2020年05月10日

テンパネを考えた仕掛け【逆転計算】

【お知らせ】
いつもご覧いただき、ありがとうございます。

本ブログも開始から、丸6周年を迎えようとしています。
7周年目を迎えるに当たって、サイトポリシーを見直し、より時代にマッチしたブログに改善するため、サイトリニューアルをしました

それに伴い、一部記事の公開を見合わせることとしました。
削除依頼や違反報告があったわけではなく、自身の意思によるものです。
見られなくなっている記事がありますが、その点はご了承ください。

なお、状況次第で再度公開する可能性もあります。

また、より閲覧のしやすい環境下でみなさんに記事を見ていただくために、新しいブログへの移行も検討していますので、今後もこのブログ共々よろしくお願いします

当面は本ブログで従来通り週1の更新を予定しています。
カテゴリをやや細分化したので、興味のある方はご覧ください。




さて、本題に戻って今回はテンパネ(符ハネ)を加味した仕掛けについて。

1000が1300になっても大差はないが、3900が5200なったら大きいと感じるだろう。

基本的にテンパネは4ハン未満なら、ハン数が高ければ高いほど加点効果は大きい。


そのため、点棒フラットな東場なら、仕掛けのテンパネ効率を加味することはあまりなく、仕掛けるか仕掛けないかの判断基準は、純粋にアガリ率で判断するか、もしくはメンゼンでの打点効率(リーチ効率)によるというのが一般的だろう。

リーチツモによるテンパネは裏ドラ含めて打点効率的に優位となるため、どちらかというと仕掛けよりもメンゼンのテンパネ効率を考えて手を進めていくのが有効となりやすい


一方、仕掛けによるテンパネをより考えるべきなのは、ゲーム終盤、つまりラス前やオーラスだ。

オーラスに近づけば近づくほど、素点自体の価値は低くなり、他家との点差が重要となってくる。

絶対的な打点よりも相対的な打点が順位率に大きな影響を与え、かつオーラス突入時の順位が最終順位に占める割合が大きいため、できるだけ一つでも上の順位でオーラスを迎えたい。

そのために、南2局や南3局でテンパネによる逆転を考慮する価値が高くなる。

これはラス回避が重要な天鳳で打っている人ならうんうんと頷くことだろう。


テンパネを考慮した仕掛けにおいて腕が問われるのは、実は高打点よりも低打点にある。

なぜなら、低打点の方が圧倒的に仕掛けるかどうかを選択する頻度が多く、また、他家のリーチ棒など+αで逆転条件を満たす可能性が高くなるからだ。

また、仮に流局となったとしてもノーテン罰符で捲る可能性が生まれる。

つまり、テンパネ含みの仕掛けにおいて重要なのは、低打点での逆転条件を把握しておくことだと言える。


子供の場合は、以下の2ケースだけでいいので暗記しておこう。

@30符1ハンツモ→40符1ハンツモ

子と1400、親と1600縮まる→子と1900、親と2200縮まる

A30符2ハンツモ→40符2ハンツモ

子と2500、親と3000縮まる→子と3400、親と4000縮まる


私は、イチキューニーニー、サンヨンヨンセンという文言で暗記している。


やっかいなのはこれに本場が絡むケースで、2本場3本場となると直撃条件も絡んでわけがわからなくなる。

本場1本につき、ツモ400、直撃600で差が縮まり、場に出ているリーチ棒は分けて考えるのがおすすめだ。


今では点差表示が当たり前になっているため、点差を把握することは難しくない。

しかし、一昔前は雀卓にさえ点数表示がついていないのが当たり前だったため、オーラスは点数申告をするのが一般的だった

そういう状況でテンパネの逆転条件を正確に把握するのは困難であり、この30年で随分麻雀も様変わりしたなと思う。


余談だが、初期の特上卓(無料版)では点差表示機能がなかったため、他家との点差は常に自分の頭で計算しなければならなかった。

他家との点差を一人一人正確に計算するだけでも骨が折れるのに、そこからテンパネ含めた逆転条件を把握するというのは暗算が苦手な私にとっては至難の業だった。

本場が積まれてリーチ棒が出て、と状況が変わってパニック気味にあたふたしたことが思い出される。


このへんは今の時代がかなり恵まれている点であり、逆に言えば昔は腕に差がついた部分、技術介入要素が大きかったということが言えるだろう。

点差が瞬時に把握できる今なら許容範囲だが、そうでなければ麻雀の複雑な点数計算は見直されていてもおかしくはなかったのではないだろうか。


さて、雑談はこれぐらいにして、仕掛けテンパネを狙う局面にはどういうケースがあるのか、実戦例から見ていきたいと思う。



case1
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オーラス、5500点持ちラス目の西家。

点棒状況は私から順に、5500、7400、35100、52000。

ドラ受けの含みがあるので白ポンから仕掛けていく。


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1pをツモって何を切るか?





74133.jpg

2pを切った。

下家と1900点差ということは、テンパネの400・700でピッタリ同点。つまり座順で捲れる。

2pが暗刻になっても6sツモでは捲れない。

ここは喜んで1p受けを残すところ。


74134.jpg

おお!こっちでもいいぜよ。

上家がアシストしてくれる可能性もあるので、赤の受け入れは常に見たいところ。

これで無条件になった。


74135.jpg

大トップ目からナイスなドラが出てきて3900でラス回避。

さすがにこの巡目のドラはアシストではなくてテンパイからだった。

ダントツが上家なら多少無理に仕掛ける手はある。



case2
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オーラス、4900点持ちラス目の南家。

私から順に、4900、8900、53400、32800。

中赤ドラの手で、急所の6sをチーしたところ。


76834.jpg

何を切るか?





76835.jpg

6p切りとした。

これは非常に難しいが、枚数重視で47pに受けても3900ではわずかに足りず、ツモ直条件となってしまう。

シャンポンに受けると北ならどこからでもアガれるのがミソ。

他家は絞る状況ではないので、北は持たれていなければ出る可能性が高いと踏んだ。


76836.jpg

Oh、望外の方をツモって、1300・2600でラスト。

47pが場に出る前にアガリきることに成功した。


76837.jpg

ちなみに選択時の牌山はこんな感じ。

47pは極めて山に深く、逆転条件を満たす可能性があるのは最終盤のみだった。

逆に全山の北5pはすべてツモ切られる可能性が高く、結果的にはこちらの方が早かった。



case3
42909.jpg

オーラス、27900点持ち同点2着目の親番。

私から順に、27900、27900、24500、19700。

中をポンしたところ。


42910.jpg

カン3mを引き入れ、テンパイが入った直後に、下家から9mが出た。

さて、これを鳴く?





42911.jpg

ポンした。

全員が30000点未満なので、30000点条件を満たすアガリを考えなければならない。

30000点まで2100点の条件で、わずかに足りないように見えるが、親の40符1ハンツモは700点オール。

そう、ツモの端数によりぴったり30000点条件を満たすのだ。


42912.jpg

2sをツモって待ち変えできるが、どうするか?





42913.jpg

6s切りとした。

対面の2sが間に合っているので難しいところだが、この場合は条件成就にもう一つ可能性が生まれる。

そう、赤5sでの出アガリだ。

逆転条件には常に赤を考慮することが大事なのは言うまでもないだろう。


42914.jpg

ひぇ〜、やっちまった。

まあでもソーズは安いし、じきにアガれるだろう。


42915.jpg

結局、上家に切れないピンズを掴んでオリ。

上家の一人テンパイで流局となってしまった。

なんとこれを機に、ラス転落の憂き目に遭ってしまう。

一つの選択ミスが、あまりにも大きい代償となってしまった。



case4
40680.jpg

オーラス、32300点持ち2着目の西家。

私から順に、32300、22800、34200、10700。

白が切られた直後に白が重なったところ。


40681.jpg

下家から1sが出たが、さてこれを鳴く?





40682.jpg

ポンした。

ドラ受けがあるので、それに頼ることもできるが、1sからポンすることである狙いが生まれる。


40684.jpg

それがこれだ。

1mの後重なりを生かしてのポン。

ドラ受けはなくなるが、残り1枚の白が必須条件。ということは…


40685.jpg

白ポン時に必ずテンパネとなる。

親との点差は1900点差につき、テンパネなら何をツモっても捲り。

さらに、この形からはトイトイの変化も見込める。

6sが出たらポンして裸単騎も辞さないところ。


40686.jpg

7sは山にありそうにも思えたが、上家の6pにロンの声。

7700で下家は3確。私は2着のまま終了となった。


40687.jpg

1mポンで、同時に親のテンパイを食い取ってもいた。

仮に下家が見逃しをしていたなら、あと2巡で私のトイトイが仕上がっていたことがわかる。



case5
76045.jpg

オーラス、11100点持ちラス目の南家。

私から順に、11100、33600、13900、41400。

配牌は悪いが何としてでもこの手をアガリに結びつけなければならない。


76047.jpg

中が重なった後、下家から9sが出た。

さて、これを鳴く?





76048.jpg

スルーした。

ポイントは、テンパネの不確定要素が大きい、という点だ。

500・1000ではわずかに対面を捲れない。

愚形が先に捌けてしまうとツモでテンパネが不可能となってしまう。

中を自力で暗刻にできれば問題ないが、9sから仕掛けるほどでもないか。

ただ、このぐらい手が悪いのであれば仕掛けていく手もあるだろう。


76049.jpg

下家から続けて9sが切られたが、さてどうしよう?





76050.jpg

ポンした。

1pが重なってテンパネの見込みが大きくなったし、2枚目であれば必然として鳴きやすい。

形が変わっていなくても、速度的にポンするところか。


76051.jpg

狙い通りに1pが鳴けた。

マンズの両面ターツを払っていく。


76052.jpg

さらに中も鳴けて待望のテンパイが入る。

中ポン前提ならカン6pのツモ条件は残ったわけだが、6pが上家から先に出た場合と先に4pをツモった時が難しい

これならトイトイ変化の含みもあるので、より逆転条件を満たしやすい。


76053.jpg

3着目のリーチが入って一発目、対面から8mが出た。

さて、これを鳴く?





76054.jpg

スルーした。

リーチ棒で出アガリ条件を満たしたので。

対面は少考含みの8mにつき、ノーテンが濃厚。

ノーテン罰符で捲れる可能性もあるので、わざわざ渦中に飛び込んで下家のツモを増やす必要はない。


76055.jpg

待っていた結末は嬉しい嬉しいツモアガリだった。700・1300。

下家はフリテンの上、対面の手は完全に詰み。

冷静に流局狙いでも捲れる可能性は高かった。

落ち着いた判断が功を奏した一局。



case6
78303.jpg

オーラス、13600点持ちラス目の北家。

私から順に、13600、29700、40200、16500。

ホンイツも狙えそうだが、上家との点差が微妙で難しい。


78304.jpg

発をポンして、何を切るか?





78305.jpg

8s切りとした。

ドラ受けを残しつつ、1p2pを払うという手もあるが、やはり500・1000ツモが効かない点差。

ということは、1pポンの可能性を捨てるわけにはいかない。


78306.jpg

うむうむ。これでテンパネ確定となった。

1p大ミンカンしたいところだが、残念ながら場に切れてしまっている。


78307.jpg

2pポンしたところ。

テンパイに取れるが、何を切るか?





78308.jpg

これは難しいが、7pを切った。

ここからホンイツに移行するのはやや無理スジと判断した。

8mポンでトイトイの含みが残るので3p受けの方が魅力的かと。

すかさずトップ目の対面がサシコミに来てくれたが、これをアガることができない(ノω・、) ウゥ・・


78309.jpg

満を持して2着目の親からリーチが入る。

リーチ棒が出たので、これでどこからでもアガれる。

4p現物だぜ、対面さん、頼む!


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私の6p切りを見てか、対面はサシコミ気味に3p切り。

うんその調子で、4p頼む。


78311.jpg

しかし、願いむなしく流局。

お見事にも、上家が粘ってテンパイを入れ、3人テンパイ。上家との差が詰まらない。

おーい、対面さん、4p持ってるやん!(実戦ではわからないが)

私の手変わりなしを見て4p当たらないと思った?

しかも6p受けならツモアガリがあったし。

まあ対面は責められないが、好調時と不調時で不思議とこういうのって明暗別れる気がする。

気を取り直して次局へ。



case7
78313.jpg

次局1本場、供託リーチ棒1本。

上家とは2900点差のまま。

発が暗刻で大チャンスの配牌をもらう。


78314.jpg

イーシャンテンから9sが出たところ。

これを鳴く?





78315.jpg

ポンした。

供託リーチ棒を加味すると、上家との点差は1900点。

30符のツモだと1400差、40符のツモだと1900差縮まる。

1本場含めるとツモでそれぞれ1800差、2300差縮まる計算。

つまり、テンパネになる仕掛けなら直撃のほかにツモ条件ができるのだ。

こういうのは瞬時に判断するのは難しいので、前もって準備しておく必要がある。

ちなみに私も一瞬勘違いしていたが、6sポンでもツモ条件を満たすので、6sも鉄ポンとなる


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対面にも3フーロが入って、かなり危険な4sツモ。

さて、どうしよう?





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ツモ切りとした。

5s先切りにつき、47sにはまず当たらない。

1sはシャンポンがあるので。


78318.jpg

次から次へと持ってくる危険牌。

さて、どうしよう?





78319.jpg

ツモ切りとした。

シャンポンに受けたとしても、脇からの出アガリが効くわけではない。

それならば、腹を括って枚数重視に受けるべきだと考えた。

対面の最終手出しが8mにつき、6mの受けを残したかったというのもある。


78320.jpg

この選択を嘲笑うかのように持ってくる裏目。

4m切りと迷うところだが、一貫性を持って6sの空切りとした。


78321.jpg

そして、100%止まらない1sを掴んで放銃。3200。

1sは使い切ってるのに…アガリ逃しの罪は大きかったようだ。

前局からの流れからも、こうなる予感はあった。

それにしても、4sツモのところでソーズを伸ばしていれば難なくアガれているというのもあるし、とにかくアガリを逃し続ければこうなるという典型例。

テンパネの仕掛け方としては良かったと思うが、あまりにもメンタルにくる負け方だった。


case2、case5のように上手くいくこともあれば、こういうこともあるというわけだ。



ラベル:逆転 天鳳 鳴き
posted by はぐりん@ at 23:55 | Comment(9) | 鳴き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月03日

中スジ注意報【中スジを警戒すべき河まとめ】

さて、直近では先切りのスジ引っかけについて解説してきた。

今回は、中スジを警戒すべき河についてまとめていきたいと思う。


具体的に、中スジといえば、以下のパターンがある。

(1)一筒三筒五筒から一筒切りで四筒待ち

(2)二筒四筒六筒から二筒切りで五筒待ち

(3)三筒五筒七筒から三筒切りで六筒待ち

(4)三筒五筒七筒から七筒切りで四筒待ち

(5)四筒六筒八筒から八筒切りで五筒待ち

(6)五筒七筒九筒から九筒切りで六筒待ち

以上の6パターンがあるわけだが、これらにはある共通点がある

それは何だろうか?





そう、全てのパターンでど真ん中の5が絡んでいるという点である。

これはつまり、赤5を生かした待ち取りになりやすい、ということである。


Mリーグにも赤が導入されているように、昨今の麻雀は赤入りが全盛となっている。

赤が1枚あればリーチによる打点効率が十分となるだけでなく、フリー雀荘では祝儀がつくということもあり、収支的には赤をいかに上手く使うかが重要となってくるのは今さら言うまでもないだろう。


赤5は手牌の中で孤立牌としてくっつき待ちの対象となりやすく、3や7がくっついての愚形待ちは、スジ関係なく警戒すべきだと言える。

また、一筒三筒赤五筒七筒三筒赤五筒七筒九筒のサンカン形で赤が絡んでいる場合は内に寄せていく傾向が強く、リーチ宣言牌の中スジ待ちは特に警戒すべき対象となる。


それでは、リーチにおいて中スジを警戒すべき河にはどのようなパターンがあるかを以下で解説していきたい。


@単純中引っかけ 頻度A 危険度C

南西九筒四索六萬三筒千点棒

待ちの形赤五筒七筒

オーソドックスな中引っかけは頻度も多く警戒しやすい。
同色の赤が見えている場合は中スジでも割と押しやすい。
待ちのパターンが多く、リーチをかける側とすれば打点がなければ引っかけでもカン6待ちには抵抗があるからだ。
ただし、わざわざ無スジ方面でカンチャン選択をすることはまずないため、その分危険度は上がってくる。



A離れトイツ落とし 頻度B 危険度A

南九筒三筒四索六萬三筒千点棒

待ちの形赤五筒七筒

中スジを特に警戒すべき河は、これだ。
離れトイツ落としが宣言牌の場合、それが周辺の両面待ちに絡んでいるケースは少ない。これは以前の記事で述べたとおり。
宣言牌の3pが待ちに絡んでいるとすれば、危険度が特に増すのは2ケン隣のシャンポン(1p、5p)と中スジの6pとなる

逆に言えばこの河の場合は2pの安全度がかなり高まる。


B多面張 頻度D 危険度D

一筒南西七筒四索六萬千点棒

待ちの形四筒五筒五筒五筒

やっかいなのがこれ。
多面張における中スジ待ちはかなり警戒しづらい。
丁寧にオリていても打ってしまうこともままある。
特に4pが場にたくさん見えていると逆に放銃してしまいやすい。
場に高い色の中スジは警戒の度合いを高めたい。


C手役絡みの先決め 頻度E 危険度D

西八索三萬八筒二筒五索千点棒

待ちの形四筒六筒四萬五萬六萬四索五索六索

これもB同様、見抜くのが難しい。
単純牌効率でリャンカンを先決めする場合は基本外側に寄せられやすいが、手役絡みだと中スジ先固定がある。
関連となる2pの手出しが直近となりやすいので、そのへんを判断材料に組み込む。


D場況絡みの先決め 頻度C 危険度B

西一筒二索七萬七筒六索千点棒

(6pがポンされた直後に7pが出てきた)

待ちの形三筒赤五筒

特に腕が問われるケースがこれだ。
場に薄くなった待ちは必然的に嫌われやすい。
そこで、薄くなっていく中張牌に対応して他家がどのような手出しをするか時系列的に見ることで、中スジを絞る過程が掴めることがある
場に出ている枚数によって中スジの危険度が全然変わってくるため、場況の変化を具に観察することが重要になってくる。



これらのケースが、実戦でどのように表れてくるかを以下で見ていきたいと思う。

順不同で様々なパターンを用意したのでみなさんも一緒に考えていただきたい。

それではどうぞ!



case1
tenhou.20485.jpg

東1局1本場。

対面の南家からリーチが入って一発目。

こちらはブクブクに構えていたが、さて何を切る?





tenhou.20486.jpg

3s切りで、受け気味とした。

中スジが匂う河というのはこういうのではないだろうか。

赤5mも見えていないので、一発目で打つのは気持ち悪い6m。

特に6m3枚見えということは、マンズの急所となっており、その分危険度も若干上がっていると考えられるからだ。


tenhou.20487.jpg

8sは高目一発ツモで、2000・4000。

中スジなんて全然関係ないやん!と思ったあなた、正解です。


tenhou.20488.jpg

対面はくっつき+αの形。

くっつきテンパイの時は、宣言牌がフェイクになることが多く、待ち読みが難しくなる傾向がある。



case2
58906.jpg

東2局、原点の西家。

上家からリーチが入っているが、ここから何を切るか?





58907.jpg

8s切ってオリた。

危険度の高い25mのスジ掴まりはヤメ時のサインか。

1枚切ってる9sをなぜ引っ張ったのだろう?と考えることが大事な場面。


58908.jpg

手の入っていた対面が中スジで放銃し、5200。

ソーズを切るなら5sからの方が良かっただろう。

この場合、宣言牌前のツモ切り牌が脂っこい3pと6mなので、9sが単純なトイツ落としかどうかというのは分かりかねるが、安全牌を挟んでの9s手出しだった場合は、さらに6sの危険度は高まる。

通常9sが最終手出しの場合、7sや8sの危険度は高まるが、8sが通った上に4枚見えているので、周辺の愚形待ちがかなり限定されている。

かつ、私の目から6sが3枚見えているので、6sはソーズの急所であり、9sが待ちに絡んでいるとすると、6sの危険度は跳ね上がっていることがわかるだろう。

中スジ待ちを警戒する時は、その色の急所がどこなのか、場にたくさん見えている牌がなんなのかを合わせて考えると危険度がより鮮明に見えてくる。


58909.jpg

8sが2枚見えた瞬間というのもポイント。

この場合は赤があるから必然にも見えるが、789変化も見ていたものと思われる。

直前に切られたのが仮に6sだとしたら、場況からカン8sリーチも十分に考えられる。

宣言牌がどれぐらい手牌に関連しているのか、これを読み解くことが重要だとわかるだろう。



case3
59973.jpg

東3局、トップ目の親番。

上家からリーチが入って一発目。

現物は1枚もないが、さて何を切る?





59974.jpg

2p切りとした。

離れトイツ落としにつき、チートイツがほぼないのが救いで、2pの安全度が高いと読める。


59975.jpg

次巡、8pを持ってきて手詰まり継続。

さて、何を切るか?





59976.jpg

1pが通ったので、対面にも安全な4pを切ると、これが当たりで2600。

赤も見えたので油断したが、リーチに対してのみ考えるならば明らかに8pの方が安全だった。

この場況で69p受けを嫌う理由がないので。

1枚切っている7pを引っ張った理由を考えると、カン4pと9pシャンポンの可能性は見たいところ。

ただ、場況的にはトイツ場なので、生牌の8pで打ったらコーツ系の大物手ということはありそう。実戦ではそういうのが少し見えたのかもしれない。


59977.jpg

345も見ながらの選択ということで、ピンズは横受けを重視したようだ。

このように、離れトイツ落としが宣言牌の場合は、手牌に関連していることも多く、中スジは特に警戒すべき待ちとなる。

しばしば赤絡みの追っかけリーチでも見られるので、注意していただきたい。



case4
56860.jpg

東4局、2着目の親番。

上家から先制リーチが入っている。

こちらもチートイツのイーシャンテンだが、さて何を切るか?





56861.jpg

穏やかに東切りとした。

中スジの5sを切って、最大限アガリを見ることも考えたが、ネックの7pを引いたので。

5s自体は場に1枚見えている上、6sも3枚見えているのでかなり安全そうに見える。


56862.jpg

…と思っていると、下家が5sで放銃。ドラが暗刻で8000。

まさかまさかの三面張で5sは完全に盲点となっていた。

強気でいかなくても私が放銃していたかもしれないと思うと、ホッとした。

このように、変則多面張時に不意に中スジに刺さることがある。

こればっかりは注意しても回避が難しいことが多い印象だ。

通常厚く持たれているところが危険だが、本ケースではソーズも結構場に見えてるしね。



case5
77908.jpg

南2局、トップ目の西家。

3着目の親からリーチが入って一発目。

困ったことに安全牌は1枚もない。しかも下家が切った9sにラグがかかっている。

さて、何を切る?





77909.jpg

ノータイムで4pを切ると、これが当たり(;´Д`)12000でのけぞる。

カン4p先固定って、んなアホな、と思うでしょ。


77910.jpg

親のイーシャンテン形がこれ。

超十分形から345三色の含みがあって、7p切りは完全に必然。

こういう必然の先固定は迷わなくていいやね。


77911.jpg

この9sラグを見てしまうとどうしても9sは切れなくなる。

へんな9s残しちまったなあと思っていた。

カン4pチーを見ていたのだろう。



case6
74514.jpg

東4局、僅差3着目の北家。

終盤に2着目の親からリーチが入る。

宣言牌は7m。


74515.jpg

自身最後のツモでマンズの選択となった。

どちらを切る?それともオリる?





74516.jpg

これは自信を持って2m切りとした。

親の宣言牌7mは危険度が高いこともあるが、手牌に関連している可能性が高い。

マンズのスジは全体的に36mの危険度が高く、それを使い切る手組みにしている可能性が高い。

778から7を引っ張っているというより、感覚的には愚形絡みで7mを引っ張っていると読む方が、この終盤のリーチからもしっくりくる

例えば357mのリャンカンからならどちらかというと3m切りを嫌って7m切りにしたということは十分に考えられる。

かつ、私の目から4mが3枚見えているので、愚形待ちなら4mはド急所となる。

7mが関連牌である可能性が高いと踏まえると、同じワンチャンスでも2m切りの方がかなり安全度は高いと考えられるだろう。


74517.jpg

結果は下家が最後のツモでツモアガって、裏1の6000オール。

ご覧のように、単純なリャンカンではなく、複合形の変則待ちだった。


74518.jpg

親はカン6mテンパイから、私の当たり牌である3mを使い切ってのリーチだった。

私の待ちが3mだったこともあるが、感覚的に36mは使い切られてるな、ということがわかった。

その上で、この終盤のリーチは役なしかつ十分形ということで、7m周辺の複合形になっている可能性が高いと読めるわけだ。

場の危険スジが36mであることから、36mを放出しない手順の裏読みとして、カン4mという中スジ待ちが浮上してくる。

例えば、35666mであったり、本ケースのように3335mであったりと。

お互いの待ちを読み合った上で、一歩も引かない応酬を繰り広げている、なかなかレベルの高い攻防と言えるのではないだろうか。



case7
77783.jpg

東2局、トップ目の北家。

ラス目下家の親からリーチが入る。


77784.jpg

こちらも攻め返せそうなチャンス手だが。

さて、ここから何を切る?





77785.jpg

2p切りとした。

本来は4p切りとしたいところが、時系列で見ると4pにはある懸念があった(後述)

切りづらいソーズの上を持ってきたし、2pなら確実に2巡凌げるというのもある。


77786.jpg

3pチーしようとしたら、長らく止まって邪魔ポンされてしまった。

く〜、これは痛い。


77787.jpg

結果、私はテンパイできずに二人テンパイで流局。

OH!4pアタッテ〜ルヨ!


77788.jpg

ポイントはここでの7p手出しだ。

6pが2枚場に切れているので、中スジ固定するにはいいタイミングに見えた。

私が4pに感じた一抹の不安というのはこういうところにあった。

中スジを見抜くポイントとして、周辺牌の切れ具合に注目していくと先決めが匂う手出しというのをある程度感じることができる。


77789.jpg

ここで自然に4p切りでも全然おかしくはないと思う。

が、それだと裏3と言われてこの半荘自体が危うくなっていた。

細かいところだが、7p手出しに何を感じるか、それによって本局の結果が大きく変わっていたのではないかと思う。


77790.jpg

ちなみに、3pがチーできていれば、逆に私が8000のアガリとなっていた。

わずかな選択の違いによって結果が大きく変わる麻雀の醍醐味が本局に表れていると言えよう。

く〜、やりますなあ。



ラベル:スジ 守備 天鳳
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2020年04月19日

先切り引っかけの戦略【part2】

引き続き、今回も先切り引っかけについて。


四の五の言わずに大量の実戦例から、先切りが決まりやすい状況、そして先切りを警戒すべき状況について感覚的に理解していただきたい。

みなさんもご存知の通り、効率を重視すればするほど、宣言牌における関連度が上がって、引っかけの待ちは出て来づらい。

効率を損なっても先切りする状況にはどんなケースがあるのかそのへんを今回は味わっていただきたいと思う。

また、仕掛けにおいても先切りが有効となる場面は多々ある。

絞りのきつい相手から引き出す有効な手順というのは確かに存在するので、そのへんも少々掲載した。


それではどうぞ。



case1
72415.jpg

東2局の親番。

ここから何を切るか?





72416.jpg

極めて普遍的な先切りの牌姿がこれだ。

通常ピンフの場合は両面ターツ先固定が一般的だが、ピンフがつかない場合はリャンカンの部分を先固定することも多い。

この場合は、ファン牌がトイツにつき、リャンカンの先固定は必然と言える。

場況的にもソーズの上が安く、8sは絶好に見える。

この場合、発ポンのテンパイに取った際も8sは比較的狙い目になるだろう。


72417.jpg

両面が先に埋まってもこの最終形ならリーチと行きやすい。

8sが1枚出ているのもちょうどいい感じ。

打点があれだが、9m暗刻からテンパネ確定というのもポジティブな要素。


72418.jpg

一発で出て、裏1の9600となった。

ただのリーチのみが9600に化けたのは場況の大きな後押しがあったと言える。

対面の手のように牌姿によっては粘り方を考えるため、場に安い先切りは効果的だと言える。

一つ前の手出しが5sであること、この点は引っかけに多くみられるため、注意すべきところだ。



case2
46908.jpg

オーラス1本場、2着目の親番。

トップ目の対面とは17400点差。

一通出来合いの大チャンス手から1sツモ。さて、何を切るか?





46909.jpg

通常はカン2s先固定するだろう。

69mが薄いのが難だが、ドラを嫌っていくわけにもいかないので。


46910.jpg

絶好のドラツモでテンパイとなったが、さてリーチする?





46911.jpg

リーチとした。

リーチだとどこから出てもトップ終了。

ツモ直でトップ捲りにつきダマもあるが、上家から出た時に見逃さなければならない。

この場合はポツン5sにつき2sの出はあまり期待できそうにないが、時間を稼いでツモ狙いというのもありか。


46913.jpg

ラス目からなんと一発で出てきたが、ダブロンの声は直対のトップ目から。

18000と1300だが、上家が飛びで終了。

んで、どうなった?


46914.jpg

わずかに及ばず、2着終了となった。

上家は破れかぶれというわけではなく、全力でチートイツを狙った結果ということだろう。

これだけ狙い通りに決まってもトップを取れないというところに麻雀の厳しさが垣間見える。



case3
46927.jpg

東4局、2着目の南家。

ここから何を切るか?





46928.jpg

789三色狙いで、5s先切りとした。

効率的には赤5p切りが普通で、赤1あるのでカン6sツモでも十分。

ただし、先にピンズが埋まった場合にはっきり出にくいカン8sとなる。

赤切りのあとに5s切りとは何ぞや?となるからだ。

このように、赤を先切りした後は引っかけも警戒度が高くなるのでその切り順には注意が必要となる。


46930.jpg

お帰りの5sもツモ切ったところ、5pが重なった。これはでかい。

赤578pの形はダイレクト6pツモのみならず、重なりや4pツモでも赤が使い切れるので意外と引っ張る価値はある。


46931.jpg

安目ツモとなったが、これだとリーチに行きやすい。

高目ツモでもこの河ならリーチかな。


46932.jpg

対面から出て5200となった。

対面は私に対しては8mの方が安全だが、下家の7m手出しを見て8mが切れなくなった結果の8s切りだろう。

このように、他家の手牌進行によっても出やすさは変わってくるが、場に安い色ほど先引っかけの効果は大きいと言えるだろう。



case4
61336.jpg

東3局、ラス目の北家。

ここから何を切るか?





61337.jpg

親の3s切りの後、対面と上家の手出しが入ったので3sを警戒する意図で止めた。

さすがにソーズが高すぎて手拍子で打ったらロンと言われるかもしれない。

特に安全牌の東が出てきた上家。


61338.jpg

上家の8sポンが入った結果、テンパイとなる7sが流れてきたのでリーチとした。

温存した3sが間に合ってしまうと最悪だったが、無事通過。


61339.jpg

親から一発で出て5200となった。

さすがにこのぐらいピンズが安いと終盤とはいえ先切りの効果は高い。

逆に5pが宣言牌だと2pは止められる可能性があったのではないだろうか。


61340.jpg

親の手を見ると安全牌気味に2pが取っておかれていた。

かつ、2pは山に2枚とアガリ目も十分。

3pの切り時がポイントで、このへんの切り順も引っかけを有効にするポイントとして着目したい。

いかに安全そうに見せるか、打ち手はこれを常に考えているので、終盤のリーチは安全そうな牌にも注意が必要と言える。



case5
63221.jpg

東3局、2着目の親番。

ここから何を切るか?





63222.jpg

5p先切りとした。

仕掛け時にチャンタが見えるが、7pを切ってある河につき、8pに細工を施した。


63223.jpg

発をポンして、ここから5sを連打。

この瞬間の効率は若干劣っているが、打点という見返りがある。


63224.jpg

この8pがケアされにくいのだ。

トップ目の上家につき、有効牌は絞られる可能性が高いが、狙い通りの展開となった。

仮に現物の5pを切ってきてもこの場合はチーテンに取れる。


63225.jpg

すかさずドラをツモって、2000オール。

してやったりのアガリとなった。

仕掛けを考慮した場合も、前もって絞られにくい河作りをする工夫も重要となってくる。



case6
65679.jpg

オーラス、トップと2900点差の2着目親番。

発をポンしたところだが、ここから何を切るか?





65680.jpg

5m先切りとした。

ソーズの横伸びを見つつ、2s切りという手もある。

ここで5mを切ってしまうとカン2mと心中する手となってしまうが、カン4m自体に魅力はないので伸びを見なければこの先固定は普通だろう。

1mを下家が切っているのを考慮している。

場に1mが見えていればいるほど、この先切りは効果的となる。


65681.jpg

4sがポンできて、狙い通りにカン2m待ちとなった。

1mが既に3枚場に見えており、2mは絶好となっている。


65682.jpg

上家から出て、2900のアガリとなった。

脇からだと同点でもう1局。できれば自力でツモりたかったところ。

結果、この半荘は2位で終わった。


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1m切りでトップ捲り確定だが、アガリやすさが違う。ということで赤はツモ切った。

実際、2mは山に3枚に対し、4mは山に1枚。

4m自体も割と盲点になるが、使いやすさという点では格段に差がある。

私はこの場況ならカン2m続行が有利と見たが、1局で決める選択も有力だと思われる。



case7
72461.jpg

東4局、微差ラス目の南家。

濃い河のトップ目親リーチを受けて、早くも手詰まりになってしまった。

ここからひとまず中のトイツ落とし。


72462.jpg

終盤に突入して、完全手詰まり。

さて、ここから何を切るか?





72463.jpg

7sを切るとこれが当たりで、痛恨の7700放銃。

トイツ場なのでいかにも白は切りづらく、2巡凌げる方を選んだつもりだった。

5m先切りの6m後出しはチートイツにしては手順が不自然。

56mターツ落としは結構な謎で、メンツ手なら愚形には刺さりにくいようにも見えたが…


72464.jpg

上家は縦横混合。ここから5mをツモ切りする。


72465.jpg

完全にツモは縦で、ここから4s切りでソーズのリャンカンを決める。


72466.jpg

最後にマンズを引き戻して、カン7s待ちが出来上がったと。

ややイレギュラーな手順につき、待ちが読みづらかった。

ここでの手出しが5mなら7mや白は切りやすかった。

一つ前の手出しが4sであることがやはりポイントとなっているし、ソーズの上が割合安いことも引き出す要因となっている

総合的には1枚切れの白から切った方が良かっただろう。



case8
74801.jpg

南1局、微差ラス目の西家。

場風の南がトイツのところ、嬉しい赤ドラツモで一気に打点アップ。

さて、何を切る?





74802.jpg

ドラ切りとした。

打点は下がるが、ドラ表示牌の受けを嫌ってアガリやすく。

予想外にこのドラにポンが入る。


74803.jpg

先に両面が埋まって、狙い通りに即リーチとした。

さすがにドラ切りからのスジ待ちは盲点になりやすい。

逆に言うとドラのスジで放銃した場合は、打点がついてくるケースが多い、ということである。


74804.jpg

これをツモって、裏1の2000・4000。

狙い通りに決まってホクホクとなった。


74805.jpg

この時点で、山に4pは1枚に対し、2pは2枚。

使いどころの4p期待はやはり厳しいことがわかる。

4pは山に少ないばかりか待ちになっても出て来づらいので、二重苦となってしまう。

アガリづらい高打点より、アガリやすい中堅手を目指すべきだろう。



case9
77840.jpg

オーラス、3着目の西家。

ラス目とは3100点差とノーテンが許されない。

も、親が安泰のトップ目につき、腕が問われる局面。


77841.jpg

ラス目の上家からリーチが入る。

これで流局OKとはいえ、安牌が少ねえ…


77842.jpg

一発目、何を切るか?





77843.jpg

スジの2sを切るとロンの声。

えっ!?効率を犠牲に出来ないラス目が手出し発の2sロン?シャンポンに打ったか?


77844.jpg

上家はカン2s待ち。一発は5200でラスが入れ替わった。


77845.jpg

つまりこう。

上家はホンイツ移行を目論んでのテンパイ取らずから、3sに1sがくっついたというお話。

先切りの5sが盲点になっていて、2sは出やすいが、点差的に脇からだと裏期待になってしまう。

私の2s切りはぬるかった、というわけだ。


77846.jpg

ちなみに、オリていても上家一発ツモで捲られる。牌山を見てホッとした。

3900を作るのは案外難しいので、直撃だけは避ける、というのは重要だろう。

とはいえ、この巡目からはオリ切るのも難しいので、この手ならある程度手を組む、というのが私のバランス感覚だ。



case10
78022.jpg

何を切るか?





78023.jpg

赤切りとした。

国士とホンイツに見せた純チャンだぜ。ワイルドだろぉ〜?


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4pをミスったが、気にならない。


78025.jpg

よしゃ、できた。

芸術作品という名のリーチ、いっきまーす。


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しかし、親に追っかけられてしまう。

こうなると、この作品にも台無し感が漂う…


78027.jpg

案の定ツモられ、1300オール。

こういう河で高い手の場合、大抵待ちは少ないので、追っかけリーチには弱い。

ちなみに、カン4p受けを残しておけば7pで先にツモアガリ。効率は重要だったの巻。

まあでも、たまにはこんな風に手作りを楽しんでもいいんじゃない?



case11
78028.jpg

同半荘、東3局の西家。

配牌から何を切るか?





78029.jpg

9p合わせ打ちとした。

タンヤオへの渡りも見つつ。

縦固定よりは効率は犠牲にならないだろう。


78030.jpg

手順でテンパイなら、ドラ切ってリーチだ。

このケースは直接の先切り引っかけとは異なるが、序盤の先切りの工夫により、河の変化によって出アガリが格段にしやすくなる。


78031.jpg

この4pだ。

これを後から持ってくることで極めてペン7pが盲点となる。


78032.jpg

最後にテンパイの入った親から出て、5200となった。

このように、序盤の切り順の工夫によって、先切り引っかけや後引っかけ時にアガリ牌を引き出しやすくなる。

効率を損なわずにできれば効果は絶大だろう。



※諸事情によりコメント欄を一時閉鎖しています。ご了承ください。



ラベル:引掛 戦略 天鳳
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2020年04月12日

先切り引っかけの戦略【part1】

引き続き今回も引っかけについて。

前回は引っかけが決まりやすい河についていくつか見てきた。

リャンカン形が残っている場合は、いずれにせよいつかは形を決めなければならない。

しかし、それが宣言牌となってしまうと今のご時世では警戒されて止められてしまう。


なので、できるだけ自然な形で先に布石を打っておき、リーチ後に出やすくなるように工夫をしたい。

本記事ではこれを、「先切り引っかけの戦略」と命名した。


場況とタイミング次第では、極めて効果的な先切りの布石となることが実戦例からも散見される。

時には効率を犠牲にしても、先切りしておくことで出アガリ率がUPするというような状況も確実にある。

どういう状況で決まりやすいのか、逆にどういう状況だと決まりにくいのかを、本記事から感覚的に理解していただきたい。

全体像をインプットしておくだけで、出アガリしやすい状況のイメージが掴みやすくなるはずだ。


また、失敗例から相手リーチに対して、警戒すべき先切りはどのようなものかを学ぶことができる。

例えば、リャンカンの先決めはリャンシャンテン→イーシャンテン時に行うことが多く、テンパイ前の手出し牌が引っかけに絡んでいることが多い。

なので、テンパイ前の手出しを注視しておくことで、先切り引っかけを警戒することが可能となる。


それでは、実戦例から見ていこう。



case1
tenhou.14476.jpg

先切りすべき典型の牌姿がこれだ。

リャンカン+愚形ターツ含みのリャンシャンテンで、現在イーシャンテンになったところ。

ここから何を切るか?





tenhou.14477.jpg

ドラが場に2枚見えたので、5m先切りとした。

場況からマンズの上が安く、8mがドラ表示牌とはいえ、狙い目になりそう。

他家が攻め返してきても、8mは手牌で使いづらいので、それも強みとなる。


tenhou.14478.jpg

雀頭を手広く受けて、狙い通りにカン8mで即リーチとした。

6pが食われていない方が、河の印象としてはいいかもしれない。


tenhou.14479.jpg

しかし、下家の仕掛けにかわされ、1000点の放銃となった。

8mは上家が配牌からトイツで持っていたというのはやや意外だった。

これがリャンカン先決め基本形だが、ドラに絡んだカンチャンはどんなに先切りしても警戒の対象となるため、劇的にアガリ率が上がるということはない。

モロ引っかけよりマシ、という程度。



case2
33403.jpg

東4局2本場の親番。

ドラドラのチャンス手だが、ここから何を切るか?





33404.jpg

4p切りとした。

もちろん7p待ちの布石だが、下家の89p切りもあり、1pを切るよりはリーチ後に7pを引き出しやすいだろう。

ドラドラなので出アガリ重視で先切り引っかけとしたが、この4p切りにはデメリットもある(後述)。


33405.jpg

狙い通りにペン7p待ちとなり、即リーチを敢行。

ピンズの上もほどほどに安くなっている。


33406.jpg

場に3枚目の9pを持ってきて、これはよし。

リーチ前に切っておけばなおよし。


33407.jpg

しかし、対面にかわされ下家が2000の放銃。

引っかけの布石の4p切りだが、7pが出やすくなるというメリットがある一方、以下のデメリットがある。

@下家がダマの47p

4p切ったことで、自分自身の河が弱くなり、他家の有効牌である4pが場に出やすくなる。
布石を打ったはずの4pが他家のアガリに逆用されている。

A7p→4pのスライドが可能

他家が47pのいずれかを選択する際、河に1pしか出ていなかったなら、7pを切って放銃してくるかもしれない。
4pが出ているゆえに、7pと4pをスライドする選択肢が生まれる。


このように、中級者までならわりと放銃してくれるかもしれないが、上級者との対戦では引っかけの布石が逆効果となることもある。

河の情報が少ない方が相手としてはやりづらい可能性がある。



case3
33864.jpg

東2局、トップ目の北家。

2着目のリーチ一発目だが、何を切るか?





33865.jpg

まっすぐにドラを切ると、これが当たりで7700。

これはやっちまった!

69sの景色が良く、発ポンでかわしにいこうと思っていた。

通常は発のトイツ落としで回るところか。


33866.jpg

下家はまずここから3s切り。

リャンカン&リャンカンの愚形コンボ。


33867.jpg

両面が先に埋まって、ここでドラ受け固定するのはある意味必然。


33868.jpg

カン4mがきれいに埋まっての最終形。

3s手出しでボケてはいるが、前回手出しが5s切りというのは警戒の対象とすべき。

このように、リャンカン形の性質上、テンパイ付近の手出し牌が、引っかけに絡んでいることが多い。



case4
35395.jpg

東3局、ラス目の親番。

トップ目の対面リーチ一発目、さて何を切る?





35396.jpg

イーシャンテンにつき粘ろうと2mを切るもこれがアウト。


35397.jpg

一発ドラドラに裏裏で限界突破いくぜHIPHOP。

もうやめて!私のライフはゼロよ!


35398.jpg

雀頭なし+リャンカン形のパターン。

カンチャン部分の縦重なりでもいいので、場況的にいいカンチャンに先固定されやすい。

この場合の5mはツモ切りにつき、キズになっていない。ノータイムだとなお良し。


35399.jpg

ダマ十分なのにリーチするというのはそれだけカン2mの場況がいいということ。

1mが3切れになっていて、5m先切りが効いている。

ちなみに私が打たなくても、2巡後に対面ツモで倍満親っ被りだった。

点棒がない親番につきある程度は仕方ないが、トップ目がリーチと来るからには「それなりの何か」があると思わなければならない。



case5
44854.jpg

東4局、トップ目の南家。

ラス目の親リーチが入っている。

チートイツテンパイから4p暗刻に。さて、どうしよう?





44855.jpg

7mぐらいは押すだろう。

ペン7mに刺さるかもしれないが、47mはまずない。

役ありテンパイなら取る価値ありと判断した。


44856.jpg

8sツモってどうするか?





44857.jpg

嫌々押すもこれが当たり。裏ドラ表示牌にも8sでまさかの12000となった。

9s3切れにつき、ギリギリのライン。


44858.jpg

6s2枚出たタイミングでの、カン8s先固定。69mフリテン受けも厭わず。

このように、リャンカン形は場に現れた枚数次第で固定されることも多いため、場況の変化を具に観察することで危機回避力がUPする。




case6
46420.jpg

東4局、微差ラス目の親番。

ここから何を切るか?





46421.jpg

枚数的にはギャンブルだが、打点重視のイーペーコー形先固定とした。

ドラが1枚もないので、イーペーコーの1ハンは重要。


46422.jpg

終盤にやっとテンパイ。

さて、どうするか?





46423.jpg

ええい、ダメ元でリーチだあ!


46424.jpg

まさかの一発で出た。7700。

上家はテンパイから。

7pと8pの選択だが、さすがに5p手出しから距離があるため、ペン7pの可能性の方が濃いと読んだのだろう。

このように、先決めは手出しから巡目が経過すればするほど、効果的となる。



case7
47617.jpg

何を切るか?





47618.jpg

8sが2枚出たタイミングにつき、カン6s固定が自然。

ここでも場に出た枚数でリャンカン固定が見られる。3s先切りしてるしね。


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3p暗刻になって即リーチ。

本来この形は57sの重なりを待ってツモり三暗刻形まで待ちたいところ。牌形がいかにもコーツ場っぽい。

ただ、中ワンスルーしてるしドラ1あるし即リーでも十分か。


47621.jpg

親の追っかけに掴まり、3900の放銃となった。

先切りの布石を打っても追っかけられた瞬間に徒労と化す。

分の悪いただの捲り合いになってしまうので、先切りはあくまで奇襲で、正攻法は枚数重視のツモ狙いにあると知るべし。


47622.jpg

カン6sは山4。

これだけいれば両面待ちにも引けを取らない。

赤入りだとカン4カン6は警戒の対象になりやすいが、3赤579からなら先に9が払われやすいため、3を先に切ってるケースでは案外カン6は残りにくい。

このへんも深く読んでいくと案外奥が深い。赤が自分から見えているかどうかでも変わってくるし。



case8
61326.jpg

上家リーチに対して、何を切るか?





61327.jpg

中スジの5sを切ると、これが当たりで7700。

最終手出しが字牌の西でまさか先決めしてるとは思わなんだ。


61328.jpg

上家の2sツモ切りはここから。

456の三色(!)と効率の両天秤。

手役が絡むと先切り引っかけはかなり効果的だ。なぜなら他家からはその意図が不明瞭になりやすいから。

このケースでは、強さ不明のカン5sにわざわざ固定しないでしょ、など。


61329.jpg

ズバリカン5pが埋まって狙い通りの三色に。

西は安全牌気味でもっていたかと思いきや、まさかの暗刻から(!)

456三色という手役絡みと、字牌暗刻からの1枚外しというレアケースに継ぐレアケース。

こちらの手もまだ死んでいないため、こういう放銃は仕方ないと思える。


逆に言うと、状況によっては引っかけの先決めが極めて効果的となる場面もある、ということである。

次回も同様に実戦例をお届けする。



ラベル:引掛 天鳳 戦略
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2020年04月05日

出アガリのしやすい引っかけリーチの河

今回は引っかけリーチについて。

昨今では、守備の技術が飛躍的に進歩し、単純なモロ引っかけリーチについては出アガリがかなり期待しにくい状況となっている。

牌効率に沿って打つと、リャンカン形が最終段階まで埋まらないケースというのはよくあるからだ。

そこで、最終手出しのリーチ宣言牌のまたぎだけでなくスジ牌まで周辺を広くケアするのは現代麻雀の常識となっている。


一昔前は、引っかけリーチで相手を嵌めることは卑怯者の代名詞のように叫ばれることもあったが、
今ではあまりにも警戒されすぎていて、そこまで止めなくてもいいじゃん、と守備側が卑怯者のレッテルを貼られているまであるとかないとか。


時代の変遷がそうさせたというより、技術論の進歩によって必然的にそうなったというのが現状だろう。

今は亡き東風荘時代に、私の引っかけリーチに対して暗刻落としで放銃した人が、チャット欄でずるい!卑怯だ!と本気で抗議してきたのを覚えている。

戦場で奇襲をうけてズルいも卑怯もないわけだが、礼節や流儀というものが今よりももてはやされていた昭和という時代、麻雀にも強烈な主義主張があったとも言える。

理不尽さもあるけれど、個性があって麻雀に熱があった時代。

令和の今はすべてがルール内と極めて淡白に、淡々と、感情を殺してマナー良く麻雀が打たれている。

それはそれで自由の謳歌だが、AIに感情がないように、麻雀に熱がないとも感じる。

みなさんはどの時代の麻雀に愛着を覚えるだろうか?



さて、今回は引っかかりやすい引っかけリーチの河についていくつか例を挙げたい。

それを受けて、次回は出アガリのしやすい河をどのように作るのか、について考察していきたい。

それではどうぞ。



case1
77749.jpg

東2局、トップ目の親番。

ここで、赤5pを使い切るべく1p切りとした。

ドラが7pにつき、上への伸びも見た着手。


77750.jpg

3s引いてソーズが変化した直後、1pを引き戻した。

こうなると123の三色が現実的となるため、手順で2s切りとした。


77751.jpg

上家からリーチが入るも、ズバリのカン6sが埋まる。

これなら当然…


77752.jpg

赤切りリーチだ。

赤を切っても打点十分。


77753.jpg

2件に対応した対面から出て、7700。

ドラが7pにつき、2pよりも8pの方がケアされているのが面白い。


77754.jpg

ここでの1p切りが強く効いている。

ここでは123の三色は想定していなかったため、イレギュラー気味の1pだったが、それゆえに大きな布石となった。



case2
77791.jpg

東1局4本場、3200点持ちラス目の北家。

ここから9p切りはごく自然だろう。


77792.jpg

絞っていた東を合わせるついでに、牌効率上7pを手の内に置いておく。


77793.jpg

7pに9pがくっついて、カン8p待ち先制リーチを入れることに。


77794.jpg

5pを後から持ってきて、それによって8pが出る。1300。

単純な後ひっかけでも出るかどうかは微妙なところで、2巡目に切った9pがとにかく効いている。

序盤に引っかけ関連牌が出ていると、宣言牌引っかけでも後スジでも、通常より格段にケアが薄れる。

case1、case2ともに意図せずにそういう状態になっていて、意図がないからこそ引っかかりやすいということは言えるだろう。



case3
77814.jpg

東3局2本場、21400点持ち3着目の親番。

トップ目の上家からリーチが入っているが、ここから何を切るか?





77815.jpg

8pに手をかけるとこれがまさかのアウト!裏1で8000。

第二打9pなのに、カン8pで789の三色完成となった。

こちらはドラ3mのカンチャン引きがあったため、なんとかして攻め返したいという意図により。

ピンズのサンカン形は重いので、リャンカン形にほぐそうと思い立ったが、裏目となった。

マンズの無スジも切りづらいのであれば、ひとまず現物の6sあたりを切っておくのが穏やかだった。


77816.jpg

上家はここからの9p切り。

牌効率的にリャンカン固定は普通だが、この後9sを引いて見事構想通りの三色に。

三色はおまけに過ぎないが、早い巡目の内に引っかけの構成要素となる端牌をしれっと切っておくだけで、モロヒだとしても効果は絶大だと分かるだろう。


77817.jpg

後のツモを覗いてみたが、たいして有効牌を引いていない。

どうやら、ここは69s切りでお茶を濁すのが正解だったようだ。

ピンズを払うにしても2pよりも8pの方が切りやすく感じる。

それぐらい2巡目の9p切りが巧妙だったということ。



case4
tenhou.16820.jpg

開局の北家。

絶好の赤5pをツモっが、さてどうしよう?





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ここは即リーチが効果的。

片割れの2mも待ちとして悪くない。


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下家から一発で出て、8000となった。

自分の河が強く、捨て牌の情報があまりない場合は、端牌にかかる引っかけリーチはかなり有効。

安全牌に窮した場合は、自然に選ばれやすいからだ。

チートイツでも同様に河が強い場合は効果絶大だが、逆に中張牌がたくさん出ている河のチートイツだと止められやすくなるため、注意が必要だ。



case5
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南2局、38800点持ちトップ目の親番。

ラス目の下家からリーチが入って一発目、ここから何を切るか?





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1m3枚切れにつき、3mポンなど攻め返すならこうだろうと2mを切るとこれにロンの声。

しまった!シャンポンか?





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これがなんと単騎で、一発は5200の放銃。

カン2mの可能性も残っていたため、トップ目なら丁寧に対応するべきだった。

いわゆる、魔が差したというやつ。


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下家は雀頭なしからメンツが先埋まりのパターン。

5m先切りにつき、どの両面が残っても相当にケアされそうだが、単騎ならば1m3枚場に出ているのを逆用できる。

場況と切り出しのコンボによっては、このように引っかけの効果が高くなる状況を自ら作ることができる。


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ちなみに、先のツモはこうなっていた。

私がアガリに向かう順としては間違っていない。8sツモ即リーチで5800のアガリがある。

やや軽率な放銃だったが、この半荘幸いにもトップで終了した。


次回は、先切り引っかけについて考察していきたい。



ラベル:引掛 天鳳
posted by はぐりん@ at 23:25 | Comment(4) | 天鳳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする