2014年11月02日

予感に従う

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前局、会心のメンホンチートイをあがって迎えた東4局南家の自分。

点棒状況は自分から順に、35200、11100、34400、19300。
2人が抜け出した、まずまずいい並びとなっている。


2巡目に親が7pを789でチー。
これに対してラス目の下家が発と東をかぶせ、そのどちらも対面が仕掛けたという状況である。


これにて出ていないファン牌はドラの白のみとなり、
親の手役もかなり限定されるものとなってきた。


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ところが、次巡下家があっさり白をツモ切ると、これに親のポンの声。

白だけは簡単には出てこないと思っていたから驚いた。

なにせ、下家の当面のライバルは親であるから、
これが鳴かれてあがられるようなことになると、
上位三つ巴という下家にとって圧倒的不利な状況になってしまうからだ。


下家の意図はどうあれ、俺は打つわけにはいかないので、
対面のあがりに期待しながらベタオリをすることになる。


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この局は結局、親が4000オールをツモあがる。

上位三つ巴となり、トップ争いは激しくなったが、
自分がラスになる可能性もかなり低くなった。

俺がこの時考えていたのは、下家に浮上の目はないな、ということである。

自業自得で招いた一人沈みであり、
親にしてみたら棚からぼたもちの親満だからだ。
下家の心中も決して穏やかではなかったはずだ。


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1本場は対面が700・1300をツモあがり、
迎えた南1局、2着目で迎えた自分の親番。
点棒状況は自分から順に、30400、6300、33400、29900。


配牌はまずまずといったところだが、
下家がこの状況を作った以上、この局は決め所だと考えている。

下家を飛ばして南1で終わらせるという、はっきりとしたビジョンがここではあった。


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ところが、予期に反して下家から先制リーチが入った。
6巡目という早さである。


ギリギリまで押し返すつもりだったのだが、
ツモが全く効かずに危険牌だらけになったため、9pのアンコ落としを余儀なくされた。


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14巡目にツモの声。
ドラをツモって裏は乗らずの2000・4000。

この親っかぶりで俺は3着目に転落してしまう。


この時、俺の頭の中はハテナマークでいっぱいだった。

なぜだ?なぜ下家に手が入って高めツモなのだ?
そしてなぜ俺が親っかぶりなのだ?
下家は浮上の目がないはずではなかったのか?
それとも俺が見逃している何かがあるのだろうか…?


このように考えること自体、俺はデジタルな打ち手ではないのだろう。
1局が独立していると考えれば、このような事態は普通に起こりうる。


ともかく、俺にとっては想定外の出来事に、
下家の評価を修正せざるをえなくなったし、
かなり嫌な予感がしたのはまぎれもない事実だったのである。


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親っかぶりの次局の南2局。
下家が自分であがって引いた親番である。

1巡目に出た東を下家がポン。


この局のテーマは決まっている。
下家に辛く打つことだ。

ラス目の親に辛く打つのは天鳳において基本中の基本だが、
前局の流れから言って、
ここで軽快にあがられるようだと本当にラスが見えてくる。

下家には一牌たりとも鳴かせない、というぐらいの覚悟だ。


それを踏まえて上図から何を切るか?





ここから何を切るかは意外と難しい。
唯一、鳴かれない牌は北であるが、これを切ってしまうと後々受けゴマに苦慮しそうである。

トイツである9pを払っていくのが無難そうではあるが、
どうせ自分のあがりを見ないのであれば、もうひと工夫いれてもよさそうだ。


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脇にアシストする南切りがそれだ。

下家の親を流してもらうには、あがり役が必要だ。
ファン牌までガッチガチに絞っては風通しが悪く、脇もあがりにくい。

親に鳴かれた場合は、打点も上がってひどいが、
テンパイ後に放銃するよりは大分マシだ。
しかも鳴かれた場合の3分の2は散家なので、
この場合ファン牌をかぶせるのは合理的なのである。


ご覧のとおり、上手いこと上家に鳴いてもらえた。

子にあがってもらう分には、どれだけ高くても構わない。
先ほどの評価修正にはそれくらいまで危機意識が芽生えていたのである。


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一牌たりとも鳴かせなかったが、あがりを阻止することは叶わなかった。

上家が親に11600の放銃。
棚からぼたもちが降ってきたはずの上家がなぜか一人沈みになっている。

この時点で考えるのは、
上家は特段ミスをしているようには見えないので、
まだ死んではいないだろうということ。

上家にはラス親も残されているため、
まだまだ混沌とするだろうと予想している。

俺自身がトップを取ろうなどとは微塵も考えていない。


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南2局、500・1000をツモあがることができ、
2着目で迎えた南3局。

またもや下家から先制リーチが入り、これに上家が飛び込む。

なんとこれが裏裏で8000。


またもや3着目に転落してしまった上、
浮上の目がないと思っていた下家がトップ目でオーラスを迎えることになる。


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オーラス南家自分の配牌。
点棒状況は自分から順に、28700、32800、30800、7700。

トップ目の下家とは4100点差、2着目の対面とは2100点差である。

ダブ南トイツ、赤含みで絶好の配牌をもらったが、
さて、どういうことを感じるだろうか?





もちろん、ここで考えるのは手なりの1000・2000ツモでトップを目指すということなのだが、
トップ目と4100点差、2着目と2100点差という数字に嫌な雰囲気を感じることができる人はかなり鋭い人である。


手なりで3900ができたとしても、ツモ直以外ではトップを捲れない。
また、ダブ南のみの2000点だと、ツモ直以外では2着を捲れない。

点差には捲りやすい点差と捲りにくい点差というものがある。

本局の場合は明らかに後者である上、
その条件ができたのは前局の下家のあがりに裏ドラが乗ったからだということも加味すると、
ここは贅沢を言っていられない。


うかうかしていると上家に捲られるまであるかもしれない。
上家にはまだ目があると思っているからなおさらだ。


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3巡目にダブ南が鳴け、超十分形のイーシャンテンに。

ここで白を切り出すと、上家にポンの声がかかる。
上家は染め手が濃厚だが、この形なら勝算がある。



こちらは親の使えないであろうソーズとマンズの受け入れであるため、
一瞬でテンパイできると考えていたのだが、
なかなか鳴ける牌を出してくれない。


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挙句、このツモである。


これはもう、この形であがれと牌が囁いている。

これが自然な形で2000になった以上、
あなたにはトップはないですよ、という宣告であり、
親っかぶりから一貫してあった悪い予感に従って、折り合いをつけるべき局面なのである。


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案の定、親からこぼれる8s。
30000点持ちの3着終了となった。


これを見逃すことは100%ない。
赤5mを切った以上はどこからでも喜んであがる。

一見すると、トップ目や2着目を喜ばせるあがりにも見えるが、
実際には58sもペン3pも山に2枚ずつで、親との勝負は互角だった。

こういう場面であがりを逃した先に待っているのは何かを考えたら、
真に歓喜していいのはあがりきれた俺自身なのだと思っている。


予感に従い、牌の流れに従えば、必ずや牌は自分の進むべき道を教えてくれる。

その囁きにどれだけ耳を傾けられるかというのは、どれだけ謙虚に麻雀と向き合うかということでもある。

分をわきまえ、折り合いをつける。
それが最善手となることも、往々にしてあるのである。




ラベル:天鳳
posted by はぐりん@ at 22:19 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>俺自身がトップを取ろうなどとは微塵も考えていない。
いろんな意味でさすがはぐりんさん。
もはや求道者ですな。
Posted by しろう at 2014年11月07日 19:09
>>しろうさん

雰囲気的になんかやばいなって思うことあるじゃないですか。
そういう時って、僕の場合は上を目指すより最悪回避を重視したくなるんですよね。
ギラギラと全局参加するのも強いですけど、予感に従って大人しくしてる方が意外と成績は良くなる気もしてますね。
Posted by はぐりん@ at 2014年11月08日 23:32
こういう流れを重視するはぐりんさんの麻雀は好きです

今までそうではなかったのですがはぐりんさんの影響で流れ論者になりました
Posted by at 2014年11月10日 09:34
>>名無しさん

そういっていただけると嬉しいですね。
麻雀は楽しんでなんぼですから、感性のおもむくままに打ってもいいと思うんですよね。
それで負けるかといったらそんなこともないですしね。
Posted by はぐりん@ at 2014年11月10日 23:11
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