2020年08月23日

両面かエントツか

待ち取りが難しくて頭を悩ませる、みなさんもよくあるのではないだろうか。

待ち選択で悩むパターンは色々あるが、今回は両面待ちとエントツ待ちの選択についてピックアップしてみた。

エントツ形とは、二筒二筒二筒三筒四筒のように、暗刻+両面形が複合した形のことであり、この形+雀頭で作る変則三面張がいわゆるエントツ待ちと呼ばれるものだ。


例えば、以下の牌姿から何を切るだろうか?

二萬三萬三萬三萬四萬五萬七筒八筒三索三索六索七索八索ツモ六筒ドラ八筒

3mを切ってリーチすればピンフが、2mを切ってリーチすればタンヤオが確定する。

待ちは同じ7枚で差はなく、単純に期待値としては2m切りが優るが、自身が構成していた壁で他家は1mが使いづらく、逆にエントツ形の36m3sは他家が使いやすそうな牌につき、アガリやすさを一概には言えない。

こういうケースではどちらに受けるかを迷いがちだが、その判断基準を以下に示していく。


@シンプルに打点の高い方を選んでいい

両面形もエントツ形もアガリ牌の枚数的には大差ないので、迷ったら打点の高い方を選ぶ。
ピンフ形になっている手をピンフに受けることが間違いであるということはない。

なので、手役がつくならそちらの方へ待ちを寄せることが基本となる。
これなら裏目ったとしても後悔が少ない。


Aリーチをかける場合はややエントツ形が有利

これには明確な理由があって、両面とエントツを待ち選択できるケースで両面を選んだ場合、その100%が宣言牌のまたぎ待ちとなるからだ。
リーチ宣言牌のソバは最も警戒されやすいため、著しく出アガリ率が下がる。

逆にエントツ形は宣言牌裏スジ待ちとなることが多く、シャンポン部分が盲点となり両面より出アガリがしやすい。
(エントツ形がまたぎ待ちになる場合はイーペーコー形とエントツ形の選択となる)

打点との兼ね合いで著しく差が出るケースは別だが、特に変わらないなら待ちを広く取ることはメリットとなる。
エントツ部分が22234か34555か、トイツ部分が内よりか外よりかなどでも変わってくるため、臨機応変にアレンジする必要がある。

一方、ダマテンの場合は、使いづらいソバがすんなり出てくる可能性も高いので、両面に取っても問題ないだろう。


B縦の場況ならエントツ形に、横の場況なら両面形に取る

要はトイツ場ならエントツ形に取るということ。
トイツ場の兆候(過去記事参照)がいくつか出ているなら場況から縦の待ちに取ることは必然性が増す。
ピンフがつかない手であれば、より縦寄りの要素が増えるため、エントツ待ちに優位性がある。

一方、エントツ形はトイツ形の延長線上にあるが、部分的に両面を含んでいるため、トイツ形に完全にマッチしているとは言い切れない面もある。
なので、トイツ場の要素が不十分であるなら重きを置かず、@ACの方を重視した方がいいだろう。


C前もってどちらに受けるかを決めておく

何気にこれが大事で、待ち取りに悩むとソバテンの要素が増えて待ちを読まれやすくなる。
少なくともイーシャンテンになったらどちらに受けるかを決めておきたい。
待ち取りをどちらにするかの損得よりも、「迷いを見せる」ことのデメリットの方が大きいと認識すべきだ。


今の時代なら、これはどちらが有利かの統計をとれるのではないだろうか。

私の個人的な感覚としては、リーチだとソバテンのデメリットが大きくてツモ依存の要素が大きく、両面だとかなりアガリにくいイメージがある。ピンフがつかないならエントツ形を重視しても問題はないように思う。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
66958.jpg

南1局、23500点持ち微差2着目の北家。

ラス目との差も小さく、予断を許さない局面。

場風の南が暗刻で、両面先埋まりのテンパイが入った。

さて、何を切ってリーチする?





66959.jpg

3m切りリーチとした。

25mの場況もさほど悪くなく、赤受けもあるのでわりと迷う待ち取りではないだろうか。

変則三面張に受けた理由として、まずツモでのテンパネメリット、これはあるだろう。

25mツモアガリなら1000・2000からだが、エントツなら1300・2600から。これはわりと大きい。

これは待ちの1枚差を埋めるには十分な要素だろう。

また、この場況から他に何か気づいたことはないだろうか?





下家がしきりに字牌を被っていることに気づいた人は鋭い。

発、北と切った直後に悲鳴が上がっている。

全体的に場に出ている牌にはペアが多く、捨て牌に被りも多い。これはトイツ場の兆候として挙げられる。

また、両面の待ちとなる25mが場に1枚も出ていないというのもやや不自然で、このへんも判断要素の一つとなる。


66960.jpg

下家が8mを通した影響で9mが出てきた。裏は乗らずに3200。

この場合はエントツ形が外側待ちになっていたというのも大きかっただろう。

4m切りリーチだとおそらく25mは簡単には出てこない。


66961.jpg

リーチ時の場況はこう。

25mは固まっているというほどではないが、普通に持たれている。

25m待ちなら山4に対し、69m4m待ちなら山5と、ほぼ同等だった。

特に縦に寄った牌形が見られるわけでもない。


66962.jpg

いずれにせよ山にはまずまずの当たり牌がいたわけだが、ツモ筋には4mの方がいた。

ツモ筋にいる牌を見て、正解を確認するという作業は感覚を研ぎ澄ますためのいい訓練かもしれない。

縦の手に逆らわないことで自然なツモを得ることができる。



case2
70491.jpg

東2局1本場、27000点持ちトップ目の西家。

タンヤオ赤赤のテンパイとなったところ。

さて、どうしよう?





70492.jpg

7m切ってダマとした。

これは結構難しい。

対面はマンズで仕掛けているとはいえ、58mが固まっているようには見えない。

下家の切り出しからも特に5mは山にいそうに見えるからだ。

一方ソーズの7sもかなり狙い目に見えるので、ここは3sの縦ツモの流れを重視して縦に受けた


70493.jpg

結果はダマテン一発ツモで2000・3900。

こういう選択を間違えないというのは何気にすごく大事で、この半荘はトップを取ることに成功した。


70494.jpg

実際は6m47sが5枚、58mが7枚だった。

結果は上手くいったが、ここでは58m待ちに取った方が良かったかもしれない。

ダマなら確実に拾える方を選んでいった方がいいだろう。



case3
73384.jpg

南1局1本場、23700点持ち2着目の親番。

両面が先に埋まってテンパイが入った。

さて、何を切ってリーチする?





73385.jpg

3mを切ってリーチした。

素直に打点を見るならタンヤオ確定のダブルエントツ形なんだが、1mがどう考えても山にいるので。

下家に3mが危険なことも踏まえて難しいが、エントツ待ちがいずれも内側(6m、5p待ち)というのもややアガリにくいと判断した。


73386.jpg

しかし、上家の追っかけに競り負け、2000・4000をツモられ。

アガリ逃しはないとはいえ、痛恨の親っ被りを食らってしまった。


73387.jpg

予想通り1mは山にどっちゃりいた。

14mは山4に対し、36m25pは山3。思ったより僅差だった。

麻雀はアガってなんぼなので、このぐらい山が読める場況ならストレートにアガリやすい待ち取りにするのも一考だろう。



case4
73534.jpg

東2局、30500点持ちトップ目の親番。

3着目対面のリーチを受けて、赤5mがズバッと埋まったところ。

このツモなら押し返せると踏んで、ドラの2mを勝負した。


73536.jpg

上手くテンパイした。

当然の追っかけだが、さて、どう受ける?





73537.jpg

2s切ってリーチとした。

2sはモロヒがあるので、安全な3sの方を切ってエントツ形に受ける方が普通だろう。

しかし、私はこの時ソーズ待ち、特に4sの方にエッジを見出していた。

3pが固まっていたらエントツはアガれないので、山にいそうなソーズで確実にアガることを目的とした。


73538.jpg

んでこのツモ。ひえ〜(>_<)

アガリ逃した上に、対面にも一見危険(9pが通っているのでセーフ)。

この時点で精神的疲弊は甚大だ。


73539.jpg

一難去ってまた一難。

逆のスジを掴んで三色裏1は12000の放銃となってしまった。


73540.jpg

答え合わせといこう。

この時点で14sは4枚、36p2sは2枚。

脇から2sがこぼれないことを考えても、この選択は決して間違ってはいなかっただろう。

ただし、1枚の当たり牌を捕らえ損なうとこのような真逆な結果となることも然り。

このへんに理屈ではない麻雀の不条理があると言えるが、時にリスクを負ってでも自分の読みを信じて踏み込むことは必要だろう。

まるで裏目の結果となってしまったが、私はわりとお気に入りのチョイスだ。

この半荘はかろうじて3着で終了した。



case5
74545.jpg

東4局、24900点持ち2着目の北家。

自風の東が暗刻でドラなし。

両面先埋まりでテンパイ。

さて、何を切ってリーチする?





74546.jpg

8sを切ってリーチした。

これはもう場況に逆らえなかった。ソバがバレバレでも待ちが明らかにそれを上回っている。

9sでアガる未来しか見えない。


74547.jpg

あれまっ!

まあいい、時間はまだたっぷりある。


74548.jpg

と思ったら、この3mが下家の8000に刺さる。

下家さん、ドラ暗刻落としじゃないのかよ…


74549.jpg

答え合わせ。

69sは驚異の山5に対し、36m8sは山3。

8sがもう山にない以上、この選択が間違っているということはないだろう。

3mも悪くはないが、69sがあまりに強く見えすぎた。


74550.jpg

ここで7s切りを選択できれば、一発ツモの未来もあった。

さすがに2回のチャンスを棒に振って放銃に回った罪は重く、この半荘はラスだった。

9sは後先で、ツモ筋にもあっただけにこれは悔しい結果となってしまった。


このように、場況に明らかな差があるように見えるケースでも、エントツ待ちは常にそこそこの強さを持っていることがわかる。

また、case4でも見られたように暗刻スジ部分を使い切ってアガれることから守備面においてその差が縮まりやすいと言える。

自身の経験と照らし合わせてより確かな判断基準を構築していくことが重要だろう。



ラベル:天鳳 待ち
posted by はぐりん@ at 23:57 | Comment(2) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメント書けますね!
233345のような場合に相手からリーチかかってる時は3枚使いの部分でささるのがやなのでビビって2を切りリーチします。
そして4枚目の3をツモってドヤるのが好きです。
Posted by T at 2020年08月27日 19:54
>>Tさん
なるほど。暗刻スジの部分はアガリ逃しになるのはまだしも、相手リーチに刺さったら立ち直れませんもんね。

守備面のことも含めるとやっぱり僅差になりますよね。
Posted by はぐりん@ at 2020年08月29日 07:38
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