2016年06月12日

不調は忘れた頃にやってくる

先月あたりから天鳳を精力的に打っているのだが、
今月いよいよやってきたのが、誰もが避けては通れない道「不調」だ。


そもそも、先月は好調で九段まであとワントップの八段3140ptまで到達し、
九段は時間の問題だと思っていたのだが、そこからずるずると転落し、
今月は焼き鳥3連ラスを皮切りにラスを量産、
七段まであとワンラスの八段100ptまで落ち込んだ。

その後はギリギリ切り返したものの、降段まで余談を許さない状況となっている。


「降段?何それ?俺には関係ないよ」と思っている人も多いことだろう。
しかし、これは対岸の火事ではない、天鳳を打ち続ける以上明日は我が身だ

なぜかというと先月までは私も同じように思っていたからだ。
上を見るばかりで、下などあり得ないと思っていた。
しかし、それはなんの前触れもなく訪れた。


天鳳の段位戦はしばしば「坂」に例えられるが、それは非常に的を得ている。
登るのはえっちらおっちらだが、
下りに入るとジェットコースターのように急降下する。
どれだけのGがかかっているのかと思うほど、人の気持ちなど無関係に落ちる。


昇段の喜びがえもいわれぬものであるのは、
降段の苦悩が大きいからだ。
これは実際に体感したことのある者ならわかるだろう。
しかし、降段直前のあの絶望感というのはいったいなんなのだろう。
この状況になって初めてそれを感じるというのもまた確かだ。


ちなみに、今月の成績は、特南喰い赤100戦打って、
23−26−22−29 平均順位2.57 安定段位 3.759 となっている。


今までなら昇段のチャンスを2度も3度も逃すことはなかった。
やる時はビシッとズバッとやる男だったのだが、
どうもここ一番に弱くなっている。
私も歳を取ったということなのだろう。



それでは、このラスラッシュにはどのような背景があったのだろうか?

実戦を振り返り、原因を紐解いてみよう。


★選択が噛み合わない
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東4局、21500点持ち2着目で迎えた親番。

4sツモってイーシャンテンとなったが何を切る?





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ここでは5m切りとした。

ラス目の2フーロに対して愚形残りでドラを切り出したくないという考えだ。
ドラはツモによっては自分で使い切ることもできる。


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次巡、絶好の6pが入り、即リーチに踏み切ったがこれがアウト。

5200の放銃となった。


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たった今変わったばかりのドラを温存して放銃している。

これぐらいドンピシャだとラスも致し方ないところだ。


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別の半荘。
南1局、36700点持ちトップ目の西家。

下家のリーチを受けているが、こちらもチートイツでテンパイしている。
さて、どうしよう?





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7pもリーチに対しては出やすい待ちだが、より使いにくい南単騎を選択した。


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ところが、直後にツモ切られる7p。

実際にはラス牌の7pで、南は山に2枚残っていた。


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結局、南は出ないまま、リーチに対して受けることに。

このあがり逃しが何を生んだかというと、なかったはずの親の連荘だ。


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3本場まで親に粘り込まれた挙句、デバサイの親満放銃。

「ない」展開でチャンスを得た者が利する非常にわかりやすい顛末。

この半荘はなんとか2着で終えたが、選択が噛み合わないとこうなるという典型だ。


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別の半荘。開局の親番。

上家がドラポンで場に緊張が走っている。

7sを鳴けばテンパイだが、さてどうしよう?





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ラグありでスルーした。

さすがにカン7mでは勝負しづらいので、スルーして好形を求めた。

上手くピンズがくっつきこれなら勝負になりそう。

ここでは危険度の高い6mを先処理した。


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次巡、さらに上家が仕掛けて、再び7sが出てきた。

25p待ちなら勝負になる。これは仕掛けてかわしにいくところだろう。


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ところが、8mで7700の放銃。

より安全な方を残したつもりの8mがまんまと当たり牌になっている。

やるべきチョイスとしては何も間違ってはいないと思うのだが、
この7700放銃という結果、これがすべてだ。

この半荘はラスで終わった。


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別の半荘。東2局の親番。

下家のピンズ染めに対し、上家がツモ切りリーチ。

こちらもテンパイで選択となったが、さて何を切る?





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第一感は現物待ちに取る47s受けだったが、
ドラツモが寒すぎるし対処に困るので、36s受けとした。

ソーズはいずれにしろ受けとしては悪くない。


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しかし、直後にツモ切られる7s。
どこかで見た光景だ。


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あがり逃しの後に待っているのはこういう結果だ。

36sは山に5枚に対し、47sは山に4枚なので、
選択としては間違いではない。

しかし、このラス牌の7pを先に掴まされるのはあがり逃しの因果としては妥当だろう。


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もちろん、裏も乗る。

この局が響き、この半荘もラスとなった。


★致命的な掴み
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南2局、16700点持ち、対面と同点のラス。

ここから中を切らずに2m切りでギリギリ粘り込む。


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北ポンでテンパイ。

中はギリギリでかわすことに成功していた。


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しかし、海底でこの5sを掴んでしまう。

親の5s切り直後の手出し6sだけに、この5sは盲点ともなっている。

この8000は心を折るに十分の支出だろう。


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別の半荘。
東3局1本場、18500点持ちラス目の北家。

北を自然に仕掛けて、親リーチが入るも、4mを仕掛けてこちらもテンパイ。
ゼンツのつもりで当分は押す。


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しかし、あっさり掴んで12000の放銃。

掴むの早すぎじゃね?と思わずにはいられない。


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別の半荘。
オーラス2本場、23300点持ち3着目の西家。

ラス目の上家には満貫ツモで捲られるが、この手恰好なら2着浮上を見たいと思っている。

ただ、この6pは危険すぎるため先に処理しておきたい。ツモ切り。


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次巡、3pツモってこれをツモ切ると…


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これが親の9600に刺さり、ギリギリ上家を下回ってラス転落となった。

この3pがぬるいと言われればそれまでだが、
前巡との兼ね合いからなかなか止めるのは難しい。


★展開が悪い
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南2局1本場、供託リーチ棒2本。
20400点持ち僅差のラス目。

上家から出た2mを歯を食いしばってスルー。
供託2本なので是が非でも拾いに行きたいところなのだが、
このスルーは親の第一打のドラを咎めるためのスルーだ。

親に脅威がないので、メンゼンで仕上げるべき局面だと思っている。


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これを上手く仕上げて、会心かつ渾身のリーチ

しかし、一回もツモ番が来ないまま上家にかわされる。

我慢して構想通りの仕上がりだっただけに、がっかり感も大きい。


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次局、5200テンパイから親に2900の放銃。

チャンス手を次々と潰されている。


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こういう展開が続くと徐々にジリ貧となっていくものだ。

点棒状況的に手を広げざるをえず、リーチに対して満貫の放銃。

オリ打ちではないが、それに近い感じの、冷えた放銃という印象だ。


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そして、親番が2秒で終わる。

良いところが何一つ出せないまま終わった。


★超勝負所で負ける
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南3局2本場、20500点持ち3着目。
ラス目のリーチが入っている。
超勝負所で上家が放銃。5200。

上家の当たり牌36pを掴んでもいいのに、上手くいかないもんだ。

しかもドラの7mチーによって、下家に2s、白と流していた。


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別の半荘。
南1の超勝負所。

競っている3着目のリーチに対して追っかけるも、競り負ける。
1600・3200でこうなってしまうと三つ巴となりラス包囲網が敷かれる。


★事故が発生する
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東1局2本場の南家。

チートイツテンパイとなったが、回線落ちがドラを2枚切っている。

ここではとりあえずドラ単騎に受け、リャンペーコーの変化を待つところか。


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手変わりしないまま、そろそろドラの危険度が高くなると考え、ここでドラを放した。

すると…


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まさかの親の9600に放銃。オナテンだったはずのチートイドラドラだ。

親はメンツ手との天秤にしていたため、3枚切れの5s切りは必然。

根比べではなく労せずしてあがりを得たことになる。

ドラを離すのが遅かった?6p単騎ならすぐにあがっていた?などと自問自答を繰り返すことになる。

しかも、直後に回線落ちが戻ってきて、私がラスを引くこととなった。




このように、些細な選択のアヤからあがり逃しをし、ジリ貧になっていく。
そして展開にも恵まれずラスをポツポツと引き始める。

これらが何をもたらすかというと、メンタルの消耗だ。

メンタルが消耗すると視野が狭くなり、ミスをしやすくなる。
焦りから鳴き急ぎ、ミスをミスと認識できなくなっていく。

そしてドツボにはまっていく。これが不調時の負のスパイラルだ。


★細かいミスが増えていく
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東4局1本場、23800点持ち2着目の北家。

上家がたった今東をポンして赤5pを切ったところ。

さて、何を切る?





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上家の手が読み切れずに、5pを合わせてしまう。

これによって親にチーテンを入れられてしまった。

丁寧に読めば6p切りがベスト、発切りでも別段問題なかっただろう。


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3人テンパイで流局。

この半荘は運良くトップを捲り切ったが、内容は20点だ。


★視野が狭くなる
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南2局、8500点持ちラス目の北家。

白をツモって何を切る?





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手広く北を切った。

なんとかしてこの手をあがりきりたい。


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白をツモって大物手のイーシャンテンに。

ここでは危険な5mを合わせた。


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親リーチが入るも、発をポンしてテンパイ。

これを見て何かに気づいただろうか?





そう、捨て牌の北が泣いている

最初の選択の場面で、2mか5mを切る余裕があれば、
手順で成立している字一色なのだ。

焦りから大局を、そして大役を見失ってしまっていた。


東1局、上家のドラポンに8mで放銃したのを覚えているだろうか?
ドラを鳴かせた対面との因果を考えれば、
この発で役満を打ち取れる可能性は十分にあった。

焦燥が見失わせた役満だった。


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これによって親が4000オールのツモあがり。
これは当然の流れだ。

次局も6000オールをツモられ、飛び終了となった。


麻雀は自分の心が鏡のように反映されるゲームだ。

悪循環の流れを断ち切ることが第一。
メンタルを補給しながらまたじっくりと打っていきたいと思う。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 21:21 | Comment(24) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月25日

4連ラスの引き方

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つい先日、4連続ラスを含む逆8連帯を引いてしまった。

最近は比較的好調で、九段まであと400pt程度だったのだが、
この不調をきっかけにガタガタと崩れだし、
八段原点を大幅に割り込んでしまった。


麻雀は正しい選択をし続けてもラスを引くゲームである。
誰もがこの基本原理をわかっている、と思い込んでいる。

しかし、たまたまその悪い偶然が重なって、
3連ラス、4連ラスと続いたとき、誰もが少なからず動揺する。

人間の身体はデジタルにはできていなので、あたりまえだ。
動揺し、狼狽し、不安になるのは恥ずべきことではない。
むしろ自然の摂理だ。


しかし、問題はここからだ。
ミスをして負けたのなら反省材料がある。悔い改めればいい。
ミスをしてないのになんで負けたんだろう?と人は考える。
明確な理由なくして負けるのは心のやり場が難しい。

結果が悪いから自分は弱いのではないかと思い込み、
漠然と負のオーラを身にまとう。
なんとなく勝てるイメージが沸かずにネガティブになっていく。


対人戦はイメージがポジティブでないと絶対にいい結果が出ない。
大局観を失った状態ではどこかで必ず隙ができるからだ。
逆にこういう隙をつくのがプロの仕事であると言える。

このように、メンタルが消耗し始めると、
集中力が低下して、いよいよ本格的なミスをし始める


この流れが、麻雀の負のスパイラルである。


だから、不調時の一番の対処法は麻雀を打たないことだ。
これは言うほど簡単なことではないが、心がリセットされるまで少し休むのである。


前原雄大プロの著書、「勝ってこそ麻雀」には以下のように記されている。

『止め時に関しては、最初の半荘でたとえ二着であったとしても、
チラとでも嫌な予感がした時はその半荘で打ち切ってしまうのであるから、
ひどいといえばひどい客だった。』

『半年間、見続けてわかったことだが、その打ち手が崩れる時というのは、
「喜怒哀楽」の感情に負けるということだった。』


焦って打ち続けて傷口を広げてしまった俺自身に自戒を込めて、この記事を書いている次第である。


さて、本題に戻って、どのように4連ラスを引いたか、
その過程をご覧いただきたい。



一戦目  焼き鳥の章
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東1局。
上家の親の先制リーチに、得意のチートイツで追っかけリーチ。
対面が3件目でトイツ手対決は対面に軍配。

トイツ系雀士にとってトイツ手があがれるかどうかは、
好不調のバロメーターだ。

トイツ手が上手くあがれる時は、気分も上がってまず負けない。
この手があがれなかったことが、ひとつ凋落の遠因となった。


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東4局、15700点持ちのラス目。

親の対面のツモ切りリーチに対して、
一発で当たり牌の9mを掴む。

ダマなら止まりようがない9mだったが、リーチによって間一髪止まる。
4800の放銃を回避できたのだから、本来は助かったと考えるべきなのだが、本局は凶と出た。

微差の3着目上家にピンフの追っかけリーチが入り、
ツモ裏裏で3000・6000。

これによって一人蚊帳の外となり、そのまま焼き鳥ラスとなってしまった。

何気ない動きひとつが結果を大きく変えてしまう、麻雀とは怖いゲームだ。



二戦目 ぬる放銃の章
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東2局、現在3着目。

仕掛けて7700テンパイのところ、対面からリーチが入る。
下家の親もテンパイ気配だ。
4pをツモって、さてどうしよう?





まず、リーチ者も親も47mが本命だ
4pは親には大丈夫そうだが、リーチ者には危険だ。

自分の待ちの3mはあがれる感触がまるでなく、
自分の目から3枚見えの4pはかなり切りたくない牌ではあるが、
こちらも7700という打点を重視して、4pを勝負した。


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意外にも親の方から、ロンの声。
見るからに高い。12000。
対面の入り目も4pで、下手すればダブロンだった。


これがぬる放銃かどうかはともかく、
ここから2件にオリ切るのも意外と苦労するし、
クイタンは扱いが本当に難しい。

いずれにせよ、この放銃がこの半荘ラスの決め手となった。



三戦目 オリ打ちの章
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南1局3本場、微差のラス目。

上家の先制リーチに必死にオリていたが、安牌がなくなってこの9sで6400の放銃。

上家の捨て牌はチートイツなのに、河はいたって普通。
一発目のツモ6sが強烈なアクセントになっている上、
リーチ後も字牌ばかりで情報がまるでない。

いわゆるリーチ後の河が加勢している状態で、上家が好調であることを表している。


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次局。またもや下家の早いリーチにこの8sで8000の放銃。

本局最大のリスクの赤5sが場に見えて叩き返そうと考えていたのだが、
とりあえずのペンチャン落としがこんな高い手に捕まるとは思ってもみなかった。

場況から8sはかなり安全に見える。
こちらも見事に山が加勢していて、なぜか俺だけが割をくっている格好だ。

これで完全に再起不能となったが、
山が加勢した上家と下家がワンツーフィニッシュだったことは申し添えておこう。



四戦目 リーチ負けの章
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東1局1本場。
対面の先制リーチが入って、こちらもテンパイが入っている。
6pをツモって両面になったが、さてどうしよう?





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危険牌を掴む前に両面に振り替わったのだから、ここは当然の追っかけリーチだ。

ドラの白が見えていないなどのリスクはあるが、
東1局からこういうチャンス手をダマであがっているようでは勝てない。


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しかし、痛恨のリーチ負けで8000の放銃。

完全ラス牌で高め放銃などいかにも不調時らしい。

ダマなら3sとのスライドが可能なのがなんとも癪だが、
南場の条件戦ならともかく、東1局なら後悔しても仕方がない。


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リーチ時牌オープン。

対面の69sは残り1枚に対して、こちらの47pは山に4枚。

追っかけリーチの判断が正しかったかどうかの基準として、
追っかけ時に山にある相手の待ち牌と自分の待ち牌の数を比較するという方法がある。

期待値ならば打点を加味する必要があるが、
打点を考えずにシンプルに枚数のみで比較するのがはぐりん流だ。

これはつまり、手牌読み・捨て牌読み・山読みを駆使し、
あなたの待ちよりわたしの待ちの方があがりやすいでしょ、と宣言しているのがはぐりん的追っかけリーチだ。


負け犬の遠吠えみたいだが、
このリーチに関しては1:4なので追っかけリーチの判断は大正解だったわけだ。

本局に関しては形での追っかけなので47pの強さは不明だが、
基本的には待ちの強さが追っかけリーチの大前提である。


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裏ドラ表示牌に自分のあがり牌がいる。

確実に不調時の兆候だ。



ラベル:不調 天鳳 精神
posted by はぐりん@ at 09:35 | Comment(4) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月21日

不調時の放銃 part2

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30700点持ちトップ目で迎えた南1局、北家の自分。
下家の親が15100点のラス目で、まだまだダンゴ状態だ。

嬉しい方が先に埋まった。
これなら躊躇なくリーチにいける。
6p切って即リーチ。


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ところが、親から追っかけが入って戦々恐々。


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やめろっ!と叫びたくなる一発目のツモ。


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おいおい!これ何枚目の14sだよ…

自分の目から7枚目の14s、実際にはラス牌の14sで、
しかも一発がついてぴったり11600。

俺の待ちの47pはといえば、なんと山に6枚も残っていた。


トイツ系雀士の河はかぶりやすいという特性をズバリ見抜かれたのだろうか?


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次局、1本場。
先ほどの一撃で一瞬にしてラス落ちしてしまった。

好手牌をもらって鼻息も荒いが、対面から先制リーチが入ってその一発目。
ツモの感触は良好だが、さて何を切る?





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さすがにここはまっすぐに振りぬく2m切りしかないだろう。

テンパイチャンスも大きく、高打点が十分に期待できる手組みだ。


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有効牌をまったく引かないまま、ジリジリしていたところ、
この3pツモ。

さてどうしよう?





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何ともきなくさい3pだ。
ここは、一歩バックして2sを切った。

逡巡している間にソーズとピンズの関連牌が大量に切られ、
くっついてもかなりあがりにくい最終形になりそうだからだ。


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ところが、下家の3sに上家が合わせ打ちして、急所が捌けた。

これは勝負になると3pを切り出すも、これが見事にアウト。
裏が1つで2600の放銃と相成った。


感覚的には47pの方がかなり危険度は高く、
ギアチェンジしながらも上手く手牌が捌けた最終形だっただけに、
この放銃は意外とダメージが大きい。

さらに、自分の手はドラを何枚ツモろうが使い切ることができる形だ。
放銃するのは3pのみで、これは紛れもなくラス牌であった。


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次局、南2局。15200点持ち。
親番は残っているし、まだがんばれる。ここが踏ん張りどころだ。

8巡目に6pをツモってテンパイ。
さて、どうしよう?





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ここは当然の即リーチだ。
最も美味しい変化の赤5sはたった今上家に切られてしまった。

愚形ドラ1だが、ツモ裏1でこの手は化ける。

ラス目のリーチには誰も向かってこないだろうし、
この手のセールスポイントは何と言っても河の強さだ。


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上家、対面ともに少考の末、強い牌が出てくる。
それなりに手牌が整っているのだろうか。


手がかりのない捨て牌は得なことが多い。
ポロッと出しちゃっても構わなくてよ。


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ポロッと出しちゃったのは俺だった。
タンヤオ高め三色赤赤は12000。

この4pが当たるとはどういうことなのか。
脇が通した現物をリーチ者が掘り起こすって、普通は逆であろう。

しかも、上家の手牌である。
6枚持ちの47pの切り出しが、間一髪間に合っているばかりか、
親の最終勝負牌ドラの2mをダマテンによって捉えきれていない。

このダマテンは普通の選択だとは思うが、
上家が次に危険牌を持ってきたらどうなったか?

親のテンパイ気配&あがり逃しに重きをおいて、
オリる選択に傾きやすいはずだ。

その場合、3巡の安全を買って7p切るという選択はかなりの確率で起こりうる。

そういう上家大ピンチの状況を自ら救ってあげるあたり、
いかにも不調の影が垣間見える。

そして見ての通りこの4p、この巡目にしてラス牌の放銃なのである。



このように、不調時はラス牌での放銃が多い。


俺の成績が比較的長きに渡って低迷する時、
この傾向は確実に現れている。


自分の待ちがどんなに山に残っていても、
たった1枚の牌で相手のチャンスを成就させてしまうわけで、
その得失点差は計り知れない。

俺は対戦した全牌譜は必ず見返すし、
この不調時の傾向は、対戦相手の手牌も後から確認できる、
ネット麻雀だからこそ把握できる特徴ということができるだろう。



逆に、好調時は当たり牌を掴まないし、
何気なくラス牌でのあがりをものにすることが多い

上記のように3連続ラス牌での放銃など、何をかいわんや、である。


こういう状態になったら、「ラス半!」と発声し、
半荘が終わるや否やシャットダウンボタンを押すことをおすすめする



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この半荘の結末。

渾身の一通リーチも単騎待ちに放銃してぶっ飛び終了。

いかにも不運な放銃かと思いきや、
実はこれ、トイツ場なので、単騎待ちが強いのだ。

ゆえに、上の3局よりは順当な放銃と言える。
これについてはまた後ほどトイツ場の項目で触れよう。


不調時の兆候を甘く見てはいけない。
この半荘をその日のラス半にした翌日、
見事に2連ラススタートで、都合3連ラスを引いてしまった。

そろそろ、ピクニックにでも出かけようかと思っている。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 19:22 | Comment(0) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月07日

史上最低R更新

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つい2か月前は十段R2229と、我が世の春を謳歌していたのに、
現在はみてのとおりのていたらくである。
しかも先日、七段R1934という自分史上最低Rを更新してしまった。


俺の場合は、長期的には最もいい時でR2150、最悪の時でR1950という上下200ぐらいのバイオリズムで動くことは体感で認識しているのだが、
最高Rを更新してから、反動を通り越して不調の波はどこまでも止まらない。

よもやここまで凋落するとは思ってもみなかった。


確かに7月はミスもあったが、八段に降段してプレッシャーもなくなった8月はさして大きなミスはなかったと自認している。
麻雀に限らず勝負事は焦ったら負けだが、焦らずにゆったり構えているうちに気づいたらラスで終わっている。
不調の一番の要因はとにかく手が入らないということに尽きるのだが、
19字牌を切っているだけで半荘が終わっているという印象だ。

展開が悪いのは言うに及ばずだが、
たまに勝負する牌が放銃牌になったりする。
勝負する牌数に対する放銃牌の割合が大きいというのは不調時に散見されるパターンだ


ここまでみじめに降段するのは自分としてももちろん悔しい。
しかし、長期で麻雀を打つというのはそういうことなのだ
好調な時もあれば不調な時もある。

麻雀も人生も、好調な時にいい顔ができるのは当たり前だ。
不調な時こそ、他人に思いやりをもって接するべきだ。
他人に思いやりをもつというのは言い換えれば自分のフォームを崩さないという基本に繋がるからだ。

自分が実践できているかどうかは別として(笑)、
これは常に心がけている俺の勝負論である。



長い間天鳳を打ってきて体感したのは、
250試合程度の不調はザラにあるということ。

250試合というと、最高位戦上位リーグの5年分だ(48試合×5)。

これは言い換えると、上位リーグに飛び込んだ瞬間、5年間を棒に振る可能性があるということだ。
すぐ辞める麻雀プロが多いのは、ここらへんの現実的な認識に欠けている人が多いからではないだろうか。

結果が出ないのは、雀力がないからではなく、結果が出ない周期に自分がいるからという可能性をどれぐらい客観的に認識できるか、麻雀プロに必要なのはこういう視点である。




逆に言うと、常に好結果を残し続けている、例えば金子正輝プロなどがどれぐらいすごいか議論されるべきだし、
その功績をもっともっと称賛されるべきである。



俺は現在天鳳の特上で打っているが、
特上プレイヤーは決してぬるくない
試合数をこなせば八段九段と目指せるプレイヤーがごまんといると俺は思っている。

俺のこの失墜を励みにして、
ぜひ未来の天鳳位を目指してほしいと思っている。



ラベル:不調 天鳳
posted by はぐりん@ at 19:30 | Comment(4) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月16日

不調時の放銃

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ノーホーラで迎えた東4局の親番。
どうにも展開が悪く、少し離されたラス目に立たされている。

何とかしたい親番だが、対面から先制リーチが入っている。
引かされたのは危険牌の6p。
さて何を切る?





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はっきりいってこの6p引きは最悪である。

リーチ者の河が強くまともな安牌がない上、
こちらもそこそこの手のイーシャンテンになっているため、
まっすぐいきたいのはやまやまだが、
いかにもこの6pは危険すぎる

ドラまたぎで放銃時の失点が大きくなるというのももちろんあるのだが、
リーチの直前に処理している6pである上、
手元に残しておけばテンパイに取れている裏目の牌であるという点で、
感触が悪すぎるのだ。


しかし、ここで6sを抜いてしまうとこの手は完全に死んでしまうため、
ギリギリまで粘る意味で9m切りをチョイスした。

6pを使い切って復活するのもなかなか難しいのだが、
6pを切るからにはこちらもかなりの十分形でなければならない。

ズバリカン6mツモのようなテンパイでなければ押し返す価値はない。
9m切りにはあえて手狭に構えて、6pがなるべく出ないような牌組にするという意味がある。
ちぐはぐなツモならそこでスパッとオリてしまえばいい。


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スーパーネックと思われたカン6mを次巡あっさりツモ。

こうなった以上は目をつぶって6pを勝負するしかないだろう。


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高らかに響き渡る「ロン」の声。

予想より1ランク高い12000の放銃となった。


このように、不調時の放銃には次のような傾向がある。

@相手のテンパイ直前で処理している牌を引き戻す
自分が切っている牌というのは引き戻しても使えないケースが大半で、
数巡手元に留めておいたところで、結局飛び出てしまうことが多い。
逆に、好調時は直前に処理した牌を引き戻さないし、
残しておいたあたり牌が重なったりくっついたりして自然と出ていかない牌組になるものだ。


A牌の巡り合わせが悪い
この例で言えば、カン6mさえ入らなければ、6pが出ていくことはなかった。
また、6mの前に赤5mなどの危険牌をツモれば放銃することはなかったはずだ。
わざわざ手狭に受けているのに危険牌を誘うように、勝負手が入ってしまう。
なまじ自分に手が入ってしまうがゆえに勝負せざるをえなくなっての放銃がこれにあたる。
いわゆる「半ヅキ」というやつである。


この局面は、勝負手のテンパイ打牌での放銃であるため、
決して悪い放銃ではないが、不調時に起こりやすい放銃である。

良い放銃・悪い放銃と不調時の放銃は別に分けて考える必要がある。


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別の半荘の南3局1本場、親番。
上家のラス目とは4400点差の3着目。
まずまずの配牌をもらったが、ツモが効かずに焦れている。

8巡目に8mをツモって何を切る?





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3トイツにしてクイタンという考え方もあるが、
ここはドラを使い切るつもりで8mをツモ切りした。

6mが出た場合のみ食い仕掛ける算段だ。


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上家の仕掛けが入って、再度8mツモ。

ラス目の仕掛けだけに気になるが、ここは8mを切るより仕方がない。


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これがドンピシャ間に合ってしまう。

3900くらいかと思ったら、ド高め三色で7700点。

ラス目の仕掛けだけに警戒もするべきなのだが、
テンパイだとしても待ちが絞り切れない。
中途半端に8mを残しても、後々危険度が増すだけだし、
前巡に切っているだけに、なかなかこの8mを止めるのは難しい。

この放銃が決め手となり、この半荘はラスだった。


不調時の放銃には、次のような傾向がある。

Bタイミングが悪い
8mを引き戻すタイミングが早すぎる。
例えば、これが3〜4巡後ならば警戒する可能性も高まるのだが、
自分の手の可能性を追求できる巡目というタイミングの悪さがある。
前例でいえば、カン6mを引くタイミングが悪いということになる。


C自分が親である
自分が親の場合は、被ツモ失点が増えるため、ある程度つっぱる価値は高まる。
それ故に、手を崩さずにできるだけ粘るという状態になりやすいのだが、
子だったらオリに徹して出ることのない牌が、
親であるがために放銃してしまうケースは、不調時にありがちなパターンである。


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さらに別の半荘、東3局の親番。
現在、21000点持ちの3着目。
下家からダブリーが入る。


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赤赤を引きこんで、まずまずの手牌に。

現状で安牌が1mと7sの2牌のみで、もう少し粘ろうと考えている。

第一打、ラグなしの北。これぐらいは押す。


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これがなんとびっくりメンホンの12000。

下家は北が重なってのテンパイであった。


この放銃がまさに不調時の典型で、
@第一打に間に合っている北で、
A赤赤を引きこみ、ある程度勝負になる牌の巡り合わせで、
Bギリギリ勝負になる9巡目というタイミングで、
C親番につき粘っているがゆえの、

放銃である。


こういう放銃が増えてきたら、
部屋の掃除をするなり、メロンソーダを飲むなり、ダンスの練習をするなり、
気分転換をすることをおすすめする

不調を意識したところで、メンタル的にはあまりいいことがないからだ。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 09:20 | Comment(0) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする