2020年09月27日

攻め返しは中途半端にしない

先制リーチに対して慎重に対応したらアガリを逃してしまった。


何も珍しくない、麻雀においては日常茶飯事で見られる光景である。

言葉にすればたった一行で吹けば飛ぶように軽いが、打っている者からすればチャンスをふいにしてしまったのではないかという後悔の念、判断の是非への執着など、その一局は非常に重いものとなる

プロのタイトル戦など、場合によっては人生を賭ける場面でそれが訪れるかもしれない。

それこそ、夢にまで出てきて後悔に苛まれる、きっとそういうこともあるだろう。

私においてもそれは例外ではない。


麻雀は対応のゲームである。

だからこそ、刻一刻と変化する状況に対応しながら自分にとってできるだけ損の少ない着手を模索していく。

リーチ一発で危険牌を易々と打ってくる者に強者は少ない。

対応の余地があるのだから当たり前の話だ。



しかし、である。

何事もリスクをとらなければリターンを得られない。

技術の向上はリスクを最小限に抑えることではなく、リターンを最大化させるために採られるものであるはずだ。

麻雀というのは手牌+ツモの14枚を駆使してアガリを目指していくゲームである。

1牌が押せないと有効牌が減って結局オリることになる。

そのうちにどこで攻めたらいいかわからなくなって勝負所を見失う。

典型的な天鳳病である。


ふと、思う。

AI的な正しさが叫ばれて人間の感情が封殺されている。

ロボットは呼べば答えてくれるがその分友達が減った。

的を得た個人の1批評が、誹謗中傷として警告を受ける。

知りたい情報は何でも得られるが、その分人は落ち込みやすく、孤独になった。

この世は便利になったが、なんか、無機質になった。みんなが大人しくなった。

感情が行き場を失って悲鳴を上げている。感情クライシスが起こってる。


だから、今。

ちょっとだけ冒険をしてみないか。

今日一日だけ、リーチ一発目でも手の赴くままに危険牌を勝負してみよう。

それが当たっても構わない。

上手くいったら微笑んで、ダメだったらがっかりしよう。

自分の感情を楽しく開放してみよう。

大丈夫、君の隣人もきっと微笑んでくれるさ。

人間的な麻雀を打つことで、心の靄(もや)が少しだけ晴れるかもしれない。

心のリバランスをすれば、それが何かのきっかけになるかもしれない。


おっと、途中からポエムになってしまった。

攻め返しの際は、対応を意識しすぎると有効な変化を逃してしまうことも少なくないため、行くと決めたらシンプルに全力で行くのがいい。

攻守バランスにこだわり過ぎると自分の軸がぶれやすくなるため、手牌の形で類型化しておくのがいいだろう。

相手の雀風も踏まえ、リーチのかけ得ということにならないように、多少なりとも押し返してプレッシャーをかけておくことで、後々相手のリーチ判断に影響を与えるということもある

また、リーチがかかる前に安全牌を確保しておき、リーチがかかったらむしろ全力というようなメリハリを持つことも、現代麻雀では必要なスキルと言えるだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東3局、34400点持ちトップ目の西家。

たった今、親リーチに続いて南家の追っかけリーチが入ったところ。

このタイミングでこちらもテンパイしたが、赤5pが浮いている。

さて、どうしよう?





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8p切ってお茶を濁した。

場況的に9pは狙い目だが、ラス目の親リーチに対して一発で赤5pは切りきれず。

宣言牌が3pということもあり通常手はかかりづらいだろう。

この仮テンにとってしまうとアガリ目が大変厳しいのが難で、テンパイに取っただけという感じになってしまう。


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次巡、持ってきたのは痛恨の9p。

やっちまった感満載だが、それはそれ。

さて、ここからどうするか?





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9pをツモ切ったところ、これが当たり。

裏が1枚乗って痛恨としか言いようのない11600の放銃と相成った。

たまたま8pがワンチャンスになったのでテンパイ維持としたが、これが甘かった。

アガリ逃しにつき繊細に注意を払うべきところだが、共通安牌が乏しく、このぐらいはという判断になってしまった。


かわし手のためにラス目の親リーチ一発目に赤を勝負できないと考えるのであれば、この9pでしっかりと撤退するべきだったか。

ただ、やはり安牌が続かない懸念というのもテンパイ維持の根拠としてはあり、難しいところだ。

何も考えずに赤を切って追っかけていれば、逆に一発ツモで裏1の2000・4000となっていたわけで、上記の議論は一切必要なかった。

無条件に赤切りリーチがいいということではないが、赤を切って放銃するよりもこの9pで放銃する方が圧倒的に悪いというのは理解していただけるだろう。

方針に一貫性が必要という意味で、受けにはかなりの技術が求められる、という事例である。


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対面の入り目はカン4pだった。

論点として、赤を先に払っておくべきというのも一理あるだろう。

このケースでは、赤の受け入れが2種であることと、仕掛けの下家へのケアという点も考慮したが、仮にピンズの赤受けが1種の場合はとっとと払っておくべきかもしれない。



case2
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南3局、9700点持ちラス目の西家。

3着目まで8000差であと2局という苦境に立たされている。

ラス目につき、一発目の9sはブンと押したが、次に掴まされたのはこの8s。

さて、どうしよう?





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ここで3p切りとした。

上家はドラを切っていて、ペン3pはなさそう。河からもピンズはまだマシに見える。

1sと5sがかなり切りづらいのでそれを使い切れる最終形を目指して。


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ここで待望の雀頭ができ、8s勝負とした。

456の三色になれば十分な勝負となる。


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1sが現物となり、1mと7mを振り替えて、さらにこのくっつき。

出来た!とばかりに追っかけに踏み切った。


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も、上家にツモられ1300・2600。

満を持しての追っかけだけにがっかり感もひとしお。

この局の結果が響いて、ラスで終了した。


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みなさんお気づきだろうか?実は本局、私に痛恨のアガリ逃しがある。

原因は、この場面で選んだ3p切りだ。

8sは重なりにくく、ターツとしても使えない、最も機能しにくい牌につき、ここではツモ切るべきだった。

一発で押した9sにくっついた牌だったため、感触が悪いとして押しを躊躇ってしまった。


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8sを押していれば、手順で258p待ちのテンパイが入る。

ここで赤5s切りの追っかけに踏み切るだろう。


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すると、一発で赤5を討ち取り、裏がズバリ5pでハネ満のアガリを得られていた。

ラスどころか2着終了も現実的だったというわけだ。


このように、リーチに対して中途半端に受けてしまうとアガリの効率を損ねることが多く、一牌の後先でアガリを逃してしまいやすい。

連続形を放棄してしまうことは変化の上で損が大きいことがわかるだろう。

受けるにしても効率を損なわないように受ける、なんとなく受けない、ということの大切さが分かる事例だ。



case3
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東2局、16700点持ちラス目の北家。

トップ目の対面からリーチが入っている。

こちらもタンピン三色のイーシャンテンだが、持ってきたのは1個ずれた4p。

さて、どうしよう?





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これを押した。

タンピンで仕上げるためには、4pと6pの無スジを2種通す必要があり、このへんで回りたくなるところ。

8s切りも考えたが、こちらはビハインドの身であるため、真っすぐに勝負とした。


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巡目が進んで7pが通り、上家から5mが出たところ。

チーテンに取れるチャンスだが、これを鳴く?





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これをガンと跳ねつけると、持ってきたのは最良とも思しき6pだった。

満を持して、アムロ、行きま〜す!


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一発で出たのは対面の悲鳴が聞こえる赤5mで、8000ゲット。

真っすぐ押し、かつツモを信じて突き進んだその判断が噛み合った瞬間だった。

仮に6pが飛び出ていてもセーフだった。


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この時点で、対面の待ちは既に山にない。

こういうこともあるから、攻めは真っすぐ、全力がいい。




case4
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南1局、20300点持ち微差ラス目の親番。

大物手狙いをしていたところ、2着目南家からリーチが入って一発目

有効牌とも安全牌ともなる南が重なった。

さて、何を切る?





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手広く、危険な9sを押した。

6sが切りづらいだけに、一発目に押すのはやや抵抗があるところ。

ただ、南が現物であることも踏まえると、仕掛け含めてテンパイの有効牌が段違いとなる。

下家のツモ切りリーチ、これも端牌の9sが押しやすくなる要素となる。


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5sツモでテンパイ。3sが通って6sが切りやすい状況となっている。

日和って南を切っているとテンパイが入らない。

勢い、リーチと行きたくなるが…


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この変化があるのでダマが正解だ。

リーチによる打点上昇効果がそれほど見込めない場合は、変化を重視する。


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これをさくっと引きアガって4000オール。

この最終形ならリーチで良かったかもしれない。

選択で南を切っていた場合は、8sが現れずにアガれていないばかりか、25sで放銃まであったかもしれない。

下家の待ちが47sにつき、勇んでカン2sリーチなら4sが捕まっていた。

このぐらいのチャンス手なら「自身の都合で」打つことが大事であると同時に、最後の最後まで気が抜けないこともわかるだろう。



case5
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南1局1本場、22600点持ち3着目の西家。

親からリーチが入っているが、こちらも赤赤とかなりのチャンス手となっている。

1mを引き入れ、テンパイとなったところ。

さて、どうしよう?





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ツモ切りとした。

シャンポンでリーチするのは5s勝負にやや見合わないと判断した。

安全な9pを切るのはマンズのくっつきテンパイを逃してしまうので有効牌がかなり減ってしまう。

攻めのテンパイ取らず、だ。


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狙い通りに5mを引き込みテンパイ。

5sは目立つが、36mはいずれも現物につき、ここはダマテンとした。


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リーチの親から出て、3900。

即リーチでも9p切りでもアガれていないため、積極的なテンパイ取らずが奏功した。


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4m9pも山にいたため紙一重ではあるが、アガリを拾えていないと7sで親のツモアガリがあった

場面を切り取れば正解は難しくないかもしれないが、選択肢が多いと難易度はぐっと上がるという事例ではないだろうか。



case6
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東1局、前局4000オールを親にアガられて迎えた1本場。

勢いに乗った親から先制リーチが入っている。

こちらはネックの急所が埋まって大チャンス手のイーシャンテン。

さて、ここから何を切る?





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現物を切らずに赤5m勝負とした。

場況的にも打点的にもソーズの4連形はぜひ生かしたいところ。

くっつきの広さで赤に手がかかるのは必然とも言えるだろう。


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狙い通りにピンズで好形ができ、現物待ちのダマテンに。

手出しが現物につき、これは拾えるかも?


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しかし、まさかのラス牌をツモられ、裏8sの3900オール。

勢いのまま押し切られてしまった。

2s切りでも最終形に違いはなかったわけだが、長い目で見れば受け入れの差が結果となって表れるだろう。

このぐらいはっきりとした攻めの牌姿の場合は腹を括りやすいか。



いずれにせよ、攻め返しには強い意志と精神力が必要なため、時に感情を解き放ち、心をリバランスして、攻め返すためのメンタルを準備しておくことが手掛かりとなるかもしれない。



ラベル:天鳳 攻撃
posted by はぐりん@ at 11:38 | Comment(0) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月30日

山にありそうなら最終盤でも即リーチ

最終盤にテンパイして、待ちは強そうなんだが、果たしてリーチしてもいいものか?

麻雀を打っているとよくあるシチュエーションではないだろうか。


最終盤の定義は特に規定されていないが、私は概ね15巡目以降を最終盤として考えている

15巡目だと、東家と南家は残りツモ3回、西家と北家は残りツモ2回ということになるが、大体残りツモ3回ぐらいを目安に最終盤と呼んでもいいのかな、と私は考えている


最終盤でリーチをかけるか迷うということは、言い換えればそれだけの打点があるか、待ちの強さがあるか、ということになるだろう。

点棒フラットとして、リーチをかけるかどうか、以下に明確な基準を示していく。


@残りツモ2回なら問答無用でリーチ

2回あれば十分、そのぐらいポジティブシンキングで行った方が麻雀は勝ちやすい。
ここで考えるべきは自分がアガれるかどうかもさることながら、リーチを受けた相手の立場になること。

テンパイしている者は、残り2巡もリーチに対して危険牌を切るリスクを負うことになる。

万が一にも最終盤のリーチに打ちたくない、最終盤だからこそなおさらそういう気持ちになるものだ。
相手がオリてくれればもちろんのこと、オリずに突っ張ってきたとしても対応にエネルギーを使わせることができる。
これはリーチ棒を出した見返りとしては十分なものだ。

南家であれば一発と海底の2回、1ハンUPのチャンスが生まれてお得。

ちなみに最終盤リーチの基本として、打点よりも待ちの強さの方が重要となる。
山に確実にいるならば相手が掴む可能性も高くなるし、アガリに寄せることでリーチ棒の負担が小さくなるからだ。
それゆえに、待ちの多さや、山にどれぐらいいるかの場況読みが重要となってくる。


A残りツモ1回で役なしなら

これは待ちがかなり強い時のみリーチするのがいいだろう。

さすがに残り1回となると、他家へのプレッシャーも小さくなり、降ろすことが難しくなる。
アガれば大体一発ツモなのは大きいが、空振る可能性もかなり高いため、供託の損失も無視できない。

少なくとも残り山に当たり牌が2枚いることが必要で、できれば3枚ぐらいはほしい。1/6ぐらいだったらいけるっしょ。

あるいは、形テンの仕掛け者がいるなどの場合に戦略的にかけることもある。


B残りツモ1回で役ありなら

これは大概ダマが優位。

残り1回でダマなら確実に出てくる牌をリーチで止めさせることは、リーチ棒の損失の方が大きく、期待値的にマイナスだと考えられるからだ
相当強い待ちで、他家に先制リーチが入っているなど、リーチをかけるにはやや特殊な条件が必要となる。


重要なのは2点で、

残り3巡なら、テンパイ者がテンパイ維持で突っ張ってくることも多いため、十分にリーチが効果的となることと、

・残り2巡と1巡ではかなりの差が生まれるので、残り1巡の場合に限り、慎重になっても問題ない、ということ。


最終盤でも、残り3巡と残り1巡ではリーチの効果に大きな差が生まれる、これを覚えておけばいいだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南1局、36700点持ちトップ目の親番。

対面の仕掛けを受けて、テンパイが入った。

残りツモは2回だが、さてどうしよう?





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リーチした。

14mは残り3枚しかないが、マンズの場況が良く、2枚ぐらいは山にいそうに見える。

ダマで2900ぐらいをアガってもトップ当確とはならないので、それならと。

仕掛けにより自身が海底につき、一粒で二度美味しい。

それから…


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対面視点。

この親リーチを受けてあなただったらどう思うだろうか?

実際は安牌がなく、オリることもままならない。

残り2回のツモは重く、私だったら生きた心地がしない。


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結果は、対面がツモアガって300・500。

対面のホッとした顔が目に浮かぶ。

これが単なるダマでは与えるプレッシャーがまるで違う。

一見さらわれたリーチ棒だが、これが真綿で首を絞めるようにじわじわと効いてくるのだ。


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この半荘のオーラス、対面は1000点をアガって二確。

私にとってこの上ない幕引きとなった。

あのリーチ棒は間接的に対面の心を縛っていたのだ。決して高い出費でなかったことがおわかり頂けるだろう。



case2
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東2局、23000点持ちラス目の西家。

上家2フーロに対し、ドラの余る形に。

ここから何を切る?





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ドラを勝負した。

カン3pが薄くて躊躇いがちだが、こちらに赤がある以上、上家の手が高いということはない。

ここはきっちりアガリを見る。


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粘った甲斐あって、やっとテンパイ。

残りツモは1回しかないが、さてどうしよう?





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これは当然のリーチだ。

何が当然かというと、上家に勝負してきたわけだから、上家に対してぶつけるリーチという意味だ。

上家にツモがある以上、役なしなら必然のリーチということになる。


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って、掴むんか〜い(゚Д゚)!?

まさかの放銃で、書いてる私が一番ビックリしたわ…。

ドラまで突っ張って完全にこちらの流れと思いきや、これ。

2000の放銃で萎えたが、この半荘は2着終了。ということは、悪いリーチではなかったはずだ。




case3
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東1局、3本積んでる親番。

対面からリーチが入っている。

こちらもテンパイが入ったが、4mが現物でダマでも5800ある。

さて、どうしよう?





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追っかけに踏み切った。

さすがにこの場況、上下の河を見ても、14mはかなり山にいそう。

ここは対面が掴む可能性も十分と見て打点を取りに行った。

5800と11600では破壊力が違う。


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が、ダメ・・・!

期待感が高かったのでずっこける。


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山を覗いてみると、フムフム、3枚なら十分…ってワン様か。

最終盤だと他家も丁寧にオリる可能性が高いので、これぐらいの場況なら現物待ちでもリーチが面白いだろう。



case4
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開局の北家。

親が仕掛けていて、ズバリ急所が埋まった。

ドラの東はまだ見えていないが、さてどうしよう?





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6pをぶった切った。

親の最終手出しが5pで、危険度はかなり高いが、この受け入れならギリギリ勝負になるという判断から。

見方によっては無謀な一打だが、開局につき積極策を採った。


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ようやくテンパイが入った。

残りツモは1回で、出アガリも効く。

さて、どうしよう?





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リーチを敢行した。

まずこの場況、1pが山に確実に2枚いる。

これだけでリーチに値するが、この局の本質はあの6pを勝負したということ

何のための6p勝負か、その意味を考えたらこのリーチは迷う余地がない。


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傀「御無礼。ツモる前からわかっていました」

裏は乗らずも一発高目で2000・4000。


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山3なら残り1巡でも十分に勝負になる。大体6分の1でキャッチできる。

1pが1枚しかない…だと?ベタオリの対面が直近ツモったのだろう。


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ちなみに、親はこの時点で高目倍満のテンパイだった。

おそらくピンズが入り目だったことを考えても、極めて紙一重の勝負だったことがわかる。

一方で、こういう一見無謀な勝負に勝機が潜んでいることもわかるだろう。


傀「使い切ったのはあなたの人生の残額です」

…知らんがな。



※ご要望により、コメント欄を開放しましたので、気軽にコメントしてください。

ちなみに現在天鳳での実戦は休止しております。



ラベル:立直 天鳳
posted by はぐりん@ at 22:19 | Comment(0) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月23日

両面かエントツか

待ち取りが難しくて頭を悩ませる、みなさんもよくあるのではないだろうか。

待ち選択で悩むパターンは色々あるが、今回は両面待ちとエントツ待ちの選択についてピックアップしてみた。

エントツ形とは、二筒二筒二筒三筒四筒のように、暗刻+両面形が複合した形のことであり、この形+雀頭で作る変則三面張がいわゆるエントツ待ちと呼ばれるものだ。


例えば、以下の牌姿から何を切るだろうか?

二萬三萬三萬三萬四萬五萬七筒八筒三索三索六索七索八索ツモ六筒ドラ八筒

3mを切ってリーチすればピンフが、2mを切ってリーチすればタンヤオが確定する。

待ちは同じ7枚で差はなく、単純に期待値としては2m切りが優るが、自身が構成していた壁で他家は1mが使いづらく、逆にエントツ形の36m3sは他家が使いやすそうな牌につき、アガリやすさを一概には言えない。

こういうケースではどちらに受けるかを迷いがちだが、その判断基準を以下に示していく。


@シンプルに打点の高い方を選んでいい

両面形もエントツ形もアガリ牌の枚数的には大差ないので、迷ったら打点の高い方を選ぶ。
ピンフ形になっている手をピンフに受けることが間違いであるということはない。

なので、手役がつくならそちらの方へ待ちを寄せることが基本となる。
これなら裏目ったとしても後悔が少ない。


Aリーチをかける場合はややエントツ形が有利

これには明確な理由があって、両面とエントツを待ち選択できるケースで両面を選んだ場合、その100%が宣言牌のまたぎ待ちとなるからだ。
リーチ宣言牌のソバは最も警戒されやすいため、著しく出アガリ率が下がる。

逆にエントツ形は宣言牌裏スジ待ちとなることが多く、シャンポン部分が盲点となり両面より出アガリがしやすい。
(エントツ形がまたぎ待ちになる場合はイーペーコー形とエントツ形の選択となる)

打点との兼ね合いで著しく差が出るケースは別だが、特に変わらないなら待ちを広く取ることはメリットとなる。
エントツ部分が22234か34555か、トイツ部分が内よりか外よりかなどでも変わってくるため、臨機応変にアレンジする必要がある。

一方、ダマテンの場合は、使いづらいソバがすんなり出てくる可能性も高いので、両面に取っても問題ないだろう。


B縦の場況ならエントツ形に、横の場況なら両面形に取る

要はトイツ場ならエントツ形に取るということ。
トイツ場の兆候(過去記事参照)がいくつか出ているなら場況から縦の待ちに取ることは必然性が増す。
ピンフがつかない手であれば、より縦寄りの要素が増えるため、エントツ待ちに優位性がある。

一方、エントツ形はトイツ形の延長線上にあるが、部分的に両面を含んでいるため、トイツ形に完全にマッチしているとは言い切れない面もある。
なので、トイツ場の要素が不十分であるなら重きを置かず、@ACの方を重視した方がいいだろう。


C前もってどちらに受けるかを決めておく

何気にこれが大事で、待ち取りに悩むとソバテンの要素が増えて待ちを読まれやすくなる。
少なくともイーシャンテンになったらどちらに受けるかを決めておきたい。
待ち取りをどちらにするかの損得よりも、「迷いを見せる」ことのデメリットの方が大きいと認識すべきだ。


今の時代なら、これはどちらが有利かの統計をとれるのではないだろうか。

私の個人的な感覚としては、リーチだとソバテンのデメリットが大きくてツモ依存の要素が大きく、両面だとかなりアガリにくいイメージがある。ピンフがつかないならエントツ形を重視しても問題はないように思う。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南1局、23500点持ち微差2着目の北家。

ラス目との差も小さく、予断を許さない局面。

場風の南が暗刻で、両面先埋まりのテンパイが入った。

さて、何を切ってリーチする?





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3m切りリーチとした。

25mの場況もさほど悪くなく、赤受けもあるのでわりと迷う待ち取りではないだろうか。

変則三面張に受けた理由として、まずツモでのテンパネメリット、これはあるだろう。

25mツモアガリなら1000・2000からだが、エントツなら1300・2600から。これはわりと大きい。

これは待ちの1枚差を埋めるには十分な要素だろう。

また、この場況から他に何か気づいたことはないだろうか?





下家がしきりに字牌を被っていることに気づいた人は鋭い。

発、北と切った直後に悲鳴が上がっている。

全体的に場に出ている牌にはペアが多く、捨て牌に被りも多い。これはトイツ場の兆候として挙げられる。

また、両面の待ちとなる25mが場に1枚も出ていないというのもやや不自然で、このへんも判断要素の一つとなる。


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下家が8mを通した影響で9mが出てきた。裏は乗らずに3200。

この場合はエントツ形が外側待ちになっていたというのも大きかっただろう。

4m切りリーチだとおそらく25mは簡単には出てこない。


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リーチ時の場況はこう。

25mは固まっているというほどではないが、普通に持たれている。

25m待ちなら山4に対し、69m4m待ちなら山5と、ほぼ同等だった。

特に縦に寄った牌形が見られるわけでもない。


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いずれにせよ山にはまずまずの当たり牌がいたわけだが、ツモ筋には4mの方がいた。

ツモ筋にいる牌を見て、正解を確認するという作業は感覚を研ぎ澄ますためのいい訓練かもしれない。

縦の手に逆らわないことで自然なツモを得ることができる。



case2
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東2局1本場、27000点持ちトップ目の西家。

タンヤオ赤赤のテンパイとなったところ。

さて、どうしよう?





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7m切ってダマとした。

これは結構難しい。

対面はマンズで仕掛けているとはいえ、58mが固まっているようには見えない。

下家の切り出しからも特に5mは山にいそうに見えるからだ。

一方ソーズの7sもかなり狙い目に見えるので、ここは3sの縦ツモの流れを重視して縦に受けた


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結果はダマテン一発ツモで2000・3900。

こういう選択を間違えないというのは何気にすごく大事で、この半荘はトップを取ることに成功した。


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実際は6m47sが5枚、58mが7枚だった。

結果は上手くいったが、ここでは58m待ちに取った方が良かったかもしれない。

ダマなら確実に拾える方を選んでいった方がいいだろう。



case3
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南1局1本場、23700点持ち2着目の親番。

両面が先に埋まってテンパイが入った。

さて、何を切ってリーチする?





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3mを切ってリーチした。

素直に打点を見るならタンヤオ確定のダブルエントツ形なんだが、1mがどう考えても山にいるので。

下家に3mが危険なことも踏まえて難しいが、エントツ待ちがいずれも内側(6m、5p待ち)というのもややアガリにくいと判断した。


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しかし、上家の追っかけに競り負け、2000・4000をツモられ。

アガリ逃しはないとはいえ、痛恨の親っ被りを食らってしまった。


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予想通り1mは山にどっちゃりいた。

14mは山4に対し、36m25pは山3。思ったより僅差だった。

麻雀はアガってなんぼなので、このぐらい山が読める場況ならストレートにアガリやすい待ち取りにするのも一考だろう。




case4
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東2局、30500点持ちトップ目の親番。

3着目対面のリーチを受けて、赤5mがズバッと埋まったところ。

このツモなら押し返せると踏んで、ドラの2mを勝負した。


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上手くテンパイした。

当然の追っかけだが、さて、どう受ける?





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2s切ってリーチとした。

2sはモロヒがあるので、安全な3sの方を切ってエントツ形に受ける方が普通だろう。

しかし、私はこの時ソーズ待ち、特に4sの方にエッジを見出していた。

3pが固まっていたらエントツはアガれないので、山にいそうなソーズで確実にアガることを目的とした。


73538.jpg

んでこのツモ。ひえ〜(>_<)

アガリ逃した上に、対面にも一見危険(9pが通っているのでセーフ)。

この時点で精神的疲弊は甚大だ。


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一難去ってまた一難。

逆のスジを掴んで三色裏1は12000の放銃となってしまった。


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答え合わせといこう。

この時点で14sは4枚、36p2sは2枚。

脇から2sがこぼれないことを考えても、この選択は決して間違ってはいなかっただろう。

ただし、1枚の当たり牌を捕らえ損なうとこのような真逆な結果となることも然り。

このへんに理屈ではない麻雀の不条理があると言えるが、時にリスクを負ってでも自分の読みを信じて踏み込むことは必要だろう。

まるで裏目の結果となってしまったが、私はわりとお気に入りのチョイスだ。

この半荘はかろうじて3着で終了した。



case5
74545.jpg

東4局、24900点持ち2着目の北家。

自風の東が暗刻でドラなし。

両面先埋まりでテンパイ。

さて、何を切ってリーチする?





74546.jpg

8sを切ってリーチした。

これはもう場況に逆らえなかった。ソバがバレバレでも待ちが明らかにそれを上回っている。

9sでアガる未来しか見えない。


74547.jpg

あれまっ!

まあいい、時間はまだたっぷりある。


74548.jpg

と思ったら、この3mが下家の8000に刺さる。

下家さん、ドラ暗刻落としじゃないのかよ…


74549.jpg

答え合わせ。

69sは驚異の山5に対し、36m8sは山3。

8sがもう山にない以上、この選択が間違っているということはないだろう。

3mも悪くはないが、69sがあまりに強く見えすぎた。


74550.jpg

ここで7s切りを選択できれば、一発ツモの未来もあった。

さすがに2回のチャンスを棒に振って放銃に回った罪は重く、この半荘はラスだった。

9sは後先で、ツモ筋にもあっただけにこれは悔しい結果となってしまった。


このように、場況に明らかな差があるように見えるケースでも、エントツ待ちは常にそこそこの強さを持っていることがわかる。

また、case4でも見られたように暗刻スジ部分を使い切ってアガれることから守備面においてその差が縮まりやすいと言える。

自身の経験と照らし合わせてより確かな判断基準を構築していくことが重要だろう。



ラベル:待ち 天鳳
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2020年08月02日

ペンカン待ちは超愚形なのか?

みなさんは、六筒七筒八筒八筒九筒という形を見たときに、どのような印象を持つだろうか?


おそらく、大抵の人はこの形を好意的に受け止めないだろう。

そればかりか、真っ先に嫌う部分として候補に挙がるはずだ。

かくいう私も一昔前は最終形としてこれ以上悪い待ちはない、と思っていた。

同じペンチャンでも、メンツ部分に1枚つぶれて最大3枚しかないのだから、当然と言えば当然である。


一筒二筒二筒三筒四筒や、六筒七筒八筒八筒九筒という形は、メンツの抜き方によってカンチャン待ちにもペンチャン待ちにも取れるため、俗にペンカン形という名前で呼ばれることがある。

今回はこのペンカン形について、どういう特性があるのかを解説していきたい。


@変化に有利な形である

一萬二萬三萬六萬六筒七筒八筒八筒九筒二索二索八索九索ツモ五萬ドラ一萬

マンズが好形になり、ターツ選択となったところ。ここから何を切るか?

実戦でもしばしば見られるが、この形はかなり頭を悩ませるのではないだろうか。

見落としていけないのは、ペンカン形には受け入れが増加する変化が多い、ということである。


六筒七筒八筒八筒九筒からの変化を以下に挙げる。

(1)ツモ五筒五筒六筒七筒八筒八筒九筒 両面含み

(2)ツモ八筒六筒七筒八筒八筒八筒九筒 変則三面張含み

(3)ツモ六筒九筒六筒七筒八筒八筒九筒九筒 シャンポン含み

(4)ツモ四筒四筒六筒七筒八筒八筒九筒 リャンカン含み


八索九索からの変化は、両面変化まで二手かかる上に、それ以外は重なりのシャンポン変化しかない。

単純に一手で両面変化するだけでも大きいのに、(2)の変則三面形や、見逃されがちな(4)のリャンカン形も踏まえると、シャンテンを広くする変化量には大きな差があることがわかるだろう


つまり、ペン7sで即リーチに行くつもりがないのであれば、大抵の場合はペンカン形を残した方が有利だろう。

逆にペンカン形を払っていくケースとしては、ペン7sが場況から優秀である場合だ。一応ピンズの好形変化を保留しつつペン7sの受けを残せるために、ド裏目を被るリスクを減らしながら、ペン7sという最終形に寄せることができるからだ。

また、雀頭がない手においては受け入れ的にも優秀な形となるため、過去記事(67889は雀頭作りに最適)で確認していただきたい。


A意外と他家が使いづらい部分である

六筒七筒八筒八筒九筒という形は、8pを自身で2枚使っているため、単純ペンチャンよりも他家がメンツで構成しづらいという特性もある。

牌理上当然の話ではあるが、仮に8pや9pがもう1枚ずつ見えるなどの情報があれば、他家はよりそのへんでのメンツ構成が困難になる。

例えば、ソーズが場に高い場合に枚数重視でペン7s待ちを選んだとしても、他家に使い切られていることも多い。このへんは経験からも理解できるだろう。

場に高い生牌のペンチャンと、場に安い1枚切れのペンチャンならどちらがアガりやすいかを考えるとわかりやすい。

8pが埋まりにくいことでピンズの上は場に安くなりやすいため、最終形としてそこまでアガりやすさに差がつくわけではない。

ただし、4枚のうちの1枚、25%の減少の影響は大きいため、単純ペンチャンと比べて有利になると言い切れるレベルでもない。遜色がないもしくはやや悪い程度に収まるということである。


結論としては、ペンカン形が最終形となっても単純ペンチャンと比較してアガリ率の減少がそこまで大きくないため、変化量の多さからペンカン形を残した方が有利となることが多そうだ。

もちろん場況は常に加味されるべきだが、潜在的に他家が使いにくいことは最終形の不利を相殺する要素となりうる

山に十分あると見込める場合は、残り2枚待ちぐらいでも特段リーチが悪いということはなさそうだ。

むしろ、テンパイした際にそこを払いつつ好形テンパイを狙うか、即リーチに踏み切るかの選択自体が難しいことが多いだろう。

攻め返されると待ちの枚数的に不利なことには違いないため、攻め返してくる他家がいるかどうか、点棒状況などを勘案する必要がある。


10年前と比較すると、私はペンカン形に対する印象がかなり変わった。

当時はこれ以上の愚形はないという認識だったが、今では手組みの段階においてはそれなりに重宝できる形であるという認識に変わっている。

これは、イーシャンテンを広くすることがアガリにおいては重要であること、また単純ペンチャンと比較して変化量の差が顕著であるという認識が深まったためである。


それでは、どのような際にペンカン待ちリーチに踏み切るのだろうか?

今回は実際にペンカン待ちリーチに踏み切った実戦例を用いて、このリーチが活用できるケースを考えていきたい。

それではどうぞ。



case1
tenhou.3161.jpg

東4局、17500点持ちラス目の南家。

ピンズでの雀頭作りを模索していたところ、マンズが重なりこのテンパイ。

3pは場に1枚切れで実質残り2枚だが、さてどうしよう?





tenhou.3162.jpg

リーチに踏み切った。

9mが3枚切れにつき、好形になったとしても特段アガりやすくなるわけではない。

場況的にはピンズが安く、3pはわりと良さそう。

巡目的にもこのへんが決断のしどころか。


tenhou.3163.jpg

手を狭くした親から出てきて、5200のアガリ。

この終盤に出てくるスジではないため、僥倖だった。

2pが3枚見えていることにより、他家はその周辺をメンツとして使いづらい。

他家が手の内で使い切れないという要素が、ペンカン待ちには含まれやすいということがわかる。



case2
69768.jpg

南2局、18700点持ちラス目の親番。

絶好の7pくっつきで早くもイーシャンテンに。

是が非でもこのチャンスを生かしたいところ。


69769.jpg

先に両面が埋まってテンパイ。

難しい選択が残ってしまった。

1mを切っているのでマンズの好形変化も限定的だ。

さて、どうするか?





69770.jpg

6s切ってリーチとした。

シャンポンに取ってダマ、一旦イーペーコーに取ってダマなど色々考えられるところ。

しかし、6sが1巡前に出ているというのがポイントで、これによりソーズは分断形になった

例えば4mツモを逃してしまうと激痛だが、嬉しい変化は多くなく、むしろダマにしていることの損の方が大きいという印象。

このリーチに3sは切りやすいわけではないため、内側を見せるデメリットはさほどない。

むしろ、6sを安くして7sを炙り出す作戦だ。


69771.jpg

一発ツモが6sでヤラカシタ〜!

これを捕らえられる人はなかなかいないだろう。

裏目は裏目だが、6sは場に3枚目で前向きな裏目。

こうなってみると6s切りがじわじわと効いてくる。


69772.jpg

ところが、3着目の親から追っかけが。

こうなると河の迷彩はまったく意味がなく、圧倒的不利となる。

直対のラス争いにつき、中途半端な手でないことは確かだからだ。


69773.jpg

しかしここでまさかのトップ目から当たり牌が放たれる。

裏が1枚乗って5200となればこれは大きい。

対面は安牌に窮して、苦肉のトイツ落としが刺さった格好。

親は十分形の5800からで捲り合いは圧倒的にこちらが不利だった。


69774.jpg

仮に私の宣言牌が9sで、6sが2枚しか見えていないなら、対面は7sを切ったかどうか微妙だ。

内側を切って外側を炙り出す作戦は、一応ドラそばにおいても通用することがわかるだろう。



case3
58325.jpg

東2局、3着目の南家。

4mを浮かせ打ちしていたところ、先に両面が埋まってテンパイが入る。

場に動きは入っていないが、さてどうしよう?





58326.jpg

即リーチとした。

この場合は4m切りダマに取るメリットはさほどないため、4m切りリーチか2p切りの2択だろう。

2pと1pがほどよく切られていて、3pの場況は良好。

これぐらいの場況なら即リーチの及第点ではないだろうか。


58328.jpg

しかし、親に一発を消された挙句、持ってきた赤5mが刺さって5800。

現物の7sを上手く捌かれてリーチが裏目に。

これは最悪や…


58329.jpg

一見よく見える場況でも、実際には3pは山に1枚。

待ちの枚数自体が元々少ないだけに、これぐらいの場況では少し足りないかもしれない。

4pが2枚出てるとか、ピンズの中ほども出ていた方が好ましい。


58330.jpg

仮に2pを切ってのテンパイ取らずなら、赤5mを組み入れての36mリーチが打てたかも。

今回は積極策が裏目と出てしまったようだ。

このように、勇み足になることもあるため、道中の選択は十分に吟味する必要がある。




case4
49629.jpg

東2局、17000点持ちラス目の親番。

トップ目の対面からリーチが入って一発目。

浮かせていたドラが重なって、少しやる気が出た。

さて、ここから何を切るか?





49630.jpg

4pのトイツ落としとした。

マンズとソーズに手がかけられない以上、ここはこの一手か。


49631.jpg

次巡、持ってきたのはズバリテンパイとなるカン5m。

ソーズはそれなりに変化も見込める形だが、さてどうしよう?





49632.jpg

追っかけリーチとした。

ドラドラで打点があるので、ダマで回すのは隙以外の何物でもない。

都合よく変化を見るよりも、ツモの流れを重視すればここは自然と踏み切れるだろう。


49633.jpg

やや長引くも、競り勝って7700。

トップ目のリーチだけに内心バクバクだったが、僥倖を得られた。

ここで、対面の待ちと私の待ちの枚数を確認してみてほしい。

対面の両面は山に0枚(!)、対して私の苦しいペンカン3sはなんと2枚も残っていた。

勝負所に確率は関係ない、これを体現するかのような大勝利だった。



case5
53948.jpg

南1局、16900点持ちラス目の南家。

3着目の下家からリーチが入って一発目。

ここから何を切るか?





53949.jpg

3m切りとした。

ラス目で打点つきとはいえ、ここから4p8pを勝負していくのはやや無謀だろう。

ここはじっと我慢。


53950.jpg

粘っているうちに、再び形がまとまってくる。

期せずしてピンズがリャンカン形となり、浮かせていたどちらかを使い切れる目途がついてきた。


53951.jpg

赤5sに重なって、これも望外のテンパイ。

さて、どうするか?





53952.jpg

4p切りで追っかけに踏み切った。

ここまで来るとさすがに追っかけるんだが、待ち取りをどうするか。

7pが直前に切れただけにカン5pに取るのが普通だが、8pは通っているわけではない。

今4pが通りやすくなったことには意味があると考え、それを重視して4p切りリーチとした。

通常飛び出す可能性が高かったのはどちらかというと8pで、それが使い切れる恰好となったので。

このへんは理屈ではなく、私の培ってきた勝負勘の領域だ。


53953.jpg

これがビンゴ!7pを河に並べた下家から一発は8000をGET。

この最終形を見て下家はどう思っただろうか。

私だったらこの半荘物思いに耽ってしまうかもしれない。


53954.jpg

浮かせていた赤5sは、下家リーチの当たり牌だった。

これを重ねてのテンパイとなれば、通常勝機はある。

私のリーチ時、山には5p2枚、7p1枚で待ち取りはカン5p優勢だったが、結果はまた別物。

勢いのある時はこういう針の穴を通すような選択ができるものだなあとしみじみ思った。


このように、勝負所では待ちの枚数は関係ないため、ペンカン待ちリーチも十分に機能することがわかるだろう。

超愚形という先入観にとらわれず、使いどころを虎視眈々と伺うことで、今までにはなかった世界線が見られるかもしれない。



ラベル:天鳳 愚形 立直
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2020年06月28日

放銃で相手の心を折る

みなさんは放銃にどのようなイメージを持っているだろうか?


おそらく、大抵の人は放銃にいいイメージを持っていないだろう。

「放銃率」が平均順位に占める影響が大きく、ラス率に直結するファクターであることからも、その感覚は当然のものであると言える。


ところが、長いこと麻雀を打っていると、他家の放銃によって自身のチャンス手が潰され、放銃者以上に自分がダメージを受けるという局面があるだろう。

そればかりか、自身が他家からアガリを得ているにもかかわらず、あまり嬉しくない、なんとなくチャンスを潰されたような気になる、ということが稀にある。

これは主に、ツモアガリ濃厚の多面張でアガリ牌を打たれたとか、高目安目の差が大きい手でド安目が先に打たれたというようなケースで起こりうる。

俗に言う、「アガらされた」アガリであり、自身のアガリがなんとなく微妙だなと思える半荘は、大概最終的に好結果にはならないという印象を私は持っている。

なぜなら、半荘に得られるチャンスは限られているからである。


私は放銃には良い放銃と悪い放銃があると思っている。

場況とか局収支だとか状況に左右される部分はもちろんあるが、
基本的には、真っすぐ打っての放銃は良い放銃で、オリに窮しての放銃は悪い放銃だ。

なぜかというと、ベタオリからの放銃は、確実にメンタルに悪影響を及ぼすものだからだ。


前回記事で触れたように、相手のメンタルを揺らすには、一見非合理的な部分、アナログな部分にそのカギがある

そして、良い放銃というカテゴリには、放銃した自身よりもメンタルにダメージを負った他家が含まれていることを意味する

私の感覚では、これは期待値で考える数学的なものというより、動物的な閃きや直観によってなされる性質のものであることが多い。

わかりやすい例でいうと、リーチ宣言牌をチーして前進、テンパイでもないのに食い取った一発目の牌を平然とツモ切り、これが放銃牌だった。

一発ツモを逃したリーチ者はなまじそれが見えるためになぜかダメージを受ける。

これを計算ではなく感覚でやってのける者が強いのだ。


天鳳においても、ベタオリが正確すぎるゆえに、なまじラス目の親にチャンスが回ってしまい、想定外の大逆転を食らう、なんてことが散見される。

ラフに打っていた方がお互いに良い結果になっていたという半荘を何度見てきたことか。

そういう意味では、ネガティブに捉えられがちな放銃の中にも、実は相手のメンタルを削っていくことができる要素が含まれていると考えることができる。


麻雀の上手い人は例外なく放銃も上手い。

自身の意図しないところで実は相手の心を折っているかもしれない。

放銃による相手のメンタルの変化を観察できるようになれば、それはあなたの成績を向上させる一助になるだろう。

それでは、具体的にはどのようなケースがあるのだろうか?

実戦例から見ていきたいと思う。



case1
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南2局、25500点持ち2着目の西家。

13000点持ちラス目の上家からリーチが入っている。

安全牌がなくなり、手詰まり気味になった局面。

ここから何を切るか?





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4pのトイツ落としで回った。

一応チートイツのイーシャンテンだが、7sも切りづらく、ここから全ツするのでは厳しい。

一旦迂回とした。


55395.jpg

ピンズを根こそぎ落として対応していくと、最終盤にテンパイが入った。

残りツモは海底の1回、現物は6mと3sがあるが、さてどうしよう?





55396.jpg

8mを勝負するとロンの声。

かなり危険な宣言牌またぎだが、対応した結果のテンパイ、ドラが使い切れるということで見合うと判断した。

ラス目への放銃は最悪だが…


55397.jpg

幸いなことに2000で済んだ。

この放銃をみなさんはどう思うだろうか?

現状2着目だから無理する必要ないとか、裏が乗っていたらひどいとか、色々あるだろう。

この時私は内心、良しと思っていた。

これをアガったラス目の上家はどのように感じるだろうか?

全員が対応しているように見える河、一人テンパイでも十分なのにアガった結果がテンパイ料より少ないのである。

私が上家の立場だったら決していい気分はしない。むしろやられたと感じるような気がする。


私は真っすぐ打った結果の放銃、しかしアガった上家の心情的には微妙。こういうケースではアガった方の浮上が難しい。

逆に放銃して良しと思えた私は、そのメンタルのままにこの半荘はトップを捲り切ることに成功した



case2
55641.jpg

東2局、23700点持ち同点2着目の親番。

5巡目にして絶好のテンパイが入り、即リーチ。

場況を見るとソーズの下が安く、2sが鉄板級。

これはかなりの確率でアガれそうだ。


55642.jpg

対面から唐突に8sが出てロン。

裏が乗れば十分だが…


55643.jpg

裏はなし、ピンフもつかない方で、3900。

3900なら及第点とも思えるが、実戦心理はまるで逆。

これはやられたという印象が強かった。


55644.jpg

山を開けてみるとこう。

狙いの2sは全山で、2巡後にツモる算段だった。

3900と2600オールでは全然違う。

この微妙なアガリの感触が暗示していたかのように、私は3着で終わった。

放銃した対面が2着だったということからも、この8sは良い放銃だったと言えよう。



case3
56797.jpg

南2局、18400点持ち3着目の親番。

ここから何を切るか?





56798.jpg

678と789の三色天秤ということで、7s切りとした。

マンズ部分が雀頭になった場合に344sの好形が生きやすい。


56799.jpg

狙い通りに雀頭をシフトさせることに成功。

これで形は決まった。


56802.jpg

サクサクと有効牌を引いて上手くテンパった。

6p引きアガリで6000オールよろしく。


56803.jpg

8p先切りで懸念していたが、まるで嬉しくない9pが出て渋々倒す

裏1、裏1でいいんや…


56804.jpg

しかし乗らずに2900止まり。

山を開けて叫んだことには、6000オールのツモが2回待っていた。

裏ドラがその高目というのもなんという皮肉か。

下家の手を見ていただきたいのだが、回ろうと思えば4mのトイツ落としで余裕で回れる。

ある程度攻めの姿勢を貫いたからこそ出てきた9pで、これにまんまとアガらされてしまったのが私だ。

驚くなかれ、この後私はラスまで転落する。振り返って悲鳴を上げたのは言うまでもないだろう。




case4
67764.jpg

東4局、14900点持ちラス目の親番。

3着目の対面から早いリーチが入る。

一発目にワンチャンスになった9mを押したところ。


67765.jpg

数巡経過し、こちらもイーシャンテンになっている。

しかし、持ってきたのはドラソバの2mと厳しい。

1sは通っているが、さて何を切る?





67766.jpg

7m切ってるので回ってられんとばかりに6m勝負するも、アウト。

ドラ受けのドラじゃない方は安目で、裏なしの2600。

2暗刻からもこれは得した気分。


67767.jpg

仮に1sのトイツ落としで回っているとどうなるか?

2巡後にドラをツモられ2000・3900となってしまう。

放銃の方が安く、ベタオリだと1.5倍の支払いを強いられる不思議。

対面が首をひねっている姿がネット越しに見えた。

このように、親番はツモられ損から押し得になるケースが多いので、ガンガン押して他家の心を折ってしまおう。



case5
68566.jpg

南3局、19600点持ち3着目の親番。

このバラバラの手から、8mを切ると下家が手役不明のチー。

そして出てきたのがドラの8p。


68568.jpg

何を切るか?





68569.jpg

すかさず生牌の白を打つと、これが当たりで1000点。

1000点なら御の字とほくそ笑む。

こちらの手牌がどうしようもない以上、一刻も早く下家にアガってもらうことを考えるのは当然だろう。

ドラを打ってくれたのもありがたいサインだ。


ここで、対面と上家の手を見ていただきたい。

対面にはファン牌カンツ含みのトップ捲り手、上家にはタンピン三色含みのラス回避手が入っていた。いずれもイーシャンテン。

私が親番であることから長引くといいことはひとつもない。

少なくともこのアシストはラス目の心を折るに十分だっただろう。



このように、損得微妙な押しによる放銃が、放銃者より他者にダメージを与えているケースがあることがわかるだろう。

case5はともかく、リーチに対して押しているケースでは本人にそれなりの覚悟がなければ成立しない。

ある程度のリスクを伴うからこそ、その覚悟によって相手のメンタルを揺らすことが可能となるわけだ。


ひとつ、気をつけてほしいのは、この放銃が成立する局面の出現頻度はそれほど多くはないということ。

相手の心を折るつもりが、ただのヌルいゼンツ野郎になってしまわないように、使いどころを吟味していただきたい。



ラベル:天鳳 放銃
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