2020年05月24日

メンチンの作り方

タイトルを見て、メンチンに作り方なんてあるの?とあなたは思ったのではないだろうか。

今回は、久々の「作り方」シリーズということで、メンチンを成就させるためのコツについて書いていきたい。

ちなみに、鳴きチンイツについてはまた別のトピックでご紹介する。


@メンチンはツモの流れで作る

字牌が有効牌となるホンイツと違って、チンイツは同一の色のみで構成しなければならならないため、難易度が高い。

有効牌はそれぞれ、ホンイツ=16種64枚(約47%)チンイツ=9種36枚(約26%)とかなりの差がある。

そこで、メンチン狙いには配牌からある程度まとまった色の塊がなければ現実的ではないように思えるため、それが冒頭の疑問に結びつくだろう。

配牌から完全に「染め手狙い」で手を組んだ場合、自然にチンイツとなることもあるが、これは単なる「手なり」であるため、難しい分岐がそれほどない。

この場合は河が派手になりやすい上、最後に字牌が出てくることから染め手としての警戒度も上がりやすく、意外と成就が難しい


メンチンに至る過程にはもう一つパターンがあって、それが手なりメンツ手からの一色移行だ。

牌効率に従った場合、字牌は先に切り飛ばされて、使いどころの中張牌が温存されることが多いだろう。

ターツ候補を吟味している最中に、猛烈に同色のツモが連続し、色に寄って行くパターンがこれだ。

このケースでは、最終的にターツ落としなどのキズが残ることが大半だが、先に字牌を切り飛ばしているために、チンイツとまで読まれることは少ない。

私の経験上、このメンツ手天秤からのメンチンテンパイは成就率が高い。

なぜなら、配牌からのホンイツ狙いと違って字牌が切られているため、他家の警戒度がやや下がり、終盤でもそれなりにアガリが見込めるからだ。

染め手の匂いが少ない河で、猛烈に同色のツモが寄ってきたら、思いきってチンイツに寄せることで好結果を招くことができる

以下はチンイツ移行する際の分岐における判断基準である。


A親でも同色12枚のピンフのみテンパイはチンイツへ、ドラ1なら即リーチ

二萬三萬一筒一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒六筒七筒七筒ツモ八筒ドラ北

14枚中12枚同色のピンフのみテンパイは、親でもチンイツ狙いがおすすめ。

この手の場合は仕掛けの受け入れもかなり広いため、12巡目くらいでも外していっていいだろう。

ドラ1ある場合は、リーチによる打点効率がまるで違うため、即リーチが基本となる。

これについても後日、別トピックとして扱う。


B手順で好形ターツを払うのを厭わない

七萬八萬一筒一筒二筒三筒三筒五筒赤五筒六筒七筒八筒九筒ツモ七筒ドラ六筒

例えばこんな手は、ピンフが仕上がれば十分なわけだが、仕掛けが効くという利点を生かして、マンズのターツを払っていく

染め手狙いが明確ではないからこそ、ひとつ仕掛けることのハードルが低いからだ。


C序盤からチンイツが十分に見込めそうなときは字牌を先に切るのが効果的

早い段階で同色が10枚以上あるなど、チンイツ狙いが確定している時は、字牌を早目に切って、染めの匂いを消しておくのがいい。

最終手出しが他色の数牌で、まさかメンチンとは思わないため、アガりやすさと同時に精神的ダメージも与えることができる。


Dテンパイからのチンイツ移行も常に視野に入れる

二萬三萬一筒一筒一筒二筒三筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒ドラ北

ピンズが最終的に余らずにテンパイしたケース。

マンズ部分が愚形なら、当然チンイツ移行を視野に入れるだろう。

それでは上記のようにピンフのみで、かつ親番ならどうか?

親番ならわずかに即リーチが優ると私は考えている。さすがに二手使ってのチンイツ移行は不確定要素が大きい。

子方なら形や待ちにもよるがダマからのチンイツ移行で問題ないだろう。ドラ1なら即リーチだ。



手なりからのチンイツ移行が重要な理由

現代主流の赤入り麻雀では、赤ツモを逃さないように手を組むことで、自然と打点効率が上昇する。

そのため、ややスピードに劣るホンイツよりも手なりリーチの価値が高まっていると言える。

スピードを犠牲にしない手なりを最大限生かしつつ、ツモが寄ったときのみ大胆にチンイツに移行する。

こうすることで、河をカモフラージュすることができ、チンイツの成就率もアップするというわけだ。


逆に言うと、ターツ落としがいくつか入った一色だけ高い河の他家にはやや警戒しなければならない。

唐突にロンと言われた場合、それは予想より高い失点となってしまうかもしれないからだ。


以上を踏まえて、チンイツ移行の分岐点はどのへんにあるのかを実戦例から見ていきたい。

いずれも手なりからの分岐であり、アガリまでの流れを実感として掴めるはずだ。



case1
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東4局、24100点持ち2着目の南家。

北家にいきなり仕掛けが入って、急所のドラがイン。

わりといい配牌と言えるだろう。


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猛烈にピンズが伸びて、3pをツモったところ。

ピンフのイーシャンテンにも取れるが、さて何を切る?





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マンズの両面ターツ落としとした。

1mが狙い目に見えるだけに悩ましいところだが、9pが枯れているのでピンズはチョイスが難しい。

逆に8pが狙い目にも見えるので、ここは仕掛けが効くチンイツ狙いが効果的と判断した。


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ドラを2枚もツモって、大興奮のメンチンテンパイ。

8pは切られた直後だが、さて、何を切る?





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5p切ってカン8p待ちとした。

穏便に9p切りも捨てがたいが、感覚的にアガリを拾うなら8p待ちのような気がした。

対面の8p手出しは気になるところだが、チー出しなどではなく通常手出しなので危険度はまだマシか。

6pは全員に危険なスジだけに、簡単に場に現れるとは思えないからだ。

今の私なら9pを切ってしまいそうなので、なかなかシャープな選択だなあと思う。


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この5pに仕掛けが入って、下家が3900の放銃となった。

6pと8pは共に山に1枚ずつだったが、場に出るとすれば8pにつき、この選択は悪くなかっただろう。

マンズを残していればともすると先にアガリがあったが、出アガリ三倍満の決定打に肉薄したことは評価に値するのではないだろうか。



case2
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南2局、33500点持ちトップ目の親番。

ややピンズに寄った配牌をもらう。


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4p、赤5pとツモって、ここで発をツモ。

さて、何を切る?





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ツモ切りとした。

このへんが赤入り麻雀ならではというか、必然というか。

マンズとソーズの浮き牌は赤の受け入れもあるし、タンピンの種でもある。

むしろ染め手よりタンヤオが近いというのがこの時点での評価。


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ターツができれば十分の手だったが、このツモだけは別

これだと雀頭が大事なので手順で白は残る。

必然的にホンイツに向かうことになる。6m切り。


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すぐさまテンパイが入る。

むむっ、この巡目なら白のポロリもあるか?

なんせこの河で最終手出しが4sだもんね。ホンイツを警戒されているということはない。


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下家からリーチが入っている。

が、このツモなら白勝負だろう。

待ちは何でしょう?





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待ちは3698pの四面張(9pは枯れ)。

まさかの伏兵上家がダマで8000のアガリ。

掴まなくてよかったが、それにしてもこの手はアガりたかった。6pが現物だしね。


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下家6p手出しリーチだけに、6枚固めてる47pはド本線。

私の四面張は山に1枚のみだったが、次巡下家が掴む算段だった。

河からメンチンっぽさがあまりないところに注目してほしい。



case3
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東3局、21300点持ちラス目の親番。

やや捌きの難しい手をもらって、ド急所の7pをツモったところ。

さて、何を切る?





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機能しにくい端牌トイツは早目に払う、だ。

完全に横のツモなので、1枚切れの9mトイツ落としで柔軟に構えた。

手拍子で5mとか切ってしまうと案外アガリを逃してしまうかもしれない。


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どうするか?





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これは喜んでチンイツに行く。

ピンズの形がめちゃくちゃいいので、仕掛けても十分。


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ほどなくテンパイが入る。

というかこれ、ピンズは何をツモってもテンパイだ。

69pツモがベストだったが、69p待ちもかなり良い。


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すぐに上家から出て、18000。

字牌からの切り出し、最終手出しが1mなので、とてもメンチンには見えない。

このように、メンツ手天秤からのチンイツ移行は終盤でもアガりやすい傾向がある。



case4
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東4局2本場、24400点持ち2着目の北家。

ここから何を切るか?





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ペンチャンターツ落としとした。

手拍子で1pを切りたくなるところだが、1pは高打点の種につき、温存する。

マンズソーズが愚形であることも、チンイツ移行の後押しとなりやすい。


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意外な感じでチートイツのテンパイが入る。

6m勝負で一旦5p単騎に。


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ピンズが伸びて、どうするか?

対面は2pと2sをポンしているが…





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えいっ、と2m勝負した。

さすがにこの牌姿からチートイツのみでアガるわけにはいかない。

ツモの後押しを信じて、チンイツ移行することに。

2pポンされているので有効牌はやや少ないが、アガりにくい感じでもない。チートイツもあるしね。


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うむうむ。出ていきそうだった1pを暗刻にしてのメンチンテンパイ。

これは流れ的にアガれるやつじゃない?


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が、親の2000に対面が放銃。

3p4pは山に1枚ずつと、十分にアガリ目はあった。

このように、愚形絡みのメンツ手は、常に高打点への移行を視野に入れておくのが良さそうだ。



case5
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西1局、24900点持ち3着目の親番。

30000点条件を意識しなければならないところ。

配牌はまあ悪くないだろう。


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マンズが伸びてきたが、何を切るか?





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3mツモ切りとした。

これは非常に難しいところだが、58pの受けが絶好につき、マンズのチンイツまでは必要ないと判断した。

イーペーコー固定で打点的に十分だし、何より3mの危険度が全体的にかなり高いので、引っ張るのは危ないというのも込みで。


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ところが、意図に反してマンズが伸びる、伸びる。

さて、何を切る?





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6p切りとした。

47mが切れないのと、マンズのツモの流れを無碍にできないので。

しかし、58mが難しそうだし、3m切ってるしで前途多難か。


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ひゃー、こんなとこツモった。

何待ちだ?フリテンはだいじょぶか?


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無駄ヅモなく決まって、8000オールのラスト。

3m切りから迷走したが、リカバリーできて良かった。

対面にも上家にも3m受けがあったので、先切りという観点は合っていた。

この河では少なくとも1mは止まらない。ツモが上手いことマッチした例。



case6
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南2局、15600点持ちラス目の北家。

配牌はちょっと遠いか。


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何を切るか?





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ドラ受けを嫌った。

ピンズは形がいいので、タンヤオとチンイツの両天秤な感じで。


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次巡、悶絶のド裏目ツモ。

さすがにフリテン残しはロスが大きいのでここで8m切りとした。


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順調にツモが伸びてテンパイ。

あれ?さっきもなかった?この形。デジャヴかな…


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無事に上家から出て、16000。

字牌からの切り出し、そして最終手出しの8sにより、終盤でもわりと出やすい。


すべてのケースにおいて、配牌と最終形を見比べてほしい。

決して染め色が配牌から多かったわけではない。

このことからも、チンイツはツモの流れに沿って作るものであるということが分かるだろう。


※サイドバーにメールフォームを設けましたので、何かありましたらそちらからご連絡ください。



ラベル:染め 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:58 | Comment(0) | 手役の作り方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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