2015年09月06日

スルースキル オーラスは30000点以上になる手作りを

天鳳の大きな特徴として、
南4終了時点で30000点以上の者がいないと西入するというものがある。


今回の題材はオーラス僅差の難しい場面が多いので、
点棒状況を加味してじっくり考えていただきたい。


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決着つかずに大熱戦の西3局、西家。
現在23700点持ちの3着目で、下家が20900点のラス目。

対面の親が26000点持ち2着目で、上家は1000点あがれば終了だ。


2巡目に対面から白が出たが、どうしよう?





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これは鳴き無しでスルーした。

ここで考えるのは、この白を鳴くことがどれぐらい意味を持つのかということで、
白を鳴いてもほぼ安手になるのは目に見えている。

対面の親との差は2300点であり、
この手が上手く2000点に仕上がったとしても、
2着すら捲れずに次局に突入する可能性が高い。

さらに、ラス目との差が2800点であり、
うっかり3900でも放銃しようものなら一撃でラス転落となってしまう。


また、攻め返し必須のラス目の点棒が20900点と、
満貫のあがりでは30000点に満たないため、
下家のあがりが終局に結びつく可能性が低いこと

これもある程度ゆったり構えられる要素として大きい。


これらを勘案した際に、自分の手は安手で仕掛けることよりも、
メンゼンで、願わくばこの局で終局させる満貫クラスの手に仕上げたいと考えている。


つまり、仕掛けても順位UPすら期待できないのに、
手狭にしてラス転落のリスクを高めるという意味で、
ここでのポンは天鳳の順位戦略としては不利であると考えられるのだ。


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親とトップ目の仕掛けを見て、この局は引き気味に構えることを決める。

親はともかく、1000点でもあがればいい上家の仕掛けは、
自分のラス回避の観点からは心強い。


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しかし、ラス目の下家が満を持してリーチ。

待ちがいいか、打点が十分か、いずれかを満たしていそうな、
捨て牌に迫力のあるリーチだ。


いずれにせよ、この状況になったら結果を見守るしかない。


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三段目に突入し、下家がツモ。

END表示を見てすべてを悟る。
つまり、下家の手はハネマン以上が確定ということであり、
実はこの結果は俺にとって悪いものではない。

下家の手は裏なしの3000・6000だったが、
対面が親っかぶりでギリギリラスを免れたのだ。


さすがにここまで考えてのスルーというわけではないが、
下家の満貫ツモでも親っかぶりによって次局が絶望的になるわけではない。

白スルーが総合的に有利であるというのは、
様々な点棒移動をシミュレーションしてみればわかるだろう。


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別の半荘。
南4局1本場、ギリギリ2着目の西家。
点棒状況は自分から、25200、23200、26500、25100と、超絶僅差だ。


対面から1枚目の南が出たが、どうしよう?





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これはラグありでスルーした。

形的には鳴いてもそれほどあがりにくいというわけではないが、
2000点程度のあがりでは徒に局を進めるだけで、
ラス転落のピンチから脱出できるわけではない。


例えば、これが1メンツ完成していたら、スピードの面でさらっとかわしにいくというのもありだが、
1メンツもないところからの仕掛けというのが大いなる不安要素だ

読まれやすい待ちが残ってしまうと、
押す人しか押さなくなるため、終盤にもつれ込むと不利な要素が大きくなる

これは鳴きのデメリットの項目で以前にも触れたとおりだ。


それならば、上家との100点のリードを大事にして、
南は受けに効かせる可能性も見たい。

ここでの自分の手作りのビジョンとしては、
5200での即終了が理想だが、
3900程度なら+リー棒などで30000点以上になる可能性が残るため、
3900なら攻め返す価値があると考えている。


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中盤になり、2枚目の南が出たが、さてどうしよう?





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これもスルーした。

赤5mをツモって打点がUPしたが、
いまだに1メンツもない上、親の仕掛けが入っている。

打点的にはドラ受けもあり、十分になっているものの、
さすがにここから仕掛けてもスピードで間に合わないという判断だ



ここでの親への放銃は一瞬にしてラス転落してしまう可能性が高く、
本意でない仕掛けによる放銃だけは避けたい
やはり上家との100点の差がかなり大きいのだ。


スルーの結果、赤5pをツモり、打点だけは一丁前になった。
ここで南のトイツ落とし。


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カン6pをツモって、あの手が見違える手になった。

親に切りにくい9mを抱えてはいるが、
終了条件を満たす手になっている以上、
ここからは仕掛けても勝負に行こうと思っている。


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何やら嬉しくない5pツモ。

下家が前巡ドラの9pをツモ切っていて、これにラグはない。
親が安手の可能性も現実味を帯びてきた。


さて、どうしよう?





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ここは強く、9mを押した。

押したのは、仕掛けても終了条件を満たす5200以上の打点があるからであり、
赤が1枚足りなかったらここでオリる選択も十分にありうる。


58pでどちらかを切るならドラに絡まない5pの方を選ぶつもりだが、
持ち方からより58pが危険だと判断し、テンパイでの勝負を選んだ。


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直後にラス目の下家からリーチが入って、9mツモ。


両者に58pは危険すぎるし、さすがにこの手はここまでと判断。
赤5s切りからのベタオリを選んだ。

こういう展開になってくると上家も攻め返しにくいので、
何度も言ってるが100点のリードが生きてくるのだ。


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この局は二人テンパイで流局。

親のテンパイ形を見てのけぞった。

9m切りの場面でもっと強く5pを切っていたら12000で奈落のラス終了だったのだ。


俺にとって幸運だったのは、ラス目がリーチしてくれたことであり、
これによって58pがギリギリ止まることになった。

この助かりが大きく、この半荘は3着で終了した。


様々な要素が絡み合い、目まぐるしく攻守が切り替わったが、
30000点の条件を満たす手ができたなら、
基本的には押してあがりにいくのが有効であると考えていい



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別の半荘。
南4局1本場、供託リーチ棒1本、微差のトップ目の北家。

点棒状況は自分から順に、25900、22800、25700、24600。


上家から1枚目の中が出たが、どうするか?





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これは鳴き無しでスルーした。

供託リーチ棒があるため、3900のあがりで30000点の条件を満たすものの、
赤5pを使い切るにはカン6pの比重が高すぎる。

この中を鳴いてしまうと、条件を満たすためにはあがりにくく、
あがりやすくするためには赤5pが出ていってしまいそうだ



スルースキル「頭がない手は鳴かない」にも準じる形であり、
例えば345pツモなどで条件成就の可能性は高まるし、
慌てて鳴かない方が柔軟に構えられる可能性は高いと判断した。


スルーした結果、ご褒美の6pツモ。
ここが埋まったのなら次の中はポンだ。


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次巡、上家から8sが出たが、どうしよう?





4sがネックである以上、この8sを鳴く手は十分にある。

しかし、ここではスルーした。

今度は残り1枚の中がネックとなってしまう可能性がある。
この8sから鳴かなくても、中のポンテンくらいの手にはすぐに変化する。

メンゼンでこれぐらいの手になったら、
シャンテン数の変わらない仕掛けなど入れずに、
手牌をどんどん伸ばしていくことを考えていけばいい。


現状のカン4sがネックというところに捉われないことが重要だ。


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ソーズが下に伸び、役なしのテンパイになったが、どうしよう?





これは決断のリーチでいいだろう。


現状ドラも見えておらず、2フーロの下家の仕掛けは怖い。
リー棒を出してしまうと一時的に2着目に転落してしまい、
無防備な放銃によってラスまである。


しかし、こちらの手は難しいスルー判断を正解して辿り着いたテンパイだ。
あがれば30000点越え無条件のトップで、
待ちは絶好にも見える69m待ち。

ここでリーチをかける気がないなら8sチーして中バックに取れよということにもなるので、
ここはリーチの一手だ。

こういうのは理屈じゃなくて感覚でかけられるリーチだ。


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ほどなくしてツモ。

2000・3900でトップ終了となった。

これぐらいスルーの判断がはまったリーチというのは、
大体悪い結果になりにくい。


この局のように、オーラスは30000点越え即終了の手組を目指すのが基本で、
安手のあがりを取りに行くばかりでは、徒に半荘を長引かせるだけで、
相手にチャンスを与えることにもなりかねない



スルーの判断は、守備面でのメリットだけでなく、
条件を満たす打点を作ることにもつながる
ため、
点棒状況と勘案しつつ、戦略的にスルーの是非を考えていくことが必要だ。


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別の半荘。
南4局1本場、27300点持ち2着目の親番。

点棒状況は自分から順に、27300、21900、22700、28100。


下家から白が出たが、どうするか?





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ここまで読んできたならおわかりだろうが、鳴き無しでスルーした。

1500は1800をあがったところで、終わらない。
ここから鳴いてしまうと、あがりのメリットよりも、満貫放銃でラス転落のリスクの方が高くつく。


ここでのスルーは形が悪いからではなく、
終了条件に満たない可能性が高いからのスルーであり、
例えばこの手でドラが8sだとしたら、この白は鉄ポンとなる。


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下家が鳴き散らしたところで、上家から7pが出たが、どうしよう?





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これはチーした。

この巡目のピンズのリャンカンは急所といっても過言ではなく、
ここを捌かないとあがりが厳しくなる。

条件成就のため赤5pに期待するというのはいかにも虫が良すぎる。


ポイントは、鳴いてテンパイに取れるという点であり、
これが鳴いてイーシャンテンなら特に鳴く必要はない
ように思う。


30000点という条件には満たないが、
テンパイならばこのへんが妥協のしどころという判断
だ。


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すぐに出て、1500は1800のあがり。

次局もあがりきってトップで終了した。


頑なに30000点以上を目指すのではなく、
あくまで柔軟に対応していくということだ。


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別の半荘。
西2局、27300点持ち微差のトップ目の親番。
対面がラス目で21700点だ。


白トイツの手をもらって、下家から2mが出たがどうしよう?





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これはポンした。


若干不安定な仕掛けにも見えるが、
ここで積極的にバックの仕掛けをするのは、
2900のあがりが30000点以上の条件を満たすからに他ならない


これが5800条件なら2mはスルーだ。


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タンヤオにも渡れる4pツモだが、ここでは2p切りとした。


白さえ叩ければあがりやすさは雲泥の差で、
守備力の観点からも好ましい。


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すぐに鳴けて、テンパイ。


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少し長引き、下家のリーチも入ったが、競り勝った。


このように、オーラスの仕掛けは、
あがりによって30000点の終了条件を満たすかどうかというところにも、
大きな判断基準がある



あがりによってそれが本当に有利になるのかどうか、
逆に自分の首を絞める結果にならないように仕掛けを考えていく必要がある。



ラベル:天鳳 不鳴
posted by はぐりん@ at 23:18 | Comment(2) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
後ろから5番目227m235788p67s白白の2mポン!の所。条件を見る限りだと2mポンが優位だとおもいますが、翻数を増やすために残っている牌7m5pがあると、どうしてもスルーよりの選択がちらつくため、鳴く判断を即答することができなかった。こういう無駄に思える思考を排除するために、字牌を引いたら5p7mを先切りしたい願望が個人的にはありますね。
Posted by 国家最終戦力 at 2015年09月10日 23:33
>>国家最終戦力さん
最後の牌姿は2mポンは覚悟が必要な鳴きで、スルーの選択もありますね。
788pの複合形の8pより単独トイツの2mなので比較的鳴きやすい牌だと思います。
受けを重視するなら5p先切りもありますが、僕は残すタイプですね。


国家さんブログ開設してるんですね。拝見しました。
内容の濃いブログで感心させられました。
お互い、更新がんばっていきましょう!
Posted by はぐりん@ at 2015年09月11日 20:55
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