2021年03月07日

リャンカンの先決めは仕掛け時も効果的

今日は扱いの難しい形、リャンカンについて。


六萬七萬八萬九萬九萬一筒三筒五筒三索四索六索七索八索ツモ二索ドラ七萬

リャンカンがやっかいなのは、両面よりも手牌を1枚圧迫するため安全牌が持てないこと。

そして、最後まで残ってしまうと愚形かつ読まれやすい待ちになってしまうことだ。


モロ引っかけのカン2pを嫌って1pを最終手出しにすると待ちは読まれづらくなるものの、456待ちになってアガリづらい。

赤入りならば赤含みのカン4pもかなりケアされる待ちとなるだろう。


余剰牌を持てない上に、最終手出しが100%関連牌となる融通の利かなさこそが、リャンカンの使い勝手を悪くしているのは間違いないだろう。


手役絡みならばリャンカンを先決めしておくことで、そこが最終形になった際に出アガリがしやすいという生かし方もある。

これは以前の記事で詳解しているので参照していただきたい。

先切り引っかけの戦略【part1】

先切り引っかけの戦略【part2】


さて、仕掛けを入れた際にリャンカンが残っているケースも当然あるだろう。

この場合も同様に使い勝手の悪さはつきまとっているものの、一つメンゼン時と違っている点がある。

上家から出た牌をチーできる、という点だ。

何を当たり前のことを、と思われるかもしれないが、先決めは待ちが出枯れになるリスクを常に孕んでいるため、出た瞬間にチーできるのは大きい。


ターツ選択時にリャンカンの先決めをすることで、時に上家から鳴きたい牌を引き出すことができる。

そればかりか、絞ろうとした上家が「選んで」そのスジ牌を切ってくれることも往々にしてある。

なので、警戒されるべき手であればあるほどリャンカンを先決めしておくことは効果が大きい。


リャンカンは使い勝手が悪いからこそ、その特性を上手く利用することで、相手の読みの裏をかくことができる。

リャンカンならばこんな早い段階で形を決めないだろう、という通常の読みを逆用するわけだ。


仕掛け時に愚形を捌いて一手進むことの価値が非常に大きい事は言うまでもない。

奇襲ではなく正攻法として使いこなせるようになれば、特に上級者相手に効果の大きい戦術だと言える。

それでは、実戦例から見ていこう。


case1
34895.jpg

東2局、原点2着目の親番。

ドラの中がトイツというチャンス手をもらっている。

6mをツモってマンズがゴツゴツしてきた。

さて、ここから何を切る?





34896.jpg

5p切りとした。

単純な受け入れの広さならマンズのどちらかのトイツほぐしで、それが一般的かもしれない。

ピンズの上が安く、7p受けはかなり良く見える。

マンズのこの形は両面変化しやすく、中が鳴けた時に威力を発揮しそう。

ピンズの場況的に、カン2pが最終形になったら面白そうという観点からリャンカンを先決めした。

5p先切りならペン7pを引き出しやすい、という思惑もある。


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予想外に中が早く鳴けた。

ここで何を切るかは難しいが、構想通りマンズの変化を重視して、89p落としとした


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即座に上家から打ち出されたのは2p。

待ってましたとばかりに飛びつく。


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5mツモから36mと47mの選択をミスってしまったが、さらなる変化が。

マンズは持たれてそうなので、ソーズに変更することにした。

見ての通り、他家は完全にベタオリ模様。

もうミスれません…


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今度は捕らえて、4000オール。

親番でこの手をアガれるかアガれないかは大違いにつき、ホッと胸を撫で下ろす。


34901.jpg

ここでマンズに手をかけていると、最終形はペン7pとなっている可能性大。

それ自体は悪くないが、一見不自由そうなこのマンズを残すことも柔軟性という点から一考に値することがわかるだろう


34902.jpg

上家の2pはここから。

通常なら絶対に手をかけないはずの2pを選んで切り出している。

これが5p先切りの効果であり、絞ろうとすればするほど手をかけてしまう2pでもある。

高い手の時ほど絞る意識が働きやすいため、先決めの効果は大きい。

仕掛け前提ならチーして手を進めることができ、作為の優位性が高いとわかるだろう。



case2
34977.jpg

南2局、29600点持ち2着目の南家。

ホンイツ本線だったが、ドラが重なった

ややバラバラだがダブ南トイツでもあり、何とか生かしたい。


34978.jpg

ダブ南がポンできてイーシャンテンとなった。

ここから何を切る?





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6s切りとした。

3sと9sのダブル引っかけ。

8sを切ってしまうとソバの9sが絞られてしまうおそれがある。


34981.jpg

9sがポンでき、首尾よく7700GET。


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6s切りと8s切りが逆だと、9sと3sの出やすさに大きな差がついてしまう。

この場合5sが2枚切れにつき選びやすいが、5sが見えていなくてもこの手順は有効だろう。



case3
38515.jpg

南1局3本場、5100点持ちラス目の北家。

上手いことリャンカンとなる3mを引き込んだ。

ここから何を切る?





38516.jpg

5m先切りとした。

打点が必要な局面につき、123の三色に決めた。

この構えならドラツモにも対応することができる。

マンズが安くカン2mが待ちになったら面白い。


38517.jpg

思ったように手は進まず、2枚目の白を渋々ポンテンに取った。

この場況なら2mはあっさり拾えそう…ごくり。


38518.jpg

結局、上家が宣言牌で親に5800の放銃となった。

2mは一体いずこに…?


38519.jpg

2mは山に3枚で、なんとツモる直前だった。

おそらく誰が掴んでも2mは止まらなかっただろう。

このように、後々仕掛けることになった場合も、メンゼン以上に警戒されない待ちとなるため、テンパイまで漕ぎつけられればかなり効果的となる。


見てきたように、仕掛け時のリャンカン先決めは、上家からチーしやすいという利点がある。

ただでさえ手の内が読まれやすい仕掛けだけに、リャンカンの融通の利かなさを逆手にとることで、それを生かせる局面というのは必ずあるはずだ。

ここぞという場面で、お試しあれ。



ラベル:天鳳 手組
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(4) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はぐりん@さん、いつもためになる記事ありがとうございます。

副露手の牌理は本当に奥深いですね。
3枚で1ブロックとはいえ受け入れ枚数的にリャンカン引っ張りがちでしたが、相手のレベルによっては(雀魂だとなかなか相手の挙動が信頼できないのでw)非常に有効そうですね!
case1は変化のしやすさ、ポン材としてさすがにペン7p落としがメジャーそうですが、この例のように場況が良いと結構迷っちゃいがちです(汗)
やはりうまぶらずに枚数と変化重視が良いですよね・・・?
確かに山にあれど王牌に3枚4枚というケースや他家の暗刻っていう時も普通にありますし・・・
Posted by クソ親父 at 2021年03月09日 20:14
>>クソ親父さん
そうですね、相手のレベルによって変えていくという着眼点は鋭いですね。
基本を踏まえた上でいかに戦略的に用いるかということが大事だと思います。
迷ってしまうと少し匂いが出るので、前もって考えておくことがポイントですかね〜。
Posted by はぐりん@ at 2021年03月10日 17:58
はぐりん@さん

ツモってから考えるのではなく、前準備が大事っていうことですね。
有効牌多いときはあんまり嬉しくないツモのことを考えるようにしてますが、手組みの選択についても色々考えられる形への強さを身に着けたいものです。
今後とも面白い記事を楽しみにしております!
Posted by クソ親父 at 2021年03月11日 22:22
>>クソ親父さん
そうですね。
前もって左脳で考えておいて、瞬間的に右脳で判断するという感じですかね。
閃きに委ねることも麻雀には大事なようですよ。

いつもありがとうございます。
期待せずにお待ちください!
Posted by はぐりん@ at 2021年03月12日 18:44
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