2016年03月20日

スルースキル トップ目の親は余裕を持って【オーラス編】

トップ目のオーラス親番で意識することは、
言うまでもなく2位との点差であるが、
天鳳の統計によると、
満貫の出現率特南赤ありで16.57%、鳳南赤ありで16.12%となっており、一方、
ハネ満の出現率特南赤ありで7.27%、鳳南赤ありで6.73%となっている。


統計的に見ても、満貫とハネ満には2倍以上の出現率の差があり
現実的な逆転のラインは満貫であると認識できる。

つまり、オーラストップ目の親番においては、
満貫放銃しても逆転されない16100点以上の差があれば、
周りをあまり気にせずに仕掛けていける
が、
それ以下の点差であれば少し注意が必要となってくる。

ポイントは以下の通りだ。


@2着目との差が12100点以上16000点以下の場合は直撃を避ける

この点差の場合は2着目が満貫ツモでも捲られない上、
脇に満貫程度を放銃しても大抵は大丈夫であるため、
とにかく2着目への直撃を避けることが重要となる。
つまり、2着目に対する守備が不安な場合はスルーよりの選択を心掛けた方がいい。


A2着目との差が12000点以下の場合はあがりにいく価値は高まる

この点差だと満貫ツモで捲られてしまうため、現実的な逆転条件が残っている。
ツモあがりは巡目が増すことでその可能性も高まるため、
自分があがりにいくことで半荘を終了させる価値は高まる。
ただしあくまで自分の手との勘案で、焦りは禁物だ。


B余裕を持ったスルーによって、一発消しなどの小技を使える

オーラス一局勝負で都合よく手が入ることはそうそうない。
逆転のためには一発や裏ドラなどの偶然役が必要となるケースも非常に多い。
自分が仕掛けずに余裕を持った手組みにしておくことで、
一発消しや海底ずらしといった、偶然役を消す小技が効きやすくなる。
何気ないがこれも手を短くしないことの大きなメリットだ。


C16100点以上の点差であっても、ダブロンにだけは気をつける

直撃さえ避ければどこに何を打っても大丈夫という点差であっても、
天鳳にはダブロンがあるため、うっかり想定外の出費になるということにもなりかねない。
最後まで油断せず、2者に当たらない牌であるかどうかという見極めも必要となってくる。


それでは、実戦例から見ていこう。



@2着目との差が12100点以上16000点以下の場合は直撃を避ける
tenhou.2570.jpg

オーラス1本場、48400点持ちトップ目の親番。

2着目の下家が32200点となっている。

オタ風北のドラがトイツで白が出たところ。
さて、どうしよう?





tenhou.2571.jpg

手拍子でポンと言いたくなるところだが、これは鳴き無しでスルーした。

2着目の下家とは16200点差で、満貫直撃OKじゃないの?と思われたかもしれない。

が、よく見てほしい。1本場なので満貫直撃されるとギリギリ捲られてしまう。

ここから白を鳴いてしまうと少し受けに不安が残り、
直撃のための隙ができてしまう。


感覚的にはポンしても大体大丈夫なのだが、
下家への満貫直撃さえ避ければいいので、それほど焦る必要もないのだ。


tenhou.2572.jpg

赤をズバズバッと引いて、スルーが奏功。

これなら下家の打点も限定されるため、リスクはかなり低下したと言える。


tenhou.2573.jpg

絶妙のタイミングで白がポンでき、テンパイ。

下家の河も煮詰まっていないので、
ここでは手順であがりを取りに行くという戦略で良さそうだ。


tenhou.2574.jpg

上家から出て、12000終了。

テンポよく最速のあがりに結びついた。


tenhou.3846.jpg

別の半荘。
オーラス、43100点持ちトップ目の親番。
2着目の上家は30500点となっている。

白のドラがトイツのところ、オタ風の北が立て続けに打たれた。

さて、どうしよう?





tenhou.3847.jpg

手牌の形がいまいちである以上、この北を鳴く理由がない。

上家への直撃を避ける意味でこの北は重要な受けゴマだ。

ちなみに、ここで白が出ても、同様にスルーする。


tenhou.3850.jpg

マンズが猛烈に伸びて、手牌はホンイツへと変貌した。

上家から2mが出たが、これを鳴く?





tenhou.3851.jpg

これはラグありでスルーした。

北が枯れている以上、こういう2mは鳴いてもあがりやすくならない。
マンズの下は急所でもないし、チートイツの方が早いという印象だ。

実際、5mをツモって、なんとももったいない手のテンパイとなった。


tenhou.3852.jpg

いかにも良さそうな9sをツモったが、さてどうしよう?





tenhou.3853.jpg

ここでは9sをツモ切った。

スルーを駆使して出来た好調時のファーストテンパイなので、
感覚的にはそのまま最上級で仕上がると思った。


これは理論的には9s待ちにする局面なのだが、
8mの場況も悪くなく、どちらでもあがれると思った。

結果、先に8mが出て、18000。
なんと下家がラス転落となり、迷惑極まりないあがりとなった。



A2着目との差が12000点以下の場合はあがりにいく価値は高まる
tenhou.13016.jpg

オーラス、41300点持ちトップ目の親番。

2着目の下家は29900点となっている。

上家から4pが出たが、さてどうしよう?





tenhou.13017.jpg

機敏にチーしてかわしにいった。

下家との点差が11400点なので、満貫ツモで変わってしまう。

それならばという感じで安いソーズを照準に絞った。
これは、一気通貫の作り方(鳴き)で紹介した例だ。


tenhou.13019.jpg

首尾よくあがってトップ終了。

下家の手は悠に満ツモ条件を満たしているイーシャンテンだった。

このように、満貫ツモで逆転されるかどうかというのは、
親であがりに行くかどうかの大きな判断基準となる。




B余裕を持ったスルーによって、一発消しなどの小技を使える
tenhou.13598.jpg

オーラス、47000点持ちトップ目の親番。

2着目の対面は33200点となっている。

上家から発が出たところ。
ドラドラのチャンス手だが、これを鳴く?





tenhou.13599.jpg

やはり鳴き無しでスルーした。

対面との点差が13800点なので、満貫ツモでも変わらない。

対面への直撃を避けるべく受けゴマを減らさない構えとした。


tenhou.13600.jpg

1枚切れの南が重なって、ここで手広く中切り。

好形のポンテン程度ならあがりを見に行っても良さそうだ。


tenhou.13601.jpg

ライバルの対面からリーチが入って、ここで一発消しのチー

対面の条件はハネツモor満直なので、条件付きリーチの可能性も十分にある。
ここでの一発消しはここまでの道中で行う一発消しとは比較にならないぐらい順位戦略として重要度が高い。


発スルーからゆったり構えた手組みにしているからこそ、
こういった小技も使うことができる。



ちなみに3mはトイツ落としなので、
それぞれ3枚見えの南も発も自信を持って落とすことができる。


tenhou.13602.jpg

結局、ラス目の上家が放銃し、7700。

裏も乗らなかったため、一発を消した時点で負けはほぼなくなった


上家さん、次の私の打牌は3pだったのに、南無〜〜。



C16100点以上の点差であっても、ダブロンにだけは気をつける
tenhou.13279.jpg

オーラス、48500点持ちトップ目の親番。

2着目の下家は24200点で、24300点差。

つまり、何をどうやっても大体負けない点差だ。


リーチするとハネ直で捲られるので当然のダマテン。

あっさりツモって終わると思ったのに、意外と長引き…


tenhou.13280.jpg

上家が仕掛け、さらに対面のリーチ一発目に6pをツモったところ。

さて、どうしよう?





べらんめい、こちとら10年前からテンパってんだ!と、ツモ切りしたら…


tenhou.13281.jpg

( ̄Д ̄;)えっ!?




tenhou.13282.jpg

あ、あぶね… 危なくもないか?

裏は乗らずに8000と5200でちょっと冷や汗をかいた。


このように、ダブロンの可能性がある時は細心の注意が必要だ。


ちなみに裏ドラは発だったので、下家の手を見る限りは、
これはこれで良かったのかも。



ラベル:天鳳 不鳴
posted by はぐりん@ at 23:31 | Comment(17) | スルースキル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
オーラスで良く捲れるのは 40000 35000(自分) 15000 10000 こういう場合でしょうか? ここで大事なのは自分はまだ勝負できる位置にいる事だと思います (それでもたまに独走状態になりますが)道中大きな振り込みを回避しながら(小さな振り込みは気にしない)自分は大きな和了をきっちりあがる。放銃率というのはあまり気にしないかなぁ 大事なのは トップ率 勝率(1位か2位) ラス回避率 ですかね ではまた はぐりんさん
Posted by イーピン at 2016年03月21日 07:04
満貫出現率約16%、跳満出現率約7%というデータ、ありがとうございます。おそらくこれはオーラスに限らず、対局で発生したすべてのアガリに対する割合なんじゃないかと思います。そこでオーラスで特定のライバル1人のみを意識した場合を想定します。流局確率を約10%とすると、ライバル者のアガリ率は0.9x0.25=0.225(22.5%)。満貫出アガリで逆転条件の場合は0.225x0.16=0.036(3.6%)となります。TOP者はやや引き気味に構え、ラス目からはアガリ易い等の修飾要素を加味すると約5%程度と考えられますので、20回に1回くらいの確率で捲りが発生するということになりそうです。跳満条件はその半分以下となりますね。
Posted by S at 2016年03月21日 11:54
自分がラス目の場合、マンツモ条件ならまだやる気はありますけど、跳ねツモ、マン直条件になるとほとんど諦めてます。
もちろん、たまに条件満たしてラス回避出来ることもありますが、統計値は自分の感覚と大体同じです
マンガンは一役つければ、リーチツモ裏で簡単に作れるんですが、跳ね満はドラに恵まれるか三色一通みたいな2ハン役が無いときついです
ぶっちゃけ、こういう局面のトップ目はなにしたところで大体トップ終了だとだと思うので、自分はリーチかかるまでツモ切り放置することも多いんですが、そういう舐めたところが成績がいまいちな理由かもしれません
Posted by アクスケ at 2016年03月21日 17:33
>>イーピンさん
勝負できるポジションを確保することは大事ですよね。
満ツモ圏内などの現実的な目標があれば、安いあがりも効いてくることは良くありますもんね。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月21日 23:33
>>Sさん
理論的な考察ありがとうございます。
なるほど、もっともな数値が算出されていますね。
ただ、感覚的には20回に1回というのは少なすぎるというか、自分はもっと捲られてるのでは?と思ってしまいました(笑)
天鳳の場合はよりリードしている側が守備に傾きやすいというのも、数値を向上させる要因になっているかもしれませんね。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月21日 23:50
>>アクスケさん
ツモ切り放置することも多いんですか?ちょっと笑ってしまいました(笑)
確かにツモはまだいいですけど、直撃条件っていうのは相手にもよりますが相当に厳しい印象はありますね。
ただ、この部分は警戒しすぎてもしすぎることはないと思うんですよね。
何が起こるかわからないのが麻雀ですから。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月22日 00:07
補足です。捲るには満貫じゃなくて跳満以上あっても良いので、さらに1.5倍くらいありますね。10〜15回に1回くらいになりそうです。
Posted by S at 2016年03月22日 17:35
特上はかなり攻めっ気の強い内側
Posted by アクスケ at 2016年03月22日 18:42
間違えて投稿してしまいました。
すみません。無視してください。
Posted by アクスケ at 2016年03月22日 20:08
せっかくなんで投稿します。
特上はかなり攻めっ気が強い打ち手が多いので、マンツモでラス落ち圏内なのに、着順上昇狙いで攻められることが結構ありますよね

そのリー棒を出したことで、こっちは裏無しの1300 2600ツモで逆転出来るようになったぜ、馬鹿め!しねぃ!!
という気持ちでツモ切りリーチするときは、結構麻雀楽しいです
Posted by アクスケ at 2016年03月22日 20:31
>>Sさん
言われてみればそうですね。
福地本にオーラス満貫逆転条件は8%台って書いてあった気がするので、大体そんなもんですね。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月22日 22:48
>>アクスケさん
特上ではどこからでもトップを狙う打ち手も多いですよね。
下手にリーチをかけると餌食になってしまうのでビクビクです。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月22日 22:53
つか、全ての問題で私と全く同じ手順なんて珍しい。

最初の問題なんかは鳴く人多そうな、ま、その後の5sとか仕掛けますが。
この場合、2着目の上家にいて、下家のツモが増えるケースがあるんですよね。
こういう鳴きをすると、下家にアガられることが多いと感じませんか?
逆に上家のツモを飛ばすことにもなり、上家の和了も遠ざけることにもなるので、あまり良い鳴きではないのかも知れませんね。
Posted by SPACEMJ at 2016年03月24日 02:40
普段 自分は赤ドラ無し ウマ10ー20 西入無し 食いタン有 ルールでやってるので天鳳には最適化されてませんでした(笑) ドラ二枚持ってたら全ツッパ当たり前なんです! 赤ドラなんて嫌いだ! チャンタが泣いている (なんで5がドラなんだ! 俺はどうなるの!) はぐりんさんもたまには赤ドラ無しはいかがですか? 違った面白さを発見できるかも?
Posted by イーピン at 2016年03月24日 07:22
>>SPACEMJさん
きっちり考えて頂いてありがとうございます。
項目があると答えがわかっちゃう場合もありますかね。
この局面ではツモを増やす鳴きというデメリットについては考えていませんでしたが、確かにその通りですね。
リーチが嫌な直対者のツモを増やすばかりか、自分の手を狭くしているわけですもんね。
2枚目の白もスルーする手もあると思いますが、このへんは考えすぎると迷路になる気がします。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月24日 20:09
>>イーピンさん
赤ドラなしは打点が読みやすいため、実力の差が出やすいですよね。手役狙いも好きな僕にも向いていると思います。
ただ、リアルでは赤がないとさすがに物足りないと思ってる自分がいますね〜。
Posted by はぐりん@ at 2016年03月24日 20:14
追記…ちなみにダブロンもありませんでした(笑)
Posted by イーピン at 2016年03月25日 14:00
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