2021年09月05日

遠い三色の芽 序盤は追ってよし

スピード重視の現代麻雀においてとかく手役というのは軽視されがちだ。

特に赤入り麻雀では、端絡みの三色・チャンタ系は今や「死役」と言っても過言ではない。


苦しい受け入れを見切って、内に寄せる打ち筋は基本的には正しい。

しかし、最初からないものとして考えてはいないだろうか?


赤入り麻雀の台頭は一見、打点のインフレ化をもたらしたように見えるが、配牌による格差を助長したという見方もできる。

赤やドラのある打ち手は全力で突っ込み、何もない打ち手は震えながら手仕舞いする。

現実世界と一緒でこの格差の拡大は、駆け引きの妙味を損なわせているということもできる。

押し引きのメリハリが大きくなった分、麻雀のゲーム性も淡白になったと言えるかもしれない。


持たざる者に必要なものは何か?

それは創意工夫である。

点棒が必要になってから焦っても遅く、そのために必要なのが原点回帰の構想力だ。

せめて、ロンと言われることが少ない序盤ぐらいは遠い手役を夢見てもいいじゃない。

6巡目ぐらいにダメだったらあきらめるぐらいでも十分にバランスは取れる。

フラットな時こそ、手役の可能性を追うという工夫が、わりと侮れない差になると私は思っている。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南2局3本場、9600点持ちラス目の南家。

3着目の対面とは8300点差となっている。

配牌はまずまずにつき、このへんで差を詰めておきたいところ。

中の機動力はあるものの、赤やドラがなくパンチの足りない手となっている。

一打目から選択となったが、さて何を切る?





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9m切りとした。

手なりなら8s切りだが、678の三色を見つつこの着手とした。

トイツ2組につき効率的には問題ないが、カン2sが埋まったらややちぐはぐな手組みとなる。


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狙いのカン7sが埋まり、ぐっと手が引き締まる。

三色が現実的に狙えるラインになった。


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ぐぅ!なカン7mツモ。

これはいよいよやる気が出てきた。5s切り。


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ベストオブベストの中を引き込み、即リーチ。

トップ目が脅しの加カンでこれはぜひともアガりたい。


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しかし、二人テンパイで無念の流局(;´Д`)

親は全ツで応戦も、掴み合いとはならなかった。

脇の手を見るに、69pは山にたくさん残ってたっぽく惜しかった。

親テンパイなら局進まずに差が縮まるからまあいいか。

この半荘は執念実って3着捲りとなった。



case2
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東2局、23000点持ちラス目の北家。

かなり整った手牌から絶好の赤5mを引き込んだところ。

赤1あるなら手役にこだわる必要もないが…

さて、何を切る?





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5s切りとした。

一見345が近そうな手にも見えるが、実はこの手の本命は789の三色なのだ。

麻雀にありがちな錯覚ではないだろうか。


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そして、狙いの7mを引いてきた。

さて、何を切る?





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4p切りとした。

25pが良さそうな場況につき悩ましいが、5mが赤となればこれはもう決断の時。

6mが二度受けにつき、テンパイチャンスとしては嫌われやすい牌姿。

だがこの形は、安目の6mが入っても三色テンパイとなる珍しい形でもある。

昔の何切るではマジョリティとなっていたのがこの34p落としであり、昭和の麻雀フリークなら記憶の片隅に刻まれているのではないだろうか。


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だっふんだ、のド高目ツモ。

この仕上がりなら勢いリーチでもいいが、両面ターツ落としが目立っているのでここはダマに構えた。


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これを対面からいただいて、7700。

たった1枚の8m残しがこのアガリに結びついたとなれば威力は絶大。

守備力との勘案で8mをどこまで引っ張るかは難しいが、手役を蔑ろにしない姿勢が活きた格好だ


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山を開けてみると、やはりツモ筋に36mはいた。

トップ取りのリアルなら勇んでリーチでも問題なさそうだ。

終盤の3mにつき紛れもあるので、ここはこれで良しとしよう。

この半荘は2着だった。



case3
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南2局1本場、22100点持ち3着目の南家。

全体は割と僅差でまだまだ予断を許さない。

こちらは一通とドラのくっつきを目論んでいたところ、最悪のカンチャン待ちが出来あがってしまった。

さて、リーチする?それとも?





