2018年03月25日

スジのどちらを切るか【リーチ宣言牌編】

今回のスジ切るは、リーチ宣言牌での選択だ。

通常と何が違うんだと思われるかもしれないが、
リーチ宣言をした後は、自分の手牌は一切変えることができない。

これは皆さんご存知の通りだが、
それでは宣言牌をどちらにした方が自分のリーチに有利に働くか、
ということを考えるということである。


例えば、河を強くする工夫としては、4・6牌をなるべく場に見せない、というのがある。

3456mとあって、3m切りリーチの場合は69mの受けが消えないが、
6m切りリーチの場合は9mの安全度がかなり高くなるため、相手がオリやすくなるというデメリットがある。

つまり、相手が端牌を切りやすくなる4・6牌はなるべく場に見せない方が良く、
これは河を強くするための基本事項となる。

(5の場合はモロひっかけの線があって、28の安全度はそれほど高まらない)


また、自分の手を変えることができないというのは相手の攻撃に無防備になるということでもあり、
できるだけ相手にとっての急所を場に見せない方が相手の反撃に遭いにくいということは言えるだろう。

例えば、ドラそばは相手の急所であり、これを捌かせると高い手の反撃に遭う確率が高まる。

また、赤5を捌かせないためにはやはり4・6が急所になるためここを場に見せない方がいいということが言える。


リーチ宣言というのは、自分の手牌を今後変えないという宣言でもあるため、
ドラ受けなどの手変わりを考える必要は一切なく、
宣言牌が場にどのような影響を与えるか、それを切ることで自分のリーチがどのくらい有利になるかを、
「現状の物差し」で計ることが重要となる。


これは先の変化を見るダマテンとは真逆の要素となっており、
頭の切り替えが必要であると言えよう。


もちろん、中盤以降は相手に対する危険度を考慮して宣言牌を選ぶことも多く、
それは前回記事と同様の選択となる。

ちなみに、裏ドラについては考慮する必要はないと私は考えている。

数牌の場合は、裏ドラを考慮するメリットよりも、
河の見せ方や危険度考慮のメリットの方が大きいと考えられるからだ。

裏ドラを考慮するのは、オーラスの逆転条件に裏ドラが含まれるなど、
かなり限定された条件下においてのみでいいだろう。
(ちなみに私は三元牌の裏ドラについては今でも考慮している)


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
41782.jpg

南1局の親番、1pが暗刻になってテンパイが入った。

さて、どうしよう?





41783.jpg

3p切りリーチとした。

例えば、こういうケースでマンズが愚形などで手変わりを待つ場合は、
ピンズのエントツ形を生かして6p切り一択となるが、
リーチをかける場合は手変わりを一切考慮する必要がないかわりに、河の見せ方を工夫する必要がある。

6p切りリーチだと69pのスジが消えるため、相手の負担が減る。
3p切りリーチだと69pのスジが消えない。

この場合は8pを先に切っているため、効果は少し減るものの、
リーチ宣言牌のスジ切るは手変わりから河の見せ方へと思考を変化させることが必要となってくる。



41784.jpg

9pを自力で引いてしまったが、
6p切りリーチと3p切りリーチではこの9pの安全度に結構な差が生まれることがわかるだろう。


41785.jpg

無事にツモって2000オール。

この14mのように先切りのまたぎが待ちになっていることも往々にしてあるため、
宣言牌の考慮余地というのは少なくないことがわかる。




case2
tenhou.27889.jpg

東3局の北家。

下家が仕掛けているところ、テンパイが入った。さて、どうしよう?





tenhou.27890.jpg

下家をケアして4m切りリーチとしたが、これは7m切りリーチの方が良さそうだ。

なぜかというと、下家は4m切りの後東手出しがあるため、7mの安全度はかなり高いからだ。

それならば、ドラまたぎの14mを河に見せずに相手の対応を難しくさせた方がいい。

4mを切ると必然的に1mの安全度もかなり上がるため、相手のケアはやりやすくなる。
7m切りならそれが起こらない。


tenhou.27891.jpg

実際はこう。下家には7mの受けがあるが、仕掛けられない。

仮に三者が14mを持ってきたとしたら、
4m切りリーチよりも7m切りリーチの方が圧倒的に対応に苦慮することが想定できる。



tenhou.27892.jpg

結果はツモって裏1で2000・4000となった。

下家の1mがしれっと切られている。7m切りリーチだとこれがない。



case3
tenhou.4830.jpg

南1局、ラス目の西家。

テンパイしたが、さてどちらを切ってリーチする?





tenhou.4831.jpg

6mを切ってリーチした。

将来的にドラそばの3mを捌かれることを警戒して6m切りとした。

河の強さとしては69mのスジを消してしまうことになるが、
先切りの8mがあるため影響はそこまで大きくなく、
モロひっかけの3mの危険度が大きいため、そちらのケアを過剰にさせることができる。


tenhou.4832.jpg

こういう手役不明の仕掛けがどこからともなく飛んでくることがある。

ドラ絡みのペン3m、カン3mを捌かせないための6m切りリーチだ。


tenhou.4833.jpg

これをツモって裏1の2000・4000となった。

ちなみに画像は特上時代のものだが、上家のぽんじろうさんが十段の時のものだ。

やっぱり十段は勢いがあって強い。肩書だけじゃないオーラがある、それが十段。



case4
56788.jpg

東1局、ラス目の南家。

テンパイが入ったが、さてどちらを切ってリーチする?





56789.jpg

3s切ってリーチしたが、これは6s切りリーチの方が明確によかった。

なぜだろう?





8sが4枚見えにつき、69sのケアが不要だからだ。

それならば、カン6sをケアさせる3s切りリーチよりも、
モロひっかけとドラ絡みペン3sをケアさせる6s切りリーチの方が相手の対処が難しくなる。



56790.jpg

結果は1300・2600のツモアガリ。

3sは他家も使いどころで影響は小さかったが、この微差が生きてくることがきっとある。



case5
29832.jpg

東1局の南家。

テンパイが入ったが、さてどちらを切るか?





29833.jpg

河の見せ方と危険度の勘案。

仕掛けがいる場合は、いつロンと言われてもおかしくないし、
3sを見せることで下家が合わせて対面に鳴かれることが十分に考えられる。

69sのスジが消えるため、河的には若干弱くなるものの、
ドラそばをケアした宣言牌にすることはやはり重要だ。



29834.jpg

上家から出て2600となった。



case6
43713.jpg

開局の西家。

テンパイが入ったが、さて何を切る?





43714.jpg

2フーロ上家の危険度を考慮して5m切りリーチとした。

フーロ者がいる場合や、中盤以降はこのように、河の見せ方よりも危険度を考慮することも多い。


上家の河には6m8mがあるのでカンチャンやシャンポンで当たる確率は5mより2mの方が高い。


43715.jpg

実際、上家の受けはマンズの下だった。


43716.jpg

望外の赤が出てきたが、2600止まりだった。



このように、リーチ宣言牌のスジのどちらを切るかは、
河の見せ方、他家の仕掛けどころ、他家への危険度を勘案して、
現状自分に有利になるような打牌を選択することが肝要となってくる。

これは、将来の手変わりを見る発想とは真逆であるため、
リーチをする際は思考を切り替える必要があると言える。



ラベル:天鳳 スジ
posted by はぐりん@ at 23:31 | Comment(6) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ネットでそこまで厳密に打ってるのは尊敬に値します。

1、裏ドラ狙いなら6pもありですかね。

2、この場合は4mの方がよさげですね。
ただ、順目深いとかだと、ダマで狙ってるケースもあるんで一概にはいえない場合もあります。

3、3mを捌かれるから嫌だというのはなかなか実践的ですね。
赤があるとちょっと迷いますが。

4、3sでよくないですか?
赤があるとカン6sが嫌ですね。ペン3sがそんな嫌な感じもしません。

5、これも3sですかね。
理由は上のと同じです。

6、ま、どっちでもよくね?ただタンヤオぽいトイメンがカン5mで張ってるかも知れないんで、、でも、カミチャのカン2mの可能性も匂いますね。だからどっちでもよさげですね。
Posted by mj at 2018年03月26日 00:34
>>mjさん
私にとってはネットだからとかリアルだからとかという区別はまったくないですね。同じ麻雀ですから。

1、確かにそうですね。私は数牌においては基本的に考慮しないことにしています。

5、例えば対面の仕掛けが赤2枚+ペン3sの受けがある場合に、あっという間に7700を捌かれてしまう可能性があります。1枚の赤よりも4枚のドラの方がその可能性は高いですから、こういうケアは損が少ないのではないかと思います。

6、ケアの比重の問題ですね。2フーロ+河的に対面よりも上家のケアを優先させます。対面も8mを鳴いていないので、5mは比較的切りやすいです。


まあ、どっちでも良くね?っていうのは確かに多いですけど、その微差を考えていくのが麻雀打ちなのではないでしょうか。
Posted by はぐりん@ at 2018年03月26日 17:02
すべてなるほどと思わせられる内容ですね。ここまで徹底できる人が鳳凰卓で生き残れるのかな、とも思います。

特に条件なしであれば河に極力46牌を見せない。ドラそばを捌かれたり放銃リスクを勘案する場合は46牌を優先的に切る場合もある。理由があって46牌を切る場合もモロヒの警戒をさせることができる。といった具合でしょうか
Posted by S at 2018年03月28日 10:49
>>Sさん
概ねその通りですね。

前提として見せるスジは少ない方がリーチにとって有利になるか、みたいな議論は必要ですけど、おそらくそうなんじゃないかと思っています。

後は、6切りに対する1425の危険度と3切りに対する1425の危険度にどれほどの差が生まれるかですね。
仮に後者の方が危険度が高いのであれば、case4では3s切りリーチの方がいい可能性もあります。

このへん考え始めるとキリがないですけど、意外と待ち読みのヒントになったりもします。
Posted by はぐりん@ at 2018年03月28日 17:13
69が薄いと読める状況であれば6切りが良い場面が増えそうですかね。中盤くらいまでのリーチであれば、個人的には同色1425の危険度にあまり差は生じないと思っている(ソバテンが有意に危険とまでは思わない)ので、モロヒのカンペン3を警戒させられる分、6切りが優位と感じる派です。ドラが12345に絡むなら尚更です。
Posted by S at 2018年03月28日 21:43
>>Sさん
なるほど。私も同様に思います。

リーチを受けた側から見ると、感覚的にはソバテンのソーズの方が切りにくい印象はありますけどね。
特にソーズの上が見えているのであれば手出し6sは何なんだ?と。それならモロヒはともかくソーズの下は若干切りやすいんじゃないか?と。

まぁこれは感覚的なもので、統計的には差が生まれないんでしょうけどね。
Posted by はぐりん@ at 2018年03月29日 16:16
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