2015年07月19日

1枚切ってる牌の手出しリーチ 完全看破

今回は、1枚切ってる牌の手出しリーチ、
いわゆる離れトイツ落としリーチの読みについて考察していく。


実戦でも頻繁に見られるリーチであり、
牌理上、最終手出しは何らかの形で手牌に絡んでいる可能性が高いため、
ある程度待ちのパターンを類型化することができる。


具体的には以下の傾向がある。
頻度は実戦で出現する頻度、危険度はそれが放銃に繋がる危険性を示している(A〜E)。


@その牌と関連しない無スジ(好形) 頻度:A 危険度:A

Aもろひっかけスジ            頻度:B 危険度:A

B2ケン隣のシャンポン         頻度:C 危険度:B

C1ケン隣のシャンポン         頻度:D 危険度:C

Dその牌と関連しない無スジ(愚形) 頻度:B 危険度:C

Eその牌をまたぐ両面          頻度:E 危険度:E

Fチートイツ                頻度:E 危険度:E


このケースで最も特徴的なのは、
Eその牌をまたぐ両面形は、牌理上ほぼないということであり、
それを基礎として待ちを読んでいくことになる。


それでは、実戦例からそれぞれのケースを見ていこう。



@その牌と関連しない無スジ(好形)

tenhou.5393.jpg

先制リーチをかけたところ、下家が1枚切ってる4m手出しで追っかけリーチ。


下家は安全牌の中より4mの方が遅いので、
4mは手牌に関連していたと考えられる。

こういう場合、マンズの周辺は雀頭になっているケースも多く
36m待ちの自分としてはちょっとピンチかなという感覚になる。


tenhou.5394.jpg

無事に6mツモ。

下家は147p待ちだった。
形を見れば入り目が3mであることは一目瞭然だ。


tenhou.5395.jpg

下家のイーシャンテン形はよくあるパターンで、
並びトイツから1枚ほぐした完全イーシャンテン形、もしくは準完全イーシャンテン形(牌効率を重視して両面が埋まればより広くなる形)からの離れトイツ落としだ。


この場合、マンズは周辺が雀頭になっていることがかなり多く
このケースのように暗刻になっている場合もある。

マンズで雀頭が決まるということは、必然的に他の部分の好形が待ちになるということであり、
これが手出し牌に関連しない好形無スジが待ちになるという牌理
だ。


ちなみに、下家が3m手出しリーチだと、これは離れ両面ターツ落としとなり、
25mの危険度は5割近くにまで跳ね上がる。
25mが入り目でなければ待ちになっているという読みが働くからだ。

これについてはまた別のトピックで触れよう。



Aもろひっかけスジ

tenhou.2160.jpg

対面からリーチ。

安全牌の東より6pが遅いことより、
6pは確実に手牌に関連していると考えられる。


tenhou.2161.jpg

かわすことに成功したが、対面の待ちはもろひっかけのカン3pだった。


牌効率を重視する場合、ピンフとの兼ね合いからシャンポンよりリャンカンを重視するケースの方が圧倒的に多く、牌理上、この6pをどうしても取っておかざるをえないのがリャンカン形の特徴だ。


出あがりの効きやすい、より外側の牌を待ちにしようとすればするほど、
この最終手出しがキズになってしまうケースも多く、
特に場に安い色が離れトイツ落としで宣言牌として出てきた場合、
もろひっかけである場合がかなり多い



とにかく、こういうケースでのもろひっかけは、
頻度も多く、極めて危険
なので、
例えば追っかけリーチなどでも注意が必要だ。



B2ケン隣のシャンポン

tenhou.4565.jpg

他家視点。

上家が6s手出しリーチ。
1枚切ってる6sで間に2mを挟んでいるので、この6sは手牌に関連していると考えられる。


tenhou.4566.jpg

自分視点。

結論から言うと、69m入り目の4s西シャンポンリーチだった。


4466のような飛びトイツからの1枚はずしの場合は、片割れの出やすさにもよるが、カンチャンよりシャンポンに受けるケースの方が多い。
牌効率を重視しながらあがりに寄せる選択として自然だからだ。

これが並びトイツの場合は、当然両面に受けるため、
離れトイツ落としリーチのシャンポン形は2ケン隣であることの方が圧倒的に多い。



このケースでは、6sをまたぐ両面はなく、8sは場に2枚切れであるため、
8sはこのリーチに対してかなり安全であると読める。

シャンポンの可能性を読む場合は、生牌かどうかを見ることが重要で、
生牌である場合の危険度はかなり高くなる。



このケースでは、前述したようにスジの3sの方が危険度は高いが、
2ケン隣生牌の4sもマークを入れる必要がある。


tenhou.4567.jpg

対面からの追っかけも入ったが、
上家のタンヤオにかわされてしまった。



C1ケン隣のシャンポン

tenhou.5423.jpg

上家から先制リーチが入った一発目。

好形イーシャンテンから4sツモったが、何を切るか?





tenhou.5424.jpg

ここでは4sをツモ切った。

上家の3sは8mツモ切りを挟んでの手出しリーチなので、
手牌に関連している可能性が高い。

上家が56sという両面ターツがあるなら、
3sは真っ先にトイツ落としをするはずだし、
3sを温存する理由に乏しい。

このケースで両面の4sが当たるのは、
35sからの6sツモのパターンで、それはレアケース
だ。


前述したように、飛びトイツ落としから2ケン隣の1sや5sシャンポン待ちはあっても、
1ケン隣の2sや4sシャンポン待ちの可能性は低い。

なぜなら、その場合通常は両面待ちに受けるからである。


tenhou.5425.jpg

しかし、予想に反して上家は2sと白のシャンポン待ちだった。
裏が2pで5200。

結局これは、ラス目につきあがりやすさよりも打点を取ったということだ。
ドラが1枚もないので、白の1ハンに照準を絞ったのだろう。


通常ならば、枚数重視で両面の14sに受ける方が多いはずで、
このシャンポン受けはどちらかというとレアケースだ。

ドラが1枚でもあるなら、ツモ裏1期待の両面受けにするのが普通だろう。

俺の4s切りは場合によってはアウトだったが、
これは離れトイツ落としだったからこそ選べたわけで、
3s2sという離れ両面ターツ落としだったら、4sは切らない


これは基本的な待ち読みの牌理で、単純だが非常に重要だ。



ちなみに、最近の統計では、字牌シャンポンのあがり率は、両面に劣らないという結果も出ており
期待値的にシャンポンを選択する人も増えてくる可能性がある。

現状の頻度はDだが、今後の頻度は上昇することも考えられる。



Dその牌と関連しない無スジ(愚形)

tenhou.6668.jpg

下家から6m手出しのリーチ。

1枚切っている牌だ。


tenhou.6669.jpg

絶対に切れない3mを掴んで、とりあえず先ほど通った白切り。


tenhou.6671.jpg

結局、下家の一人テンパイで流局。

下家の待ちはカン7pだった。


tenhou.6672.jpg

超好形が先に埋まってのカン7p残り。

手順上この愚形が残ってしまうのは仕方ない。


確率的に好形が先に埋まってしまうことの方が多いので、
結果的に愚形が残ってしまうのは離れトイツ落としでも普通にある。

愚形待ちの頻度がBなのはそういう理由による。


tenhou.3171.jpg

別の半荘。上家のリーチが流局。

これなども、離れトイツ落とし愚形のパターンだが、
ラス目のリーチらしく、手役が絡んでいる。


tenhou.3172.jpg

離れトイツ落としになる牌理として、
4455mの並びトイツから1枚ほぐしているわけだが、
並びトイツはイーペーコーやトイツ手、コーツ手の種になる部分でもある


ラス目がこの部分をほぐしてくるからには、
他が十分形であったり、手役が絡んでいたりと何か理由があると考えていい


離れトイツ落としは、好形の種を保留しているという点で、
他の部分に好形変化を見ていることも多く、
最終的に好形の待ちになる可能性が比較的高い。


これが頻度的には愚形よりも好形の方が多い理由であり、
離れトイツ落としリーチに警戒を要する理由でもある。




Eその牌をまたぐ両面

tenhou.9323.jpg

対面が自分で1枚切ってる6p手出し。

この手出しにそれをまたぐ両面待ちがまずないのは、
牌理から考えても明らかだ。

これが両面になるためには、566pか667pという形で持っていなければならず、辻褄が合わない。


しかし、安牌の発よりも後に6pが出てきたのも少し気になる部分ではある。


tenhou.9324.jpg

なんと対面は47p待ちだった。

対面は2m手出し時のツモが6pで、
これを残したのはドラ4mツモ時に雀頭をスライドさせようという思考によるものだろう。


結果的にペン7mが埋まって、元々想定していた47p待ちになったと。

これはかなりのレアケースと言える。


tenhou.9325.jpg

下家のリーチを受けて、何を切るか?





tenhou.9327.jpg

俺がここで6mを切ったのは理由がある。

5巡目、10巡目に切った4pにラグがあったからだ。


下家の65sはターツ落としだが、場況から47sはむしろよく見える。

ここを嫌う理由を考えるとすれば、
俺に対して切れないマンズに寄せたか、
あるいはもっといい待ちがあるかのいずれかだ。

いい待ちで考えてみるなら、場に安いピンズの47pはかなりの狙い目で、
ここで打ったら赤5pが絡んでいる可能性が高い。

ラグがあったことからむしろ本命ともいえるのではないかと読んだ。


つまり7pは親の6p手出しに対応したわけではなく、
下家のリーチに対して危険と読んだのだ。



tenhou.9326.jpg

結局、全員テンパイで流局。

親の47p待ちはかなり意外だったが、
結果的には4pは上家のポンラグで、それが俺を救ってくれた格好だ。


トイツ場のような場況で、テンパイした時点で58mのあがり目はかなり厳しいと思っていたので、
特に自分のあがりに固執しなかったのが良かったようだ。

下家の入り目は7mで、ドヤ流局となった。


tenhou.568.jpg

別の半荘。
タンヤオ仕掛けから4枚目の6pをツモったが、どうするか?





tenhou.569.jpg

ここでは6pを空切りしてみた。

このケースでは離れたトイツ落としでないため、少し状況は違っている。

しかもポンポン仕掛けのトイツ落としであるため、
単純に7pが盲点になっているかというとそうとも言えないため、
この空切り自体の是非はかなり微妙なところだ。


しかし、この手出しによって、周辺の両面はかなりの盲点になることは間違いない

上級者同士の対戦では、
手出しの工夫によって、逆にソバテンを引き出させる戦略が成立する可能性がある。



tenhou.570.jpg

この手出しだと4枚目の4pはさすがに止まらんわなあ。



Fチートイツ

tenhou.6670.jpg

1枚切ってる手出しリーチにはチートイツはまずない。


完全安牌のなくなったこの手だが、
それを知っていれば堂々と中のトイツ落としを選べるわけだ。


これに関しては、過去記事チートイツではないと読むに掲載しているので参照されたし。


tenhou.2895.jpg

以上を踏まえ、最後にテストをしよう。

対面のリーチに対して、まずは現物の2sを切るわけだが、
次巡、危険牌をツモってきた場合、何が一番安全だろうか?

そして、ここでうっかり切ってはいけない牌はなんだろうか?





tenhou.2897.jpg

最も安全なのは3sである。


5sの2ケン隣の3sは通常ならそこそこ危険になるが、
この場合は2巡目の2s切りがあるため、牌理的に3s待ちはほぼない

1ケン隣の4sは、47sには安全だが、2s先切りの14sの可能性があるので3sよりは危険となる。


そしてうっかり切ってはいけない牌は8sだ。

9sツモ切りを挟んではいるが、5sが手牌に関連している以上、
カン8sのもろひっかけは常に警戒しなければならない



ここでは下家が発を通してくれたので発切りだが、
下家に対して発が生牌なら、3s→4s切りで凌いでいくことになる。


tenhou.2899.jpg

対面はカン8sが入り目の369pだった。


@の好形、Aのモロひっかけ、いずれかが入り目となる離れトイツ落としの典型となる待ちだ。


tenhou.2898.jpg

下家の満貫に軍配があがった。



ラベル:定跡 天鳳 看破 牌理
posted by はぐりん@ at 21:05 | Comment(2) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うおおおお。素晴らしい記事!!
こういう手牌推理の部分が、最終的に一番大きく実力差を付ける要素だと思ってるんで、ほんとうありがたいです。
Posted by at 2015年07月23日 17:44
>>名無しさん
ありがとうございます。
大事だけど意外と本にも載ってないですよね。
たまに牌理もやっていきますのでまた見てください♪
Posted by はぐりん@ at 2015年07月23日 21:18
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