2020年04月05日

出アガリのしやすい引っかけリーチの河

今回は引っかけリーチについて。

昨今では、守備の技術が飛躍的に進歩し、単純なモロ引っかけリーチについては出アガリがかなり期待しにくい状況となっている。

牌効率に沿って打つと、リャンカン形が最終段階まで埋まらないケースというのはよくあるからだ。

そこで、最終手出しのリーチ宣言牌のまたぎだけでなくスジ牌まで周辺を広くケアするのは現代麻雀の常識となっている。


一昔前は、引っかけリーチで相手を嵌めることは卑怯者の代名詞のように叫ばれることもあったが、
今ではあまりにも警戒されすぎていて、そこまで止めなくてもいいじゃん、と守備側が卑怯者のレッテルを貼られているまであるとかないとか。


時代の変遷がそうさせたというより、技術論の進歩によって必然的にそうなったというのが現状だろう。

今は亡き東風荘時代に、私の引っかけリーチに対して暗刻落としで放銃した人が、チャット欄でずるい!卑怯だ!と本気で抗議してきたのを覚えている。

戦場で奇襲をうけてズルいも卑怯もないわけだが、礼節や流儀というものが今よりももてはやされていた昭和という時代、麻雀にも強烈な主義主張があったとも言える。

理不尽さもあるけれど、個性があって麻雀に熱があった時代。

令和の今はすべてがルール内と極めて淡白に、淡々と、感情を殺してマナー良く麻雀が打たれている。

それはそれで自由の謳歌だが、AIに感情がないように、麻雀に熱がないとも感じる。

みなさんはどの時代の麻雀に愛着を覚えるだろうか?



さて、今回は引っかかりやすい引っかけリーチの河についていくつか例を挙げたい。

それを受けて、次回は出アガリのしやすい河をどのように作るのか、について考察していきたい。

それではどうぞ。



case1
77749.jpg

東2局、トップ目の親番。

ここで、赤5pを使い切るべく1p切りとした。

ドラが7pにつき、上への伸びも見た着手。


77750.jpg

3s引いてソーズが変化した直後、1pを引き戻した。

こうなると123の三色が現実的となるため、手順で2s切りとした。


77751.jpg

上家からリーチが入るも、ズバリのカン6sが埋まる。

これなら当然…


77752.jpg

赤切りリーチだ。

赤を切っても打点十分。


77753.jpg

2件に対応した対面から出て、7700。

ドラが7pにつき、2pよりも8pの方がケアされているのが面白い。


77754.jpg

ここでの1p切りが強く効いている。

ここでは123の三色は想定していなかったため、イレギュラー気味の1pだったが、それゆえに大きな布石となった。



case2
77791.jpg

東1局4本場、3200点持ちラス目の北家。

ここから9p切りはごく自然だろう。


77792.jpg

絞っていた東を合わせるついでに、牌効率上7pを手の内に置いておく。


77793.jpg

7pに9pがくっついて、カン8p待ち先制リーチを入れることに。


77794.jpg

5pを後から持ってきて、それによって8pが出る。1300。

単純な後ひっかけでも出るかどうかは微妙なところで、2巡目に切った9pがとにかく効いている。

序盤に引っかけ関連牌が出ていると、宣言牌引っかけでも後スジでも、通常より格段にケアが薄れる。

case1、case2ともに意図せずにそういう状態になっていて、意図がないからこそ引っかかりやすいということは言えるだろう。



case3
77814.jpg

東3局2本場、21400点持ち3着目の親番。

トップ目の上家からリーチが入っているが、ここから何を切るか?





77815.jpg

8pに手をかけるとこれがまさかのアウト!裏1で8000。

第二打9pなのに、カン8pで789の三色完成となった。

こちらはドラ3mのカンチャン引きがあったため、なんとかして攻め返したいという意図により。

ピンズのサンカン形は重いので、リャンカン形にほぐそうと思い立ったが、裏目となった。

マンズの無スジも切りづらいのであれば、ひとまず現物の6sあたりを切っておくのが穏やかだった。


77816.jpg

上家はここからの9p切り。

牌効率的にリャンカン固定は普通だが、この後9sを引いて見事構想通りの三色に。

三色はおまけに過ぎないが、早い巡目の内に引っかけの構成要素となる端牌をしれっと切っておくだけで、モロヒだとしても効果は絶大だと分かるだろう。


77817.jpg

後のツモを覗いてみたが、たいして有効牌を引いていない。

どうやら、ここは69s切りでお茶を濁すのが正解だったようだ。

ピンズを払うにしても2pよりも8pの方が切りやすく感じる。

それぐらい2巡目の9p切りが巧妙だったということ。



case4
tenhou.16820.jpg

開局の北家。

絶好の赤5pをツモっが、さてどうしよう?





tenhou.16821.jpg

ここは即リーチが効果的。

片割れの2mも待ちとして悪くない。


tenhou.16822.jpg

下家から一発で出て、8000となった。

自分の河が強く、捨て牌の情報があまりない場合は、端牌にかかる引っかけリーチはかなり有効。

安全牌に窮した場合は、自然に選ばれやすいからだ。

チートイツでも同様に河が強い場合は効果絶大だが、逆に中張牌がたくさん出ている河のチートイツだと止められやすくなるため、注意が必要だ。



case5
38882.jpg

南2局、38800点持ちトップ目の親番。

ラス目の下家からリーチが入って一発目、ここから何を切るか?





38883.jpg

1m3枚切れにつき、3mポンなど攻め返すならこうだろうと2mを切るとこれにロンの声。

しまった!シャンポンか?





38884.jpg

これがなんと単騎で、一発は5200の放銃。

カン2mの可能性も残っていたため、トップ目なら丁寧に対応するべきだった。

いわゆる、魔が差したというやつ。


38885.jpg

下家は雀頭なしからメンツが先埋まりのパターン。

5m先切りにつき、どの両面が残っても相当にケアされそうだが、単騎ならば1m3枚場に出ているのを逆用できる。

場況と切り出しのコンボによっては、このように引っかけの効果が高くなる状況を自ら作ることができる。


38886.jpg

ちなみに、先のツモはこうなっていた。

私がアガリに向かう順としては間違っていない。8sツモ即リーチで5800のアガリがある。

やや軽率な放銃だったが、この半荘幸いにもトップで終了した。


次回は、先切り引っかけについて考察していきたい。



ラベル:天鳳 引掛
posted by はぐりん@ at 23:25 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かにcase3の8p放銃とcase5の2m放銃は点数状況と捨て牌を見る限りでは、少しやりすぎた感じがあったかもしれません。

case3 打6s 降り

トップ目の第1打が手出し2s、リーチ宣言牌が5p。

5799pから両面ターツ+リャンカンのピンフのイーシャンテンを作る手筋があるので、宣言牌の筋では完全にカンチャンターツが否定できるまでは当たる可能性はあると考えて、せめて1シャンテンになるところまでは我慢をしたいところ。

またトップ目で第1打2sを見ていると手牌は整っているのかなという印象を持つので慎重に判断していくのがいいのかもしれません。

リーチ宣言牌以降にでたツモ切りの後筋と宣言牌の筋引っ掛けでは、宣言牌の筋なら要警戒。後筋なら警戒する必要があまりなくなるくらいがちょうごいい気がします。(ただし、799から打9など引っ掛けのターツの手出しがあることが前提です。)

case5 打3m 

南2局のトップ目でラス目のリーチ。

宣言牌のもろ引っ掛けだと和了率が下がると考えてあえて・・・

1335 打5

133  打3リーチ

また仮に1が4枚見えだと223からシャボもあるため2mより安全な3mがいい気がします。

北家と南家に手出し3pがあるので3pの見え具合によっては344pのドラ4p固定という手筋もあり、ラス目のリーチに放銃すると役なしドラ2以上に引っ掛かることもあるのでここも慎重にいくべきところのように見えます。




Posted by 国家最終戦力 at 2020年04月06日 23:55
>>国家最終戦力さん
打牌の考察ありがとうございます。

今回のテーマは引っかけが出やすい河について、ですのでその辺を加味してもらえるとありがたいです。
Posted by はぐりん@ at 2020年04月07日 02:25
case3は前に出るにはある程度危険牌が通ってくれないと厳しいのでやっぱり6sがいいと思いますね。
危険牌のところで改めて頭ができて捌けるのがベストに思えます。
刺さったはともかく点数は仕方なし。

case5は自分は3m打つんですが、聴牌したらリーチします。
聴牌しても9sで降りの方がむしろラス回避に固執しすぎだと思います。
他家はどうもオリ気配、自分が持っている安牌も多いわけでない。
現状自分はトップ目でラスに満貫振ったとしても南3局でトップ、で対するリーチ目はここまで苦しいラス。
前の半荘も同じ面子で下家がここまで絶好調というならいざ知らず、自分の勢いを殺す必要はないと思います。
実際振ったからと言ってトップ取れているわけですし。
確実に跳満以上だと言い切れる河以外は振っていい場面だと思いますね。

たまたま引っ掛けと狙って引っ掛けの2種類ありますが、まぁここで取り上げられているのは、ほぼたまたま引っ掛けに刺さっちゃったパターンでそこまで気にするようなものでもないと思います。
もうちょっと巡目が進んだ形で三色や一通狙いの先切りの引っ掛けを河を見て回避できるか?が焦点だと思います。
Posted by kt at 2020年04月07日 08:28
>>ktさん
建設的な意見ありがとうございます。

case3などは相手リーチ後にドラの3mツモがあるかないかで押し引きが全然違うんですよね。画像は点でしかなく、局の流れ、半荘の流れで変わってくるものだと思います。

麻雀はトータルのゲームですし、本記事のテーマは放銃の是非とは無関係ですけど、なんやかんやあら探しをして食いついてくるのが麻雀打ちの性のようで、私もちょっと疲れてしまいます。
Posted by はぐりん@ at 2020年04月07日 18:47
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