2021年07月11日

メンツ手のドラ単騎待ちリーチ

今回はドラ単騎待ちリーチについて。


ご存知の通り、ドラ単騎待ちは著しくアガリ率が減少するため、赤入り麻雀において積極的に敢行する場面というのはそれほど多くはない。

赤1あるならドラに拘らず、できるだけ待ちを多くしてリーチに踏み切りたいと誰もが思うからだ。


一方、仕掛けの場合はまた別で、付随的な役がメンゼンに比べて少なく、赤1+ドラ単騎でお手軽な満貫が見込めるため、これは狙いに行く価値のある局面が増える。

仕掛けについては後回しにするとして、今回はメンゼンについて。


フラットな場面でドラ単騎待ちリーチに踏み切るべき条件がある。

それは以下の通りだ。


@場況からドラが山にいるという根拠がある

いわゆる場況が良いというやつで、ドラ色が場に安いなどがこれに当たる。

ドラであっても山に平均1.5枚程度枚数があれば、リーチは十分に効果的となる。


A将来変化に乏しい

シュンツ系の手にありがちだが、喜んでリーチに行ける変化が少ない、というのが挙げられる。

例えば、

一萬四萬五萬六萬二筒三筒四筒七筒八筒八筒七索八索九索ツモ九筒ドラ一萬

この手のように、変化しても亜両面やノベタンが精一杯で、打点もさほど上昇しない。

下手に変化を待って相手を自由に打たせるぐらいなら腹を括ってリーチする方が得策に見える。

赤なし麻雀ではもはやセオリーかもしれない。

一方、

一萬五萬五萬五萬三筒四筒赤五筒六筒六筒三索五索六索七索ツモ六筒ドラ一萬

暗刻が絡んだメンツ手では変化が優秀な待ちになることが多く、変化待ちがセオリーとなる。

このぐらいだと一目。


B仕掛けを牽制する

自身が役なしのドラ単騎だとして、ダマで回している間に自由に打たれてしまうリスクは常に存在するが、

仕掛け者はメンゼン者に比して脅威が小さく、大概リーチにはまっすぐ向かってこない。

だったら手狭にしている分対応が難しいことを利用する。

これはドラ単騎待ちに限った話ではないが、逆にアガリづらい待ちだからこそ降ろすことの効果は大きいし、長引けばその分成就率は高まる



みなさんはドラ単騎待ちリーチの優位性を感覚的に理解できると思うが、それじゃあ天鳳の鳳凰卓でもそれは通用する戦略なのか?といったあたりに興味があると思う。

なので、以下はすべて鳳凰卓の実戦から抽出した。

@ABのどのケースに当てはまるかを考えてみるとわかりやすいだろう。

それではどうぞ。



case1
54865.jpg

東3局1本場、22000点持ちラス目の北家。

ドラの2mが浮いている手牌。

3sツモで手牌が引き締まったところ。ここでは打9pとした。


54868.jpg

1sツモで一応テンパイが入った。

さて、どうしよう?





54869.jpg

ドラ単騎でリーチとした。

ポイントは、1mの切れ具合と対面の2m→5m切りだ。

対面はこの手順で2m先切りがある以上、ドラを持っていない可能性が極めて高い。

1mが全員から万遍なく出ているため、ドラメンツを持っている可能性が下がっている。

それから、中張牌のドラなのに誰もポンしていない

この点は1枚減っているというマイナスもあるが、ドラが固まっていない可能性を若干高める要素となる。

これらを加味すると、ドラはわりと山にいるんじゃないの?と考えられるのだ。


54870.jpg

も、上家から追っかけリーチが入る。

さすがにこれは覚悟する瞬間。


54871.jpg

上家が一発でツモって、2000・4000となった。

納得の好形。


54872.jpg

リーチ時、ドラの2mは山に2枚あった。

上家の両面待ちが山3につき、十分に戦える待ちだったことがわかる。

このように、単騎待ち3枚のうち1.5枚ぐらい山にあるとわかれば、踏み切りやすい

両面でも残り山に2〜3枚ということもザラなので、打点が後押しとなるからだ。



case2
68465.jpg

東2局、32900点持ちトップ目の親番。

4巡目にして、単騎待ちのテンパイが入る。

タンヤオやイーペーコーなど手変わりの余地のある手だが…

さて、どうしよう?





68466.jpg

ドラ待ちでリーチとした。

変化待ちは変化量が多いわけではないし、亜両面やノベタンになったところで旨みは少ない。

こういうピンフ形の手は変化の質・量ともにイマイチということも少なくなく、それならば単純な打点を見てドラ単騎リーチの方がいいという結論となる。


68467.jpg

やや長引いたが、これを引きアガって3900オール。

このように僥倖でツモることができれば、一転決定打となる。

タンピン三色と価値が同じだと考えれば、コストパフォーマンスのいい手だと言える。


68468.jpg

リーチで対面の手を曲げていなければ、先にアガられていた可能性があった。

そればかりか拾える可能性すら生まれていたことを考えると、リーチは十分に機能したと言える。

相手のメンタルを削るアガリであったことは間違いなさそうだ。



case3
70206.jpg

開局の親番。

テンパイが入ったが、さてどうしよう?





70207.jpg

ドラ待ちでリーチとした。

河が強くて、待ちが絞り込めないのもストロングポイント。

この河で親リーチだと相手は対処に苦労することが多い。

1s3枚目が見えた瞬間につき、待ち取りに迷わないというのも好材料。


70208.jpg

これを引きアガって、裏1の4000オール。

予想通り他家は引き気味に構え、一人旅に成功。


70209.jpg

リーチ時にドラは2枚持たれていた。

残り1枚をツモればいいじゃない、麻雀だもの(みつを)



case4
76439.jpg

南2局、22300点持ち3着目の南家。

ラス目の親とは1000点差というスリリングな局面で全体が僅差だ。

なんとしても親を流したい場面で、待望のテンパイが入る。

ドラは9mで待ちはイマイチだが、さてどうしよう?





76440.jpg

一旦ダマとした。

この待ちでリーチをかけるのは出アガリが見込めない以上、結構なギャンブルとなってしまう。

肝心の8mは情報がないが、マンズの上が高く持たれていそうな印象。

この形は69m引きでの好形変化が一応あるため、アガれない手で脇を降ろしてしまうよりは、脇がサクッとアガってくれることにも期待。


76441.jpg

しかし、持ってきたのは望外の5mだった。

これで一応変化の効く形となった。

さて、どうしよう?





76442.jpg

ドラ待ちでリーチとした。

先のカン8mと枚数自体は変わらないが、こちらは十分な打点がある上、一応引っかけとなっている。

生牌のドラが易々と出るとは思えないものの、カン8mよりはチャンスがあるのでは?


76443.jpg

なんと、最終盤に親からドラが出てきて御用。5200。

親はチートイツテンパイからペン7pとドラの比較でドラを選択した。

危険度で考えても微妙なところだが、ともかく引っかけの効果は十分にあったと言えるだろう。


76444.jpg

8mは山1、件のドラは既に山に1枚もない。

紙一重だったが、結果を出す選択がえらいということ。

この半荘は3着だった。



case5
78013.jpg

開局の親番。

何やら好手牌から一応のテンパイが入る。

浮いている7mはドラ。

123の三色も見えそうだが、さてどうしよう?





78014.jpg

ドラ単騎でリーチとした。

雀頭が確定しているならともかく、三色を待っていたら日が暮れてしまう。

下家の6m早切りが謎だが、ドラは持ってないんじゃない?


78015.jpg

首尾よくこれを引きアガって…


78016.jpg

運だけインパチ爆誕です。

罵声が聞こえるけど、気のせいかな?



case6
76701.jpg

南3局、20900点持ちラス目の西家。

30000点以上がいない、非常に平たいラス前。

こちらは手は良いものの、入り目がとっても迷わせる3sで一応のテンパイ。

腕が問われる、そんな手にも見えるが…さてどうしよう?





76702.jpg

4s切ってまさかのドラ単騎リーチとした。

北切りでくっつきテンパイが面白そうだが、赤が出ていく最終形は打点が一気に下がる。

4s切りダマはあるものの、有効牌が著しく少ない。

悠長に構えている間に、下家の仕掛けに利する展開になることは想像に難くない。

それならば、下家を抑え込みつつ、ドラ1点に勝負を賭けることにした。


76703.jpg

これが意外にもあっさりとツモれてしまい…


76704.jpg

一撃トップ捲りの3000・6000でございやす。


76705.jpg

ドラは残り山に2枚で、仕掛けが入らないツモ筋にもいたことはいた。

仮に北を1枚外していた場合、4mツモで36m待ちのテンパイが入るが、その時点で36m自体も残り2山と、この局面におけるドラ単騎と枚数自体は変わらない。

結局、どの手順を踏んだとしてもアガり切るまでは決して容易いものではなく、それなりの苦労を伴うものとなる。

そう考えると一見不利なドラ単騎リーチでも、いち早く相手の手を止める利点がそれを上回っているケースもそれなりにあると思われる。

もちろんこれが手放しで正しい選択という意味ではない。



ドラ単騎リーチは、一見安易で思考放棄とも捉えられるため、上手いタイプの打ち手はなかなか踏み切りにくいリーチであろう。

しかし、手をこまねいて好形テンパイを作ることが麻雀において正しいかと言えばそういうわけでもない

上手に対応を重ねることが麻雀においては重要だが、時に大胆に勝負を賭けることも同様に大切だと私は思う

両者の利点を理解した上で、それを的確に使い分ける経験が必要で、「ローマは一日にしてならず」である。



ラベル:ドラ 天鳳 立直
posted by はぐりん@ at 01:00 | Comment(0) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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