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テンパイに取ってダマとした。

これはなかなか難しく、取りづらい選択の一つではないだろうか。

一通を見たいのはやまやまだが、2mのくっつきはイマイチだ。

それならば、36m引きのタンヤオ変化を見つつ、48s引きの両面変化に対応できる構えとした。

裏目の3mがタンヤオとして機能するのも悪くない。


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9pを引き込んで、どうしよう?





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6p切ってダマ続行とした。

タンヤオ変化との勘案だが、これは明らかに三色変化の方が破壊力がある。

9sが有効牌として機能するのも大きい。


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間髪入れずに三色変化となる9sを引き込み即リーチ。

タンヤオか一通狙いだったはずなのにどうしてこうなった?の嬉しい誤算。

時代はモロ引っかけじゃあ。


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まっすぐに攻めてきた親から出て、裏1の8000。

あの苦しいカンチャン待ちからまさかこの最終形になろうとは。

こんなのたまたまだと言われるかもしれないが、実際たまたまなんですよ。

たまたまを結果に結びつけるために、考え続けることが大事なんですよ。

たまたまさえあれば男は生きていけるんですよ。

手役の意識というのは思考を継続するための潤滑油になりうる、ということが伝わったのではないだろうか。


二手先を読む必要はなく、一手先の手役を丁寧に見る。

手役を狙う意識を持つことは、思考を継続する習慣にもつながる。

このことは、麻雀の大局観を養う上でも重要な意味を持っているのではないだろうか



ラベル:天鳳 手役 三色
posted by はぐりん@ at 00:00 | Comment(6) | 手役狙い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月20日

必殺!一通狙い 123455679からは5を切る

一通の狙える複合形はいくつかパターンがあるが、今回は、

一筒二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒九筒

この形について。

ピンフと一通の狙えるいい形で、いわゆる両面カンチャンの発展形だ。


牌効率的に最後まで残りやすい形だが、この形はどのように捌くのがいいのだろうか?


結論から言うと、一通を優先して捌くと好結果に結びつきやすい。

・両面だと自分で2枚使っているので残り6枚待ち、カンチャンの4枚待ちとそこまで差がない

・待ちになる両面の部分が36か47、両面の中で最も出アガリのしづらい部分となる

・無スジ36、47より引っかけ2、8の方が出アガリがしやすい


言うまでもなく打点は一通狙いの方が上につき、それも含めて一通狙いが有利となる。

また、打点がない場合は5を先切りして一通を先に決めてしまうというのも経験上効果が大きい

両面は形的に固執したくなるが、そもそも待ちにする気がなければ安い受け入れを増やすという意味でしかない

それならば一通の形を決めることで、テンパイ時に盲点の待ちを作ることができ、モロヒに比して格段にアガリやすくなる。


また、赤やドラが含まれていて十分に打点がある場合も、場況によってはリーチで攻めることでハネ満級の打点を実現できる

このへんの破壊力をリーチによって引き出すこともこの形からは考慮に値する。

仮に、一通確定のカン2、カン8待ちダマに構えたとしても、基本スジはダマテン警戒が緩くなるため、相手の守備力が高い場合はここが盲点となる

ダマテンは天鳳のような相手の守備力が高い土俵で有効となりやすい。


つまり、この形から一通に取ることはダマ良し、リーチ良し、先切り良し、打点良しと戦略の幅が広がる。

もちろん、両面に取るべき場況も存在するため、一通狙いの優位性を踏まえた上で臨機応変に対応すべしとなる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東4局2本場、6200点持ちダンラス目の南家。

上は三つ巴のトップ争い、私は後方に置いていかれている。

ご覧の一通含みイーシャンテンから、この上ない2sを引き込みテンパイが入る。

7pがドラだが、さてどう受ける?リーチする?





76813.jpg

一通に受けてリーチした。

ポイントは先切りの3pだ。

47pで待ったとしてもツモ專みたいな状況だが、このカン2pはワンチャン拾える可能性がある。

もちろんダマなら拾えそうな2pにつき凹んでなければダマも良さそうだが、ここは一撃に賭けるリーチとした。


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首尾よくこれを引き当て、3000・6000GET。

これが反撃の狼煙となり、なんとこの半荘トップ捲りを成し遂げる

両面に受けてドラをツモったとしても同じハネ満につき、この選択の成否はあまりにも大きい。

それゆえに、判断が正しかったかどうかをしっかりと検証する必要がある。


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山には47pが2枚に対して、2pは3枚あった。

山にいる枚数はたまたまだが、2pが1枚河に見えていること、3pの壁で2pが使いづらいこと、ドラが出る可能性はゼロであることなどを踏まえると、バランスの取れた選択だったように思える。

単純な両面カンチャンと違って、一通という打点がつく分、思い切った選択が取りやすい形だと言えるだろう。



case2
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南2局、38000点持ちトップ目の南家。

ピンズが複雑な形から、テンパイが入ったところ。

勢いピンズのチンイツに行きたい気もするが現状はまごうことなきトップ目。

さて、何を切る?リーチする?





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5p切りダマとした。

これは選択肢が多くてなかなか難しいが、この打点ならチンイツはいらない。

ドラ周辺の2pよりは親の現物の5pか。5pを切っておけば14pツモにも対応できる。

パッと見は9p切りでドラ受けを兼ねた両面だが、この巡目からドラはまず拾えないことを考えると、純粋に6pと8pの比較となる。

8pは山にいそうな上、親にも通りそうなのでかなり拾いやすそうに見える。


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件の1pをツモってきてまたもや選択となった。

さて、何を切る?





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1pツモ切りとした。

4枚見えの4pは下家には急所につき、ケアする意味で1p切りとした。

14p6mは待ちが弱い。カン8p続行。

イーペーコーがつけば出アガリハネ満につき、ここは打4pでも良かったかもしれない。


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これが対面から出て、8000。

対面は何と暗刻からの8pリリースだった。

おそらくは、親に対して14sをケアするという意味合いだろう。

このように、ダマならスジは警戒されずにリリースされるため、上位卓では有効となる。

受けを重視した5p切りだったが、このような形で生きた。

この半荘はトップで終了した。


case3
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東2局、27900点持ち2着目の北家。

イーシャンテンからズバリのペン7sを引き込み、テンパイが入る。

さて、どうしよう?





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1s切りリーチとした。

47sの7sにかなりの感触があるからだ。

序盤に8s切りが二者で、上家は86sのカンチャン落とし、これは7sを持っていない可能性大。

一方の2sは場況は悪くはないが、いかんせん生牌につき固まっている可能性が否めない。

これが場に1枚出ていれば、ポンされていないから固まっていないな、などと考える余地が生まれる。

そう考えてみると、単純に枚数だけが根拠となるわけではないことに気づかされる


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これがビンゴの一発ツモ。

狙いの7sを引き寄せることに成功。


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ええっ?ツモった7sが裏ドラになり3000・6000。

ほれみたことかのドヤ顔炸裂ぅ〜。


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山には47sが3枚に対し、2sも同じく3枚。

2sは固まっておらず十分山にあったが、7sも読み通り残り全山だった。

結果はたまたまだが、7sは固まっている可能性がほぼゼロにつき、これはペイする選択だったように思う

この一撃を生かし、この半荘はトップで終了した。


一通狙いの優位性を認識した上で、場況によっては臨機応変に両面に取る。

場面場面で正解が変わってくる麻雀の面白さが表れているだろう。

上手くいった例を取り上げたが、結果に関わらず都度検証し、反省する姿勢が運を呼び込む、そういうものではないかと私は思っている



ラベル:天鳳 手役 一通
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2021年06月13日

牌効率無視 ホンイツ狙いは大胆に

今回は分岐のあるホンイツについて。


打点の必要じゃない状況で受けの狭いホンイツとの選択を迫られる、わりと悩ましい選択ではないだろうか。

赤入りだとリーチの脅威が大きいため、牌効率に寄せたくなるのが一般的だ。

しかし、ただスピードに寄せればアガりきれる、というほど単純なものでもない。


確かに、ホンイツは有効牌が少なく、河で狙いがバレやすいため出アガリのしづらい役である。

ラス目が一発逆転に賭けて狙ったところで、河に必死さが映りなかなかアガれない。

逆に言うと、上位者が狙うことで、攻め返さざるを得ない下位者から拾える可能性が生まれる。

しかも、ホンイツを狙う必要のない点棒状況であるならなおさら盲点となる。


強者の打ち筋に、序盤からやたら派手なホンイツ模様の河、というのがしばしばある。

点棒があるのにそのような河を見せられると、こちらは少しブルってしまう。

遅くて高い手というのが想定できるが、長引いた際になまじ危険ゾーンがわかっているゆえに切れなくなる牌が生じてくるからだ。

ホンイツは打点的な破壊力があるため、引き気味に構えたところアガリを逃す、というような事態が生じやすい。

このように、河の圧を優位に利用することでホンイツはその価値を増す手役であると言える。

強者は、遠いけれども仕上がれば決定打になる、という構想が非常に上手いイメージがある。


そして、ホンイツの上手い人は、狙う場所・狙う牌姿・そのタイミングが絶妙で、閃きに近い直観のようのものを持っている人が多い

牌効率を習ってしまうと、どうしても目先のアガリに捉われてしまって、思い切った着手がしにくくなる。

スピードが求められる現代麻雀ではなおさらと言える。

しかし、このへんの目先の損得に捉われてしまうと麻雀の本質を見失う可能性があって、ここに中級者と上級者の大きな壁がある。

ホンイツはそういう雀士の幅・器を測るためにうってつけの手役であると私は考えている。


そういえば、ホンイツ好きで定評のある佐々木寿人が鳳凰位を戴冠した

その一報を聞いた時、自分のことのように嬉しい気持ちになり、私は佐々木寿人が好きだったんだなあ、と改めて思った。

鳳凰位の佐々木寿人が好きな手役がホンイツなのだから、ホンイツを制する者は麻雀を制す、である。


それでは、どのような場面でホンイツの分岐が訪れるのだろうか?

実戦例から見ていきたいと思う。



case1
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南2局、29100点持ち2着目の西家。

上3人がダンゴで熾烈なトップ争い。

整った手牌から、9mツモで一歩前進。

ホンイツあり、チャンタあり、もちろん南のポンもありだが、さて何を切る?





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3s切りでホンイツ狙いとした。

アガるだけなら1mだが、1000点でいいというわけでもない。

ホンイツなら仕掛けても打点がつくし、何よりマンズが安くて感触がある。


と思っていたら、次巡にズバリ2mツモで絶好の最終形となった。

さて、リーチする?





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ダマにした。

割と目立つ河の上、拾えそうなマンズにつきダマは普通。

ラス目の親を流す目的があるのも大きい。

南をツモっても25m待ち続行になりそうだ。


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やや長引いたが、トップ目下家から出て8000となった。

恐ろしいことに上家に高めツモ倍満というお化けが入っていた。

4mスライドの余地を残すダマテンに意味はあったと言える。

結果的には、牌効率に従っていても4s一発ツモで実入りには変わらなかったわけだが。

会心のアガリも、この半荘は2着だった。



case2
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東3局、33100点持ちトップ目の南家。

ややバラバラの手から8mをツモったところ。

ここから何を切る?





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4p切りとした。

メンツがないので、浮き牌の字牌を残してメンホンチートイを視野に入れた。

仕上がりは遅いが、仕上がったら高いよ、という手組み。


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この白引きで相当手が引き締まったように見える。

が、あれから引いた牌は7mと白のたった2枚のみである。

これで仕掛けも視野に入るが、チートイツの可能性を残してここでは発切りとした。


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白をポンして、上手くテンパイまで漕ぎつけた。

14mはとてもアガれそうな待ち。


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も、余った5mが親に当たりで2900。

決定打には惜しくも届かなかった。



case3
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東4局、30200点持ちトップ目の親番。

4巡目に西をツモってきたところ。

さて、何を切る?





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2s切りとした。

最も弱いカンチャンを外しつつ、ホンイツの可能性を残した。

浮き牌の9pは何気に重要な牌で、これを安易に切ってしまうとドラツモで右往左往してしまう。

2sから切るのは狙いをボカすため、そして万一の赤5sツモに備えてのこと。

ファン牌トイツに赤1というところで仕掛けて満貫が見える。


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中スルーからのドラ引きで、形が整ってきた。

ここでも一貫してホンイツ狙い継続のマンズ落とし。

やりすぎになるきらいもあるが、ここは牌の伸びを信じて。


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絶好の8pツモでいよいよアガリが見えてきた。

9pを引っ張った甲斐があったやね。


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終盤にテンパイが入った。

さて、何を切る?





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これは一見中が拾えそうに見えるが、引っ張った9pの意味を考えてMAXに受けた。

こういうところで小手先の技に走らず、あくまで牌の流れに沿った選択を心掛けると好結果が出やすい

ターツ落としをしてまで引っ張った9p、これが残った意味を考える。


47376.jpg

しかし、下家のダマにかわされ、1000点。

惜しくも大物手の成就とはならなかった。

上家は役を捨てて苦しいフリテンに受けていることから、十分に警戒されていたことがわかる。

マンズのターツを取っておいても最終形は中と5mのシャンポンになっている可能性が高い。

ということは、47p待ちに優位性があったはずと私は考えるが、残念ながら手牌オープン画像はありませんでした。



case4
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開局の西家。

なかなか面白い配牌をもらって3巡目、1sをツモってきたところ。

さて、何を切る?





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これをツモ切りとした。

さすがにドラスジだし、ホンイツ確定というわけでもなさそうというのがその理由だ。


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ホンイツ含みになるのは想定内。

後はドラにくっつけるのみ。


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ところが、あろうことか1sの方を立て続けに持ってきてしまう。

痛恨、これ以外の言葉が見つからない。


77530.jpg

なんとかテンパイが入るも、アガリきるまでのエネルギーはもはや残っていなかった。

下家にツモられ、500・1000。


77531.jpg

仮にあそこで1sを残していたなら、この中でなんと4000・8000のアガリとなっていた。

些末な効率に捉われ、大魚を逃してしまった典型。

1sを切った瞬間、あっ、と思ったのだがその後悔が何倍にもなって押し寄せてくるとは…。

打てている時は何気なく残せる1sであっても、頭が硬い時はなかなか残せなかったりするものだ。

この半荘がラスであったのも合点がいくだろう。

この1sを残せるかどうかが、麻雀が打てているかどうかの試金石となっていること、これは理解していただけるのではないかと思う。


このように、ホンイツの分岐は頭で考えるというよりも、閃きや直観に頼る部分が大きい。

打てている時はなんとなく実践できるのに、勝ちにこだわると途端に逃してしまう不思議な傾向がある。

これを防ぐコツとしては、頭のアンテナを張り巡らせる、手牌を俯瞰して見る、このあたりにあるだろう。

アガリよりもその先を見る、ホンイツの奥深さを実感できるのではないだろうか。



ラベル:天鳳 染め 手役
posted by はぐりん@ at 00:39 | Comment(0) | 手役狙い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月09日

一通にするの?タンヤオにするの?どっちなの?

今日は実戦でもよく出てくる、一通orタンヤオの選択について。


実戦例の前に、ウォーミングアップとして3問用意したので、解いてみてほしい。

それぞれはぐりん的解答を用意しておいた。

全問正解した人は、今月裏ドラが乗りやすくなるゾ!


問1
三萬四萬一筒二筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒八筒八索八索ツモ二萬ドラ北

東1局西家の7巡目。

何を切ってリーチする?





答え 4p切りリーチ

ドラがない時は一通に取るのがセオリー。

9pは比較的出やすく、満貫になるための得点効率がいいからだ。 


問2
三萬四萬一筒二筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒八筒八索八索ツモ二萬ドラ北

東1局西家の7巡目。北家から先制リーチが入っている。

北家にはピンズは何も通っていない。

さて、何を切ってリーチする?





答え 1p切りリーチ

相手に対する受けも考慮する場合は、タンヤオを優先することでバランスが取れる。

めくり合いにつき、36pが出る確率も若干UPすることで、純粋に枚数重視の期待値が上がるからだ。


問3
三萬五萬一筒二筒三筒四筒四筒五筒六筒七筒八筒八索八索ツモ四萬ドラ四萬

東1局西家の7巡目。他家に動きは入っていない。

さて、何を切ってリーチする?





答え 4p切りリーチ

入り目の感触がとてもいいので、最高形を狙いに行く。

ここでこじんまりとまとめているようではトップは取れない。

麻雀は流れが大事なので、いけると感じたらとことん高目を追っていこう。

もちろん9pツモってのハネ満狙い。



基本的には147pの47p、369pの36pは出にくいぶるいの牌であるため、先制ならば一通に取る選択が間違いということは少ない。

逆に言えば、スジが通っていない状況で端っこを切った場合は一通に当たるリスクがあるということでもある。

現状の受けを重視する場合や、一通高目の残り枚数が相手の手牌含めて1.5枚を切っているようなケースではタンヤオに取る選択が正解になりやすいだろう。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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開局の西家。

1mをツモって一通が見えたところ。

さて、何を切る?





ここで私は南のトイツ落としとした。

4mを先切りする手もあるが、南のトイツ落としの方が間口は広い。

例えば、先に3mをツモった際にタンヤオの可能性が残るなど手牌に融通が利きやすい。


37906.jpg

絶好の6mツモでいよいよ一通が現実的に。

先ほど4mを先切りしている場合は、タンヤオの芽を摘んでしまう。

36mツモでタンヤオになるわけで、こうなってみると意外とバカにならないことがわかるだろう。


37907.jpg

ここで、生牌のドラを持ってきてしまった。

さて、どうしよう?





37908.jpg

一旦絞って、一通に決めた。

6sが3枚見えているため、かなりタンヤオになりづらい。

ドラを絞ることを口実に4mを処理するタイミングか。


37909.jpg

と思ったらこのツモ。

さすがに69sが薄くなり、リーチのみにあまり意味がないことを考えると別段問題はない。

親リーチ宣言牌のドラをここで処理。


37910.jpg

地道に回っていたら、こういう形で追いついた。

このように手を組み替えてタンヤオになるということも少なくないため、機動性のあるタンヤオの芽を摘まないことで終盤に生きてくることがある。


37911.jpg

結果はド高目を一発で捕らえて、裏1の12000となった。

上手くいきすぎ〜〜!


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この時点で9mは山にごっそり。

36mがやや場に顔を見せたことからも、一通固定のタイミングとしては良かったと思われる。

なおかつ、裏ドラが1mというあたりが時代の到来を予感させる。



case2
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南1局1本場、15400点持ちラス目の南家。

好配牌から一通かタンヤオかを選択できるテンパイが入った。

通常であれば4pを切ってリーチしたいところだが、間の悪いことに下家リーチの一発目となっている

これは色々あるが、さて、どうしよう?





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1p切ってリーチとした。

この河だと1pと4pにそこまで放銃率の差はないものの、宣言牌のソバかつ放銃時の打点まで踏まえると4pはまあまあ切りづらく感じた。

また、下家は無防備につき枚数の多い36pが出やすいというのもタンヤオに取るメリットだろう。


58322.jpg

ところが、意外にも対面から一通なら高目となる9pが打ち出されて、2000。

まんまと安目でアガらされてしまった。

めくり合いなら枚数優位でも、他家が安牌に窮するとなるほど端っこは出やすいわけだ。


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牌を開けて悔しがったことに、次巡の私のツモは高目となる6pだった。

まさにアガらされた安目、というやつ。

思惑からはやや外れてしまったが、一通よりタンヤオを優先してもいいシチュエーションではあっただろう

これにてラスのまま次局を迎えることになったが、幸いにもこの半荘は3位だった。



case3
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東1局2本場、連荘中トップ目の親番。

一通の可能性を見つつ手を進めていたが、待望の雀頭候補ができた。

さて、何を切る?





40714.jpg

さすがに一通狙いはやり過ぎで、1pを切るところ。

仮にマンズのリャンカン部分が両面ならば1枚余分に持てる分、一通狙いを継続できる。

このへんがリャンカンの融通の利かなさ、両面の優位性だろう。


40715.jpg

しかし、この手は36pを引けばタンヤオへの変化がある。

受け入れの狭い一通に固執することなく、手牌を内に寄せることは大抵の場合、悪くない。

最終形が愚形にもなりやすい一通はあくまで自然に狙っていくべきものだとわかる。


40716.jpg

テンパイが入って、リーチ。

さて、どちらで待つ?





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ここは普通にモロヒの7mで。

これをサクっとツモって3900オールGET。

手なりのタンヤオは強いという例。



case4
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東2局、23000点持ち2着目の南家。

一通イーシャンテンの難しい形から、持ってきたのはピカピカの赤5。

さて、ここから何を切る?





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黒5p切りとした。

これはかなり意見が割れそうなところ。

9pを切っておけば2mや5pのポンテンにも取れるからだ。

しかし私のようなメンゼン派はそういう仕掛けを一切するつもりがない

なぜなら、1pツモの確定一通が魅力的だからだ。


71141.jpg

想定線の7pツモでテンパイが入る。

58pを切ってしまったことでイーペーコーを逃してるな…うーむ。

9p先切りは1p先引きの時がひどいが、単純に内に寄せていくだけで自然と手役ができていくタンヤオの魅力がここでも垣間見える


71143.jpg

しかし、なぜか下家の3p単騎に捕まり、これが3200と結構高い。

こういう針の穴を通すようなアガリというのは意外とあなどれなく、半荘の趨勢を決めることも少なくない。

なぜなら下家は選択を間違っていないし、自身は確実に止まらない3pを脈絡もなく掴んでいるからだ。


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1pは後先でのツモ。

この局の選択自体に後悔はないものの、もたげた微かな不安は的中し、この半荘はなすすべもなくラスだった。

一通はやや複雑な牌理となることも多く、牌譜で正着を振り返ってみるのも一興だろう。


このように、一通はあくまで自然に狙いつつ、タンヤオとの使い分けを的確にできるようになれば、麻雀の幅は確実に広がるはずだ。



ラベル:天鳳 一通 手役
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2021年04月18日

珍しい手役

さて、今日は天鳳実戦時に出現した珍しい手役について紹介したい。


多くの人は、出現率の低い手役(難易度の高い手役)に興奮を覚えるのではないだろうか?


大三元をアガられても何とも思わないが、絶滅危惧種の純チャンをメンゼンでアガられるとおっ、と思う

リャンペーコーはリアル実戦で最後に見たのはいつのことか記憶にないが、その価値は3ハンに過ぎない。

チャンカンが出ると珍しさのあまりみんなが笑みを浮かべる。

難易度の割に実入りが少ない手役というのは何かと話のタネになる。


それから、個々人の好きな手役・牌姿によってもその傾向は変わってくるかもしれない。

例えば私の好きな手役にチートイツがあるが、


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こういう筋張ったタンヤオチートイツ妙な恍惚感を覚えてしまう。

なぜだか理由はわからないけれど、不思議と心に訴えかける牌姿というのは誰しもあるのではないだろうか?


視覚にどのように訴えてくるかということも含めて、アガリ形の興奮度は変わってくるのだろう。

言われてみれば、麻雀は赤・白・緑と色彩も豊かでなるほどこれが飽きさせない一つの理由なのかもしれない。

例えば将棋であれば、エクスタシーを感じる「囲い」があったとしても、それが色で左右されるということはない(成りの赤みで少しはあるかな?)。


色彩で視覚的にも楽しめる麻雀は、アーティスティックな要素があって、芸術としての価値も高いのかなとふと思った。

五感で楽しめるからこそ、脳が活性化し、ボケ防止にも役立ちそうなので、国家で推進していくべきではないだろうか。

最近モノ忘れが激しい私も、あらためて取り組んでいかなければと強く思うのだった。


・・・。

あれ、何の話をしていたんだっけ??


そうそう、天鳳であった面白い手役だった。

それでは、じっくりご賞味いただこう。



case1
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南2局、40000点持ちトップ目の北家。

ドラ4枚使いのイーシャンテンから難しい5mを持ってきた。

ラス目対面のリーチが入っているので、現物の7pを切って回る。

三麻を打ち慣れている者なら誰しも、4枚チートイテンパイだぜ、と思うところ。


tenhou.15072.jpg

4pをツモってテンパイ。6m3pの変則待ち。

四暗刻のイーシャンテンでもあるが、サクッとアガれた方がありがたい。


4枚チートイありなら上家の8pを捕らえてた。ちなみに上家は初代AI爆打の爆ちゃん。


tenhou.15073.jpg

結果、14sを押した爆ちゃんが上手にかわして2000。

むむう、なかなかやるではないか。

ドラ4枚絡んだ珍しい形。



case2
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南1局、20000点持ち3着目の南家。

ラス目の親が唐突にメンゼンからの大ミンカンをかます!

こりゃあ大変だ、こりゃあ大変だ。


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その結果、持ってきたのは絶好の9s。

さて、どうしよう?





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中を切ってリーチした。

これははぐりんシステム的にリーチする二つの理由がある。

・大ミンカンを咎めるリーチ

・上家のポン(カン)で入ったテンパイ即リーチ

これが同時に起こったとなれば、即リーチしない理由がない。

中が2枚切れなら中切りがやや優位か。


これ、なんと高目が純チャンリャンペーコーだ。

私自身見たことも聞いたこともない初めての手役となる。


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このリーチによって何が起こったかというと、まずホンイツテンパイの対面の手に流れた4pが止まった

これは何と親の7700の当たり牌で、リーチがなければ間違いなく対面は放銃していただろう。

遡って、中の地獄待ちリーチを敢行していたら、7pで私が放銃していたことになる。

そもそも親の大ミンカンは当然ノーテンからだと読めるため、親はリンシャンから有効牌(この場合6s)をツモってテンパイしたことになる。

親にテンパイが入っていること自体がそれほどなく、7pで放銃の可能性があったとなれば逆に大ミンカンがファインプレーということになり、紙一重だったことがわかる


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親は一歩も引かずにめくり合いとなったが、結果流局となった。

役満級難易度のこの手牌は残念ながら幻となった。

よく見たらこれも4枚チートイやん!

この話にはまだ続きがある。


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この局面、親は8pではなく5pツモ切りとした。

3pはワンチャンスとはいえ、二筋にまたがる5pである。

確かにピンズの上は場に高いが、これをしれっと選べるのはかなりの腕前だ。

この究極の二択を制した上家は最終的にラス回避に成功、逆に割を食った私がラス終了となった。


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山には8pが2枚あったが、大ミンカンで1枚が殺されるというミラクルが相俟っていた。

確かにダマで高目ハネ満あるのでダマも考えたくなるが、リーチという選択自体は間違いではなかったと思う。

しかし、10年に1度のこの手牌を成就させられなかった悔しさがじわじわと蘇る。

手役のみならず局面自体が非常にドラマチックだった。



case3
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南3局、36700点持ちトップ目の西家。

2着目の親とは僅差となっている。

こちらの配牌は発暗刻の好配牌で、親を流すだけなら難しくなさそうだが…

さて、何を切る?





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当然ホンイツに向かう。

ここは決定打でトップを確定させたいところ。

6s手出しからだと匂いが出るので、7sツモ切りでカモフラージュした。


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8巡目にして、このテンパイが入る。

美しい牌の並び。

何より、ドラの白が直前に1枚切られているのがこの上ない好材料だ。


60471.jpg

あっさりツモりよったで…

天にも昇る心地や…


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かくかくしかじかで倍満ざんす!

メンホンチャンタにイーペーコーまで絡んだ、手役の宝石箱や〜。



case4
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南1局、ラス目の対面がおもむろにロン。

放銃したのはトップ目だが…これは大丈夫か?


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ふぁっ!?


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チンイツに純チャンががが!!!

これはレア中のレア。

1pと9pいずれも最低3枚からは必要で、ある意味チューレン並みに難しい手役ではなかろうか?


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参考までに、対面の配牌はこう。


72538.jpg

このチーが本局の焦点。

親のアガリ牌8pを食い取って逆に放銃に斬って取った悪魔のチーだ。

なかなかこの9pをチーする発想にはならないが、このぐらいのことをしなければ成立しえない手であることもまた事実だろう。

こちらまで嬉しくなってしまうような天晴れな仕掛けだった。

これをアガった対面は3着終了、トップ目が転がり落ちたタナボタで私はトップだった。


ちなみにこれを放銃したのは沖ヒカル(本物)さんだ。

沖さんは当時麻雀の方に比重をシフトしていた模様だったが、最近パチスロ動画のバズり方が半端なく、軸足を戻したようだ。

私もyoutubeの動画を拝見しているが、沖さんの奔放っぷりがめちゃくちゃ面白い。

沖さん、ブログのネタをありがとうございます。



ラベル:天鳳 手役 レア
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