2021年01月17日

形テンのアガリ形から何を切るかは超重要

現代麻雀では形式テンパイの重要性が上がっているということはみなさんご存知だろう。


それでは、形式テンパイからうっかりアガリ牌を持ってきた際に、何を切るか迷った経験はないだろうか?

雀頭が比較的安全である場合は、凌ぎやすさに分のある雀頭落としをするに越したことはない。過去記事:形テンは雀頭落として自在形に

しかし、雀頭がそれなりの危険牌である場合に、どのように捌くかで腕の差が問われてくる


基本的には場に安い色のメンツから安全牌を抜くことにより、別の危険牌を持ってきた時に、再度回りやすくなる。

その際に、危険牌周辺が真ん中付近であればあるほど、食い延ばしや食い直し等でテンパイ復帰の可能性が高まるため、端寄りのメンツを壊した方が回し打ちにおいてメリットが大きい

大抵の場合は終盤につき、安全度を重視するのが基本となるが、形式テンパイのトライが多くなる天鳳などネット麻雀においては、雀頭以外の一牌から何を選ぶかによって侮れない差を生むことも往々にしてある


何気ない部分での差異が大きくなっているからこそ、様々な事例を想定しておくことの重要性が高まっていると言えるだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南1局1本場、供託2本。5200点持ちダンラス目で迎えた親番

この親番である程度巻き返さないとピンチの局面。

対面が2フーロしていてやや煮詰まっているが、ここから何を切る?





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この手は攻め返せると考えていたので、まっすぐ3p押しとした。

3pを切っておけばチートイツで凌ぐ目も出てくる。


その後は一向に手が進まず、三段目になり対面から2pが出たところ

この2pをポンすればテンパイに取れるが、ポンする?





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ポンしてテンパイに取った。

前巡に対面から安全度高めの発が手出しされ、いよいよテンパイ模様。

この2pをスルーしてしまうと、25sの余る最終形になりやすく、対面への放銃リスクを負ってしまう。

巡目的にもこのへんが形式テンパイを入れるタイミングだろう。


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次巡持ってきたのは、ズバリアガれない7m。

うーむ、想定外のツモで何を切ったらいいか迷う。

ここから何を切る?





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8m切りとした。

手順上2sに手をかけることはできず、マンズに手がかかるのは自然だろう。

8m9mは安全牌につき、9m切りの方が柔軟だったかもしれない。

このへんの微妙な差異は前もって考えておかないと、迷いの種となってしまう。


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しかし、マンズから選んでしまうと次の危険牌に対応できない。

4sを拝み打ちするもこれが刺さって2000。

当たりスジが相当に限定されている状況だが、ここからテンパイを崩して親を流すのはさすがに厳しいと判断した。

雀頭が切れないデメリットが如実に表れていて、終盤で一牌耐えることがどれだけ重要かがわかる事例だろう。


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それではどうすればよかったのだろうか?

2pをポンしなかった場合は、こちらに流れた4sを対面にツモられる。



ツモを見るに4sを放銃したタイミングで、マンズを落として回った場合、自力でのテンパイは不可能だった。

そういう意味では押したことは正しかったが、例えば私が切っている3sを上家が切り出し、それを食い直すという目がないわけではない。

あとは、上家が2sを押していることを利用して、2sを先切りするという手もパッと見、見える。

対面に手出しが入らなければ2sも安全に切り出せたわけで、このへんが難しいところ。

しかし、受け入れを結構なレベルで狭めてしまうため、ダンラスの状況では敢行できない。これも無理スジだろう。


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ここで2sを切っていれば大丈夫だったわけだが、そもそも2pポンの目的には25sを使い切ることが含まれているため、それは結果論に過ぎない。


もう一つ、ここで3sを切る手があった。

気付きづらいが、4sツモ時にドラ切りで凌ぐ余地があった。

しかし、どちらかというとドラツモ時に4s切りで凌げるというのが3s切りのメリットであり、ドラの方を選べるかどうかは微妙なところだ。


考えたところで結果は変わらないことも多いが、アガリ形からだと凌ぐ手順にバリエーションがあることに気づくだろう

一見見えにくい凌ぎの方策というのが隠れていることも少なくない。

このへんをしらみつぶしに考えていくことは、上手に凌ぐためのいい訓練になるかもしれない。

この半荘は、巻き返せずそのままラスで終了した。



case2
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オーラス、5900点持ち3着目の親番。

熾烈なラス争いで、ラス目の対面と1000点差となっている。

2フーロの下家に1000・2000をツモられても座順でラス転落という苦しい立場。

前巡に1mを切っている対面が謎の食い直し、手出しは西。

この仕掛けをどう読んでいくか。


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7枚目の1mをチーしてひとまず形式テンパイに取った。

これをスルーしてしまうとノーテンでラス転落終了という最悪のシナリオが見える。

リーチが必要な手でもあり、メンゼンで進めるメリットは小さい。

さて、どちらに取るか?





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5p切りとして36p受けを残した。

5pの方が危険度は高いが、生牌のドラに対応しやすい選択とした。

枚数の多い36pツモ時にドラ単騎に渡っていける可能性を考慮した。


ところが、ダントツの下家が生牌のドラをツモ切りした直後にこちらはズバリ6pツモ。

さて、ここから何を切る?





ポイントは対面の仕掛けだ。

対面は1mを持っていない状況から4mをフリテンでチーした。

一萬二萬三萬裏裏裏裏裏裏西ポン八索八索八索

対面はここから西を残して1mを切っていることになる。そんな不安定な仕掛けをするだろうか?

こういうケースでよくあるパターンを私は思い浮かべていた。

一萬二萬三萬四萬裏裏裏裏裏西ツモ裏ポン八索八索八索

4mを既に1枚持っているケースだ。

1mを先切りして、タンヤオとファン牌の両天秤、マンズが上に延びていれば、4mは喜んでチーするだろう。

私が3mを通していて、下家が5mを通しているのでマンズは出来メンツの可能性が高いと踏んだ。


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しかし、無情にも7mは当たり。

2000の放銃でラス転落となってしまった。


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対面はまさかの出来メンツから1m切りだった。

仕掛けの手順を無視すればカン7mは十分に可能性のある待ちだ。

しかし、純粋なメンツを崩す想定が私にはできなかった。

結局、南家がチャンタ仕掛けの線が濃いため見切り発車のタンヤオ仕掛けに舵を切ったということだろう。


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実際には9pもアウト、7mもアウトということで、23sあたりを切っていくのが良かった。

白が通っただけに、なおさら鳴き読みのミスが致命傷となってしまった。


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ソーズを切っておけば、本局は三人テンパイで凌げていた可能性が高い。

下手に読みを入れたことで自爆した例。

トイツ落としは通すことのメリットは大きいが、通らなかった時に事件が起こりやすい。

慎重すぎてもダメ、大胆すぎてもダメ。



case3
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オーラス、16100点持ちラス目の北家。

3着目の下家とはノーテン罰符でひっくり返る点差だが、この巡目にしてひとつもメンツが完成していない

これは俗に言うぴえん(ノω・、)


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というわけで、こんなところから仕掛け始める。

巷で言うところの、スジの悪い仕掛け。

I am あせってます。


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なぜかドラを絞ってペン7pを払っているが、これがビンゴ!
よくわからんが一瞬でイーシャンテンとなった。

I am a 天才?


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もうひとつ食わせてもらえて、音速でテンパイまで漕ぎつける。

とりあえず最悪の事態は避けられそう。


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役なしで絵が揃ってしまった。

さて、ここから何を切る?





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6m切りとした。

ここでは、当たりづらさと同時に、3着目の下家が鳴きづらい牌を選ぶ必要がある


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上家と私の二人テンパイで流局。

下家は親番でノーテンにつき、半荘終了。

私はわずかに下家を捲り切り、渾身のラス回避を達成することができた。


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他家のドラ合わせに安心して5pのトイツ落としをしていると、下家のチーテンを入れられるところだった。

下家が直対相手の場合は、要牌を絞ることでテンパイノーテンをある程度コントロールすることができる。


このように形テン仕掛けは通常と違い、アガリ牌をツモってからがスタート地点ゆえ、切る牌に迷いが生じやすく、難易度が高い

テンパイを取れたことに安心せず、一手先二手先を睨んで思考を張り巡らせておくことが重要だとわかるだろう。



ラベル:天鳳 形聴
posted by はぐりん@ at 23:56 | Comment(0) | 守備力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする