2021年06月27日

赤5に頼る逆転狙い

今回は赤を利用した逆転狙いについて。


赤入りが普遍的になったことによって、オーラスの手組みも大きな変容を遂げた

以前とはどのような点が変わったのだろうか?


それは、見切り発車の仕掛けが有効となる局面が増えた、という点にある。


なぜかというと、数牌が使われない手というのはぼぼないからだ。

チャンタのような特殊な手役を除いては、数牌を使う手=赤5が使える手となるわけで、ドラに捉われずとも手牌を進める過程で打点UPが見込めるようになった。


たった1枚のツモ、もしくは上家からチーと言えば1ハン上がる赤の普及は、麻雀のゲームバランスを大きく変えたと言っても過言ではない。

1ハンを作るためにチャンタを純チャンに、ホンイツをメンゼンで仕上げてきた先人の足跡を軽々と踏みにじるものだからだ。

赤入り麻雀は手役の価値を希薄にし、麻雀の土俵をスピードへと変遷させたばかりか、チップによる+αによってギャンブル性が高まった。

そう考えてみると、未だに赤を導入していないプロの競技麻雀と赤入りのMリーグでは同じ競技であっても、別次元のゲームをやっているとさえ言える


あらためて赤入りの影響の大きさを感じるとともに、赤入りの功罪というものをベテラン雀士に語っていただきたいなあ、と思う。



今回の内容は、「逆転手の作り方」の中でもとくに重要で、利用できる頻度も多く、成績に大きく影響を与えるテーマであるので、ぜひチェックしていただきたい。

ここまで無理に狙いに行ってもいいですよ、というところに差が生まれやすいからだ。

仕掛けの巧拙とも密接に関わってくるため、仕掛けに慣れている人の方が馴染みやすい内容かもしれない。

それではどうぞ。



case1
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オーラス、29000持ち2着目の北家。

トップ目の上家とは2700点差となっている。

500・1000のツモでは捲れない上、2600のロンもダメという難しい点差。

ゴツゴツした手牌になってきたが、さて何を切る?





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4m切りとした。

6mがポンされているのもあるが、三暗刻と赤と点パネの天秤だ。

南ポンから赤を生かすことができれば、点パネのツモでピッタリ捲りとなる。

コーツ手に寄せれば、リーチ南の出アガリで3200の芽も出てくる。

つまり、この局面では符ハネを見ることで逆転が現実的になる


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親の現物である赤5mが出て、ポン。

あとは南をツモりさえすれば条件成就だ。


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最終盤にこのツモ。

気になるのは親の仕掛けだが…さてどうしよう?





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ツモ切りとした。

親の3s手出しをどう見るかがここでの争点。

3s手出し時にノーテンであった可能性は低いので、3sは空切りかスライドと読んだ。

そうなると危険なのは47s、58s。

3577sからのドラツモは手順としてはあるが、それなら私の4sを鳴いているはず。


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結果、親が海底でツモって2000オールのラスト。

ピッタリ捲られ私は3着終了となった。

3sは暗刻からの空切り、これは効果的だった。

南も58sも残り1枚ずつ、チャレンジには価値があった。



case2
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オーラス、14400点持ちラス目の北家。

3着目の親とは6500点差となっている。

ドラ1の何の変哲もない手で、逆転には少し打点が足りない。

ただ今、2枚目の中が切られたところ。さて、これを鳴く?





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ポンした。

これが赤ありならではの戦い方だ。

ダントツの上家は場合によっては赤を降ろしてくれるかもしれない。

このへんの期待は個人差もあるが、鳳凰卓という土俵でより成立しやすいだろう。


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ここで切るのは一つしかない。

赤に寄せて3pを切る。テンパイが無意味なので当然のチョイスだ。

ドラが出たらチーしてくっつきに備えるのもいいだろう。


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執念が実って、赤含みのテンパイを入れる。

この手だとツモアガリできず直撃のみだが、手順がめちゃくちゃなのでわずかな可能性は残されている。

中スルーに比べたらチャンスは増しているように思える。

この比較において、見切り発車仕掛けに価値が高くなっている


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も、2着目が2000アガって終了。



case3
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オーラス、9400点持ちラス目の北家。

3着目の南家とは2500点差となっている。

一面子はあるがやや厳しめの配牌をもらう。


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上家から赤5mが出たが、さてどうしよう?





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これをチーした。

テンパイノーテンで変わる点差なら、これは確実にチーした方がいい。

上家大トップにつきアシストもあるし、リーチ棒が出ることだってある。

ノーテンで終われない対面から直撃も全然ありうる(ツモだと座順で捲れない)。


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結果、赤をもう1枚引き込み、7700まで仕上がってしまった。

まあこれは鳴くよね、の例。



case4
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オーラス、33600点持ち2着目の南家。

トップ目の親とは1700点差となっている。

親から赤5pが切られたが、さてどうしよう?





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出来メンツからチーした。

のどから手がでるほどほしい1ハンだけに、出来メンツから仕掛けるお手本のような手。


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マンズが伸びて、トップ捲りに成功。

case2もそうだったが、赤のおかげで想定以上の打点になっている



case5
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オーラス、6500点持ちラス目の北家。

3着目の南家とは6500点差となっている。

ドラの東が一枚ポツンと浮いているが、さて何を切る?





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9s切りとした。

打点が足りないので、ドラの重なりに期待しつつタンヤオに寄せた。

最終的にこの手がどう発展したかというと…


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赤を2枚引き込み、ツモ直もしくは裏1条件まで伸びた。

これをアガるまでが一苦労なわけだが…


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なんと、直対の3着目から一発で出て8000。

一局勝負のあの配牌から捲り切れたのはひとえに赤様のおかげ。

バラ手でも満貫ぐらいまでなら赤の力で成し遂げられる。



case6
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オーラス、31900点持ち2着目の西家。

トップ目の親とは1800点差となっている。

中を一鳴きして、ターツオーバーだが、さて何を切る?





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一見4sを切りたくなるが、この点差なら3p切り。

400・700ツモなら捲れるので点パネを重視しながら、赤の受け入れを大事にする


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このツモだ。

手順で4sを切ってしまうとこれを逃してしまう。

どうせツモ専になるなら、少々の効率を犠牲にしても赤を狙う価値はある。


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これをツモって500・1000。

ぴったりトップ捲りに成功した。



case7
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オーラス、29400点持ち2着目の北家。

トップ目の南家とは4600点差となっている。

好手牌をもらったが、捌きが難しい。

さて、何を切る?





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タンヤオ狙いで中切りとした。これは選びやすい。

直後に、上家から6mが出た。

さて、これをポンする?





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スルーした。

1000・2000ツモ条件とはいえ、高目前提ツモ専に決めてしまうのはまだ早すぎる。

ここは落ち着いてじっくりと育てたいところ。

スルーしたところ鳴かずともの6mで盤石の構え。


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上家から2sが出たが、これをチーする?





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チーした。

これもやや焦った仕掛けに見えるかもしれない。

ただ、234の三色で仕掛けると、赤5pが丸丸お得の受け入れとなる

345の三色で仕掛けてしまうと、赤がオーバーキルとなってしまい、効率が悪くなる。

これは状況によって使い分けることができる。


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結局、3着目が2000をアガってラスト。

現状維持で終了した。


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冷静に考えると、下との差があるため、トップ狙い一本ならこの2sもスルーはある。

赤ならチーして、せめてどこからでもアガれる打点をじっくり作るのも悪くない。

ただし、5を鳴くくらいなら2を鳴いた方が総合的に有利であるという違いはおわかりいただけるだろう。


いかがだっただろうか?

当然やってるよというものから、なるほどと思えるものまで様々だっただろう。

ひとつ言えることは、新時代のオーラスは、赤をツモる前提で仕掛けていくこと、これに妙味がある

プロのように100%捲る手を作るのは実際には非効率で、本当のプロは最低限の差で捲り切ることを目指す。

そのためには、赤、一発、裏、使える偶発役は全力で利用することで大きな差が生まれる

「見えない赤をツモる」ことができるようになれば、あなたは確実に勝ち組になっているはずだ。



ラベル:天鳳 逆転 赤5
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2021年06月20日

必殺!一通狙い 123455679からは5を切る

一通の狙える複合形はいくつかパターンがあるが、今回は、

一筒二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒九筒

この形について。

ピンフと一通の狙えるいい形で、いわゆる両面カンチャンの発展形だ。


牌効率的に最後まで残りやすい形だが、この形はどのように捌くのがいいのだろうか?


結論から言うと、一通を優先して捌くと好結果に結びつきやすい。

・両面だと自分で2枚使っているので残り6枚待ち、カンチャンの4枚待ちとそこまで差がない

・待ちになる両面の部分が36か47、両面の中で最も出アガリのしづらい部分となる

・無スジ36、47より引っかけ2、8の方が出アガリがしやすい


言うまでもなく打点は一通狙いの方が上につき、それも含めて一通狙いが有利となる。

また、打点がない場合は5を先切りして一通を先に決めてしまうというのも経験上効果が大きい

両面は形的に固執したくなるが、そもそも待ちにする気がなければ安い受け入れを増やすという意味でしかない

それならば一通の形を決めることで、テンパイ時に盲点の待ちを作ることができ、モロヒに比して格段にアガリやすくなる。


また、赤やドラが含まれていて十分に打点がある場合も、場況によってはリーチで攻めることでハネ満級の打点を実現できる

このへんの破壊力をリーチによって引き出すこともこの形からは考慮に値する。

仮に、一通確定のカン2、カン8待ちダマに構えたとしても、基本スジはダマテン警戒が緩くなるため、相手の守備力が高い場合はここが盲点となる

ダマテンは天鳳のような相手の守備力が高い土俵で有効となりやすい。


つまり、この形から一通に取ることはダマ良し、リーチ良し、先切り良し、打点良しと戦略の幅が広がる。

もちろん、両面に取るべき場況も存在するため、一通狙いの優位性を踏まえた上で臨機応変に対応すべしとなる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東4局2本場、6200点持ちダンラス目の南家。

上は三つ巴のトップ争い、私は後方に置いていかれている。

ご覧の一通含みイーシャンテンから、この上ない2sを引き込みテンパイが入る。

7pがドラだが、さてどう受ける?リーチする?





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一通に受けてリーチした。

ポイントは先切りの3pだ。

47pで待ったとしてもツモ專みたいな状況だが、このカン2pはワンチャン拾える可能性がある。

もちろんダマなら拾えそうな2pにつき凹んでなければダマも良さそうだが、ここは一撃に賭けるリーチとした。


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首尾よくこれを引き当て、3000・6000GET。

これが反撃の狼煙となり、なんとこの半荘トップ捲りを成し遂げる

両面に受けてドラをツモったとしても同じハネ満につき、この選択の成否はあまりにも大きい。

それゆえに、判断が正しかったかどうかをしっかりと検証する必要がある。


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山には47pが2枚に対して、2pは3枚あった。

山にいる枚数はたまたまだが、2pが1枚河に見えていること、3pの壁で2pが使いづらいこと、ドラが出る可能性はゼロであることなどを踏まえると、バランスの取れた選択だったように思える。

単純な両面カンチャンと違って、一通という打点がつく分、思い切った選択が取りやすい形だと言えるだろう。



case2
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南2局、38000点持ちトップ目の南家。

ピンズが複雑な形から、テンパイが入ったところ。

勢いピンズのチンイツに行きたい気もするが現状はまごうことなきトップ目。

さて、何を切る?リーチする?





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5p切りダマとした。

これは選択肢が多くてなかなか難しいが、この打点ならチンイツはいらない。

ドラ周辺の2pよりは親の現物の5pか。5pを切っておけば14pツモにも対応できる。

パッと見は9p切りでドラ受けを兼ねた両面だが、この巡目からドラはまず拾えないことを考えると、純粋に6pと8pの比較となる。

8pは山にいそうな上、親にも通りそうなのでかなり拾いやすそうに見える。


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件の1pをツモってきてまたもや選択となった。

さて、何を切る?





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1pツモ切りとした。

4枚見えの4pは下家には急所につき、ケアする意味で1p切りとした。

14p6mは待ちが弱い。カン8p続行。

イーペーコーがつけば出アガリハネ満につき、ここは打4pでも良かったかもしれない。


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これが対面から出て、8000。

対面は何と暗刻からの8pリリースだった。

おそらくは、親に対して14sをケアするという意味合いだろう。

このように、ダマならスジは警戒されずにリリースされるため、上位卓では有効となる。

受けを重視した5p切りだったが、このような形で生きた。

この半荘はトップで終了した。


case3
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東2局、27900点持ち2着目の北家。

イーシャンテンからズバリのペン7sを引き込み、テンパイが入る。

さて、どうしよう?





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1s切りリーチとした。

47sの7sにかなりの感触があるからだ。

序盤に8s切りが二者で、上家は86sのカンチャン落とし、これは7sを持っていない可能性大。

一方の2sは場況は悪くはないが、いかんせん生牌につき固まっている可能性が否めない。

これが場に1枚出ていれば、ポンされていないから固まっていないな、などと考える余地が生まれる。

そう考えてみると、単純に枚数だけが根拠となるわけではないことに気づかされる


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これがビンゴの一発ツモ。

狙いの7sを引き寄せることに成功。


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ええっ?ツモった7sが裏ドラになり3000・6000。

ほれみたことかのドヤ顔炸裂ぅ〜。


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山には47sが3枚に対し、2sも同じく3枚。

2sは固まっておらず十分山にあったが、7sも読み通り残り全山だった。

結果はたまたまだが、7sは固まっている可能性がほぼゼロにつき、これはペイする選択だったように思う

この一撃を生かし、この半荘はトップで終了した。


一通狙いの優位性を認識した上で、場況によっては臨機応変に両面に取る。

場面場面で正解が変わってくる麻雀の面白さが表れているだろう。

上手くいった例を取り上げたが、結果に関わらず都度検証し、反省する姿勢が運を呼び込む、そういうものではないかと私は思っている



ラベル:天鳳 手役 一通
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2021年06月13日

牌効率無視 ホンイツ狙いは大胆に

今回は分岐のあるホンイツについて。


打点の必要じゃない状況で受けの狭いホンイツとの選択を迫られる、わりと悩ましい選択ではないだろうか。

赤入りだとリーチの脅威が大きいため、牌効率に寄せたくなるのが一般的だ。

しかし、ただスピードに寄せればアガりきれる、というほど単純なものでもない。


確かに、ホンイツは有効牌が少なく、河で狙いがバレやすいため出アガリのしづらい役である。

ラス目が一発逆転に賭けて狙ったところで、河に必死さが映りなかなかアガれない。

逆に言うと、上位者が狙うことで、攻め返さざるを得ない下位者から拾える可能性が生まれる。

しかも、ホンイツを狙う必要のない点棒状況であるならなおさら盲点となる。


強者の打ち筋に、序盤からやたら派手なホンイツ模様の河、というのがしばしばある。

点棒があるのにそのような河を見せられると、こちらは少しブルってしまう。

遅くて高い手というのが想定できるが、長引いた際になまじ危険ゾーンがわかっているゆえに切れなくなる牌が生じてくるからだ。

ホンイツは打点的な破壊力があるため、引き気味に構えたところアガリを逃す、というような事態が生じやすい。

このように、河の圧を優位に利用することでホンイツはその価値を増す手役であると言える。

強者は、遠いけれども仕上がれば決定打になる、という構想が非常に上手いイメージがある。


そして、ホンイツの上手い人は、狙う場所・狙う牌姿・そのタイミングが絶妙で、閃きに近い直観のようのものを持っている人が多い

牌効率を習ってしまうと、どうしても目先のアガリに捉われてしまって、思い切った着手がしにくくなる。

スピードが求められる現代麻雀ではなおさらと言える。

しかし、このへんの目先の損得に捉われてしまうと麻雀の本質を見失う可能性があって、ここに中級者と上級者の大きな壁がある。

ホンイツはそういう雀士の幅・器を測るためにうってつけの手役であると私は考えている。


そういえば、ホンイツ好きで定評のある佐々木寿人が鳳凰位を戴冠した

その一報を聞いた時、自分のことのように嬉しい気持ちになり、私は佐々木寿人が好きだったんだなあ、と改めて思った。

鳳凰位の佐々木寿人が好きな手役がホンイツなのだから、ホンイツを制する者は麻雀を制す、である。


それでは、どのような場面でホンイツの分岐が訪れるのだろうか?

実戦例から見ていきたいと思う。



case1
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南2局、29100点持ち2着目の西家。

上3人がダンゴで熾烈なトップ争い。

整った手牌から、9mツモで一歩前進。

ホンイツあり、チャンタあり、もちろん南のポンもありだが、さて何を切る?





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3s切りでホンイツ狙いとした。

アガるだけなら1mだが、1000点でいいというわけでもない。

ホンイツなら仕掛けても打点がつくし、何よりマンズが安くて感触がある。


と思っていたら、次巡にズバリ2mツモで絶好の最終形となった。

さて、リーチする?





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ダマにした。

割と目立つ河の上、拾えそうなマンズにつきダマは普通。

ラス目の親を流す目的があるのも大きい。

南をツモっても25m待ち続行になりそうだ。


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やや長引いたが、トップ目下家から出て8000となった。

恐ろしいことに上家に高めツモ倍満というお化けが入っていた。

4mスライドの余地を残すダマテンに意味はあったと言える。

結果的には、牌効率に従っていても4s一発ツモで実入りには変わらなかったわけだが。

会心のアガリも、この半荘は2着だった。



case2
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東3局、33100点持ちトップ目の南家。

ややバラバラの手から8mをツモったところ。

ここから何を切る?





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4p切りとした。

メンツがないので、浮き牌の字牌を残してメンホンチートイを視野に入れた。

仕上がりは遅いが、仕上がったら高いよ、という手組み。


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この白引きで相当手が引き締まったように見える。

が、あれから引いた牌は7mと白のたった2枚のみである。

これで仕掛けも視野に入るが、チートイツの可能性を残してここでは発切りとした。


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白をポンして、上手くテンパイまで漕ぎつけた。

14mはとてもアガれそうな待ち。


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も、余った5mが親に当たりで2900。

決定打には惜しくも届かなかった。



case3
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東4局、30200点持ちトップ目の親番。

4巡目に西をツモってきたところ。

さて、何を切る?





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2s切りとした。

最も弱いカンチャンを外しつつ、ホンイツの可能性を残した。

浮き牌の9pは何気に重要な牌で、これを安易に切ってしまうとドラツモで右往左往してしまう。

2sから切るのは狙いをボカすため、そして万一の赤5sツモに備えてのこと。

ファン牌トイツに赤1というところで仕掛けて満貫が見える。


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中スルーからのドラ引きで、形が整ってきた。

ここでも一貫してホンイツ狙い継続のマンズ落とし。

やりすぎになるきらいもあるが、ここは牌の伸びを信じて。


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絶好の8pツモでいよいよアガリが見えてきた。

9pを引っ張った甲斐があったやね。


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終盤にテンパイが入った。

さて、何を切る?





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これは一見中が拾えそうに見えるが、引っ張った9pの意味を考えてMAXに受けた。

こういうところで小手先の技に走らず、あくまで牌の流れに沿った選択を心掛けると好結果が出やすい

ターツ落としをしてまで引っ張った9p、これが残った意味を考える。


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しかし、下家のダマにかわされ、1000点。

惜しくも大物手の成就とはならなかった。

上家は役を捨てて苦しいフリテンに受けていることから、十分に警戒されていたことがわかる。

マンズのターツを取っておいても最終形は中と5mのシャンポンになっている可能性が高い。

ということは、47p待ちに優位性があったはずと私は考えるが、残念ながら手牌オープン画像はありませんでした。



case4
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開局の西家。

なかなか面白い配牌をもらって3巡目、1sをツモってきたところ。

さて、何を切る?





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これをツモ切りとした。

さすがにドラスジだし、ホンイツ確定というわけでもなさそうというのがその理由だ。


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ホンイツ含みになるのは想定内。

後はドラにくっつけるのみ。


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ところが、あろうことか1sの方を立て続けに持ってきてしまう。

痛恨、これ以外の言葉が見つからない。


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なんとかテンパイが入るも、アガリきるまでのエネルギーはもはや残っていなかった。

下家にツモられ、500・1000。


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仮にあそこで1sを残していたなら、この中でなんと4000・8000のアガリとなっていた。

些末な効率に捉われ、大魚を逃してしまった典型。

1sを切った瞬間、あっ、と思ったのだがその後悔が何倍にもなって押し寄せてくるとは…。

打てている時は何気なく残せる1sであっても、頭が硬い時はなかなか残せなかったりするものだ。

この半荘がラスであったのも合点がいくだろう。

この1sを残せるかどうかが、麻雀が打てているかどうかの試金石となっていること、これは理解していただけるのではないかと思う。


このように、ホンイツの分岐は頭で考えるというよりも、閃きや直観に頼る部分が大きい。

打てている時はなんとなく実践できるのに、勝ちにこだわると途端に逃してしまう不思議な傾向がある。

これを防ぐコツとしては、頭のアンテナを張り巡らせる、手牌を俯瞰して見る、このあたりにあるだろう。

アガリよりもその先を見る、ホンイツの奥深さを実感できるのではないだろうか。



ラベル:天鳳 染め 手役
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2021年06月06日

赤1チートイはリーチ前提 出にくいドラはほどほどで見切る

今回は今まで語られたことがない、知っていれば得する麻雀話をお届けしたい。

特に、赤入り麻雀と赤なし麻雀をどちらも打つ、と言う人にオススメの内容となっている。


唐突に伺うが、赤が出現したことで格段に攻撃力が増した手役がある

それは一体なんだろうか?

まずはじっくり考えた上で、スクロールしていただきたい。









チートイツ、と答えた方は半分正解。

正解はチートイツ、トイトイ、三暗刻といったトイツ系手役全般だ。


答えを聞けばすぐにピンとくるだろう。

縦系の手役は複合するのが大概2ハン役であることが多く、符を効率よく利用することが意外と困難だ。

例えば、トイトイ。

ドラを上手くポンできたはいいが、トイトイドラ3で満貫。なんか苦労より安く、損した気分になったことはないだろうか?

トイトイでドラを使い切るためには、最低でも雀頭の2枚が必要になってしまいその瞬間に苦労して積み上げた符が無駄になってしまう

比較的どの役にも複合しやすい手役にタンヤオがあるが、リスクの高いタンヤオトイトイの仕掛けをした割に、アガってみたら3900しかなかった、という経験は誰しもあるだろう。

タンヤオチートイツなどにも言えるが、トイツ系手役とタンヤオの相性は最悪で、アガリづらい割に符ハネの恩恵を得られにくい


三暗刻などはメンゼン出来合いならリーチなどの複合もあることはあるが、必然的にコーツが多く手の内の牌種が少ないため、シュンツにおけるドラ1枚の複合率は高くない。

しかし、自身のトイツやコーツに赤が1枚組み込まれていたらどうだろうか?

トイトイのみなら仕掛けない手でも、トイトイ赤1なら符ハネによる仕掛け効率も良く、積極的に仕掛けやすくなる。

赤入りのコーツがある三暗刻ならダマにしやすいし、仕掛けも見合いやすい。

このように、トイトイや三暗刻などのコーツ手に+1ハンの要素が増えると、符ハネのしやすさも相まって非常に得点効率のいい手となる。


そしておまちかね、最も赤入り効果が大きいのがチートイツだ。

チートイツもドラが絡むと確実に6400以上となり、リーチの効果が小さい。

絡む1ハンと言えばタンヤオぐらいのもので、メンタンチートイ、真ん中で待つチートイツがアガれるだろうか?

ドラドラだとリーチに行けない、チートイのみだと出アガリがイマイチと言う風にリーチによる恩恵が小さいというのがチートイツのデメリットであった。


しかし赤が1枚あったらどうだろう?

今まで実現しえなかったチートイ+1ハン役つまり、3200をリーチして出アガリ6400という極めてリーチ効率のいい手が爆誕した

1600をリーチして3200。

6400をリーチして8000、というむず痒い50符リーチの使い勝手の悪さを解消してくれる救世主、それが赤5だったというわけだ


特にメリットが大きいのは、チートイツなら2枚のみで活用できるため、コーツが必要な手役よりも赤5の恩恵が得られやすい点にある。

赤なしの場合、ドラのないチートイツは放銃しても裏ドラさえ乗らなければ大体3200だったが、赤入りでは常に6400と言われる可能性がある。

これによってチートイツの打点読みが極めて難しくなり、安易に突っ込めなくなった。

これもチートイツの脅威を高めている要素だろう。


最近Mリーグでチートイツが多いとは思わないだろうか?

私はMリーグは見ていないのだが、風の噂でそういう話を聞いた。

打ち手は明確には意識していないとしても、そういう理由でチートイツという手役のお得感が増しているからだと思われる。

赤入りによりチートイツという手役の期待値が大幅に高まった、と言い換えることもできる。

私が天鳳でチートイツを多用していた理由もそういうところにあったのかもしれない。

当時は深くは考えてはいなかったけれども。


麻雀で勝つためには8000点を超えないかつそれに近い打点をいかに積み上げるかのゲーム、端的に言えばそうなると思う。

その常勝理論に一役買っているのが、「赤の力を借りたチートイツ(トイツ系手役)」と言えるのではないだろうか。

結論としては、赤入りか赤なしかでチートイツという手役の期待値は変わるため、土俵によってチートイツ狙いの頻度を変えるのが最適戦略になりうる、ということだ。

(正確には期待値の上昇率が他の手役と比べて大きい)

Mリーグやフリーならチートイツを積極的に活用し、プロのリーグ戦ならチートイツはやや頻度を落とす、これが有効ではないかと思う。


これはかなり画期的な論であり、知ってるのと知らないのでは麻雀の戦い方が大きく変わってくる。

これを胸に秘めて戦えばあなたの勝率もきっとUPすることだろう。

トイツ系を制する者は麻雀を制す、正にそんな時代に突入していると言える。


話を戻して、今回のテーマは赤1チートイツにおけるドラの扱い方について。

具体的に実戦例から見ていこう。



case1
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南2局、22000点持ち3着目の北家。

上下縦長で、2着目の親とは200点差の微差となっている。

赤1チートイツシャンテンのところ、8mを持ってきた。

さて、何を切る?





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ここで思いきってドラ切りとした。

ドラは重なったら痛いが、8mも3sも割と山にいそうな半面、ドラは情報がなく持たれていても不思議ではない。

また、ドラは待ちになっても出にくくアガリづらい。

打点よりもアガリ自体がほしい局面でもある。


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打牌候補だった3sが重なってテンパイ。

ここは当然…


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発で待ってリーチとした。

赤入りチートイツは出アガリ6400である上、自由自在に待ちを選べる


これが終盤にラス目から出て6400となった


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アガリやすさを求めるのであればドラの先切りは悪くない。

赤を生かしたリーチ前提で、重なりやすい牌を残すのも一つの手だ。



case2
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東2局1本場供託1本、20600点持ちラス目の西家。

終盤に東を重ねてテンパイ。

新ドラの9mは生牌で場に見えていない。

さて、どうしよう?





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ドラを切ってリーチした。

親の仕掛けに対してかなり怖かったが、9mで待ったところでアガれない。

ドラはツモる以外ないが、3sはこの場況なら出る可能性がある。


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結果、親と二人テンパイで流局。


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一発消しによるチーがなければ、3sでアガリがあった?と一瞬見えるが、実はその前に親のツモアガリを潰していた

3sはこの巡目にして山に2枚、十分に見合う勝負だった。

このトライが生きてこの半荘は2着だった。



case3
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東2局、20100点持ちラス目の親番。

2pを重ねてチートイツのテンパイとなった。

1mはたった今切られて残り1枚。北はドラ。

さて、どうしよう?





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ドラ待ちのダマにした。

中盤は手が整い始めた他家からドラが出だすタイミングでもあるので、このへんで様子をうかがった。

リーチ宣言牌などで切られやすい頃合いでもあるだろう。

さらに巡目が進んで、1枚切れの中をツモってきた。

さて、どうしよう?





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これは難しいが、ドラ待ちダマ続行とした

自身の河の特殊さを懸念してのものだ。

早い巡目の両面ターツ落とし、ピンズの高い河、これが作用して字牌も警戒されやすい河になっている。

鳳凰卓レベルではこのリーチはまずアガれないと踏んだ。


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北家の動きが入ったので、ツモ切りリーチを敢行した。

仕掛けが入って脅威が減ったタイミング。

北家が仕掛けたことでダマでもドラは出にくくなった。


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結果、一人テンパイで流局となった。

一人ならまあいいかというところ。


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もう一度見てみよう。

確かにこの河だと中待ちリーチはアガりづらいかもしれない。

しかし、ダマでドラが出ることもこの巡目からはあまり期待できない。

中が山に居そうなのは間違いないし、中が絶対に出ないとも言い切れない。

改めて考えると、ここは河云々を度外視して、中待ちでリーチに行く方がいいように思える。

出ないドラに固執するよりは、少しでも出る待ちで9600を狙いに行くのが赤入りチートイツの正攻法であろう。

このへんの精度を上げていくことが上位卓では必須となる。

迷ってしまうとリーチに行きづらくなってしまうため、このへんに力量が問われてくる。



赤1チートイツは新時代のリーチ兵器だ。

このウエポンを自在に扱うことでチートイツの攻撃力を最大限に引き出すことができる。

今一度、あなたの戦略に組み込んでみてはいかがだろうか。



ラベル:天鳳 七対
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(4) | 最新戦術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする