2014年11月30日

ラス回避の戦略 オーラス編

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オーラス、微差の2着目で迎えた南家の自分。

点棒状況は自分から順に、26600、15400、26300、31700。
トップと5100点差、3着目と300点差と競っている。


ズバリ絶好の5mを引き込み、三面張テンパイとなったところ。
さて、リーチする?





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俺の選択は9p切りダマだった。


こういう場面で俺が常に意識しているのは、
いかにしてトップを取るかではなく、いかにしてラスに落ちないかということだ


ここでの選択はかなり意見の別れるところだろうが、
高段位になればなるほどダマの選択を重視する打ち手が多いのではないだろうか。

何が最も嫌かというと、
リーチ棒を出すことで一時的に3着に転落してしまうことだ。


リーチ棒を出して下家に攻め返され、満貫でもツモあがりされようものなら、
リー棒分ぴったりラス転落してしまう。

その場合、上家が30000点を割ってしまうため西入するとはいっても、
微差のラス目の親が圧倒的不利な状況であることに変わりはない。


そして、もうひとつの大きなデメリットは、
リーチをかけることにより上家の親が牌を止めてしまうことだ

上家の捨て牌には8mがあり、ダマっていたら出てきそうなのだが、
これを止められるようなことになると何が起こるか?

局が長引いて下家の手牌が成就しやすくなる、これが嫌なのである。

リー棒を出すことで一時的に順位が下がるばかりか、
下家の手が成就しやすくなるという二重のデメリットによって、
ラス転落のリスクは想像以上に高くなると思われるのだ。


これが、ツモでトップを捲れない点差なら間違いなくリーチなのだが、
ツモor直撃という条件なら、気持ちよくトップ目に放銃させてあげることで、
トップ率はともかく、ラス転落のリスクはかなり軽減できる


もちろん、ラス目からリーチが来た場合に、
順位をキープしたまま対応できるのも大きい。



一方、対面はラス目下家と8000点以上の差があるため、
ある程度手が整っていればこちらのリーチに対してはまっすぐに向かってくることが予想される。

これはリーチに踏み切る理由としては十分であり、
ラス目と1対1になるのではなく、
出どころが1対2というのはあがりを見る上で大きい。

かつ、入り目が2mや8mではなく三面張となる5mであるならば、
感触良しと見てズバッと即リーチに打って出るというのももちろんある。


ただし、対面もまかり間違ってハネ満に打った日には大事件であるため、
リーチに対しては慎重になることも想定される。

俺の手は実際裏ドラ次第でハネ満になりうる手であるし、
ラス目と違って対面の意図は自分勝手に判断できないということは言えるだろう。


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結果は、対面から即8mが飛び出て、2着のままで終わった。


対面の手を見る限り、リーチでもこの8mは出ていたであろう。

これを惜しいと見るかどうかは人それぞれだが、
天鳳の場合は下を見ることの方が重要な場面は圧倒的に多いため、
段位に鑑み、リスクリターンのバランスをどのように取っていくか、
自分なりに考えて判断していくことが肝要である



オーラスに意識すべきラス回避のポイントは以下である。

・オーラスにリー棒出しての順位転落は地獄行き超特急の片道切符

・ダマテンで気持ちよく放銃させて局を長引かせない



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別の半荘。
もつれにもつれて西3局2本場、南家の自分は3着目。

点棒状況は自分から順に、23200、22200、28000、26600。
ラス目とは1000点差と、予断を許さない。

ドラ含みのカン4pがズバリ埋まってテンパイ。
さて、どうする?





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俺の選択は2m切りダマだった。


3mがまずまず良さそうで、リーチをかければツモor出あがり裏1でトップになるため、
6m切りリーチで悩んだのだが、
ここで考えたのは、仕掛けている上家のツモあがりである。

リーチ棒を出すとラス目下家と同点になるわけだが、
開局の上下によりこちらがラス目になってしまう。

下家の点数を下回らないため、一見気づきにくいが、
これもリーチ棒を出すことでラスに転落するケースである。


こちらの待ちはさほど自信があるわけではなく、
親の手牌は煮詰まっていそうな河であるため、
さっとツモあがりされた場合に、リー棒でラスになってしまう。

こちらがリーチをしないことで親の手も止まらないため、
気持ちよく親にツモあがらせる選択だ。

いずれにせよこちらも簡単にはオリないし、
放銃すれば何点であろうがラスに転落するため、
1000点のリードを大事にして、
上家や対面のツモあがりの可能性を高くしてあげるという戦略だ。


これをリーチしない以上は、
7mツモの両面変化や、赤5mツモの即終了の可能性を踏まえ、
必然的に2m切りになる


マンズの場況がはっきりしない以上、
赤5mを拾って即終了という戦略は常にあるだろう。


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ところが、10巡目にラス目下家からリーチが入る。

その同巡、安牌の6sをツモったがさてどうしよう?





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ここは当然、ツモ切りで追っかけリーチだ。

下家からリーチ棒が出たことで、脇のツモあがりでの自分のラス転落はなくなった。

かつ、リーチ者が当面のライバル、ラス目の下家であるなら、
ここはぶつけて堂々と決着をつけるべき場面であろう。



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僥倖のツモあがりで、トップ終了。

順位戦略含めて、会心の一局となった。


・リーチ棒を出して、脇にツモあがられたらどうなるかを考えよう


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別の半荘。
南4局、微差の3着目で迎えた親番の自分。

点棒状況は自分から順に、18800、24800、39600、16800。

ラス目の上家とは2000点差と、切迫した状況だ。

発をポンして何とかテンパイにこぎつけたところ、
4枚目の発を持ってきた。
さて、カンする?





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俺の選択は、発のツモ切りだった。


ノーテンで終了できない点棒状況につき、
ほぼオリない状況であり、
オリないなら勢いカンというのも確かにある。

また、あがった際に次局にノーテンで伏せれるように加点する意味でカンするというのも実戦的だ。


しかし、俺がここで考えたのは、
脇がツモあがった際に、満貫になる可能性を高めたくないということだった。

上家との点差は2000点であり、
脇の満貫ツモあがりなら、親っかぶりの上家取りでぴったり捲られる。

カンをしてしまうとそのリスクが高まってしまう。

もちろん、放銃時の失点を抑えるという意味合いもあるが、
打ったら大体捲られるような点差であるため、
やはり親っかぶりに比重をおいたカンしない選択であった。


俺はオーラスのラス回避において、
次局以降にいかに有利になるかということよりも、
今現在いかにラスにならない選択をするかという方が圧倒的に大事だと思っている



自分のあがりは牌の巡り合わせによるものであり、運否天賦だが、
他家のあがりに備えてラスになるリスクを管理することは、運否天賦ではない。


4人でやっている以上、
基本的には自分のあがり確率<<他家のあがり確率&流局なのであり、
この考え方が根底にある限り、
失点を上昇させてラスのリスクを高める攻撃的なカンというのは、
オーラスにおいては損なことの方が多いように思う。


このように、攻撃的な加カンが圧倒的に少ないのが俺の特徴的な雀風でもある。


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すぐに上家から3mが出て、2000点の出あがり。

直撃できたことが大きく、
次局はノーテンで伏せての3着終了となった。


・カンをする時は放銃時の失点のみならず親っかぶりにも留意する

・オーラスは次局以降のことよりも、本局にラスにならない選択を全力でしよう



ラベル:天鳳 戦略
posted by はぐりん@ at 19:49 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素晴らしいです。
Posted by at 2014年12月08日 22:53
>>名無しさん

ありがとうございます!
Posted by はぐりん@ at 2014年12月08日 23:45
素晴らしい記事でした。
はぐりんさんが傑出した成績を残されてるのも納得です。
参考にさせていただきます。
Posted by at 2015年04月15日 06:38
>>名無しさん
ありがとうございます!
褒められて伸びるタイプです♪
Posted by はぐりん@ at 2015年04月15日 20:27
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