2020年08月09日

トイツ落としに見せる空切り

さてさて、私の記事としては初出となる空切りについて

空切りの有効な使い方はサンプルもあるので、小出しにしていこうと思う。


三筒三筒四筒から三筒を切ったら、次巡も三筒を持ってきてしまった。

いわゆる裏目というやつで、一面子をミスってしまった。実戦でもよく見る光景だろう。

切った直後に同じ牌を持ってきたこの場合に限り、手の内にある三筒を空切りすることで、トイツ落としに見せることができる。

それでは、トイツ落としに見せる空切りはした方がいいのだろうか?

以下にまとめていく。


@両面のまたぎ待ちになる可能性があるならするべき

二萬三萬四萬三筒四筒九筒九筒二索三索四索七索八索北ツモ三筒ドラ發

234の三色を見て3pを切った直後に3pを持ってきた場面。

これは基本的には空切りをした方がいい。

単純牌理としてトイツ落とし時にまたぎ待ちが残っていることは少ないため、トイツ落としに見せることでそのまたぎが盲点になるからだ。

この牌理については過去記事トイツ落としリーチにまたぎスジはかなり安全で確認できる。

この場合、2ケン隣の1p、5pはシャンポン待ちの可能性が残されているものの、1ケン隣の2pはシャンポンもほぼ否定されるため、特に狙い目となる。

3pをツモ切りした場合は、またぎを否定する要素がないため、通常通り25pも先切りのまたぎとして警戒の対象となる。

トイツ落としは手牌を読む上で大きな情報となるため、相手も特に注目して見るポイントとなる。

それゆえ、前巡切った牌をツモるという偶然性を生かすことで、相手の読みを逆手に取ることができる。


A完成メンツならツモ切りが無難

二萬三萬四萬二筒三筒四筒九筒九筒三索四索七索八索北ツモ三筒ドラ發

前巡ピンズのメンツが完成して3p切り。そして次巡3pをツモってきた。これならどうか?

これは3pをツモ切りした方がいいだろう。

3pトイツ落としの情報を見せることは、基本的に3p周辺の待ちの組み合わせが減ることを意味する。

つまり、3pのトイツ落としに見せることで3p周辺は通りやすいという情報を相手に与えることになる。

わざわざ自分にとって不利になるような情報を見せる必要はないということである。


Bトイツ落としに見せる空切りの留意点

(1)チートイツをほぼ否定する手出しとなる

トイツ落としにおける懸念材料がこれで、チートイツを否定することで、相手は変則待ちの警戒度を下げられる

これは場況によっては自身にとって大きくマイナスとなる。

自信の河がかなり変則的で、チートイツも匂いそうなケースでは、わざわざトイツ落としを見せることなく、相手に幅広い手役を警戒させた方が良い場合もあるだろう。


(2)中終盤の不自然なトイツ落としは逆に怪しまれる

特に上級者と打っていると、この違和感が顕著に表れる。

中盤以降のトイツ落としは基本的に安全度が高いものが選ばれるべきであり、これは以前の記事でも述べた。

しかし、唐突に危険度の高い中張牌のトイツ落としが終盤近くに出てきて、おっ?と思うことがある。

こういうケースでは、1枚目がテンパイ時の勝負牌であることが意外に多く、2枚目は単なる空切りだったりする。

この場合も、目立つ最終手出しをぼかす効果もあるため、空切りせざるをえないというのが実情だが、相手が上級者であればあるほどこういう違和感は滲み出るもので、トイツ落としであってもソバテンは警戒の対象となる


トイツ落としのデメリットとして、チートイツが否定されるということは今まであまり触れられてこなかった。

チートイツの出現率はそれほど大きくないというのはあるが、チートイツが否定されることでリーチの対処ははるかにしやすくなるという側面もある

河のバランスなども考慮することで、よりこの空切りを効果的なものにすることができるだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
65936.jpg

開局の親番。

ここから何を切るか?





65937.jpg

やや薄い14mのフォローを厚くして7m切りとした。

オーソドックスな選択だろう。


65938.jpg

次巡持ってきたのは、裏目となる7m。

さて、どうしよう?





65939.jpg

裏目ったとばかりに叩き切らず、空切りが良さそう。

トイツ落としに見せることで、8mの出やすさが雲泥となる。

私の河には特徴がなく、7mのトイツ落としに不自然さがない。


65940.jpg

狙い通りの最終形に仕上がった。

7mは1枚食われて河から消えているが、印象としては河に並んでいた方がより良いだろう。


65941.jpg

首尾よく下家から出アガリ、裏が3枚乗って12000。

下家は打点的にも必然の全ツにつき、放銃も悔いなしか。

手出しをしっかりと見ていれば、8mぐらいなら出てくる河となっていることがわかるだろう。



case2
41838.jpg

南3局1本場、16600点持ち3着目の西家。

ドラドラ赤の大チャンス手から、さらに赤5mを引いてきたところ。

ここから何を切るか?





41839.jpg

手広く4m切りとした。

極めて自然な着手。


41840.jpg

次巡持ってきたのは裏目となる4m。

さて、どうしよう?





41841.jpg

これは空切りをしたいところ。

この手出しはドラの警戒感がグンと高まるものの、またぎ、特に3mがケアされにくくなる。


41842.jpg

ドラのポンテンに取れた(7s切り)。

こうなるといよいよ3mが待ったなしとなる。


41844.jpg

これが長引いてヤキモキするも、無事にツモって3000・6000。

一時的に2着捲りとなり、ラス回避をほぼ確とした。

3mはこの巡目にして山に3枚も眠っていたのが長引いた原因。

おそらく上家あたりが掴んでもすんなり出てきたのではないだろうか。



case3
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東4局、2着目の南家。

役なしドラ1のテンパイが入り、ひとまず4p切りダマとした。


45447.jpg

あろうことか直後に4枚目となる4pを持ってきてしまった。

さて、どうしよう?





45448.jpg

空切りしてダマ続行とした。

4pが4枚見えたことで5pの機能が低下したゆえに、このタイミングで空切りリーチはあるだろう。

ピンズはそれゆえ美味しい変化も増えたため、落ち着いて変化待ちとした。


45449.jpg

これこれ、これを待ってたのよ〜。

満獅子リーチ。


45451.jpg

これをツモって1000・2000。

2pぐらいあっさり出てもおかしくないのに、上家にはきっちり止められている。

河に作為を凝らしても、鳳凰卓レベルだとなかなか出てこない。

一方、このように将来変化を考慮した空切りも十分に効果的だとわかるだろう。



case4
52986.jpg

東3局の親番。

3フーロの下家に止めていた7pが通ったタイミングでこちらも弩級のテンパイ。

これだけは女房を質に入れてでもアガりたい。


52987.jpg

どうするか?





52988.jpg

これは空切りが効果的だ。

いかにも下家に対応したかのようなトイツ落としに見えるため、こちらのテンパイがぼける。

攻めている時は守っているように見せるのが兵法の極意。


52989.jpg

下家から拾って、12000。

安全度重視で打点は少々下がったが、これで十分。

下家もイージーな3900と思っただろうに、一筋縄ではいかない。



case5
52540.jpg

東3局、トップ目の親番。

ドラドラ赤のチャンス手から、待望のテンパイが入る。

ダマでも11600から、高目ツモでインパチまである。


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次巡、持ってきたのはまさかの4枚目となる6p。

さて、どうしよう?





52542.jpg

これを空切りすることで、7pが盲点になる。

ここは勇んで空切りするところだが、ひとつ留意点がある。

この局面のトイツ落としは他家から見ると相当に違和感があるだろう。

赤5mが切られた後に、全体にも危険な6pのトイツ落とし。通常ならこの巡目で6pトイツ落としという手順にはなりにくいはず。

このへんの違和感をピンポイントで嗅ぎつけられると6pまたぎは十分に待ちの候補として浮上してくる。

モノホンの強者が相手だと、下手すると一点レベルで読まれてしまう可能性すらある。

中終盤の明らかに危険な中張牌のトイツ落としには、こういう空切りが絡んでくる確率が高まることを覚えておくといいだろう。



52543.jpg

そして、次巡持ってきたのは、これもまさかのドラ。

絶妙にアガリを逃している気もするが、それはそれ。

さて、どうしよう?





52544.jpg

これは絶対に空切りしてはいけない牌。

ここで空切りを入れてしまうと、今までの作為がすべてパーとなり、47pを一点で読まれやすくなる。

チートイツもないのになぜドラターツがここで出てきた?となると残っているのは47pぐらいしかないからだ。

ピンズ待ちをぼかすための6pの空切りだったわけだから、ここでのドラの空切りは逆効果となってしまう。

このへんを無思慮にやってしまうと余計な情報を与えることにもなりかねないのが空切りの難しさだろう。


52545.jpg

結果、下家と私の二人テンパイで流局となった。

下家の恐る恐るのリーチ、対面の対応などを見ても、私の河に対する警戒感は相当なものだったとうかがえる。

場合によっては作為が逆効果になることもあるということを覚えておくといいだろう。

ちなみに47pは山に皆無、7pはまさかの上メンツで全部使われていた。



case6
70212.jpg

南2局、17700点持ち3着目の南家。

ファン牌を2つ仕掛けた対面が、7mのトイツ落とし。これはツモを経ての打牌だ。


70213.jpg

5mをツモってきて、何を切るか?





70214.jpg

この瞬間の5mはかなり通りやすい。

4mも切ってあるため、シャンポンもないからだ。


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対面が3フーロ目を入れ、打5p。

待ちはソーズがド本命か。


70217.jpg

最後のツモ番となったが、ここから何を切るか?

ラス目の下家もドラポンしており、予断を許さない。





70218.jpg

特に警戒もせず8mを切るとこれがまさかのアウトで3900。

ええっ?これ当たっちゃうの?


70219.jpg

つまり、対面はここからの空切りだったということ。

ここでのトイツ落としにはやや違和感があるとはいえ、なかなか読み切るのは難しい。


このように、フーロ時にも同様に有力な戦術となるため、使い道を覚えておいて損はないだろう。



ラベル:天鳳 空切
posted by はぐりん@ at 23:58 | Comment(0) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする