2020年11月15日

苦しい部分を楽にする ドラの先切り

前回はドラを無碍にしない、丁重に扱うというテーマの記事を書いた。

今回はその逆、タイミングよくドラを先切りしようというテーマだ。


麻雀は自分のターンで必ず1枚切らなければならないゲームであり、某漫画のように手牌を伏せて「闇」と宣言することはできない

ドラ周辺をブクブクに構えるということは、テンパイ時にドラ周辺を必ず1枚切らなければならず、自身がテンパイする頃には相手の手も大概煮詰まっている。

巡目に応じてこのへんのバランスを上手く取らなければ、自身の攻撃の価値よりも放銃のリスクの方が大きいということにもなりかねない。


「三国志」というシミュレーションゲームを例に挙げよう。

プレイヤーはとにかく有能な軍師や武将を獲得して戦力を増強しようとする。

史実からはありえない優秀な人材が集結して、無敵状態となり三国統一を成し遂げる、ゲームではありがちなストーリーだ。

しかし、これが現実の世界で起こるとどうなるか?

上位者同士で諍(いさか)い、争い、いざこさが始まる。有能な人は例外なく大きな野心を持っているからだ。

優秀な人材を統率するためにはそれだけの器を持ったトップの存在が不可欠だ。

天は二物も三物も人に与えない。

何かの能力が傑出している人は何かの能力が欠落している。忠誠心が右に習えで備わっていると考えるのは都合が良すぎる。

優秀な人材の衝突は、時に組織のリスクとなる可能性を孕んでいるというわけである。

だから人事というのはただ闇雲に強いものをかき集めればいいというわけではない。

人員の性格や組織との相性、忠誠心の持続度などを勘案し、バランスよく配置する必要がある。

定性的でないアナログな人の心・人の脳。この本質を社会のデジタル化の中で見失ってしまうと個人と組織が決定的に噛み合わなくなるという危惧が生じる。

個々人の満足度が上昇する組織づくり、国作り。いつの世においてもこのことが一国の勃興と大きく関わってくる。


何が言いたいのかわからなくなったが、麻雀の話である。

心と身体、人と組織のリバランスが必要なのは麻雀の手組みにおいても同様だ。

ドラや赤という強い武将ばかりを欲張っても、武将同士が喧嘩をして出て行ってしまうと12000のロンと言われる。

自身の手牌と対話をし、バランスの良い人員を適材適所に配置する。

これを意識することで不要なドラの処理も自然に行えることと思う。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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東2局、29900点持ちトップ目の親番。

3巡目にして岐路が訪れる。

色々な手役が見えるが、ここから何を切る?





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8pツモ切りとした。

メンツ手主眼で横伸び重視。

9mを切ってしまうとやや狭いし、8pは1枚切れたばかりなので。


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嬉しいことにドラを2枚引き込み、この形に。

ここから、何を切る?





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ドラ切りとした。

牌効率からも自然な着手。

ドラが1枚切れているのも踏み切りやすい要素か。

ドラを全部使い切るのは案外難しいので、アガリやすさ重視とした。


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狙い通りに7mを引き込み、即リーチ。

ドラを切った甲斐があるのはこの受け入れ意外に、待ちの強さもある。

盲点となるドラ先切りのまたぎ。

直前にパラパラと25mは切られてしまったが十分に勝負になるだろう。


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追っかけリーチの下家が掴んで、裏は乗らずに5800。

序盤から丁寧に7m受けを残したことが結果に結びついた。

何気ないが満足度は高いアガリではないだろうか。



case2
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南1局4本場、23200点持ち2着目の北家。

赤が2枚にドラが2枚とよだれが出そうな手牌をもらっている。

1メンツ完成してイーシャンテンとなったが、ここから何を切る?





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ドラ切りとした。

仕掛けが効くのでドラは3枚あれば十分で、牌効率からも必然。

他家の河も大人しい今が、絶好の切り時と言えそうだ。


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キター!567の三色テンパイとなるカン6pツモ。

点棒状況が縦長なので、ここはダマとした。対面から出れば飛び終了。

指を折って数えると、どうやら高目のロンでハネ満らしい。


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今か今かと待っていたが、まったく出てこない…。

自身の海底ツモは何とも気持ち悪い3m。

ラス目の対面はダブ南仕掛けだ。

ここで放銃したらひどいが…さて、何を切る?





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これを気合いでツモ切ると、なんとか通って二人テンパイ流局。

6mの方を切っているとカンチャンに刺さって8000だった。

同じスジでもドラに絡んだ6mの方が危険度は高いだろう。

しかし、親のテンパイ確率が低そうなので、点棒状況的にこの3m切りはどうなのか。

冷静に考えればマンズの危険度が激高につき、この打3mはギャンブルにも映る。

9m手出しから直観的に3mの安全度がやや高いと判断したが、天鳳的にはここでオリる方が普通だろう。


ドラ先切りが上手くいくも、最後まで油断は禁物という例。

この半荘は3着終了だった。



case3
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開局の北家。

ややゴツゴツした手牌だが、赤含みの5sがドラとなっている

ここから何を切る?





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2p切りとした。

3トイツは効率が悪いようにも見えるが、もう1メンツ完成した瞬間、イーシャンテン時の効率が良くなりやすい。

カンチャン固定は融通が利きづらく、選びにくい。

ドラトイツ部分がどのような形で収まるかが重要となってくる。


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3sツモで4トイツとなった。

さて、何を切る?





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ここでドラ切りとした。

チートイツに移行するのも普通で、3sが1枚見えているため、メンツ手にはやや効率の悪い手順にも映る。

ここで考慮したのが上家の赤5p切りで、攻め返すためにはドラ周辺の処理が急務だと判断した。

早目にソーズを処理することで、ツモ次第では攻め返せる態勢ができるかもしれない。


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上家よりも先に親リーチが炸裂して、ここから受けに回る。

一旦2s切りとした。

ドラを切っておいたことで、風通しよく先制に対処しやすい感じになっている。


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ペタペタと現物を合わせているうちに、このドラ引き戻し。

ん?知らぬ間にチートイツのイーシャンテンとなっている。


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そしてまさかのテンパイががが。

9mはノーチャンスで6sは無スジ。

ここは巡目を勘案して安全な9m切りとした。


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直後に親が掴んだのはズバリ6sで8000GET。

ドラ先切りからのミラクル引き戻しでまさかのアガリとなった。

ドラが暗刻になっても親に対しては割合切りやすく、結果は変わらなかったかもしれない。

ただ、受けやすい手組みを意識したことで回し打ちの難易度が下がったことは間違いないだろう。


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親の入り目は6sということで、選択はハマっていた。

上家の手は想像よりも重かった。

自身で切っている5pだけに、赤が単なる不要牌ということも多く、この場合上家の警戒度はやや下げてもいいかもしれない。



case4
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南2局、9900点持ちラス目の親番。

ダンラス状態につき、この親番で何とか挽回したいところ。

ドラトイツからテンションの上がる赤5mツモでゴツゴツ度はMAXに。

ここから何を切る?





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8m切ってチートイツのイーシャンテンに取った。

タンヤオとはいえ、さすがにメンツ手よりは速度がありそう。

6mが劇的な裏目というわけではなく、ツモ次第でメンツ手も見ている。

タンヤオのつかない9mの受けは見切っていいだろう。


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次巡のツモは、むむっ、7mが暗刻になった。

かくなる上は何を切るか?





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ドラ切りとした。

仕掛けられるメンツ手は受け入れが広く、こちらとしてもこの進行は歓迎できる。

ゴツゴツしたピンズ部分を仕掛けで捌けるのが大きい。


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すぐさまソーズのメンツが完成。

ピンズの選択となったが、何を切るか?





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7p切りとした。

最終形として58pがかなり強いので、それを先に決める着手。

先に7pを切っておくことで8pを盲点とする狙いもある。

確かに7pの方がポンしやすい場況ではあるが、最終形に照準を絞ることに重点を置いた。


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狙い通りにチーテンに取る。

最終手出しが7pとなるか4pとなるかで差が大きいことがわかるだろう。


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これを引きアガって無事に4000オールをGET。

下家の最終形を見ても、7p切りが絶妙なタイミングであったことがわかる。

このアガリが生きて、最終的には3着捲りに成功した。


手牌のバランスからドラを見切るタイミングは確かに存在する。

苦しい部分を楽にするためには、強い武将は二人もいらないということである。



ラベル:天鳳 ドラ
posted by はぐりん@ at 13:22 | Comment(2) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月08日

ドラを大事にする手組み

今回はオーソドックスにドラの扱い方がテーマだ。


一昔前、昭和時代の麻雀においては、ドラはとかく丁寧に扱い、ギリギリまで引っ張ることが是とされていた

赤のない時代におけるドラ1枚の価値は今よりもはるかに大きかった。

不用意にドラを鳴かせることはゲームの興を損なうものとして嫌われる風潮もあった。

当時の麻雀は全体の調和を重んじ、「魅せる」「愉しむ」ことが重視されていた。個々人の実力にも格差があった。


一方、赤麻雀が普及した現在は、相対的にドラの価値は減少した

科学的麻雀観が台頭し、鳴きを含めた技術が飛躍的に進歩した。

勝利至上主義が叫ばれるとともに、責任論といった類の倫理観が消滅した。

現代麻雀はゲームとして純粋に強さを追求する「個人主義」、そして他者に規範を押し付けない「自由主義」に裏打ちされていると言えるだろう。


かなり昔の話になるが、東風荘で打っていた時のエピソードがある。

私のモロ引っかけリーチに暗刻落としで放銃した人が、「卑怯者!」とチャット欄で罵ってきた。

それは冗談ではなく本心から怒っている様子で、突然のことに私はあっけにとられた。

観戦していたその人の知り合いがなだめてくれて収まったが、私はこう思った。

ただ普通に打っているだけなのに、なぜこんな嫌な思いをしなければならないのだろう、と。


今はモロヒを批判する人などいないし、ドラを切って鳴かせても文句を言う人はいない。

当時はゲームを楽しむための精神的土壌が未成熟だったためにこういうトラブルは頻繁に起こった。

技術が向上し、Mリーグが発足していく過程で、一般人の麻雀に対する心構え、他家に対する作法のレベルも確実に向上していった。

これは、不快な思いをすることなく安心して麻雀を楽しめる環境が醸成されたという意味で、喜ぶべきことではないだろうか。


前置きが長くなったが、本題に戻ろう。

赤が普及したとはいえ、ドラの扱い方はいつの時代も頭を悩ませるものである

「ドラは恋人」と言ってみたり「ドラは出世の妨げ」と言ってみたり格言も様々だ。

私はドラを引っ張る方だが、引っ張りすぎて痛い目を見たこともしょっちゅうある。

ただ、早すぎるリリースは臆病さが伝わったり河を逆用されたりしてこちらの方が良くない。


現代麻雀では守備の意識が高く、ドラを引っ張り過ぎるのはやや損という考え方が大勢となってきている。

引っ張って放銃するリスクと自身の手が死んでしまうデメリットの方が大きいという考え方である。

体裁よりも実利を重んじる現代麻雀の特徴が表れていると言えよう。


今回はこうしたドラの切り時を踏まえた上で、孤立ドラの扱い方について触れてみたい。

ドラは基本大事にするが、大事にしすぎない。

この間(はざま)の中で、ドラを手牌に組み込む工夫をどのようにするのか。

ここには、かなり難しい何切るの分岐を含んでいることが多いので、実戦例で確認していただきたい。

それではどうぞ。



case1
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東3局1本場、22700点持ち2着目の親番。

急所のペン7sが埋まってやる気が出たところ。

様々な手役が見えるが、浮いている北はドラ

さて、ここから何を切る?





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2p切りとした。

雀頭をひとまず決めて、一通とチャンタの天秤に。

これだと123の三色は消えるが、そのハードルは高い。

ドラ単騎まで見るなら4m切ってチャンタに決める手もあるが、やや受け入れが狭い。

総合的なバランスを重視した。


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2mをツモってイーシャンテンになった。

さて、どうしよう?





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ツモ切りとした。

これを残してイーシャンテンに取る意味はほぼない。

最終形を大きく見つつ。


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8pをツモってきて、ここで4m切り。

手広くドラ切りとする手もあるが、はっきりと高打点の見えるチャンタに手役を絞った。


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粘った甲斐があり、ドラを重ねることに成功。

これで仕掛けても十分。三色を重視しての3s切り。


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上手くくっついて、789三色が視野に。

迷う形だが、ここから何を切る?





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1pトイツ落としとした。

ターツ落としは選択に裏目が生じて選びにくい。

三色ならチーテンで11600が確定するし、わりと鳴きやすそう。


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惜しくも安目を引き入れてしまったが、これでも十分なテンパイ。

即リーチに踏み切る。


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長引いたが、自身最後のツモで見事引き当てる。3900オール。

このアガリが効いてこの半荘はトップで終了。

何気ないが、丁寧にドラを生かす手順を模索したことが結実した。


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下家の手をご覧いただきたい。

ここでの選択もさることながら、手順前後によってはあっという間にアガられていた可能性があった。

難なくアガっているように見えても、その実結果は紙一重であったことがわかる。



case2
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東3局1本場、41600点持ちトップ目の親番。

ピンフと三色の天秤に構えていると、持ってきたのは生牌のドラ。

さて、何を切る?





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9s切りとした。

リャンシャンテンに戻すターツ落とし。なかなかオリジナリティのある一打。

8sがパッと見悪いわけではないので、ここを嫌うとなるとアガリが結構遠のくようにも見える。

ただ、25mが先に入ったところでのみ手のリーチは敢行しづらいので、それならば先に払っておくのもありか。


44783.jpg

工夫した甲斐あり、ドラを重ねることに成功。

これであとは一本道。


44784.jpg

ほどなくテンパイして即リーチに。

ドラを切っていてもタンピン三色になっていた。


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対面の追っかけが入るも、無事にツモって3900オール。

おっと、三色なら高目の方か?

工夫した結果、打点が安くなるというレアケースになってしまった。

トップ目だからこそアドバンテージを生かして伸び伸びとした手組みを心がけたい。



case3
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開局の北家。

4sに5sがくっつき、ソーズに両面ターツができた。

ポツンと浮いている8mは、ドラ。

ここから何を切る?





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2m切りとした。

雀頭不在につき、ピンズの好形には手をかけられない。

タンヤオの構成ターツを払うのはやり過ぎにも見えるが、ワンチャン678三色も見据えつつ。


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ところが、下家の親から先制リーチが入って、完全手詰まり。

ここで何を切るか?





34748.jpg

やや安全な3p切りとした。

まっすぐなら6p切りの方が風通しはいいが、いかんせん浮いているドラが切れない。

こうなると浮かせたドラが足枷となって、自身の手が死に体となってしまう。


34749.jpg

9pをツモってイーシャンテンとなった。

まっすぐならドラ切りだが、さて何を切る?





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ドラ切りを保留してスジを追うと、これがまさかの当たり。

カンチャンにぶっ刺さって痛恨の12000となってしまった。

ドラを突っ張る価値のある手でもなく、この放銃はある程度致し方ないようにも思える。

が、実戦中はドラを引っ張った後悔の念にあふれていた。


34751.jpg

9mが2枚見えているので、ドラを切ってしまうのも普通。

捻った選択が裏目と出てしまったが、ドラをギリギリまで引っ張ることは常にこういったリスクがつきまとう

こういう失敗は、後の判断に影響を与えやすく、手が縮こまってしまいがちだ。

が、あくまでトータルで見ていく必要がある。

この失敗を自身の中でどういう位置づけにするのか反芻すること、これは成功例を振り返るよりはるかに重要な作業だろう。




case4
68914.jpg

東1局1本場、44000点持ち現在ダントツの親番。

好手からダブ東がポンでき、盤石のイーシャンテンに。

さくっとアガれそう。


68915.jpg

くっつきに構えていたところ、ひょっこりドラを持ってきた。

特別ドラにこだわる局面でもないが、ここから何を切る?





68916.jpg

ドラを残して7m切りとした。

9mが3枚切れたことも加味しつつ。


68917.jpg

立て続けに持ってきて、これはビンゴ。

ドラを河に並べるところだったぜ。


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そして下家から温存されたドラが出てきた。12000。

1枚のドラの行方によって結果は180度変わるのが麻雀の難しいところ。

リードしていても貪欲に打点を追うことで、本局のようにリードをゆるぎないものにすることができる。



case5
52357.jpg

東4局、36000点持ちトップ目の親番。

チャンス手のリャンシャンテンから、8s引きでソーズのメンツが完成した。

345も見える十分形だが、余った3sはドラ

さて、どうしよう?





52358.jpg

3p切りでお茶を濁した。

ポンテンの2900にはそれほど魅力を感じないので、三色に固定しながら、ドラ周辺を伸ばす可能性も見ている。

仕掛け二者には直ちにドラでロンと言われることはそこまでなさそうだが、ドラを鳴かせてしまうと非常にやりづらくなる。


52359.jpg

次巡、1sをツモってきた。

さて、どうしよう?





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ピンズを落としてドラを使い切る算段とした。

表示牌受けは一抹の不安もあるが、これでドラが出ていくことはなくなった。

仕掛けの機動性よりも受けを意識した手順だ。


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結果、下家がドラをツモって1000・2000。

うむうむ、そうだろうそうだろう。


52362.jpg

上家の手をご覧いただきたい。

手順でドラを河に放っていると、5200の放銃となっていた。

これはたまたま助かった例だが、このぐらいの巡目だと仕掛けに対するドラ切りのリスクはそこそこ高いと認識できる。

もちろん、引っ張れば引っ張るほど切り出す際の危険度は高まるわけだが、切り出しを保留しつつ使い切る手順を模索することは、相手に先に仕掛けさせないという点で勝負を長引かせることができる。


時代の変遷とともにドラの役割も変化しつつある。

その中で、ドラを大事にする意識、ドラを大事にしすぎない意識。

両者をバランスよく保つことが現代麻雀では求められていると言えるだろう。



ラベル:天鳳 ドラ
posted by はぐりん@ at 09:37 | Comment(4) | 攻撃力UP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月01日

天鳳でのリンシャンツモ カンドラはどうなる?

天鳳でリンシャンツモをしたのに、カンドラがめくられずにあれ?と思ったことはないだろうか。


天鳳では得点の切り上げがないなど、ところどころ古風なルールを採用している。

リンシャンツモ時のカンドラについてもその例に漏れない。


リアルと違ってやや紛らわしく、ごっちゃになっている人もいると思うので、本記事でまとめてみた。

結論を即座に知りたい方はcase4の直後にスキップしていただきたい。

実戦例からテスト形式で確認していくのがわかりやすいかと思う。


以下はあくまでも天鳳における新ドラのルールである。

それではどうぞ。


case1
45121.jpg

対面の南家がリーチ一発目のツモで1pを暗カンしたところ。

ここでリンシャンツモだった場合、カンドラはめくられるだろうか?

また、この場合一発はつくだろうか?





45122.jpg

めくられる。一発はつかない。

天鳳でも暗カンによるリンシャンツモ時は、メンゼン・仕掛け問わず常にカンドラはめくられる

当然ながらリーチの場合はカン裏も見ることができる。


45123.jpg

暗カンした時点で一発の権利が消えるため、一発はつかない。

きれいに4枚乗って、最大効率の倍満。

親の悲鳴が聞こえる東1局となった。



case2
31327.jpg

仕掛けの上家が1pを加カンしたところ。

ここでリンシャンツモだった場合、カンドラはめくられるだろうか?





31328.jpg

めくられない。


31329.jpg

天鳳では加カンによるリンシャンツモ時は、常にカンドラはめくられない。

かなり違和感を感じる瞬間ではないだろうか。

これは昔あった、「暗カンは先、明カンは後」ルールの名残だと思われる。

明カンの場合は模打が完了してからドラをめくるというアレである。


31330.jpg

めくられなかった新ドラに注目していただきたい。

フリーならドヤ顔で3000・6000をいただくところだが、天鳳ではたったの800・1600である。

これは見ない方が良かった…ね。



case3
75416.jpg

白を仕掛けている親の対面が、上家の切った8mを大ミンカンしたところ。

ここでリンシャンツモだった場合、カンドラはめくられるだろうか?





75417.jpg

めくられない。


75418.jpg

天鳳では大ミンカンによるリンシャンツモ時も、常にカンドラはめくられない。

加カンと大ミンカン、つまり明カン時のリンシャンツモはバツというわけだ。

リンシャンからドラを持ってきて親マンに仕上げるたあ、なんたる剛腕。


75419.jpg

試しにめくってみると、そこにいたのは中。

まあこれで新ドラまで乗せられたらこちらとしてはたまったものではない。

しかし、大ミンカンの責任払いの有無も含めると、このケースではルールによって大きく損得が変わってくることに気づく。

ルールが定まっていないと逆に揉めそうな場面ではないだろうか。


また、天鳳では大ミンカン時のリンシャンツモで新ドラが増えないという点で、大ミンカンの期待値が通常より下がっていることがわかる。

気づきにくいが、大逆転を狙いたい際にやや痛い特性であると言える。



case4
52640.jpg

東1局、対面が5sを加カンしたところ、上家のロンの声

いわゆる「チャンカン」というやつだ。

さてこの場合、カンドラはめくられるだろうか?


52641.jpg

めくられない。

カンという行為は「フーロ者の打牌完了をもって、成立したとみなされる」ため、チャンカンはカンが成立しているとは言えないからである。

この文言によれば正式には後めくりが正しい気はするが、略式という形で現在は即めくりが主流となっている。

つまりどのルールをもってしても、チャンカンによりカンドラがめくられるということはない。


52642.jpg

東・チャンカン・ドラ3で8000。

念のためにカンドラ見てみると、やっぱり乗ってる。これはガチかも…



まとめ

@暗カン時リンシャンツモカンドラはめくられる

仕掛けていても同様。

A明カン時リンシャンツモカンドラはめくられない

加カン(小ミンカン)or大ミンカン時のリンシャンツモのみ新ドラはめくられない。
一般的なルールと違うのはここ。

Bチャンカンカンドラはめくられない

ルール上の必然。



それでは最後に復習といこう。

case5
72658.jpg

仕掛けの下家が2pを加カンしたところ

Q1 ここで下家がリンシャンツモだった場合、カンドラはめくられる?





72659.jpg

答え めくられない

Q2 仮にドラがめくられた場合、新ドラは何でしょう?





72660.jpg

答え 2p


やっぱりか(゚Д゚)!?

さらに白を加カンすると白が乗る仕様となっております。



ラベル:天鳳 雑学
posted by はぐりん@ at 07:25 | Comment(0) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月25日

第一打赤5切りの怪

赤五筒

唐突に質問をぶつけてみたいが、あなたは第一打に赤5を切ったことがあるだろうか?

または直近の実戦で第一打赤5を切ってきた他家はいただろうか?


私の経験で言うと、鳳凰卓8000戦、直近リアル500戦含めて考えても、第一打で赤5を切ったという記憶がない。

あったとしても1回〜2回とかそのレベルではないだろうか。

言い換えると、それだけ第一打赤切りというのは出現頻度が低い現象であるということだ。


これには明確な理由がある。

まず、目立ってしまうからだ。

超絶好手のイーシャンテンだとして、第一打に切ってしまうと要らぬ警戒を相手に与えてしまう恐れがある。

そもそも通常メンツ手のイーシャンテンなら赤を生かした組み替えを考慮するため、第一打赤切りという選択にならないことが大半だ。

1巡目であれば他家に対する防御など考える段階にはないため、攻守の面から第一打赤切りに踏み切る理由に乏しい。


そこで考えられるのは、1巡目にテンパイしているケース。

しかしこの場合も赤を切る価値があると判断しているのであれば牌は横に曲がっているはずである。

オーラスなどの特殊な状況は別として、赤を切らずにダマに構えるのであれば赤を生かした組み替えを考えても不思議ではない。

何せまだ1巡目なのだから。


これらを踏まえて、第一打に赤を切る必然性のある手役は何があるだろうか?



最も考えられるのは、ホンイツ・チャンタ・国士などの全体手役、かつそこそこテンパイが近い牌姿である。

@ホンイツ系

一萬一萬二萬四萬五萬七萬八萬赤五筒白白發發中ツモ白ドラ北

この手なら迷わず赤5pから切り出せるのではないだろうか。

染め系は仕掛けが効いて速度が見込める上、異色の赤やドラは利用価値が打点的にもないため、見切りやすい。


一萬一萬二萬四萬五萬七索八索赤五筒白白發發中ツモ白ドラ北

一部牌姿を変えて、これだとどうか?

これだとメンツ手になった際に、赤5pの1ハンが打点上昇に大きく貢献するため、温存されやすくなる。

78sの両面ターツから落としてホンイツとの両天秤に構えるのが玄人的か。

このように、全体手役にしても1巡目からかなりはっきりと見えていないと第一打赤5切りは選択されにくい


Aチャンタ系

一萬二萬三萬一筒二筒赤五筒九筒九筒一索三索白白發ツモ發ドラ北

チャンタ系も序盤で赤が切られやすい手役。

これぐらい形がはっきりしていると第一打から赤が選ばれやすいだろう。

赤を切ったわりには仕掛けると安くなりやすいのがホンイツとの違い。


B国士

一萬二萬九萬一筒赤五筒九筒一索七索九索東北白白ツモ中ドラ北

国士かチャンタにしかなりようがない手。この手なら第一打赤切りは普通だろう。

国士一点に絞るならどうか?

私なら2mあたりから切り出して、できるだけ河の気配を消そうとするかもしれない。

雀風によって分かれそうだが、目立つことを嫌って第一打に赤5pを切らない人の方が多いのではないだろうか?

一般的に第一打赤切りが少ない所以がこういう点にあるのだろう。


しかし、最新の私の研究によると、強者ほどこういうところで赤を真っ先に切る傾向があることがわかった。

確かに、赤を引っ張れば引っ張るほど他家に鳴かれるリスクも高まり、仮にチーされた瞬間、国士をやっているこちらは圧倒的にやりづらくなってしまう。

赤を引っ張って国士の迷彩を打つことは、自身のアガリ率とはそれほど相関がないが、赤を引っ張って下家に鳴かれることは、いたずらに下家の打点を上昇させている点で、自身にとって不利な要素が増えており、これは明らかに損だ。

5という牌の有効度が高いだけに、いらないのであれば処理速度は早ければ早い方がいい。

じゃあ2巡目じゃダメなの?ということで、私はそれぐらい遊びの余地を残してもいいと考える派だが、1巡で状況が変化する麻雀の性質上、他家に利する牌は一刻も早く処理するのが最善だろう。


実戦例から、雰囲気を肌で感じ取っていただきたいと思う。



case1
50802.jpg

東3局、23500点持ち微差ラス目の西家。

対面の親が、いきなり打赤5sときた。

トップ目の親が第一打に赤5s切り、しかも対面は言わずと知れたzeRoさんである。

かなりの緊張感が卓上に走ったことを覚えている。


50803.jpg

そしてこの第二打である。

両面ターツ落とし…だと?

前代未聞の初巡赤含み両面ターツ落としに怯み、たじろぎ、おののく私。

対面は一体どんな手なのだろうか?




ここで一つだけわかることがある。

対面は通常のメンツ手とチートイツだけはありえない、ということである。

チートイツならわざわざ赤から切らないはずだ。


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さらにマンズの手出し2種。

これによりややムードは弛緩する。

形の整った全体手役であれば、6mと3mという繋がりのない牌が赤ターツより後に出てくるのはおかしい。

現時点で警戒するならばピンズよりもマンズの方が危険、ということになる。

しかし、仮にマンズの染めだったとしたら下家の8mにラグがあったり、何らかの兆候が生まれてしかるべきである。

そもそも、赤ターツ落としの後に中張牌の手出しが3回ある時点で、かなり整ったメンツ手という可能性は減衰している。

?マークは継続だが、対面の手役はかなり絞れてきた。


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ピンズが手出しで出てきた。

これによりホンイツがあるならピンズ。

36mが浮き牌であった可能性が高く、マンズの安全度が一気に高くなった。


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と思いきや、このポンである。

手出しは9m。

情報を整理していないと何が何だかわからない。

よく見ると4枚目の白が出た直後。対面は方針転換をしたと考えられる。

この時点で対面への脅威はかなり薄まったと考えていいだろう。


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結果、下家の一人テンパイで流局となった。

こちらもテンパイが入らなかったが、親が流れてホッ。


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対面の赤切りは、配牌10種からのものだった。

蓋を開けてみれば何のことはないが、1巡目から赤両面ターツ落としは準備していないとなかなかできるものではない。


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2巡目。

1巡前と上家の手を見比べてほしい。

上家には赤5pがインして赤赤。少し手が進むと赤5sは喜んでチーされる牌となっている。

下手するとここで赤切りでもチーされた可能性すらあった。

3900が7700になる得点効果は大きい。

ましてや対面は国士なのである、下家に仕掛けられるリスクも踏まえてかなりやりづらい展開となるのは想像に難くない。

そして一つ言えることは、この切り出しにおけるこちら側のプレッシャーも半端ではなかった。

zeRoさんが強者であることをわかっているからなおさら身構えてしまうのである。

国士の場合は手が遅いだけに、序盤からプレッシャーを与えるのはわりと効果的かもしれない。怯えている隙に、というやつである。


第一打赤切りには、瞬間的にチートイツがなくなるとか、通常メンツ手の可能性が低くなるといった手役が限定されやすくなるデメリットも確かにある。

しかし、赤の先処理とプレッシャーを与える効果がそれを補ってあまりあることに気づかされる。

国士に限って言えば赤を仕掛けられるデメリットがあまりにも大きいため、赤やドラは引っ張るよりも先に処理することを心がけるべきだろう。


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8mポンはここから。

国士が消えた瞬間にテンパイ狙いにシフトする変わり身の早さ。

この柔軟性・テンパイを諦めないしぶとさが強者の特性と言える。



case2
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開局の親番。

第一打を切った直後に、違和感のある牌が下家から切られた。赤だ

戦慄が走るのも無理はない、だって東1局の第一打なのだから。


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マンズ手出しの後に3s手出し。

これは裏目のカモフラージュ、つまりカンチャンターツ落としだった可能性が高い。

さては下家さん、やっちゃいましたね?


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先ほどのケースと被るが、このへんの手出しにより色寄せなら赤切りが早すぎる違和感が出る。

ホンイツにしても赤との天秤をもう少し引っ張るのが普通だからだ。


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下家からバタバタと出始める字牌。

河の傾向がもろcase1と被っている。

そろそろ下家へのマークを外してもいいか。


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下家の2つ目のポンは意外にもマンズ。

手役はチャンタ系が濃厚か?


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上家の宣言牌8mをスルーして、ドラを引き入れることに成功。

これはもろたの現物待ち、9s勝負してダマに。


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も、下家に400・700でかわされてしまった。

二者のチャンス手を潰す値千金のアガリ。

むうう、ちゃんと役があったか。


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下家の第一打赤切りはここから。

これはかなり特殊な一打と言えるのではなかろうか?

8種バラバラから国士とマンズホンイツとチャンタの天秤と言ったところだが、アガリ目が薄いので受け重視というのが本音だろう。

それにしてもターツ落としなのである。


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2m切りの時点でこう。

実戦での印象と当たらずも遠からず。むしろ実際の方がバラバラに見える。


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あそこから積極的に仕掛けてアガリまで結びつけているのだからお見事としか言いようがない。

要は受けを重視しながら、仕掛けてアガりやすい手組みを1巡目から意識していたということなのだ。


ちなみにこの下家、麻将連合所属の武則輝海プロである。

天鳳で技術を磨き、将王2度目のタイトルも獲得、現在乗りに乗っているプロの一人だ。

トッププロと対決させてもらっているのはとてもありがたいことだと私自身感じている。

天鳳で培った技術というのはプロの間でも通用するものであることは武則プロの活躍が物語っているだろう。


こうしてみると、強者は柔軟な発想で麻雀に接していることがわかる。

使いづらい赤は先に処理することで、他家に仕掛けさせないという点を重視しており、実利的にもそれは大きいだろう。

赤は引っ張るという固定観念を排して、自分の手を殺さないように工夫して切っていくことも麻雀の技術においては大きく、セオリーは進化しているということを実感した。

体系化して、迷わずに第一打赤切りができるようになれば、あなたの麻雀の幅は確かに広がっているだろう。



ラベル:天鳳 赤5
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2020年10月18日

ピンフを取るかファン牌を取るか 速度重視ならファン牌優先

ファン牌が雀頭だとなぜピンフにならないの?


麻雀を覚えたての頃、まずぶち当たる壁ではないだろうか。

ファン牌雀頭には加符(2符)があるため、ピンフの要件を満たさないというのがその解答となる。

それを踏まえた上で以下の牌姿をご覧いただきたい。


二萬三萬六筒七筒七筒八筒九筒五索六索九索九索中中ツモ四萬ドラ二萬

上記の手牌から何を切るか?

オーソドックスにはピンフに受ける中落としだろう。

ドラ1あるのでリーチ効率もいい。

単純な何切るだと難しくない問題でも、これに様々な条件を付加した途端、選択に頭を悩ますことになる

東1なら?オーラスなら?トップ目なら?ラス目なら?序盤なら?終盤なら?ドラがなかったら?ドラドラだったら?先手だったら?後手だったら?


何も考えずにファン牌のトイツ落としをしたところ、イーシャンテン地獄にはまってアガリどころかテンパイすらしないという苦い経験をしたことはないだろうか?

この場合、ピンフが一手でテンパイするのに対し、ファン牌ポンテンは二手かかること、さらにファン牌雀頭だとリーチが必要なことから、ピンフの方が優位だと認識されやすく、基本的にはそれは正しい。

しかし、巡目が経過すればするほど、ピンフの優位性は失われやすく、ファン牌トイツが追い付いてくる

なぜなら、ピンフは受け入れが決まっていてツモ頼みなのに対し、ファン牌は仕掛けが効くからだ。

巡目が経過するほど、ファン牌ポンテンに取れる完全イーシャンテンに変化しやすく、柔軟にアガリを見ることができる。

局収支自体の損得はピンフに分がありそうだが、その分アガリ率とテンパイ巡目はおそらくファン牌受けに分があると考えられる。

これは、ファン牌トイツのデメリットでもあるリーチが必須という点において、ダマテン時よりもアガリ率がそこまで減少しないというところにポイントがある(両面リーチにつき)。


つまり、打点よりも速度やアガリ率が求められる状況においては、ピンフよりもファン牌を選択する価値が高まると言える

統計的な結論が出ているわけではないが、現状私はこのような認識を持っている。


一方、すんなりテンパイが入った際のダマピンフの使い勝手の良さというのもあり、かわしに価値のある局面はややピンフに分があるという印象もある。

このように、個別具体的には判断に迷うケースというのも少なくない。

そこで以下に具体的な判断基準を示していく。


@ファン牌トイツを優先するべきケース

(1)オーラス微差のラス目

三萬四萬三筒四筒六筒七筒二索二索七索八索九索中中ツモ八筒ドラ北

3着目と900点差のラス目南家

このケースはピンフにこだわらずに2sを落としていく。
ピンフがすんなりテンパイするとは限らず、両面ターツ部分が雀頭になれば(4種12枚)あっという間に中のポンテンが取れるようになる。
このままテンパイが入っても、ただリーチを敢行すればいいだけの話。
このケースではリーチのデメリットが小さいためそれを逆用して、最大限アガリ率を高めに行く。


(2)複合形がある

九萬九萬三筒四筒四筒五筒六筒五索六索六索七索中中ツモ八索ドラ四筒

複合形のある手は、完全イーシャンテンに変化しやすいため、ファン牌の利が生きやすい。
しかも、複合形部分でピンフの受け入れが1枚以上減っているため、テンパイの受け入れがやや狭い。
雀頭部分ができやすいかどうかという「形」も判断材料として重要だろう。
シャンテン数の変わらないファン牌ポンも形によってはあり。


(3)後手

三萬四萬五筒六筒七筒八筒九筒二索三索九索九索中中ツモ一索ドラ北

先制リーチが入っていて、リーチには9sも中も通っている

現物などの状況にもより一概には言えないが、迂回が前提なのであれば中を残した方が間口が広い。
慎重に打ち回しているうちに、安全に中のポンテンに取れることがあり、かわせる可能性が増す。
後手の場合は柔軟性に富んだ手組みを意識することが重要。


Aピンフを優先すべきケース

(1)点棒がない

三萬四萬四萬五萬五萬七筒八筒一索一索三索四索中中ツモ九筒ドラ八筒

点棒が凹んでいて、打点が必要という状況ならば素直にピンフに取る。
メンゼン限定手役であるイーペーコーが絡んでいる場合ならなおさら。
イーペーコーはピンフと相性が良く、リーチにより破壊力を発揮できる手でもある。


(2)点棒がある

点棒がたくさんあって、かわしに価値の高い局面では、リーチのリスクを負うよりもダマでかわすピンフが優位となりやすい。
例えば先制リーチの現物待ちになった際などに差異が生まれてくる。


こうしてみると、点棒がフラットな局面でより選択の余地があることがわかる。

自身のフーロ率などでも好みが変わってくるかもしれない。

補足として、ファン牌が1枚切れの場合、他家に安全牌として持たれやすいため、天鳳であれば上記ファン牌トイツのイーシャンテンは鳴き無しにしておくことをオススメしたい

完全イーシャンテンになる前のファン牌を鳴き無しでスルーすることによって、警戒なく温存されやすいからだ。

それでは、実戦例から見ていこう。



case1
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南3局2本場供託1本、21500点持ちラス目の西家。

3着目北家が23000点、2着目親が24000点と下はかなりの僅差となっている

4巡目にして手牌は良好、イーシャンテンの選択となったが、さて何を切る?





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白切りとした。

イーペーコーで打点が見えたのでそれを生かす手順で。

仮にダマでもアガりきれれば大きい。


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忙しい時にこの裏目は痛い。

1mを切っていれば、メンゼン良し仕掛け良しの超十分形となっていた。


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結果、親の仕掛けが間に合い、1500。

白を残していれば、7pツモで47mテンパイ、ダマなら親の直前の7mを捕らえて5200だった。

即リーチでも高目7mのツモアガリがあった(親の3mポンが入らないため)。


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いずれにせよ紙一重であり、白切りが間違いというわけではない。

ただ、とにかくアガリ一点にかけるだけなら白残しの方が柔軟性が高いという事例ではないだろうか。

特に天鳳ならここでの2000点がいかに大きいか理解していただけるはずである。

この半荘は幸いにもトップで終了した。



case2
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東3局1本場、12200点持ちラス目の南家。

南は1枚切れで後重なりの自風。

ここから何を切る?





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9p切りとした。

これは仕掛けにより赤ドラが出ていくリスクもあるため、迷いどころだが、例えばドラツモの変化で一気に仕掛けが魅力的となる。

仕掛けて3900あれば十分な失点挽回と言えよう。


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例によって、裏目を持ってきてしまった。

痛いは痛いが、逆の裏目よりダメージは小さい。


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下家から先制リーチを受けるも、こちらもテンパイして追っかけに踏み切る。

この場合はいずれにせよリーチにつき、現物待ちかどうかは無関係だ。

ただし、ピンフがついていないことで打点が下がっている点、リードしている局面ではダマが効かない点に留意する必要がある。


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これを掴んでしまい、高目裏1は12000。

痛恨のぶっ飛びで終了となってしまった。

9pを残していても4pで放銃となる可能性が高い。

結果的には上手くいかなかったが、仕掛けての加点も丁寧に見るというところで、選択としては面白かったのではないだろうか。



case3
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東3局、11000点持ちラス目の親番。

5pツモってイーシャンテンとなったが、さて何を切る?





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発切りとした。

親番だが結構なラス目につき、ここはリーチ主眼で。

イーペーコー絡みで発1枚切れとなると、ここは迷わないところ。


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薄くなった47pもものかは。

高目を引き入れ勇んでリーチに踏み切る。


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上家から出て裏1の12000。

出来合いイーペーコーは美しい。順当な選択に、順当な結果。



case4
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開局の親番。

ドラターツが完成しイーシャンテンに。白は生牌。

ここから何を切る?





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9p切りとした。

ダマ11600が見えているのでこれも迷いどころだろう。

仕掛けても5800あるのであれば、ピンフにこだわる局面でもないと判断した。

下家への大三元ケアというより、自身のアガリを最大限重視している。


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おっと、1巡でこれはGOODな変化。

たった一つの変化で、白トイツが光輝いて見えないだろうか?


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上家のリーチ後に白がこぼれて喜んでポンテンに取る。


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さらに11600に化ける。

これはもう、行くしかないやろ。


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しかし、下家が中スジで掴まり、8000。

当たり牌をスライドできたのに、これは残念な結果。


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ヤメろ!といいながら牌をめくるとそこには3p山脈が。

麻雀あるある。

似たような牌姿でも少し状況が違えば、選択が変わってくることがわかるだろう。

赤やドラが2枚以上あるケースでは、仕掛けのメリットが生きやすいかもしれない。

何のことはない、この半荘は私のトップで終了した。



case5
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南1局、13400点持ち3着目の南家。

手牌の締まる5p引きでイーシャンテンに。

私の切ったドラをラス目の親にポンされていて、局面は煮詰まっている。

発と東はいずれも場に出ていないが、ここから何を切る?





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発切りとした。

なんとしてでもかわしたい局面なので、下家へのアシストも兼ねて

持ち持ちだとすると共倒れになってしまうため、風通し良く。

こちらのピンフも場合によってはダマにできるのが強みだ。

発に声はかからず。


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すんなりテンパイが入った。

ダマでもアガれるが、さてどうしよう?





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リーチとした。

親に対してピンズが出づらい場況につき、ここは真っ向勝負に出向いた。

下家の仕掛けが遠そうなので、リーチで手を止めても問題ないだろう。


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ところがである、私の現物かつポンカスのドラに親のロンの声が…

えっ、これ当たるってどういうこと?


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まさかのカン7s。

12000で私は離れたラス目に追いやられてしまった。

私の河が強すぎたのも災いしたか。


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この鳴きには唖然としてしまった。

これは鳴かないんじゃないの?と思ったが、テンパイにはやや時間がかかりそうだし、打点もつくか。

アガれるかどうかはギャンブルだが、脅し込みで見ると悪くないのかもしれない。

下家にテンパイが入っていたのは意外だった。


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ヤメろ!と言いながら山をめくると(笑泣)

私がダマなら対面の7sは果たして止まっただろうか?

ダマでも出ていた可能性はそこそこ高い。

7sがツモ切りなだけに全体の安牌が少ないことが裏目と出てしまった。

この半荘は私がラス、なかなかにドラマな1局ではないだろうか。



case6
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オーラス3本場、22500点持ち3着目の西家。

2着目とは1300点差で、ラス目の対面が親番。

アガれば2着浮上だが、ここから何を切る?





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思いきって7p切りとした。

完全に発と心中する打牌で、かなり仕掛けに比重を置いた選択だ。

ピンフは完全にツモ依存だが、発はいらなければ誰からでも出る。


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おっと、このツモがあったか。当然の即リーチ。

状況的に上下は8000が打てないため、ダマが効かないのは痛いが、それも覚悟の上。



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東を掴んで焦るも、何とかめくり合いに勝利。

1300で2着捲りを果たす。


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発の位置を確認していただきたい。

2枚とも山に沈んでいて、結果的には最もアガりにくい選択だった。

重要なのは、状況によって使い分ける自身の引き出しを持つ、ということである。


いかがだっただろうか。

似た牌姿でもわずかな状況の違いによって選択の幅が広がることがわかるだろう。

私の経験から言えることは、ファン牌を残す選択は思っているより悪くない、ということ。

あなたの雀風に合わせて、微妙な選択を楽しんでみてはいかがだろうか。



ラベル:天鳳 雀頭 平和
posted by はぐりん@ at 20:19 | Comment(0) | 成績UPに直結 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする