2020年03月08日

宣言牌裏スジ待ちになる牌理

前回記事では、宣言牌裏スジが好形にやや刺さりにくいということを紹介した。

それでは逆に、宣言牌裏スジが待ちになるパターンにはどのようなものがあるのだろうか?

今回はそれをまとめてみたい。


愚形待ちが絡むとパターンが膨大になってしまうため、今回は好形(6枚以上待ち)に限定した。

宣言牌裏スジが待ちになるパターンは限定されるため、その傾向を把握することで、通りやすいケースを増やせるかもしれない。

私見ではあるが、その出現頻度もA〜Eで示した。


宣言牌裏スジ待ちになる牌理(好形)

@単純牌効率 頻度A

二筒四筒四筒六筒七筒ツモ三筒


A複合形 頻度B

三萬四萬六萬六萬五筒五筒六筒六筒七筒八筒ツモ二萬


Bノベタン・亜両面 頻度B

三萬四萬二筒三筒四筒五筒六筒ツモ二萬

三萬四萬三筒四筒四筒五筒六筒ツモ二萬


Cカンチャンからの変化 頻度C

二萬四萬ツモ五萬


Dシャンポンからの変化 頻度C

四萬四萬五萬六萬七萬三筒三筒ツモ六萬


Eエントツ形 頻度D

三萬三萬三筒四筒五筒五筒五筒六筒三索四索ツモ二索


F暗刻からの1枚外し 頻度E

三萬四萬四筒四筒四筒六筒七筒ツモ二萬


見てきた中で、何か気づいたことはないだろうか?


そう、単純両面待ちになるケースが@CFしかないのである。

しかもCは変化につき先制時ではないし、Fはレアケースなので、単純両面になるケースはかなり限定されることがわかる。

このことから、宣言牌の裏スジが待ちになる際は、

・その色の周辺が厚く持たれていることが多い

・リーチ者の河にその色が高い(周辺を捨てていない)ことが多い

という傾向を導くことができる。


この性質を利用すれば、自身に周辺の色が厚い場合、複合形の可能性が低いとして裏スジの安全度が高まりやすい。

(ただし、その場合は宣言牌周辺の愚形待ちの可能性も高まるため、一概には言えないが)

例えば、リーチが好形である可能性が高く、かつ宣言牌からの複合形を否定する材料が自身の手の内にある場合などに宣言牌裏スジを通しやすいと言える。

しかし、この条件に明確に合致するというのはなかなかないため、「大体なんとなく」通りやすそうかどうかをこの傾向に当てはめて考えてみるのがいいだろう。


それでは、@〜Fを番号順に実戦例から見ていきたい。



case@
tenhou.11257.jpg

対面が8pカンして4s手出しリーチ。


tenhou.11259.jpg

5pチーテンから6mをツモって好形に変化した。

さて、どうするか?





tenhou.11260.jpg

3m勝負とした。

かなり危険度は高いが、安全牌に乏しく、好形変化の流れに乗じることにした。


tenhou.11261.jpg

結局、親がツモって4000オール。

宣言牌裏スジの58s待ちだった。


tenhou.11262.jpg

8pカンで持ってきたのが4m。

牌効率的に手元に置かざるをえない4sにつき極めて自然な手順だ。

自然に打った結果、宣言牌裏スジ待ちになるということも少なくなく、これがある以上安全度が劇的に高まるということはない。



caseA
tenhou.15333.jpg

下家リーチの宣言牌が8p。

こちらも仕掛けでテンパイだが、一発目に掴んだのは裏スジの7p。

さて、どうしよう?





tenhou.15334.jpg

7pを押すも高めイーペーコーに刺さってアウト。8000。

通っていないスジも多いが、最終手出し8pをどう見るかというところ。

ピンズの周辺がわりと見えているので複合形には刺さりにくいと思ったが。

ダブルツーチャンスでは足りず、ワンチャンスぐらいはほしい。

裏スジで刺さるとイーペーコーが絡んでいることも多く、そこそこの打点は覚悟しなければならない。



caseB
52872.jpg

ラス争いの親からリーチが入って一発目。

こちらもドラドラで簡単にはオリたくない手。

さて、何を切る?





52873.jpg

裏スジの2m切りとした。

3468mからだったら、6mから切るでしょ常識的に考えての意。

さすがに一発目に4pは切りづらい。


52874.jpg

これが当たるんだな。一発で7700。

自信を持って切っただけにこれはショックが大きい。Gショック。


52875.jpg

親は十分形からこの入り目。

雀頭不在時によくある宣言牌周辺のノベタンリーチだった。

前巡の8m手出しからターツ落としに見せているのが巧妙で、まんまと引っかかってしまった。


52876.jpg

ノベタン三面張の可能性も見た8m残しは実戦的。

超十分形イーシャンテンからメンツ先埋まりのノベタンはよく見られるところ。

このケースでは、ノベタンを匂わす河の特徴が一切ないため、待ち読みは困難だ。

ノベタンの可能性が高まる河としては、両面ターツ落としの単騎仮テンから他のメンツにくっつくパターン。

また、トイツ落としがあるケースではノベタンになりにくい。



caseC
55225.jpg

下家からリーチが入っている。

ドラの発が切りきれずに、8sのトイツ落としで回る。


55226.jpg

上家から7mが出て、チーテンに取れるが、これを鳴くか?





55227.jpg

取って3s勝負するもこれがアウト。3900。

第一打に8s切ってる7s最終手出しをどう見るか。

357sからの7sも考えられるが、それならカン6sに取りそう。

7s引っ張っている以上、5sが手の内にありそうで、5sトイツが実戦上多い気がする。

ソーズの中ほどは厚く持たれていてもおかしくないが、それなら第一打8sが矛盾する。

宣言牌裏スジ待ちはそこまでない河というのが私の感覚だ。


55228.jpg

実際は、カン6sダマからの好形変化だった。

孤立58sから8sを切ったら7sが先にくっついたというパターンだろう。

第一打の8sがミスリードを誘っていて、カンチャンからの変化はややレアケース。

総合的には36sは通りやすい河だと考えられる。

たまたまここでは刺さったが、こういう場合の裏スジは若干通りやすいというのを感覚的に理解しておくのがいいだろう。



caseD
54303.jpg

ラス争いの対面が3s手出しリーチ。

こちらもテンパイからソーズの選択となった。

さて、何を切る?





54304.jpg

7sを勝負すると、ロンの声。

5sツモをケアしたかったのと、自身のアガリ目を重視した結果、裏目に。

8sからのペンター落としは47s残りの可能性も十分。

牌理的にカン6sに当たることはまずないため、ここは安全度重視で6s切りの方が良さそう。


54305.jpg

一発ドラ1で8000は痛い。

この場合、ソーズの中ほどがほとんど場に見えていないため、複合形が十分に考えられる。

こういうケースでの宣言牌裏スジは結構危険であることがわかるだろう。


54306.jpg

ソーズのペンチャン落としはここから。

この時点では47s受けはないが…


54307.jpg

シャンポンダマからの好形変化だった。

3sがワンチャンスだけに、またぎの可能性は特別高くはない。

となると、厚く持たれていそうな内側の方が危険かな、という風になんとなく感じ取れればOK。



caseE
70491.jpg

テンパイしたが、何を切るか?





70492.jpg

7m切りとした。

場況不明のマンズの上に対し、7sがかなり拾えそうな場況に思えたため。

ちなみに、リーチだと7mの裏スジが待ちとなる。

エントツ形では、エントツ部分で宣言牌裏スジ待ちとなることも多い。


70493.jpg

これがズバリで、6m即ツモの2000・3900。

実際には58mはどっさり山だったのは誤算だったが、アガリはこちらが早かった。



caseF
55257.jpg

両面が先に埋まって、ひとまず1p単騎に受ける。

この1p絶テンだべ。5200でも十分。


55258.jpg

赤5pを裏目ってしまった。

ダブ東ポンの親にこの5pは通るだろうか?





55259.jpg

これが通らず。ド高目の11600を献上してしまった。

最終手出しが4pにつき、通常はそこまで58pの危険度は高くないように見える。


55260.jpg

4p最終手出し。これがカン5p待ちからの58p変化ということは100%ない。

なぜなら私が前巡に5pを切っているからだ。

このことも赤5pを切る後押しとなっているのだが…


55261.jpg

なんと4pは暗刻からの1枚外しだった。

なかなかにレアなケースにぶちあたったぜ。

たまにこういうのがあるから、読みの過信は禁物ということである。


全体を通してみると、裏スジ方面の河が高いときに裏スジ待ちができている傾向がある。

パターンを類型化してはいるが、組み合わせで見ると裏スジ待ちも十分に危険度が高いとわかるだろう。

重要なのは傾向から安全度が高まるケースを肌感覚で掴む、ということである。

例えば、本記事のcaseCの36sは通常危険度はそこまでではなく、caseDの47sはかなり危険度が高い。

このへんの差を認識できれば着実にステップアップしているはずである。


さて、次回はこれに関連して、裏スジ構成牌が引っ張られる理由について掘り下げてみたい。

牌効率以外で引っ張られるケース、打ち手の意図について考察していきたいと思う。



ラベル:天鳳 裏筋 牌理
posted by はぐりん@ at 23:16 | Comment(2) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
つい最近私も裏筋待ちの見直しをしてました(笑)

3切りの4が14リャンメンではない良形で当たる他のパターンは、思いつく限りではこんな感じでした。

233456
334556
34666
35666
Posted by スターマイン at 2020年03月11日 12:13
>>スターマインさん
補足ありがとうございます。

あ、確かに三面張は頻度が多いですね。
上から二番目は複合形のカテゴリでいいかと思います。

こうして見ると、やはり周辺を厚く持っているパターンが多いですよね。裏スジを否定しやすいケースの類型化ができそうだとあらためて思いました。
Posted by はぐりん@ at 2020年03月14日 21:18
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