2020年03月15日

裏スジ構成牌が引っ張られる理由

引き続き、裏スジにおける牌理について。


今回は、裏スジ構成牌が引っ張られる理由について考察してみたい。

宣言牌まで引っ張られる理由を考えることは、相手の手を読む上で大きな情報となるからだ。

三筒四筒六筒とあったら、ターツ候補が足りている場合は6pはさっさと切り飛ばしたいと考えるのが普通だろう。

しかし、ターツ候補が足りていても6pが引っ張られるケースがある。

それは一体どういう場合だろうか?


@好形変化強化版 頻度C

二萬四萬五萬五萬五萬六筒七筒二索三索四索六索七索八索

ピンズで雀頭ができればカン3mテンパイになるため、受け入れ重視で残っている。
牌効率で残るのはオーソドックスだが、やはり裏スジ方面が複合形で厚く持たれていることが多い


A手牌の伸びを見る(愚形ターツのカバー) 頻度B

三萬四萬六萬一筒二筒七筒七筒三索四索五索六索七索八索

ペン3pの比重が高いので、マンズの伸びを見て6mを温存している。
裏スジ構成牌を残すことで、4連形を作りやすく(5mツモ時)、好形への渡りを打つことができる


B手役狙いの天秤 頻度A

三筒四筒六筒六索七索東東東西西發發發

ピンズ方面が伸びたら一気にソーズを落として寄せる。
ホンイツに限らず、三色、一通、チャンタなど、あらゆる手役で裏スジからの渡りが打たれる
赤入りだと打点が見合う場合は形を決めてしまうケースも多く、赤なしの方が引っ張られる傾向が強いだろう。


Cクイタンを視野 頻度C

一萬二萬三萬四萬五萬七萬七筒七筒三索四索五索六索七索

カン6mがチーできればアガリは固い。
こういうケースで7mを引っ張ることが多いのは、思い当たる節があるのではないだろうか。


Dたまたま手に残っている 頻度D

三萬四萬六萬七萬八萬四筒五筒六筒八筒八筒六索七索九索

安全牌気味に手の内に残している、ということは意外と多い。
9sは安全牌だが、宣言牌が9sだと8sが出にくくなるので残し方に注意が必要と言える。


E敢えて引っ張っている 頻度C

二萬三萬四萬六萬七萬八萬三筒四筒八筒八筒二索三索五索

5sが早すぎると14sがケアされやすいため、ギリギリまで引っ張って匂いを消している。
宣言牌における裏スジがやや安全という認識が広まったゆえに、それを逆手に取る打ち手も最近では増えたように感じる。


それでは、実戦例から@〜Eを順番に見ていきたいと思う。


case@
36549.jpg

東4局、ラス目の南家からリーチが入る。

7pを使い切りつつ捌く方針で、8pチーとした。


36550.jpg

ところが、2着目の親から追っかけが入る。


36551.jpg

1pのポンテンに取れるが、さてこれを鳴くか?





36552.jpg

スルーした。

全体の河として、親の宣言牌裏スジ方面がやや高い。

中バックのアガリ目自体がそれほどでもないし、通った1pを安全牌として使えることも加味して、自重することにした。


36553.jpg

結果、親が上家に2600の放銃となった。


36554.jpg

親の手は、この十分形から入り目6sは絶好。

2pが通りさえすれば負けはない、ぐらいの感触だったに違いない。


36555.jpg

ピンズの中ほどが高いので、こういうケースでは3pも十分に危険。

超絶危険なまたぎの1pが通ったからこそ、3pの危険度はさらに増していると考えることができる。

勢いポンテンに取りたくなるところだが、スルーから回ったのは冷静な判断だった。

ポンからの3p勝負だと、親に3900の放銃となっているところだった。



caseA
58253.jpg

親の対面からリーチが入っている。

唯一のスジ9sはドラだが、さて何を切る?





58254.jpg

これは安全でしょうと2sに手をかけたところ、当たり。

裏1の5800は何気に痛い。

親の河からは間4ケンがもろに浮き出ているものの、ソーズが安くて複合形もあまりなさそう。

通常25sはまずまず通りやすい河に見える。

それではなぜ6sが引っ張られたのだろうか?


58255.jpg

対面はここから打1s。

6sを残しているのは、カン7mの愚形が残っているからだ。

5s引きならひとまず8mを切ってマンズとソーズの4連形2種に。この変化が大きい。

二度受けの7sツモは微妙だが、それでもカン7mに委ねるよりはマシだと考えられる。


58256.jpg

カン7mズバリなら、迷わずのリーチ。

愚形が残っている場合、手の伸びを見て裏スジ構成牌は温存される傾向にあるため、注意が必要だと言えるだろう。



caseB−1
tenhou.15897.jpg

トップ目の北家がリーチ。

3s5sと切っているところから、さらに3s手出しでリーチ。

3sが手牌に関連しているとすると、どういうケースが考えられるだろうか?


tenhou.15898.jpg

ここから何を切るか?

4sはかなり通りやすそうな河に映っていたが、生牌の南とドラが切れないため、ここは丁寧に現物の3s切りとした。

25sがかなり強く見えるため、南重なりなら4s切りリーチも視野に入れていた。


tenhou.15899.jpg

しかし、対面の宣言牌4sがまさかの当たり。

裏はなしの3900。


tenhou.15900.jpg

上家は345三色を見てカン4sダマからの、ピンフ変化だった。

不自然な3s手出しはこういう理由によるものだった。

一手変わり三色などのケースでは、愚形ダマからこういうパターンが多くなるので、不自然な手出しは裏スジ待ちに留意する必要がある。



caseB−2
40180.jpg

東1局の南家。

ここから何を切るか?





40181.jpg

1m切りとした。

なぜなら346形のソーズの方が伸びが見込めるからだ。

5sなど引こうものならテンパイ取らずとしてソーズ一気寄せとするだろう。


40182.jpg

25mが先に埋まれば喜んでリーチする。

下家がマンズ模様だしね。

かくして宣言牌裏スジ待ちが出来上がった。


40184.jpg

安牌に窮した対面から出て、裏1の6400。

50符だと裏ドラ1枚がでかいやね。

ご覧のように、安全牌に窮すると宣言牌またぎスジより裏スジの方が出やすい傾向にある。

そういう意味で裏スジ構成牌をギリギリまで引っ張ることには一定の意味がある。

この場合はドラ1sだけにカン2sもあるけどね。



caseB−3
52862.jpg

上家からリーチが入る。

宣言牌は7p。


52863.jpg

チートイツテンパイだが、さてどうするか?





52864.jpg

場に見えている枚数から36mの方が急所だろうと、3pを切るもアウト。裏1の2600。

さすがに裏スジを勝負するにはピンズが高すぎたか。


52865.jpg

ピンズが上方面に伸びた際に、一通が現実的ということ。

一通の渡りを打った7p残しだった。

単純に好形への渡りだけでなく、このように手役との天秤というケースも多いため、特に点棒がない人の宣言牌裏スジ待ちには注意が必要となる。



caseC
tenhou.878.jpg

ペン3pが入って36pの即リーチを打つ直前。

7pを残しているのは、8pツモの伸びを見ているのみならず、3p6pをチーテンに取る可能性も見ている。

つまり、7pを取って置いているのはクイタンへの渡りも見ているということ。


tenhou.880.jpg

無事に高目が出て、7700。

飛ばしてトップ終了となった。



caseD
76088.jpg

南1局、2着目の上家からリーチが入る。

私は現状ラス目の親番につき、ギリギリまで攻め返したいところ。


76089.jpg

巡目が少なくなってきたので、流局テンパイを目指して仕掛け始める。


76090.jpg

よっしゃよっしゃ!海底間際で上手くテンパイを入れられた。

色々と選択はあったが、6mを使い切ってテンパイに漕ぎ着けたのは大きい。


76091.jpg

海底…で持ってきたのはまさかの9m!

さて、何を切る?





76092.jpg

2mに近い方の3m切りとした。

両面に当たる危険度はほぼ差がないはず。

けれどもこの掴み方は69mに当たる気配がビンビンするぜ!


76093.jpg

これが無情にも当たりって、何切っても助からんや〜〜〜ん(>_<)

究極のスジ掴まりは、ドラ暗刻に河底付きで12000の致命傷。

必死にしがみついたテンパイだけに、ここでオリるのはなかなか難しい。


76094.jpg

上家の手に残った2m、これはおそらく安全度重視でたまたま残った2mだ。

5sを引っ張るのが巡目的に危険だと考え、より安全な2mに振り替えたと。

結果、裏スジ369m待ちが残ったがこれはたまたまの可能性が高い。

こういうケースもあるので宣言牌の意図を読むことが無意味に終わることもある。

3mはペン3mがあるので、組み合わせ的には9mより危険度は高いはずだが、実戦上は9mの方が極めて切りづらく感じた。このへんは感覚。

対面の仕掛けも踏まえると、9m切りの方がいいかもしれないが。



caseE
tenhou.15717.jpg

東3局、3着目の南家。

ここから何を切るか?





tenhou.15718.jpg

456の変化もあるため、6pを残した。

ズバリのカン3s引きで即リーチといったわけだが。

6pを引っ張ることで、ある一定の効果がある。


tenhou.15719.jpg

対面視点から、私のリーチを見てみよう。

離れ両面ターツ落としの外側からバージョン。

7pから切ってる理由はイマイチわからんが、58pだけは切れない、こういう印象を与える河になっているだろう。

58pはかなり危険だが、それじゃあ25pはどうだろうか?


tenhou.15720.jpg

6pを引っ張ったことで、58pは切れないが2pなら通りやすそうというミスリードを誘うことに成功した。2600。

仮に6pがツモ切りで、最終手出しが1mだとすると、河の印象がガラリと変わって25pの比重がかなり高くなる。

想像してみるとわかるだろう。

裏スジ構成牌を引っ張ることで、裏スジが通りやすい一定の効果を与えることがこのことからもわかる。

この性質を利用して、裏スジ構成牌を宣言牌まで引っ張るケースが最近ではよく見られる。

当たり牌の出やすさを考えた場合に、必然的に導き出される手順であるため、精通している人ほど河の見せ方に気を使っている印象もある。


裏スジ構成牌を先に切っているより、確実に出アガリがしやすいという効果があるため、危険度を勘案しながら上手に使いこなすことで、アガリ率UPにつながるだろう。

逆に言うと、それを利用する猛者も増えているため、宣言牌裏スジ待ちは一昔前より危険度は高くなった、と考えるのが妥当だろう。

勝手読みは禁物、ということである。



ラベル:裏筋 天鳳 牌理
posted by はぐりん@ at 23:58 | Comment(2) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月08日

宣言牌裏スジ待ちになる牌理

前回記事では、宣言牌裏スジが好形にやや刺さりにくいということを紹介した。

それでは逆に、宣言牌裏スジが待ちになるパターンにはどのようなものがあるのだろうか?

今回はそれをまとめてみたい。


愚形待ちが絡むとパターンが膨大になってしまうため、今回は好形(6枚以上待ち)に限定した。

宣言牌裏スジが待ちになるパターンは限定されるため、その傾向を把握することで、通りやすいケースを増やせるかもしれない。

私見ではあるが、その出現頻度もA〜Eで示した。


宣言牌裏スジ待ちになる牌理(好形)

@単純牌効率 頻度A

二筒四筒四筒六筒七筒ツモ三筒


A複合形 頻度B

三萬四萬六萬六萬五筒五筒六筒六筒七筒八筒ツモ二萬


Bノベタン・亜両面 頻度B

三萬四萬二筒三筒四筒五筒六筒ツモ二萬

三萬四萬三筒四筒四筒五筒六筒ツモ二萬


Cカンチャンからの変化 頻度C

二萬四萬ツモ五萬


Dシャンポンからの変化 頻度C

四萬四萬五萬六萬七萬三筒三筒ツモ六萬


Eエントツ形 頻度D

三萬三萬三筒四筒五筒五筒五筒六筒三索四索ツモ二索


F暗刻からの1枚外し 頻度E

三萬四萬四筒四筒四筒六筒七筒ツモ二萬


見てきた中で、何か気づいたことはないだろうか?


そう、単純両面待ちになるケースが@CFしかないのである。

しかもCは変化につき先制時ではないし、Fはレアケースなので、単純両面になるケースはかなり限定されることがわかる。

このことから、宣言牌の裏スジが待ちになる際は、

・その色の周辺が厚く持たれていることが多い

・リーチ者の河にその色が高い(周辺を捨てていない)ことが多い

という傾向を導くことができる。


この性質を利用すれば、自身に周辺の色が厚い場合、複合形の可能性が低いとして裏スジの安全度が高まりやすい。

(ただし、その場合は宣言牌周辺の愚形待ちの可能性も高まるため、一概には言えないが)

例えば、リーチが好形である可能性が高く、かつ宣言牌からの複合形を否定する材料が自身の手の内にある場合などに宣言牌裏スジを通しやすいと言える。

しかし、この条件に明確に合致するというのはなかなかないため、「大体なんとなく」通りやすそうかどうかをこの傾向に当てはめて考えてみるのがいいだろう。


それでは、@〜Fを番号順に実戦例から見ていきたい。



case@
tenhou.11257.jpg

対面が8pカンして4s手出しリーチ。


tenhou.11259.jpg

5pチーテンから6mをツモって好形に変化した。

さて、どうするか?





tenhou.11260.jpg

3m勝負とした。

かなり危険度は高いが、安全牌に乏しく、好形変化の流れに乗じることにした。


tenhou.11261.jpg

結局、親がツモって4000オール。

宣言牌裏スジの58s待ちだった。


tenhou.11262.jpg

8pカンで持ってきたのが4m。

牌効率的に手元に置かざるをえない4sにつき極めて自然な手順だ。

自然に打った結果、宣言牌裏スジ待ちになるということも少なくなく、これがある以上安全度が劇的に高まるということはない。



caseA
tenhou.15333.jpg

下家リーチの宣言牌が8p。

こちらも仕掛けでテンパイだが、一発目に掴んだのは裏スジの7p。

さて、どうしよう?





tenhou.15334.jpg

7pを押すも高めイーペーコーに刺さってアウト。8000。

通っていないスジも多いが、最終手出し8pをどう見るかというところ。

ピンズの周辺がわりと見えているので複合形には刺さりにくいと思ったが。

ダブルツーチャンスでは足りず、ワンチャンスぐらいはほしい。

裏スジで刺さるとイーペーコーが絡んでいることも多く、そこそこの打点は覚悟しなければならない。



caseB
52872.jpg

ラス争いの親からリーチが入って一発目。

こちらもドラドラで簡単にはオリたくない手。

さて、何を切る?





52873.jpg

裏スジの2m切りとした。

3468mからだったら、6mから切るでしょ常識的に考えての意。

さすがに一発目に4pは切りづらい。


52874.jpg

これが当たるんだな。一発で7700。

自信を持って切っただけにこれはショックが大きい。Gショック。


52875.jpg

親は十分形からこの入り目。

雀頭不在時によくある宣言牌周辺のノベタンリーチだった。

前巡の8m手出しからターツ落としに見せているのが巧妙で、まんまと引っかかってしまった。


52876.jpg

ノベタン三面張の可能性も見た8m残しは実戦的。

超十分形イーシャンテンからメンツ先埋まりのノベタンはよく見られるところ。

このケースでは、ノベタンを匂わす河の特徴が一切ないため、待ち読みは困難だ。

ノベタンの可能性が高まる河としては、両面ターツ落としの単騎仮テンから他のメンツにくっつくパターン。

また、トイツ落としがあるケースではノベタンになりにくい。



caseC
55225.jpg

下家からリーチが入っている。

ドラの発が切りきれずに、8sのトイツ落としで回る。


55226.jpg

上家から7mが出て、チーテンに取れるが、これを鳴くか?





55227.jpg

取って3s勝負するもこれがアウト。3900。

第一打に8s切ってる7s最終手出しをどう見るか。

357sからの7sも考えられるが、それならカン6sに取りそう。

7s引っ張っている以上、5sが手の内にありそうで、5sトイツが実戦上多い気がする。

ソーズの中ほどは厚く持たれていてもおかしくないが、それなら第一打8sが矛盾する。

宣言牌裏スジ待ちはそこまでない河というのが私の感覚だ。


55228.jpg

実際は、カン6sダマからの好形変化だった。

孤立58sから8sを切ったら7sが先にくっついたというパターンだろう。

第一打の8sがミスリードを誘っていて、カンチャンからの変化はややレアケース。

総合的には36sは通りやすい河だと考えられる。

たまたまここでは刺さったが、こういう場合の裏スジは若干通りやすいというのを感覚的に理解しておくのがいいだろう。



caseD
54303.jpg

ラス争いの対面が3s手出しリーチ。

こちらもテンパイからソーズの選択となった。

さて、何を切る?





54304.jpg

7sを勝負すると、ロンの声。

5sツモをケアしたかったのと、自身のアガリ目を重視した結果、裏目に。

8sからのペンター落としは47s残りの可能性も十分。

牌理的にカン6sに当たることはまずないため、ここは安全度重視で6s切りの方が良さそう。


54305.jpg

一発ドラ1で8000は痛い。

この場合、ソーズの中ほどがほとんど場に見えていないため、複合形が十分に考えられる。

こういうケースでの宣言牌裏スジは結構危険であることがわかるだろう。


54306.jpg

ソーズのペンチャン落としはここから。

この時点では47s受けはないが…


54307.jpg

シャンポンダマからの好形変化だった。

3sがワンチャンスだけに、またぎの可能性は特別高くはない。

となると、厚く持たれていそうな内側の方が危険かな、という風になんとなく感じ取れればOK。



caseE
70491.jpg

テンパイしたが、何を切るか?





70492.jpg

7m切りとした。

場況不明のマンズの上に対し、7sがかなり拾えそうな場況に思えたため。

ちなみに、リーチだと7mの裏スジが待ちとなる。

エントツ形では、エントツ部分で宣言牌裏スジ待ちとなることも多い。


70493.jpg

これがズバリで、6m即ツモの2000・3900。

実際には58mはどっさり山だったのは誤算だったが、アガリはこちらが早かった。



caseF
55257.jpg

両面が先に埋まって、ひとまず1p単騎に受ける。

この1p絶テンだべ。5200でも十分。


55258.jpg

赤5pを裏目ってしまった。

ダブ東ポンの親にこの5pは通るだろうか?





55259.jpg

これが通らず。ド高目の11600を献上してしまった。

最終手出しが4pにつき、通常はそこまで58pの危険度は高くないように見える。


55260.jpg

4p最終手出し。これがカン5p待ちからの58p変化ということは100%ない。

なぜなら私が前巡に5pを切っているからだ。

このことも赤5pを切る後押しとなっているのだが…


55261.jpg

なんと4pは暗刻からの1枚外しだった。

なかなかにレアなケースにぶちあたったぜ。

たまにこういうのがあるから、読みの過信は禁物ということである。


全体を通してみると、裏スジ方面の河が高いときに裏スジ待ちができている傾向がある。

パターンを類型化してはいるが、組み合わせで見ると裏スジ待ちも十分に危険度が高いとわかるだろう。

重要なのは傾向から安全度が高まるケースを肌感覚で掴む、ということである。

例えば、本記事のcaseCの36sは通常危険度はそこまでではなく、caseDの47sはかなり危険度が高い。

このへんの差を認識できれば着実にステップアップしているはずである。


さて、次回はこれに関連して、裏スジ構成牌が引っ張られる理由について掘り下げてみたい。

牌効率以外で引っ張られるケース、打ち手の意図について考察していきたいと思う。



ラベル:牌理 裏筋 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:16 | Comment(2) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月01日

宣言牌裏スジはわりと安全

今回は宣言牌裏スジ待ちについて。

宣言牌裏スジが待ちになりにくいのはれっきとした理由があって、牌理上有効牌として機能しにくいからだ。


二萬三萬四萬二筒三筒九筒九筒三索五索七索八索九索西ツモ二索ドラ九筒

ここから何を切るか?

ターツ候補の決まっている手では、基本的に余剰危険牌は先に処理される傾向にある。

5sを残すことにメリットがないので、ここは当然5s切りとなる。

これはシャンテン数に依存しないが、テンパイに近い方がその傾向は強いと言える。


二萬三萬四萬二筒三筒九筒九筒二索三索九索九索九索西ツモ二索ドラ九筒

それではこれならどうか?

先ほどとは違って、テンパイチャンスが増えるため、西を切る人が多いだろう。

リーチ宣言牌において裏スジよりもまたぎスジの方が危険度が高いのは、余剰牌の機能が、またぎ待ちの方が有利に働きやすいからだ。


「序盤の裏スジ、中盤のまたぎスジ」という格言もあるように、序盤に切られている牌の裏スジが待ちになりやすいのは、牌理上機能しにくい牌から処理され、かつ危険度が高いからである。

深く考えずとも、これは定跡として理解できるだろう。

これは単純な牌理だが、「いらない牌から先に切られる」というのは麻雀の基本的な構造であり、局面がより複雑になってもこの基本の延長線上として考えていくことで正解を導ける。

例えば、鳴き読みが顕著な例で、手牌が短くなればなるほど、手牌は必要な牌で凝縮されていくわけで、手出し牌の意味合いが大きくなってくる。


宣言牌裏スジが待ちになる牌理については次回でじっくりと解説するとして、

今回は「リーチ宣言牌の裏スジはやや安全度が高い」という性質をどのように利用するのか。

具体的に実戦例からその局面をピックアップしてみた。

それではどうぞ。


case1
tenhou.11223.jpg

東3局、26600点持ち2着目の北家。

ラス目の親から先制リーチが入っているところ、こちらも三色のテンパイとなった。

さて、どうするか?





tenhou.11224.jpg

8mを押した。

8000のテンパイにつき、これはまっすぐという見方もできるが、ラス目のリーチだけにある程度危険度を吟味する必要がある。

4mが関連牌なのは間違いないが、4mがワンチャンスになったのでマンズ自体の安全度はやや上がったように見える。

複合形の58mやカン8m待ちということもありえるが、感覚的にはカン7mやその他の色の方が危険度が高い、実戦ではそのように読んでいる。


tenhou.11225.jpg

すぐに2pが出て、ラッキーの8000。

下家リーチは十分形の高打点だった。


tenhou.11226.jpg

雀頭が最後に出来ての36s待ち。

マンズは出来メンツで、概ね読み通りの牌姿だった。

この場合は雀頭が流動形なので直接安全度に差はなく、36sが58m待ちになっていてもおかしくはなかった。

ただ、裏スジ待ちになる組み合わせがやや少ない、ということを踏まえていればこういう場面で勝負に行きやすいと言える。



case2
tenhou.27840.jpg

南3局1本場、31400点持ち2着目の親番。

トップ目の上家からリーチが入って一発目。

現状同点ラス目の二者とは差があり、トップまで見てもう少し粘りたい。

さて、ここから何を切るか?





tenhou.27841.jpg

5s切りとした。

上家リーチは8s→6s切りというまたぎ超危険コンボになっているので7sは使い切る方針とした。

ソバの5sは一見危険に見えるが、3sが早いということと6sを最後まで引っ張っているので25sの安全度はまずまず高いと考えられる。


tenhou.27842.jpg

7sが通って形になるも、上家がツモって2000・3900。

対面から追っかけが入ったのでまあ良しというところ。


tenhou.27843.jpg

上家の入り目はまんま47sだった。

牌理上、宣言牌裏スジよりまたぎスジの方が危険であることを如実に物語っている。



case3
35209.jpg

南2局、39000点持ちトップ目の西家。

3着目の南家から先制リーチが入っている。

こちらの手もイーシャンテンだが、アガリはやや厳しく、安全牌もそれほどない。

さて、何を切る?





35210.jpg

7sのトイツ落としとした。

現物の赤5pを抜いてその後凌ぎ切れるかどうかというところ。

またぎにかかる24sに手はかけられないので、苦渋の7s切りとした。

情報のないマンズに手をかけるよりはマシという判断。

とはいえ、ソーズの中ほどは見えていないので47sは複合形で待ちになっている可能性も十分にある。

トップ目としてはリスクを取りすぎているという見方も普通だ。


35211.jpg

7s切りのメリットは2巡凌げる、ということ。

たまたまここでは4pが通ったが、赤5pを抜いても次に困ってしまう可能性も高かった。

7sを通しているうちに、手詰まりが解消されそうな感じになってきた。


35212.jpg

結果、上家がツモって700・1300。

見えていないソーズが厚く、47sは十分に危険だったことが分かる。

攻守判断としては微妙なところだが、情報のないところから切り返す手段として考慮の余地はあるのではないだろうか。



case4
tenhou.21463.jpg

東1局2本場、22200点持ち微差ラス目の北家。

三者が仕掛けていて、南家から先制リーチが入っている。

持ってきたのは暗刻スジの2m。

さて、どうしよう?





tenhou.21464.jpg

これは自重した。

牌理上の安全度はやや高いとしても、ドラまたぎにつき、放銃時の打点が高い。

下家にロンと言われることはなさそうだが、6枚見えの25mは切りきれないと判断した。

この場合、上家の仕掛けに対して6mを絞っていた、みたいなことも考えられるからだ。


tenhou.21465.jpg

下家が上家に1000点の放銃となった。

リーチの待ちはモロヒのドラ。

それよりも下家の仕掛けが高く、2mはチーテンだった。

6mが関連牌だとすると、リーチには25mは当たりづらいことがわかるだろう。

牌理上当たりづらいとは言っても、当たる可能性は十分にあるため、使いどころ・勝負所を見極めるのが肝心と言えるだろう。



case5
tenhou.10633.jpg

南2局1本場、26000点持ち2着目の北家。

対面からリーチが入って一発目。

ドラの白が浮いていて攻め返しづらい手牌。

下との差はそこまで離れていないため、放銃がラスに結びつきやすい状況となっている。

一発目はひとまず8s切りで迂回とした。


tenhou.10634.jpg

なんとかかんとか凌いでいたが、いよいよ安牌が尽きた。

さて、何を切る?





tenhou.10635.jpg

宣言牌裏スジの3m切りとした。

白トイツ落としの方が放銃率は低いが、放銃時の打点が高い。

孤立3mなら選ばず、2巡凌げるというのも大きい。

2mが宣言牌だけにペン3mなどの放銃が怖いが、白以外で選ぶとなるとこれか。

2mがワンチャンスでなければやや選びにくいかもしれない。


tenhou.10636.jpg

結果は対面がツモって裏1の1000・2000。

カン7mの愚形だが、マンズは厚く持たれていた。


tenhou.10637.jpg

入り目は69sで、マンズはこの形。

ペン3m受けがあるとはいえ、他と比べてそこまで危険度が高いという感じもないだろう。

下家の2mにラグがかかっているなどの情報があれば、より3mの安全度は高まりやすい。



case6
72120.jpg

開局の南家。

下家リーチに親が追っかけといきなり鉄火場に。


72121.jpg

共通安牌がないが、何を切るか?





72122.jpg

親の現物で、下家の宣言牌裏スジの7m切りとした。

白切りと悩むところだが、2件に通っていない白よりは少しマシだと考えた。

ピンズの上、マンズの下ともに危険度が高く、かなりオリの難易度が高い。


72123.jpg

結果、下家がツモって1300・2600。

親の現物の9mに手をかけているとアウト。

これはなかなか危なかったが牌理上、宣言牌またぎスジの方が危険度が高いということはこの例からもわかるだろう。


72124.jpg

下家の入り目は3mだった。

牌理上、最終手出し8mで7mが待ちになる組み合わせはそれほど多くない。

7mシャンポン待ちになる可能性が低いのと、両面待ちになる条件がややハードだからだ。


見てきたように、宣言牌またぎと宣言牌裏スジには明確に危険度の差があることがわかるだろう。

この特性を生かすことで、安全牌に困ったとき、際どい攻め返しをしたいときなど、ギリギリの凌ぎができる可能性がある。

レベルの高い卓ではベタオリの難しい局面が増えるため、そういう場面で使える頻度は多くなるかもしれない。


次回はこれと関連して、宣言牌裏スジが放銃に結びつく牌理について紹介したい。

用法・用量を守って服用することの重要性、次回もワンセットでご覧いただきたい。



ラベル:裏筋 定跡 守備 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:57 | Comment(2) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月23日

強い部分は「固定する」弱い部分は「厚く持つ」

今回は、テンパイに向けた手組みについて。

シンプルだが、非常に汎用性があり、個人的にはかなり重要な内容だと思っている。

難しい牌理についてあれこれ考えるよりは、こういう基本的なことをミスなくこなすことの方が大事だろう。

なぜかというと、出現頻度が多く、結果に与える影響も大きいため、出来不出来が即成績に結びつきやすいからだ。


具体的に、「強い部分」というのは、

・両面
・外よりの受け(23m、78m)
・場に安い色の受け
・場況から山に居そうな受け
・他家が使いづらいと推定される受け(分断形など)
・染め手が使っていない色


「弱い部分」というのは、

・ペンチャン
・内寄りの受け(45m、56m)
・場に高い色の受け
・場にたくさん切れている受け
・染め手が使っている色 

のことである。


ペンチャンなどの弱い部分は、889と厚く持つことで、不安定な部分を解消しやすくする。

愚形同士の選択では、より場に安い色を固定し、場に高い色を厚く持つように工夫する。

染め手がいる場合、その色はネックになりやすいので厚く持って最終形を強くするのが基本(危険度との勘案はあるが)。


強い部分を先固定することで、そこが最終形になった場合に、迷彩が効いて出アガリがしやすいという相乗効果も生まれる。

同じ両面でも、端よりのターツを先固定することで、ぐっとアガリ率が高まる。


コツとしては、刻一刻と変化する河・場況に目を光らせ、どの部分が強くてどの部分が弱いのかを1巡毎に精査していくことだ。

それによって、ターツ選択などに迷いが生じなくなり、突然の変化に対しても慌てることが少なくなる。

かなりバラバラな手であっても、強い部分を固定しつつ、ある程度安牌を持ちながら打つことで、安全を確保しながら攻め返す、という手法が成り立つ。


場に見える情報から、シンプルに選択するだけでいいのに、なまじ相手の手を読んだがゆえに選択を間違えてしまう。

これはむしろ上級者にありがちであり、麻雀を理解すればするほど正解率が下がる、みたいな現象も起こりうる。

また、安全度の兼ね合いでシンプルに選べない、というのも上級者が陥りがちな罠だ。

基本の部分をいかに間違えないか、という部分は麻雀の長期成績においては非常に重要であるため、高度な技術論をかじった人も、本記事で今一度確認していただきたい。


それではどうぞ。


case1
tenhou.24430.jpg

東4局、29100点持ち2着目の北家。

嬉しいドラツモで、形が良くなった。

さて、何を切る?





tenhou.24431.jpg

5m切りとした。

対面の仕掛けと4m切りを見ているので、36m、特に3mは強そう。

5mは暗刻からの切り出しにつき、3mは他家が使いづらく、ピンフの含みもある。

ピンズは何を切ってもロスが大きいので、どちらかというと牌効率の要素が強い。

ピンズを「厚く持つ」という思考ができれば消去法でマンズに手がかかる。


tenhou.24432.jpg

テンパイを逃す8mをツモってしまったが、これは想定内。

マンズは三面張とさらに受け入れが広がった。

裏目を牌効率に組み込む、裏目のフォローが利く選択、というのも重要な観点。

ピンズの待ち取りに迷わなくていい、というのは(先制テンパイを逃した手前)言いすぎだが、厚く持った部分でドンと構えることができる。


tenhou.24433.jpg

対面の1000・2000ツモとなった。

裏目っていなければ6p切りで放銃だった、というのは結果論だが、

自身の369mは極めて強く、「強い部分を固定する」ことに成功したと言えるだろう。



case2
56889.jpg

南2局1本場、21500点持ち微差3着目の南家。

絶好のカン6sを引き入れて、イーシャンテンになった。

さて、何を切るか?





56890.jpg

6p切りとした。

場況がなければ4m切って単純両面固定が優勢ではないだろうか。

5pツモでイーペーコーだし、5pは自分が1枚使っているし。

ただ、さすがに25mが5枚切れとなると弱い認定してもよさそう。

こうなると縦の4mもかなり強いので、厚く持つ意味合いが増える。

2巡ぐらい河を見ていないだけで、パッと4mに手をかけてしまうということは十分にありえるだろう。


56891.jpg

嬉しい赤をツモって即リーチ。

ここが入り目なら、どちらを切っても一緒だったわけだが。


56892.jpg

これが上家から出て、5200。

ノーテンから出てきたのはやや意外だが、これは大きなアガリとなった。


56893.jpg

選択時、南は持ち持ち。

6p4mの縦は山に1枚ずつで、25mが山2、25pが山3につき、「強い部分」は25pで正解だった。

こういうわずかな差を間違えないことが長期的には重要だったりする。



case3
41024.jpg

東4局、32800点持ち2着目の親番。

ターツオーバー4トイツで、やや捌きの難しい手。

ここから何を切るか?





41025.jpg

8s切りとした。

安全度まで含めると難しいところだが、3sがパタパタと切られたので。

最終形も69sの方が強そうなので、その部分を固定した。

4sも後々かなり危険度が高いので、先切りする手はあるかもしれない。


41026.jpg

薄い3sをツモって、手順で4sを処理できる。

こうなるとにわかにアガリが見込めそうになってきた。


41027.jpg

2枚目の白をポンテンに取った。

狙い通りの69s受け。

前巡の9sスルーが俺流で、焦らずにアガリを見据えている。


41028.jpg

ドラをツモって2000オールGET。

限りなくベストに近いアガリではないだろうか。

手順が違っても同じアガリ形だった可能性は高いが、69sの先固定によりグッとアガリやすさが増していることがわかるだろう。



case4
46252.jpg

南3局、45500点持ちトップ目の西家。

チートイツも視野だったが、ズバリのカン7pが埋まった。

さて、何を切る?





46253.jpg

トイツ手を見切るのであれば、シンプルに両面固定でいいだろう。

5sのロスはさほどでもなく、3m周辺の好形変化にも活路を見出すことができる。

当然ながら678の三色が本命。


46254.jpg

2sをツモってイーシャンテンとなった。

何を切るか?





46255.jpg

8s切りとした。

愚形同士の強さ比較。

場にはマンズが高く、ソーズが安い。カン7s待ちになった場合はかなり拾えそうな場況となっている。

8sが1枚出ていることはソーズが安いだけにあまり関係ないが、

安全度からカン7mに決めてしまうのはやや損が大きいと考える。

4mツモの好形変化もあるし、カン7mが強い保証がどこにもないので、アガリやすさに疑問符がつくからだ。


46256.jpg

狙い通りに7sを引き込み、打点十分の最終形に。

明確に危険な河がいないため、ここはある程度目いっぱいに構えてもよさそう。

トップ目だからこそ、きっちりアガって局を潰したい。


46257.jpg

すぐに出て8000となった。

マンズは厚く持たれていて、36mは山にゼロだったが、3mポンの余地があった。

3mポン時の最終形がカン7sかカン7mかでは結構な差があるので、愚形でも強い部分を固定することは重要だとわかるだろう。



case5
51108.jpg

東2局3本場、24800点持ち2着目の南家。

東ポンの仕掛けを入れているところ。

3pをツモってきたが、何を切るか?





51109.jpg

3pは強そうに見えるので残したくなるが、ツモ切りとした。

牌効率的にはいずれかのカンチャン固定が広い。

アガリ優先であれば、発にこだわる必要もない。

場況からピンズの下がダダ安につき、2pは固まっていない限り出やすいはずだ。


51110.jpg

場に高い方のソーズが先に捌けてテンパイ。

この最終形ならかなりアガれそう。3p先切りもあるし。


51111.jpg

すぐに出て、1000は1900。

2pは誰の手にもなく、山4と強かった。

ちょっとアガリが遅れると、親のドラドラや下家のメンチンが間に合ってしまう可能性があるため、何気ないが大きなアガリではないだろうか。

こういうのを間違わずに捌く、というのが現代のスピード麻雀ではかなり重要だと思う。



case6
51790.jpg

南1局、43500点持ちトップ目の南家。

超十分形イーシャンテンだが、ここから何を切るか?





51791.jpg

9p切りとした。

147pはかなり強そうなので、通常はこれで問題ないだろう。

あるいはマンズや2sを仕掛けて一通のテンパイに取ることもできる。


51792.jpg

安目でテンパイ。

役はあるものの、親の2フーロ目が間に合ってしまった。

さて、どうしよう?





51793.jpg

取ってダマにするもこれがアウトで、11600(´・ω・`)

危険度を勘案しなければならないのはこういう時。

親はマンズが濃く、自身はトップ目につき、3mは先に処理しておくべきだったか。


51794.jpg

2sポンなども脳裏によぎって3m先切りに踏み切れなかったが。

このタイミングで3mを切るのがバランスだった。

「厚く持つ」部分は危険度が高い傾向もあるため、その見切り時も重要となる。


51795.jpg

3m先切りなら、おそらく先にこちらのアガリがあっただろう。

この放銃で混沌としたものの、なんとかトップを死守することができた。



case7
51993.jpg

南1局、16500点持ちラス目の西家。

ドラ3の大チャンス手で、是が非でもものにしたい手。

7pツモったが、ここから何を切るか?





51994.jpg

6p切って両面固定とした。

テンパイチャンス的にはMAXではないが、強い58pを固定して、ソーズは流動形とした。

場況的に3s2sあたりも強そうなので、そのへんが伸びればさらに広くなる。

あとは、7s9sの縦引きも魅力。


51995.jpg

なかなかテンパイが入らないまま、無情にも6s8sが場に3枚ずつ。

かなり景色のいいソーズだっただけに暗雲立ち込める。


51996.jpg

2sをツモってきて、ここで9sを払う。

カン8sが残り1枚、カン3sが残り2枚につき、枚数重視で。

6sツモった時の形が強いので、一応9sから。


51997.jpg

おお、こちらが先に埋まるなんて。

まんまん満を持してリーチ!


51998.jpg

親が一発で突っ込んできて8000。

これは上手くアガリをGETできたぜ。


51999.jpg

ここでの選択が功を奏した。

テンパイチャンスを重視しているとアガリはない。

強い58pを固定して、形の弱いソーズに柔軟性を持たせることで、後の状況変化に機敏に対応できた。


このように、強い部分を固定し、弱い部分の受け入れを広げることで、二次変化、三次変化を見込むことが可能となり、手牌に柔軟性が生まれる。

これによって、本ケースのように突然待ちが枯れてしまうような状況変化に対しても、臨機応変に対応できる。

この場合のソーズは弱い部分ではないが、変化に優る形であれば、テンパイチャンス重視よりも厚く持つメリットの方が大きいこともある。


弱い部分を厚く持つことは、流動性を広げるということ、それすなわち状況変化に対応しやすくなるということ。

千変万化する状況に対応力を持たせる、これが重要なのは現在のコロナウイルスに限ったことではないとわかるだろう。



ラベル:手組 定跡 天鳳
posted by はぐりん@ at 18:23 | Comment(7) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月16日

不調ウイルスは「治療」するのではなく「予防」する【現世編】

このタイトル、実は以前に私が書いたことのある記事だ。

インパクトのあるタイトルだけに覚えている方も少なくないのではないだろうか。

不調ウィルスは「治療」するのではなく「予防」する

リアルでこれを実践する時が、まさに今、訪れている。



というわけで、今日予定されていたセット麻雀は中止になった。


わずか1週間で事態は急変するのだから、新型コロナウイルスの感染力というのは想像を絶するものであることが分かる。


ひとつだけ言えることは、感染は始まったばかりであり、影響は今後、指数関数的に大きくなるということである。

蔓延を望んでいるかのような日本政府に期待しても無意味であり、自分の身は自分で守るしかない。


密閉空間に長時間顔を向き合わせるリアル麻雀は、極めて感染のリスクが高い行為であろう。

予防における対策が万全でない今の時期こそ、最大限の注意を払っていいのではないか。

例えば、プロのリーグ戦などでは、ネット麻雀による代替が可能なのではないだろうか。

テーブルゲームはネット環境さえ整っていれば、比較的たやすくこういう事態に対処できるような気がする。


ぜひぜひ、ご自身の健康に留意していただきたい。



さて、ウイルスに体が蝕まれてしまってからでは、治療のための長い時間と大きなコストがかかる。

水際での予防にある程度の時間とコストをかけることは、長期的に見れば極めて有益であるのは間違いない。

これは麻雀においても同じことが言える。

不調ウイルスが身体に蔓延してからでは、いつも通りの麻雀が打てず、自信を失って迷走するという負のスパイラルに陥ってしまう。

なので、そういう状態に陥ったなら一旦麻雀から離れて完治するのを待つ、というのも一つの手だ(今の私がまさにその状態だ)。

休むも麻雀、なのである。


以下は、新型ツカンポウイルスに感染した私の実戦録である。

信じるか信じないかはあなた次第です。


case1
75644.jpg

オーラス、30300点持ち2着目の西家。

トップ目の親と5200点差、ラス目の北家と23100点差。

満貫放銃でもラス転落しないため、ここは全力でトップを狙いたい局面。


75645.jpg

3着目の上家からリーチが入った直後、こちらもテンパイ。

さて、どうしよう?





75646.jpg

3着目のリーチなら、当然追っかけに踏み切るだろう。

ツモでトップ捲り確定。上家からなら裏1期待。

7pの場況も悪くなく、ドラも見えているのでラス転落のリスクも低い。


75647.jpg

ところが、ラス目が追っかけリーチを敢行してきた。

いずれにせよ満貫打っても捲られない。

逆転条件を満たしているのだろうか?


75648.jpg

一発目に持ってきたのはまさかの赤5s。

こ、これは…


75649.jpg

ゑ?


75650.jpg

ハネ直条件の下家は、裏が乗らずに満直止まり。

しかし、上家にも痛恨の高目5200放銃。

結果、どうなった?


75652.jpg

しょぇ〜ラスっとるがな(>_<)

しかもリーチ棒総ざらいの上家取りゆえの大捲り…

ってことは私のリーチ棒がいけなかったか。


75654.jpg

25sは山に2枚だが、5sは赤が1枚のみ。

私がラスに落ちる条件は、「下家リーチの一発目に赤5sを掴んだ場合」のみ。

これをやすやすと掴んでしまうあたりにツカンポウイルスの威力が垣間見える。

ちなみに、7pは山3って二人の当たり牌より多いじゃん…



case2
75680.jpg

東2局、9600点持ちラス目の南家。

現状毟られてはいるが、ここから巻き返さねば。

ピンフのみだが十分でしょう、即リーチ。


75681.jpg

上家の親からリーチが入る。


75682.jpg

一発目に持ってきたのはドラそのもの。

ワンチャンスだし、通るよね?よね?


75683.jpg

うん、知ってた。

何とか飛ばずに粘りたいが…


75684.jpg

ひゃっは〜、4枚目がそこですか。

どないせっちゅうねん。

まあ、裏1でも裏4でも変わりないし、リアルじゃなくて良かったと思うことにしよう。



case3
75962.jpg

東4局1本場、23500点持ち2着目の西家。

テンパイしたが、さてどうしよう?





75963.jpg

ドラ受けにはせず、得意のツモり三暗刻でリーチ。

5s切りなどが裏目っていない会心の最終形。

これは感触あり。


75965.jpg

対面と下家が食い散らかし始めた。

しかも、裏目のドラをツモってるし…

9mはいずこに。


75966.jpg

仕掛けで回って来た海底。力んだが、持ってきたのはスジ。

ん?このスジ大丈夫か?


75967.jpg

は、はい?(゚Д゚)!?

河底つき。

一瞬で下家と対面の点数がわかるだろうか?


75970.jpg

下家子のハネ満、対面親の11600ということで、何と一瞬で私は飛んでしまった。

私の脳内では、ダブロンの声が延々とこだましていた…


75968.jpg

件の9mは山に2枚。山に1枚でも現れれば、ここまでの事態にはなっていなかったはず。

というか、対面の9sを拾ってカンするんだったにゃ。


75969.jpg

下家の仕掛けはここから。

ダメ元みたいな仕掛けが、ハネ満に仕上がるんだからお見事としか言いようがない。

逆に言えば、こういう仕掛けを成就させているようでは勝てない。ツカンポウイルスが発症していたわけだ。



case4
77227.jpg

東4局1本場、21000点持ち3着目の北家。

ラス目の南家が仕掛けていて、ほどよい点差、ほどよい打点、絶好の待ち。

サクッとアガれそう。


77228.jpg

海底ツモったれ…が、ダメ。

持ってきたのはドラそのもの。

対面が押しているのは一目瞭然。と、いうことは?


77229.jpg

ダブロンかよ!

親様もステルスで張ってらっしゃったか。


77230.jpg

なんみょ〜ほーれんげーきょ〜で16000点。


77231.jpg

ああ、今日も飛んだよ。明日も飛ぶ予定さ。



case5
77269.jpg

南3局1本場、30200点持ち2着目の親番。

ラス目対面との差が19100点なので、余裕はある。

この配牌なら是が非でもトップを狙いたいところ。


77270.jpg

カン2mを先固定して、4m裏目ってしまったが、25mは強そうなので問題ないだろう。

依然として789三色のリャンシャンテン。

さて、何を切るか?





77271.jpg

4pをツモ切ると、ラス目から唐突にロンの声で、16000と言われる。

この4p止まるだろうか?

確かに両面ターツ落としからの切り出しは不気味ではあるが、それゆえにドラトイツ以上はなかなか考えにくい。

点差的に警戒はリーチと来てからでもいいかな、と思っていた。


77272.jpg

対面の配牌はこう。

なるほど、これなら両面ターツ落としはむしろ必然か。


77273.jpg

7sにラグがなく、南白手出しの後の3p手出し。

こういうケースはソーズの染めよりもピンズの染めであることが多く、ピンズは警戒すべき対象となる。

ソーズ染めなら3pを引っ張る理由に乏しく、チートイツなら白を温存しそうだからだ。


とはいえ、このタイミングで止められるかなあというのが率直な感想。

無駄に引っ張って放銃リスクを高めるぐらいなら今切りたいというのが私の感覚。

まあ読む材料があるので、これは技術介入要素もあるが。

結局、この半荘は痛恨のラスを食ってしまった。というか上記の半荘全部ラスだ。


新型ツカンポウイルスにかかってしまうと、こういうことになるので、みなさんも気をつけていただきたい。



posted by はぐりん@ at 23:54 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする