2020年12月20日

裏ドラ1枚のドラマ

みなさんは裏ドラにどのような印象を持っているだろうか?


よくよく考えてみると、裏ドラは麻雀に華やかなゲーム性、ともすると射幸心を与えている大きな要素だろう。

裏ドラはその不確実性ゆえに、運不運のバロメーターとして用いられがちだ。

私などもよく、

「●連続リーチに裏ドラが乗ってないな、不調だなあ」とか、

「あまりにも乗らないから、裏ドラは乗らないものとして最初から考えよう」などと思うことがある。


そもそも裏ドラはリーチが有利になるように加えられたオプションであり、裏ドラの権利を得られること自体がお得であるはずなのに、
そのことを皆が忘れて、裏ドラが乗らないことがまるで不幸の象徴のように扱われているのは、何やら滑稽だなあと思ってしまう。

抽選で当たることの喜びよりも、抽選を外した時に負のバイアスがかかりやすいのは人間の本来持つ特性なのだろう。


私が小さかった頃、親が買ってきた宝くじの当選番号を確認する作業が好きだった。

当たっているかもしれないという期待を胸に一つ一つ番号を確認していく時のドキドキ感がたまらなかったのだろう。

宝くじは夢を買うとよく言われるが、この当選確認の高揚感にお金を払っていると考えるとそんなに悪くないのかもしれない。

そのように考えていくと、我々は小さな運否天賦や運試し、1回勝負が好きな性質(たち)であり、それは元来生物が持つ闘争本能に由来するものなのかもしれない。


例外なく人は、占いやおみくじのような「不確実性のある抽選」が好きであり、それは労なくして気分の高揚感を得られるからである。それが行きすぎるとギャンブルとなってしまうけれども。

言ってみれば裏ドラもこの類だろう。


仮に裏ドラがなかったらと仮定してみたらどうだろう?

裏ドラなしでリアルをしましょうと言われたら、私は打ちません、と言ってしまうかもしれない。

それぐらい現代のチップ麻雀では裏ドラの存在は大きく、たった1局でも挽回のチャンスを与えてくれる、そんな期待感を与えてくれる存在ではないだろうか。

リーチをツモアガって裏ドラが乗った瞬間の高揚感というのは、麻雀を打っている中でもアドレナリンがドバッと出る瞬間であり、良くも悪くも将棋を指していたら得られない麻雀の醍醐味であることは間違いない。


そんなわけで、私は裏ドラLOVEである。

今回は、天鳳において裏ドラ1枚が大きく影響を与える局面を集めてみた。

私の感情が揺れ動くさまをご覧いただきたい。



case1
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南3局、18900点持ち3着目の親番。

上家が1700点持ち飛び寸。2着目下家とは17700点差、トップ目対面とは23900点差となっている。

上家が飛びやすいので、安易にツモアガリできない。むむっ。

配牌は赤&ドラインでまずまず。


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あの配牌を何とかまとめてテンパイ。

ピンフにはならなかったが、58pが苦しかったので悪くない入り目か。

ハネツモは条件がやや厳しいが、一発と裏に期待してリーチいっきま〜す。


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高目いただきました。

流れ的にこれは乗るね、こんなの乗らなかったことないわ、うん。


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9おjfdkじゃspjふじこfじぇい@fぢ!!!


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今日のところはこのへんで勘弁してやろう(白目)



case2
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南3局4本場、11900点持ち2着目の北家。

下家が80000点弱というトンデモなダントツ。

熾烈なラス争いだが、辛うじて私は2着に踏み止まっている。

たった今、2800点持ちラス目の対面からリーチが入った。

中のトイツ落としが目立つ。これは打てないな…


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行くしかない3着目の上家が放銃となった。

さてどうなった?


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うん、上家飛んだ。

4本場でややこしいが…


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しゃくてんさ・・・

裏ドラのおかげで7700が8000になりその300点で捲られた。

ぴこりんに負けるはぐりんorz



case3
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オーラス、19600点持ちラス目の北家。

上は団子だがやや離れている。3着目が対面の25600点。

幸いなのは30000点を超えている者がいないこと。

さて、ここから何を切る?





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4p切りとした。

25pが悪くないのでこの固定は勇気がいるが、36mがかなり薄いのでダイレクトテンパイに旨みが少ない。

それならばと手広くくっつきに構えた。

6m周りのくっつきは悪くなく、何より一刻も早いリーチが求められる局面だ。


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とりあえず先制できればこの局面は十分。

相手の手を止めれば勝負を引き延ばせる。

場況的に7mは悪くなく、出アガリはともかくツモアガリならそれなりに期待できる。

まずは第一関門突破。


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と、ここで事件が。

唐突に勝負してきた3着目の7mに意気揚々とロンの声をかけたところ、まさかの上家がダブロン。

上家は見た目3900をクリアしており、30000点以上が確約された。

上家が7700なら問答無用でラス回避。上家ドラ持ってそうじゃね?


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私に裏ドラは乗らず、上家は3900のまま。

これは…


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まさかの500点差で捲れず。

上家取りされたリーチ棒返して(ノω・、) ウゥ・・

上家さんはリーチ棒なくてもトップだからいらないべ?

ぼくアガったのに300点しか点棒増えてないよ?

リーチ棒1本、裏ドラ1枚に泣かされたパターン。

歓喜と悲鳴の残像が、卓上にこだまするのであった…



case4
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オーラス、26400点持ち3着目の北家。

対面がダンラスで、2着目の親と8000点差、トップ目の上家と9200点差となっている。

つまり、満貫ツモできれいにトップを捲れる。

配牌はいけそうな感じ。


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ツモが噛み合ってのテンパイで即リーチ。

高目ツモなら文句なし、安目ツモなら裏1条件。

対面から出たら…天鳳ならアガるかもなあ。



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グワシとツモったのは安い方。

このパターンは…オチが読める?


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僕だってねえ、やる時はやるんですよ!


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順位2UPのかかった裏ドラはほんとに痺れる。


裏ドラが乗ることに思いを馳せながら、ツモに力を込めている瞬間こそ、麻雀が一番楽しい時なのかもしれない。



ラベル:天鳳 ドラ
posted by はぐりん@ at 23:00 | Comment(0) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月13日

形テンを取らない危険牌のライン

今回は、形式テンパイについて。

終盤に形テンを取って危険牌を勝負したら、それが放銃となってしまった。

誰でも一度はある苦い経験だろう。


自身の点棒を増やす手段は、基本的にはアガリか流局テンパイの2種類しかない。

科学的麻雀観が台頭した当初は、局収支最大化の方法として、「アガリに関わる部分」がピックアップされた。

リーチに放銃すると平均打点が高く、平均順位に大きな影響を与えるので、リーチへの放銃率をまずは徹底的に下げましょう、ということであった。


しかし、個人技術レベルの高まりとともに、リーチへの対応という部分での差は徐々につきにくくなっていった

皆が上手にベタオリをするようになったからだ。

そこで次にピックアップされるようになったのが「テンパイ料」である。

ASAPIN氏が形式テンパイに特化した戦術書を出したことはまだ記憶に新しいだろう。

天鳳への熱の高まりとともに、局収支を高める第二の手段として、形テンの重要性が謳われるようになった

リーチへの対応という普遍的な分野から、形テンの取り方という各論的分野へと麻雀の戦術は専門性を高めたわけである。


「形式テンパイ」と言うと、通常終盤の仕掛けを想起させるものだが、過去にASAPINが映像対局で中盤から形テン狙いの仕掛けを入れていたのを見て、私は度肝を抜かれたことがある。

「局収支を高める」ために形テンを入れるわけだから、中盤どころか本来は1巡目から形テンについて考えなければならない。

しかし、それによって自身のアガリがなくなる(かつ他家のツモが増える)ことのマイナス面も考慮しなければならないため、それも含めていつ仕掛けを入れ始めるか、などの多彩な視野で局面を見る必要が出てきた。

単純な押し引きという部分に加えて、自身のアガリがなくなることの損を補えるだけの期待値がその仕掛けにあるのか、緻密に見定めなければならないわけである。

これが形式テンパイの難易度が高い理由であり、匠の技が必要とされる所以である。


ちなみに私は鳳凰卓に入りたての頃、形テン気味の仕掛けの対応に苦慮したことを覚えている。

終盤になると一斉に他家が仕掛け始めるのだが、その真贋の見極めが慣れていないと難しいのである。

形テン仕掛けにオリることほどバカバカしいことはないが、舐めていたら本物だったということにもなりかねないからだ。

鳳凰卓ではリアルよりも意図の不明な鳴きが多く、この勝手の違いに最初は大きく戸惑うだろう。

対応させられる側に回ると後手を引きやすく、ブラフでも積極的に参加することは一定の効果を生むということを学んだ。

形テンについてのトピックはいくつかあるので、小出しにしていきたいと思う。


さて、形テンに取りたいけれど余る牌が危険で悩む、こういうケースはしょっちゅうあるだろう。

終盤においてはリーチや仕掛けだけでなく、じっとダマっている他家もいるので、全方位の警戒が必要となる。

今回は、そのギリギリのラインについてどのように判断するのかを実戦例から見ていきたいと思う。

自分なりに考えて判断力を養っていただけたらと思う。



case1
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東4局1本場供託2本、22600点持ち3着目の西家。

私以外の三者に仕掛けが入っている。

終盤に上家から8pが出たところ。

これをチーすればテンパイに取れるが、さてどうしよう?





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スルーした。

ドラが見えているので、相手の打点的に勝負できるかというところ。

親のダブ東ポンが脅威で、赤が1枚も見えていないことからここでは自重した。

河的にも持ち方的にも47pの危険度は高い。


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直後に下家がツモって、300・500。

チーテンに取っていると親に11600の放銃となっていた。

このように、ギリギリのところで我慢することで、横移動やツモアガリが発生することも少なくない。



case2
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南2局、31700点持ち2着目の北家。

誰からもリーチが入っていない終盤、チーテンに取れる6sが出た。

ラス目は離れているため、トップ目になんとかついていきたいが…。

さて、どうしよう?





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スルーした。

このタイミングの無スジは、上家テンパイだろう。

安全度的には5pの方がマシだが、さすがに選べない。

変な牌を切って親にテンパイを入れさせるのも嫌だ。


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結果上家の一人テンパイで流局、6pが当たりだった。

終盤にドラ周辺が飛び出てしまうのはわかりやすく危険サイン。

この場合は親にテンパイ気配がないため、親にテンパイを入れさせないように打つことも大事だろう。



case3
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南2局1本場、31000点持ちトップ目の親番。

終盤にポンテンに取れる3sが出た。

現状誰の仕掛けもリーチも入っていない。

さて、どうしよう?





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スルーした。

ポンしても5sと7sが選べない。この場合はドラの方がやや切りづらいか。

3sを切ってきた対面がテンパイ気配で、この対面はラス目につき自重した。

スルーしても469s(9sは出枯れ)をツモるかチーすれば安全にテンパイを取ることができる。


残念ながらテンパイは入らず。

ここから何を切るか?





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確固たる安全牌がスルーした3sしかなく、仕方なく合わせるとこれをチーされてしまう。

これはやっちまったか…?


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結果私以外の三人テンパイで流局。

ノーテン罰符でトップを捲られ、これは先行き不安な展開となってしまった。

ポンで使い切れたかもしれない3sを合わせて鳴かれているわけだから、実戦の感触としては良くない。

ただ、対面はドラ単騎で張っていたのもまた事実だった。

これをどのように考えるかだが、無理にテンパイを取って放銃するよりはよっぽどマシである。

ポン材をスルーしてもまだテンパイへの道筋があり、かつそのポン材が確固たる安全牌として活用できるのであれば、その一連の過程には意味がある。

今回はたまたま下家にテンパイを入れられてしまったが、実戦ではこれに気持ちを引きずられないように心がけたい

過程がしっかりしていれば結果もついてくるもので、この半荘は私のトップで終了した。



case4
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南2局、10800点持ちラス目の親番。

テンパイを模索していると、トップ目の下家がおもむろにツモ切りリーチ、宣言牌を対面がポンしたところ

下家は前巡の3m手出しをチーされたので、んじゃあリーチということだろう。


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直後に上家から合わせ打ちで5pが出てきた。

これをチーすれば待望のテンパイ。

後のないラス目だが、さてどうしよう?





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やや考えたがスルーした。

理由は、単純に白の危険度が高すぎるからだ。

実は、リーチがかかる前から私は下家のダマテンを警戒していた。

下家は3枚目の南手出し後に、前後関係のおかしい3mの手出し。これはメンツ手なら違和感のある手順だ。

これによりいよいよ白が切れなくなったと思っていたところのツモ切りリーチにつき、なおさら切れなかったというわけだ。

河全体に数牌が多いことより、対面が白バックになっている可能性ももちろんあるだろう。

ここで私が満貫を打ってしまうとこの半荘は終わってしまうが、流局しても3着目の上家とはまだ満貫以内で逆転圏内だ。


ちなみにここで考えたのは、58pがほぼないので、一旦鳴いておいて再テンパイの可能性を模索するというもの。

9pが出枯れにつき、現実的には白を重ねるしかテンパイへの道はない。

9pが1枚でも残っていれば仕掛けていた可能性が高いが、9pが2枚見えていたので自重した。

悪あがきが悪い鳴きになってしまうことを懸念してのものだ。

ここらへんは考え方によるが、白が絶対に切れないならば仕掛けるべきという意見ももっともだろう。


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結局、下家と対面の二人テンパイで流局。

下家の手は白単騎のチートイツで、開けられた手を見て私はホッと胸を撫で下ろした。


ラス目で後がないからという理由で押すことは容易い。

しかし、本局のように牌の危険度によっては、形テンを取りに行くことが最善の粘りとなるとは言いがたい局面もあるということである。


よく見ると、上家も最後にテンパイを取らずにオリていることがわかる(おそらく最終ツモでテンパイ)。

このへんをそつなくこなしているあたりに鳳凰卓のレベルが垣間見えるだろう。

行けるという感触を持って臨んだ残り2局だったが、残念ながらラスのままで終局した。



ラベル:天鳳 形聴
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2020年12月06日

シャンポン待ちの戦略 出アガリ期待ならシャンポン

今回は仕掛けにおける待ち取りについて。


仕掛け高打点のテンパイにおいて、両面とシャンポンの選択があるとする。

この場合、枚数重視で両面を選ぶのはごくごく自然であり、間違いということはない。


一方、相手の仕掛けが高打点とわかった場合、あなたはどういう対応をするだろうか?

見えている高打点に打つことほどバカバカしいことはない。

その仕掛けにだけは放銃しないように引き気味に構えることがほとんどだろう。


鳳凰卓のような相手のレベルが非常に高い卓で長期間打っていると、気づくことがある。


それは、見え見えの両面待ちは出アガリできる確率が極端に下がる、ということだ。

バッチバチの殴り合いならともかく、守備重視の卓では高打点が確定した仕掛けに対して無スジというのはほとんど出てこない。

だからこそ、枚数重視に受けるのだ、というのも一理あるが、正攻法ばかりでは相手の対応が楽になってしまう、という一面もある。


シャンポンにしていたらアガれていたかも?というケースは結構あるのではないだろうか。

シャンポンの出アガリ率が高まる理由は、2種の待ちに脈絡がなく、スジにかかりやすいからである。

仕掛けにおいても無スジよりスジが切られやすく、手順で否定された中スジなども出やすい傾向にある。


つまり、

@両面の待ち8枚のツモ率+1%の出アガリ率

Aシャンポンの待ち4枚のツモ率+10%の出アガリ率

期待値が@Aになるような状況において、シャンポン待ちを仕掛けるのが一つのタイミングだ。


例えば、両面の出アガリ率が限りなく0%になる相手なら、シャンポンの選択率をやや高める。

両面待ちが相手に持たれている要素があるなら、シャンポンの選択率を高める。

シャンポンが出やすい要素が多いならシャンポンの選択率を高める。

同じメンツと長時間打つことが確定しているなら、シャンポンの選択率を高める、などである。


正攻法ばかりでは攻撃のパターンが一定化して、相手も受けやすくなってしまう。

戦略的にシャンポンを使用することはこちらは期待値との兼ね合いで選ぶものだが、放銃した相手方にとっては奇襲攻撃にやられた、というネガティブイメージを植え付けられてしまうものである

これを1回見せておけば、相手は疑心暗鬼になってメンタルを攪乱でき、これが長時間打つ相手にはジャブのように効いてくる。


それからこれはあまり語られていないことだが、
仕掛けにおけるシャンポンの選択はメンゼンリーチにおけるシャンポンの選択よりも有利だ。

なぜなら、リーチには裏ドラがあるからだ。

リーチの際に広く受けることは裏ドラの相乗効果があるため、特にチップ麻雀においては必須となるが、仕掛けにはこの効果がない。

なので、トラップ的に仕掛けるとすれば鳴いている時の方が有効に働きやすい。

手が狭くなればなるほど相手に手牌を読まれやすいという、仕掛けのデメリットを補う効果もある。


口で言うのはたやすいが、実際に手牌をもらうとシャンポン待ちを選択するタイミングは極めて難しい。

高打点だけに大事にいきたいという思考が邪魔をするからだ。

これを打破するために、自分なりに工夫する必要がある。

トータルで見ればシャンポン待ちも悪くない、という状況は確かにあると私は思っている。

今回は実戦例をいくつか挙げるので、それをヒントにアレンジしていただきたい。

それではどうぞ。



case1
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南3局1本場、13200点持ちラス目の西家。

9sチーして2000のテンパイを入れたところ。

供託リーチ棒が1本あるため、これをアガればひとまず上家と同点まで追いつける。

同点では座順でラスのままにつき、ぜひともツモアガリが欲しい。


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待望の白ツモで、加カン。

これで点パネとなり、出アガリでも捲れる打点となった。


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表示牌には中がめくれ、ドラ4追加の臨時ボーナス。

卓上がざわざわし始めた。


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5mをツモってきたが、何を切るか?





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ここで私は賭けに出た。シャンポンへの待ち変えだ。

他家の動向を見ると、上家と対面は明確にオリに転じた。上家は露骨に9pの暗刻落としだ。

しかし、9pは通っているわけではない、上家は安牌に窮している可能性が高い。

唯一攻め気を見せている下家は直前に生牌の南を切っている

この南は安全牌として切られる可能性が高い。

また、マンズが安くなれば中スジの5mも狙い目だ。

この河では待ちが絞れないと考え、安全策で出る牌を狙いに行った。


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ビンゴ!安牌に窮した上家から5mの方を捕らえて、12000の直撃。

直対相手からこの直撃はあまりに大きく、ラス回避に成功した。

安全度としては3mの方が上だが、両面からシャンポンに変えないでしょ、っていうところで5mが選ばれた可能性が高い。


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山を開けてみると次の私のツモはズバリ南だった。

これは結果に過ぎないが、仮に上家が南を掴んでいても出ていたかもしれない。47mは出ることはないだろう。


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この時点で47mは山に4枚、対して5m南は山にたった1枚。

ドラ4を見せたことで100%47mは出ないことを踏まえると、出アガリ期待のシャンポンはギャンブルだがそれほど悪くない。

上家が手詰まり風味、かつ私の河が強いことも加味したシャンポン受けが功を奏した。


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こういう南を鳴き無しでスルーしておけば、シャンポン変化の際に奇襲として使える。

天鳳打ちは覚えておいて損はないだろう。



case2
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東2局、12200点持ちラス目の西家。

対面からドラをポンしてテンパイ。

ここから何を切る?





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マンズが安いので4m受けでもいいが、片アガリに不安があるのでシャンポン受けは普通か

ただ、あまりアガれる気がしない待ち。


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終盤に3sをツモって両面変化となった。

さて、どうしよう?





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この段階で、4s手出しをしても25sは100%出てこない。

他家は受けつつマンズが劇的に安くなってきたので、2mのポロリがあるかもしれないと考えた。

また、対面の3s切りがやや強く、対面に4sをケアする意味もある。


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自身最後のツモでドラをツモってきて加カンすると…


44412.jpg

リンシャンにはまさかの4sがこんにちは。

僥倖の3000・6000に仕上がる。

天鳳ではこの場合、新ドラは乗らない。ちょっと前の記事参照。


44413.jpg

この時点で25sは山に1枚、4s2mは山に2枚だった。

25sがこれだけ薄いのはちょっと読み切れない。

ツモアガリなので結果はたまたまだが、安易な両面変化にとらなかったことが奏功した。

ドラを切り出した親にはさすがに手が入っていて、赤3。これは脅威だった。

最終手出しが4sだった場合、親が海底で2sをツモったとしてもオリを選択する公算が高い。

このように、シャンポンの方が山に多ければ、出アガリ含めて期待値が高い選択をしたといえる。

枚数を正確に読むことは困難であるが、こういう状況で狙うことができれば優位性があるということである。



case3
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南2局2本場、21600点持ち3着目の北家。

自風の北をポンテンに取ったところ。

5200と打点も十分で、この手を確実にアガりたいところ。

トップ目とは10000点差で圏内だが、ラス目とも6000点差と予断を許さない。


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ほどなくしてドラをツモってきた。

さて、どうしよう?





51023.jpg

ドラとのシャンポンにした。

これは上級者でも迷いどころではないだろうか。

5200でも確実に加点できればラス転落はなさそうだからだ。

私が考えたのは、片割れの9sの出やすさと、二者の仕掛けにより持ってきたドラという点だ。


51024.jpg

これがズバリ嵌って、対面から8000の奪取に成功。

タンヤオ風味の仕掛けから、スジを追っての放銃だった。

出来メンツからの放銃となれば対面も感触が悪かっただろう。

このアガリで2着捲り、最終的にも2着で終了した。


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この時点で25mは山に4枚、3m9sは山に1枚だけだった。

トータルで見れば枚数重視の両面受けは無難であることがわかる。

ドラまたぎの25mは場に現れることなく、先に9sでのアガリがあった。


このケースでは、場況含めて9sという端牌が使いづらいというところに優位性があった。

このあたりも判断材料に含めると、よりシャンポン待ちが利用しやすい場況を見つけやすくなるだろう。


ラベル:天鳳 待ち
posted by はぐりん@ at 17:06 | Comment(3) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月29日

絞っているファン牌はいつ切ればいいのか?

今回は絞っているファン牌を切るタイミングについて。


仕掛けに対してファン牌を絞っていたら、脇からリーチが入ってさらに切れなくなってしまった。

こういうシチュエーションは思いのほか多いのではないだろうか。


「絞る」という行為は、特定の一者を不利にする行為であり、絞る者と絞られる者以外の二者が相対的に有利になる。

絞った方が得かどうかは状況によって大きく左右され、個別具体的に判断する必要がある。

例えば、明らかに高打点の仕掛けに絞るのは一理あるが、打点のわからない子方に絞って親にアガられるのは最悪だ。

打ち手の雀風や、仕掛けの影響なども含めて、高度な戦略が必要となるテーマでもある。

「絞り」についてはまたあらためて採り上げたいと思う。



中盤以降は相手の攻撃に備えて、危険牌を先処理しようと努めるだろう。

この過程において字牌は数牌よりも温存されやすい

かつ、仕掛けに対して「ついでに」絞るということが往々にして起こりやすい。

絞るつもりがなくても、孤立ファン牌が手元に残りやすいのはこういった理由がある。


なので、孤立ファン牌を切るタイミングは迷う頻度が多く、腕に差が出るポイントとなってくる。

適切に見切ることができれば、ファン牌を必要としている他家を殺しながら、自身の反撃の機会をうかがうことができるかもしれない。


反撃という言葉に何か思い当たる節はないだろうか?

ピンと来たあなたはもしかしたら私のブログの有段者かもしれない。

そう、このテーマは前回記事の「カウンター」と密接な関係があるのだ。


孤立ファン牌を切るタイミングを工夫することで、一見共倒れとなる絞りの不利な面を逆用することができる。

カウンターというのは「間合い」と「駆け引き」であることは前回記事で述べた。

まさにこれを意識して実践することによって、牌を絞りつつ反撃するという芸当が可能となるのだ。

真髄とは分野を越えて不変なるもの、気づきを得て応用することももしかしたら麻雀の一部なのかもしれない。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南1局、26400点持ち3着目の西家。

下家が3900点と抜けたラス目となっている。

トップ目の南家がオタ風から仕掛けて2フーロ目を入れたところ。


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ここで持ってきたのは、2種目の生牌となる中。

上家の河には早くもドラがお目見えしている。

さて、何を切る?





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ファン牌を絞って、ペンチャン落としとした。

7sも悪くない受けだけに迷うところだが、考慮したのは点棒状況。

上家はピンズ模様につき、ここでテンパイを入れられてしまうと下家が即座に飛んでしまう可能性がある。

下が離れているだけに、粘り強く打って上を目指したい。


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そうこうしているうちに親リーチが入る。

上家の対応を観察していると、手出しで中が出てきた。

これはつまり?


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中がトイツ落としで出てきて、上家は確実に回っている。

これで南も切れるな、と考えていたところ、南まで出てきた。

このように、絞っているファン牌は、仕掛け者がリーチ対応を始めたら切り出すことができる。

「絞り」はこのような局面で最大限有効に働く。

ポンされた牌は手役として確定し元に戻ることはないが、手牌の中のトイツは切り出されればもう活用することは不可能、かつ手役も不確定となるからだ


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残していた4sにドラがくっつきテンパイ。

待ちの3sは親に通っている6sのスジだが、ドラそばだけにあまり期待できない。

ただ、万が一ラス目から出たら飛ばして2着浮上につき、ここはダマとした。

これは親が掴むまであるよ?


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さらに赤5pがインして8000に昇格。

と、思いきや最後の最後にこのツモ。

この1s、切りきれる?(親は赤文字ですが、回線落ちではありません)





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さすがにここだけはという感じでオリを選択した。

親の一人テンパイで流局。

会心の打ち回しだっただけに、テンパイ料を得られなかったのは痛恨の極み。


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この時点で、南中のどちらを切ってもポンテンが入っていた。

結果はわからないが、展開はがらりと変わっていたことは間違いない。

絞りの優位性や反撃のタイミングが手に取るようにわかる一局ではないだろうか。

結局この半荘は3着で終了した。



case2
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東2局、25000点持ち原点の西家。

沈んでいる親がオタ風の北を一鳴きで不穏なムード。

私の手に浮いているのはダブ東とドラの発。

これはめんどくさいことになった。


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何とか絞りながら手を進めてきたが、ここにきて南家からリーチが

こちらの手も悪くないが、東発南の生牌トリオに囲まれる。

さて、何を切る?





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私が選んだのは1mだった。

この1mはリーチに対して決して安全ではなく、メンツ手の受け入れを減らす着手でもある。

ただ、親の仕掛けで入った南家リーチの一発目に持ってきた危険牌、これは感覚的に切りづらい。

加えて親のオタ風ノータイムポン、これもただ事ではない。字牌が場にやたら高く、小四喜などもありえる。


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こちらの手も煮詰まって、前巡に南を勝負。

そしてこのツモ。

さて、何を切る?





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ここで東切りとした。

ポイントは親の手出しだ。

親はホンイツでもなく、リーチに対して明らかに回っている。

マンズ1枚ぐらいならわからないが、セットで落としている以上、さほど脅威はない。


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6pが暗刻になり、グッと手牌が引き締まった。

さて、何を切る?





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ここでドラ勝負とした。

親がドラトイツ以上だとしたら、この手出しはありえない。

南家に当たる可能性はあるが、親の脅威がないこのタイミングが一つの切り時だろう。


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望外の6pをツモって、追っかけに踏み切る。

安牌だからと赤5pを切っているとこのテンパイには辿りつけていない。


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一発で南家から仕留めると、これが裏裏でまさかの12000に。

親の動向を逆用し、絞っていた字牌を全放出、見事カウンターに斬って取った。


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親はドラを浮かせたホンイツ仕掛けだったが、打点が安いためオリ。

親がもう少し行く気を見せていれば、私の反撃は確実に鈍っていたはずで、このアガリを得られていたかどうかはわからない。

リーチに対する反応によってこちらの対応も大きく変わってくることがわかるだろう。

この6p4枚目を捉えていないと私のアガリはなく、上家のツモアガリが濃厚となっていた。



case3
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オーラス、11600点持ちラス目の北家。

3着目の親とは3800点差と捲り圏内。

トップ争いの南家からオタ風ポンが入る。


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何が何でも手をまとめなければならないが、対面のダブ南がポツンと浮いている。

ここから何を切るか?





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8p切りとした。

対面に残っているファン牌はダブ南と発のみ。

打点を考えるに、南は鳴かれる可能性大でいかにも速そうな河だ。

先に鳴かれてしまうと決着が早まってしまうため、ここは自重した。ギリギリの我慢。


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2枚切れも考慮したのに…このツモ。

ドラが9pだけにこの裏目はやっちまった〜。


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なんとかイーシャンテンまで漕ぎつけたが、ここで親からリーチが入る

リーチ棒が出たことにより、こちらの打点は必要なくなった。

あとは…


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ツモは縒れて4s。

ここから何を切る?





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ここで南が切れないのは、対面の8s押しがあるからだ。

白手出しで気配がボケたが、このプッシュを見逃すわけにはいかない。

7sあたりを押す手もあるが、ここはより安全なマンズのターツ落としとした。

次局に勝負を持ち越すことも辞さない構えだ。


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案外なことに、回っていたらテンパイが入る。

しかも234の三色つき。

さて、どうしよう?





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脇から1000点では捲れないため、ここは追っかけに踏み切った。

ラス目につき当然だが、もう一つ勝負できるポイントがある。

対面の発手出しに気づいただろうか。

この終盤で発切りということは、対面はオリた可能性が高い。

トイツであれば親にも通っていないため、暗刻落としの可能性が高いと読める。

つまり、この瞬間なら南はポンと言われてもロンと言われることはない。


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しかし、予想外のところからロンの声が!

まさかの親リーチに当たりで点パネの4800。

全身から力が抜けてコンニャクのようになった私がそこにいた。


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予想通り対面はここでオリ。

この発切りを見ての南勝負はまさにベストタイミングだったわけだ。


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ここで南を切ったら親はおそらく鳴くだろう。その場合もやはり親にアガリがありそうだ。

対面のzeRoさんは発バックのこの形。

ご存じトイトイダッシュだが、これをきっちりテンパイまで持っていくあたりはさすがだ。


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私を嘲笑うかのように、残り山には258sが渦巻いていた。

地団太を踏む、というのはこのことか。

南を先に切る手もあったが、打ち回しが良かった証だと自分を慰めることにしよう。



見てきたように、絞っているファン牌を切る好機は、「相手がリーチ対応を始めたら」である。

「絞り」によって将来的に戦う相手を減らすことができればそれはカウンターの精度が上がることを意味する。

特に守備的な打ち手に対しては絞りの効果が上がることが理解できるだろう。

勝負を長引かせることが自分にとって得かどうか、これを俯瞰して見極めることができれば、より効果的な「絞り」を戦略に組み込むことができるはずだ。



ラベル:天鳳 攻撃 役牌
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2020年11月22日

カウンターの仕掛け方

今回は麻雀におけるカウンターのタイミングについて。


カウンターという言葉を聞いてあなたは何を思い浮かべるだろうか?


多くの人はまず第一に、格闘技やボクシングのカウンターを思い浮かべるかもしれない。

私は幼いころからプロレスが好きでよく観戦しているのだが、格闘王の前田日明さんが最近youtubeでカウンターについてこのようなことを語っていた。

(日本の格闘家が今一つ伸びない理由について)
『カウンターを解説するのに、本職のプロボクサーの世界チャンピオンまで「当て勘がいいんですよね」って、当て勘当て勘言うじゃん。
俺らはもう仕掛けだってわかってるじゃん。それがわかってないんだよね。

出典:朝倉未来 https://www.youtube.com/watch?v=_U-tFGDViV4 「前田日明と対談してみた」


一見、カウンターの上手い下手は天賦の才のような印象を持たれがちだが、前田さんは他の動画でカウンターとは才能というよりも戦略であるとはっきりと言い切っている

つまり、相手との間合い・距離感の中にある様々な選択肢の中から、相手に攻撃させることが得だと思わせる駆け引きをすることで生まれる戦略的攻撃の手段が「カウンター」ということである。

これは前田さんさえも現役を引退してから気づいたことで、理解するためには相当な造詣が必要とのことであった。


これを麻雀に応用すると?

私の陳腐な言葉でイメージを固めるよりも、皆さん自身で膨らませた方が実になるかもしれない。


この対談の相手、総合格闘技でカウンターの名手である朝倉未来さんが以前このようなことを動画で語っていた。

僕は格闘技中に対戦相手を見ているというより、背景をぼんやりと見ている、と。

細部を見ていると不意の攻撃に対応できないので、相手の全体像を捉えるイメージだ。

なので、仮に脇から障害物が飛んできたとしても、格闘技をしながらでも対応できる、という旨のことを言っていた。

このカウンター技術を評して前田日明いわく、「未来は間合いの誤魔化し方が上手い」と。

少なくとも、これぐらいの視野がないとかわしながら当てるなどという芸当、いわゆる戦略的準備ができないわけである。


大局観、俯瞰、鳥瞰という一言で表すのは簡単だが、
なるほど麻雀においても集中して打てている時は手牌よりも目線が卓の中心に向いている気がする。

自分の手牌でいっぱいいっぱいの時ほど、対応に苦慮して長考しがち、思い当たる節があるのではなかろうか?


前田日明というと私のイメージは、危険でエロいおっさん、ぐらいだったが、youtubeチャンネルの動画を見て、そのスケールの大きさ、プロモーターとしての能力の高さ、様々なことに精通している博識さに心酔した

格闘技好きなら誰もが唸る内容が確実に含まれているはずなので、ぜひチラ見していただきたい。

前田日明チャンネル→https://www.youtube.com/channel/UCdr9GSa8Mm_2W039apA_1sw


男なら誰でも憧れる格闘技という世界、その舞台を麻雀の卓上になぞらえて我々は闘っているのだ。

そんな風に想像すると、無味乾燥していた世界にまた新たなエッセンスが加わるかもしれない。


話を戻して、今回はカウンターのタイミングについて。

麻雀ではどのように間合いを計るのが正解なのか。

それを実戦例から見ていきたいと思う。



case1
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東4局、21400点持ちラス目の西家。

下は2000点以内に3人が競っているかなりの僅差。

局面は早くも煮詰まり、上家に3つ目の仕掛けが入ってここから手出し6p

白中ポンと仕掛けていて、かなり迫力がある。


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私もかなりのチャンス手となっているが、ここで持ってきたのはまさかの発。

発は場に1枚切れているので大三元の可能性は高くはない。

ここから何を切る?





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さすがに切りきれず、6m切りとした。

3フーロ二人に対して6m自体の危険度もかなり高く、直ちにロンと言われる可能性もある。

放銃率だけで見るならむしろ発の方が低いが、上家に打ってしまうと満貫からとなってしまう。

三色テンパイになるなら発を勝負する価値は十分にあるだろう。


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対面の親リーチが入って一発目。

上家の手出しを凝視していると、むむっ、手出しで北が出てきた。


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この瞬間にこちらにもテンパイが入った。

さて、どうしよう?





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ここで発を切って追っかけとした。

親リーチへの対応として出てきたということは、北は待ちだった可能性がそこそこ高い。

テンパイでなければ北よりも6pを引っ張る方が普通だからだ。

つまり、手出しがなかった時と比較して、現在発が通る確率は高まっていると考えることができる。

最悪なのはたった今、発単騎に変わったという可能性だが、総合的には今切る方がマシだろう。


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発は無事に通り、これが一発ツモ。

安目で裏も乗らないが、1300・2600はありがたい。

オリもありえただけに、会心のアガリとなった。

この半荘はこのアガリが効いてトップ奪取に成功。


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上家は親リーチを受けて回った形だった。

リーチへの相手の対応を見ることで、危険牌が通りやすくなる瞬間があることがわかる。

発を保留するのは間合いを見極めながら相手についていく感覚、俯瞰して待つことで、相手の攻撃の真贋を見極める感覚に近い。

発を先に切るのは不用意に相手の懐に飛び込む感覚で、これはややリスクが高い着手であると評される。

カウンターを当てるためには、相手の次の着手を見極めるための、しっかりとした準備が必要ということ。

結果が正しいか、実際に見極められるかどうかも大事だが、それよりも前もって準備をすること、これがカウンターをする上で最も重要だと言えるだろう。



case2
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東4局1本場、14900点持ちラス目の北家。

対面の南家が3フーロ目を入れたところ。

こちらの手はやや間に合っていないか。


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こちらの手は進まずに3pツモ。

対面のチー出し3mをどう読むか。

ここから何を切る?





70658.jpg

東切りで回った。

3p自体は現状切りやすいが、一通絡みの3sが切りにくく、ここを使い切る可能性を見た。

生牌の発も切れないため、迂回のルートをどうするかというところ。


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トップ目の親が赤切りリーチと来た。

これで基本的にはギブアップか。


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粘っていると、残りツモ1回というところで上家から9sが出た。

これを鳴けばテンパイとなるが、余っている発は完全なる生牌。

さて、どうしよう?





70661.jpg

チーテンに取って、発勝負とした。

ポイントは対面の2s手出し→1sトイツ落としだ。

対面は明らかに回った感があるので、発でロンと言われることはないだろう。

発を勝負する対象が親リーチのみならば、テンパイ取りは十分にペイする。


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結果、二人テンパイで流局。

きわどくテンパイに滑り込み、3着目との差を縮めた。

最終的には3着で終了。ここでのカウンターが地味に効いた。


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対面の3mはフェイク気味の引っ張りだった。

一応のドラくっつきに備えたという感じだが、形上ホンイツが本命。

この手出しにより読みが難解となった。ドラトイツなら先に固定していても不思議ではないからだ。

こちらが3pを先に切っても結果は変わらなかったかもしれないが、ここでの東切りは切れない3sと発を中心に据えた粘り強い着手

ストレートに3pを切るよりも間口が広くて受けやすい意味がある。

何気ないが、回し打ちの構想はカウンター狙いにおいて重要だ。

終盤は他家の対応の様子が顕著に出るため、その出方をうかがいつつ、ということである。



case3
75103.jpg

東3局2本場、14600点持ちラス目の北家。

トップ目の親と南家が仕掛けていて、河は煮詰まっている。

こちらは雀頭のないターツばかりのリャンシャンテン。

6mか8mかで悩むところだが、見た目より速度が微妙なので穏やかに8m切りとした。


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手が進まないまま、7pをツモってきた。

上家が4pを通したばかりだが、さてどうしよう?





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4pを合わせた。

ドラが見えて脅威が小さくはなったが、7pは対面に対して放銃リスクがある。

8p9p落としもあるが、9pが対面に切りづらい。

こちらの手が進まないのでここは丁寧に対応。


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ドラ引きにより一歩手牌が前進。

ここで何を切る?





75107.jpg

唐突に6mを勝負した。

ポイントは親の動向だ。

トップ目の親の仕掛けということで赤赤の5800クラスの放銃を特に警戒すべき局面だが、ここにきて2sのトイツ落としというのは悪くない受けだけに違和感がある。

積極的にアガリを見るというより、対面の仕掛けに対応しつつという側面が強そう。

それならば強く押していけると判断した。

もちろんこの瞬間に対面に当たってしまう可能性はあるが、ドラが固まっていないためそこまでの脅威ではない。


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6mに声はかからず、親は2sを河に3枚並べる。

そこに来てこのテンパイとなれば、これはもうカウンタームーブ到来。


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これを引きアガって、やっぱりなムーブ

生かした8pが裏ドラで2000・4000となれば鼻息も荒い。

一躍2着浮上で、最終的にも2着だった。


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下家の謎の2s連打は、片アガリテンパイからやはり回ったものだった。

仕掛けというよりドラ切りから7m手出しの西家に対応という意味合いが強かったかもしれない。


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直前の対面の入り目は4mでこの6m切りは紙一重だった。

紙一重という言葉はカウンターの特徴をよく表しているのではないだろうか。

親の脅威が薄れたこの一瞬を利用して切り込み、ギリギリのところで成果を上げる。

踏み込みが浅いと駆け引きの部分で甘さが生じて、それが隙になってしまう。



麻雀の場合は対応が一人ではなく三人であるため、自身以外の攻撃者に対する反応を具に観察することができる。

そしてその対応により一人の手が偽物と判断した瞬間が、相手の懐に飛び込むチャンスだ

虎視眈々と脱落する相手を見極め、間合いをジリジリと詰めていく。

危険牌を1牌切るタイミングを計るだけで、グッとカウンターの精度が高まることが見てとれるだろう。

そのタイミングを計るための準備を怠らないこと、この準備が言ってみればカウンターの極意であり、場を俯瞰して見る、ということである。


カウンタームーブとやっぱりなムーブ(←2021年の流行語にどうでしょう?笑)


ラベル:天鳳 攻撃
posted by はぐりん@ at 23:52 | Comment(0) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする