2020年07月12日

条件付きリーチの気配は一発消し

今回は、一発消しが有効な局面について。

一発消しの使いどころというのはなかなか難しいが、一発消しが最も有効となる場面がある。

一体いつだろうか?



それは、オーラスにおける下位者のリーチが一発・裏ドラが必要などの条件付きリーチの時だ。

不確定要素が減り、順位が確定しやすいオーラスに近づけば近づくほど、一発消しの価値は高まる。

しかし、500・1000で捲られる時にわざわざ一発消しを考える人はいないだろう。

これはつまり、相手が逆転条件を満たしているリーチの場合は一発消しをしても意味がない、ということである。


逆に言えば、逆転条件を完全には満たしていないリーチの時に、一発消しをすべきということになる。

そうは言っても、エスパーでもない限り相手の打点を正確に見抜くことはできない。

これを見抜くことができれば、条件付きリーチの可能性が高い時のみ一発消しをすればいいので、より効率的に一発消しを活用できる。

それらを見抜く方法はないだろうか?



実は、相手のあるアクションから条件付きリーチをある程度見抜くことができる。

重要度の高い点から以下に示していく。


@ツモ切りリーチ

リーチツモ条件ならリーチを躊躇う必要がないため、条件付きリーチの可能性が高まる。
手牌変化を少し待ったが、巡目に急かされて渋々リーチというようなケースが多い。
待ちの良し悪しというより打点が足りていないことが多いので、一発消しは必須と言える。


Aファン牌スルーの形跡がある

これはネット麻雀限定だが、ラグによってファン牌が露骨にスルーされて誰がトイツで持っているのかわかることがある。
ポンして逆転条件を満たすならポンしているはずなので、仕掛けでは打点が足りないと読める。
このスルー者がリーチを敢行した場合、ファン牌が雀頭であるゆえに、ピンフやタンヤオが複合せず、条件付きのリーチとなることが多い


Bハネツモ条件以上

これは相手のアクション関係ないが、逆転条件がハネ満ツモ以上となると難易度がグッと高まるため、とりあえず一発消しから考えたい。
満貫差ぐらいでも十分に考慮に値するが、点差が小さいほど余計な動きとなりやすいのは、脇の放銃が逆転に影響を与えやすいからだ。
ハネツモの差ならば、脇の放銃によって自身が捲られるということはまずないため、安心して消しやすい。


C飛び寸がいる

持ち点が数百点しかないような飛び寸がいる時のリーチは常に条件付きを考慮する必要がある。
オーラスに都合よく逆転手が入らないように、飛び寸がいる時に都合よく手が入るとは限らないからだ。


Dリーチ宣言牌がドラや赤

ドラや赤をギリギリまで使い切るために引っ張るということは、それを使い切りたいという意思表示であるため、条件付きである可能性が若干高まる。


これらの傾向が複合して見られるケースではより条件付きの可能性が高まる。

それでは、順を追って実戦例から見ていこう。



case1
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オーラス、23000点持ち3着目の西家。

下家がラス目で、私とは7400点差。親と南家のトップ争いは僅差。

親のツモ切りリーチに呼応して、ラス目下家もツモ切りリーチを敢行してきた

私は完全に対応の構え。


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一発目に上家から9sが打ち出された。

さて、これを鳴く?





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チーして白切りとした。

一個チーが入っている状況で鳴いてしまうと下家のツモが増えるため微妙。

しかし、ツモで捲れる手なら先制リーチが筋であるため、親のリーチを受けて渋々といった印象が強い

一発ツモだけはまずアウトにつき、これを阻止する方針とした。

親にアガられる分には問題ないので、下家の海底を消す鳴きも考慮していく。


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結果、親がツモアガって1000オールでラスト。

ご覧のように下家はツモ条件を満たしてはいたものの、待ちが悪かった。

リーチ棒が出ても出アガリで裏1条件と、このへんに点差の難しさがうかがいしれた。

このように、ラス者がツモ切りリーチをかけてくるときは打点が足りないか待ちが不十分かのいずれかであることが多いため、一発消しは考慮に値する。

とりあえず打点を消しておけば、待ちは良くなることがないからだ。

ただし、さらに下家の海底をずらしたとしても、親の河底が作用する可能性があるため、これがツモ切りリーチでなければ一発消しはしない方がいいだろう

ここでの一発消しは、全力で現在のラス回避を優先させるという意味である。



case2
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オーラス、42900点持ちトップ目の親番。

12600点差の2着目対面が、おもむろにツモ切りリーチと来た。

なにやら派手な河だが…


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上家から6pが出たが、さてこれを鳴く?





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チーして9s切りとした。

即リーチを躊躇ったのは確実に何か理由があるはず。

ハネツモ条件につき、打点が足りない可能性が高いか。


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上家のツモ切った3pにロンの声で8000。

なんと対面はツモで捲り条件を満たしていた。

が、即リーチを躊躇ったがゆえに一発消しで当たり牌が流れるという悲劇を生んでしまった。

対面はおそらく直撃を模索していたものと思われる。

ツモ切りリーチというキズが打点か待ちが不十分という情報を吐露してしまったわけだ。

このように、オーラスのツモ切りリーチには細心の注意が必要だとわかる。



case3
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オーラス、15300点持ち3着目の南家。

ラス目の北家とはジャスト6000点差。

上家と下家が切った白にはっきりとラグを確認している。

ラス目の対面から満を持してリーチが入ったところ。


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5sが合わせ打たれたが、これを鳴くか?





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チーした。

理由は白のラグにある。

白をポンしていないということは、対面は仕掛けて捲る打点がなかったということ。

さらに、白が雀頭の可能性が高く、ピンフやタンヤオがつかない

すなわち対面は一発や裏期待の条件付きである可能性が浮上してくる。


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実際はこう。

上家の白切りから巡目が浅いため、下家の白ラグも本ラグと認識しやすい。


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結果、二人テンパイで終局となった。

ご覧のように、対面はツモったとしても同点座順負けで、裏1が必須だった。

白ラグがキズとなり、またツモが増えないということで効果的な一発消しだった。

ファン牌スルーを見抜くことができれば、手役が限定されるため、条件付きリーチの可能性が高まることがわかるだろう。



case4
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オーラス1本場、46500点持ちトップ目の西家。

14300点差の親から先制リーチが入る。

ラス目の上家は600点しかない。


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上家から唐突に赤5sが出た。

これを鳴く?





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チーした。

なぜなら上家が飛び寸だからだ。

親は4000オールでOKだが、それに満たない場合は上家を飛ばして終了となるため、ここでは一発ツモを警戒する必要がある


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結果は親の一人テンパイ。

上家はテンパイを入れられずに、飛び終了となってしまった。


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親は安目をしれっとツモ切りしていた。

高目イーペーコーならまだしも、さすがに裏裏条件は厳しいと見たか。

上家がテンパイを入れてくれるという読みもあったのだろう。

仮に対面が一発ツモならアガっているだろうから、消したことの意味は大きかった。


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しかも、高目をチーによって食い流していた。

一発消しがなければ高目ツモ裏1でまんまと捲られていたというのだから恐ろしい。

これはたまたまにすぎないが、飛び寸がいることを利用しての一発消しが奏功したと言える

飛び寸がいる時は常に、条件付きリーチの可能性を考慮する必要がある。



case5
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オーラス、16000点持ち3着目の親番。

11400点差の上家からドラ切りリーチが入る。

こちらもチートイイーシャンテンだが、これを鳴く?





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チートイをぶっ壊してチーとした。

ご覧のようにドラが4枚見えており、ギリギリまで引っ張ったことからも、上家は打点が不足している可能性がある。

2着目との差も大きいため、未練なくラス回避に専念できる。


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しかし、これが仇となりツモられてしまう。

現状は裏1条件だが…


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幸いにも乗らず。辛くも3着で終了した。

何気ないが一発ツモなら捲られているわけで、一発消しに意味はあったと言える。

赤やドラがどのくらい見えているかも相手の打点を推測する重要な要素となってくる。



case6
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オーラス49300点持ちトップ目の親番。

13500点差の対面からリーチが入る。

宣言牌はドラ。


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上家からドラが合わせ打たれた。

これを鳴く?





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チーした。

ハネツモ条件かつドラを引っ張ってのリーチということで、一発消しの条件が2つ重なっている


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上家が手出しした6sにラス目下家のロンの声。山越し気味。

僅差のラス争いはギリギリでテンパイを入れた下家に軍配が上がった。これはお見事。

上家もテンパイだし致し方ないだろう。

あれ、よく見ると対面もロンじゃない?この6s。


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なんと、上家のツモ切った3sを対面は見逃していた。

対面は一発ツモorツモ裏条件。下が離れているので当然といえば当然か。

しかし、裏が乗っていなかったため、いずれにせよ捲られることはなかった。

これによりラス争いに紛れが起こるかに見えたが、結果的には上家ラスで変わらなかったようだ。


このように、条件付きリーチには気配や匂いが出ることがあるため、機敏に読み取り一発消しをすることで、時に不本意な順位転落を避けることができる

フーロ率が低い方にもオススメできる戦術だ。



ラベル:天鳳 鳴き 一発
posted by はぐりん@ at 23:59 | Comment(0) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする