2021年04月25日

ダブリーするの?しないの?どっちなの?

ダブリーをかけるかどうか迷う。

誰でも一度くらいは経験したことがあるのではないだろうか?


いかにダブルリーチの得点効果が大きいとしても、カン4やカン6みたいなアガリづらそうな待ちで躊躇せずに行けるかと言えば、やはりためらってしまいがちだ。

だからといって手変わり待ちのダマにしたところで、好形変化には平均7〜8巡かかりますと言われるとそれならしょうがないかと、妥協のリーチをかけるハメになる。

この1周回って考えた時間が仇となり、愚形を読まれて攻め返されるということにもなりかねない。


ネット麻雀においては理牌&リーチ表示があるため、特にこの「間」には気をつけなければならない。

逆にリアルでは理牌の時間があるためカモフラージュになるかと思いきや、上級者は一瞬の間で嗅ぎつけてくる。

また、いらなそうな牌を1枚切ったら実はテンパイしていたなどということが起こりやすいのもリアルの特徴だろう。


それから、近年は上位卓のレベルの向上がある。

一昔前、大抵のケースでは機械的にダブリーをかけることが正解とされていた。

期待値的な観点、さらには先制リーチに対するベタオリ至上主義があったからだ。


しかし、現代では簡単にベタオリするのではなくギリギリまで粘って攻め返すという、攻め返しの技術の向上により、安易にダブリーをかけると返り討ちに合うという事例が増えた。

これは私が鳳凰卓で身を持って感じた変化である。

強者が三人もいれば、一人ぐらいは攻め返してくるものであり、追っかけが入った瞬間にこちらの勝ち目は随分と薄くなる。

しかも放銃するようなヌルい打ち手がいないため、ツモれない待ちではそもそも流局してしまう可能性も増した。

つまり、現代上位卓では1巡目から待ちの良し悪しを吟味する必要がある、そんな時代に突入したと言える。


それを踏まえて、今回はダブリーをするかどうか迷う手牌を集めてみた

正解は何かということはさておき、あなた自身が実際にどうするかイメージを膨らませるのに活用していただきたいと思う。

なんせダブリーは心の準備の難しさと、類似の例を体験しづらいという希少性により、経験のストックによって学習できる部分が大きいからだ。

それでは実戦例から見ていこう。



case1
tenhou.18948.jpg

東3局、27800点持ち2着目の北家。

なんと、1巡目にドラが重なってテンパイ。

ダマでも出アガリ5200あるが、いかんせん待ちが悪い。

さて、リーチする?





tenhou.18949.jpg

リーチした。

手変わりが相当に見込みづらいため、これを最終形と見て。

待ちは悪いがツモればハネ満確定につき破壊力は抜群だ。


tenhou.18950.jpg

しかし、3着目の上家から追っかけが入る。

こ、これは…一転大ピンチ。


tenhou.18951.jpg

ラス目の親が場を荒らし始め、加カンした4pが新ドラに!

私のペン3pが新ドラ表示牌にめくれ、死を覚悟する…


tenhou.18952.jpg

も、結果は奇跡的に流局となった。

上家の待ちが悪かったのが幸いしたようだ。

悔いのないリーチではあるが、攻め返されると絶望を感じる最終形でもある



case2
tenhou.24342.jpg

南2局、33300点持ちトップ目の南家。

手広いくっつきイーシャンテンの超好配牌をいただいたが、くっついたのは微妙な1m。

さて、どうしよう?





tenhou.24343.jpg

即リーチとした。

これはカン2m待ちなら即リーがセオリー。

5種の好形変化は通常なら魅力だが、ダブリーの得点効果を上回るものとは言えないからだ。

仮にドラを持ってきたとしてもスジの2mが出やすくなる。

ただし天鳳でこの点差なら、ラス目の反撃のリスクを負うことになる。


tenhou.24344.jpg

まっすぐ攻め返してきたラス目からあっさり出て、裏1の8000。

トップを守ろうとする意識が強すぎると迷いが生じる例。

何にせよ簡単に勝ちきれるということはないため、それなら積極性を持つのも一考だろう。



case3
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南2局、31400点持ちトップ目の西家。

急所の3mズバリで現状単騎テンパイとなった。

さて、どうしよう?





49950.jpg

9p切りダマとした。

三色にドラ引きと変化の含みが多いのでこれはさすがにと言ったところ。

9pから切っておけば47p引きの際に8m単騎でダマ5200のテンパイに取れる。

また、字牌の山越し単騎などのリーチの際に、8m→9pの切り順だと変則待ちを警戒されやすいという意味もある。


49951.jpg

待ち頃の1枚切れ字牌を持ってきた。

さて、どうしよう?





49952.jpg

ダマ続行とした。

5200ぐらいあるならいいが、1300ではあまり意味がない。


ようやく有効牌らしき有効牌を引いてきた。

さて、どうしよう?





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ダマにした。

47pで出アガリ1300につき気が乗らない。

南家が親を流しにかかっているのを降ろしたくない。

ダマ1pなら確実に拾えそう。


さらに、ドラ受けテンパイができた。

さて、どうしよう?




49955.jpg

1p切りダマにした。

234は崩れやすいがピンフにつき、出アガリできる枚数を重視した。


次巡持ってきたのは9m。

さて、どうしよう?





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4s切ってダマに構えた。

場況的にパーフェクトの9mだが、親の現物に9mがあるため、局を回す方針とした。


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上家の仕掛けによりこれをツモって、1000・2000。

自力による最速のアガリを得ることができた。

これはこれで満足のいく結果だが、おそらくリーチでも上家から一発でアガれていただろう。

選択に次ぐ選択で最終形への迷いが生じてリーチの声を飲み込んでしまったという一面がある。

ここでのダマが響いたか、最終的にはトップを捲られてしまった。

慎重なプロセスを踏んだ上で、最後は大体さ・積極性が求められていることがわかるだろう。



case4
52293.jpg

南1局、17500点持ち3着目の親番。

トップ争いとラス争いが二極化している。

天和チャンスだったが、惜しくも引き寄せられず。

現状チートイツのテンパイとなっているが、さてどうしよう?





52294.jpg

7m切って取らずとした。

これぐらいの手材料で第一ツモが暗刻になる東となれば、これは生かさない手はないと判断した。

ピンズのトイツがポンしやすい牌ばかりであるのもポイントだ。


52295.jpg

待ち頃となる1mを持ってきた。

さて、どうしよう?





52296.jpg

初志貫徹。

これが字であれば決断でもいいが、数であればもう少し待ちたい。

実戦中は気持ちがはやっているため、行きたい気持ちを押し殺してという感じだ。


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都合ラストの白がポンできて、これで軌道に乗った。

後は早くテンパイが入ることを祈るばかり。


52298.jpg

急所の3pの方が先に鳴けた。

これは期待できそう。


52299.jpg

ほどなくして引きアガリ、6000オール。

配牌の素材を最大限生かしてのアガリで、こちらが王道かもしれない。

下家リーチの一発目にドラをぶった切ってのアガリで、紙一重だった。

たまたま上手くいったが、配牌テンパイからも思考を止めないということが大事だろう。

この半荘は2着終了。



case5
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東1局1本場、22000点持ちラス目の南家。

ご覧のように超絶美麗な配牌から第一ツモでテンパイ。

さて、どうしよう?





76712.jpg

7s切って取らずとした。

ドラが9sだけになかなか難しいところ。

一旦ダマに取って手変わり待ちもあるが、受け入れ的にはこちらの方が懐が深い。

5m7m36mどれをツモっても嬉しい。


76713.jpg

望外の4sをツモってきて文句なしのリーチ。

これはさすがにアガれそう。


76714.jpg

あっさり高目の6sをツモって…


76715.jpg

裏1の倍満までいった。

ごめんねごめんね〜。

ダブリーしててもハネ満ツモだが、手牌の安定感が違う。



以上で見てきたように、1巡目テンパイからも創意工夫の余地は大いにあることがわかる。

配牌時はイマジネーションが出来あがっていないがゆえに咄嗟の判断に迷うことも少なくない

経験から学ぶことが多い麻雀だけに、本記事でなんとなくイメージを掴んでおけばきっと実戦で役に立つことがあるだろう。
ラベル:天鳳 立直
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(4) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はぐりん@さん

case4,case5ともに牌譜検討した他家は憤死してそうですねw

研究者のデータで(親は特に)押し返しやすいことが判明してきて、鳳凰卓観戦してても皆さん隙あらば押し返してますね・・・
必然的に押し返してくる人の手牌価値は高い(または点数的に競ってる相手)ですから、追っかけ入ると気が気でないです。。
特に上手い人は副露でギリギリまで攻めておきながらラグ読み等も活用してビタ止めしてますし、本当に怖い世界ですね><
Posted by クソ親父 at 2021年04月25日 19:45
>>クソ親父さん
そのようなデータも出始めているんですね。
上位卓でも打ち筋のトレンドが変遷しているのは間違いなさそうですね。

押し返しの感覚が研ぎ澄まされるとなんとなく「ここだ」っていうのがわかってくるんですよね。
そういう時ってシャンテン数とか打点とかは関係なくて、なぜだかわからないけど放銃しないんです。

「ゾーンに入る」って言うんですかね。それがまかり通っていた時は勝ちまくっていましたね。逆にその感覚がズレ始めると感覚派はダメですね。
Posted by はぐりん@ at 2021年04月25日 20:54
はぐりん@さん

感覚の鋭さでかつ超メンゼン派のはぐりん@さんの麻雀、なかなか真似できないですが、こういうことを考えてるんだなあ、とへなちょこ量産型デジタルのワタシにはいつも参考になってます。
特にデータの記憶違いからテンパイ率見誤って放銃とかよくやっちゃうので、その辺感覚がしっかりしてたら本能で回避できそうで憧れますね。
Posted by クソ親父 at 2021年04月25日 22:34
>>クソ親父さん
ありがとうございます。

感覚で片づけてしまえば麻雀は何だって正当化できますから、長期で結果を出していることが絶対に求められますよね。

想像の奥行きが無限大で、麻雀は文学に適していると思ってます。

麻雀って一見数字のゲームで理系の人が得意のように思えますけど、僕はあるレベルからは文系のゲームだと思ってるんですよ。常識を覆す発想だとか、動物的な嗅覚だとか、そういうものが関わってくる。

そういう閃きみたいなものがAIより人間の優れているところで、麻雀の大きな魅力だと思ってます。
抽象的で空虚なので響きづらいんですけど、それを結果で証明することが僕の命題です(なんつって)。
Posted by はぐりん@ at 2021年04月25日 22:56
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