つまり、三つ巴で3人ともノーテンが許されない。

私はテンパイ必須なのに、ツモが効かないし、鳴けないしでこの巡目にしてまだリャンシャンテン。

残りツモわずかというところから、やっとイーシャンテンになる牌が出て、これを鳴く。


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なんと私のツモ番が無くなった直後に、下家から中が出てきてテンパイを取ることに成功。

下家もテンパイ必須の状況につき、これでテンパイだろう。

ということは…


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まさかの対面がテンパイしてねー!

二人テンパイということは、親は際どく残って、私がラスのままの終了となった。


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親の4m切り。親はテンパイがほぼないところから私に仕掛けを入れさせているため、この打牌は審議だろう。

この巡目なら私は100%鳴く、鳴かざるを得ない。

ところが、私のツモを見てもらえばわかるように、親が慎重に8pあたりを切っていると、私は残り2回のツモでなんと自力テンパイが入るのである(!)

かつ、自然に下家と対面にもテンパイが入ることがわかる。

つまり、4mを鳴いてしまったがゆえに、私は自らラスの道を選ぶことになった、ということになる。

親は残りツモ1回でリャンシャンテンなので、私に対する有効牌をここで切るのは少々ぬるいかもしれない。

けれども、その打牌の善悪が直接的な順位を決めているわけではない、というところに注目していただきたい。

様々なパラメータが複雑に絡み合って順位を決めているが、短期的なものは偶然に左右されやすい、ということがわかるだろう。



そういう意味で麻雀の成績は長期で見るのが大事、ということになる。

こういう巡り合わせ、展開の妙も麻雀には重要ということである。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 23:58 | Comment(7) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月22日

【悲報】はぐりん、特上落ち寸前まで追い込まれる…

まずは、こちらをご覧いただきたい。


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今年に入ってからの不調は止まるところを知らず、鳳凰卓8500試合を越えて、初の特上卓降段戦を迎えることとなった。


特上鳳凰合わせて、私の最下限は七段800ポイント前後と記憶している。

つまり、降段戦はおろか特上落ちについては、プレッシャーを感じたことは今までまったくと言っていいほどなかった。

大体下限にタッチした後は安定して運気が戻っていき、自然とポイントが増えていく、そういう感じだったからだ。


今まで鳳凰卓で鎬を削ってきた猛者たちが特上落ちするたびに、そんなことがあるのかと驚いたり、ともすると優越感を感じたりして、他人事のように思っていた。

特上落ちが一度もないというのが私の誇りであり、ある種私の麻雀を支える自信の根源でもあったからだ。


ところが、今回その瞬間を目の当たりにした。

正直、震えた。

ある意味麻雀ぐらいしか取り柄のない私にして、その自我を崩壊させるべきクライシスに遭遇しているのだから当たり前と言えば当たり前だ。

困難に直面している人はその辛さは本人にしかわからない。

たかが麻雀。けれども、天鳳で闘っている者は己の存在をそこに賭けている。

人生の多大なエネルギーを投入して、負けたら人格を全否定されるレベルで落ち込む、そういう世界なのである。



140ptの段階でラスを引き、残り5ptになった時は、さすがに怖すぎて打てなかった。

なんせ5ptである。

トップ1回取ってもまだ降段戦、2着だと言うに及ばず。あと何戦このプレッシャーに晒されるというのか。

保存するレベルで打つのを拒絶しようかとも思ったが、麻雀から逃げることは私にとって良くない、そう思い覚悟を決めた。

落ちてもいいじゃない、また戻れば。なんて短絡的に考えられたらどんなに楽か。

みじめな気持ちはもう臨界点を越えている。たくさん鼻で笑ってもらおうじゃないか。

100日目に死んだワニと共に歩もうぞ!


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そして、私の特上降段戦が始まった。


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東4局の親番、配牌でトイツだったダブ東があっさり鳴け、わりと簡単な5800のアガリ。

うん、悪くない。ラスを引く感じじゃない。

ところが…


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手詰まりから5200の放銃(発のトイツ落とし)をした直後の南1局。

まあまあ上手に三面張テンパイまでこぎつけた。

これはそこそこ強そうだが…


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当然のようにラス目の追っかけが入る。


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ドラ。

もうここまで来るといちいち反応しない。まるで木偶みたいに感情は空っぽ。


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これがカンチャンに刺さって、5200。

この直撃で一気にラス転落。

喜怒哀楽も何もない、その時が近づいていることをひしひしと感じるのみ。


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ラス目で迎えた南3局の南家。

下家の放銃があり、3着目とは800点差。

ここにきて赤ドラドラの大チャンス手テンパイ。2p切りダマとする。


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5mをツモってどうするか?





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2mと振り替えると、対面にロンの声。3900。

さすがにこのロンで血の気が引いた。

オーラス親番、何もできる気がしない。いよいよか。


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オーラスの配牌がこれ。

形はいまいちだが、打点は悪くない。

精神面では極限状態だったが、この時私が意識していたのは、とにかく全力でこの一局のアガリに賭ける、ということ。

特上落ちのことは一旦忘れて、ただひたすらこの一局に集中する。

全てを無の感情に戻して、自分のできることをする。単純だが、麻雀において重要なのはこれだけなのかもしれない。


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比較的早い段階で南が鳴ける。


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そして、待望のテンパイ。

ドラそばのピンズは難しそうな待ちだが果たして…


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まだお前は終わってない、そういう声が聞こえるような、7pツモだった。

2600オールで値千金の3着浮上。これを値千金と言わずに何と言うのか。

喜びの感情も沸き上がらない。極限状態だからというより、まだ勝負は終わっていないから。


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次局、腹を括ってかけたリーチがツモアガれて裏1の3900オール。

これで突き抜け、一気にトップ争いに。

最終的には2着で終了した。

オーラスを迎えた時点で特上落ちの可能性は7割は下らなかったはず。

キワのキワで見た景色、そしてこの感情は言葉にはできないけれど、私は決して忘れることはないだろう。



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その後の降段戦を、2着・トップで凌ぎ、降段戦から抜け出ることに成功。

さらに、2着・トップ・トップと連対が続き、3ラスまで耐えられる状態に復活した。

さすがにこの日は小躍りしたよ。珍しく自分を褒めたかもしれない。俺、よくやった、と。


そして三連休最終日。今どうなっているかというと…


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自分でも信じられないが、原点まで戻ってきた。

あの降段戦以降、22戦ラスなし、13トップ。4連勝が2回。

こんなことあるの?ほんとに信じられん。


アガるということのハードルがあまりにも高すぎて辟易していた状態だったのが、あの半荘を境に180度変わった。

リーチが全部アガれる。裏ドラも乗る。丁寧に打ってるからミスもない。

短いスパンでは成績はブレるっていうけど、暴れっぷりが劇画チックで刺激的すぎた。


危機が去ったわけではないので、まだ私は油断していないが、今回の件で思ったことは、今までロングスパンで特上落ちの危険に晒されたことがないというのは、今まで私が「単についていた」だけではないのか、ということ。

それぐらい絶不調時に何もできずに落ちていくフリーフォールの無慈悲さを痛感した。

もちろん、メンタル的にミスをしやすいからその影響もあるんだけど、それを差し引いてもひどすぎたから。

思うに、試合数にかまけて1局1局を大事にすることを忘れていたため、神様が試練を与えてくれたのかもしれない。

久々に全身全霊で向き合って、初心を忘れないこと、一打一打に魂を込めること、これがいかに大事かを思い出させてくれた。


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私のRateの推移を見たら、直近のグラフが何かに似ている。

そう、コロナショックで暴落した株価のチャートにそっくりではないか!

これは、私の麻雀が、世界経済と連動している?

というか、私の方がいち早く下落トレンドを形成していたようだが(笑)

私の復調と共に、世界経済が底入れすることを願いつつ、日々奮闘していく所存であります。やるしかないんや!



posted by はぐりん@ at 21:39 | Comment(2) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月15日

裏スジ構成牌が引っ張られる理由

引き続き、裏スジにおける牌理について。


今回は、裏スジ構成牌が引っ張られる理由について考察してみたい。

宣言牌まで引っ張られる理由を考えることは、相手の手を読む上で大きな情報となるからだ。

三筒四筒六筒とあったら、ターツ候補が足りている場合は6pはさっさと切り飛ばしたいと考えるのが普通だろう。

しかし、ターツ候補が足りていても6pが引っ張られるケースがある。

それは一体どういう場合だろうか?


@好形変化強化版 頻度C

二萬四萬五萬五萬五萬六筒七筒二索三索四索六索七索八索

ピンズで雀頭ができればカン3mテンパイになるため、受け入れ重視で残っている。
牌効率で残るのはオーソドックスだが、やはり裏スジ方面が複合形で厚く持たれていることが多い


A手牌の伸びを見る(愚形ターツのカバー) 頻度B

三萬四萬六萬一筒二筒七筒七筒三索四索五索六索七索八索

ペン3pの比重が高いので、マンズの伸びを見て6mを温存している。
裏スジ構成牌を残すことで、4連形を作りやすく(5mツモ時)、好形への渡りを打つことができる


B手役狙いの天秤 頻度A

三筒四筒六筒六索七索東東東西西發發發

ピンズ方面が伸びたら一気にソーズを落として寄せる。
ホンイツに限らず、三色、一通、チャンタなど、あらゆる手役で裏スジからの渡りが打たれる
赤入りだと打点が見合う場合は形を決めてしまうケースも多く、赤なしの方が引っ張られる傾向が強いだろう。


Cクイタンを視野 頻度C

一萬二萬三萬四萬五萬七萬七筒七筒三索四索五索六索七索

カン6mがチーできればアガリは固い。
こういうケースで7mを引っ張ることが多いのは、思い当たる節があるのではないだろうか。


Dたまたま手に残っている 頻度D

三萬四萬六萬七萬八萬四筒五筒六筒八筒八筒六索七索九索

安全牌気味に手の内に残している、ということは意外と多い。
9sは安全牌だが、宣言牌が9sだと8sが出にくくなるので残し方に注意が必要と言える。


E敢えて引っ張っている 頻度C

二萬三萬四萬六萬七萬八萬三筒四筒八筒八筒二索三索五索

5sが早すぎると14sがケアされやすいため、ギリギリまで引っ張って匂いを消している。
宣言牌における裏スジがやや安全という認識が広まったゆえに、それを逆手に取る打ち手も最近では増えたように感じる。


それでは、実戦例から@〜Eを順番に見ていきたいと思う。


case@
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東4局、ラス目の南家からリーチが入る。

7pを使い切りつつ捌く方針で、8pチーとした。


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ところが、2着目の親から追っかけが入る。


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1pのポンテンに取れるが、さてこれを鳴くか?





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スルーした。

全体の河として、親の宣言牌裏スジ方面がやや高い。

中バックのアガリ目自体がそれほどでもないし、通った1pを安全牌として使えることも加味して、自重することにした。


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結果、親が上家に2600の放銃となった。


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親の手は、この十分形から入り目6sは絶好。

2pが通りさえすれば負けはない、ぐらいの感触だったに違いない。


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ピンズの中ほどが高いので、こういうケースでは3pも十分に危険。

超絶危険なまたぎの1pが通ったからこそ、3pの危険度はさらに増していると考えることができる。

勢いポンテンに取りたくなるところだが、スルーから回ったのは冷静な判断だった。

ポンからの3p勝負だと、親に3900の放銃となっているところだった。



caseA
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親の対面からリーチが入っている。

唯一のスジ9sはドラだが、さて何を切る?





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これは安全でしょうと2sに手をかけたところ、当たり。

裏1の5800は何気に痛い。

親の河からは間4ケンがもろに浮き出ているものの、ソーズが安くて複合形もあまりなさそう。

通常25sはまずまず通りやすい河に見える。

それではなぜ6sが引っ張られたのだろうか?


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対面はここから打1s。

6sを残しているのは、カン7mの愚形が残っているからだ。

5s引きならひとまず8mを切ってマンズとソーズの4連形2種に。この変化が大きい。

二度受けの7sツモは微妙だが、それでもカン7mに委ねるよりはマシだと考えられる。


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カン7mズバリなら、迷わずのリーチ。

愚形が残っている場合、手の伸びを見て裏スジ構成牌は温存される傾向にあるため、注意が必要だと言えるだろう。



caseB−1
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トップ目の北家がリーチ。

3s5sと切っているところから、さらに3s手出しでリーチ。

3sが手牌に関連しているとすると、どういうケースが考えられるだろうか?


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ここから何を切るか?

4sはかなり通りやすそうな河に映っていたが、生牌の南とドラが切れないため、ここは丁寧に現物の3s切りとした。

25sがかなり強く見えるため、南重なりなら4s切りリーチも視野に入れていた。


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しかし、対面の宣言牌4sがまさかの当たり。

裏はなしの3900。


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上家は345三色を見てカン4sダマからの、ピンフ変化だった。

不自然な3s手出しはこういう理由によるものだった。

一手変わり三色などのケースでは、愚形ダマからこういうパターンが多くなるので、不自然な手出しは裏スジ待ちに留意する必要がある。



caseB−2
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東1局の南家。

ここから何を切るか?





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1m切りとした。

なぜなら346形のソーズの方が伸びが見込めるからだ。

5sなど引こうものならテンパイ取らずとしてソーズ一気寄せとするだろう。


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25mが先に埋まれば喜んでリーチする。

下家がマンズ模様だしね。

かくして宣言牌裏スジ待ちが出来上がった。


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安牌に窮した対面から出て、裏1の6400。

50符だと裏ドラ1枚がでかいやね。

ご覧のように、安全牌に窮すると宣言牌またぎスジより裏スジの方が出やすい傾向にある。

そういう意味で裏スジ構成牌をギリギリまで引っ張ることには一定の意味がある。

この場合はドラ1sだけにカン2sもあるけどね。



caseB−3
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上家からリーチが入る。

宣言牌は7p。


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チートイツテンパイだが、さてどうするか?





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場に見えている枚数から36mの方が急所だろうと、3pを切るもアウト。裏1の2600。

さすがに裏スジを勝負するにはピンズが高すぎたか。


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ピンズが上方面に伸びた際に、一通が現実的ということ。

一通の渡りを打った7p残しだった。

単純に好形への渡りだけでなく、このように手役との天秤というケースも多いため、特に点棒がない人の宣言牌裏スジ待ちには注意が必要となる。



caseC
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ペン3pが入って36pの即リーチを打つ直前。

7pを残しているのは、8pツモの伸びを見ているのみならず、3p6pをチーテンに取る可能性も見ている。

つまり、7pを取って置いているのはクイタンへの渡りも見ているということ。


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無事に高目が出て、7700。

飛ばしてトップ終了となった。



caseD
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南1局、2着目の上家からリーチが入る。

私は現状ラス目の親番につき、ギリギリまで攻め返したいところ。


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巡目が少なくなってきたので、流局テンパイを目指して仕掛け始める。


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よっしゃよっしゃ!海底間際で上手くテンパイを入れられた。

色々と選択はあったが、6mを使い切ってテンパイに漕ぎ着けたのは大きい。


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海底…で持ってきたのはまさかの9m!

さて、何を切る?





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2mに近い方の3m切りとした。

両面に当たる危険度はほぼ差がないはず。

けれどもこの掴み方は69mに当たる気配がビンビンするぜ!


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これが無情にも当たりって、何切っても助からんや〜〜〜ん(>_<)

究極のスジ掴まりは、ドラ暗刻に河底付きで12000の致命傷。

必死にしがみついたテンパイだけに、ここでオリるのはなかなか難しい。


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上家の手に残った2m、これはおそらく安全度重視でたまたま残った2mだ。

5sを引っ張るのが巡目的に危険だと考え、より安全な2mに振り替えたと。

結果、裏スジ369m待ちが残ったがこれはたまたまの可能性が高い。

こういうケースもあるので宣言牌の意図を読むことが無意味に終わることもある。

3mはペン3mがあるので、組み合わせ的には9mより危険度は高いはずだが、実戦上は9mの方が極めて切りづらく感じた。このへんは感覚。

対面の仕掛けも踏まえると、9m切りの方がいいかもしれないが。



caseE
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東3局、3着目の南家。

ここから何を切るか?





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456の変化もあるため、6pを残した。

ズバリのカン3s引きで即リーチといったわけだが。

6pを引っ張ることで、ある一定の効果がある。


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対面視点から、私のリーチを見てみよう。

離れ両面ターツ落としの外側からバージョン。

7pから切ってる理由はイマイチわからんが、58pだけは切れない、こういう印象を与える河になっているだろう。

58pはかなり危険だが、それじゃあ25pはどうだろうか?


tenhou.15720.jpg

6pを引っ張ったことで、58pは切れないが2pなら通りやすそうというミスリードを誘うことに成功した。2600。

仮に6pがツモ切りで、最終手出しが1mだとすると、河の印象がガラリと変わって25pの比重がかなり高くなる。

想像してみるとわかるだろう。

裏スジ構成牌を引っ張ることで、裏スジが通りやすい一定の効果を与えることがこのことからもわかる。

この性質を利用して、裏スジ構成牌を宣言牌まで引っ張るケースが最近ではよく見られる。

当たり牌の出やすさを考えた場合に、必然的に導き出される手順であるため、精通している人ほど河の見せ方に気を使っている印象もある。


裏スジ構成牌を先に切っているより、確実に出アガリがしやすいという効果があるため、危険度を勘案しながら上手に使いこなすことで、アガリ率UPにつながるだろう。

逆に言うと、それを利用する猛者も増えているため、宣言牌裏スジ待ちは一昔前より危険度は高くなった、と考えるのが妥当だろう。

勝手読みは禁物、ということである。



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2020年03月08日

宣言牌裏スジ待ちになる牌理

前回記事では、宣言牌裏スジが好形にやや刺さりにくいということを紹介した。

それでは逆に、宣言牌裏スジが待ちになるパターンにはどのようなものがあるのだろうか?

今回はそれをまとめてみたい。


愚形待ちが絡むとパターンが膨大になってしまうため、今回は好形(6枚以上待ち)に限定した。

宣言牌裏スジが待ちになるパターンは限定されるため、その傾向を把握することで、通りやすいケースを増やせるかもしれない。

私見ではあるが、その出現頻度もA〜Eで示した。


宣言牌裏スジ待ちになる牌理(好形)

@単純牌効率 頻度A

二筒四筒四筒六筒七筒ツモ三筒


A複合形 頻度B

三萬四萬六萬六萬五筒五筒六筒六筒七筒八筒ツモ二萬


Bノベタン・亜両面 頻度B

三萬四萬二筒三筒四筒五筒六筒ツモ二萬

三萬四萬三筒四筒四筒五筒六筒ツモ二萬


Cカンチャンからの変化 頻度C

二萬四萬ツモ五萬


Dシャンポンからの変化 頻度C

四萬四萬五萬六萬七萬三筒三筒ツモ六萬


Eエントツ形 頻度D

三萬三萬三筒四筒五筒五筒五筒六筒三索四索ツモ二索


F暗刻からの1枚外し 頻度E

三萬四萬四筒四筒四筒六筒七筒ツモ二萬


見てきた中で、何か気づいたことはないだろうか?


そう、単純両面待ちになるケースが@CFしかないのである。

しかもCは変化につき先制時ではないし、Fはレアケースなので、単純両面になるケースはかなり限定されることがわかる。

このことから、宣言牌の裏スジが待ちになる際は、

・その色の周辺が厚く持たれていることが多い

・リーチ者の河にその色が高い(周辺を捨てていない)ことが多い

という傾向を導くことができる。


この性質を利用すれば、自身に周辺の色が厚い場合、複合形の可能性が低いとして裏スジの安全度が高まりやすい。

(ただし、その場合は宣言牌周辺の愚形待ちの可能性も高まるため、一概には言えないが)

例えば、リーチが好形である可能性が高く、かつ宣言牌からの複合形を否定する材料が自身の手の内にある場合などに宣言牌裏スジを通しやすいと言える。

しかし、この条件に明確に合致するというのはなかなかないため、「大体なんとなく」通りやすそうかどうかをこの傾向に当てはめて考えてみるのがいいだろう。


それでは、@〜Fを番号順に実戦例から見ていきたい。



case@
tenhou.11257.jpg

対面が8pカンして4s手出しリーチ。


tenhou.11259.jpg

5pチーテンから6mをツモって好形に変化した。

さて、どうするか?





tenhou.11260.jpg

3m勝負とした。

かなり危険度は高いが、安全牌に乏しく、好形変化の流れに乗じることにした。


tenhou.11261.jpg

結局、親がツモって4000オール。

宣言牌裏スジの58s待ちだった。


tenhou.11262.jpg

8pカンで持ってきたのが4m。

牌効率的に手元に置かざるをえない4sにつき極めて自然な手順だ。

自然に打った結果、宣言牌裏スジ待ちになるということも少なくなく、これがある以上安全度が劇的に高まるということはない。



caseA
tenhou.15333.jpg

下家リーチの宣言牌が8p。

こちらも仕掛けでテンパイだが、一発目に掴んだのは裏スジの7p。

さて、どうしよう?





tenhou.15334.jpg

7pを押すも高めイーペーコーに刺さってアウト。8000。

通っていないスジも多いが、最終手出し8pをどう見るかというところ。

ピンズの周辺がわりと見えているので複合形には刺さりにくいと思ったが。

ダブルツーチャンスでは足りず、ワンチャンスぐらいはほしい。

裏スジで刺さるとイーペーコーが絡んでいることも多く、そこそこの打点は覚悟しなければならない。



caseB
52872.jpg

ラス争いの親からリーチが入って一発目。

こちらもドラドラで簡単にはオリたくない手。

さて、何を切る?





52873.jpg

裏スジの2m切りとした。

3468mからだったら、6mから切るでしょ常識的に考えての意。

さすがに一発目に4pは切りづらい。


52874.jpg

これが当たるんだな。一発で7700。

自信を持って切っただけにこれはショックが大きい。Gショック。


52875.jpg

親は十分形からこの入り目。

雀頭不在時によくある宣言牌周辺のノベタンリーチだった。

前巡の8m手出しからターツ落としに見せているのが巧妙で、まんまと引っかかってしまった。


52876.jpg

ノベタン三面張の可能性も見た8m残しは実戦的。

超十分形イーシャンテンからメンツ先埋まりのノベタンはよく見られるところ。

このケースでは、ノベタンを匂わす河の特徴が一切ないため、待ち読みは困難だ。

ノベタンの可能性が高まる河としては、両面ターツ落としの単騎仮テンから他のメンツにくっつくパターン。

また、トイツ落としがあるケースではノベタンになりにくい。



caseC
55225.jpg

下家からリーチが入っている。

ドラの発が切りきれずに、8sのトイツ落としで回る。


55226.jpg

上家から7mが出て、チーテンに取れるが、これを鳴くか?





55227.jpg

取って3s勝負するもこれがアウト。3900。

第一打に8s切ってる7s最終手出しをどう見るか。

357sからの7sも考えられるが、それならカン6sに取りそう。

7s引っ張っている以上、5sが手の内にありそうで、5sトイツが実戦上多い気がする。

ソーズの中ほどは厚く持たれていてもおかしくないが、それなら第一打8sが矛盾する。

宣言牌裏スジ待ちはそこまでない河というのが私の感覚だ。


55228.jpg

実際は、カン6sダマからの好形変化だった。

孤立58sから8sを切ったら7sが先にくっついたというパターンだろう。

第一打の8sがミスリードを誘っていて、カンチャンからの変化はややレアケース。

総合的には36sは通りやすい河だと考えられる。

たまたまここでは刺さったが、こういう場合の裏スジは若干通りやすいというのを感覚的に理解しておくのがいいだろう。



caseD
54303.jpg

ラス争いの対面が3s手出しリーチ。

こちらもテンパイからソーズの選択となった。

さて、何を切る?





54304.jpg

7sを勝負すると、ロンの声。

5sツモをケアしたかったのと、自身のアガリ目を重視した結果、裏目に。

8sからのペンター落としは47s残りの可能性も十分。

牌理的にカン6sに当たることはまずないため、ここは安全度重視で6s切りの方が良さそう。


54305.jpg

一発ドラ1で8000は痛い。

この場合、ソーズの中ほどがほとんど場に見えていないため、複合形が十分に考えられる。

こういうケースでの宣言牌裏スジは結構危険であることがわかるだろう。


54306.jpg

ソーズのペンチャン落としはここから。

この時点では47s受けはないが…


54307.jpg

シャンポンダマからの好形変化だった。

3sがワンチャンスだけに、またぎの可能性は特別高くはない。

となると、厚く持たれていそうな内側の方が危険かな、という風になんとなく感じ取れればOK。



caseE
70491.jpg

テンパイしたが、何を切るか?





70492.jpg

7m切りとした。

場況不明のマンズの上に対し、7sがかなり拾えそうな場況に思えたため。

ちなみに、リーチだと7mの裏スジが待ちとなる。

エントツ形では、エントツ部分で宣言牌裏スジ待ちとなることも多い。


70493.jpg

これがズバリで、6m即ツモの2000・3900。

実際には58mはどっさり山だったのは誤算だったが、アガリはこちらが早かった。



caseF
55257.jpg

両面が先に埋まって、ひとまず1p単騎に受ける。

この1p絶テンだべ。5200でも十分。


55258.jpg

赤5pを裏目ってしまった。

ダブ東ポンの親にこの5pは通るだろうか?





55259.jpg

これが通らず。ド高目の11600を献上してしまった。

最終手出しが4pにつき、通常はそこまで58pの危険度は高くないように見える。


55260.jpg

4p最終手出し。これがカン5p待ちからの58p変化ということは100%ない。

なぜなら私が前巡に5pを切っているからだ。

このことも赤5pを切る後押しとなっているのだが…


55261.jpg

なんと4pは暗刻からの1枚外しだった。

なかなかにレアなケースにぶちあたったぜ。

たまにこういうのがあるから、読みの過信は禁物ということである。


全体を通してみると、裏スジ方面の河が高いときに裏スジ待ちができている傾向がある。

パターンを類型化してはいるが、組み合わせで見ると裏スジ待ちも十分に危険度が高いとわかるだろう。

重要なのは傾向から安全度が高まるケースを肌感覚で掴む、ということである。

例えば、本記事のcaseCの36sは通常危険度はそこまでではなく、caseDの47sはかなり危険度が高い。

このへんの差を認識できれば着実にステップアップしているはずである。


さて、次回はこれに関連して、裏スジ構成牌が引っ張られる理由について掘り下げてみたい。

牌効率以外で引っ張られるケース、打ち手の意図について考察していきたいと思う。



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2020年03月01日

宣言牌裏スジはわりと安全

今回は宣言牌裏スジ待ちについて。

宣言牌裏スジが待ちになりにくいのはれっきとした理由があって、牌理上有効牌として機能しにくいからだ。


二萬三萬四萬二筒三筒九筒九筒三索五索七索八索九索西ツモ二索ドラ九筒

ここから何を切るか?

ターツ候補の決まっている手では、基本的に余剰危険牌は先に処理される傾向にある。

5sを残すことにメリットがないので、ここは当然5s切りとなる。

これはシャンテン数に依存しないが、テンパイに近い方がその傾向は強いと言える。


二萬三萬四萬二筒三筒九筒九筒二索三索九索九索九索西ツモ二索ドラ九筒

それではこれならどうか?

先ほどとは違って、テンパイチャンスが増えるため、西を切る人が多いだろう。

リーチ宣言牌において裏スジよりもまたぎスジの方が危険度が高いのは、余剰牌の機能が、またぎ待ちの方が有利に働きやすいからだ。


「序盤の裏スジ、中盤のまたぎスジ」という格言もあるように、序盤に切られている牌の裏スジが待ちになりやすいのは、牌理上機能しにくい牌から処理され、かつ危険度が高いからである。

深く考えずとも、これは定跡として理解できるだろう。

これは単純な牌理だが、「いらない牌から先に切られる」というのは麻雀の基本的な構造であり、局面がより複雑になってもこの基本の延長線上として考えていくことで正解を導ける。

例えば、鳴き読みが顕著な例で、手牌が短くなればなるほど、手牌は必要な牌で凝縮されていくわけで、手出し牌の意味合いが大きくなってくる。


宣言牌裏スジが待ちになる牌理については次回でじっくりと解説するとして、

今回は「リーチ宣言牌の裏スジはやや安全度が高い」という性質をどのように利用するのか。

具体的に実戦例からその局面をピックアップしてみた。

それではどうぞ。


case1
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東3局、26600点持ち2着目の北家。

ラス目の親から先制リーチが入っているところ、こちらも三色のテンパイとなった。

さて、どうするか?





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8mを押した。

8000のテンパイにつき、これはまっすぐという見方もできるが、ラス目のリーチだけにある程度危険度を吟味する必要がある。

4mが関連牌なのは間違いないが、4mがワンチャンスになったのでマンズ自体の安全度はやや上がったように見える。

複合形の58mやカン8m待ちということもありえるが、感覚的にはカン7mやその他の色の方が危険度が高い、実戦ではそのように読んでいる。


tenhou.11225.jpg

すぐに2pが出て、ラッキーの8000。

下家リーチは十分形の高打点だった。


tenhou.11226.jpg

雀頭が最後に出来ての36s待ち。

マンズは出来メンツで、概ね読み通りの牌姿だった。

この場合は雀頭が流動形なので直接安全度に差はなく、36sが58m待ちになっていてもおかしくはなかった。

ただ、裏スジ待ちになる組み合わせがやや少ない、ということを踏まえていればこういう場面で勝負に行きやすいと言える。



case2
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南3局1本場、31400点持ち2着目の親番。

トップ目の上家からリーチが入って一発目。

現状同点ラス目の二者とは差があり、トップまで見てもう少し粘りたい。

さて、ここから何を切るか?





tenhou.27841.jpg

5s切りとした。

上家リーチは8s→6s切りというまたぎ超危険コンボになっているので7sは使い切る方針とした。

ソバの5sは一見危険に見えるが、3sが早いということと6sを最後まで引っ張っているので25sの安全度はまずまず高いと考えられる。


tenhou.27842.jpg

7sが通って形になるも、上家がツモって2000・3900。

対面から追っかけが入ったのでまあ良しというところ。


tenhou.27843.jpg

上家の入り目はまんま47sだった。

牌理上、宣言牌裏スジよりまたぎスジの方が危険であることを如実に物語っている。



case3
35209.jpg

南2局、39000点持ちトップ目の西家。

3着目の南家から先制リーチが入っている。

こちらの手もイーシャンテンだが、アガリはやや厳しく、安全牌もそれほどない。

さて、何を切る?





35210.jpg

7sのトイツ落としとした。

現物の赤5pを抜いてその後凌ぎ切れるかどうかというところ。

またぎにかかる24sに手はかけられないので、苦渋の7s切りとした。

情報のないマンズに手をかけるよりはマシという判断。

とはいえ、ソーズの中ほどは見えていないので47sは複合形で待ちになっている可能性も十分にある。

トップ目としてはリスクを取りすぎているという見方も普通だ。


35211.jpg

7s切りのメリットは2巡凌げる、ということ。

たまたまここでは4pが通ったが、赤5pを抜いても次に困ってしまう可能性も高かった。

7sを通しているうちに、手詰まりが解消されそうな感じになってきた。


35212.jpg

結果、上家がツモって700・1300。

見えていないソーズが厚く、47sは十分に危険だったことが分かる。

攻守判断としては微妙なところだが、情報のないところから切り返す手段として考慮の余地はあるのではないだろうか。



case4
tenhou.21463.jpg

東1局2本場、22200点持ち微差ラス目の北家。

三者が仕掛けていて、南家から先制リーチが入っている。

持ってきたのは暗刻スジの2m。

さて、どうしよう?





tenhou.21464.jpg

これは自重した。

牌理上の安全度はやや高いとしても、ドラまたぎにつき、放銃時の打点が高い。

下家にロンと言われることはなさそうだが、6枚見えの25mは切りきれないと判断した。

この場合、上家の仕掛けに対して6mを絞っていた、みたいなことも考えられるからだ。


tenhou.21465.jpg

下家が上家に1000点の放銃となった。

リーチの待ちはモロヒのドラ。

それよりも下家の仕掛けが高く、2mはチーテンだった。

6mが関連牌だとすると、リーチには25mは当たりづらいことがわかるだろう。

牌理上当たりづらいとは言っても、当たる可能性は十分にあるため、使いどころ・勝負所を見極めるのが肝心と言えるだろう。



case5
tenhou.10633.jpg

南2局1本場、26000点持ち2着目の北家。

対面からリーチが入って一発目。

ドラの白が浮いていて攻め返しづらい手牌。

下との差はそこまで離れていないため、放銃がラスに結びつきやすい状況となっている。

一発目はひとまず8s切りで迂回とした。


tenhou.10634.jpg

なんとかかんとか凌いでいたが、いよいよ安牌が尽きた。

さて、何を切る?





tenhou.10635.jpg

宣言牌裏スジの3m切りとした。

白トイツ落としの方が放銃率は低いが、放銃時の打点が高い。

孤立3mなら選ばず、2巡凌げるというのも大きい。

2mが宣言牌だけにペン3mなどの放銃が怖いが、白以外で選ぶとなるとこれか。

2mがワンチャンスでなければやや選びにくいかもしれない。


tenhou.10636.jpg

結果は対面がツモって裏1の1000・2000。

カン7mの愚形だが、マンズは厚く持たれていた。


tenhou.10637.jpg

入り目は69sで、マンズはこの形。

ペン3m受けがあるとはいえ、他と比べてそこまで危険度が高いという感じもないだろう。

下家の2mにラグがかかっているなどの情報があれば、より3mの安全度は高まりやすい。



case6
72120.jpg

開局の南家。

下家リーチに親が追っかけといきなり鉄火場に。


72121.jpg

共通安牌がないが、何を切るか?





72122.jpg

親の現物で、下家の宣言牌裏スジの7m切りとした。

白切りと悩むところだが、2件に通っていない白よりは少しマシだと考えた。

ピンズの上、マンズの下ともに危険度が高く、かなりオリの難易度が高い。


72123.jpg

結果、下家がツモって1300・2600。

親の現物の9mに手をかけているとアウト。

これはなかなか危なかったが牌理上、宣言牌またぎスジの方が危険度が高いということはこの例からもわかるだろう。


72124.jpg

下家の入り目は3mだった。

牌理上、最終手出し8mで7mが待ちになる組み合わせはそれほど多くない。

7mシャンポン待ちになる可能性が低いのと、両面待ちになる条件がややハードだからだ。


見てきたように、宣言牌またぎと宣言牌裏スジには明確に危険度の差があることがわかるだろう。

この特性を生かすことで、安全牌に困ったとき、際どい攻め返しをしたいときなど、ギリギリの凌ぎができる可能性がある。

レベルの高い卓ではベタオリの難しい局面が増えるため、そういう場面で使える頻度は多くなるかもしれない。


次回はこれと関連して、宣言牌裏スジが放銃に結びつく牌理について紹介したい。

用法・用量を守って服用することの重要性、次回もワンセットでご覧いただきたい。



ラベル:裏筋 定跡 守備 天鳳
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