2021年07月04日

ツモ切りリーチの対処 さっき通った中張牌は大体通る

今回はツモ切りリーチの対処について。

以前もツモ切りリーチについては記事にしたことがあるが、総論的な内容だったので、個別具体的な記事を小出しにしていきたいと思う。


私が長い間天鳳に接している過程で、感じたことがある。

それは、以前よりも先制テンパイ即リーチの優位性は薄れているのではないか、ということだ。

科学的麻雀観は1巡も緩むことなく先制リーチを推奨しており、これは基本的には正しい。

しかし、技術が向上していくにつれて、リーチに対する放銃者が減り、流局率が高まった。

そればかりか、回し打ちによりテンパイを上手に入れてくる者も増えた。

攻め返してくる人は中途半端な手ではないことは明白で、こちらが愚形だと相応のダメージを覚悟しなければならない。


例えば、135pから5を切ってリーチした場合に、以前ならポッと2pが出ることもあったが、近年ではツモ専レベルに出ない待ちとなっている。

このことは、見え見えの待ちで先制することがその後の空切りリーチでどのくらい出アガリ率が上がるかとの比較で、議論の余地が生まれた。

それぐらい、単純なリーチでは対応されて自身が得である状況が減ったという実感がある。

鳳凰卓のような上位卓では正攻法が通用しないレベルまでに技術の向上が見られているということが挙げられるだろう。


最近では、ファン牌待ちや19などの端牌待ちは敢えてツモ切りリーチで出アガリを目論む、などの戦術もポツポツと耳にする。

これは、棒攻めだと出アガリが期待できないということの裏返しでもある。

「受け」の技術が向上したことによって、攻撃もワンランク攻め味を変える必要が出てきたということの表れだろう。


そういう意味ではリーチ戦術も多様化している時代であり、即リーの一辺倒だけでは戦えないということは言えるかもしれない。

以前と違うのは、そういう時代背景も踏まえた上で、ツモ切りリーチを読んでいく必要があるということだ。



例えば、私の知っているリアル麻雀知り合いの中で、1巡おいてツモ切りリーチをする人が二人いる。

彼らはテンパイ時の意図を封印するためにそれを前もって決めているというのが特徴で、1巡回しに意図がない。

それを理解する前、1巡回して5mツモ切りリーチをした人に対して、私が8mを切って一発ロンと言われたことがあった。

わざわざ引っかけになる牌で横に曲げないでしょ、というのが私の主張で、打てる人だからこそそうするだろうと読んだが逆にハマった。

ツモ切りリーチには意図がある場合はわりかし読みやすいが、意図がないとこのようにハマってしまうことが多い。

技術力のUPによってこうした戦法は少し見直されるべき局面に来ているのかもしれない。


つらつらとツモ切りリーチに対する私見をつづってきたが、ここからが本題だ。

時代背景が変わっても使える読みというのは存在する。

それは、ツモ切りリーチに対して直前に通った中張牌(数牌)は大概通る、ということだ。

これはリーチ者の心理を考えればわかりやすい。

好形だろうが愚形だろうが見逃してまでツモ切りリーチをするとは考えられないので役ありだった可能性はほぼない。

ツモ切りリーチで多くを占める愚形待ちだった場合、1枚切られてからツモ切りリーチをわざわざするだろうか?

待ちの25%が減ったことは大概の場合悪材料として映るだろう。

そもそもが、その直近通った1枚をわざわざ切らずとも対処が可能であるケースが大半だからだ。

私がこの状況を狙う局面というのは、ラグによってトイツ落としが濃厚である場合など、これは以前のトイツ落としの狙い撃ち【ラグ編】という記事でも紹介したが、極めて特殊な局面のみ。しかもネット麻雀限定であったりする。


リスクに見合うリターンを得られる局面というのがそれほど多くないため、ツモ切りリーチにおいて直前に出た中張牌(数牌)はかなりの確率で通る傾向がある

これは特に中級者同士での対戦ではかなりの効力を発揮すると思われるため、実戦では一見怖いがダマされたと思って試していただきたい。

驚くほどの効果を発揮するはずだ。

重要なのは手出しツモ切りをしっかりと把握すること。これは集中していないと案外難しく、天鳳では特に見づらいということもある。


それでは、実戦例から具体的に見ていこう。



case1
52223.jpg

オーラス、20600点持ち3着目の南家。

ラス目の親からツモ切りリーチが入っている。

ここで通っていない9pを持ってきた。

こちらは役なしダマのテンパイが入っているが、さてどうしよう?





52224.jpg

ツモ切りでダマ続行とした。

これは親のツモ切りリーチ直前に9pが通っているからだ。


52225.jpg

この直後に親のツモ切りリーチが入る。

9pが役ありなら見逃す理由がないし、仮に端の9pが待ちであるなら即リーチをしているのが普通。

このように、ツモ切りリーチを確認したらその直前に通っている中張牌(数牌)をある程度把握する、この癖をつけておきたい


52226.jpg

好形に変化してこちらもチャンスが出てきた。

1sがフリテンにつきここはダマ続行とした。


52227.jpg

しかし、親にツモられ、4000オール。

親は役あり好形だったが、1巡回しの意図はなんだったのだろうか?


52228.jpg

おそらくはマンズが安いことから、西家の7mトイツ落としの可能性を見たと思われる。

また、この1巡に限り47m山越しの可能性を見たのだろう。

予期に反して西家は9p手出しだったため、それなら足止めも兼ねてのリーチと行ったのだろう。


52229.jpg

私としては脇のアガリを潰したくなかったためダマにしていたが、
ここで腹を括って追っかける手はあった


一方、親は100%攻めてくる局面だけに、逆に即リーチじゃないことの不自然さがあった

このへんに打点や待ちのヒントが少しだけ表れている。

追っかけはやや危険と判断したのもそういう点にあったのかもしれない。


躊躇せずに追っかけに踏み切れていれば7sでのアガリがあったわけで悔恨の1局となった。

この半荘はラスで終了した。



case2
54926.jpg

オーラス、31000点持ち2着目の南家。

点棒状況は自分から順に、31000、35100、13800、20100となっている。

たった今、3着目の親からツモ切りリーチが打たれたところ。

これはどういう意図のリーチだろうか。


54927.jpg

下家の一発消しが入って、持ってきたのはトイツ落としした8m

間が悪いというか空気が読めないというか…

さて、何を切る?





54928.jpg

構わずツモ切りとした。

ツモ切りリーチでなければ当然切れない牌だが、さすがにわざわざ2枚出てからリーチする理由がない。

むしろこの局面では地獄待ちの南の方が危険度が高いまである。

ツモ切りかどうかで危険度が180度変わってくるため、手出しかどうかの認識は(ここでは)非常に重要だとわかるだろう


54929.jpg

次巡、上手いことテンパイが入る。

待ちの3mは親の現物となっているが、さてどうしよう?





54930.jpg

迷わずにリーチとした。

リーチならリーチ棒込みでぴったりトップを捲れる。

親の待ちは愚形濃厚につき、叩き合いでも十分勝負になると判断した。

親満打ってもラス落ちまではないため、わりと勝負に行きやすい状況だろう。


54931.jpg

ところが、安牌に窮したトップ目が親の引っかけに飛び込む。4800。

私のリーチが引き金になり、親のアガリを誘発してしまう嫌なパターン。

36mは山5だったゆえ、下家がしっかりと対応してくれれば私のトップは濃厚だった。

これにより上位大混戦となったが、この半荘は結局2着だった。


見て頂きたいのは、親のリーチタイミングだ。

5pでモロ引っかけリーチを避け、1巡後の6sでツモ切りリーチを敢行している。

これがマジョリティなリーチ者の心理であり、逆の立場から見れば納得できるリーチのタイミングだ。

変則的な河からもスジは割と警戒対象に入れるべきツモ切りリーチだとわかるだろう。



case3
67027.jpg

南3局、16700点持ちラス目の親番。

18200点持ちラス争いの南家からツモ切りリーチが入ったところ。

むむ、これはピンチでもありチャンスでもあるか。

ここでアガられてしまうとラスの目が大きくなってしまう。


67028.jpg

一発目は9pでやり過ごして、持ってきたのは1m。

5mが光っているだけに、ここは危険にも映るが…

さて、どうしよう?





67029.jpg

これを通した。

ツモ切りリーチを確認したら、直前に通っている中張牌(数牌)を把握しよう。

1枚目の画像に戻ってみると、直前に4m、1p、3mが切られている。

ここを安全ゾーンと把握しながら打っていくことが重要となる。

(逆に言うとこの把握が難しいツモ切りリーチの効果は大きいということになる)


67030.jpg

2sをツモって一歩前進。

好形のイーシャンテンとなったが、ここから何を切る?





67031.jpg

7p切りとした。

この河で仮に47p待ちならツモ切りリーチの理由が見つからない。

河的にいい待ちになっている可能性は低く、逆に7pは安全度が高いと読める。


67032.jpg

望外の6mが暗刻になり、テンパイが入る。

いずれにせよ満足な待ちとはならないが、さてどうしよう?





67033.jpg

4s切りとした。

ここは麻雀打(ぶ)ちとしての勝負勘が問われるところだろう。

赤5s絡みの愚形もないとすれば、やはり匂うのは先切り6pのスジ。

仮に47sならば即リーチを打ってくるのが普通だからだ。


67034.jpg

危険な36mの暗刻スジも、先の法則によりぶっ通せる。

そして最終審査とばかりに神様は難問を出してきた。

超好形となる7mをツモって、いずれも通っていない3pと7m。

さて、どうしよう?





67035.jpg

ここが勝負所と3pを切って追っかけとしたが、これがアウト。1300だが痛い。

ペン7mも結構危険に見えるゆえ、アガリを見ての勝負としたがそうは問屋が卸さなかった。

私はラス目につき加点が必要ということでこの判断となった。

3着目なら7mを切って耐えるというのも一考だろう。


67036.jpg

見てはいけない一発目のツモ。

アガリを見る順としては決して間違っていなかったが…


67037.jpg

それを見越して3pを先切りする手は得策とは言いがたい。


結果はともかく、下家の1巡の逡巡によってここまで待ちが限定できることがおわかりいただけるだろう

下家にも、1pが3枚見えたことによって3pが使いづらくなったという理由があるのかもしれない。

しかし、ここで通った4m、3m、1pという1巡かつ待ちの良し悪しに関する情報は極めて大きく、正確に活用すればテンパイを入れるレベルまでは自然に漕ぎつけられるということに驚かされる。

上級者はこれを水を飲むように自然に行うため、ツモ切りリーチをする際は何かもう一段上の罠を仕掛ける必要がある。



見てきたように、ツモ切りリーチを確認したら、直前に通っている中張牌を確認することで視界が開けてくる。

これは犯人(ツモ切りリーチ者)が残した証拠の一端だとすれば、探偵がそれを基に推理することと似ている。

ツモ切りリーチにはどうしてもそう言った匂いが出てしまうため、それを正しい手順で嗅ぎ分けることが重要であろう。


ツモ切りリーチの対処は、実力差がつきやすく、割と成績に影響を与えるのではないかと個人的には思っている。

私などはツモ切りリーチを見ると、よし読んでやろう、という気になる。

一見怖く見える場面でも正確に情報を活用することで、もう一段のレベルアップが見込めるはずだ。



ラベル:天鳳 立直 読み
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(0) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: