2014年07月05日

トイツ手の捌き

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ここまでノーホーラ、ノー放銃で迎えた南2局。

大物手の応酬をただ見ているだけの展開ながら、
微差のラス目に踏みとどまっている。

上家の親とは2200点差、対面とは4600点差。

牌が縦に縦に重なり、難しい感じになってきた。

たった今、上家の親が赤5mを切ってきたところ。
さて、どうする?

ちなみに対面は回線に苦戦中らしく、西切りとともに落ちてしまった。





ラス回避主眼の天鳳で、しかもこの点棒状況で、
こんなの鳴かなかったことないよ、という人も多いことだろう。

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これは超トイツ系雀士なら鉄スルーである。
土田浩翔や鈴木達也なら捨て牌を一瞥することもないだろう。

同じくまあまあトイツ系雀士の俺としても迷わずスルーである。
鉄スルーとまではいかず、鳴いてもいいかなぐらいに思う。


縦形の手は縦形でまとめるのが麻雀の基本である。
この牌組から赤を鳴いたところで、ドラの5pにも意外と対応しづらい。

打点上昇が見込めないばかりか、
それほどあがりやすい牌姿にもなっていないことに気づくだろう。

それならばツモの様子を見ながら、メンゼンで打点力のあるトイツ手に仕上げた方が意外と速い。


それから罠なのは、回線落ち者の存在である。
たった今、回線落ちが出た瞬間に出た赤5m。

回線落ち者からは取り放題だと、いかにも鳴きたくなるのだが、
これは間違いなく罠である。


みなさんも経験があるだろう。
回線落ちが出たからと、苦しい形からチーポンしたり、
愚形リーチを敢行したり。

回線落ちに釣られて自分のフォームを崩し、
いい結果になったことなどはっきりいってほとんどない。

最近になってようやくわかってきたことは、
麻雀は欲の部分が強く出すぎるとそれはマイナスに作用することが多いということだ。

麻雀は四人で打つものという謙虚な姿勢の元に、
自我を抑えて、自然の摂理に従って打つのが自分にとっても他者にとってもプラスになる。

自然に打ってラスになるのは素晴らしいことなのである。


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自分の捨て牌にかぶりが多くなってきていよいよトイツ場模様の7巡目。

下家から8pが切られた。
さてどうする?





赤5mスルーからトイツ手に進めた構想上、
ここからトイトイに向かうのも自然な一着だと思われる。


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が、スルー。

6m5s6sは仕掛けるつもりだったが、8p1枚目はスルーすると決めていた。

7pアンコの8pだけはこの局面の急所とは言えず、
やはり8pを仕掛けた形がかなりあがりにくい。

8p仕掛けて47sチーで1000点あがるぐらいなら赤5m仕掛けろよということにもなりかねない。
ここは打点とあがりやすさのバランスでスルーするのがベターだと考えた。

次巡のツモが9pで、メンツ手もはっきり見えてきた。
コーツ手の可能性を消さない4m切りをチョイス。



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次巡、光輝く赤ドラをツモって俄然やる気に。

2回の誘惑を断ち切って得たご褒美に「やっぱりな」とほくそ笑む。

しかし、ここからがまた大変。
さて何を切る?





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ドラまたぎでアンコ持ちの7pは非常に怖いが、ここで1枚ほぐす。

69pが弱いからうんぬんもあるにはあるが、
一貫してトイツ手の捌きをしている以上、
ここでの56sはずしは場況にそぐわないというのが第一感だ。

コーツ手の可能性はここで見切るが、トイツ場である以上、トイツ手の可能性は最後まで見る。


ちなみに、ここで6s切りを選択した人は、
なんとびっくり下家の今テン69s待ちピンフ赤ドラドラの7700に刺さってしまう。

トイツ場なのにピンフとは何事かと言われるかもしれないが、
1人ぐらいは横に伸びている人がいるものだ。

このように、トイツ系の捌きは守備の面でも有用なことが多い。


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12巡目、望外のドラ重なりでチートイツテンパイ。

6pはドラまたぎで他家にかなり切りにくい。
9pは場に2枚切れ。
さてどちらを切る?リーチかダマか?





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ここは歯を食いしばって6pを勝負する場面である。

自分の目から7p4枚見えで9pは誰が掴んでも止まらない。

逆に6pは山にどのくらいあるかわからない上、他家からの出が期待できない。

誰が掴んでも止まらないならリーチという考え方もあるが、ここではダマの方がいいだろう。
捨て牌が微妙に脂っこいし、ダマならただ取りの牌をリーチで止める必要はない。
点棒状況的にもリーチでの打点上昇メリットがまるでない。


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直後に上家が掴み、満貫のあがり。
非常にラッキーな牌の巡り合わせで、この半荘2着を取ることができた。


検証してみると、最初の赤5mをチーした場合、
最終的に47sでのツモあがりをしている可能性が高い。

それはそれで十分な一局だが、
ラス回避としてはまだまだ予断を許さない展開になっていただろう。


今局のように、トイツ場ならそれに見合った捌き方というのがあり、
トータル的にそれが期待値の高い選択になりやすいと俺は考えている。

カン赤5mのような焦った仕掛けをしなくても、
意外とメンゼンだけでも手は伸びていくものであり、
ラス回避にとらわれすぎると速度的には大差ないのに、
大きな打点上昇のチャンスを逃している可能性がある。

ピンフ手の場合は仕掛け含めてその期待値が明白になりやすいのに対し、
トイツ手の場合は入り組んで難解になりやすいため、
今の場況がどちらを向いているのかできるだけ早く見定めることで、
打点とあがりやすさのバランスを得ることができる




ラベル:天鳳 対子
posted by はぐりん@ at 19:50 | Comment(6) | トイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
よく観戦させてもらってます!
まさか特南最高プレイヤーのモノの考え方を聞ける日が来るとは・・・
Posted by 流れはある! at 2014年07月07日 07:40
初めまして、特南でよく打ってる者です。
とても参考になりました。
恐らく同じ思考を経て鳳凰を打たずにあえて特上で打ってるのでしょうから勉強させて頂きます。
Posted by ウィドゥ@阪神 at 2014年07月07日 15:00
>>流れはある!さん

ありがとうございます。
全然最高じゃないですけど、今後ともまったりよろしくです♪

>>ウイドゥ@阪神さん

ウィドゥさん初めまして♪
ウィドゥさんもお強いですよね。
俺の場合、特上にこだわっているわけではなくて、無課金で遊べるからってだけですよん。
今後ともまったりよろしくです♪
Posted by はぐりん@ at 2014年07月07日 21:53
こんばんは。
はぐりんさんブログやられていらっしゃったんですね。
ものすごく感激しております。
そして、2年ぶりの十段到達おめでとうございます。
個人的には特南天鳳位誕生を一日千秋の思いで待っているので応援しています。険しい道のりですが…
これからも応援&勉強観戦させていただきます。
頑張ってください!
Posted by はぐりんファン at 2014年07月08日 03:18
ブログと天鳳位はがんばってください。
でも同卓の時はがんばらなくていいです(ゲス顔
Posted by ファン2 at 2014年07月08日 05:11
>>はぐりんファンさん
そんな風に言っていただけると嬉しいです。
ありがとうございます。
拙い打ち手ですが、一生懸命打ちますので今後ともよろしくお願いします。

>>ファン2さん
ありがとうございます。
同卓した時はよろしくお願いします!
Posted by はぐりん@ at 2014年07月08日 11:40
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