2016年04月17日

ツモ切りリーチは前回手出しを見る

今回はツモ切りリーチについてだ。

ツモ切りリーチのパターンとその対処法については、
今後も何回かに分けて小出しにしていくが、
今回はフラットな場況での一般的な先制ツモ切りリーチをとりあげたい。


まず、ツモ切りリーチには必ず何かしらの理由がある


迷彩の効いた好形テンパイなら、リーチをしない理由がないわけで、
なぜ即リーチではないのかという逆の面から読んでいくとわかりやすい。


どういう時にリーチをためらうか、と考えた際、
真っ先に思い浮かぶのはなんだろうか?






それは、最終手出しが待ちの関連牌になっているケースだ。

牌効率に従って打つ以上、手出し牌には必ず何らかの情報が含まれているわけだが、
リーチ宣言牌というのはそれを一層際立たせるものであるため、
必要以上に警戒されて出にくくなるという意識が働く。

さらに、待ちの枚数が多い好形ならソバテンでもツモ期待があるが、
愚形ならツモに期待できない分、より出あがりしにくい宣言牌にはしたくないものだ。


つまり、先制リーチをかけにくい一般的な要因をまとめると、
最終手出しが待ちの関連牌、かつ愚形ということが挙げられる。



すぐに空切り・スライドできる牌を持って来ればカモフラージュにもなるが、
そうそう都合よくそういう牌を持ってこれるわけではなく、
自由に打たれる隙にしびれをきらしてツモ切りリーチに踏み切るという感じだろう。

また、その空切り・スライド牌にも不自然さが伴いやすいのがこの場合のデメリットだ。


以上より、ツモ切りリーチの対処は、
その人の最終手出しから手がかりを読んでいくのが基本となる


愚形であることが多いため、
ツモ切りリーチは対処しない・無視するというのも一つの対処法かもしれない。


天鳳では手出し・ツモ切りがわかりにくいことが多いが、
いずれにせよツモ切りリーチはそれ自体が大きな情報、かつ隙であるため、
できる限り見逃さないようにしたい。


それでは具体的に実戦例から見ていこう。


tenhou.5106.jpg

オーラス、22100点持ち3着目で迎えた南家。

対面の仕掛けが入った直後、35600点持ちトップ目の親からリーチが入った。
画像でわかるとおり、ツモ切りリーチ。

こちらはピンフドラ1を慎重にダマテンに構えている。


tenhou.5107.jpg

トップ目がリーチ棒を出したことにより、
追っかけリーチで直撃裏1あるいはツモ裏1でトップを捲れる点差となった。


ある意味チャンスともいえる状況になったが、
一発目のツモは8m。

さて、どうしよう?





tenhou.5108.jpg

ここでは、東切りで回った。

リアルなら、勇んで追っかけに踏み切るところだが、
ラス回避の重要な天鳳なら親リーチにだけは打てない。


そういうことも考慮に入れたダマテンなのだ。

親は役ありならリーチに来る必要はなく、
前巡の手出しが5mであることからも、ひっかけのスジは非常に気になる。


天鳳において重要なのは、
現在のラス目が労せずしてラスを脱出するようなリスクをできるだけ取らないということで、
それはつまり自分が不覚を取らない、自ら転落しない構えを取るということである。


tenhou.5109.jpg

8mは当たりだった。

対面が6mを大ミンカンしてリンシャン牌から自ら8mを掘り起こし放銃。

対面の自爆によって、私は2着浮上を確信、
後はラス目が大喜びするかどうかは裏ドラにかかってきたわけだが、
聞いて驚くなかれ、なんとこれがリーチのみの2000点だというのだ。

対面はいったいどれだけ日頃の行いが良いというのか!


まさか対面が2着のまま終わるとは夢にも思わなかったが、
遡って私が8mを一発放銃してもラスには落ちなかったと考えると、
悲しいのか嬉しいのかよくわからなくなってくる。


ともかく、ツモ切りリーチは前回の手出しをしっかりと見ておくことで、
このように危険度の高い牌を絞り込むことができる



tenhou.1050.jpg

別の半荘。
東2局1本場、ノーテン罰符の移動で迎えた親番。

方針とツモが噛み合わずに、現在8s単騎のテンパイとなっている。

対面からツモ切りリーチが入った場面。


tenhou.1051.jpg

あちゃ〜、と裏目の6sであがり逃し。

さて、どうしよう?





tenhou.1052.jpg

ここでは6sをツモ切った。

一見危険に見えるが、
ツモ切りリーチの場合は、前巡に通った牌は基本的に安全度が高い


ここでは、対面が7s手出しの同巡に場に出た、1p、6s、8pをチェックすることが重要となる

役ありなら前巡の6sであがっているはずだし、
対面が69s待ちなら即リーチをしない理由が不明だからだ。
上家が3sを切ってくれたのも、6sが切りやすくなった要素でもある。


tenhou.1053.jpg

次巡、4mをツモってきたが、さてどうしよう?





tenhou.1054.jpg

4mをツモ切ると、上家がロンでピンフのみの1000点。

これはかなり感覚的な打牌選択だが、
なんと、対面の待ちは8s単騎だった。


これはひとえに前巡手出しの7sのソバということで、
8sになんとなく嫌なものを感じたからだ。

そもそも1mのトイツ手出しなら単騎待ちなどなさそうなのだが、
おそらく対面の2枚目の1mは4mとのスライドだったのだろう。


細かい手出しをすべて把握していなくても、
最終手出しのみ覚えておけばこのように対応可能
であり、
そういう意味では非常に使い勝手のいい対処法であると言える。


tenhou.5281.jpg

別の半荘。
東2局、現状ラス目の北家。

親からツモ切りリーチが入った。

今までの内容を踏まえ、親はどんな待ちが考えられるだろうか?





tenhou.5283.jpg

親の待ちは5mと6pのシャンポンだった。

対面が放銃し、裏は乗らずの12000となった。

ダマでも打点的には十分だが、
仕掛けを牽制する意味と、捨て牌的に5mが拾えると踏んだのだろう。

やはり、最終手出しの3mが待ちの大きな手掛かりになっている。


tenhou.14949.jpg

別の半荘。
東1局1本場の西家。

下家がツモ切りリーチを敢行したところ。


私は実戦中、これをカン7p待ちと予想した。

他にはどんな待ちが考えられるだろうか?





tenhou.14950.jpg

下家は3m単騎のチートイツだった。6400。

もう1個前の手出しが直接ではないにしろ手がかりとなっている。

思い出したようにかかるツモ切りリーチは、
少し前の手出しが引っかけになっているケースもよくある。



tenhou.15013.jpg

別のケース。

上家のツモ切りリーチに下家が放銃し、5200となった。


これなど、上家の心理が捨て牌にもろに表れている。

三色の手変わりを待っている間に4mツモ切りで絶好の7m待ちができたが、
もろひっかけにはしない。

次巡の9m切りも7mに関連するのでやはり宣言牌にはせず、
無関係な9pを持ってきてからツモ切りリーチに踏み切っている。


心理面から考えても、ツモ切りリーチの宣言牌は、
待ちとまったく関係ない部分であることの方が経験上多い。

引っかけになったからツモ切りリーチというのは一昔前の方が多く見られたような気がする。


tenhou.15014.jpg

上家のテンパイ時。

待ちが9mのソバなので、リーチに踏み切っていないと考えられる。

ただ、ここまで遡って最終手出しを覚えていられないというのはあるかもしれない。


ツモ切りがなんとなく続いていたなら、
それまでの捨て牌に確実に手がかりは潜んでいる。



tenhou.3178.jpg

別の半荘。
南2局2本場、トップ目の北家がツモ切りリーチ。

トップ目のツモ切りリーチなので役なしと読むのが普通だ。


tenhou.3179.jpg

数巡後、完全に手詰まりになった場面。

さて、何を切る?





ポイントは前巡の4s手出しだ。

本命はもろひっかけを嫌ったカン7s。
そしてソバテンを嫌っての4s周りだけは切れないと読んでいる。

そして、ツモ切りリーチにしている以上、
宣言牌にした8p周りは安全度が高いのではないだろうか?

そう読んで私は9pを切った。


tenhou.3180.jpg

ところが、なんとこの9pが当たり。しかも役ありだった。

裏は乗らずに3900。


読みを逆手に取ったというよりも、
どちらかというと意図のないツモ切りリーチのような気がする。

この打ち手は他の局でも1巡回してのツモ切りリーチが見られたからだ。
このように1巡回しをルーチンワークにしている人もいるようだ。


この放銃には正直参ったが、
読みに自信がある人ほど、こういう常識を覆した落とし穴に嵌りやすいものだ

時にはランダムにこのようなリーチを取り入れることで、
上級者には自分の読みに勝手に嵌ってもらうというのも一つの戦略かもしれない。

相手の心理を掌握することが、勝負ごとにおいては非常に重要だからだ。



ラベル:天鳳 読み 立直
posted by はぐりん@ at 15:17 | Comment(8) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ツモ切りリーチかぁ
記事の関連牌をいやがったケース
役と打点があって、河で待ちが良くみえてきたケース
相手がリーチとか仕掛けで降りられなくなったケース
今回の最後みたいな気分?のケース

じゃあどれなのかって言うとなかなか難しいですね。
河とか仕掛けとかのヒントが無ければ最終手出し関連牌のが多いのだろうなぁ。ぐらいの感覚でしょうか。
次回以降も楽しみにしてます!

また関係ないことであれですけど、2番目のケースで聴牌取らずに4p打ちたいですw
で8s刺さると(苦笑
Posted by ちゃんた at 2016年04月17日 16:35
>>ちゃんたさん
パターンを挙げたら色々ありますよね。
これは打ち手のタイプによって傾向が変わってくると思います。なので打ち慣れた相手ならなんとなく読めるような気がします。

特上だと本当に様々な打ち手がいるのでなかなか意図を読むのは難しいという印象です。

4p切りですね、なるほどスジが良いと思います。
入り目は何だったか忘れましたけど、てんこしゃんこ感が結構あったので再構築とはせず、テンパイに取りました。
Posted by はぐりん@ at 2016年04月18日 08:38
ツモ切り手出しを把握する技術は、確実に実力向上につながる、ということはわかっているんですが、なかなかこれが難しい…。
しかし、難しい技術だからこそ微差を競い合う麻雀においては強力な武器になりますね。
リーチが手出しかツモ切りか、という判断だけでももう少し注意して観察してみます。
Posted by アクスケ at 2016年04月18日 20:45
>>アクスケさん
天鳳の手出しツモ切りはわかりにくいですよね。
リアル麻雀の方が手出しツモ切りはわかりやすいという感じがします。

かくいう僕も天鳳では手出しリーチとツモ切りリーチをしばしば勘違いしてたまに痛い目にあっています。
その失敗例はいずれ記事で紹介しようと思います。
Posted by はぐりん@ at 2016年04月18日 21:00
確かに、テンコシャンコ感ある捨て牌だし、素直に聴牌取ったほうがクリアになるかもしれませんね。
実際打ってる時の感覚と、後で見返す時って全然違うものですしね。

自分はモロヒとか気にせず打ちます!
どーせ読まれようが打つ時は打ってくれますし。
回してる間に出たらどうするんだって感じw

天鳳のツモ切りかどうかは難しいですねぇ。
打牌のタイミングが変わった時は注目して見るんですけど、一定で打たれるとなかなか記憶面が・・うぅ
Posted by ちゃんた at 2016年04月18日 22:02
>>ちゃんたさん
僕も結構手役狙いに行く方なので、7pツモのいまいち感が強かったということでしょうね。

基本的には僕もツモ切りリーチしないですね。それ自体が大きな情報だと思っているので。
ただ、空切りリーチが有効な局面というのも確かに存在していて、それもいずれ紹介します(フフフ)。

天鳳でツモ切り手出しがわかりにくいのはなぜか?それもいずれ書こうと思います(ニヤリ)。
Posted by はぐりん@ at 2016年04月18日 22:19
水を差すようで悪いですが、戦術的な話では?
Posted by spacemj at 2016年04月23日 11:04
>>spacemjさん
言われてみればそうですね。
戦略と戦術の使い分けがちょっとできていないかもですね。
Posted by はぐりん@ at 2016年04月24日 10:48
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