2020年04月19日

先切り引っかけの戦略【part2】

引き続き、今回も先切り引っかけについて。


四の五の言わずに大量の実戦例から、先切りが決まりやすい状況、そして先切りを警戒すべき状況について感覚的に理解していただきたい。

みなさんもご存知の通り、効率を重視すればするほど、宣言牌における関連度が上がって、引っかけの待ちは出て来づらい。

効率を損なっても先切りする状況にはどんなケースがあるのかそのへんを今回は味わっていただきたいと思う。

また、仕掛けにおいても先切りが有効となる場面は多々ある。

絞りのきつい相手から引き出す有効な手順というのは確かに存在するので、そのへんも少々掲載した。


それではどうぞ。



case1
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東2局の親番。

ここから何を切るか?





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極めて普遍的な先切りの牌姿がこれだ。

通常ピンフの場合は両面ターツ先固定が一般的だが、ピンフがつかない場合はリャンカンの部分を先固定することも多い。

この場合は、ファン牌がトイツにつき、リャンカンの先固定は必然と言える。

場況的にもソーズの上が安く、8sは絶好に見える。

この場合、発ポンのテンパイに取った際も8sは比較的狙い目になるだろう。


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両面が先に埋まってもこの最終形ならリーチと行きやすい。

8sが1枚出ているのもちょうどいい感じ。

打点があれだが、9m暗刻からテンパネ確定というのもポジティブな要素。


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一発で出て、裏1の9600となった。

ただのリーチのみが9600に化けたのは場況の大きな後押しがあったと言える。

対面の手のように牌姿によっては粘り方を考えるため、場に安い先切りは効果的だと言える。

一つ前の手出しが5sであること、この点は引っかけに多くみられるため、注意すべきところだ。



case2
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オーラス1本場、2着目の親番。

トップ目の対面とは17400点差。

一通出来合いの大チャンス手から1sツモ。さて、何を切るか?





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通常はカン2s先固定するだろう。

69mが薄いのが難だが、ドラを嫌っていくわけにもいかないので。


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絶好のドラツモでテンパイとなったが、さてリーチする?





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リーチとした。

リーチだとどこから出てもトップ終了。

ツモ直でトップ捲りにつきダマもあるが、上家から出た時に見逃さなければならない。

この場合はポツン5sにつき2sの出はあまり期待できそうにないが、時間を稼いでツモ狙いというのもありか。


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ラス目からなんと一発で出てきたが、ダブロンの声は直対のトップ目から。

18000と1300だが、上家が飛びで終了。

んで、どうなった?


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わずかに及ばず、2着終了となった。

上家は破れかぶれというわけではなく、全力でチートイツを狙った結果ということだろう。

これだけ狙い通りに決まってもトップを取れないというところに麻雀の厳しさが垣間見える。



case3
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東4局、2着目の南家。

ここから何を切るか?





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789三色狙いで、5s先切りとした。

効率的には赤5p切りが普通で、赤1あるのでカン6sツモでも十分。

ただし、先にピンズが埋まった場合にはっきり出にくいカン8sとなる。

赤切りのあとに5s切りとは何ぞや?となるからだ。

このように、赤を先切りした後は引っかけも警戒度が高くなるのでその切り順には注意が必要となる。


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お帰りの5sもツモ切ったところ、5pが重なった。これはでかい。

赤578pの形はダイレクト6pツモのみならず、重なりや4pツモでも赤が使い切れるので意外と引っ張る価値はある。


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安目ツモとなったが、これだとリーチに行きやすい。

高目ツモでもこの河ならリーチかな。


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対面から出て5200となった。

対面は私に対しては8mの方が安全だが、下家の7m手出しを見て8mが切れなくなった結果の8s切りだろう。

このように、他家の手牌進行によっても出やすさは変わってくるが、場に安い色ほど先引っかけの効果は大きいと言えるだろう。



case4
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東3局、ラス目の北家。

ここから何を切るか?





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親の3s切りの後、対面と上家の手出しが入ったので3sを警戒する意図で止めた。

さすがにソーズが高すぎて手拍子で打ったらロンと言われるかもしれない。

特に安全牌の東が出てきた上家。


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上家の8sポンが入った結果、テンパイとなる7sが流れてきたのでリーチとした。

温存した3sが間に合ってしまうと最悪だったが、無事通過。


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親から一発で出て5200となった。

さすがにこのぐらいピンズが安いと終盤とはいえ先切りの効果は高い。

逆に5pが宣言牌だと2pは止められる可能性があったのではないだろうか。


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親の手を見ると安全牌気味に2pが取っておかれていた。

かつ、2pは山に2枚とアガリ目も十分。

3pの切り時がポイントで、このへんの切り順も引っかけを有効にするポイントとして着目したい。

いかに安全そうに見せるか、打ち手はこれを常に考えているので、終盤のリーチは安全そうな牌にも注意が必要と言える。



case5
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東3局、2着目の親番。

ここから何を切るか?





63222.jpg

5p先切りとした。

仕掛け時にチャンタが見えるが、7pを切ってある河につき、8pに細工を施した。


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発をポンして、ここから5sを連打。

この瞬間の効率は若干劣っているが、打点という見返りがある。


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この8pがケアされにくいのだ。

トップ目の上家につき、有効牌は絞られる可能性が高いが、狙い通りの展開となった。

仮に現物の5pを切ってきてもこの場合はチーテンに取れる。


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すかさずドラをツモって、2000オール。

してやったりのアガリとなった。

仕掛けを考慮した場合も、前もって絞られにくい河作りをする工夫も重要となってくる。



case6
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オーラス、トップと2900点差の2着目親番。

発をポンしたところだが、ここから何を切るか?





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5m先切りとした。

ソーズの横伸びを見つつ、2s切りという手もある。

ここで5mを切ってしまうとカン2mと心中する手となってしまうが、カン4m自体に魅力はないので伸びを見なければこの先固定は普通だろう。

1mを下家が切っているのを考慮している。

場に1mが見えていればいるほど、この先切りは効果的となる。


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4sがポンできて、狙い通りにカン2m待ちとなった。

1mが既に3枚場に見えており、2mは絶好となっている。


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上家から出て、2900のアガリとなった。

脇からだと同点でもう1局。できれば自力でツモりたかったところ。

結果、この半荘は2位で終わった。


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1m切りでトップ捲り確定だが、アガリやすさが違う。ということで赤はツモ切った。

実際、2mは山に3枚に対し、4mは山に1枚。

4m自体も割と盲点になるが、使いやすさという点では格段に差がある。

私はこの場況ならカン2m続行が有利と見たが、1局で決める選択も有力だと思われる。



case7
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東4局、微差ラス目の南家。

濃い河のトップ目親リーチを受けて、早くも手詰まりになってしまった。

ここからひとまず中のトイツ落とし。


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終盤に突入して、完全手詰まり。

さて、ここから何を切るか?





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7sを切るとこれが当たりで、痛恨の7700放銃。

トイツ場なのでいかにも白は切りづらく、2巡凌げる方を選んだつもりだった。

5m先切りの6m後出しはチートイツにしては手順が不自然。

56mターツ落としは結構な謎で、メンツ手なら愚形には刺さりにくいようにも見えたが…


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上家は縦横混合。ここから5mをツモ切りする。


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完全にツモは縦で、ここから4s切りでソーズのリャンカンを決める。


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最後にマンズを引き戻して、カン7s待ちが出来上がったと。

ややイレギュラーな手順につき、待ちが読みづらかった。

ここでの手出しが5mなら7mや白は切りやすかった。

一つ前の手出しが4sであることがやはりポイントとなっているし、ソーズの上が割合安いことも引き出す要因となっている

総合的には1枚切れの白から切った方が良かっただろう。



case8
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南1局、微差ラス目の西家。

場風の南がトイツのところ、嬉しい赤ドラツモで一気に打点アップ。

さて、何を切る?





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ドラ切りとした。

打点は下がるが、ドラ表示牌の受けを嫌ってアガリやすく。

予想外にこのドラにポンが入る。


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先に両面が埋まって、狙い通りに即リーチとした。

さすがにドラ切りからのスジ待ちは盲点になりやすい。

逆に言うとドラのスジで放銃した場合は、打点がついてくるケースが多い、ということである。


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これをツモって、裏1の2000・4000。

狙い通りに決まってホクホクとなった。


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この時点で、山に4pは1枚に対し、2pは2枚。

使いどころの4p期待はやはり厳しいことがわかる。

4pは山に少ないばかりか待ちになっても出て来づらいので、二重苦となってしまう。

アガリづらい高打点より、アガリやすい中堅手を目指すべきだろう。



case9
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オーラス、3着目の西家。

ラス目とは3100点差とノーテンが許されない。

も、親が安泰のトップ目につき、腕が問われる局面。


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ラス目の上家からリーチが入る。

これで流局OKとはいえ、安牌が少ねえ…


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一発目、何を切るか?





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スジの2sを切るとロンの声。

えっ!?効率を犠牲に出来ないラス目が手出し発の2sロン?シャンポンに打ったか?


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上家はカン2s待ち。一発は5200でラスが入れ替わった。


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つまりこう。

上家はホンイツ移行を目論んでのテンパイ取らずから、3sに1sがくっついたというお話。

先切りの5sが盲点になっていて、2sは出やすいが、点差的に脇からだと裏期待になってしまう。

私の2s切りはぬるかった、というわけだ。


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ちなみに、オリていても上家一発ツモで捲られる。牌山を見てホッとした。

3900を作るのは案外難しいので、直撃だけは避ける、というのは重要だろう。

とはいえ、この巡目からはオリ切るのも難しいので、この手ならある程度手を組む、というのが私のバランス感覚だ。



case10
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何を切るか?





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赤切りとした。

国士とホンイツに見せた純チャンだぜ。ワイルドだろぉ〜?


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4pをミスったが、気にならない。


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よしゃ、できた。

芸術作品という名のリーチ、いっきまーす。


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しかし、親に追っかけられてしまう。

こうなると、この作品にも台無し感が漂う…


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案の定ツモられ、1300オール。

こういう河で高い手の場合、大抵待ちは少ないので、追っかけリーチには弱い。

ちなみに、カン4p受けを残しておけば7pで先にツモアガリ。効率は重要だったの巻。

まあでも、たまにはこんな風に手作りを楽しんでもいいんじゃない?



case11
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同半荘、東3局の西家。

配牌から何を切るか?





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9p合わせ打ちとした。

タンヤオへの渡りも見つつ。

縦固定よりは効率は犠牲にならないだろう。


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手順でテンパイなら、ドラ切ってリーチだ。

このケースは直接の先切り引っかけとは異なるが、序盤の先切りの工夫により、河の変化によって出アガリが格段にしやすくなる。


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この4pだ。

これを後から持ってくることで極めてペン7pが盲点となる。


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最後にテンパイの入った親から出て、5200となった。

このように、序盤の切り順の工夫によって、先切り引っかけや後引っかけ時にアガリ牌を引き出しやすくなる。

効率を損なわずにできれば効果は絶大だろう。



※諸事情によりコメント欄を一時閉鎖しています。ご了承ください。



ラベル:引掛 戦略 天鳳
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2020年04月12日

先切り引っかけの戦略【part1】

引き続き今回も引っかけについて。

前回は引っかけが決まりやすい河についていくつか見てきた。

リャンカン形が残っている場合は、いずれにせよいつかは形を決めなければならない。

しかし、それが宣言牌となってしまうと今のご時世では警戒されて止められてしまう。


なので、できるだけ自然な形で先に布石を打っておき、リーチ後に出やすくなるように工夫をしたい。

本記事ではこれを、「先切り引っかけの戦略」と命名した。


場況とタイミング次第では、極めて効果的な先切りの布石となることが実戦例からも散見される。

時には効率を犠牲にしても、先切りしておくことで出アガリ率がUPするというような状況も確実にある。

どういう状況で決まりやすいのか、逆にどういう状況だと決まりにくいのかを、本記事から感覚的に理解していただきたい。

全体像をインプットしておくだけで、出アガリしやすい状況のイメージが掴みやすくなるはずだ。


また、失敗例から相手リーチに対して、警戒すべき先切りはどのようなものかを学ぶことができる。

例えば、リャンカンの先決めはリャンシャンテン→イーシャンテン時に行うことが多く、テンパイ前の手出し牌が引っかけに絡んでいることが多い。

なので、テンパイ前の手出しを注視しておくことで、先切り引っかけを警戒することが可能となる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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先切りすべき典型の牌姿がこれだ。

リャンカン+愚形ターツ含みのリャンシャンテンで、現在イーシャンテンになったところ。

ここから何を切るか?





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ドラが場に2枚見えたので、5m先切りとした。

場況からマンズの上が安く、8mがドラ表示牌とはいえ、狙い目になりそう。

他家が攻め返してきても、8mは手牌で使いづらいので、それも強みとなる。


tenhou.14478.jpg

雀頭を手広く受けて、狙い通りにカン8mで即リーチとした。

6pが食われていない方が、河の印象としてはいいかもしれない。


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しかし、下家の仕掛けにかわされ、1000点の放銃となった。

8mは上家が配牌からトイツで持っていたというのはやや意外だった。

これがリャンカン先決め基本形だが、ドラに絡んだカンチャンはどんなに先切りしても警戒の対象となるため、劇的にアガリ率が上がるということはない。

モロ引っかけよりマシ、という程度。



case2
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東4局2本場の親番。

ドラドラのチャンス手だが、ここから何を切るか?





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4p切りとした。

もちろん7p待ちの布石だが、下家の89p切りもあり、1pを切るよりはリーチ後に7pを引き出しやすいだろう。

ドラドラなので出アガリ重視で先切り引っかけとしたが、この4p切りにはデメリットもある(後述)。


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狙い通りにペン7p待ちとなり、即リーチを敢行。

ピンズの上もほどほどに安くなっている。


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場に3枚目の9pを持ってきて、これはよし。

リーチ前に切っておけばなおよし。


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しかし、対面にかわされ下家が2000の放銃。

引っかけの布石の4p切りだが、7pが出やすくなるというメリットがある一方、以下のデメリットがある。

@下家がダマの47p

4p切ったことで、自分自身の河が弱くなり、他家の有効牌である4pが場に出やすくなる。
布石を打ったはずの4pが他家のアガリに逆用されている。

A7p→4pのスライドが可能

他家が47pのいずれかを選択する際、河に1pしか出ていなかったなら、7pを切って放銃してくるかもしれない。
4pが出ているゆえに、7pと4pをスライドする選択肢が生まれる。


このように、中級者までならわりと放銃してくれるかもしれないが、上級者との対戦では引っかけの布石が逆効果となることもある。

河の情報が少ない方が相手としてはやりづらい可能性がある。



case3
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東2局、トップ目の北家。

2着目のリーチ一発目だが、何を切るか?





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まっすぐにドラを切ると、これが当たりで7700。

これはやっちまった!

69sの景色が良く、発ポンでかわしにいこうと思っていた。

通常は発のトイツ落としで回るところか。


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下家はまずここから3s切り。

リャンカン&リャンカンの愚形コンボ。


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両面が先に埋まって、ここでドラ受け固定するのはある意味必然。


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カン4mがきれいに埋まっての最終形。

3s手出しでボケてはいるが、前回手出しが5s切りというのは警戒の対象とすべき。

このように、リャンカン形の性質上、テンパイ付近の手出し牌が、引っかけに絡んでいることが多い。



case4
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東3局、ラス目の親番。

トップ目の対面リーチ一発目、さて何を切る?





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イーシャンテンにつき粘ろうと2mを切るもこれがアウト。


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一発ドラドラに裏裏で限界突破いくぜHIPHOP。

もうやめて!私のライフはゼロよ!


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雀頭なし+リャンカン形のパターン。

カンチャン部分の縦重なりでもいいので、場況的にいいカンチャンに先固定されやすい。

この場合の5mはツモ切りにつき、キズになっていない。ノータイムだとなお良し。


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ダマ十分なのにリーチするというのはそれだけカン2mの場況がいいということ。

1mが3切れになっていて、5m先切りが効いている。

ちなみに私が打たなくても、2巡後に対面ツモで倍満親っ被りだった。

点棒がない親番につきある程度は仕方ないが、トップ目がリーチと来るからには「それなりの何か」があると思わなければならない。



case5
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東4局、トップ目の南家。

ラス目の親リーチが入っている。

チートイツテンパイから4p暗刻に。さて、どうしよう?





44855.jpg

7mぐらいは押すだろう。

ペン7mに刺さるかもしれないが、47mはまずない。

役ありテンパイなら取る価値ありと判断した。


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8sツモってどうするか?





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嫌々押すもこれが当たり。裏ドラ表示牌にも8sでまさかの12000となった。

9s3切れにつき、ギリギリのライン。


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6s2枚出たタイミングでの、カン8s先固定。69mフリテン受けも厭わず。

このように、リャンカン形は場に現れた枚数次第で固定されることも多いため、場況の変化を具に観察することで危機回避力がUPする。




case6
46420.jpg

東4局、微差ラス目の親番。

ここから何を切るか?





46421.jpg

枚数的にはギャンブルだが、打点重視のイーペーコー形先固定とした。

ドラが1枚もないので、イーペーコーの1ハンは重要。


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終盤にやっとテンパイ。

さて、どうするか?





46423.jpg

ええい、ダメ元でリーチだあ!


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まさかの一発で出た。7700。

上家はテンパイから。

7pと8pの選択だが、さすがに5p手出しから距離があるため、ペン7pの可能性の方が濃いと読んだのだろう。

このように、先決めは手出しから巡目が経過すればするほど、効果的となる。



case7
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何を切るか?





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8sが2枚出たタイミングにつき、カン6s固定が自然。

ここでも場に出た枚数でリャンカン固定が見られる。3s先切りしてるしね。


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3p暗刻になって即リーチ。

本来この形は57sの重なりを待ってツモり三暗刻形まで待ちたいところ。牌形がいかにもコーツ場っぽい。

ただ、中ワンスルーしてるしドラ1あるし即リーでも十分か。


47621.jpg

親の追っかけに掴まり、3900の放銃となった。

先切りの布石を打っても追っかけられた瞬間に徒労と化す。

分の悪いただの捲り合いになってしまうので、先切りはあくまで奇襲で、正攻法は枚数重視のツモ狙いにあると知るべし。


47622.jpg

カン6sは山4。

これだけいれば両面待ちにも引けを取らない。

赤入りだとカン4カン6は警戒の対象になりやすいが、3赤579からなら先に9が払われやすいため、3を先に切ってるケースでは案外カン6は残りにくい。

このへんも深く読んでいくと案外奥が深い。赤が自分から見えているかどうかでも変わってくるし。



case8
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上家リーチに対して、何を切るか?





61327.jpg

中スジの5sを切ると、これが当たりで7700。

最終手出しが字牌の西でまさか先決めしてるとは思わなんだ。


61328.jpg

上家の2sツモ切りはここから。

456の三色(!)と効率の両天秤。

手役が絡むと先切り引っかけはかなり効果的だ。なぜなら他家からはその意図が不明瞭になりやすいから。

このケースでは、強さ不明のカン5sにわざわざ固定しないでしょ、など。


61329.jpg

ズバリカン5pが埋まって狙い通りの三色に。

西は安全牌気味でもっていたかと思いきや、まさかの暗刻から(!)

456三色という手役絡みと、字牌暗刻からの1枚外しというレアケースに継ぐレアケース。

こちらの手もまだ死んでいないため、こういう放銃は仕方ないと思える。


逆に言うと、状況によっては引っかけの先決めが極めて効果的となる場面もある、ということである。

次回も同様に実戦例をお届けする。



ラベル:引掛 天鳳 戦略
posted by はぐりん@ at 23:55 | Comment(6) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月05日

出アガリのしやすい引っかけリーチの河

今回は引っかけリーチについて。

昨今では、守備の技術が飛躍的に進歩し、単純なモロ引っかけリーチについては出アガリがかなり期待しにくい状況となっている。

牌効率に沿って打つと、リャンカン形が最終段階まで埋まらないケースというのはよくあるからだ。

そこで、最終手出しのリーチ宣言牌のまたぎだけでなくスジ牌まで周辺を広くケアするのは現代麻雀の常識となっている。


一昔前は、引っかけリーチで相手を嵌めることは卑怯者の代名詞のように叫ばれることもあったが、
今ではあまりにも警戒されすぎていて、そこまで止めなくてもいいじゃん、と守備側が卑怯者のレッテルを貼られているまであるとかないとか。


時代の変遷がそうさせたというより、技術論の進歩によって必然的にそうなったというのが現状だろう。

今は亡き東風荘時代に、私の引っかけリーチに対して暗刻落としで放銃した人が、チャット欄でずるい!卑怯だ!と本気で抗議してきたのを覚えている。

戦場で奇襲をうけてズルいも卑怯もないわけだが、礼節や流儀というものが今よりももてはやされていた昭和という時代、麻雀にも強烈な主義主張があったとも言える。

理不尽さもあるけれど、個性があって麻雀に熱があった時代。

令和の今はすべてがルール内と極めて淡白に、淡々と、感情を殺してマナー良く麻雀が打たれている。

それはそれで自由の謳歌だが、AIに感情がないように、麻雀に熱がないとも感じる。

みなさんはどの時代の麻雀に愛着を覚えるだろうか?



さて、今回は引っかかりやすい引っかけリーチの河についていくつか例を挙げたい。

それを受けて、次回は出アガリのしやすい河をどのように作るのか、について考察していきたい。

それではどうぞ。



case1
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東2局、トップ目の親番。

ここで、赤5pを使い切るべく1p切りとした。

ドラが7pにつき、上への伸びも見た着手。


77750.jpg

3s引いてソーズが変化した直後、1pを引き戻した。

こうなると123の三色が現実的となるため、手順で2s切りとした。


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上家からリーチが入るも、ズバリのカン6sが埋まる。

これなら当然…


77752.jpg

赤切りリーチだ。

赤を切っても打点十分。


77753.jpg

2件に対応した対面から出て、7700。

ドラが7pにつき、2pよりも8pの方がケアされているのが面白い。


77754.jpg

ここでの1p切りが強く効いている。

ここでは123の三色は想定していなかったため、イレギュラー気味の1pだったが、それゆえに大きな布石となった。



case2
77791.jpg

東1局4本場、3200点持ちラス目の北家。

ここから9p切りはごく自然だろう。


77792.jpg

絞っていた東を合わせるついでに、牌効率上7pを手の内に置いておく。


77793.jpg

7pに9pがくっついて、カン8p待ち先制リーチを入れることに。


77794.jpg

5pを後から持ってきて、それによって8pが出る。1300。

単純な後ひっかけでも出るかどうかは微妙なところで、2巡目に切った9pがとにかく効いている。

序盤に引っかけ関連牌が出ていると、宣言牌引っかけでも後スジでも、通常より格段にケアが薄れる。

case1、case2ともに意図せずにそういう状態になっていて、意図がないからこそ引っかかりやすいということは言えるだろう。



case3
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東3局2本場、21400点持ち3着目の親番。

トップ目の上家からリーチが入っているが、ここから何を切るか?





77815.jpg

8pに手をかけるとこれがまさかのアウト!裏1で8000。

第二打9pなのに、カン8pで789の三色完成となった。

こちらはドラ3mのカンチャン引きがあったため、なんとかして攻め返したいという意図により。

ピンズのサンカン形は重いので、リャンカン形にほぐそうと思い立ったが、裏目となった。

マンズの無スジも切りづらいのであれば、ひとまず現物の6sあたりを切っておくのが穏やかだった。


77816.jpg

上家はここからの9p切り。

牌効率的にリャンカン固定は普通だが、この後9sを引いて見事構想通りの三色に。

三色はおまけに過ぎないが、早い巡目の内に引っかけの構成要素となる端牌をしれっと切っておくだけで、モロヒだとしても効果は絶大だと分かるだろう。


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後のツモを覗いてみたが、たいして有効牌を引いていない。

どうやら、ここは69s切りでお茶を濁すのが正解だったようだ。

ピンズを払うにしても2pよりも8pの方が切りやすく感じる。

それぐらい2巡目の9p切りが巧妙だったということ。



case4
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開局の北家。

絶好の赤5pをツモっが、さてどうしよう?





tenhou.16821.jpg

ここは即リーチが効果的。

片割れの2mも待ちとして悪くない。


tenhou.16822.jpg

下家から一発で出て、8000となった。

自分の河が強く、捨て牌の情報があまりない場合は、端牌にかかる引っかけリーチはかなり有効。

安全牌に窮した場合は、自然に選ばれやすいからだ。

チートイツでも同様に河が強い場合は効果絶大だが、逆に中張牌がたくさん出ている河のチートイツだと止められやすくなるため、注意が必要だ。



case5
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南2局、38800点持ちトップ目の親番。

ラス目の下家からリーチが入って一発目、ここから何を切るか?





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1m3枚切れにつき、3mポンなど攻め返すならこうだろうと2mを切るとこれにロンの声。

しまった!シャンポンか?





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これがなんと単騎で、一発は5200の放銃。

カン2mの可能性も残っていたため、トップ目なら丁寧に対応するべきだった。

いわゆる、魔が差したというやつ。


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下家は雀頭なしからメンツが先埋まりのパターン。

5m先切りにつき、どの両面が残っても相当にケアされそうだが、単騎ならば1m3枚場に出ているのを逆用できる。

場況と切り出しのコンボによっては、このように引っかけの効果が高くなる状況を自ら作ることができる。


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ちなみに、先のツモはこうなっていた。

私がアガリに向かう順としては間違っていない。8sツモ即リーチで5800のアガリがある。

やや軽率な放銃だったが、この半荘幸いにもトップで終了した。


次回は、先切り引っかけについて考察していきたい。



ラベル:引掛 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:25 | Comment(15) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月29日

フリーフォールの過程

さて、前回記事では特上落ちの危機についてお伝えした。

今回はそれに至る過程について実戦例から見ていきたいと思う。


私が経験してきた中で、絶不調というのはこれまで何回かあったが、
本気の超絶不調時というのは、放銃率うんぬんよりまったくアガれない、アガリ率が激低となる印象が強い。


好調時もしくは通常時は、仮にリーチ負けなどで放銃しても1回ぐらいは失点挽回のチャンスが来るものだ。

そのチャンスをものにして失点を帳消しにするから、一方的に負ける展開にはならない、これが普通だ。

しかし、絶不調時はそのチャンスを生かせるどころか、とどめを刺されるなんてことも少なくない。

配牌が悪くて、先制リーチすらなかなか入れられないのに、たまに手が入って勝負にいくと放銃する。

これを繰り返しているうちに、気持ちが萎えてまったく勝てる気がしなくなってくる。


七段でポイントを減らす過程においては、そもそも先制リーチすらまともに入らない、ということが続いた。

ラスを引く過程においては、例えば、あそこで早目に形式テンパイを入れていれば、よもやラスにはならなかったかも、などと振り返ってミスを確認することもある。

ただし、限りなく100点満点の打ち方でなければラスを回避できない、麻雀というのはそういう性質のものではなく、95点ぐらいの打ち筋でもきちんと続けていれば極めてラスを防ぎやすくなるはずである。

些細なミスだと思っている部分は、好調時には気にならない、ほんの取るに足らない部分にすぎない。

しかし、その細かい部分を検証するしかないほど、自身の手が細っている、勝つチャンスがそれだけ少ないということを表しているわけだ。

天鳳の鳳凰卓のような上位のレベルが極めて高いところでは、その5%が勝敗を大きく分けるかもしれない。これは確かにそう思う。

しかし、あまりに高い次元でのミスに捉われすぎると、逆に大局的な視点、本当に重要な部分をおろそかにしてしまうということにもなりかねない。

不調時に重要なのは、自分のフォームを崩さないように、メンタル管理を怠らないことだと私は思う。

木を見て森を見ず、にならないように、森のぬかるみにはまらないように、自分自身気をつけて取り組んでいきたいと思う。


それでは、不調の実戦例、どうぞ。



case1
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不調から間をおいて、久々の実戦。

メンタルもやや回復したし、今日はがんばろうという日の初戦。

自身の最初の親番で、対面が発をポン。


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立て続けに白もポン。

ちょ、ちょっと待って…


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そしてツモの声。

役満までは半信半疑だったが…


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ジャーンと開けられたのは、大三元。

久々実戦の最初の親番で、役満の親っ被りってマジなのこれ?

お前の不調はまだまだこれからさ、悪魔がそう囁いた気がした。


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こんな配牌でも役満になるんだから、ツモと鳴けるタイミングが大事。



case2
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東2の親番。

絶好の入り目、絶好の待ち。北家の仕掛けで入ったこの最終形。

え?これリーチしない人いる?


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下家から追っかけが入る。


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3m掴んだ瞬間気が遠くなったが、案の定ロンの声。

裏ドラが5mで8000。

史上最大の加点チャンスを大量失点で潰してしまう、この体たらく。

何をツモっても6000オールで大体勝負ありなのに…。地味に裏1も痛い。

不調時だったけどさすがにこれはアガれるだろう、と思っていたさ。


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リーチ時山5は十分だが、想像よりもやや少ないか。

下家はドラが浮いてるこの形から、7pを完全に吸収しての追っかけ。

巡り合わせもあるが、これは下家の打ち回しが見事だったと言えるだろう。



case3
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自身ラス目で迎えた南1局の西家。

上家が3フーロ目にドラポン。

こちらの手も十分形の勝負手だが、これは嫌だ。


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テンパイだが、どうするか?


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当然ながら、リーチ。

上家から直撃するチャンスも十分だろう。


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ところが、即2pを掴んで8000の放銃(ダブ南が4符で点パネ)。

上家は長考からの南切りで回ったかと思いきや、ただの待ち選択だった。

この選択を間違えないあたりはさすがといった感じ。


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147mは山に何枚いるでしょうか?みなさん、数えてください。

麻雀は枚数じゃないですよ、みなさん。先に山にいる待ちを選ぶことが肝心ですよ、みなさん。

つーか、三面張リーチが大失点チャンスみたいになってるのがこの不調時の特徴。

自分に手が入ってる時の勝敗ってめちゃくちゃ大事だよね。

この後なすすべもなく飛ばされる。ポイントが残り5ptになったのもこの時。



case4
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オーラス19800点持ち、3着目の北家。

ラス目の上家が2800点持ちで、トップ目の親が48400点とダントツ。

つまり、上家には満貫まで打てる1局勝負。


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白を2枚ふかしているが、ここから何を切るか?


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安全牌候補の北を切った。

もちろん、完全に受け重視で2sを切ろうかとも思ったさ。

ただ、直対の上家は私からハネ直条件、かつ私は親満も放銃できる。

ここで日和りすぎるのは順位戦略的に正しくないと思った。

満貫ツモで対面を捲って2着になれるので、ギリギリまでタンヤオ変化を見てその可能性を追おう、と。

不調を意識しすぎるとこういう場面で安牌を持ち過ぎになるきらいがあるので、それを是正した。

そもそも、白2枚の完全安牌がありながら、ここから捲られるなんてことがあるのか?

いくらなんでも私はそこまでヘボじゃないぞ、そう思っていた。


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予想外にラス目からのリーチが入る。

上家と私の点差は17000ジャスト。

ということは、ハネ直倍ツモ条件。それを満たす手が入っているというわけで、このリーチには絶対に打てない。

ここからベタオリを開始する。


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リーチ者の河が一向に強いままで安全牌が増えない。

完全安牌は1枚もなくなったが、ここから何を切るか?





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中スジの5pに手をかけると、親からロンの声。

これは想定内で、3着終了は固い。これはこれでよし。


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開けられた手を見て飛び上がった。

タンピン赤赤ドラ???

そしてまさかの三色!!


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この18000放銃でラス目と同点になり、座順でラス落ちとなってしまう。

ダマでインパチなんて入るかよ、そう思っていた私はいかにも甘かった。

結果だけ見ると受け重視にしなかったのは大失敗だった。


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この局面、8s切りも考えたが、8sは縦があるので。

上家への放銃を最大限避ける局面につき、5p切りは妥当だろう。

そして、惜しむらくはあの北を取って置きさえすれば、親が次巡2pをツモって決着という事実があったということ。

上家は8sの暗刻が裏ドラとなり、7pツモなら大逆転の倍満ツモとなっていた。これもすごい。

親の押しは見ていたが、河が強すぎて、ケアすべきスジが明確ではなかった。

そもそもこれだけの河で二者に弩級の手が入っているというのは恐ろしい。


この半荘は私に多大なダメージを負わせるのには十分で、相当にショックを引きずったことは確かだ。

ただ、私はこの局面でのダマインパチはレアケースだとやはり考えるので、今後も安牌は最小限でいいと現在も考えている。

2着目との差が10000点以上あったなら、ベタオリ体勢、10000点以内ならきちんと手を組みたい。



case5
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このドラ、鳴くかどうか?

普通鳴くよね?そして基本ゼンツ。


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8s持ってきて、どうするか?





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危険度は高いと思ったが、これを押すと当たり。

裏1で7700。

いやこれ、3900ならいいんだけど7700だとダメ。裏1があまりにも痛すぎる。

ドラの見え方などから言っても、対面のリーチの打点が極端に高いとは考えにくいから。

むしろ期待値から言ったらこちらの手の方が高いまである。

テンパイからの捲り合いにどうしても勝てない、そういう状況が続く。見た目にもわかりやすいだろう。



case6
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南3局2本場、5000点持ちラス目の西家。

ラス目の下家と熾烈なラス争いで、3700点差。

下家、3フーロからドラターツ手出しで、待ちが極めて読みづらい状況。

この点棒状況ならアガリやすさを選んでいる可能性も十分にある。


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私は5m勝負から、手の伸びを生かして、三色テンパイにこぎつける。

この8sはド急所で、8pのアガリの感触も十分。


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トップ目の親リーチが入って一発目。

嫌な5sを掴まされたが、さてどうしよう?





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ここはラス目だしオリない。当然のゼンツも下家に当たり。

なんと赤5s単騎で、3900。

心を折らせるのに十分なこの最終形、そして掴み様。もちろん、そう受けた下家が見事なのだが。


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8pの位置も紙一重で、本当に僅差の勝負。

このように、自身でも上手く打ってるはずなのに、結果がどうしてもついてこないということが多い。

上手く打ってると思っているのは自分だけなので、慢心や驕りを捨てて、謙虚に望むことが肝要ということ。



case7
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開局の北家。

ここから何を切るか?





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さすがにドラなしなら三色を見て赤5mは残すのが普通だろう。

もちろん、受け入れ的には赤5m切りが最大なのだが。


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あいた〜。これは痛い裏目。

ソーズの三面張テンパイを逃した。


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ドラでアガってたやん。。。これはちょっとくる。

7s切りで一旦、赤単騎に。


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んでもって、4枚目の4pにカン4pで刺さって2600の放銃、と。

この1局見ただけで、この半荘はもうダメだな、とわかる。

ツモにもてあそばれてるし、感触だけじゃなく、結果が良くない。



case8
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オーラス、極めて僅差で迎えたラス目の南家。

親と3600点差、3着目の下家とは1100点差。

つまり、三つ巴で3人ともノーテンが許されない。

私はテンパイ必須なのに、ツモが効かないし、鳴けないしでこの巡目にしてまだリャンシャンテン。

残りツモわずかというところから、やっとイーシャンテンになる牌が出て、これを鳴く。


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なんと私のツモ番が無くなった直後に、下家から中が出てきてテンパイを取ることに成功。

下家もテンパイ必須の状況につき、これでテンパイだろう。

ということは…


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まさかの対面がテンパイしてねー!

二人テンパイということは、親は際どく残って、私がラスのままの終了となった。


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親の4m切り。親はテンパイがほぼないところから私に仕掛けを入れさせているため、この打牌は審議だろう。

この巡目なら私は100%鳴く、鳴かざるを得ない。

ところが、私のツモを見てもらえばわかるように、親が慎重に8pあたりを切っていると、私は残り2回のツモでなんと自力テンパイが入るのである(!)

かつ、自然に下家と対面にもテンパイが入ることがわかる。

つまり、4mを鳴いてしまったがゆえに、私は自らラスの道を選ぶことになった、ということになる。

親は残りツモ1回でリャンシャンテンなので、私に対する有効牌をここで切るのは少々ぬるいかもしれない。

けれども、その打牌の善悪が直接的な順位を決めているわけではない、というところに注目していただきたい。

様々なパラメータが複雑に絡み合って順位を決めているが、短期的なものは偶然に左右されやすい、ということがわかるだろう。



そういう意味で麻雀の成績は長期で見るのが大事、ということになる。

こういう巡り合わせ、展開の妙も麻雀には重要ということである。



ラベル:天鳳 不調
posted by はぐりん@ at 23:58 | Comment(22) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月22日

【悲報】はぐりん、特上落ち寸前まで追い込まれる…

まずは、こちらをご覧いただきたい。


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今年に入ってからの不調は止まるところを知らず、鳳凰卓8500試合を越えて、初の特上卓降段戦を迎えることとなった。


特上鳳凰合わせて、私の最下限は七段800ポイント前後と記憶している。

つまり、降段戦はおろか特上落ちについては、プレッシャーを感じたことは今までまったくと言っていいほどなかった。

大体下限にタッチした後は安定して運気が戻っていき、自然とポイントが増えていく、そういう感じだったからだ。


今まで鳳凰卓で鎬を削ってきた猛者たちが特上落ちするたびに、そんなことがあるのかと驚いたり、ともすると優越感を感じたりして、他人事のように思っていた。

特上落ちが一度もないというのが私の誇りであり、ある種私の麻雀を支える自信の根源でもあったからだ。


ところが、今回その瞬間を目の当たりにした。

正直、震えた。

ある意味麻雀ぐらいしか取り柄のない私にして、その自我を崩壊させるべきクライシスに遭遇しているのだから当たり前と言えば当たり前だ。

困難に直面している人はその辛さは本人にしかわからない。

たかが麻雀。けれども、天鳳で闘っている者は己の存在をそこに賭けている。

人生の多大なエネルギーを投入して、負けたら人格を全否定されるレベルで落ち込む、そういう世界なのである。



140ptの段階でラスを引き、残り5ptになった時は、さすがに怖すぎて打てなかった。

なんせ5ptである。

トップ1回取ってもまだ降段戦、2着だと言うに及ばず。あと何戦このプレッシャーに晒されるというのか。

保存するレベルで打つのを拒絶しようかとも思ったが、麻雀から逃げることは私にとって良くない、そう思い覚悟を決めた。

落ちてもいいじゃない、また戻れば。なんて短絡的に考えられたらどんなに楽か。

みじめな気持ちはもう臨界点を越えている。たくさん鼻で笑ってもらおうじゃないか。

100日目に死んだワニと共に歩もうぞ!


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そして、私の特上降段戦が始まった。


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東4局の親番、配牌でトイツだったダブ東があっさり鳴け、わりと簡単な5800のアガリ。

うん、悪くない。ラスを引く感じじゃない。

ところが…


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手詰まりから5200の放銃(発のトイツ落とし)をした直後の南1局。

まあまあ上手に三面張テンパイまでこぎつけた。

これはそこそこ強そうだが…


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当然のようにラス目の追っかけが入る。


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ドラ。

もうここまで来るといちいち反応しない。まるで木偶みたいに感情は空っぽ。


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これがカンチャンに刺さって、5200。

この直撃で一気にラス転落。

喜怒哀楽も何もない、その時が近づいていることをひしひしと感じるのみ。


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ラス目で迎えた南3局の南家。

下家の放銃があり、3着目とは800点差。

ここにきて赤ドラドラの大チャンス手テンパイ。2p切りダマとする。


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5mをツモってどうするか?





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2mと振り替えると、対面にロンの声。3900。

さすがにこのロンで血の気が引いた。

オーラス親番、何もできる気がしない。いよいよか。


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オーラスの配牌がこれ。

形はいまいちだが、打点は悪くない。

精神面では極限状態だったが、この時私が意識していたのは、とにかく全力でこの一局のアガリに賭ける、ということ。

特上落ちのことは一旦忘れて、ただひたすらこの一局に集中する。

全てを無の感情に戻して、自分のできることをする。単純だが、麻雀において重要なのはこれだけなのかもしれない。


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比較的早い段階で南が鳴ける。


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そして、待望のテンパイ。

ドラそばのピンズは難しそうな待ちだが果たして…


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まだお前は終わってない、そういう声が聞こえるような、7pツモだった。

2600オールで値千金の3着浮上。これを値千金と言わずに何と言うのか。

喜びの感情も沸き上がらない。極限状態だからというより、まだ勝負は終わっていないから。


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次局、腹を括ってかけたリーチがツモアガれて裏1の3900オール。

これで突き抜け、一気にトップ争いに。

最終的には2着で終了した。

オーラスを迎えた時点で特上落ちの可能性は7割は下らなかったはず。

キワのキワで見た景色、そしてこの感情は言葉にはできないけれど、私は決して忘れることはないだろう。



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その後の降段戦を、2着・トップで凌ぎ、降段戦から抜け出ることに成功。

さらに、2着・トップ・トップと連対が続き、3ラスまで耐えられる状態に復活した。

さすがにこの日は小躍りしたよ。珍しく自分を褒めたかもしれない。俺、よくやった、と。


そして三連休最終日。今どうなっているかというと…


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自分でも信じられないが、原点まで戻ってきた。

あの降段戦以降、22戦ラスなし、13トップ。4連勝が2回。

こんなことあるの?ほんとに信じられん。


アガるということのハードルがあまりにも高すぎて辟易していた状態だったのが、あの半荘を境に180度変わった。

リーチが全部アガれる。裏ドラも乗る。丁寧に打ってるからミスもない。

短いスパンでは成績はブレるっていうけど、暴れっぷりが劇画チックで刺激的すぎた。


危機が去ったわけではないので、まだ私は油断していないが、今回の件で思ったことは、今までロングスパンで特上落ちの危険に晒されたことがないというのは、今まで私が「単についていた」だけではないのか、ということ。

それぐらい絶不調時に何もできずに落ちていくフリーフォールの無慈悲さを痛感した。

もちろん、メンタル的にミスをしやすいからその影響もあるんだけど、それを差し引いてもひどすぎたから。

思うに、試合数にかまけて1局1局を大事にすることを忘れていたため、神様が試練を与えてくれたのかもしれない。

久々に全身全霊で向き合って、初心を忘れないこと、一打一打に魂を込めること、これがいかに大事かを思い出させてくれた。


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私のRateの推移を見たら、直近のグラフが何かに似ている。

そう、コロナショックで暴落した株価のチャートにそっくりではないか!

これは、私の麻雀が、世界経済と連動している?

というか、私の方がいち早く下落トレンドを形成していたようだが(笑)

私の復調と共に、世界経済が底入れすることを願いつつ、日々奮闘していく所存であります。やるしかないんや!



posted by はぐりん@ at 21:39 | Comment(2) | 不調 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする