2018年08月19日

八段昇段 不調の跳ねっ返り

66332.png

八段昇段した。


不調の度合いが強かったからかその跳ねっ返りも強く、スピード復帰となった。

七段降段した瞬間から、風向きが変わり、4連勝。

その後もそれほど苦労することなく昇段まで辿り着いた。


元十段などの強者が七段に落ちているのを時折見るが、
彼らの八段復帰はわりと早いというイメージを持っている。

段位ごとのラスのペナルティポイントは15ポイントずつだが、
たった15ポイントの差によって難易度が見た目以上に違う印象がある。


不調の絶頂期に降段点ということになれば、
実質わざ降段にも似た恩恵を得られることになり

八段最下層で踏ん張っているよりも原点まで返り咲く距離は短い。

私が降段した際に前も感じたことだが、
わざ降段の恩恵というのは天鳳の段位制ポイントにおいて、
見た目以上に大きいのではないかということだ。



私はわざ降段はしないが、
天鳳のポイントシステムの欠陥を突いた方法として、
わざ後段というのはする価値があるし、
好不調の波と絡めてさらに有効利用できないか議論の余地がある。

天鳳位になれる人、なれない人の差の中には、
こうした降段・昇段のタイミングが絡んでいる可能性がある。


さて、今回は復帰に際し、
降段した際と何が違ったのか、具体的に見ていきたいと思う。



case1
66201.jpg

七段降段初戦。

このまずまずの配牌から…


66202.jpg

あっさり大三元に。32000で飛ばして終了。

欲張ってホンイツにしたのも正解に働いた。

降段戦のMAX不運から突如ここまで変わるものかと正直驚いた。

牌は無作為に積まれているだけで、印象という名の評価を単に私が与えているだけにすぎないのだが。



case2
66260.jpg

トップ目の親番でこの配牌。


66261.jpg

あっさり11600のアガリ。

これ、カン6mダマから7m引いてピンフ変化につき、分岐点は一応あった。

人によってはソーズを伸ばしてテンパイ取らずとする人もいるはず。

にしても、この配牌をもらったら大体勝ちだ。

下家の手にしても、通常ならしめしめと思える手のはず。



case3
66262.jpg

9p切ってカン2sの仮テン。

2sは3枚切れにつき、流局までいかにテンパイ維持するかの勝負となっている。


66263.jpg

ここで1s切ってシャンポンに。

親がソーズ待ち!という河につき456sを持ってきたらオリざるをえない。


66264.jpg

好調時はこれをツモるんだな。

仮テンをツモって相手のチャンスを潰すというのは見た目以上に大きいと私は思っている。

ソーズが1個ずれれば、ノーテン流局が濃厚なだけに、こういうのをアガれるのは嬉しい。



case4
66265.jpg

オーラス2着目、アガリトップの親番。

中をポンしてアガリに向かう。


66266.jpg

チーテンに取って47p待ち。

通常はここからが長い。

周りが絞らないオーラスとはいえ、こういうのアガれた試しがない。


66267.jpg

あっさり出てラスト。好調時は違う。

対面は258p待ちでテンパイだった。


66268.jpg

ほんのわずかの差で47pが先にいたにすぎない。

不調時でさんざんやってきた巡り合わせの逆がここにあった。



case5
66269.jpg

最終盤。7sが出たがチーテンに取るか?





66270.jpg

スルーした。

2pが切りづらいだけに、これはチーして9p切る人が多いのではないだろうか。

チーしたところでアガリは見込めず、上家のアガリや親のテンパイを誘発するかもしれないと感じた。

次の47sは仕掛けるつもり。も、この7sにラグがかかる。(同時ラグは先に解除すればポンラグの方が残っているのでわかる)


66271.jpg

テンパイが入ったがどうするか?





66272.jpg

スルーして入ったメンゼンテンパイ、ここは当然の勝負だ。

親に対してケアしたい25pだったが、ポンラグの7sを切り出しているので、今なら切りやすい。

かつ…


66273.jpg

7sのトイツ落としなら拾える可能性も十分。2000+αで4600点の収入。

実際は暗刻で持たれていた7sだった。

好調時は落ち着いてこのようなスルーができる、これは私の本来の打ち筋だ。

期待値としてはチーテンが優っている可能性すらあるし、
私も打っている精神状況によってはチーテンに取ることもあるだろう。

しかし、好調時は選択がハマる。自分の打ち筋を貫いたゆえの好結果につき気分も乗っていく。



case6
66283.jpg

オーラス、下家と7800点差。

ここから何を切るか?





66284.jpg

4m切って純チャンに決め打った。

ラスにはなりにくい点差とはいえ、これが緩手になって親の連荘を許すということも往々にしてある。


66285.jpg

ツモが噛み合い、純チャンドラ1のテンパイ。

逆転条件を満たすが、下家の7pが間に合っている。


66286.jpg

好調時はこれがアガれる。

逆転の手作りもさることながら、フィニッシュまで決められるというのが好調時の牌運だ。

メンタルがやられている時は、ドラ1ペン7pの役なしになってしまうことも多そう。



case7
66320.jpg

開局。

テンパイだが、どうするか?





66321.jpg

9mツモの三色もあるが、ドラ6pツモのタンヤオ変化を見て9s切りとした。

こちらの方が4sツモの変化も見て柔軟なダマ。

ドラ1あるならカン8sの即リーチも考えるところ。


66322.jpg

あっさりツモって300・500。

実はラストの6sだったが、好調時はこういう選択を間違えない。

不調時はどこかで選択をミスって必ずアガリを逃したりしているものだ。



case8
66332.jpg

オーラス32100点持ちトップ目の北家。

下家の親が29600点、そして24500点持ちの3着目からリーチが入ったところ。

一発目だが、宣言牌またぎの47sが浮いている。

さて、何を切る?





66333.jpg

7sぶったぎって勝負とした。

3着目に打つと3着落ちだが、ラスまではないし、オリ切るにも安全牌が足りない。

この受け入れなら勝負になると思い、押した。


66334.jpg

絶好の3sくっつきで役ありテンパイ。

これで全ツ確定。


66335.jpg

見事にツモりあげて1300・2600でラスト。

一歩間違えれば放銃に回っていてもおかしくなかった。

がんばったけどダメだった、は不調時。

ここまで押し切った過程が生きるのが好調時。



case9
66347.jpg

なんとこれ、配牌だ。

3mカンすると、ダブリーがなくなるが、さてどうしよう?





66348.jpg

ダブリーの1ハンはなくなるが、カンしてリーチとした。

好形の場合はこれで良さそう。

カン絡みのダブリーは特上時代も1回のみで、これが2回目。かなりのレアケースだ。


66350.jpg

サクっとツモりあげる。


66351.jpg

裏が4つでハネ満。

3m切ってダブリーでも7本折れてのハネ満でまったく一緒だった。

この配牌をもらってアガるなという方が無理がある。



case10
66352.jpg

60000点オーバーのトップ目が王様リーチ。

ひいい、勘弁してくれ。


66353.jpg

回っているうちにこちらもテンパイ。

さて、どうしよう?





66354.jpg

追っかけリーチとした。

逆に言えば大トップ目から直撃を取れるチャンスでもある。

親満1回打ってもまだラスまでは余裕がある。


66355.jpg

何と一発で出て、裏は乗らずもハネ満の直撃に成功。

5pはラス牌だったが、好調時はこの巡り合わせがある。


66356.jpg

好調時は過程が結果に結びつく。

あれを直撃してやっぱり2着でした、ではあまり意味がない。

というわけで、最終的にはトップを捲り切った。



case11
66371.jpg

上家と1800点差、ラス目で迎えたオーラス。

チートイツのイーシャンテンでもあるが、ここから何を切る?





66372.jpg

受けの広い選択ということで、6m切りとした。

2mは2枚切れで1mはフリテン。

かなり難しい選択だったが、ここでチートイツに固執するのだけは損だ。


66373.jpg

先に4mを引ければ、大成功。

一気に見違えるイーシャンテンに。

例えば、先に58mをたくさん引いてきたり上家に切られたりするとアウトだ。


66374.jpg

4pポンテンから、無事にツモってラス回避に成功。

選択が見事にハマる、善悪は別として、指運みたいなのが上手くいくのが好調時だ。

上家まだテンパってないし!



case12
66388.jpg

南3局、対面と9400点差のラス目南家。

テンパイしたが、どうするか?





66389.jpg

ダマテンにした。

脇から5200を出アガってラス目のままオーラスを迎えることが得策かどうか。

余裕がないと慌ててリーチといってしまいたくなるところ。


66390.jpg

3mをツモって、どうするか?





66391.jpg

7m切りダマ続行とした。

対面の7mにラグがあり、親が6m持ってそうだったので、4m待ちとした。

このへんでリーチを敢行して脇を降ろすという手もあるが、対面からの直撃は魅力的だ。


66392.jpg

これをツモって2000・3900。

これによって3着浮上でオーラスを迎え、そのまま3着終了だった。

対面258p待ち、下家47p待ちで、他家のアガリ目も十分にあった。

針の穴を通すような選択の成功は、好調時だからこその成立といっていい。

その基盤となっているのは、慌てずに余裕を持って打てているメンタルの充実にあると言ってもいいだろう。


ある程度好調だからこそ、メンタルにも余裕ができる、この好循環が好調時のサイクルなのである。



ラベル:天鳳 昇段 好調
posted by はぐりん@ at 23:55 | Comment(6) | 昇段 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも思ってたんですけど、毎週のテーマに沿ったケースをどうやって拾ってくるんでしょうか?
何千局もある中で適当なケースを探すのってかなり大変だと思います。
条件入れるとその配譜を出してくるツールみたいのあるんですかね?(何も知らなくてすみません。)
Posted by T at 2018年08月20日 00:08
>>Tさん
私の場合は、自分で打ったすべての半荘を見返し、1局の中で何かテーマになる部分があれば、画像を撮ってメモします。
それを何度も繰り返しているうちに、テーマごとにサンプルが溜まってきますよね?
それを溜まったものから記事にしているというわけです。

テーマごとに抽出しているわけではなく、莫大なテーマを少しずつ拾っていくという作業です。
画像にして66000点、ノート66冊目になりました。
Posted by はぐりん@ at 2018年08月20日 01:13
お見それしました。
本書けるじゃないですか。
はぐりんさんの本なら絶対買いますよ!
Posted by T at 2018年08月20日 07:59
>>Tさん
ありがとうございます!
ネタとして溜めているチートイツあたりで一冊な〜んて、いつになるかはわかりませんが(笑)
Posted by はぐりん@ at 2018年08月21日 20:54
八段復帰おめでとうございます。

前記事では、横から見ているだけの私ですらマウスぶん投げたくなる衝動に駆られましたので、本記事のカタルシスが半端じゃなかったですw
Posted by sakura at 2018年08月22日 23:01
>>sakuraさん
ありがとうございます。

閲覧数としては不調の記事の方が基本的には多いので、みなさん不幸を見て癒されたり、共感したりする人が多いのかなと思っています。

なので、sakuraさんみたいな優しい方は稀ですねw
Posted by はぐりん@ at 2018年08月24日 19:52
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: