2020年09月20日

目の前の手役より一手先の変化を見据える

麻雀において、手役は狙えるけれども、様々な要素との兼ね合いで、その手役を見切るかどうか迷う

こういう状況はわりと多いのではないだろうか。


特に今の時代は、スピードが求められるだけに、受け入れの狭い手役狙いを悠長にしていると、アガリがなかなか得られないということにもなりかねない。

手役狙いの際に重要なことは、その実現可能性はどのくらいあるか、そして仕掛け含めた期待値がどのくらいあるか、ということを感覚的に掴むことで、その手役を見切ることで得られるスピードやアガリ率の向上、守備力や将来変化などを総合的に秤にかける必要がある。

これについては、ある程度経験を積んでいても選択に迷うケースも多い。


Mリーグを見ている方はおわかりだろうが、赤あり麻雀であってもただスピード重視の手組みにすればいいというわけではなく、勝ち切るためにはどこかでしっかりと打点を得ることが重要となってくる。

そういう意味では、平成後期の鳴き麻雀ブームの頃よりは今の方が打点の価値は高まっており、手役を大事にするべき局面は増えたと言えるかもしれない。

このあたりは、時代時代のブームによっても変わってくるものであろう。


天鳳の場合は、守備力を重視するあまりに手役をおろそかにしてしまいがちだが、私も例に漏れず慎重に打ち過ぎてアガリを逃したり、打点をいたずらに下げてしまうこともままあった。

赤入りかつ守備力が求められる天鳳などの土壌では、特にこのへんのバランスにセンスが求められると言えるだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東1局1本場、前局2900をアガって連荘中の親番。

二者が2フーロしていてこちらもドラドラのチャンス手となっている。

123の三色イーシャンテンだが、さてここから何を切る?





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2p切りとした。

確かにドラトイツ固定はしているものの、三色を放棄し、現状3トイツで受け入れがやや少ない選択だ。

ここで私が考えたのは、仕掛けによる三色の打点と、マンズの横伸びの変化だ。

ペンチャン2種が残る三色狙いは、受け入れ的にアガリの見込みはそれほどでもなく、メリットとして大きいのは仕掛けられる点

ただ、仕掛けてしまうと2000点に過ぎず打点的な魅力がない上、ドラを切り出さなければならない。

場況を見るとマンズの中ほどはかなり優秀で、5m周りのくっつきは一通変化も含めて魅力的に映る。

マンズが伸びた場合は一通で仕掛けることができ、ドラポン含めて機動力が増す。

この点からドラ固定することは攻守の面からメリットがありそうと判断した。

マンズとソーズをこの形にしておくことは、マンズが変化した際にその恩恵を最大限享受できるというわけだ。


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裏目となった3pを対面にポンされるも、急所の3sを引き込みテンパイ。

下家にドラを切られた直後ということもあって、1巡だけダマでマンズの変化を待つ。

次巡、対面に5mが切れないことを踏まえて、シャンポンのままリーチに踏み切った。


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僥倖にもツモれて、裏はなしの4000オール。

三色にこだわった場合、3pツモでペン3sテンパイを入れられるが、対面が3sを暗刻で吸収するため、アガリは厳しい状況となる。

5mが最終的に対面に当たりのため、変化待ちは微妙となったが、結果的にはこちらのアガリが早かった。

ペンチャン2種に優位性は低いとみて、柔軟に手役を見切った例。

結果はたまたまだが、こういう場面に選択の余地があることがわかるだろう。



case2
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東2局、23700点持ち3着目の親番。

好牌姿からメンツが一つ完成したところ。

456の三色も見えるが、ここから何を切る?





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ドラ受けを重視して、6m切りとした。

ズバリ5sが入ったら三色確定のテンパイに受けられるのは魅力だが、5sツモなら三面張リーチで問題なさそう。

2sツモならなおさら。

456三色のハードルがやや高く、8sが場況的に魅力的なので、ここは三色にこだわる必要がないと判断した。

これはわりとパッと見で判断できるが、似たような牌姿で難しい選択となる局面も山ほどあるだろう。


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テンパイが入らないまま、対面が7700のアガリとなった。

仮にソーズの両面ターツが三色部分を構成する場合は、4s切りの両面ターツ固定でお茶を濁すという選択もあるだろう。




case3
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オーラス、23300点持ち3着目の親番。

点棒状況は私から順に、23300、29800、37100、9800となっている。

絶好の3p引きで345三色のイーシャンテンとなった。

さて、ここから何を切る?





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3s切りとした。

これは6s切りが普通かとは思うが、6s切りだとソーズがあまりにも不自由な形になってしまう。

マンズが不安定なため、3mや5mの縦引きの際に、3s切りならかなり有利な変化を見込める。

34pにより三色が不確定なことと、ズバリ4mが埋まっても自身にとってそこまでのデメリットではない、というのが大きいだろう。

仕掛けによる打点の減少は少々痛いが。


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嬉しい2mが埋まって、結果打点に差のないテンパイ。

ダマなら2pが拾えることと、リーチで上家から出ると飛んでしまって2着終了のため、ここではダマとした

リーチツモなら問答無用でトップにつき、リアルなら鉄リーチ。

天鳳でもリーチで良さそうだが、脇を止めてしまうと上家との点差的に油断できない。


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意に反して25pは一向に場に現れず、そうこうしているうちにラス目からリーチが入った。

河からも逆転手の匂いがプンプンしている。

一発目に持ってきたのは、無スジの1s。さて、どうするか?





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腹を括って押したところ、予想外のところからロンの声が。

トップ目対面に1000点で救われた格好となった。

上家のリーチは直観的にツモで捲られると思ったので、ここは勝負すべきだと判断した。

案の定、高目三色のツモでハネ満あった。

ちなみに1sはワンチャンスでなければ押さない。

ダマに構えているから全部オリというわけではなく、戦うことでこのように救われることもあるというわけだ。

場を見てもらえばわかるように、7sはまだ2枚山にいて、変化期待は有効だったことがわかる



case4
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東4局1本場、22100点持ちラス目の南家。

8sをツモって3s待ちのテンパイが入ったところ。

1sはドラだが、3sは場に2枚切れている。

さて、どうしよう?





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ドラを切ってダマとした。

ダマなら4s切りで良さそうに見えるが、3s待ちに永久固定してしまうのは窮屈で苦しい。

こういう横伸びのカンチャン形は、内に寄せることで変化を見込むことができる。

この場合は258sツモでピンフへと変化する。


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結果は1mで下家に2600の放銃となった。

この1mはさすがに止まらない。


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この局面で、なんとなく258sが強そうというイメージを持てれば、自然とドラに手がかかるだろう。

特に25sツモの変化なら三面張以上の最終形でリーチと行けるため、アガりにくいドラの1ハンより価値のある変化となる。

4s切るなら思いきってリーチが良く、それはそれで下家のオリを誘発できたりして悪くなさそうだ。


手役狙いには打点が上昇するというメリットがある一方、手牌を固定化させてしまうことで柔軟性に欠けるというデメリットがある。

手役を十分に尊重しつつ、牌姿や状況によっては手役を見切って手牌の流動性を高めることで、アガリへの道筋を開拓できるかもしれない

自身の中で手役についてどの程度の比重を置くか、あらかじめ考えておくことで、バランスのいい打牌選択ができるだろう。



ラベル:変化 天鳳
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2020年09月13日

ダブルターツをほぐす時

今回は、ダブルターツをほぐすタイミングについて。

前回、「両面ターツ落としから待ちを読む」の記事の中で、ダブルターツをほぐす際は両面ターツの続け打ちをするケースはそれほど多くない、それゆえにその部分が待ちになっていることはそこまで多くない、という趣旨の話をした。

そこで、ダブルターツがどのような時に払われるかを確認するとともに、その時の河状況がどうなりやすいかについて見ていきたいと思う。

それによって、両面ターツ落としが入った際の待ち読みについてもさらに理解が深まることだろう。


まず、ダブルターツとは一体何かを説明する。

@ダブルターツ

三筒三筒四筒四筒

ダブルターツとは、上の形のようにシュンツとしてみた時に受けが被っている部分のことをいう。

昔使われていた「ダブルメンツ」の方がしっくりくる方もいるだろう。その使い方は現在も通用するもので、間違いではない。

単独で使うなら厳密にはターツだが、「ダブルメンツの種」を略したものと考えれば合点がいくからだ。

ちなみにこれをトイツとしてみると、「並びトイツ」となってこれも同義となる。

縦の比重が高い手においては、シュンツの種として認識されないことも多く、その場合は並びトイツという認識となる。

この形の欠点として、シュンツ手における受け入れ枚数のロスが多いことが挙げられる。


A準ダブルターツ

三筒四筒六筒七筒

ダブルターツの派生形として準ダブルターツがあり、これは受け入れが被った異なる2種のターツのことである。

これもダブルターツと読んで構わないが、これはダブルメンツとはあまり呼ばれない気がする。

受け入れが被っている分、他のターツより払われやすい部分ではあるが、ダブルターツとの差は牌効率からも危険度からも払われるターツが続け打ちされやすい、ということだ。

つまり河に四筒三筒と並べられたら、58pは十分に危険だが、2pは通る可能性が若干高まりやすいということになる。


ちなみにこの名称は私が勝手に名付けたわけではなくて、結構昔に出たどいーんの牌理の本で解説されていた記憶がある。

木原プロもダブルターツと呼んでいたはずなので、現在の麻雀界ではダブルターツという呼び方が主流となっているように思われる。


経験上、縦の手が十分に見える時、あるいはトイツ場だと思える時はダブルターツはほぐさない方がいい。

このダブルターツの捌きを見れば、その打ち手がトイツ系かシュンツ系かわかると言っても過言ではないだろう。

ダブルターツをためらわずにほぐしていく打ち手としては、小島武夫プロや井出洋介プロなどの古豪プロ、それから滝澤和典プロや二階堂亜紀プロが思い浮かぶ。チートイツが嫌いな打ち手が多いのではないだろうか。

私自身はチートイツが多いという雀風上、ダブルターツは温存することの方が多い。

このへんは雀風を測る上でなかなか面白い特徴となって表れてくると言えそうだ。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東4局1本場、2着目の北家。

赤赤のチャンス手から5sが暗刻になった。

ここから何を切るか?





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ダブルターツをほぐす典型となる牌姿がこれだ。

メンツ手の受け入れが違いすぎるので、ここから34mを払っていく人はいないだろう。

また、ポンテンで赤を使い切れる構えにするため、ここでの6p切りは必然となる。

赤入り麻雀で5に寄せられやすい理由がここからもわかるだろう。


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これが一向にテンパイせず、痺れを切らしてチーテンに。

結果、最後まで5pが引っ張られている。

こういう単純な牌理によってダブルターツの両面部分が続け打ちされるということは少ない。

2mは拾えそうに見えるが、はたしてどうか。


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すぐに親から出て、3900のアガリ。

親も南家もドラトイツで、なかなかスリリングな仕掛け合いとなった。



case2
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東3局4本場、3着目の南家。

メンツがひとつもなく、何やらゴツゴツした手。

さてここから何を切る?





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4m切りとした。

ドラの2pが両面ターツに組み込まれているので、これは基本チートイツには寄せないだろう。

実戦では36mと58pのアガリやすさを加味して、外側に寄せる方を優先させた。

マンズのツモの流れを重視するなら6p切りも普通だろう。


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実際は仕掛けの対面の受けに14mがあり、4m先切りは正解だった。

この巡目だと差は小さいが、ターツ落としの際はとにかく他家に危険な方から落としていくのが重要となる


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徐々に手が整ってきた。

マンズが思いのほか安くなってしまったのは想定外だった。

手広く受けることで自然と手は進んでいくので、ダブルターツをほぐす効果はこういうところにある。


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結果、対面が1000点のアガリとなった。

並びトイツが目立つ場合、場況がやや縦寄りになりやすいということがこの全体像からも読み取れるだろう。



case3
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東2局、原点で2着目、親番の私。

イーシャンテンで選択となった。

ここから何を切るか?





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これは少々好みが分かれるのではないだろうか?

マンズの三面張がイマイチと思えば、4mを切ってピンズのイーペーコーの目を残す手もあるし、
9mの受けがイマイチと思えば、78mを払って三暗刻の目を残す手もある。

3p切りは受けが広くて無難だが、打点的な魅力に欠ける。

ドラ1あるならもちろん悪くはないが、ここから工夫して高打点に寄せる打ち筋もなかなか魅力的に映る


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上家の4pをグッとこらえたところ、ご褒美の4pツモが。

4pが先に埋まってくれると、文句ない最終形になったと言えるだろう。


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しかし、下家のドラ3に上手くかわされ、2000・4000の親っかぶりとなってしまった。

無スジ連打されてのこの結果はちょっと悔しい。


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この時点で14pは山に残り2枚しかなかった。

これはたまたまではあるが、並びトイツの牌形は縦の場況でやや現れやすいということを頭の片隅に入れておいてもいいだろう。

ほぐしたところでそこが強い両面ターツになるとは限らないわけだ。




case4
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東2局1本場、3着目の南家。

トイツ4組の手牌から、6mを引き込んだところ。

やや複雑な牌姿だが、ここから何を切る?





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3mを切れば両面リャンカン形を残すことができる。

トイツ3組を残す8p切りより、こちらの方が効率的に優位だ。

最終形が愚形になってしまう可能性もまだあるものの、7m受けは場況的に良さそうなので、これがスマートだろう。

ダブルターツほぐしの応用編。



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狙い通りに7mを引き込んでイーシャンテンに。

ところが、間の悪いことに対面からリーチが入ったばかり。

さて、どうしよう?





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構わずに4mを押したが、なんとこれがド高目に刺さる!

一発にタンヤオ三色がついて都合4ハンアップの12000…(;´Д`)

片スジの4mぐらい通してよお…


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この時点で私の有効牌は山に多く、選択は間違ってはいなかっただろう。

ただ、スジで抱えている58pも対面の有効牌となっており、持ち方的には危険だったことがわかる。


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チートイツ決め打ちなら下家のドラを捕らえて、なんと先にアガリがあった。

これは結果論ではあるが、並びトイツや筋トイツには、縦の手との親和性があることがこの例からも見て取れるだろう

この半荘は放銃が響いてラスとなってしまった。



case5
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南4局3本場、23700点持ち3着目の南家。

上位との差は約1万点で、7700ツモればトップだが、満貫出アガリでは2着まで。

ダブ南がポンできてチャンス手だが、さてここから何を切る?





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5m切りとした。

ダブ南なので、ドラは2枚でいい。

ドラソバに寄せずにまずまずの7p受けを残す。

北ポンでの最終形の違いもこの場合は大きいだろう。


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北がやっと出てきてテンパイ。

赤5m切りが目立ちすぎるが、この場況なら7pはまずまず良いんじゃない?


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7pが親から出て、7700で2着捲りとなった。

89p落としだと苦しいシャンポンが残ってアガれていない。

このへんは場況や条件に合わせてアレンジしたいところ。



case6
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東4局、8100点持ちラス目の親番。

3着目も原点あり、目下ダンラスとなっている。

白を一鳴きしたところだが、ここから何を切るか?





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テンパイ取らずのほぐしとした。

アガリづらい最終形の2900テンパイよりも、ここは打点を取りにいく。

この形なら一手遅れでも十分に勝負になる。


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下家からリーチが入ったが、狙い通りにこちらもテンパイ。

ここはひとつ下家さんに掴んでいただきやしょう。


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結果はツモで2000オールと、十分な結果となった。

アレンジによってはこういう使い方もできる。


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ちなみに4sから切っていると、テンパイ時、下家リーチに5sで当たりとなっていた。

枚数的に必然のチョイスだが、ダブルターツをほぐす際は、危険度に繊細の注意を払わなければならないことがわかる


振り返ってみて、ダブルターツほぐしから両面ターツが続け打たれたケースはあっただろうか?

打ち手の意志にもよるが、牌理的にも残さざるを得ない形が多いことに気づかされる。

このことからも両面ターツの続け打ちにダブルターツからのほぐしは少ない、その続け打たれた両面ターツ部分は想像よりも待ちになりづらい、ということが言えそうだ。


それから、ダブルターツをほぐす前に、あなたや私の凝り固まった身体をほぐしてみるのも一考だろう



ラベル:天鳳 牌理
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2020年09月06日

両面ターツ落としから待ちを読む

両面ターツ落としを見せられ、安全牌を持ったのに、まったくリーチをかけてこない…あるよね〜(´・ω・`)


というわけで、今回は両面ターツ落としを含んだリーチに対して何を警戒したらいいかをまとめてみた。

基本に立ち返った内容だが、シンプルな中にも実戦的に非常に有効なエッセンスを含んでいるので、確認していただきたい。

両面ターツ落としは実戦でも頻度がそこそこ多く、遭遇する機会も多いので、確実に成績に直結する部分となるだろう。


大雑把に言うと、留意するのは以下の2点となる。


@メンツ手なら危険度が確実に高まる待ちが存在する

ドラまたぎ、赤またぎ、宣言牌そば、この3つだ。

自身がターツ選択をする際のことを考えればわかりやすいが、ドラターツや赤ターツは打点を考えて消去法でほぼ確実に残すはずだ。

ドラターツがいらなくなるほど打点が高くなるケースというのは稀で、待ちの良さよりも打点を考慮するのが普通だからだ。

また、両面ターツ部分が真っ先に切られた場合、宣言牌は手牌に関連している可能性が高くなる。

これは、両面ターツ落としが続け打ちかどうか、ターツ落とし後に手出しがあるかどうかでも変わってきて、それぞれあった方がソバテンの可能性は高くなる。

両面ターツ落としが続け打ちではなく、離れターツ落としの場合はダブルターツであった可能性が高まり、嫌った両面部分の危険度が高まる。

離れ両面ターツ落としが宣言牌の場合は言うまでもないだろう。

一方、両面ターツ落としが続け打ちで先切りの場合、その嫌った両面が待ちになっている可能性はあなたが思っているよりも高くはない。

3344mなどのダブルターツだった場合は、トイツ部分を残しておくことが効率的に優位となることと、
そもそもダブルターツから両面ターツ落としを続け打ちするケースがそれほど多くないからだ。

これは、両面ターツ落としの続け打ちにより目立ちたくない、その部分を警戒させたくないという心理が働くことも関係あるだろう(ただし三面張は普通にあるので注意)。


Aチートイツに注意

両面ターツ落としにチートイツあり。メンツ手で最も強い部分を落とす理由は、メンツ手ではないから。

これは場況や河の雰囲気から判断が可能なケースも多い。

特に、赤含み・ドラ含みの両面ターツ落としがある場合はチートイツの可能性が格段に高まる。

出現頻度的にはメンツ手の方が多いため、迷ったらメンツ手のケアを重視するべきだが、チートイツは両面ターツ落としの河ではっきりと出現頻度が上がる手役であることは間違いないので、警戒を怠らないようにしたい。


Aが混在することで、リーチへの対処は難しくなりやすいが、河や場況が特別怪しくなければ、基本はメンツ手を本線に読んでいけば間違いは少ないだろう。

実戦例からなんとなく感じを掴んでいただけたらと思う。



case1
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東2局、原点の北家。

両面ターツ続け打ちの上家からリーチが入る。

14pは待ちとしてはかなり優秀に見えるが、ここを落としてきた。

このリーチを一体どう読むだろうか?

宣言牌の8pは2pを切った際にツモった牌である可能性もあるため、ソバテンの危険度は若干低く見積もれるかもしれない。

2pの後にひとつ手出しが入っていれば、8p周辺の危険度は跳ね上がる。


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最終盤に上家がツモって、2000・4000。

上家の待ちには赤が絡んでいた。


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上家はここからのターツ選択だった。

フラットな局面でここから23p以外のターツが払われることはあるだろうか?

赤ターツは打点的に温存されるので、36や47の危険度が相対的に高まる傾向にある。

赤入り麻雀には顕著な傾向であると言える。



case2
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開局の北家。

親から両面ターツ落としでリーチが入る。

場況的に良さげな14sを払ってのリーチ。通常は待ちにしたい部分であるはずだが…?


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一発ツモはドラそのもので、裏はなしの6000オール。

なるほど、14sを嫌うだけの待ちになっている。


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手広く構えていたところからのピンズの伸び。

両面よりも確実にいい待ちが三面張なので、三筋にまたがっている部分は警戒の対象となる。

両面ターツの先切り部分が三面張を形成していることもあるため、その点は注意が必要だ。



case3
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東1局1本場、21600点持ちラス目の南家。

下家から両面ターツ落としのリーチが入っている。

リーチをどのように読んで、ここから何を切るか?





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このリーチにスジは通しやすい。なぜなら2巡目にドラ切りがあるからだ。

メンツ手を本線に読んでいくわけだが、36pより優秀な待ちは何かを考えるのが基本となる。


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ギリギリ粘っていたが、裏目を引かされてしまった。

2mはワンチャンスだが、36pよりも25mの方が強いので、間違っても2mを切ってはいけない。

ここで8pを切ってヤメた。


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さらに粘っていると、最後の最後にテンパイ復帰した。

4mはノーチャンスで、これは切れる。

3mを抜かずに8pを切ったその選び方が良かったようだ。


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流局。下家の待ちは258sでなるほどというところ。

上家も粘ってまさかの3人テンパイ。

下家からしてみたら大きな誤算だろう。


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ちなみに、下家の両面ターツ落としは単なる振り替えだった。

赤入り麻雀では赤との振り替えが多くなる性質上、こういったノイズも増える。

5の手出しは常に赤との振り替えの可能性を見る必要があるだろう。

下家は会心の変化だったはずだが、皮肉なことにここでリーチしていればツモアガリがあった

落ち着いた変化待ちだが、結果がついてくるとは限らないのが難しいところだ。



case4
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南1局、19400点持ち3着目の西家。

2着目の南家が、両面ターツ落としでリーチと来た。

14sは場況からかなり強く見えるが、これの意味するところは何だろうか?





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答えはチートイツだ。

ラス目の親が一発で飛び込み、12000の放銃となった。

14sよりいい待ちは何かを考えた時、浮上してくるのは14s、147s、赤絡み、そしてチートイツの単騎だ。

今回は東を上手く先に処理できたが、仮に残っていたとしてもこの手なら東は切らない方がいいだろう。




case5
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東3局、24000点持ち3着目の親番。

対面からターツ落としどころかメンツ落としでのリーチが入る。

このリーチをどう読んで、ここから何を切るか?





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外側を温存していることから、チートイツがかなり匂う河となっている。

私の手は打点が伴っているということで、ここではまっすぐ南勝負とした。

迂回するならば2pのトイツ落としは有力だろう。

また、危険度だけで見るならば、同じ生牌でも対面にとってオタ風の南の方がやや危険度が高いかもしれない。

両面ターツ落としからのシャンポン待ちはそこまで多くないので、どちらかというとチートイツの単騎の方がありそうだからだ。


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上家が4mで放銃、裏1の3900となった。

対面はこの河で普通にピンフだった。


tenhou.21182.jpg

対面はここからの23m落とし。

567の三色があるため、極めて自然な手順だ。

14mを嫌っているので待ちは14mよりも強いかと思いきや、手役が絡む場合にその読みが当てはまらないこともある

こういうケースまで含めると待ちを絞り込むのは困難につき、とりあえず無スジを警戒しておけば間違いはないだろう。



case6
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東3局、23000点持ち2着目の西家(他家視点)。

親(私)からリーチが入った。

相当違和感のある河だが、このリーチをどう読むだろうか?





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これはチートイツを警戒すべき筆頭の河だ。9sそのものが裏ドラとなって12000。

メンツ手なら3巡目から赤含み両面ターツを落とすことはまずない。

例外的に満貫以上が確定している場合に、敢えて外していくということも考えられるが、ハネ満の可能性を拒否することもないだろう。

あるとすれば、赤556sからの赤切りでドラ暗刻といったケースだが、やはりハネツモを拒否する必要はなく、私の経験上これがメンツ手のトラップである可能性はかなり低い。

こういう不自然なターツ落としはチートイツを本線に読んでいくのがいいだろう。


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実際はチートイツ決め打ちから赤5s単騎の仮テンだった。

こういう違和感の大きい赤やドラが出てきた場合、仮テンからの待ち変えであることがチートイツには多い。

親が仮にダマだとしても、ドラだけは切らない方がいいだろう。



case7
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南3局1本場、38700点持ちトップ目の南家。

2着目の親からリーチが入る。

ドラ受け両面ターツ落としを経てのリーチだ。

こちらもテンパイ。うっかり7mツモらないかな…


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いっこずれて、8mの方。

さて、どうしよう?





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8mを押した。

最終手出しの4mの関連具合を考えると、裏スジの8mはやや絡みが薄い。

三面張なら先に4m切っていてもおかしくないし、中途半端に4mは引っ張りたくないはずだ。

つまりここでは4mが直接待ちに絡む6mの方が危険だと考えられる。


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5sも押す。

先に解説した、赤またぎ、ドラ絡み、宣言牌ソバ、そのいずれにも当たらない牌につき、やや安全度が高い。


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押しが奏功してかわすことができた。2600。

値千金の親流しで、そのままトップを守りきった。


74513.jpg

上家はここからのターツ落としだった。

受けが被っている準ダブルターツを外す順当な手順。

これはみなさんも待ちが当てられたのではないだろうか。


このように、両面ターツ落としにはそこに明確な理由が存在するゆえに、待ちを読む大きなヒントが含まれている

一定のパターンを把握しておくことで、時に攻め返すための活路を見出すことができるだろう。



ラベル:読み 天鳳
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